2006年05月13日

これがイナ・バウアーだ!

さるおです。
今さら何だとお思いでしょうが、ぐははー!スケートの話じゃねーよ。

イナ・バウアーはそっくり返ったりしないです。(それはスケートの話)
足をこうやってガニ股にして、んでこう滑る、それがイナ・バウアー。(←さるお確実にやってます、今)
で、あれですよ、イナ・バウアーというのは人の名前です。

で、そのイナちゃん(Ina Bauer)ですけど、映画に出てます(爆)。キレイな人っすね。
『EIN STERN FALLT VOM HIMMEL/空から星が降ってくる』西ドイツ/オーストリア映画で青春モノと、『KAUF DIR EINEN BUNTEN LUFTBALLON/白銀に踊る』西ドイツ映画で、こちらはなんとコメディ。なぜか両方とも1961年の作品で監督はゲザ・フォン・ツィフラ(Geza von Cziffra)トニ・ザイラー(Toni Sailer)と共演です。

それがね、DVDになるんだって。
まさかのオリンピック効果。

心ゆくまでさるお、もんち!

2006年05月12日

DDは生きていないかもしれないがSSは味方だ!という証拠

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、裏切るな!という祈りを込めて、第6巻『HBP』の"あの事件"について検証してみたいと思います。ということはこのエントリーはおもっきりネタばれてますけど、とにかく、『HBP』の解釈から『HP7』の大予想へとつながる、大事なとこっす。ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。記事は反転色にしてあります。
訳本は読まないので日本語訳がたまにヘンだと思いますが、それは許してください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

it really is like going to bed after a very, very long day. After all, to the well-organised mind, death is but the next great adventure.
これは『PS』の最後です。フラメル(Flamel)夫妻の死についての、ダンブルドアの見解です。
死は、冒険の第2章であって、長い長い1日の終わりにすぎないんだと、本当の終わりではないんだと言ってます。

『HBP』の最後、アルバス・ダンブルドアも長い1日を終えました。
第2章のはじまりだから、ハリーが一瞬だけ見た大空に羽ばたく不死鳥は、嬉しそう(joyful)だったのかな、とも思えます。
でまぁ、1日を終えさせたあの一連のできごとは何だったんだろうなーとさるおなりに考えたりもしてみてね、スネイプ先生はシロだろうと、そーゆー結論になってます、今んとこ。

さて、まずはDADAの職のことを考えてみます。えーっと、あの仕事は呪われてるんだよね。1年経ったらさよならなんです。
もちろんダンブルドアもそれは知ってる。呪わせたのは自分だから。

You see, we have never been able to keep a Defense Against the Dark Arts teacher for longer than a year since I refused the post to Lord Voldemort.

で、DADA担当にしちゃったよ、スネイプ君を。
ちゅーことは、とりあえず何かが起きて、スネイプ先生はホグワーツを去る。少なくとも、そこまでは事前に了解済みだと思われる、両者間(校長とスネイプ)で。スネイプ先生は覚悟して引き受けたはず。

『HBP』のSpinner's Endに戻ってみましょう。ベラ(Bellatrix Lestrange)とナルシッサ(Narcissa Malfoy)とスネイプ先生が怪しい会談中。

ナルシッサが言ってます。"The Dark Lord has forbidden me to speak of it. He wishes none to know of the plan. It is... very secret. But-"(しゃべるなって言われた、"誰にも"知られたくないからって、だけど・・・)
それをスネイプ先生が遮りますね。「んじゃ言わないほうがええよ」と忠告。あの人が言うことは絶対服従だから、と言っている。
で、カーテンを閉めて、苦々しい表情で振り返ってから、"It so happens that I know of the plan."(その計画のことは知ってる)と。

えーっ!ちょっとわざとらしくないかな?「そうそう、その計画、知ってるんだったぁー」みたいに聞こえる気がするんですが(笑)。
で、その後、計画の詳細は避けつつも、うまいぐあいに女子2人が続きをどんどん喋る(笑)。スネイプ先生は思わせぶりな誘導尋問に終始しています。
で、ナルシッサが、うちの子には無理だから代わってやってくれと言いだすと、セヴルスったらこんなふうに答えてるぅー。

"He intends me to do it in the end, I think. But he is determined that Draco should try first. You see, in the unlikely event that Draco succeeds, I shall be able to remain at Hogwarts a little longer, fulfilling my useful role as spy."
(まぁね、どうせ最後には私がやることになると思うんだけれども、彼としては最初にドラコに挑戦してみてほしいと、そーゆーふーに考えてるわけよ。んで、もしドラコが成功すれば、私はもうちょっとの間スパイとしてホグワーツにいられるわけだしね。)

ほらぁーっ!ちょっとわざとらしくない?卿の偉大なプランを、"I think"とか"he is determined"とか"I shall be"とか、なにげに曖昧に扱っています(笑)。

そもそも、ドラコには2つの大きなタスクが課せられていました。DEをに誘導するためのvanishing cabinetをきちんと設置することと、校長暗殺です。
どっちも難しそうだけど、これが具体的に会話の中に出てこないので、どっちのタスクについて話してるのか、はたまた両方か、まるでわかりません。
ただ、スネイプ先生はスゴ腕のレジリメンス(Legilimence)だからね、ナルシッサの心を読んだとすれば、ナルシッサにとってどっちがより深刻かによってスネイプの読み取る内容が違ってくる可能性があり、話の内容がかわってくることになる。おそらく両方について話しているんでしょーが、後者(暗殺計画)のほうが深刻なのは間違いねーずら。だとすると、カーテンを閉めながら、スネイプ先生はナルシッサの思考を読み、暗殺計画を知ってびっくらこけつつ、とりあえずスパイだってバレないように話についてかなきゃ、なんて内心ひやひやしとったかもしれん。

この場合は、"ドラコが成功すれば"というのは、"ダンブルドアを殺せれば"という意味になります。が、続く言葉( I shall be able to remain at Hogwarts a little longer, fulfilling my useful role as spy.)がまたオカシイ。私はもう少しの間スパイとしてホグワーツに残れる?
???
ダンブルドア殺害後、いったい誰をスパイするためにホグワーツに残るというのか、セヴルスよ。
うーん、やっぱり計画を知らないみたいにも見えますね。じつはこのとき諸事情によりレジリメンシー(Legilimency)を使ってなくて、ダンブルドア暗殺計画だとは思ってないから、その後もホグワーツに残ってダンブルドアの様子を探ろう、なんてバカなことを言ってしまったのかもしれません。

でまぁ、取り乱しまくるナルシッサに、んじゃ手伝うよって言っちゃいます。
するとナルシッサが「破られざる誓い(Unbreakable Vow)ちゅーことでよろしく」と言い出して、スネイプ先生はもうポカーンとなっちゃうわけです。が、ここまで来たら辻褄を合わせるしかありません(汗)。で、とっとと約束させられちゃう。

レジリメンシーを使ったかどうかにかかわらず、とにかく、これはもうどーしよーもなくその場凌ぎな展開の会話です(泣)。DADAを担当する以上、ホグワーツに残れるのはどうせあと1年と決まっていますが、スネイプ先生も「よりによってこれで失業かぁーっ」って泣きたくなったと思います(笑)。

で、このその場凌ぎな会話は、後々の口論に発展します。Unbreakable Vowで約束した内容が、キャビネット設置の手伝いではなく、暗殺の幇助(肩代わり)だということもここでわかります。

I was comin' outta the forest the other evenin' an' I overheard 'em talking -- well, arguin'. ... I jus' heard Snape sayin' Dumbledore took too much fer granted an' maybe he -- Snape -- didn' wan' ter do it anymore ... Dumbledore told him flat out he'd agreed ter do it an' that was all there was to it.

ハグリッドが立ち聞きした、スネイプ先生とダンブルドア校長の言い争いです。「こりゃおおごとです。やりたくないです」「いいからちゃんとやんなさい」、そーゆー会話です。

もしも、Unbreakable Vowがキャビネットの設置に関するものならば、ダンブルドアは校長として阻止した気がします、生徒が危険にさらされるから。つまり、DDは生きている!証拠1に書いたように、DE侵入時にハリーに呼びに行かせようとしたのが、スネイプ先生ではなくマクゴナガル先生だったはずじゃないかと思います。

ダンブルドア殺害に関するUnbreakable Vowだったからこそ、自分が死んですむんならまぁいいか、それで生徒(ドラコ)もたすかるし、セヴルスも死なずに済むなら、まぁいいや、そう思ったんじゃないか。
これらをふまえてこの口論を読むと、「ドラコがあなたを殺さないといけなくて、無理ならドラコのかわりに自分がやらなきゃいけなくなっちゃった。やりたくないんですけど。もういやなんですけど」「Unbreakable Vowは破れない。約束したんだからそのとおりにしなさい。私を殺していいよ、心配しないで」というふうに読めます。

次に、これは証拠としてちょっと弱いですけど、ハリーがあわやドラコを殺しかけてしまった場面を思い出してください。Sectumsempraのシーンです。このシーンは怖いね。ハリーも怖かったろうと思う。
で、駆けつけたのはスネイプ先生で、怒りまくって「教科書を持ってこい」とかなんとか言いながらも、レジリメンシーですべてお見通しです。
自分が発明した呪文だからね、そこに責任を感じたかどうかはわからない。けれど、殺人が起きかけたというのに、罰(detentions)で対応してくれている。これはちょっと優しいです(笑)。そっとしておいてくれてる感じがします。

そして、やっぱダンブルドアの最期です。
...somebody else had spoken Snape's name, quite softly.
"Severus..."
The sound frightened Harry beyond anything he had experienced all evening. For the first time, Dumbledore was pleading. Snape said nothing, but walked forward and pushed Malfoy roughly out of the way. ... Snape gazed for a moment at Dumbledore, and there was revulsion and hatred etched in the harsh lines of his face.
"Severus... Please..."
さるお訳:誰かがスネイプの名前を、場違いなほど優しく呼んだ。「セヴルス・・・」
その声は、ダンブルドアが初めて懇願するその声は、ハリーが今夜体験したすべてのできごとよりずっと怖かった。スネイプは何も言わず、前へ踏み出してドラコを乱暴に押しやった。一瞬ダンブルドアを見つめたスネイプの顔には憎悪が深く刻まれていた。
「セヴルス、お願いだ・・・」ダンブルドアが言った。

さて、これをどう解釈するか。revulsion and hatred(嫌悪/憎悪)、これが問題です。誰に対する憎悪なのか。

その手前に、softly(静かに/優しく/寛大に)って書いてあります。人が誰かに対して、静かに優しく話しかけるときというのはどーゆーときか。それを考えれば想像できます。つまり、「私を殺していいんだよ、心配しないで」っていう気持ちなんじゃないかな、ダンブルドアは。
もちろん"Severus... Please..."には2つの可能性があり、ひとつは"Please don't kill me."、もうひとつは"Please kill me."です。で、前者であるならば、最期の言葉は"Severus... Don't..."になるように思えます。
"Please..."で終わっているということは、否定の内容が続くんじゃなくて、肯定の内容が続くんじゃないのか。ということで、"Severus, please kill me, as you promised you would."(私を殺しなさい。約束したとおりに)と言おうとしたはずだと思う。
肯定だからと言って、ダンブルドアのような賢者が"Please help me."なんておまぬけなことを言うとは思えません。なぜなら"help"の意味が定義できないから。

これには、ストーリー中に伏線と思われる個所があると思います。なんつってもハリポタには繰り返しが多用されている。つまり、このシーンとそっくりなのを少し前に目撃しています。

"You...you can't stop, Professor," said Harry. "You've got to keep drinking, remember? You told me you had to keep drinking. Here..." Hating himself, repulsed by what he was doing, Harry forced the goblet back toward Dumbledore's mouth ...
(「先生止めちゃだめだってば。飲み続けないといけないんだ。ほら、グーッと行きましょう」(←酒か?)自分のしていることが嫌だったけれど、ハリーはどんどん飲ませようとした)

似てます!
ハリーは、なんとしても失いたくない校長先生に自分が毒を飲ませなければならない、その役目を苦しがっている。
スネイプ先生も、自分がダンブルドアを殺さなければならない自分の運命を呪っている。自分が背負ったものに対するrevulsion and hatred(嫌悪/憎悪)だったのではないか。こんなことになるなんて、こんなことをしなきゃならないなんて!そーゆーかわいそうなシーンなんじゃないか。

ということでさるおは、DDは生きていないかもしれないがスネイプ先生は味方だ!と思っています。
アルバス・ダンブルドアとセヴルス・スネイプ、信頼し合うスゴ腕のレジリメンス(Legilimence)同士、一瞬見つめ合い、片方がもう片方を、意に反して運命的に殺さなければならない。
その一瞬に、目と目を合わせて、はたしてどんな会話をしたのか。

ハリポタはあなどれないっす。胸がつぶれる思いです。

さて、最後になりましたが、スネイプさんにまつわる最大の、そして最初からある究極の矛盾点、『PS』に戻りましょう。
『PS』でクィレル先生(Quirinus Quirrell)はハリー殺害を企んでいます。クィディッチの試合中にほうきから落とそうとした。それを阻止したのはスネイプ先生でした。また、クィレル君を呼び出して、夜の廊下で口論もしています。
で、この間ずっと、ヴォルディはクィレルの頭の後ろにへばりついてるわけだよね。仮にハリー殺害計画は"主人に気を遣った下僕"が勝手にやったことだとしても、少なくともクィレル-スネイプ間の口論は親方が全部聞いちゃってるはずなわけです。
"...d-don't know why you wanted t-t-to meet here of all p-place, Severus..."
"Oh, I thought we'd keep this private, Students aren't supposed to know about the Philosopher's Stone, after all. Have you found out how to get past that beast of Hagrid's yet?"
"B-b-but Severus, I-"
"You don't want me as your enemy, Quirrell"
"I-I don't know what you-"
"You know perfectly well what I mean. -your little bit of hocus-pocus. I'm waiting."
"B-but i d-d-don't-"
"Very well, We'll have another little chat soon, when you've had time to think things over and decided where your loyalties lie."
「今日も二重スパイご苦労さん!賢者の石をとる予定だYO!」と頭の後ろから言わなかったのはなぜなのか?そっか、ハリーはそばにいることがわかってたから静かにしてたんですね。では、スネイプさんのセリフをどう思って聞いてたんですか、ヴォルディ君?

ヴォルディとセヴルス・スネイプ。こちらもスゴ腕のレジリメンス(Legilimence)同士。
これらのやりとりの真意を、"以心伝心"でどう決着させたというのか。スネイプさんはちゃんとヴォルディを騙せているんでしょーか?
心配です。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 01:53| Comment(8) | TrackBack(5) | ハリー・ポッター大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月11日

DDは生きている!証拠3

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、死ぬな!という祈りを込めて、第6巻『HBP』の"あの事件"についてまたまた検証してみたいと思います。ということはこのエントリーはおもっきりネタばれてますけど、とにかく、『HBP』の解釈から『HP7』の大予想へとつながる、大事なとこっす。ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。記事は反転色にしてあります。
訳本は読まないので日本語訳がたまにヘンだと思いますが、それは許してください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

"Yes, Harry Potter!" said Dobby at once, his great eyes shining with excitement. "And if Dobby does it wrong, Dobby will throw himself off the topmost tower, Harry Potter!"
(さるお訳:もし失敗だったら、ドビーは塔の上から飛び降ります!)

ドビーのこの言葉は妙に予言めいていまいか?
Harry Potter can throw Dobby!とは言ってない、ドビーが自分で自分を投げ落とすと言っている。
つくづく、アルバス・ダンブルドアは死んだと思えんのです。いや、少なくとも、殺されたとは思えんのです、少なくともあれは"身投げ"だったんじゃないか。
今回は、あの事件の"その後"を検証してみます。

舞台は保健室(hospital wing)。ハリーが一部始終を居合わせた人々に話します。で、聞こえてくるんだよね。

Somewhere out in the darkness, a phoenix was singing in a way Harry had never heard before; a stricken lament of terrible beauty.

Fawkesが、今まで聞いたことがないほどにひどく美しくひどく悲しいメロディを歌うのが。
で、みんなで聴いている、ある程度長い時間(How long they stood there, listening, he did not know, nor why it seemed to ease their pain a little to listen...)。マクゴナガル先生がやってきて話が再開しても歌は止まず(They all fell silent. Fawkes's lament was still echoing over the dark grounds outside.)、すべての会話が終わってハリーが校長室(このときはすでにマクゴナガル先生のオフィス)に連れて行かれるころになっても歌は止まず(The corridors outside were deserted and the only sound was the distant phoenix song.)、じつに長々と歌ってるんだわ。

これはもちろん、"とても悲しい"できごとだから"とても長く"歌っただけかもしれんです。せめてみんなの悲しみを癒すために。
でもそれだけじゃないのかも。まだFawkesは諦めてないかもしれない。ダンブルドア(あるいは世界)のためにまだできることがあると、Fawkesは知っているのかもしれない。
Fawkesは、その後ホグワーツを去ります。どこ飛んでったのかな?ずっとホグワーツにいて、みんなの悲しみをもっと癒してあげたっていいのに。
Fawkesはただの鳥じゃない。不死鳥です。すごいね、死なないんだ。永遠を生きている。Fawkesって、すごくダンブルドアと一心同体な感じがするよね。だけどたとえば、Fawkesにはホグワーツを去らなければならない理由があった。たとえば、逃げなければならない理由があった。これはまた後でじっくり考えてみたいです。

ところで、ダンブルドアのはどこ行ったのかな?

The door burst open and somebody erupted through it and shouted, "Expelliarmus!" ... by the light of the Mark, he saw Dumbledore's wand flying in an arc over the edge of the ramparts ...

そうそう、どっかに吹っ飛んでっちゃったんだっけ。

杖ってさ、ものすごい重要アイテムです。杖が持ち主を選び、人には固有の持つべき杖がある。オリバンダーさん(Mr. Ollivander)が言ってました。時の賢者ダンブルドアの杖なんてものすごく高く売れそうな大事な品です。失くしたまんまじゃまずいだろー。わるもんに盗られたら大変そうだもん。
さて、持ち主が死ぬと、杖はどうなるのか。ヒントはちゃんと出てきています。アラゴグ(Aragog)のお葬式に。参列者はハリーとハグリッド(Hagrid)と、なぜか(笑)ホラス・スラグホーン(Sluggy)。で、歌います、オドー(Odo)という名の魔法使いの死を悼む歌を。

♪And Odo the hero, they bore him back home,
To the place that he'd known as a lad,
They laid him to rest with his hat inside out
And his wand snapped in two, which was sad.♪

お〜、帽子を裏返すのか、んで杖は2つに折るんだな。
えーっと、どなたかダンブルドアの杖みつけて折りましたっけ?
むははー!答えはノーです。もしかしたら、ダンブルドアはまだ杖を必要としてるかもしれんですよー!

さて、これが今のところ最後の、ダンブルドアが生きている証拠です。
まず、ダンブルドアのお葬式で、誰も遺体を見てません。が、ちゃんと遺体がそこにあったとして、遺体が包まれていると思われる紫色の布ごと、なんと自然発火しちゃったぁ!
何かに似てっぞ。これ見たことあるよ。
うわぁーっ!FawkesのBurning Dayそっくりだぴょーん!

グリフィンのドアノッカーがついた校長室で永遠を生きる深紅のフェニックスと共に過ごした(若い頃は)赤毛のダンブルドアは、炎の使い手です。永遠の炎を灯し、火を自在に操る。(たとえば、自分がホグワーツの4年生だったときベッドのカーテンを燃やしちゃったり、トム君がいた孤児院ではトムのワードローブに火をつけたり、洞窟の中でinfiriからハリーを守るために炎を呼びだしたよね)
黄金のグリフィンの紋章をホグワーツに持ち込んだ(チョコレート・フロッグのおまけ(魔法使いカード)によれば)赤毛(または金髪)のゴドリック・グリフィンドール(Godric Gryffindor)は火と勇気を象徴する"神と共に判決を下す者"。

White smoke spiraled into the air and made strange shapes: Harry thought, for one heart-stopping moment, that he saw a phoenix fly joyfully into the blue, but next second the fire had vanished.

自然発火のあと、ハリーは一瞬、不死鳥が嬉しそうに大空に羽ばたくのを見たような気がした。

ここまでくると、ダンブルドアとフォークス、ダンブルドアとゴドリック・グリフィンドールは、ほとんどイコールなんじゃないかという気がしてきます。ダンブルドアとフォークスがイコールならば、ダンブルドアは復活する。
でも、Joは言いました、死んだ人は生き返らないと。それはそれでええです。単純に死人が生き返ったら、ハリポタはただのファンタジーになってしまう。ただ、"ダンブルドアは本当に死んだ"んでもかまわないから、別の意味で、ダンブルドアの思想や勇気や正義が、人々の内面で、復活しなければならないと思うんでござる。


心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 15:11| Comment(4) | TrackBack(0) | ハリー・ポッター大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月10日

DDは生きている!証拠2

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、死ぬな!という祈りを込めて、第6巻『HBP』の"あの事件"についてまたまた検証してみたいと思います。ということはこのエントリーはおもっきりネタばれてますけど、とにかく、『HBP』の解釈から『HP7』の大予想へとつながる、大事なとこっす。ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。記事は反転色にしてあります。
訳本は読まないので日本語訳がたまにヘンだと思いますが、それは許してください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

アルバス・ダンブルドアは言いました、ダーズリー(the Dursleys)一家に。
Until we meet again.(また今度会うまで)
アルバス・ダンブルドアは言いました、ハリーに。
for future reference its raspberry jam.(今後(The Imperius Curseがかかっていないことを確認する時)のためにおしえとくけど、私が好きなジャムはラズベリージャムだよ)
この言葉を読んだ以上、やっぱアルバス・ダンブルドアはただ死んだと思えんのです。
今回は、あの事件の直前に交わされた会話と、あの事件の直前に"起きなかったこと"を検証してみます。

"I can help you, Draco."
"No, you can't," said Malfoy, his wand shaking very badly indeed. "Nobody can. He told me to do it or he'd kill me. I've got no choice."
"He cannot kill you if you are already dead. Come over to the right side Draco, and we can hide you more completely than you can possibly imagine. What is more, I can send members of the Order to your mother tonight to hide her likewise. Nobody would be surprised that you had died in your attempt to kill me -- forgive me, but Lord Voldemort probably expects it. Nor would the Death Eaters be surprised that we had captured and killed your mother -- it is what they would do themselves, after all. Your father is safe at the moment in Azkaban...When the time comes we can protect him too. Come over to the right side, Draco...you are not a killer..." Malfoy stared at Dumbledore.

これが事件の直前にドラコちゃんと校長の間で交わされた会話です。(もし、ちょっと内容が違うと思う方がいらしたら、こちらをご覧ください)

[さるお訳]
校長「キミをたすけるよ。」
ドラコ「無理だもん、誰にもたすけらんないもん。やらなければ殺すって言われたんだ。しょーがないんだ。」
校長「もしキミがすでに死んでいたとしたら、彼だってまたキミを殺すことはできない。こちら(正しい側)に来なさい、ドラコ。キミが考えるよりはるかにうまくキミを隠して絶対に彼から守ってあげるから。騎士団のメンバーを今夜お母さんのところに行かせよう、彼女も守るんだ。キミが私を殺そうとして死んだとしても、誰も驚いたりしない。こう言ってはなんだが、ヴォルデモード卿だってきっとそう思っている。それに、私たちがキミのお母さんをつかまえて殺したとして、Death Eatersたちも驚きはしない。そうだろう?彼らはどうせ、最後にはキミたちを殺す気でいる。キミのお父さんは今アズカバンで安全だ。時がきたら、お父さんも守る。こちら(正しい側)に来なさい、ドラコ。キミは殺人者じゃない。」

さて、これはなんでしょーかね。
もしキミがすでに死んでいたとしたら?
キミが考えるよりはるかにうまくキミを隠して?
これはもしかして、こう書き換えていいのでは?「死んだフリしようぜ」と。つまり、死んだことにできる、見破られずに。その方法を私は知っていると、そーゆーことではないですか!
もしそうなら、ホグワーツの天文塔で、あるいは事前に準備して、その方法を自分に適用すれば"死んだフリ"ができるわけです。

次は、事件の直前に"起きなかったこと"です。
『CoS』を思い出してください。

As Harry trembled, ready to close his eyes if it turned, he saw what had distracted the snake. Fawkes was soaring around its head, and the basilisk was snapping furiously at him with fangs long and thin as sabers -- Fawkes dived. His long golden beak sunk out of sight and a sudden shower of dark blood spattered the floor.

強敵バジリスクにやっつけられそうになって絶体絶命のハリーを、Fawkes(ダンブルドアのペットの不死鳥)がたすけに来たぁーっ!

もうひとつ、今度は『OotP』ね。

... one more jet of green light had flown at Dumbledore from Voldemort's wand and the snake had struck -- Fawkes swooped down in front of Dumbledore, opened his beak wide, and swallowed the jet of green light whole. He burst into flame and fell to the floor, small, wrinkled and flightless.

ダンブルドアとヴォルディの直接対決のシーンです。ヴォルディの杖から緑色の光が放たれたとき、Fawkesがダンブルドアの前に飛んできて、なんとその光線ごと飲み込んだぁーっ!

そうだよ、ピンチになるとFawkesがたすけてくれるんだ。
ところが、自分の飼い主が塔の上で孤立無援、も奪われて完全に無防備になって敵に囲まれているときに、不死鳥よ、おまえはどこで何して遊んでたんだ。
思えば、焼け焦げたようなダンブルドアの右手だって、フォークスったら治してあげてないじゃないか!
これには理由があったはずです。たぶんに明らかに、ダンブルドアが「たすけなくてよろしい」と思ってて、Fawkesも「たすけなくていいや」ってわかってた、そーゆーことではないっすか。つまり、ダンブルドアは死なない(あるいは死ぬことに決まっている)ということがあらかじめわかっていたということです。

っちゅーわけで、だんだんと衝撃の大事件が芝居がかってきました。アルバス・ダンブルドアが生きている(願望)という、さらなる証拠は(まだあんのかよ)また今度書きます。
ダンブルドアを死んだように見せかけるために使えそうな"The Draught of Living Death"についても別に書いてみるね。


心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 02:10| Comment(16) | TrackBack(0) | ハリー・ポッター大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月09日

DDは生きている!証拠1

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、死ぬな!という祈りを込めて、第6巻『HBP』の"あの事件"について検証してみたいと思います。ということはこのエントリーはおもっきりネタばれてますけど、とにかく、『HBP』の解釈から『HP7』の大予想へとつながる、大事なとこっす。ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。記事は反転色にしてあります。
訳本は読まないので日本語訳がたまにヘンだと思いますが、それは許してください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

I shall have only truly left Hogwarts when none here are loyal to me.
(私を信じる者がいるかぎり、私はけっしてホグワーツを去らない)
この言葉を読んだ以上、アルバス・ダンブルドアには死んでほしくないです。
なのでまずは、あの事件を振り返りながら、一連のできごとが"事件なのか計画なのか"ということと、魔法の本質を考えてみます。ハリーと校長が塔にたどり着いたところからです。

まず最初に、校長がハリーに言います。"Go and wake Severus."
ここですでにネタばれた感じがしませんか?
起こして連れてくるのはマクゴナガル先生でもいいような気がします。だって彼女は、ヴォルディとの最初のバトルで不死鳥の騎士団の司令官(commander-in-chief)をつとめた勇敢な戦士だもん。
わけのわからん毒物を飲まされて、きっついのはわかります。薬学エキスパートのスネイプ先生を必要としているのはわかってます。が、ダークマークは、可愛い生徒たちが寝ている城にDEが侵入した証拠だもん、たとえ自分がきっつくても、生徒たちを守らねば〜!っちゅーことで、この瞬間に必要なのは医者より兵士なはずではないのか?

The door burst open and somebody erupted through it and shouted, "Expelliarmus!" Harry's body became instantly rigid and immobile, and he felt himself fall back against the tower wall, propped like an unsteady statue, unable to move or speak.

ドアが開いて、声が聞こえる。「エクスペリアムス!」(これはドラコちゃん)
同時にハリーにはフリージング・チャーム(Freezing Charm)がかかる。

He could not understand how it happened - Expelliarmus was not a Freezing Charm -
Then, by the light of the Mark, he saw Dumbledore's wand flying in an arc over the edge of the ramparts and understood... Dumbledore had wordlessly immobilzed Harry, and the second he had taken to perform this spell had cost him the chance of defending himself.

で次の瞬間にハリーは気づきます。校長は杖を取り上げられるのと同時に、声を出さずにハリーにFreezing Charmをかけて動けないようにしたんだということに。

なぜこれほど素早く?考えてる時間なんてねーずら。この2つの魔法はまったく同時に起きている。
「年とっちゃって動作がのろいんだよぅ」とスネイプ先生も校長自身も言っている。自他共に認めるのろさのじーさんが、なんでこんなに素早いんだ。
Freezing Charmをかけたのはじつは違う人で・・・という可能性はないよね。ダンブルドアが塔から落下した後、Freezing Charmがとけてるから。
ということは、ダンブルドア校長はあらかじめ、これらのことが起きるのを知っていた、むしろ、計画していたのではないか。準備ができていたのなら、のろいじーさんがやけに素早いのも納得できます。
で、ハリーのことは巻き込みたくなかった。なぜなら、ハリーにはもっと大事な役割があるから。つまり、一部始終を目撃するという役割です。すべてを見せて、何が起こったか後でしゃべらせるためであり、「キミをたすけてくれる人はもういない。ひとりで戦わなきゃならないんだぞ」とちゃんと理解させるためです。

そして、もしこれが計画どおりであるならば、校長を殺害したスネイプ先生は、じつは校長の台本どおりに行動しただけということになる。つまり、スネイプ先生の忠誠のありかはアルバス・ダンブルドアだったということになります。
もしそうなら、スネイプ先生は、一部始終をハリーが見ていることすら知っていたかもしれない。そしてハリーが自分のことをどれほど憎むかも、知っていたのかもしれません。

『HBP』は全編に渡り、ぜんぜんさりげなくないほどに"nonverbal spell"(呪文を言わないでかける魔法)が強調されている(笑)。
これは記事にも書きましたが、魔法というものは、意志でかけるものであって、杖や呪文はただの道具にすぎない。やるぞ!できるぞ!と強く信じることが大事なんだ。そういうことっす。で、本の中に登場するすべてのことが、じつは伏線として後々活きてくる、というのは、ロンのWingardium Leviosa!を筆頭に、もう何十回となく繰り返されたハリポタの真骨頂っすからね、"nonverbal spell"は絶対に重要なわけです。
この、魔法の本質=意志だということは、もうひとつ別の結論を生み出します。
"校長を殺害したスネイプ先生は、じつは校長の台本どおりに行動しただけ"だとするならば、つまりスネイプ先生が善であるなら、スネイプ先生に校長を殺す"意志"はないはずです。言葉では、Avada Kedavra!と言ったけれど、殺す"意志"がないなら、AKが効かないことになる。

これにはちゃんと前例があります。

『GoF』の中で偽マッドアイ(Mad-Eye Moody)がDADAの授業で生徒たちに言った言葉を思い出してください。
"Avada Kedavra's a curse that needs a powerful bit of magic behind it -- you could all get your wands out now and point them at me and say the words, and I doubt I'd get so much as a nosebleed."
(AKをやってみてもいいけどね、どうせみんなにはできないよ、そーねー、鼻血が出るくらい?)

『OotP』ではベラ(Bellatrix Lestrange)が同じことを言っている。
Hatred rose in Harry such that he had never known before. He flung himself out from behind the fountain and bellowed "Crucio!" Bellatrix screamed. The spell had knocked her off her feet, but she did not writhe or shriek with pain as Neville had -- she was already on her feet again ... "Never used an Unforgivable Curse before, have you, boy?" she yelled. "You need to mean them, Potter! You need to really want to cause pain -- to enjoy it ..."
(許されざる呪文はね、ほんとにやる気がないと効かないのよっ!ほんとの殺意とか、苦しんでるの見て楽しんでやるぅぐらいの気持ちとかがないと効かないわよーぅ!)

さらに、呪文と結果の食い違いはここでも起きている。(こちらにも書きました)

まずは『CoS』の決闘クラブ(Dwelling Club)のシーンから。
Both of them swung their wands above their heads and pointed them at their opponent; Snape cried: "Expelliarmus!" There was a dazzling flash of scarlet light and Lockhart was blasted off his feet: He flew backward off the stage, smashed into the wall, and slid down it to sprawl on the floor.
(スネイプ先生がロックハート先生に叫んでますね「エクスペリアムス!」って。これは武器を取り上げるだけの魔法で、決して攻撃ではない。なのにギルデロイったらふっとばされてひっくり返ったYO!)

次は『PoA』の叫びの屋敷(Shreking Shank)から。
Harry made up his mind in a split second. Before Snape could take even one step toward him, he had raised his wand. "Expelliarmus!" he yelled -- except that his wasn't the only voice that shouted. There was a blast that made the door rattle on its hinges; Snape was lifted off his feet and slammed into the wall, then slid down it to the floor, a trickle of blood oozing from under his hair. He had been knocked out. Harry looked around. Both Ron and Hermione had tried to disarm Snape at exactly the same moment.
(ハリーとロンとハーが使おうとした魔法はやはりここでも「エクスペリアムス!」なのに、セヴルスったらふっとばされてひっくり返って頭から血が出て気絶したYO!)

どういうことかというと、前者ではスネイプ先生が"わざと"、後者では3人のうちの誰かの"意志"が強すぎて、Expelliarmusが武器を取り上げるだけの魔法ではなくなった、ということです。呪文と実際の効果が明らかに食い違う場合があるというわけです。

そして、ダンブルドア死亡後も続くホグワーツ城の大バトル。
ここでハリーは、ジニーを拷問(crucio)しようとしたDEに"Impedimenta"を使用。で、相手はふっ飛ばされて壁に激突、"Impedimenta"はただのfreezing charmなのにです。

これらのことからわかるのは、武器を奪うだけの呪文や動けなくするだけの呪文でも、激しい怒りとか憎しみとかが伴えば、本来の目的以上の破壊力を発揮するし、逆に本当に残酷な気持ちにならないと許されざる呪文(Unforgivable Curses)だって効かない、ということです。

しかも、AKで"吹っ飛んだ"のはダンブルドアだけっすね。
フランク・ブライス(Frank Bryce)も、セド(Cedric Diggory)も、Spinner's End(スネイプ家)にやってくる途中でベラ(Bellatrix Lestrange)が殺したキツネも、吹っ飛んだりしないで、"ただ死んだ"んです。
そして、AKで死んだ人たちはみんな目を見開いて死んでいるのに、ダンブルドアだけが"目を閉じて眠るように"死んでいる。

っちゅーわけで、おかしいんだ、何から何まで、セヴルス・スネイプのAKだけがね。
だんだんと、スネイプ先生のAKが効かなくなってきたぞ(笑)。アルバス・ダンブルドアが生きている(願望)という、さらなる証拠はまた今度書きます。


心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 14:58| Comment(2) | TrackBack(0) | ハリー・ポッター大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月08日

Horcruxes(ホークラックス)を探せ!

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、Horcruxesを探してみます。
が、訳本を読んでいないので日本語訳がたまにヘンだYO!
基本的にはネタばれエントリーなのでご注意ください。ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

反転色にしておきますが、『HBP』のネタばれな上に『HP7』大予想に直結する内容です。気をつけてね。

えーっとまず、探すも何も(笑)、『HBP』の中で校長がしゃべってるね。Horcruxesは何かっちゅー記事にも書きましたけど。
ヴォルディは、マジカルナンバーだと考えられる"7"つに、自らの魂を分割しようとした。自分を入れて7つだから、Horcruxesは6つっす。
トム・リドルの日記、マーヴォロの指輪。この二つは破壊済み。
残る4つのうち確実なのは、謎の人物R.A.B.の手に渡りその後行方不明な(12 Grimmauld Placeに"a heavy locket that none of them could open"があります)スリザリン(Slytherin)のロケット、ただひとつです。
あとは、ペンシーヴ(Pensieve)に保存された記憶から推理してたどりつくハッフルパフ(Hufflepuff)のカップと、ヴォルディのペットの蛇(ナギニちゃん←雌です、女のコ)。これは校長の推理です。
最後のひとつは不明。グリフィンドール(Gryffindor)レイヴンクロウ(Ravenclaw)の所持品だったモノじゃねーかと、これも校長の推理です。
ここまでが『HBP』です。ここから先を考えます。

賢者の石とホグワーツ創設者4人のダイナミクスに書いた通り、ハリポタワールドは、4人が象徴する4つの要素と中心に位置する永遠の城ホグワーツ、というダイナミクスの上に成り立っている。つまり、この4人の登場は無意味ではないはずだし、ホグワーツの歴史が度々説明されるのも無意味ではない。そう思います。
西の荒野から来たグリフィンドール、紋章は赤地に黄金のライオン。
北の峡谷から来たレイヴンクロウ、紋章は青地にブロンズの鷲。
南の広い谷から来たハッフルパフ、紋章は黄色地に黒いアナグマ。
東の湿原から来たスリザリン、紋章は緑地に銀色の蛇。
んで、グリフィンドールは火、レイブンクローは風、ハッフルパフは大地、スリザリンは水を、それぞれ象徴しています。

ここで、トレローニー先生(Sybill Patricia Trelawney)が予言のためにカードを使っていたことを思い出してみます。
あー、もちろん水晶玉も好きですね、彼女は。でも『HBP』最後のホグワーツでのバトル(の大悲劇)は、廊下を歩きながらカードを眺めてブツブツと(...the lightning-struck tower...Calamity. Disaster. Coming nearer all the time...)予言したんです。
よっしゃー、さるおもそのカードを使おう!
と思ったが、ぐわぁー、タロットなんて持ってない(笑)。
うっかり忘れてましたが、さるおね、タロットにまったく興味ないんだった。意味とかも何も知らないです。
が、見たことある気がします。塔があって、稲妻がビカビカッと描いてあって、人が落っこちてる、そーゆー"The Lightning-Struck Tower"の絵のカードがあったと思います。まさに『HBP』の衝撃のあのシーンです。で、トレローニー先生が見てたカードもそんな感じのやつじゃないかな、ということで、エセ占い師さるおのタロットワールドにようこそ(笑)。(できねーよ)

なんかね、タロットには火、風、地、水をそれぞれ象徴するものがあるみたいですね。
火を象徴するものは棒(wands)、風を象徴するものは剣(swords)、地を象徴するものは金貨(pentacles)、水を象徴するものは杯(cups)です。ええよ、ええ感じです。
しかーし。
!!!
ありゃー、おかしいずら!
書き直してみます。

[ハリポタでは]                  [タロットでは]
グリフィンドール(火)剣(ソーティングハット)   棒(wands)
レイヴンクロウ(風) ?              剣(swords)
ハッフルパフ(地)  カップ            金貨(pentacles)
スリザリン(水)   ロケット(マーヴォロの指輪) 杯(cups)

グリフィンドールの所持品は、帽子ではなくて剣ということでよさそうです。帽子は結局"4人の遺品"になったわけだから。でまぁ、帽子にしろ剣にしろ、校長室で安全に保管できていると校長が言うので、それ(Horcruxesではない)を信じることにしてよさそうです。
スリザリンの所持品については、"S"を蛇でかたどった装飾の銀のロケットなり、ヴォルディのじーさんの宝物の指輪を、"金貨(pentacles)"と読み替えてもいいかなってゆー感じがします。
しかしですよ、ハリポタとタロットでは象徴するものに食い違いがあんじゃねーかよ。まるで、カップルでとりかえっこしたみたい。

さて、とりあえずここまでに間違いがないとすると、Horcruxesにされた可能性のあるレイヴンクロウの所持品は"杖"だろうと予想できます。どこにあった杖かと言うと、オリバンダー杖店(Ollivander's)です。でないと、オリバンダーさんの失踪が説明できないから。
隠れてるのかな?拉致られたのかな?
何かありそうですが、これについては別途考えてみます。

トム・リドルの日記
マーヴォロの指輪
スリザリンのロケット
ハッフルパフのカップ
レイヴンクロウの杖
ナギニちゃん

これで6つ。数はそろいました。
ストーリーとしてはどうだろう。
16歳の時、マートルを(間接的に)殺害して日記に魂の一部を封じ込めて、その後おとうちゃんを含むマグルのリドル一家を皆殺しにして指輪をHorcruxにして、他にもいろいろ殺して、ロケット、カップ、杖に、次々と自分の魂を封入していった。あと1つで6つ目のHorcruxだ!ひゃっほーぅ!
手に入れてないのはグリフィンドールの物だけです。んじゃ、ゴドリックの谷(Godric's Hollow)に剣(sword)を盗りに行こうと、ポッター殺害のついでがあるし。用事2つ、いっぺんに片付くなー、いい天気だなー。というわけです。
ところが、おぎゃーおぎゃー言ってる赤ちゃんに予想外の返り討ち(涙)にあってヘロヘロんなってしまった。
しょーがねーなー、最後の1つはペットでいっかぁ〜。ということで庭師フランク・ブライス(Frank Bryce)(あるいはバーサ・ジョーキンズ(Bertha Jorkins))を殺害。ナギニちゃんに魂を封じ込めた。
まぁまぁなストーリーっすね。

ということで、当初の計画ではHorcruxesはこうなるはずでした。
自身を証明する"日記"、自身のルーツを証明する"マーヴォロの指輪"、そして、偉大な4人の所持品(ロケット、カップ、杖、剣)。グリフィンドールの遺品だけを取りこぼしたことになります。

あれれ?
ゴドリックの谷(Godric's Hollow)のポッター家に、グリフィンドールの剣があったことになります。
ポッター家の家宝がグリフィンドールの遺品?
でもハリーはグリフィンドール家の子孫ではない。Joがそう言っているし、たしかにハリーの髪は黒い(チョコレート・フロッグのおまけ(魔法使いカード)によれば、ゴドリック・グリフィンドールは赤毛、またはブロンド)です。
ではなぜポッター家にグリフィンドールの剣があったのか・・・。
気になるね、ハリーの両親が殺害された日、そこで何が起きたのか。
それから、グリフィンドールとレイヴンクロウが、ハッフルパフとスリザリンが、それぞれ持ち物交換してるのはなぜか?
今度は、このへんを考えつつ、『ハリポタ7 大予想』へとなだれ込んでみたいです。

ついでに、なぜダンブルドアが、生き物のナギニちゃんをHorcruxだと考えているのか。ナギニちゃんだと考える(もし当たってれば"衝撃の")理由を読み解いてみたいと思います。


心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 14:05| Comment(4) | TrackBack(0) | ハリー・ポッター大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月07日

05-06リーガ・エスパニョーラ 第37節 同じカタルーニャで勝っちゃった上にお祭りで、エスパニョールのみなさん、どうもすみません

さるおです。
なんか本格的にさみしいっす。カンプ・ノウ最後の試合か、ヘンリク・ラーションも、ガブリちゃんも。頭の形がものすごい違うけどスキンヘッドの可愛いふたりです。

http://www.fcbarcelona.com/eng/noticias/noticias/n06050622.shtml

さるおが愛してやまないヘンリクが言いました。
"I am very happy here, but all things have their time and I now have to go home."
"I am a bit sad because it was my last game at home, but now we have the final in Paris."
"I have no words to describe how grateful I am to the fans, it has been a pleasure."
"They have asked me to stay on various occasions, but it is time to go home. My family want to go back."

そうかそうか、バルサで幸せだったか、んで今はちょっと寂しいのか、さるおも一緒だよ。えーん(涙)!
これほどまでに惜しまれて去る人が他にいるだろうか。これほどまでに愛されて、それでも涙より笑顔で見送られる人が他にいるだろうか。(ってさるおはすっかり泣いてますが)
3つめのコメント(さるお訳:感謝の言葉がみつからないや、すごく楽しかった)なんて、そのままヘンリクに返したい。I have no words to describe how grateful I am with you, it has been a huge pleasure.(さるお訳:ヘンケと一緒で超楽しかったよぅ、どうもありがとう)

ヘンケ.jpg

ガブリちゃんも言いました。
"Wherever I am, Barca will always be in my heart."

↑ぐわぁ〜、さるお号泣。どこへ行こうとバルサは心に中に。まじ号泣っす。ガブリよ、(どこに移籍だとか、ぜんぜん公式発表されないのが返って心配なんですが、フィオレンティーナに行くんですか?ウエストハムに行くんですか?)あんたも愛してるぜ。

パレード.jpg

えーっと試合はというと、バルサ的にはややまったりと、でもまぁエスパニョールのほうは熾烈な残留争いを生き残らないとまずいので必死で、久々に登場したGKジョルケラが神懸かっちゃって職人技のスーパーセーブを連発して、ま、2-0で勝ったわけで、ゴールは19分のOGと、後半5分のロニ子ちゅーことです。
開始11分はね、すごすぎて涙出た(笑)。"FW"ベレッチがね、シュートしたよ!しかもオフサイド(爆)。オフサイドってことは、あんたいつからそこにいたんだ。
シウビーニョもね、今日もロニ子を追い越してがんばってたし、シュートなんかも打っちゃったりして、もうバルサはあれですね、役回りがぐちゃぐちゃになってます。いや、そこが好きなんだけど。
先制点のOGは、LFPがなぜかエトーのゴールって数えてくれたらしいですが、あれはOGですね。だってシュートしてないもん(笑)。デコが"誰かにぶつけろシュート"を蹴るのとは違う。ま、どっちみちLFPとピチーチは関係ねーずら。

で、さるおが心配になったのはルイス・ガルシア。
マジョルカでまぎれもない降格の匂いを嗅ぎ取ってしまったルイス君、クーペルに「おまえもう転職活動なんかしてんのかよぅ、辞めたいなら辞めさせてやるー!」って言われて追い出されて、今はエスパニョールで働いているわけです。ちゃんと活躍してます。が、エスパニョールが降格しそうだYO!で、マジョルカはバレンシア相手に勝ってるべ。
ステップアップのつもりの転職先がまさかの降格キケンゾーン。マラガの降格は決定しましたが、残る2つの椅子を、辞めてきたところと争うことになるとは!がんばれエスパニョール!
あ、いや、がんばれマジョルカ!
いや、そんなことより、がんばれカディス!(←ヘタフェに勝てたかな?)

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 15:15| Comment(14) | TrackBack(11) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月06日

ホンモノの吸血鬼まさかの復活

さるおです。
ドラキュラって言えばこの人っすよね!(元気よく)

ブラキュラ伯ン.jpg

(全員無視)

この人はブラキュラ。(知ってる人だけ笑ってください。知らないけど、知ってバカになってしまいたいという、ヒマでかわいそうな勇気のあるスタメンのキミはこちらをご覧ください。下のほうにちょっと書いてあります)

えーっと、白色人種のほうです、まさかの復活。今どきのおしゃれ吸血鬼じゃねーよ。

おしゃれ吸血鬼.jpg ←おしゃれ吸血鬼

正統派の、こーゆーのです。

ルゴシ2.jpg (読者戦慄)

ルゴシ1.jpg (または読者クスクス笑い)

ルゴシ3.jpg (あるいは全員ドン引き)

こ、こわい(のか?)。こわすぎて、おもしろいですね。哀愁がただよってます。アリエナイ。
でもまぁ、これこそがドラキュラ伯爵なわけでござるよ。でね、こーゆー正統派のドラキュラ映画が復活だぜ!ひゃっほーい!
すごいな。すごいっつってもですね、正常な映画ファンにとってはすごくもなんともないですよね(泣)。ごく一部のヘンな映画好きにとって楽しみな映画だと、まー、その程度のことかもしれんですが、ベラ・ルゴシ(Bela Lugosi)が大好きなさるおとしてはですね、これはもう涙が出るわけです。
というわけで上の写真はベラ・ルゴシが主演した伝説の名作『DRACULA/魔人ドラキュラ』(1931年)です。ハマリ役すぎてすっかりドラキュラ俳優んなっちゃってね、他の仕事は一切来ませんから、ものすごーいお金に困ってた人です(笑)。
この人の出演作『BRIDE OF THE MONSTER(BRIDE OF THE ATOM)/怪物の花嫁』(1955年)と『PLAN 9 FROM OUTER SPACE(GRAVE ROBBERS FROM OUTER SPACE)/プラン9・フロム・アウター・スペース』(1959年)はね、さるお劇場で観ました。つまり、最低監督エド・ウッド(Edward D. Wood Jr.)の3大最低作品を(『GLEN OR GLENDA/グレンとグレンダ』(1953年)と合わせて)、映画館で観てます。(さるおはまだ60歳じゃねーずら)

今度の映画は『THE UNDEAD(仮題)』
誉れ高い古典小説『吸血鬼ドラキュラ』(ブラム・ストーカー(Abraham "Bram" Stoker)作)の25年後が舞台。小説『吸血鬼ドラキュラ』の生き残りのみなさんが登場するらしい。主人公のジョナサン・ハーカーとミナ・ハーカー、あとはヴァン・ヘルシング教授とかコットフォード警部とか、んでまたまたドラキュラ伯爵と大バトル。
著者ブラム・ストーカーの遺族さんが、「こりゃ『魔人ドラキュラ』に続く正式な続編です。」ってほめちゃったらしい。いいね、楽しみだ。

作るのはヤン・デ・ボンの映画製作会社Blue Tulip Productionsですが、ヤン自身はリスクを避けて(笑)カー・アクション『Stopping Power』を撮るらしい(笑)。

心ゆくまでさるお、もんち!

2006年05月05日

映画鑑賞感想文『CUBE』『CUBE 2:HYPERCUBE』『CUBE ZERO』

さるおです。
『CUBE』は1997年に劇場で観たよ。『CUBE 2:HYPERCUBE』『CUBE ZERO』は借りてきて観た。
『1』『2』『0』と書きます(笑)。

『1』の監督・脚本は、『ELEVATED』(CUBEの原型となる20分のショートムービー)がすでに秀逸だったカナダの新鋭ヴィンチェンゾ・ナタリ(Vincenzo Natali)!
『2』は、クェンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino)と組むときは撮影を担当しているアンジェイ・セクラ(Andrzej Sekula)が監督で、製作・脚本は『0』でメガホンをとることになるアーニー・バーバラッシュ(Ernie Barbarash)。
『0』では監督・脚本・総指揮をすべてアーニー・バーバラッシュが手がける。

『1』はね、なんつっても劇場で観ました。「こわいらしいよ」という予備知識のみで勇んで出かけていきました。んでね、ふんがーって驚いた。心底驚いて、さるおほとんどショック状態(笑)。もちろん怖かったけど、すっごく怖かったけど、それよりもなによりも美しくってびっくらこけた。
特筆に値する美しさの立方体なんでござる。でかいスクリーンで観てよかったよぅ。夢の世界っす、おっそろしい夢だけど。
そして、当時(1997年)まだ誰も経験したことがなかったであろう究極的にシンプルな理不尽さが、つまり脚本が、これほどまでに美しいことにも驚いた。
"説明無し"って素晴らしい!"意味不明"って素晴らしい!
悪いおじさんの衝撃の最後と、エンディングのシーンも素晴らしく、結末はあるものの根本的にはぜんぜん解決しませんから。問答無用、覚悟っ!本当にそう思いましたね。さるお的には120点映画だぜ!
もちろんいちばん好きなのは、オープニングのおっさんが切れちゃうとこです。むはーって鼻息荒くなって感動したよ、心の底から。このシーンは後々の作品に引き継がれていきます(『CUBE』シリーズ以外にも。例えば『RESIDENT EVIL: APOCALYPSE/バイオハザード II アポカリプス』とか『GHOST SHIP/ゴーストシップ』とか『THE CELL/ザ・セル』とかね)。いや、どの罠もみんなおもしろかったんだけど。
知的なのもよかったんでござる。立方体の出入り口に刻まれた素数の暗号を解いて、安全な部屋を見つけようとか、こりゃでっかいルービック・キューブみたいんなってて、動くんだけど、いついつのどの部屋が出口なんだとか、頭脳で解決しようとがんばるわけです。いいねー、こりゃおもしろい。
この緊張感、『THE SHINING/シャイニング』以来17年ぶりのの最高傑作だYO!

で、ひたすら問答無用だった『1』に、だんだんと解答が与えられていく、それが『2』と『0』っす。
時系列で言うと『0』『1』『2』なわけですが、『1』『2』『0』というこの順番も完璧っす。
なにしろ『2』のエンディングで正直徹底的にずっこけた後の『0』こそが(涙)、キューブの答えっす。芸術と言っていいほどに美しかった『1』の罠の数々のプロトタイプを目の当たりにする、スッキリする瞬間の連続と、キューブの外側に存在する絶対的な"意志"の存在を、うまく説明してくれます。

というわけで、はっきり言って『2』はずっこけた(爆)。立方体は美しいんだけど、美しいのはほら、1度観ちゃうと慣れちゃうから、もう感動できません。で、ガキを連れてきたのがまず気に入らないし、時間をいじくりだしたのはさらに気に入らない。罠を進化させたいのはわかるんだけど、やりすぎっすね。で、この結末はなんなんだちくしょう、と思いました。『HONEY, I SHRUNK THE KIDS/ミクロキッズ』のがよっぽどおもしれー(笑)。

なので『2』はもう放置するとして(たぶんこのシリーズに必要ないですから)、『0』ですよ、『0』。これはおそらく賛否分かれるかと思います。『1』の素晴らしさを知った今となっては、『0』は凡作。けど、さるおはなかなか満足です。
思い切って、不条理なりに外界の恐怖ドラマを持ち込んだのは正解だと思う。で、外界のボスが、アンタッチャブルな"ほとんど神"なのも悪くないです。
さらにもうひとつ思い切って、"外界を知るものがキューブに入ってしまう"という、1歩間違えば映画的にも状況的にもキューブ・ワールドを崩壊させてしまいそうな挑戦もステキです。この人物が、ぐるりと1つの輪を描くように、『1』のシチュエーションを説明してくれるわけっすよ。親子との関わり方も結構いいです。
座標を示す暗号は数字ではなくてアルファベットだし、罠もすべて『1』より仕掛けが見えやすい。あ、そもそも立方体のキラキラ度がね、いやー、月日とともにキラキラしてきたんだなぁと、「あぁ、『CUBE』以前だなぁ」と、感慨深いっす。
『0』で1つだけ気になるのは、うぎゃーとか言いながら自分の手と顔からゼラチンを剥がしまくる、あのシーンです。さすがにあのゼラチンを観たときは、もうだめだと思いましたね。さるお、ほんとはあーゆーのって好き。ただ、キューブとはトーンが合っていねーずら。

例の、さるおが大好きなおっさんが切れちゃうシーン。『1』ではね、ありゃどうやって切れたんだろう!って、んもー、ものすごい衝撃でしたが、プロトタイプは原始的にワイヤー!さるお、よろこびひとしお。『0』でもいちばん感動したのはここっすね。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:38| Comment(8) | TrackBack(10) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月04日

05-06リーガ・エスパニョーラ 第36節 ぐはは!ラ・リーガ2連覇、また勝っちゃった!

さるおです。
ま、まじょるかがばれんしあにかったぁー?
いつもそうです。夏休みの宿題を、8月31日にがんばれなくて9月1日に号泣しながらがんばるさるおみたいです、マジョルカのみなさんは。今シーズンの序盤も大久保嘉人に「このチーム弱え!」とまで言われてしまって降格"争い"を独走態勢でぶっちぎっていたような気がします。ここに来て、バレンシア相手に勝てるなら、もちっと早めに勝っとけ。と思いますが、今日はね、んなこたぁどーでもよか。

バルサ優勝!ぐははーっ!2連覇!

えーっと、試合は、敵地Vigoにてセルタ戦です。
"フランク・ライカールト、9月30日生まれ、てんびん座、今日のラッキーカラーは赤!赤い色を身につけて職場に行くと、タイトルが獲れるでしょう"っていうめざましテレビをね、観たわけですよ、きっと。

前半はバルサのコンビネーションを楽しむ展開。ロニ子からラーションへ、エトーからボメルへ、ラーションからボメルへ、ロニ子からベレッチのワンタッチでラーションへ・・・とまぁ前線がおもしろい。
守備はここんとこ安定してるし、セルタは前半かなり引いて守ってたから、それほどこわくないしね。でもまぁ、攻撃には3、4人割いてるし、守備に戻るスピードが速いので、セルタもバランスはええです。失点が少ないのは頷ける。
サモーラ争いもほら、三つ巴だぞ。セルタのピントと、うちのビクトリーな男と、さるおがサモーラを獲ってほしいと思っているサンチアゴ・カニサレス

前半3分のロニ子のアーリークロス、あれはすごかった!何がすごいってヘンリクがすごい。見渡す限り誰もいないところに、走ってきたぁ!アタッカーはみんなそうですけど、ロニ子への絶対的な信頼感を持って、すべてをぴたりと合わせてくる。
本当に、このヘンリクが本当に、いなくなっちゃうのか?
めちゃめちゃ寂しいです。泣くなぁ、こりゃ。

エトーは、んも〜、ハーフラインからでもどこからでもバンバン蹴るぜ!ぐらいの気合いでシュートしまくってますが、なかなか決まらなくて、ついに笑いだしたYO!がんばれ、エトー!落ち着いて蹴るんだ!でも持ちすぎたらダメだから、急いで蹴るんだ!とまぁさるお監督の指示もそうとうに支離滅裂になってですね、要は心配なわけです(笑)。
心配といえば、ラファが目の上出血。ホッチキスでガチャンガチャン縫ってピッチに戻りましたけど、嫌だなぁ、痛いよね、おっかない。さるおだったら膝擦りむいたくらいでもうライカールトに「おうちに帰りたい」って言っちゃう。

後半は正直笛を待つ展開です。笛を待つってゆーのはもちろん本来のバルサじゃないけどね、いーんだ、これからビッグイヤーを獲りに行く身ですから、怪我とかしたらそれこそ非難轟々っす。
で、その、笑っちゃってるエトーが後半10分、自分もボールもDFにごつんごつんとぶつかりながら左足で25ゴール目!ぶわぁーっ!やったぁー!これでまぎれもない"自力"だぜ!ふんがふんがー。

エトー&カンガ.png

エトーが本当の笑顔になったところでロニ子とエジ子が交代。
そうそう、今日のロニ子はね、パジャマ着てベッドに入る前みたいな、ぶっといヘアバンドです。跡がつかない。朝起きてブローが簡単。だからベンチに下がってからはもうほとんど"お茶の間"リラックス。あとは寝るだけですから(笑)。で、歯がかゆい犬か、おまえは。後から隣に座ったジオを噛もうとしてます。
でまぁ、ロニ子の位置を埋めるのはイニ坊で、惜しくも入らなかったけど、がつーんと左足でシュートまで行ってます。
あとはボメル兄さんとシャビが交代。ベンチに戻ってからのボメル兄さんは可愛い。ものすごい可愛い(笑)。柔和ないい表情で、この顔のファン・ボメルがいちばん好きです。
次はジオとシウビーニョが交代。シウビーニョは連続古巣対決がタイトルを決める大事な試合っすね。シウビーニョといえば前半ベンチで、虫だか蛙だか鼠だかエジ子だか知らんが、狂ったように追いだしてました。いいですね、"本当に"素顔っす(笑)。さるおもね、うちにゴキブリでも出ようもんならあんくらいに慌てる。

そういうわけで(説明になってません)、バルサ0-1勝利!
自力で今季のラ・リーガ優勝を決めたぜ!(なんか時間かかりましたねぇ)

で、試合終了の笛と同時に、ロニ子とモッタちゃんがベンチを飛び出したぁーっ!

larsson.jpg
ラーションをつぶせ。
そういうことですね、あの光景は(笑)。観ているさるおも笑顔です。心が温まりましたね。

あとはひたすら、この人がヒゲを剃るだけ。
あんたそんなムサい姿で花の都パリへ出かける気じゃあるまいな。

オレゲール.jpg

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 08:22| Comment(28) | TrackBack(27) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月03日

さるおのハリポタ辞典[魔法界の物いろいろ] 賢者の石

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、賢者の石とホグワーツ創設者4人のダイナミクスについて考えてみます。
が、訳本を読んでいないので日本語訳がたまにヘンだYO!
基本的にはネタばれエントリーなのでご注意ください。(究極の重要ネタばれ個所は反転色にしてあります。)ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

賢者の石(Philosopher's Stone(Sorcerer's Stone))

『Harry Potter and the Philosopher's Stone(Sorcerer's Stone)』
たぶんこれは、同じく1巻目の"love"と並ぶ、最大の、7巻目への布石です。Joは、7巻目に関する最も重要なヒントを、1巻目ですでに提示している。と(もしかしたら勝手に)思っています。
なので、まずは賢者の石とは何かを理解するところから始めます。

賢者の石はいろいろな物語に出てくる。ハリポタだけではありません。
何かというと、8世紀のイスラム錬金術師ジャビル・イブン・ハイヤン(Jabir ibn Hayyan)(またの名をジーベル(Geber))が、4元素(温、冷、乾、湿)を変性させて創造することができると理論化した、人に永遠の命を与えるエリクサー(elixir) を作り出す物質(またはエリクサーそのもの)のことです。同時に卑金属を金に変える触媒でもあった、だから"錬金"です。
ジーベル自身は王水(濃塩酸と濃硝酸とを3:1の体積比で混ぜた液体:あらゆる金属を溶かすことからラテン語で水の王(aqua regia)と名付けられた)の発明者でもあります。

ジーベルが扱った"4元素"というのは、アリストテレスが提唱した4大要素のことです。
温(hotness)・冷(coldness)・乾(dryness)・湿(moistness)
これらは"火"、"空気"、"土"、"水"に対応しています。
アリストテレスは、地上のあらゆるものはこの4つの組み合わせでできていて、第5の元素"アイテール"というものが宇宙にあると考えた。そのアイテールとは、我々に永遠の円軌道をもたらすものだと言っています。

ジーベルも同じように考えました。
火は、熱いと同時に乾いている。
空気は熱いと同時に湿っている。
水は、湿っていると同時に冷たい。
大地は、冷たいと同時に乾いている。
この整然とした法則を利用して、物の性質を変化させることができると思った。ちまり金属なら何でもゴールドに変えることができると考えたわけです。

理解するのが難しいね。
温(火)、冷(空気)、乾(土)、湿(水)を合わせると賢者の石が作れて、賢者の石は永遠をもたらす。そんくらいでいいと思います。

さて、賢者の石の別名は"第5元素"、4大要素のすべてを駆使して作られます。
ここでハリポタ・ワールドに戻るね。

賢者の石は、アルバス・ダンブルドアと錬金術師ニコラス・フラメル(Nicholas Flamel)が4つの要素の結果として作り上げた発明品です。別名("第5元素")どおり、永遠(エリクサー/アイテール)をもたらしました。
では、ハリポタ・ワールドにおける4大要素とは何か?

ホグワーツ魔法学校の創設者、いにしえの偉大な魔法使いが4人だったことを思い出してください。
西の荒野から来たグリフィンドール、紋章は赤地に黄金のライオン。
北の峡谷から来たレイヴンクロウ、紋章は青地にブロンズの鷲。
南の広い谷から来たハッフルパフ、紋章は黄色地に黒いアナグマ。
東の湿原から来たスリザリン、紋章は緑地に銀色の蛇。
いいね、ぴったり符合します。グリフィンドールは火、レイブンクローは風、ハッフルパフは大地、スリザリンは水。
東西南北から集ったこの4人がホグワーツを作った。つまり、ハリポタの世界観においては、ホグワーツこそが中心なわけです。ホグワーツこそが永遠の象徴、第5の元素なわけっすよ!

ここでホグワーツの歴史を振り返ります。
賢者4人が東西南北から集まって友情を育み、未来(つまり永遠)に残そうと学校を作ったが、スリザリンひとりが離反してしまった。そして1000年の時を経て、学校が今まさに内側から崩れようと(組み分け帽子の歌"we'll crumble from within"参照)している。
マクゴナガル先生も「閉鎖に追い込まれるかもしれない」って毎年言ってるし(笑)、実際に『HBP』最後のバトルで一部だけどホグワーツ壊れたぁーっ(笑)。
4大要素からなるホグワーツ城が、4つのうちの1つを失って、存亡の危機だと、そういうことになります。

さて、この非常事態に対して、校長先生が何をやっているかというと、ハリー・ポッターという少年が死なないようにと守っている(笑)。そして、ハリー・ポッターに教えられるすべてを教え、与えられるすべてを与え、何もかも託そうという勢いです。すべてはハリー・ポッターに決戦の準備をさせるためです。実際、校長先生はかなりの確立で、もう戦うことができません。
ここから先は第7巻『Harry Potter and the ほにゃらら』の大予想へと続きます。で、とにかく、このさるお的推理によると、ホグワーツという第5元素を、ハリー・ポッターだけが修復できる可能性があるということになります。
修復というのはこの場合、失った1つを再びホグワーツの地に取り戻すことではないのか。ひとつ足りないままだけどいいや、ちゅーわけにはいかねーずら。
つまり、ヴォルディを殺っちまえ、というだけではなくて、どういう形かわかりませんが、スリザリンに帰ってきてもらうということになるはず。
もちろん、ヴォルディの様子を見ていると、どうも言うこと聞きそうにない(笑)。彼は自身のエリクサー(immortality)にしか興味ないからな。

では、どうやってハリー・ポッターは"スリザリン"を連れて戻るのか?
答えのヒントは、彼のひたいの稲妻型の傷やら、彼の瞳の色やら、両親の死の真相やら・・・にあるんですかね、きっと。とういわけで、この話は『ハリポタ7 大予想』の一部へとつながっていくわけです。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 19:28| Comment(13) | TrackBack(2) | ハリー・ポッター大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月02日

映画鑑賞感想文『銀河ヒッチハイク・ガイド』

さるおです。
『THE HITCHHIKER'S GUIDE TO THE GALAXY/銀河ヒッチハイク・ガイド』を観たよ。
ぐわぁーっ!最高にバカな映画、ばんざい!
公式サイトも楽しいっすよ。トレーラーはこちら

原作・脚本はダグラス・アダムズ(Douglas Adams)、監督はガース・ジェニングス(Garth Jennings)。
出演は、最後の地球人男性アーサー・デント役にマーティン・フリーマン(Martin Freeman)、完全にイッちゃってて無責任すぎる銀河系大統領ゼイフォード・ビーブルブロックスにサム・ロックウェル(Sam Rockwell)、『THE HITCHHIKER'S GUIDE TO THE GALAXY』の著者にして宇宙ヒッチハイカーのフォード・プリーフェクトにモス・デフ(Mos Def)、トリリアンこと最後の地球人女性トリシア・マクミランにズーイ・デシャネル(Zooey Deschanel)、神だと思われている惑星設計技術者スラーティバートファースト役はビル・ナイ(Bill Nighy)、ゼイフォードと大統領選を争った宿敵ハーマ・カヴーラ役にジョン・マルコヴィッチ(John Malkovich)、でっかい頭のネガティブ思考ロボット"マーヴィン"の中身はワーウィック・デイヴィス(Warwick Davis)。
"マーヴィン"の声はアラン・リックマン(Alan Rickman)。

詳しくは書きません。とにかくおもしろいっす。
オープニングのイルカの歌で、早くもくだらなくて感動のあまり泣けてきます(涙)。

超カルトな伝説の宇宙ガイド本を、20年の時を経て、なぜかどうしてもCGを避けて映画化した、奇想天外すぎてデタラメ寸前の予測不可能アドベンチャー。スラップスティック・コメディもここまでくれば、なんちゅーか、深遠なる哲学の、究極の問いの、The Answer to Life, the Universe, and Everythingは、えーっと、答えは42。(どうでもいいことですが、Googleの電卓機能で"answer to life the universe and everything"と入力する出てきますね、750万年かけてたどりついた答えが(涙)!す、すごいですね)
大胆すぎて圧倒されっぱなしの意味不明なヴィジュアル・センスで、とにかくもう、アリエナイ作品。なんかしらんけど、みんな、宇宙の果てのレストラン(これは2巻目。5巻まであるんだよな)に行こうぜ!

観たほうがええです。わるいことは言わんから、観といた方がええ。
ここはバイパスが通るんだから取り壊しますよ。いつそうなるかわからないからな。
marvin.jpg

追伸:アラン・リックマンはしゃべりだすともうすでにおかしいです。陰鬱ですね、ステキですね。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 13:15| Comment(4) | TrackBack(22) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブラッド・ピット 最新作ではベン・アフレックの弟に背後から撃ち殺されるんですかっ!

さるおです。
映画『AMERICAN OUTLAWS/アメリカン・アウトロー』をベタ褒めしたばっかりのような気がしないでもないですけど、また作るのかよーっ!ジェシー・ジェイムズ映画を、今度はブラピでーっ!
もういいんじゃないか、コリン・ファレル(Colin Farrell)で。コリンのがかっこいいんだし。っちゅーか、コリンはブラピよかあたりまえにクールだぜ!
と思ったらちょっと違いました。なんと、ジェイムズ強盗団の一員だったのに裏切ってジェシーを背後から撃ち殺す、卑怯者ボブ・フォードが主役ですか。そうですか。それなら観たいです。
『THE ASSASSINATION OF LESSE JAMES BY THE COWARD ROBERT FORD』
監督はアンドリュー・ドミニク(Andrew Dominik)、原作はロン・ハンセン(Ron Hansen)。
ブラッド・ピット(Brad Pitt)がジェシー役で、ベン・アフレックの弟ケイシー・アフレック(Casey Affleck)が卑怯者かな。
ティーザー・トレーラーはこちらです。

ジェシー・ジェイムズが何者かについては『アメリカン・アウトロー』の感想文に書きました。
で、ロビン・フッドが何者かについてはこちらに書いてあります。

心ゆくまでさるお、もんち!

2006年05月01日

映画鑑賞感想文『アメリカン・アウトロー』

さるおです。
『AMERICAN OUTLAWS/アメリカン・アウトロー』を観たよ。
西部のロビン・フッド!ジェシー・ジェイムズ(Jesse Woodson James)って知ってるでござる?
大人気の無法者、実在の強盗です。ジェシー・ジェイムズの物語はもうずいぶんたくさんの映画になってるぞ。
タイロン・パワー(Tyrone Power)の『JESSE JAMES/地獄への道』(1939)
ロバート・ワグナー(Robert Wagner)の『THE TRUE STORY OF JESSE JAMES/無法の王者』(1957)
クリフ・ロバートソン(Cliff Robertson)の『THE GREAT NORTHFIELD, MINESOTA RIDE/ミネソタ大強盗団』(1972)
そして、ヤンガー3兄弟を、デイヴィッド・キャラダイン(David Carradine)&キース・キャラダイン(Keith Carradine)&ロバート・キャラダイン(Robert Carradine)というキャラダイン3兄弟が演じ、ジェイムズ2兄弟をジェームズ・キーチ(James Keach)&ステイシー・キーチ(Stacy Keach)のキーチ兄弟が演じた『THE LONG RIDERS/ロング・ライダーズ』(1980)
クリス・クリストファーソン(Kris Kristofferson)のTV映画『THE LAST DAYS OF FRANK AND JESSIE JAMES/荒野のアウトロー』(1985)
ビル・パクストン(Bill Paxton)の『WILD GUNS/ワイルド・ガンズ』(1995)
他にもあるかな、さるおが知ってるのはこんくらいです。

ほんでこの『アメリカン・アウトロー』(2001)。
監督は『CALIFORNIA MAN/原始のマン』(ENCINO MAN)のレス・メイフィールド(Les Mayfield)。
出演は、ジェシー・ジェームズ役にさるおが大好きなかっこええコリン・ファレル(Colin Farrell)
コール・ヤンガー役に『OCEAN'S ELEVEN/オーシャンズ11』と『OCEAN'S TWELVE/オーシャンズ12』のターク・モロイ役でジェームズ・カーン(James Caan)の息子スコット・カーン(Scott Caan)。
ジー役にアリ・ラーター(Ali Larter)、フランク・ジェームズ役にガブリエル・マクト(Gabriel Macht)、ジム・ヤンガー役にグレゴリー・スミス(Gregory Smith)、アラン・ピンカートン役にティモシー・ダルトン(Timothy Dalton)、ボブ・ヤンガー役にウィル・マコーマック(Will McCormack)。

何度も映画になっているということは、それだけ多くの解釈が存在するということです。そしてそれは、ジェシー・ジェイムズというアウトローが、様々に解釈してみたくなる魅力的な人物像を有していると、そーゆーことっすよね。
できるだけ史実に忠実なものもあれば、無法者ならではの苦悩に焦点を当てたものもあります。ヒーロー(ロビン・フッド)として扱ったかと思うと、それ行け皆殺しだ!というのもある。

『アメリカン・アウトロー』はね、西部劇だけど、爽やか青春ムービーです。
ええですよ!この映画はええです。
ちょっと『アメリカン・アウトロー』の物語を書いてみるね。

南北戦争の終結を目前に、ジェシーを含む南軍のゲリラが北軍に追いつめられるシーンから映画ははじまります。ジェシーの機転の利いた大活躍でどうにか生き延びておうちに帰ると、新時代の到来を告げる鉄道事業が、政策を楯に汚い手を使っちゃぁ故郷を用地買収をしている。サデュウス・レインズが率いるロック・アイランド鉄道です。
ロック・アイランド鉄道は用心棒と称してピンカートン探偵局を雇ってて、その人たちがやりたい放題の恐喝みたいなことをやっている。で、ジェシーもマイホームを売るのは癪なので、嫌だよって追い返すんだけど、すったもんだして、仲間のコール・ヤンガーが探偵局員を殺してしまった。ここで決定的な対立関係になるわけです。
処刑寸前のコールをたすけるんだけど、ジェシーは撃たれちゃって、介抱してくれたジー(ゼレルダ・ミムズ)と恋に落ちます。が、大事件だぞ!団結してロック・アイランド鉄道に対抗していた住民たちの結束を崩そうと、ピンカートン探偵局がジェームズ家を爆破!おかあちゃん死亡ですわ。んで、ちくしょう、復讐だ!っちゅーことで強盗団を結成する。その名もジェイムズ強盗団、ジェイムズ3兄弟だからね。
ジェームズ強盗団がやることは、お金のあるところからお金を盗るだけ。人は傷つけない。爆破事件だけでも同情心を煽るのに、敵(ロック・アイランド鉄道&ピンカートン探偵局)に真っ向勝負を挑んでいるとなると、こりゃもちろんみんなが応援し始める。
ジェームズ強盗団の襲撃は成功し続け、向かうところ敵なし。ところがピンカートン探偵局も黙ってられないので、ジェシー・ジェームズばっかり目立ってて嫉妬しているコール・ヤンガーに目をつけて、罠を仕掛けます。
「なんだか変だぞ、うまくいかないぞ」と思うジェシーは計画に反対しますが、コールに押し切られて計画実行。まんまと乗せられたコールのせいでハイパリオン銀行の襲撃は失敗、末っ子ジム・ヤンガーと多くの仲間が死んでしまう。で、いったんは、もうやめようと、強盗団は解散。ジェシーも強盗を卒業してジーと結婚。幸せがやってきたかに見える。しかーし、ピンカートン探偵局がジェシー逮捕っす。
ジェシーを移送中の列車内、ジェシーは看守から拳銃を奪い、ばんばんばんっ!って看守を皆殺し。そのとき、ジーの知らせを受けたジェイムズ強盗団が再び結集して列車を待ち伏せ、ジェシー救出!ハッピーエンド!

史実によれば、ジェシーはミズーリのタバコ農園兼牧師の子。大怪我をするのは南北戦争からの帰郷中(介抱してくれたゼレルダ・ミムズと結婚するのは本当)です。
ジェシーの家は用地買収の対象ではなかったし、宿敵アラン・ピンカートンの登場はジェームズ強盗団が銀行や鉄道を襲うようになった後のことです。ピンカートン探偵局がジェームズ家を爆破したのは事実だけれど、亡くなったのはおかあちゃんではなくて、わずか8歳の異父弟。おかあちゃんは片腕を失って重傷を負いますが生きてます。この事件でアラン・ピンカートンは民衆からの支持を失い、反対にジェームズ兄弟に同情が集まる。
実際にジェイムズ兄弟はなかなか捕まりませんでした。多額の賞金をかけても捕まらない。アラン・ピンカートンという共通の"南部の敵"がいたから、民衆はジェイムズ兄弟を守っていたわけっすよね。
事件現場となるハイパリオン銀行は、ミネソタ州ノースフィールドのファースト・ナショナル銀行がモデルだろうな。壮絶な射ち合いになってヤンガー兄弟は捕まり、ジェームズ兄弟は逃げ、残りは射ち殺されてしまう。
本当のジェシーは34歳で死にます。
自分を裏切った仲間に、背後から銃で撃たれて死んだということになっている。ところが、これも史実と違うって聞いたことがあるし、ジェシーの死は謎でござる。"背後から銃で撃つ"というのは卑怯なわけで、仲間だと思ってた憶病者にやられてしまうっていう筋書きがエンターテイメントとして大ウケだっただけかもしれん。

映画は、本当のジェシーと違い、鉄道のないテネシーでジーと幸せに暮らせそうな雰囲気で終わります。
西部劇はさ、ヒーローが強くてかっこよくてぜんぜん悩んでない、んで、ほろ苦いけどハッピーエンド。それがいい。原点っすよ、これが!
最近は西部劇って減っちゃったけど、数少ない西部劇もなんちゅーか、まじめに深刻な話が多い。50年代、60年代のような典型的に明るい理屈抜きのB級西部劇が、ここにあります。素晴らしい!

余談ですけど、ガトリング機関銃とかヘンリー・ライフルとか出てきて、楽しいっす。
というわけで、ガンマンのコリンもめちゃめちゃかっこええしね、素晴らしい映画です。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 10:30| Comment(6) | TrackBack(2) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。