2007年08月21日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 12

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは第12章でついにキケンな潜入!分刻みの綿密なプランを実行します。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

12:Magic Is Might

8月はどんどん過ぎて行き、9月1日です。玄関前には半ダースものDEらしき人々が、12番地に入ろうとしてはなぜか元の位置に戻って、入れずにいます。
ロンが時計を見ると、生徒を乗せたホグワーツ特急がロンドンを出発したはずの時刻からもう6時間も経ってます。
ハリーは瞬間移動で外出から帰ってきました。手には誰かのカバンから盗んできた本日のDaily Prophet新聞。「ニュースがあるよ、悪いニュースだけど」
ハリーもロンも、瞬間移動でグリモルドプレイスの玄関先にピンポイントで着地するのは難しい、外のDEに"肘"くらいは見えたかもしれない、と言ってます。みなさんこっそりと交代で外出して、外(魔法省)の様子を偵察するようになったんですね。
キッチンに入ると、あれれー、何もかもピカピカっす。クリーチャーががんばってくれてるんですね。今のご主人様ハリーとも、その仲間とも、心が通じ合ったクリーチャー。お料理の腕もぐんぐん上げてます。
ロンとハーが新聞を覗き込むと、まさかの見出し。『SEVERUS SNAPE CONFIRMED AS HOGWARTS HEADMASTER』(スネイプ、ホグワーツの校長に就任)!

長きにわたって魔法薬の教諭を務めたセヴルス・スネイプは、今年度の人事異動により、本日付けでホグワーツの校長に就任。空席となっていたマグル学の教員にはアレクト・カロウ、またDADAの教員にはアレクトの兄アミカス・カロウが新たに採用されました。

「人殺しで、人の耳を切断するようなわるもんが校長って、なんなのよーっ!」ハーは怒り心頭。ところが何かを思い出したかのように大慌てでキッチンから飛び出して行きました。
「マクゴナガルとフリトウィックとスプロウトはダンブルドアがどう死んだのか知ってるんだ。スネイプをこのままにしとくはずがないよ!」とロン。「カロウズ兄弟ってDEじゃん、ダンブルドアが殺された現場にいたんだ。他の先生たちも、黙ってホグワーツに残るか、さもなきゃアズカバン行きじゃん。せめて学校に残って生徒たちを守れたらいいけど。とにかくさ、少なくともスネイプの居場所だけはわかったじょ」とハリー。
戻ってきたハーはなんと、今は留守になっているフィニアス(Phineas Nigellus Black)のどでかい額縁入りの肖像画を壁から外して持ってきて、ちっちゃなビーズのバッグにぎゅうぎゅうと押し込みましたよ。これなら、もはやスネイプのオフィスとなった校長室からフィニアスがブラック邸に戻ってきても、見えるのはハーのバッグの内側の暗闇だけ。ハーちん、さっすがー!
「ハリー、今日はどうだった?」
「魔法省の入口を7時間も見張ってたけど、カエル女は見つからなかった。ロンのパパは見たよ、元気そうだった」
「フローネットワークを使って出勤するんだってパパに聞いたことあるよ。カエル女もきっとそうだ、自分のことVIPだと思ってっからな、自分の足で歩くわけねぇ」
「じゃぁ私が見たネイビー色のローブの人たちは何?」
「それ、メンテナンス部の人だよ。パパが言ってた、ネイビーの制服だって」
「ロンちん、なんでそれ早く言わないのーっ!何のための偵察隊よ、細かいことでも大事なんだから!これで魔法省に忍び込めるじゃん!」
ハーちん、さすがー!(アゲイン)
「んなら明日行こ」気の早いハリーさん。「ここでじっとしてたって、今より準備ができるとは限らないし、遅くなればなるほどロケットが遠ざかっちゃうよ」
ロンは以前の偵察で、2人のUnspeakablesが「瞬間移動は禁止とか言ってよー、重役ばっかり自室と自宅をフローネットワークでつないじゃって、ずるくね?」と文句たれてるのを聞きました。ハーも以前の偵察で、ネイビーの制服の人たちが「1階に行かなきゃ、ドロレスが来いってさ」と言うのを聞いている。少しずつ、少しずつ、透明マントをかぶって誰かを追跡しては会話の端々を盗み聞き、彼らは1ヶ月かかって魔法省の見取り図を書き上げているんです。
いざ動くとなるとやっぱりちょっとビビリ気味のロンとハーですが、ロンは「よし、明日行こう。ハリーとぼくとで」と言い出しました。マグル生まれとして"WANTED"にリストアップされ、そのリストがDaily Prophet新聞にまで載っちゃっているハーが今捕まったら大変だもんな。
ところがハーは「行っちゃいけない人がいるとしたらあたしじゃなくてハリーのほうよ、だって賞金首だもん」と言います。
すると、なんとハリーさん、「んじゃぼくここで待ってる。ヴォルデモートやっつけたら連絡ちょうだい」なんつって、思わずロンもハーも笑っちゃいますね。冗談がうまい(笑)。

ここでハリーはまたしても額が痛いのです。
薄暗い通りを、歩いている。道の両側に並ぶ木製の切り妻屋根の家々の1軒に着くと、指の長い手でドアをノックする。ドアが開き、にこやかな女性の表情が、みるみる恐怖に変わります。
「グレゴルヴィッチやろ?」
彼女は首を振り、ドアを閉めようとします。
「彼はここにいないわ!」(ドイツ語で)
そして家の中に後ずさる。ハリーは彼女を追い、杖を構え、「グレゴルヴィッチはどこにおんねん?」
「出てったわ!あとは知らないのよ!」(ドイツ語で)
ふたりのコドモが、母ちゃん何事だと出てくる。女性はコドモたちの前で、庇おうと両手を広げる。そして。緑色の光線がどっかーん。

ハリーは、まだそんなことやってんのかとハーに怒られつつ、今ごろは一家皆殺しだろうと想像します。セドリックがそうだったように、"そこにいる"というだけで、殺されてしまった。
ハーはカンカンですわ。「ダンブルドアが、危険だから心を開くなって言ったのに!」「だけどおかげでヘビ男のことがわかるじゃんか!」「そうやってあんたは努力もしないんだから!」「違うよ、できないんだってば」「本気で努力もしなかったくせに!それともこうやってヘビ男と遊んでるのが好きなわけ!」
ハリーは、じつはダンブルドアの忠告を忘れることに決めたんだと言います。痛くても苦しくても怖くても辛くてもこのコネクションを利用することに決めたんだ、敵を知るために。
もちろんハーは納得していません。

トリオはこの夜遅くまでかかって、翌日の計画を練り上げました。プランはまさに"分刻み"。それぞれが、完璧に、その綿密なプランを頭に入れ、やっと眠りにつきました。
翌朝、ついに行動開始です。
コーヒーとホットロールの朝食をすませ、ハーは小さなハンドバッグの持ち物をチェック。ローブ、ポリジュース薬、透明マント、Decoy Detonators(WWW製品)、Puking Pastilles(WWW製品)、Puking Pastilles(WWW製品)、Nosebleed Nougat(WWW製品)、Extendable Ears(WWW製品)ってWWWだらけじゃねーか(笑)。命がけの冒険のお供が"おもちゃ"ばかりでいいのかどうか甚だ疑問ではありますが、それだけWWW製品は本格的に使える"ホンモノ"っちゅーことですな。F&J、おまえらは天才。
トリオが玄関先に出ると、そこには眠くてしょーがない見張り役のDEたちがいます。見られないように気をつけて、まずハーがロンと一緒に瞬間移動、そしてハリーのためにハーはグリモルドプレイスに戻り、次はハリーと瞬間移動です。3人まとめて透明マントに隠れることができないからです。
到着場所は、プランの第1段階となる、魔法省から遠くない脇道です。まだ人影はありません。魔法省の職員は、8時にならないとここを通過しません。
「5分で彼女が来る」ハーはそう言って、空のシアターに通じる南京錠のかかったドアを開けます。そして縮こまって透明マントに3人で収まり、待つこと1分と少し。小さな破裂音とともに、灰色の髪を風になびかせた小柄な魔女が現れました。ハーはその魔女を気絶させると、髪の毛を抜き、ポリジュース薬に入れて飲み、変身したのは"Improper Use of Magic Office"のマファルダ・ホップカーク女史。金色のコインに"MOM"の文字が刻印された魔法省章(入館時に必要)やメガネを奪い取ります。
「予定より遅れてる」とハリー。トリオは急いでホンモノのマファルダをシアターの通路に押し込みドアを閉めます。透明マントにはハリーとロンのふたりです。
また小さな破裂音がして、フェレットのような小柄の魔法使いが「おはよう、マファルダ」と現れました。ハーは「あら、おはよう、ご機嫌いかが?甘いお菓子をどうぞ!」なんつって、無理矢理すすめる、WWWの"Puking Pastilles"を(笑)。フェレットのようなその彼はあっという間に具合が悪くなり、なんだかんだとハーに説得されて欠勤することになり、どさくさにまぎれてハーに髪を引っ張られて抜かれ、透明人間のロンがカバンをひったくると同時に瞬間移動で消えちゃいました。かなりの力技プラン(笑)。
今度はロンがポリジュース薬を飲み、カバンに入っていたネイビーのローブを着てレグ・カターモールに変身。
その後ロンとハーはハリー用の毛髪を手に入れるため、ハリーを置いていったん立ち去ります。ハリーが10分ほど待っていると「誰だかわかんないんだけど」と言ってふたりが戻ってきた。誰かにF&Jの発明品"Nosebleed Nougat"を食べさせて持ってきた毛髪で、ハリーは180cmをはるかに超えるがっちりした大男に変身です。

さて魔法省の入口に来ました。まさかの"公衆便所"です(泣)。男女別れて、個室に入り、ドアの細長い穴に金のコインを入れ、なんと便器の中にちゃぽんと入り、水を流す。涙が出るような通勤手段。「嫌んなっちゃうなー、この入口は。ハリー・ポッターでもやってくると思ってんのかね、わはは!」なんて冗談を言って笑っている人もいますよ。
省内潜入、ここまでは成功です。あの美しかったアトリウムは少し様子が違いますね。金色に輝く噴水のところにあった彫像が、新しいモノになりました。ちょっと怖いような大きな黒い石の魔女と魔法使いです。しかも、マグルたちを踏んづけてその上に立ってる。"MAGIC IS MIGHT"(魔法は力だ)なんて文字も彫ってあります。
ここから先、トリオは多くの人に話しかけられます。
ハリーが変身したのはアルバート・ランコーンという人で、ランコーンは怖がられているようだということがわかります。
「カターモール!」とロンを呼ぶ人を見ると、ダンブルドアの死の現場にいたDEさん。周囲は恐怖で静まり返ります。そして人込みの中からそのDEさんを呼ぶ声も聞こえる。「おはよう、ヤクスリー!」
ヤクスリーはロンに言いました。「メンテナンス呼んであったんだ。私の部屋をなおせ、ずっと雨だから。もし自分の妻が"穢れた血"だと疑いをかけられたら大変だよなぁ。オレはDepartment of Magical Law Enforcementのシゴトをやってる。奥さんはおまえを待ってるぞ。1時間以内に部屋をなおさないと、おまえの妻の血筋が問題になるかもしれんよ。次は純血と結婚するんだな」
トリオはリフトに乗りますが、ロンは早くもトラブルに巻き込まれてしまいました。ヤクスリーの部屋をなんとかしないと、奥さんっちゅー人が大変な目に遭いそうです。「とにかく行って、"Finite Incantatem"を試すのよ。それでだめなら"Atmospheric Charm"がおかしなことになってて面倒だけど。とりあえず彼の持ち物が濡れないように"Impervius"を使って!」ハーの目の回るようなインストラクションが覚えられず、「もっかい言ってー」なんて言ってるロンですが、4階に着くと、ハリーに微笑みながらひげ面のおっちゃんが「Goblin Liaisonのダーク・クレスウェルの椅子が手に入りそうだぞー」と言いながら乗り込んできてしまい、そのまま2階についてしまい、ロンはハーに背中を押されて降ろされてしまいました。「やっぱロンちんひとりじゃ無理かな。ぜんぜんわかってないんだもの」と心配してますが。
1階。ドアが開くと、黒とゴールドのローブを着た現大臣が、クリップボードを抱えた小さくてカエルみたいなオバハンとしゃべってるじゃあ〜りませんか!

【メモ】

Carrowsはホグワーツを襲撃した一味です。Amycusは目つきのオカシイくすくす笑う嫌なヤツ。Alectoはその妹で、やはりくすくす笑うずんぐりした女子です。

マクゴナガルとフリットウィックとスプロウトのトリオ vs. スネイプさん。なんとなく、1000年前と似ていますね。

Mafalda Hopkirkさんは、『CoS』でダーズリー家の魔法を検知した際と(じつはドビーさんの仕業)、『OotP』でダッダちゃんといるときにパトロナスを使った際に、ハリーに警告文を送ってきた人っすね。
Reg Cattermoleさんはお初。
Albert Runcornさんもお初です。彼はなんとなく悪い人っぽいな。
ダーク・クレスウェル(Dirk Cresswell)さんは『HBP』で話だけ登場した人です。かつてホラスのお気に入りで"Slug Club"のメンバーだった人、Goblin Liaison Officeの部長さんです。彼の椅子が空くということは、状況から考えて、彼はマグル生まれだということになります。ちなみに"Dirk"は"短剣"、かっこいい名前だな。

"Finite Incantatem"は、『CoS』で決闘クラブ中にスネイプさんが、『OotP』ではリーマスが("Finite"だけ)使った呪文です。それまで効いていた魔法をそこで終わらせるっちゅー反対呪文(Counter-Spell)です。
"Impervius Charm"は、『PoA』や『OotP』でハーが、嵐の中でクィディッチをするハリーのメガネにかけた防水&曇り防止の魔法っすね。

心ゆくまでさるお、もんち!

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