2006年10月12日

映画鑑賞感想文『1.0』 さるお発 完全解読"風"

さるおです。
アメリカ・ルーマニア・アイスランド合作映画の『1.0/ワン・ポイント・オー』を観たよ。
監督・脚本は、やっぱりこれがデビュー作のジェフ・レンフロー(Jeff Renfroe)&マーテイン・トーソン(Marteinn Thorsson)。(なぜに"やっぱり"なのかはこちらをご覧下さい)
出演は、コンピューター・プログラマーの主人公サイモンJ.役にジェレミー・シスト(Jeremy Sisto)、管理人ハワードにランス・ヘンリクセン(Lance Henriksen)、看護婦トリッシュ役にデボラ・カーラ・アンガー(Deborah Kara Unger)、"アダム"を作製中のデリック役は『DOGVILLE/ドッグヴィル』『MANDERLAY/マンダレイ』のウド・キア(Udo Kier)様、バイク便のナイル役はユージン・バード(Eugene Byrd)、ポルノ趣味の隣人にブルース・ペイン(Bruce Payne)。

ぼろアパートで暮らすサイモンのもとに送られ続ける差出人不明の謎の空箱。周囲では不可解なできごとが次々に起こり、人々が死んでゆく。
工学ウィルス"ナノマイト"と、"脳のない死体"に関連性はあるのか?
そしてサイモン自身は、"脳のない死体"にならなければならないのか、それともたすかる方法はあるのか?

http://www.onepointo.com/

この作品は、おもしれーずら!
一般的な評価はなぜかかなーり低そうですけど(泣)、そしてぜんぜんビッグな映画じゃないですけど、おもしろかったっす。
謎っぽさは、『SAW』的。『SAW』を観て、「きゃーこわい、きゃーいたい」ってゆーんじゃんくて「おもしろかった」という方にはおすすめです。
でも、映画ってたいていそうですけど、期待して観たらつまんないからね、期待しないで観てよ、そしてつまんなくてもさるおを怒んないでください(笑)。

2004年のサンダンス映画祭で評判だった不条理スリラー。っちゅーことになってますが、よく観れば、よく考えれば、ぜんぜん不条理ではなくて、よくできた話です。物語自体もおもしろいですけど、思わせぶりな展開がええ。さすがに『SAW』を超える謎解き映画ではなくて、わかりにくいところも残ります。なので、このレビューは今回限りの、さるお発『1.0』完全解読"風"になります。"風"ね、"ふう"。
ということで、せっかくだからここから先は、映画を観てから読んでください。

ナノマイト・バージョン1.0とは何か?
ファーム社がナノテクノロジーで作った人体に感染する工学ウイルスで、感染すると脳に作用してある特定のファーム社製品が買いたくなるという、ファーム社の超極小広告マシン。目には見えない。空っぽに見える箱に入って届き、開封すると感染する。
サイモンの場合は牛乳アレルギーなのに"ネイチャー・フレッシュ・ミルク"をどーしても買ってしまう。
感染すると感受性が異常に高くなります、"建物の声"が聞こえるほどに。バグ(欠陥)があり、感染後数日で感染者は死んでしまう。

ナノマイト・バージョン1.0.5とは何か?
バージョン1.0はある一つの商品を買わせるだけだったのが、改良版の1.0.5はファーム社製品なら何でも買ってしまう。
キャリアーが死んでしまうというまさかのバグは改良されていない。

サイモンは何のコードを送ろうとしていた?
映画の冒頭で、サイモンが期限を超過して怒られた直後に最初の死亡者が出ている。ということは、サイモンはそれと知らずに、ナノマイトのバグを取るためのコードを解読する仕事を請け負っていたはず。
後にナイルが「ファーム社はサイモンの頭脳を利用しようとしている」とも言っていて、そのときサイモンは「コードはこの中だ」と自分の頭を指さしている。で、最後にサイモンの脳は持ち去られてしまいます。

箱を送ったのは誰か?
送り主はもちろんファーム社。では届けたのは誰か?可能性は4つですね。
1. ナイルが持ってきてナイルが設置した警報装置が作動していない、ということはナイル。(ナイルはバージョン1.0の存在を知っていたし、後にバージョン1.0.5を持参しています)
2. 映画の終盤で末期症状のサイモンの部屋にどこからともなく現れたハワード、ということは、彼はサイモンの部屋に入れたはず!なので、ハワード。
3. 何を買わされていたかも明言されていいないし、アダムに余計なことをしゃべられたくないような、挙動不審のデリック。(ちょっと弱いかな)
4. セキュリティ(というより大家ののぞき趣味)の映像には怪しい人影が映ってません。ということで、サイモン自身。(感染者の"記憶能力"には問題があるかもしれません)

アパートの住人は全員感染していた?
サイモンは牛乳、大家は肉"ファーム・カット・ミート"、ポルノゲーム好きの隣人はコーラ500、看護婦トリッシュはオレンジジュース、ここまでは明言されている。
大家さん死亡。ポルノ君(名前がわかりません)も死亡。ポルノ君にゲームソフトを手渡していた怪しいトリッシュも、映画の終盤に白パンツで横たわっている映像、大きく腹式呼吸(笑)してましたけど、とにかくあれがナノマイト感染による末期症状(直後に死亡)を示唆する映像だったんだとすると、彼女も被害者ということで間違いなさそうです。
あと、エレベーター内で死んだ最初のおっさんも。
ではデリックはどうか?スナック菓子を買ってたようにも見えるけど、コニャックを飲んだりもしていて、1つの商品にはまっている様子がないようにも見える。怪しいです。
もちろん管理人ハワードも感染していません。
部外者ですが、運び屋ナイル、彼は自分にバージョン1.0.5が効いて元気になった、なんて言ってますが、怪しいですねー。

デリックは味方か敵か?
アダムが"お父さんも感染している"と言っているので被害者には違いないんでしょーが、ナノテクノロジーの知識と技術も持っていて不思議ソファーを作ったりしている。アダムが「ナノマイトは欠陥品」と言おうとしたら"お父さん"電源切ちゃった。知られたくないみたいだ。そもそも、この人はなぜアダムを作っていたのか。そしてなぜ、アダムのためにサイモンの声を採取したのか。
アダムは、誰かのPCにハッキングして(この場合はサイモンのPC)例のコードを入手するためのものだったかもしれません。実際にアダムは、大家の監視映像を盗んでいるし、サイモンのPCにアクセスするわ、電話はかけるわで大忙しですから。だとすると敵(ファーム社側)かもしれんし、あるいはファーム社に対抗する組織の一員だったかもしれません。

ハワードは味方か敵か?
サイモンを見張っていた茶色のコートに帽子の男。はっきり顔は見えませんがハワードかもしれんです。
「ハードドライブを取り除かないと死ぬぞ」かなんか言って、脳を回収していたのはハワードで、ファーム社とは何らかの関係があります。「自分の時代は・・・」という言い方を聞いていると、元ファーム社員。コオロギ形ロボットを作ったということは、少なくともエンジニアさんだった人です。ちなみに、"コオロギ形ロボット"は"バグ(虫)"です。ということはハワードは"バグ"を作った人ということになります。
例えば、巨大複合企業ファーム社のエンジニアだったハワードが、現役引退後に同社の闇の仕事をしている。実験場に選ばれたアパートの管理人になり、被験者を観察して脳を回収。ラストシーンは、これから脳をどこかに届ける、といった様子なので、この場合のお届け先はファーム社っすね。
しかーし、ハワードが最後に語る、善人と悪人(ファーム社)、目覚めたら反撃だというのが本心であれば、現役引退後に反旗を翻し、ファーム社の恐ろしい人体いじりを阻止するために活動している可能性もあります。だとすると味方で、デリックのところに書いた"ファーム社に対抗する組織"が存在するということになります。アパートの住人を見張り、感染者が死亡する直前に現れて、ファーム社員より先に"ハードドライブ"を回収していく。今も現役バリバリの研究者ってことになります。・・・ということは、敵はあの刑事さんたちだな!

ナイルは味方か敵か?
敵ではないようですが、少なくともファーム社に利用されていたのは間違いないっすね。警報装置を手配したのも彼だし、なぜか採血キットを持ち歩き、いいタイミングでバージョン1.0.5を持ってきます。

アダムとは?
デリック作のしゃべる人形君。ナノマイトの存在を知らせようと、他人のPCに接続するわ、電話はかけるわ、奮闘してますが、"お父さん"のデリックは少々手を焼いていたみたいです。
映画の冒頭でサイモンが期限を守れず、コードを送れなかった理由はPCのウィルス感染。感染後の起動で表示されるメッセージはナノマイトを示唆しているので、こりゃもう感染源はアダムかと、そう思えます。だとすると、アダムのせいでサイモンは仕事が終わらなかったとも言える。
アダムはサイモンの"脳"と話したがってました。ナノマイトの作用で感受性が異常に高くなった"脳"に、アダムは接続できると、そーゆーことですね。

刑事さんたちは味方か敵か?
さて、あの2人は本当に刑事さんなのか?
いやー、これは疑わしいっす。ハワードに関するところに書いた、"サイモンを見張っていた茶色のコートに帽子の男"、ハワードではなく刑事コンビの片割れかもしれません。シルエットはこっちに見えますね。ということは、この人たちこそファーム社員!ということは、ハワードとの追いかけっこになってるみたいです。

隣人の犬は誰の犬?
ポルノ君になついてねーよ、ぜんぜん。ところがラストシーンではおとなしくハワードの横を歩いている。ということは、ハワードの犬なんじゃないかな?
でも隣人は自分の飼い犬だと思い込んでいた。つまり、ナノマイトの作用かどうかわかりませんが、記憶操作がなされたかもしれません。

サイモンはなぜ笑っていたのか?
えーっと、この映画むずかしいな。誰か教えてくれないかな。

っちゅーかね、時代設定がまるでわからんのですが、牛乳1本と新聞1部をコンビニで買ってまさかの21ドル超え。た、高い。ファーム社がナノマイトをぶん撒かないと市場でシェアが確保できないのはこのためですから(涙)。あー、場所はアメリカのどっかです。緊急センターの電話番号が911ですからね。

心ゆくまでさるお、もんち!
 
posted by さるお at 04:24| Comment(8) | TrackBack(7) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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