2007年07月01日

映画鑑賞感想文『トランスアメリカ』

さるおです。
『TRANSAMERICA/トランスアメリカ』を観たよ。
監督・脚本は、2000年の初監督作品『The Mountain King』以来となるダンカン・タッカー(Duncan Tucker)。
出演は、ブリー役にフェリシティ・ハフマン(Felicity Huffman)、彼女はこれでゴールデン・グローブ賞女優賞を獲得、さらにアカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。それだけのことはある。すごいっすよ!性転換手術の途中(最後の手術がまだ残っている)で女子になりかけの中年(まだ)男性という主人公を、不思議な声で、不思議な仕草で、不思議な哀しさと不思議な情熱で、本当にきっちり演じ切りました。
ブリーの息子トビーは『WRONG TURN/クライモリ』『DAWN OF THE DEAD/ドン・オブ・ザ・デッド』のケヴィン・ゼガーズ(Kevin Zegers)、23歳でエロいくらいにセクシーな美形さんっす。

トランスセクシュアル(性同一性障害)で女子になりかけのおとうちゃんと、愛を知らずに育った息子。擦れ違い、ぶつかり合い、傷つけ合いながら、アメリカ大陸を横断するロードムービーっす。
おとうちゃんの名前はスタンリー。でも今はもう、女性として、ロスで慎ましい一人暮らしをしている、ブリーという名の女子っす。あとはもうおちんちんをとるだけで、その手術の許可が下りた矢先、ニューヨークの拘置所にいるトビーという少年から電話が掛かってくる。トビーはまだ見ぬ"スタンリー"を探しているわけです。しょーがないから身元引受人になるわけですが、おとうちゃんはなかなか本当のことが言えない。で、ずるずると、トビーにひっぱりまわされて、アメリカ大陸横断おとうちゃん探しの旅に出る。
途中でさまざまな、心を引っかき回されるようなできごとに遭遇します。そして傷つき、それでも長い旅の果てに、性別なんか超えた"親子"になる。
ええ話だ。トランスセクシュアルの人が、どう社会と関わっていくか、どう家族と関わっていくか、あるいは社会が彼らをどう認めていくか、そーゆーことはたしかにテーマのひとつだと思うけれど、それ以前に、これは親子の物語です。親子が、理解し合い、赦し合い、親子になるまでの心のロードムービー。
おもしろかったっす。微笑ましいシーンもたくさん。泣けて笑えて幸せな感じがする、いい作品だな。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:21| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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