2006年04月17日

映画鑑賞感想文『リバティーン』

さるおです。
『THE LIBERTINE/リバティーン』を劇場で観たよ。
監督は、これがデビュー作のおそるべしなローレンス・ダンモア(Laurence Dunmore)。
出演は、第2代ロチェスター伯爵(ジョン・ウィルモット)に『THE BRAVE/ブレイブ』のジョニー・デップ(Johnny Depp)、女優エリザベス・バーリー役に『IN AMERICA/イン・アメリカ -三つの小さな願いごと-』のサマンサ・モートン(Samantha Morton)、国王チャールズII世役に怪優ジョン・マルコヴィッチ(John Malkovich)、妻エリザベス・マレット役に『PRIDE & PREJUDICE/プライドと偏見』のロザムンド・パイク(Rosamund Pike)。

あのねー、『ほにゃらら』のジョニー・デップっつたらフツー、ディズニー海賊の話とか、チョコレート工場長とか、気狂い作家とか、ピーターパン作家とか、ショコラとか、スリーピーホロウとか、ナインスゲートとか、最低監督の話とか、ギルバート・グレイプとか、アリゾナ・ドリームとか、なんならビーバップみたいなやつとか、思い切ってエルム街とか、そんなことよりやっぱハサミ男とか、はぁはぁはぁ、そーゆーことになるわけです。『ほにゃらら』にはそーゆーのが入るんです。が、『ブレイブ』と書いてしまいました。
なんでかってゆーと、大好きなジョニーが監督・脚本・出演の3役をこなし、「おれにまかせろ」かなんか言って、"はじめてのえいが"に挑戦し、気合い充分でものすごく泣けるええ話を撮ったがいっこうに客が入らず、弱気になりつつ上映し続けたがそれでもいっこうに客が入らず、ついに借金まみれになったという、映画より泣ける実話になってしまった意欲作だからです(涙)。はぁはぁはぁ。さるお、今日はよくしゃべる。余計なことしゃべってないで映画の感想文書かなきゃ。

その前に、やっぱりどうも最近気になるなぁと思うことを書きます。
『EDWARD SCISSORHANDS/シザーハンズ』と『CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY/チャーリーとチョコレート工場』で"ハサミ男"になったのはオマージュだからいいとしても、『CHOCOLAT/ショコラ』と『チャーリーとチョコレート工場』でチョコ映画に出て、『FINDING NEVERLAND/ネバーランド』と『PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL/パイレーツ・オブ・カリビアン』で海賊になって、『ネバーランド』と『チャーリーとチョコレート工場』で同じ子役と組んで夢を与えるオトナ役になって、『DON JUAN DEMARCO/ドンファン』と『リバティーン』でモテ男で、『SECRET WINDOW/シークレット・ウィンドウ』と『リバティーン』で気狂い作家で、『ネバーランド』と『リバティーン』で家庭をかえりみなくて奥さんに怒られる作家になって・・・、はぁはぁはぁ、どこで息すればいいんだよ。
何が言いたいかというと、なんだか似たジョニーばっかり観ているなぁと、そう感じるわけです。本当はさるおはものすごいジョニーのファンなわけで、前述の、元気玉が出なかったという泣ける映画(そういう話じゃありませんから!)もガラガラの(涙)劇場に足をはこんで観ているし、映画が完成しなかったという映画『LOST IN LA MANCHA/ロスト・イン・ラ・マンチャ』まで劇場で観てしまっているというのに(泣)、どうも最近彼がわからない。個性派、反逆児、エキセントリック、そーゆーのはわかるんだけど、同じ顔(似た役)ばかり観ていると、実力派なのかどうか、演技派なのかどうか、わからなくなってきたYO!
それでも今回は久々に、"演技してるジョニー"を観ることができましたが。

んでまぁとにかく、さるおが誕生日だけはかろうじて共有しているオダギリ・ジョーが「僕が女だったら、妊娠しますよコノ映画」とか褒めている(たぶん)ので、こりゃものすごいフェロモン映画なんだろうと思ったんでございます。世の女どもが(すみません)妊娠するなら、さるおなんか劇場で出産、負けねぇ!と息巻いて出かけて行ったわけです。
ちなみに、さるおが今まで観た映画の中でこりゃセクスィ〜と思ったのは、偶然とは言えこれまたジョニーの『ドンファン』です。あんときはね、生まれるかと思いましたね(爆)。で、ジョニー自身も「ポルノ、ポルノ!ポルノがやりたい!」とか騒いでたしね、ドンファン・デマルコを超える妖艶さだと、期待して行ったわけです。

ところが、妖艶かどうか拝見する前に、いきなりちょっと無理がありました。
10年前は18歳だったというのは、どうなんですか。
男ジョニー、41歳(涙)。いきなり泣けてきましたよ(涙)。

ジョニー曰く「脚本の冒頭3行を読んで、出演を即決した」
!!!
あなた、主人公の年齢が出てくるとこまで読まないで決めましたね!
そしてローレンス・ダンモア監督、断れなくなっちゃったんですね!

そして、セクスィ〜な場面、あ、あんまり、ありませんでしたね。さるお出産ならず(爆)。

映画自体はよかったです。
野性味がどうとか、猥雑さがこうとか、インモラルだとか狂気だとか耽美だとか、そういうことはみんなが書いていそうなので他のことを書きます。

あのね、感動します。終わりが近づくにつれて、苦しくなって泣きたくなってきます。ちょっと涙出ました。
ジョニー(役名もジョニーなので)は、野蛮に、高尚に、パンクな人生を生きた。より罪深く、より美しく、より激しく生きた。人々が重んじるすべてのことに戦いを挑まずにはいられない聖なる怪物は、自由を愛しすぎ、孤独に呪われ、罪に殉じた。
その頑なさや輝きよりも、奔放と引き換えの孤独に泣いた気がするし、悪魔だった男を哀れんだのかもしれず、おぞましい人生への羨望だったかもしれず、もしかしたらもっと単純に"この人生を観てしまった"というショックだったのかもしれない。嫌なものを突きつけられた心地よさで泣いたような、不思議な感動です。

そして、何より素晴らしいのが2人のエリザベス。はっきり言って、この人たちが主役です(汗)!
ジョニーを捨てた(同時に捨てられた)妻エリザベス。ジョニーが初めて本当に愛した女優エリザベス。
ジョニーの人生が終わろうとしたときに、悲痛などんでんがえしが待っているわけですよー。女優エリザベスはジョニーに別れを告げ、妻エリザベスは愛していると涙を流し感情を吐露し腐敗した男を抱きしめる、母親のように。す、すごいと思いました。衝撃っすよ。
2人のエリザベスによる、決別と告白は、美しすぎて痛いほどに、その名のとおりです。エリザベス(Elizabeth)、それは"神かけて誓う"という名前。いやー、素晴らしいなと思いました。
で、ジョニーの壮絶な人生を深々と彩った彼女たちが、より一層、ジョニーの醜さを際立たせる。

あーっ!わかったわかった!なんでさるお泣いたのかわかった!
美しすぎるものと醜すぎるものが共存しているから泣いたんだ。極端なものばかりが存在する世界だから、苦しくなって泣けたんだな。
自暴自棄なほどに奔放な寂しい男が捨てられる。ただそれだけなんだ。みっともない話なんだ。だから感動するんだよね。

そうそう、オープニングは素晴らしいですね。ざらざらして強いコントラスト、好きっす。
あとね、サマンサ・モートン演じる女優のエリザベスが、女優という生き物を見せてくれます。このシーンはこれはこれで感動もんです。

心ゆくまでさるお、もんち!


posted by さるお at 20:53| Comment(10) | TrackBack(40) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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