スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、ハリポタにおける魔法とはそもそもどーゆーモノかを紹介します。
が、訳本を読んでいないので日本語訳がたまにヘンだYO!
基本的にはネタばれエントリーなのでご注意ください。(究極の重要ネタばれ個所は反転色にしてあります。)ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
Magic
ハリポタにおける魔法は、深いね。考えさせられます。決してただのファンタジーではない。
もちろん魔法族(Wizards/Witches)にだけ可能な、さるおたち非魔法族(Muggles)には夢のような超能力だけど、根源的には、かける人の意志と感情に依存している。呪文を唱えようが杖を振ろうが、効くかどうかは気持ち次第です。
成し遂げようとする何かがあるなら、強く思うこと。できないなんて疑わず、それは可能だと迷わず信じて集中すれば、そのとおりになるんだということを教えてくれる。人生っすよー。
意志しだいであるという好例は3つあります。
まずは3巻目『PoA』、ハリーが叫びの屋敷(Shreiking Shack)でスネイプの杖を取り上げようとするシーン。「Expelliarmus!」で杖だけが飛んでくはずなのに、かわいそうにスネイプ吹っ飛んでって気絶(涙)。
次は5巻目『OotP』、クライマックスの大バトル中ベラ(Bellatrix Lestrange)が、Crucio(The Cruciatus Curse)は他者が苦しむのを見て楽しいと感じる、そーゆー邪悪な心で使わないと、呪文を知ってるだけじゃ効かないよってハリーに話しています。
3つ目は、あちこちに出てくるハリーの暴走シーンです。一晩で髪が伸びたり、学校の屋上に瞬間移動していたり、爬虫類館のガラスが消えたり、おばちゃんを膨らませたり、気持ちが先行するだけで魔法を生み出している。
感情しだいである好例としては、大きな心の喪失(surviver's guilt)を体験したトンクス(Nymphadora Tonks)が『HBP』で、Metamorphmagusとしての能力が低下し、パトロナスの姿が変化したことがあげられます。
呪文(spells)は、"鍵を開ける"とか"火を灯す"とか、具体的な特化した目的のために使用するサポーティング・ツール。通常はラテン語から派生した言葉を唱え、杖で対象物を指す動作を行う。杖もまたサポーティング・ツールで、より目標を明確にするためのもの。使ったほうが集中しやすい。
ということで、高度にトレーニングされた能力の高い魔法使いは、呪文も杖も要らない。揺るぎない心を持っているということです。
(『HBP』のネタばれ→)ということはです、スネイプ先生が「校長は殺さんぞ」という揺るぎない心さえ持っていれば、いくら「Avada Kedavra!」を唱えたところで、効かないということじゃないですかっ!これは、校長が死んでいないという根拠(願望)のうちのひとつです。
呪文は、Charms(おまじない)、Curses(呪い)、Hexes(魔力)、Jinxes(不運)に大別され、他に、禁止されたカテゴリーとしてUnforgivable Curses(許されざる呪文)があります。
では、魔法のメカニズムはどうか。
『Fantastic Beasts and Where to Find Them』というハグリッドの授業の教科書となった本によれば、Chizpurfleという魔法生物は電気的な力を使うとされています。これは、魔法も科学的に説明でき得ることがらで、分子に(が)作用する物理的な力の結果であることを示唆しています。ハーマイオニーもこの考えに基づいていて、「ホグワーツ付近では空気中の魔法が多すぎて、(マグルの)電気は使えない」ということを『GoF』の中でハリーとロンに話しています。ハーは頭のいい子だなぁ。
魔法でできないこともある。たとえば(肉体はともかく)死者を蘇らせること。
ハリポタには、死んだ人が魔法で生き返ればいいのに!と思うシーンがいくつかあるけど、これは無理だと校長が言っている。人生を長引かせるだけなら賢者の石(発明者の手により壊されてしまったが)が作り出す水(elixir of life)でどうにかできるけど、死というものは回避できない。どうにもならないことも世の中にはあるんですわ。残された人は悲しみに埋もれていないで乗り越えて行かないといけん。ほんと、人生っすよー。
あとは、まぁ、多大な犠牲を払いHorcruxesを作るしかありません。
また、魔法省内では生と死についての研究が行われていて、シリウス・ブラックが落ちて行った"奈落"と呼ぶべきベールは、生と死の狭間への入り口のようです。そこへ落ちた者は、生きることも死ぬこともできず、元の世界に戻ることはできない。そーゆーのは嫌でござる。
ところで、「愛は魔法だ」とも校長は言いました。最も古く、最も強力で、しかし稀な魔法です。
ヴォルディはこの魔法を恐れた。自分は経験したことがないので、過小評価という誤算をしてしまいます。リリー・ポッターが命を捧げて息子を守る愛を施した、その強大さも深遠さも理解できなかった。その結果、こてんぱんに負けてしまう。
愛という魔法のメカニズムもまた魔法省内の機関で研究されています。
「愛は魔法だ」
そうです、魔法です。魔法族にとっても非魔法族にとっても。そーゆーふーに信じていたいです、揺るぎない心で。
心ゆくまでさるお、もんち!