2006年03月20日

さるお発『SAW II』完全解読マニュアル3 3つめの記事だけど まえがき

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

1作目『SAW』を観たとき、映画にはいくつかの"観かた"があって、さるおにとって『SAW』は推理映画なんだということを書きました。たぶん、推理も解読もし尽くせたはず。だって『SAW II』は大筋で予想した通りの内容だったから。

『SAW II』を劇場で観た直後ね、さるおつまんないと思ったの。脚本は粗いし、驚きは無いしさ。駄作だとは言わない。でも傑作でもない。凡作であって、"凡作"に幅があるなら、下の上か、中の下。そう感じた。
ところが今は少し違う。今というのはDVD観たぞって意味です。つまり2度目の観賞をしたら、ちょっと評価が上がったんだよね。凡作ではあるけれど、"上"に入る。粗いと感じた脚本が、思ったほどは粗くねーずら。けっこう緻密にできている。今回もまた、完全解読のしがいがある作品だということに、2度目にして気がついた。そういえば、1作目『SAW』もそうだったなー。2度か3度、観られる映画。後から深みが増す映画。うぉー、素晴らしいではないの!
ただし、『SAW II』だけを観るというのは、このシリーズに関して言えば正しくない観かたです。1作目を観て1作目を理解して初めて、"SAWの世界"という目で見た『SAW II』が語れる。なぜなら、「もっと血しぶきあげろ!」とか「殺せ!やっちまえ!」とかって大騒ぎして観るような作品ではないからなー。そして、なんつっても『SAW II』は怖い映画じゃねーからよ(笑)。

もうひとつ、2度目を観て感じたことがある。劇場では、"...the numbers are in the back of your mind. The clue to their order can be found "over the rainbow"."まで言っといて全部見せねー気かよーっ!なめんなよーっ!と思った首の後ろの数字。これは本当に、どーでもいいことでした(涙)。2度観ると、というより、SAWシリーズの本質を理解してから2度目を観ると、それがよくわかる。
劇場を後にした直後はつまんなかったさるお、帰り道になってだんだんわかってきたんだ、これでいいんだって。そしたら、シリーズとしてのドラマの深さが『SAW II』で増したんだって気がついて、やっぱりおもしろいや!ってとこになった(笑)。ほんで、これだけ時間が経った今また2度目を観て、納得したんでございます。
ここに書いちゃうね。

ガス(GUS)  赤 2
ザビエル(XAVIER) オレンジ 不明
ジョナス(JONAS)  黄色 16
オビ(OBI) 黄緑 11
アディソン(ADDISON) 緑 9
ローラ(LAURA) 青 8
アマンダ(AMANDA) むらさき 7

"どーでもいい"っちゅーことで、これは確かではありません。小説『SAW II』を読めばわかりそうだけど。
ザビエルは、じつは登場したばかりのころは数字がないが(笑)、オレンジでいーんじゃねーか。ラストは皮膚が血だらけで見えなかったけど、本人はまぁ満足そうだしな。
数字がないのはアマンダで、理由は"犯人だから"だとバウズマンが言っている。しかーし!テレコ発見シーンではアマンダの首の後ろに黒っぽい色で"7"が書いてあり、探し物してるときは数字がなくて、オビが焼けたあとはまた数字がある。ぐわぁーどっちなんですか。
ということで、アマンダはみんなに怪しまれたくないから数字あり。
ダニエルは、服役経験がないし、ガキだし、ゆくゆくバレればくそったれ警官の息子でみんなの敵という、どこをとっても例外だらけ。もうひとつの例外が数字の有無であってもよいですよ。どんな成り行きになるにしてもアマンダが小守っすね。

完全解読をはじめる前に、事前にネットに流れた情報のうち本作の内容に合致しないいくつかのことがらについて書いてみようっと。

● 当初の脚本
まず、みなさんご存知のとおり、この作品の当初の脚本は、ダーレン・リン・バウズマン(Darren Lynn Bousman)が書いたまったく別の話『THE DESPERATE』がベースになっている。この『THE DESPERATE』では閉じこめられた人たちがお互いに殺し合わなければならない(forced to kill each other)というゲームが展開する。これがそのまま"『SAW II』のあらすじ"として紹介されてたねー。でも実際は、たすけ合わなければならない(forced to help each other)というゲームに変わってた。
"over the rainbow"のアイデアがいつできあがったのかはわからない。けど、当初の『THE DESPERATE』がすでに、『オズの魔法使い』をモチーフにしていたんなら、これはこれでやっぱ別の映画として観てみたかった気もするなー。8人が閉じこめられて、首の後ろに出口への鍵があって、それは虹色になってて、みんな自分の首の後ろは自分じゃ見えないからものすごい心理戦がはじまる。ほんで自分が生き残るためには『オズの魔法使い』の物語に登場するあれやこれやに似た方法で殺し合いして、でも最後自分ひとりじゃ自分の首の番号はわかんないから、誰か2人が生き残るんだけど、あれれー、よく考えたら8人いるぅーっ!
ってファンタジーの裏側を覗くみたいで、おもしろそうっす。
『オズの魔法使い』自体は間違いなく『SAW II』組み込まれています。『THE WIZARD OF OZ/オズの魔法使い』ってさるおはまるで話知らないけど(泣)、脳みそが欲しいカカシさんが焼かれそうになって、ドロシーが水かけてたすけるっていう場面があるらしい。これはズバリ、オビさんだ。つまり、オーブンの扉が閉まらないようにして悪魔が指さしているバルブを回してくれる、ドロシーが必要だった。2本目の解毒剤はドロシーにあげなきゃいけなかったんでござる。

● 刑事さんの名前
あとね、『THE DESPERATE』の脚本にも刑事さんが登場します。この人の名前がエリック・メイスン(Eric Mason)なので、ネット上にはこの名前が溢れてた(笑)。この名前は好きです。有名なペリー・メイソン(Perry Mason)みたいで。
1作目ではローレンス・ゴードン(Lawrence Gordon)という実在の大物プロデューサーの名前を使ってしまったが(笑)、話題性も抜群で興行もうまくいって、プロジェクトとしてビッグになっちゃったからね(あくまでも1作目との比較であって、2作目も低予算映画なのはかわりないけど)、同じ名前(Erik Mason)の俳優さんがいて、きっと"エリック・メイスン刑事"はまずかったんじゃないのか(笑)。
で、『THE DESPERATE』を『SAW II』用にアレンジする過程で名前が変わりました。よりによってエリック・マシューズ(Eric Matthews)に(笑)!
ぐはーっ!この名前はおかしい!ものすごい笑えるぞ!だって"刑事モノ"に出てくるんだもん、もちろん刑事役で(笑)。
例えば、サンドラ・ブロック(Sandra Bullock)の『MISS CONGENIALITY/デンジャラス・ビューティ』と『MISS CONGENIALITY 2: ARMED AND FABULOUS/デンジャラス・ビューティ 2』で、ベンジャミン・ブラット(Benjamin Bratt)が演じる刑事さん、グレイシー(サンドラ・ブロック)の彼氏ね、これがエリック・マシューズ刑事。
なのでこちらの名前も笑えて好きです(笑)。

● まだまだ足りないアマンダ
それから、1度目のゲームを生き抜いても学んでいないと言われていたアマンダ(you find out that Shawnee's character did not learn to appreciate the second chance that she earned from the first film.)については、学んでたね、腕はキレイなもんでした、注射の痕がない。ところが、ジグソウ後継者となるまでにはまだまだリストカットという試練がありました。ジョン(←ジグソウ君が名前で呼んでほしそうなので、ジョンと呼ぼう)は"学び足りない"と思ったから先生としてどんどん課題を出したわけです。これもまた後でちゃんと書こう。

では、映画の順序どおりに(たぶん明日の記事で)完全解読をはじめます。で、最後に、残った疑問と、『SAW III』の可能性についてと、1作目でアダム家に置き去りにされたはずのBillyちゃん(ジグソウ人形)について書いて終わりにしようかな。

さぁみなさん、Th3 hOUs3 of JIGSAW(The House of JIGSAW)へようこそ。
The World of JIGSAWへようこそ。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 17:30| Comment(2) | TrackBack(0) | さるお発『SAW II』予想/解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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