さるおです。
ミラン速い速い!
さるおの心臓が何度止まったことか!(止まったのか?)
ビクトリーなバルデス君の心臓が何度止まったことか!(止まったのかよ!)
サンシーロに、CLアンセムが流れる。ふと気がつけばどの試合でも、さるおがいちばん感動しているのはこの時のような気がして、まだ試合始まってないのに、さるおって、す、すごいピュア(す、すごいバカ)。
そしてキック・オフです。来ましたよー、ついにここまで来ました。ミランのみなさんこーゆーのって慣れっこでしょうけど、うちはほら、昨日も書いたように
かよわい挑戦者ですから、ドッキドキっすね。
開始2分、いきなり見せつけられます、CLの何たるかを。わき腹をキックされて、スローで観ても痛そうなアンドレイ・シェフチェンコが、ぐわぁーっ、立ち上がったぁーっ。"痛いフリして、たとえ何分かかろうと、恨めしそうな目で審判に黄札を要求する"みたいなね、国内リーグで起きてるようなことをやってる場合じゃないんですよ、CLって。そーゆーレベルじゃないんですよ、CLって。ふんがー。
すでにアンドレア・ピルロとイニエスタは壮絶なマッチアップを繰り広げている。今日もイニエスタは白い、じゃなかった、今日もイニエスタはめちゃめちゃキレている。イニ坊、すっかりバルサの心臓です。インターセプトしまくり、ルーズボールを拾いまくり、敵を止めまくり、ありとあらゆる攻撃の起点になりまくり。若いのに白いんです、じゃなかった、若いのにエライんです。
6分、イニ坊の白さと(しつこいです)対称的にもじゃもじゃと黒いオレゲールが、うわぁぁぁ、けっこう遠くからシェバの顔面に思いっきりボール当ててタッチラインからボール出したぁぁぁ!踏んだり蹴ったりっす、シェバ。めざましテレビの今日の運勢、ラッキーカラーは黄色!ぐらいに踏んだり蹴ったりっす。
7分、野性味というよりもかぎりなく野生そのまんまのジェンナーロ・ガットゥーゾ君がね、ロニーが転んだの見て、やーいやーい転んでやんの、みたいなね、そういう顔してました。けど、これは後半への皮肉な布石になりましたよ(笑)。うははー。後でおぼえてろ(by ロニ子)と、そーゆーことです。
黄色がラッキーカラーのシェバが立ち直ってきたな。シェバ対プジョル、こちらも壮絶。
怪我にひやひやしているさるおとしては、セードルフがうちのエジミウソンにスライディングしてきたりしてフィジカルの強さを見せると、こわいです。それでもバルサもがんばって、なんとか前線にボールを送ろうとしてますけど、エトーにはネスタがくっついている。ここも壮絶バトルだYO!。
13分にはファン・ボメルのミドル!あー、ちょっと焦っちゃった!エトーに蹴らせるとかでよかったんじゃないかなぁ。でも焦るのはよくわかる、何しろミランが立ち上がりからすさまじい勢いで、ずーっと押してきてますから(泣)。バルサはボールを持つことすらできない。
すかさず今度はカカとプジョルが熾烈な争いを繰り広げ、いったんはカカに抜かれたもののプジョルがド根性でボールを奪い返したりしてます。
さるお(とバルデス)の心臓が何度止まったのは開始13分。CKから、アルベルト・ジラルディーノがシュート!ふんがー!2人目のバルデス(左ポスト)がはじいたぁーっ!
んで瞬く間に、速すぎる速攻で左のセードルフが右へ大きくサイドチェンジするようなクロス。そこに思いきりよく頭から突っ込んできたシェバがヘッド合わせたぁーっ!ふんが、ふんがー!バルデス止めたぁーっ!というよりバルデスに当たったぁーっ!うぉー、続けて心臓が止まったYO!
なんつっても、ここがいちばん怖かったです(泣)。90分のうちで、いちばんこわかった(大泣)。速いのなんのって、日頃から空を見上げてうっとりと「もしもバルサに高速ウィングがいればなぁ・・・」とかなんとかぶつぶつ言っていたさるおの、なんとゆっくりしていたことか(涙)。いやー、ミランは速い。
90分間の死闘になると思われるカカとエジミウソンのマッチアップの横で、ピルロがボメル兄さんを止め、ボメル兄さんがシェバを止めている。あちこちで一騎打ちっす。
ところで、まだ18分しか経過していないこのゲームの主役はジュリだなーというものすごいオーラが、小さいおっさんの164cmの身長から溢れています。
あのねー、ジュリねー、最終ラインにいますから(爆)。小さい中年のおっさんですけど、めちゃめちゃ守備やってます。いわゆる"サイドの裏"なるところにいるんです。で、なんと、左頬で1回、右頬で1回、ボールをインターセプトしたYO!(ありえねー)
献身的を通り越して、この人命がけなんじゃないか、と思うほどにガッツをみなぎらせている。す、すげーよ、ジュリ!
で、もちろん前線にもいます(驚)。ゴールを狙ってる。
ま、別の言い方をすれば、バルサピンチということです。入れ替わり立ち替わりみんなで守備に追われている。で、ロニーはずっとボールに触れてもいない。こりゃまじでやばいと、そういう状況なわけですよね(涙)。
バルサの初めてのチャンスといっても過言ではないFK、カハ・カラーゼのファウルによるものですけど、カラーゼがエトーを転ばせたというよりエトーがうまく体を入れた、そういうエトーの貢献です。ちょっとここで立てなおそうや、そーゆーことだよね。キッカーはロニー。27分。ボールは壁に当たり、こぼれ球をもう1度ロニーの左足が捉える。あー、惜しい、ゴールの右に行っちゃったぁ。
開始からここまで、ミランは走りに走った。観ていて感動するほどに、走りまくった。
で、少し疲れてきました。
アンチェロッティ監督、きっと言ったんだろうな、早いとこカタつけろと。で、モーレツにがんばったけれど、バルサの命がけの全員守備(ロニー以外)に阻まれ、バルデスに阻まれ、ゴールポストにも阻まれた。
ガットゥーゾ対ロニーのある意味本能同士の対決(笑)、もちろん続いてはいるけれども、ついに本当に初めて、ロニーがボールに触ります。初ドリブル(笑)。やっぱミランってこわいです。ロニーがボールを触るまでに30分かかりましたよ(爆)!
だんだんと、徐々にだけどね、バルサもサッカーやらせてもらえるようになってきた。ロニーがゴール前にボールを放り込み、そこにジュリが抜け出して独走、ジーダと1対1かっ!決まった!と思ったよー。そんくらい惜しいシーン。ジーダが出てきてね、結局抑えられちゃった。ものすごい惜しかったのにぃ!
疲れてきたけれども、まだ足が止まったわけではねーずら。
ジラルディーノがエジミウソンにファウル。
燃える闘魂プジョルのバルサ的には正当防衛なファウル。あー、プジョルね、カカとシェバのコンビネーションをノータッチで断絶しただけなんですが、カカは転ぶのうまかったですよ。
シェバがシュート!シェバが頭合わせたぁーっ!あっぶねぇあっぶねぇ。
ジラルディーノがエジミウソンにまたファウル。
で、燃える闘魂プジョルもまたバルサ的には正当防衛なファウル。
ピルロのFK、ゴール右。あっぶねぇあっぶねぇ。
そして37分、ついにバルサの真骨頂が素顔を見せ始める。DFにぐるっと囲まれて、エトーとロニーが近い距離を何度も何度もワンタッチでパス交換。つえぇーっ!しかもこの状態からジュリにパス出したぁーっ!シュート!ふんがー。惜しいです。
もしかしたらこのへんで、すでにミランは焦り始めていたかもしんない。
早いとこカタつけろ。そのはずだったのに、前半が終わろうとしているのに、点が取れない。
ジラルディーノは得意のかたちで飛び出して脅威なんだけど、オフサイドが頻発し出す。
このジラルディーノには、じつはうちの小さいおっさんがぴったりとくっついて離れません。FWジラルディーノの攻撃にFWルドヴィク・ジュリの守備。FW対FWが延々マッチアップって、なんじゃこりゃー。
バルサは凌ぎ続けた。イニエスタもエジミウソンもジュリも、この人たち命がけなのかもしんない、と思うほどのガチンコ守備を展開し続けているんです。
終了間際、ロニーがDFを引きつけておいてエトーがシュート!
全体としてはミランの攻撃にバルサが耐え抜いたっちゅーことなんですが、いやー、なんとも壮絶な死闘でござる。
0-0、ピルロがイニ坊のおしりに肘打ちしたところで折り返しです。
後半、いきなり流れが変わる。前半とは打って変わってバルサ猛攻、イニ坊の絶好のシュートチャンスで始まったぞ、蹴れなかったけど。バルサはボールを持ち続け、ミランはカウンター狙い。
ヤープ・スタムよ、うちのロニ子を背負い投げしないでください。と思った次の瞬間でしたよっ!投げられたばかりのロニーが、世界のサッカー史上最高の曲芸を披露したのは!
後半3分、赤い悪魔に囲まれたロニー、なんと、ボールを1度も地面に落とさずに、右のつま先、右のかかと、右のもも、肩、右のもも、右のかかと、一連の動作でリフティング出たぁぁぁーーーっ!!!
リフティングて。試合中ですから。相手ミランですから。
さるおの観戦史上ベストシーン。はっきり言って大道芸です(笑)。まさにミラクル。
よろこぶことも忘れて、オレゲールみたいに口があんぐり開いてしまいました。
彼はね、奇跡のかたまりなんです。集中力と瞬発力と衝動の、結晶のような人なんです。彼と同じ時代を生きることがどれほど幸せか!
ボールと踊る男、その人の名はロナウジーニョ。
我に返ってから30秒遅れで驚きの奇声を発する(まだ4時半ですから)その人の名はさるお。すみません(涙)。
5分、シェバのスルーパス、カカが打てず、ジラルディーノがシュート!あぶねーずら!ついに、まだ復帰第1戦のマルケスも、ジラルディーノと壮絶バトルに突入っす。
その2分後にはヤープ・スタムがシュート!
ついに、ついにですよ、今まで何があろうとただひとり守備を免責されていたロニ子が、スタム追っかけたぁーっ!ロニーが守備を免れているのは、単なる特別扱いではない。たとえ全員が自陣に押し込まれても、いや、その時にこそ、ロニーがフリーになるためっすよ。攻撃のベースキャンプになりそこからフリーで試合を支配せねばならんのじゃー。なのに、スタム追っかけたYO!
そして、運命を決める12分。前半7分の"やーいやーい転んでやんの"の帰着する場所がここですよ、ガットゥーゾ君!
イニエスタからロニーにスルーパス。ガットゥーゾにボールを奪われた次の瞬間、瞬く間にロニーはガットゥーゾをふっ飛ばし、ボールを奪い返して1回転、なんとゴール前に絶妙な高さの浮き球蹴ってました!来い、ジュリ!飛べ、ジュリ!
!!!
ぐわぁぁぁーーーっ!!!ジュリ左から来て飛んだぁーっ!すべてが寸分の狂いもなく、ぴたりと、本当にぴたりと、描くべき軌道を描いた瞬間っすよ!完璧すぎるボレーシュート!決まったぁぁぁーーーっ!
ふんがふんがふんがーっ!
意味不明の奇声を発してまたもや近所迷惑な苦情覚悟のその人の名はさるお。
これで0-1、負けねぇ、負ける気がしねぇ!
ジュリは、んも〜ノリノリ。切り返しも冴えまくっている。
18分、追加点が入りそうでした。
エトーを先頭に、ロニーとイニエスタが走る。3対3。イニエスタからロニーにパス。ゴール左でエトーが呼んでいる。
パスを出すんだと思いました。ところがロニー自分で狙った!で、惜しくも左のポストに当たっちゃった。
が、
!!!
待てよ。あれは、やっぱりパスだったんじゃないのか?あと数ミリ左に蹴れれば、ポストに当たったボールは反対方向に跳ね返ったはずである。で、そこにいたのはエトー。
ロナウジーニョはね、そんくらいのことやります。できるんです。やっぱりきっとパスだったんだ!
ロニーに笑顔が戻ってきた。いままで必死な表情だったのに。フツーはね、笑い出して顔が緩みっぱなしになったらそれは油断です(爆)。バルサは違う、笑い出してから強くなるんだ。
サンシーロに、イムノが響き渡る。ミラノの地でイムノが沸き上がる。
すばらすぃ〜!
20分にはエジミウソンとのワンツー、ジュリとのパス交換を経て、イニ坊もシュート!
21分にピルロとパオロ・マルディーニが交代。
23分にはロニーが今度は魔法のような胸トラップでのインターセプトを見せる。
24分、今日の小さい大将ジュリと
守備のできないベレッチが交代。
あー、ここでね、オレゲールが左のももを怪我です。心配だな、ずっとバルサを救ってくれてたから。
で、28分、ガットゥーゾとマッシモ・アンブロジーニが交代。
ビクトリーな男が遅延行為で黄札もらったり、
守備のできないベレッチがボール失ってカカがミドルシュート打ってきたり、あぶないシーンもありつつ、あー、ミラン焦ってきましたね。
30分に怪我人オレゲールとモッタちゃんが交代。続いてスタムとカフーが交代。人がどんどん入れ替わる中、エトーは代わらずゴールへの飢えを見せ続けて黒豹のようにしなやかに走り抜けている。
ミラン絶好のチャンスは34分、セットプレーからカカ経由でアンブロジーニがシュート!ゴールの右、焦ってるよね。
36分、この時間になるとロニーのドリブルにネスタが足を出してしまって黄札。FKは入らなかったけど、ロニーさすが、戦略的(笑)。
ミラン、最後の最後に猛攻を仕掛けました。ほとんど悲壮な感じですが。CKからもマルディーニがシュート!こりゃかな〜りあぶなかったけどね、ビクトリーなバルデスが止めたYO!(驚くな)
88分、ロニーとマクシ・ロペスが交代。ミランはしぶとく、カカがエジミウソンの股を抜いてシュート!とかしてますけど、もうだめだってば、焦ったら入らないよ。
マクシは短い時間だったけど、懸命にボールと敵を追いました。よかったっす。
そして試合終了、0-1バルサの勝利だぜ!
イニエスタはピルロとカフー相手に堂々のマッチアップで、攻撃の目を摘み自らが起点になった。ボメル兄さんはルーズボールを拾いまくってパスを供給し続けた。エジミウソンはカカを止めまくってジラルディーノと勝負し続けました。えらい!あんたら大将!
ガットゥーゾ対ロニー、シェバ対プジョル、ネスタ対エトー、どこをとっても激闘っすよね。次カンプ・ノウが楽しみっす。ヘンリクもデコもいたら、どうせ圧勝しちゃうけど。
心ゆくまでさるお、もんち!