2007年04月14日

ポッター家の宿命的な職業とは何か

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、ハリーの資質とポッター家の職業を考えてみます。
基本的にはネタばれエントリーなのでご注意ください。ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

Hmm, Difficult. Very difficult. Plenty of courage, I see. Not a bad mind either. There's talent, oh my goodness, yes - and a nice thirst to prove yourself, now that't interesting. ... So where shall I put you?
さるお訳:こりゃむずいね。勇気もあるし、善良だし、才能もあるし、自分を証明したいとも思ってる。どこの寮にしよっかなー。

これはソーティング・セレモニーのハリーの番です。
もちろんcourageはグリフィンドールの勇気に、not a bad mindはハッフルパフの善良さに、talentはレイヴンクロウの知性に、thirst to prove yourselfはスリザリンの野心に、それぞれ呼応しています。
組み分け帽子は、ハリーが持つ"スリザリンの野心"について、a nice thirstと言ってます。いい意味で欲(渇望)がある、悪いことじゃないと。
ハリーに移ったのは"ヴォルディのいいところ"と言いました。ヴォルディの長所というよりスリザリンの長所っすね、いい意味で貪欲だということ、そしてスリザリンの能力のヘビ語。そーゆースリザリンの優れたところが、ハリーに移ったんだと思います。あの夜に。
人格者のダンブルドアでさえスリザリンの資質は持ってないのに、ハリーは全部そろっちゃった。

これはもしかしたら、"ポッター家の宿命的な職業"ととても関係があるかもしれません。

James inherited plenty of money, so he didn't need a well-paid profession.
ジェームズは財産をたくさん相続しているからそんなに儲かる仕事をする必要はない。

グリフィンドールの遺物を守ること、それがポッター家の宿命的な職業ではないかと書きました。が、グリフィンドールの遺品だけとは限らないです。
金払いのよくない雇い主の元で(笑)、低賃金で何かを守る。あるいは、基本的に無給のボランティアとして、何かを守る。
そしてふと気がつけば、たしかにハリーも守って来ました、というより"救ってきた"、すでに。ハリーの場合はウィーズリー家の人々をです。ジニーも、アーサーも、ロンも、生命の危機から救った。運命的だと思えるほどに、危機的状況を救ってきた。

金払いのよくない雇い主、出たぁーっ(爆)。

Weasley is our King♪
Weasley is our King♪

守るべき王家の血筋、出たぁーっ。

いや、"カネのやりとり"はたとえ話です。王家を守るとなるとこれは本質的には忠誠心が軸であるべきで、ゼニの問題じゃないです、が、ぴったり条件が合うなぁと。
王家の赤毛たちを守り、王家の家宝を守る。
しかも、アーサー王伝説ともちゃんと符合します
アーサー王を象徴する色は赤、旗印は赤いドラゴン。次男坊チャーリーはドラゴン・チェイサー。ウィーズリー家同様にグリフィンドールの血筋に思えるダンブルドアの青く輝く瞳を、ウィーズリー家も持っていて、"アルバス"の意味は"白"、"ジニー"の意味も"白"。最も誉れ高い円卓の騎士ランスロットがグィネヴィアを救うためにドラゴンと戦ったのに対し、ハリーはバジリスクと戦いジニーを救出します。ランスロットはハリ・ポッターに思えるね。

一方でまた、ウィーズリー家もハリーを支えています。心の"家族"です。
そしてなにより、ゴドリック(Godric)という名の聖人は、ハンターから牡鹿を守り、蛇に火で暖まることを許した。グリフィンドールとポッター、持ちつ持たれつ。

ポッターは、王家を守護している騎士なのではないか。そしてウィーズリーもまた、王として、ポッターを庇護した。ジェームズが相続したポッター家のplenty of moneyは、かつてポッター家が王から拝したものではないのか。
しかも、ソーティングハットがハリーをどの寮に入れるか悩んだように、4つの要素のどれにも偏っていないハリーは、もしかしたら、"4つ"を守らなければならない宿命を背負っているかもしれないなぁと思います。ポッター家は、4賢者の遺品を"守る"ということもプロフェッションだったのではないかと思います。
そうなると、たしかにヘビ語の能力はあの夜移ったものかもしれないけれど、それ以前から、そして緑色の瞳を持つリリーが嫁入りする前から、代々ポッター家には4つの資質が流れているということになりますが。
4つの要素のバランスをとる作業が、グリフィンドールの血を王たらしめた。ハーモナイザーが機能してこそ、王が王として世を治めることができる。つまりハリーは、この世界のバランスを保つバランサーになるのだろうとさるおは思っています。

ハリーは生き残り、ホグワーツを修復する。それができるのはハリーしかいない。それはスリザリンを連れ戻す作業だと書きました。
言い換えれば、ゴドリックが蛇に火で暖まることを許す作業が、1000年の時を経て、再びこれから必要になる。王家(ウィーズリー家)にも重要な役割が待ってます。ロンとハリーがそれぞれの重要な役割を果たし、蛇に火で暖まることを許す、『DH』の最後の最後に、それが行われる気がしますね。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 16:10| Comment(18) | TrackBack(0) | ハリー・ポッター大辞典 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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