スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、登場人物を紹介します。
が、訳本を読んでいないので日本語訳がたまにヘンだYO!
基本的にはネタばれエントリーなのでご注意ください。(究極の重要ネタばれ個所は反転色にしてありますが、後半は特に『HP7』大予想っぽくなってくるので注意してね。)ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
【人物紹介】
パーシー・ウィーズリー(Percy Ignatius Weasley)は、ウィーズリー家の三男。
子供の頃は優等生でママに気に入られていたものの、就職してからは不死鳥の騎士団(Order of the Phoenix)と真っ向対決姿勢。冗談なんて一切通じないマジメ君パーシー、ウィーズリー家に生まれた黒い羊(black sheep)です。ウィーズリー家で、明らかに異質な存在です。
【名前の意味】
パーシー(Percy)は普通パーシバル(Percival)の短縮形です。アルバス・ダンブルドアの記事に書いたとおり、聖杯をいただいたアーサー王の騎士の名前で、意味は"破壊者(destroyer)"。が、『OotP』でのハリーのヒアリングのシーンによればこのパーシーはあくまでもPercy・・・ということはイギリスの貴族の名前かもしれませんね。
念のため、もう少し"パーシバル(Percival)"を掘り下げてみると・・・フランス古語の"percer val"です!意味は"to pierce the valley"(谷にピアスする=谷を貫く)。なんだか、家族と対立してしまう(家族を刺してしまう→家族を裏切るかもしれない)パーシーらしい名前にも思えてきたなぁ。破壊者か・・・。
そういえば『PS』のキングスクロス駅で最初にプラットフォーム9と3/4への壁バリアを通過したのもパーシーです。"to pierce the valley"か、なるほど。
ミドルネームのイグネシアス(Ignatius)は、Ignatius Prewett(モリーのおじさんで、Lucretia Blackをお嫁さんにもらった人)からとったものと思われる。
【特徴】
真っ赤な髪に青い瞳、痩せてのっぽのパパ似です。(本では)べっ甲のメガネをかけている。
【杖】
不明
【パトロナス(守護)】
不明
【好きなもの/趣味】
不明
【こわいもの(ボガートが姿を変えるもの)】
不明
【持ち物】
Prefectになったお祝いにパパからもらった、メンフクロウ(コノハズク)の"エルメス(Hermes)"。
タイムターナー(time-turner)(←たぶん:『CoS』のフレッドの言葉によると"His exam results came the day before you did; twelve O.W.L.s and he hardly gloated at all."なので、パーシーが取得したOWLsは12個。これはなんとハーの選択科目数とタイです。ハーは"タイムターナー(time-turner)で時間を巻き戻さないと不可能"なスケジュールをこなしていた。ということはパーシーもタイムターナー(time-turner)を使ってたはずじゃないかなぁ。とは言っても現実的には"借り物"ですね、"持ち物"じゃないな。)
【功績】
不明
【特殊技能】
不明
【家族/血筋】
現存する、魔法界で最も古い純血の名門ウィーズリー家。もちろん純血。
【経歴/これまでの人生】
1976年8月22日生まれ。ホグワーツ魔法学校在籍は1987年〜1994年でグリフィンドール生。PrefectにもHead Boyなった優等生。
『CoS』ではJoに囮に使われてましたね(笑)。行動が怪しかった。当人はそんなことよりガールフレンドのレイヴンクロウ生ペネロペ・クリアウォーター(Penelope Clearwater)とこっそり付き合うので忙しかったと思いますが。
1994年6月に17歳でホグワーツを卒業すると魔法省(Ministry of Magic)のお役人になります。Head of the Department of Magical Law Enforcementのボス、クラウチ(Bartemius "Barty" Crouch Senior)さんが上司です。まじめなパーシーにとって、まじめなクラウチさんはアイドルなわけですが、当の上司は部下の名前を覚える気配もなく、Weatherby君なんて呼ばれてます(涙)。『GoF』のトライウィザード・トーナメント(Triwizard Tournament)第2タスク(予定では第3タスクも審査するはずでした)では、諸事情あったクラウチさんの代理審査員を務めます。
『OotP』では魔法省大臣コーネリアス・ファッジ(Cornelius Fudge)のジュニア・アシスタントにスピード昇進。アーサーとは政治的見解の相違でケンカになり、クリスマスプレゼントも送り返す始末で親子断絶。ロンへのお祝いの手紙にも、ハリーと付き合うなとかドロレス・アンブリッジ(Dolores Umbridge)はいい先生だとか書く始末で兄弟断絶。『HBP』でも断絶ぶりは改善されず、"シゴトで"実家に帰ってくる始末です。
うーん、闇を抱えてますね。
【その他】
前述の『PS』キングスクロス駅、プラットフォーム9と3/4でのパーシーのひとことは、今にして思えば衝撃的な伏線でしたね。
"Can’t stay long, Mother,"(長くは一緒にいられないよ、かぁさん)
その後のパーシーの人生を暗示してます。
よく読むとハリポタにはパーシーに関する伏線が溢れています。それらを踏まえた上で、つまり"『CoS』でJoに、注意をそらすための囮に使われたのではなく、それらはすべて伏線だった"と仮定すると、ウィーズリー家で異彩を放つパーシーに関するおおかたの疑問は、次の2つかな。
将来、魔法省の大臣になる人物ではないのか?
将来、デス・イーターになる人物ではないのか?
この2つの問いは、別のことがらのようでいて、じつは非常に近いかもしれません。これからここに、本に出てくる伏線かもしれない記述の中で特に気になるものをいくつか書いてみます。
手がかりのひとつは、フクロウ、エルメスの存在です。これはギリシャ神話に出てくる、より高位の神様のメッセンジャー(伝令神)の名前です。エルメスは、高位の人物から下るメッセージを運ぶ使者。ならばオーナーのパーシーは出世して"高位"にならないとしょーがない。
『CoS』のジョージ(George Weasley)によれば、"And he has been sending a lot of letters and spending a load of time shut up in his room."、たしかにパーシーはひきこもるほどに手紙を書きまくり、メッセンジャー・エルメス大忙し(笑)。そして事実、後にクラウチさんの使い走りから、たったの1年で大臣のジュニア・アシスタントに出世です。エリート街道まっしぐら(もちろんこの大抜擢の理由は、コーネリアス・ファッジ側から見て、ウィーズリー家を通して不死鳥の騎士団の動きを探るためのスパイという意味合いでしょうが)。大臣の椅子を狙える位置まで瞬く間に駆け上がりました。
ダイアゴン横丁(Diagon Alley)でパーシーが読んでいた本は『A study of Hogwarts prefects and their later careers/Prefects Who Gained Power』で、ロンが「パーシーの夢はいつか大臣になることだ」とご丁寧にしゃべっている。うーん、出世街道ばく進中。
次は『CoS』。ハリーとロンがクラッブとゴイルになりすまし、スリザリン寮の談話室に向かっているところでなぜかパーシーとばったり会う。すると言うんだ、"I, am a prefect. Nothing’s about to attack me."って。スリザリン寮付近で現れて、"僕は監督生だ"という、そして"誰も僕を攻撃はしない"と。どーゆー意味なんでしょう?何かがオカシイ。少なくとも、とってもパワーハングリーなセリフなのは間違いないです。
で、ハリーたちがトム・リドル(Tom Riddle)の名前が彫られたメダルを見つけるシーンで追い討ちをかけるようにロンがまたまた言ってますよ、ご丁寧に。"He sounds like Percy,"って。Heはもちろんトム君です。
うーん、ほんとにダークな匂いぷんぷんなんですけど(泣)。Joは、フレッド&ジョージ(Fred and George)と特にロンに、パーシーのことを意味深に言い当てさせてる感じがしますね。これら全部が本当に伏線だとすると、パーシー大ピンチ。その最たるモノはこれです。"Scabbers the rat was second-hand."。そうだ!ネズミ男(Scabbers/Wormtail)ってパーシーのペットだったんだったぁーっ!
パーシーはいつどこでスキャバーズを見つけたのか?なぜ飼い続けていたのか?そしてなぜ、ロンに譲ったのか?
ますますダークなオーラが出まくりじゃねーか。
『GoF』の冒頭、クィディッチ・ワールドカップ後の暴動騒ぎのときも、Dark Markは誰が何のために上げたのか?という大事な議論より、ウィンキー(Winky)のことやらリタ・スキーター(Rita Skeeter)のことやらに夢中で、まるで大事なことから注意をそらそうとでもしているかのような態度です。これは当時の大臣ファッジと見解を共にするという意味で「いつか大臣になる」っちゅー夢に向かうただの出世街道なのか、それともヴォルディ一味から注意をそらす暗黒街道なのか?『GoF』ではエイモス・ディゴリー(Amos Diggory)がマッド・アイ(Alastor "Mad-Eye" Moody)のピンチをアーサーに告げるシーンで、パーシーが妙におとなしいのも気になるし。
『OotP』ではパーシーがロンに手紙を書いている。アンブリッジは楽しい先生だとかなんとかいう嫌な手紙です。
"Seriously, Ron, you do not want to be tarred with the same brush as Potter, it could be seriously damaging to your future prospects, and I am talking about life after school too."
(さるお訳:真剣な話、ポッターと同じブラシでタールを塗られたくないだろ、ロン。将来の見通しをひどく損うことになるかも、卒業後の人生のことなんだってば。)
将来の見通し(future prospects)かぁ、評判(reputation)とかではなくて。
卒業後の人生(life after school)かぁ、就職(future job options)ではなくて。
!!!
これって、もっと重大なことなんじゃないかな。(『HB7』の大予想→)もし今後もポッターと一緒に行動するなら、こうなってしまうかもしれないという、パーシーなりに精一杯の、ロンの生死に関わる警告なんじゃないかな。
さて、このパーシーからの手紙は解析のしがいがありそうなので、また別の記事に書くことにするね。
ヴォルディの復活を否定する"魔法省そのもの"といえるポジショニングといい、ダンブルドア陣営からの解離といい、パーシーがどんどんヴォルディに近づいて行ってるような気が(涙)。ちなみに伝令神エルメスといえば鋭さや狡猾さも特徴で、これまたパーシーのまだ見えない1面を表しているかもしれんです。
ところでみなさん、覚えてますか?『CoS』でモーニング・マートル(Moaning Myrtle)のバスルームから出てきたロンを、パーシーがPrefectとして罰した(Five points from Gryffindor!)ことを。似てますね、クラウチ親子と。証拠があろうがなかろうが、バーティ・クラウチ・Sr.はためらいもなく我が子をアズカバン刑務所に送ってしまった。我が弟をためらもなく罰してしまうパーシー、すごく似てる。クラウチ親子のほうはじつに簡単にヴォルディの手に堕ちました。
こう考えると、パーシーはすごく狙われそうなタイプです。仮にパーシーが将来大臣になる人物だとしても、それは実質上のヴォルディ政権ということかもしれんですよ。
He had known Percy for four years, had stayed in his house during the summers, shared a tent with him during the Quidditch World Cup, had even been awarded full marks by him in the second task of the Triwizard Tournament last year, yet now, Percy thought him unbalanced and possibly violent.
(さるお訳:ハリーはもう4年も前からパーシーを知ってる。夏休みはウィーズリー家で過ごしたし、クィディッチ・ワールドカップのテント村でも一緒に寝起きしたし、トライウィザード・トーナメントの第2タスクで満点をつけてくれたのだってパーシーだった。そのパーシーが今は彼のことを不安定で暴力的だって思ってるなんて。)『OotP』より
そう、人が変わったみたいです。昔からマジメ君ではあったけれども。
あー、なんだかロンのにーちゃんとは思えない(泣)。フレッド&ジョージのにーちゃんとは思えないよぅ(大泣)。ウィーズリー家の子じゃないみたいだ。これじゃ別人だよぅ!
!!!
べ、べつじん?
『CoS』ではフレッド&ジョージがこうも言ってます。"Percy’s been acting very oddly this summer,"(ジョージ)、"He’s not himself."(フレッド)、要は「あいつヘンだ」と。
まさかっ!
Polyjuice Potionもあるし、Imperio (The Imperius Curse)もあるし、ハリポタは疑い出すときりがない(笑)。
アーサー・ウィーズリー(Arthur Weasley)の記事に書いたとおり王家の血を継ぐパーシーのフクロウ"エルメス(Hermes)"が、4大元素と錬金術を語った神の名だといいけど。
心ゆくまでさるお、もんち!