2007年09月30日

Liga 07-08 第6節 1-4レバンテバルサ フエラでも負ける気がしない凄すぎるアンリ劇場

さるおです。
ティティのハットトリックを観ましたか!
すごい。すごすぎ。やっぱりおまえはスーパースターだ。絶対こうなるって信じてたよ。
かっこよすぎるレオが今日もオトナを翻弄して4点目。圧勝どこじゃねーです、アウェイなんて怖くない。

白い顔をボールと間違われて蹴っ飛ばされたイニ坊ですが、男の子は泣かない。強いんだ。
おかえり、プジョル!おまえも戻ってきたことだし、もうそろそろ首位に返り咲いたはずだと思ったら、まだそーじゃないみたいで、不思議ですが。
ジオバニに腹が立ってしょーがないブルーノ・チリーロだけが怖いです。そしてややちんの腿が心配です。
あとでまた追記します。ふんがー。


心ゆくまでさるお、もんち!


posted by さるお at 06:57| Comment(4) | TrackBack(5) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月28日

Liga 07-08 第5節 This is the Barca we want! バルササラゴサ余裕の4-1 止まらないメッシ劇場に感動のあまり絵を描きましたよ

さるおです。
5分でティティからレオ先制!9分にアイマールからサパテルで同点弾!
楽しいっす。
11分にレオ再びで2-1!22分、デコからレオ、デコに戻してイニ坊3点目!ロスタイムにデコのFK、こぼれ球をラファが押し込んで4点目!
前半だけでもう4-1。
楽しいっすね。レオは神童。セビージャとサラゴサから、立て続けに2ゴールって。笑いが止まりません。
巨大なピンボールマシンを眺めているような絶妙のパスワーク。攻守を切り替える爆発のような瞬発力。ボールを奪い取って運ぼうとする闘志。レオのまわりにできあがったバルサという宇宙の、なんと美しいことか。んも〜、レオちん、キレキレ。負ける気がしねぇ。
あまりの感動に、レオの絵を描いたYO!

lionelmessi ←クリックして拡大(しないと思いますが)

このお方が神童です。

後半はティティになんとか5点目決めてほしかったっすけど、いいんだ、べつに。焦ってないし、ティティの力は知ってるからさ。
イニ坊がディオゴに削られまくってましたが、いやぁ、最近特にね、恰好の餌食になってます、イニ坊は強いんで誰が来ようが屁みたいなもんです。でも、怪我する前にひっこめてくれーとかも思います。
オリベイラとミリ兄 vs.ややちんという素晴らしいケンカには、ミリ弟も強制参加でお願いしたかったです。子鹿ちゃんは2年前のほうが怖かったなぁ、可愛さは健在ですが。

ザンビーの怪我が、心の底から心配です。マトゥザレムさんも長期戦線離脱ですが。
あと、ちゅらさんがベンチにいるのは淋しいです。
プジョル、次あたりで戻ってこいや。楽しいのにもったいねぇから。
エトーも早く戻ってこいよ、おまえに会いたくて待ってるんだからな。

ということでポジション争いがおっそろしい激しさになりそうな無敵のバルサっす。
さるおのデコちん、リーガ100試合おめでとーう!

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:15| Comment(14) | TrackBack(8) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月26日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 20

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、『DH』の核心にぐーんと近づきます。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

20:Xenophilius Lovegood

翌朝、ハーちんはまだまだ圧倒的に不機嫌です。で、ハリーとロンは、タイミングを見計らってはふたりだけで話をしています。ハリーはゴドリックホロウで何があったのかロンにすべて話し、ロンはマグル生まれ狩りから逃れるために彼らが行ったあらゆる絶望的な試みについて話して聞かせました。
ロンは、「なんで"タブー"に気づいたの?」とハリーに聞きます。"タブー"についてのロンの説明はこうです。
やつらは"ユーノーヘビ男"の名前そのものに呪いをかけた。それを発声した人を追跡できるように。ぼくらがトッテナムコートロードでみつかったのはそのせいだよ。今どきその名前を、ダンブルドアのように言う勇気があるのは、わずかな数のレジスタンスのみ。実際やつらはオーダーのキングスレーを発見して追いつめたんだ、なんとか逃げて、逃亡中だけど。名前を言ったら追跡されるんだよ。
雌鹿を送ったのは誰か。それを考えるうち、ダンブルドアの話しになります。ロンは「誰かがたすけてくれた。味方がいるんだ」といい続けてるんですね。
ダンブルドアは、ぼくが離れ離れになるって、きっと知ってたんだ。
ハリーはこう訂正しています、ダンブルドアは、ロンが常に戻りたがるってことを知ってたんだよ。
そしてダンブルドアと言えば、リタの暴露本。どうやら大反響のようです。ダンブルドア派にとってはショッキングなスキャンダル、反ダンブルドア派はウハウハです。ロンまでが、「若かったんだからしかたないよ」と言い始める。
「今のぼくらと同い年なんだってばー!」ハリーさん、また怒りそうです。
手持ち無沙汰なハリー、野バラの間にできたクモの巣の中央で獲物を待つ大きなクモを、ロンのおかげで手に入った新しい杖(ハーの調査によりリンボク製だと判明)で、"Engorgio!"とでっかくします。それを見たロンは、余計なこと言ってごめんと、とっさに謝る(笑)。そうだ、ロンちんってクモこわいんだっけ。"Reducio." しかしクモは元の大きさに戻らない。
すると、なぜか音もなく近づいてきていたハーが、「練習すればだいじょぶだよ」と声をかけます。「自信を持てばその杖は使える」
ハーとしては今でもハリーの杖を折ってしまったことを申し訳なく思っているんですね。
本当は、"自信を持てば使える"んなら、ハーがそれを使えばいいんだ。ハリーがハーの杖を使えることはもう経験済み。とりかえっこすればいいんです。ちょっとだけそう思いながらもハリーはその杖に慣れようと練習しています。

夜になり、トリオはテントでそれぞれ別のことをして過ごします。ハリーは見張りをしながら、なんだか非力なその杖で魔法を練習、ハーは読書、ロンはリュックからラジオを出します。
「ひとつしかないんだ、ちゃんとした放送をしてるのはさ。あとの放送局はみんなヘビ男についちゃったから。襲撃に備えて毎回違う場所から放送するから毎晩は聞けないけど。パスワードがないとチューニングできないんだけど、えっと、何だっけ・・・」
ロンはハーに「うっせーよ」と怒られそうで怯えてますが、本を閉じてハーが話しかけたのはハリーです。「あたしさ、ゼノフィリウス・ラブグッドに会いたい」
ハーは嫌がるハリーに『The Life and Lies of Albus Dumbledore』のある個所を見せます。それはダンブルドアがグリンデルバルドに送った手紙、手書きの原本の写真です。そして、最後のサインを指さします。
Albus
その頭の"A"が、まさかの"三角形の目"に置き換えられてるぅーっ!
「このマークは頻発しすぎる。ヴィクターがグリンデルバルドのだって言って、ゴドリックホロウのふっるーい墓石に彫ってあって、どう考えたってあのお墓はグリンデルバルドよりはるか以前だし、ダンブルドアまでこのマークを使ってた。でももうダンブルドアには聞けないし、グリンデルバルドなんかどーなっちゃってるかわかんないし、だからさ、ルナパパしかいないのよ!あの童話集にも書き込んであったし、何なのか知らなきゃいけない!これ、きっとすっごく大事なんだから!」
ハリーは、ゴドリックホロウみたいなことになるのは嫌だし、ダンブルドアダンブルドアって言われるのも嫌だし、ぜんぜん行きたくないわけです。ところが、早くハーと元の親密さに戻りたいロンとしては、「ぼくハーちんに賛成!『The Quibbler』は味方だもん」かなんか言って、あっさりハリーを裏切り、ハーにつくわけですね(笑)。ロンったら、こっそりハリーに「恋愛と戦争ではなんでもありさ(All's fair in love and war,)」かなんか言ってます(笑)。

しかたがないから訪ねて行くことになりました、ラブグッド家を。場所はだいたいロンが知ってると言います。Ottery St. Catchpole村の村民同士ですから。
翌朝、村が見渡せる丘の上の瞬間移動。しばし、The Burrowのねじれた建物をマグルの目から隠す生け垣と果樹園を眺め「おうちかぁ」とつぶやくロンに、「家族にしばらく会ってない、みたいな言い方しちゃってー。うちらが殺されかけてたときに、あんたあそこにいたんでしょっ!」と冷ややかに言うハーに、ロンはこう答えます。「違う違う!ビルとフラーんちにいたんだ。ビルはいつもぼくのことわかってくれる兄ちゃんだからさ、ぼくがしたこと話したけど、なんだかんだ言わないで泊めてくれたよ。ぼくが後悔してるって、ビルにはわかったんだ。クリスマス休暇だけど、ふたりで過ごしたいから実家に戻らないってパパママに連絡してくれたし。どーせフラーはCelestina Warbeckが嫌いだけど」
ふっ切るように先頭を歩いて、ロンはラブグッド家を探します。ハリーだけは透明マントをかぶっています。数時間後、「Aha!」、ありました、極めてエキセントリックな、大きな黒い円柱が空に向かって垂直にのびたような家です。背後には、まだ明るい空に月が浮いています。
「でっかいルークみたいだな」(*メモ参照!)
「カラスみたいには見えないけど」
「カラスじゃなくて、チェスのルーク。お城だよ」
門に近づくと、手書きの札が3枚、画鋲でとめてあります。
・The Quibbler編集者:X. ラブグッド
・自分のヤドリギをどうぞ
・飛行スモモにに近づくな
まるで意味がわかりませんがなー!
きしむ門を開け、曲がりくねった小道を通り抜ける。オカシナ植物がぎっしりのお庭です。ルナのイヤリングのオレンジ色のラディッシュみたいな実もなってます。"Snargaluff"みたいなのはよけながら、その"城"に向かいます。
玄関の左右には、センチネルのように立つ2本の野生のリンゴの古木。もう葉を落としているけれど、赤い実と、白いビーズみたいなヤドリギのふわふわの花冠がたくさんです。鷹のような小さなふくろうが、その古木の枝からこちらを見つめています。
「彼がたすけたいのはハリーで、あたしらじゃないから、透明マントとったほうがええよ」とハーに言われてハリーはマントを脱ぎ、トリオは玄関ドアに近寄ります。鷲に似たドアノッカーですね。トントントン。

出てきたMr. ラブグッド、結婚式のときとはうって変わって、裸足で、汚れたパジャマみたいなのを着て、綿菓子みたいな髪はさらにぼっさぼさです。「何?何ですか。キミらは誰?何しに来たのよ」となんだか失礼すぎるお出迎えをしながら、ハーを見て、ロンを見て、そしてハリー見ると、ゼノの口はパーフェクトでコミカルな"O"の字型に(笑)。
「こんにちは、ぼく、ハリー・ポッター。おうちに入れてくれませんか?お聞きしたいことがあるから」
ところが、"ハリーをたすけたい"はずのゼノ、役に立てないかもな、気がすすまないな、とまさかの消極姿勢です。時間はとらせないからおうちに入れてよ、と食い下がるトリオに負けて、しぶしぶおうちに入れてくれました。ゼノはトリオの背後で急いでドアを閉めます。
そこは、見たこともないようなエキセントリックなキッチン。完全な円形をしています。シンクも食器棚も何もかもが壁にそって円形のカーブを描いています。さらに、そこら中に花やら虫やら鳥やらが、まさかの原色でペインティングされている。さすが、ラブグッド家!
キッチンの中央には、金属のらせん階段が上へと伸びています。なんだか2階がやかましい。ルナかな。
ゼノについて2階に上がると、そこは同じく真円のリビングルーム兼オフィス。ちょっと散らかってますね。いにしえの品々で埋め尽くされた巨大迷路に姿を変えたときの"RoR"に雰囲気が似ています。
魔法生物の模型が羽をバタバタさせて天井からぶら下がったりもしています。ほかに、歯車と車輪がごてごてと取り付けられた木製のものがありますが、ははーん、こりゃ印刷機っす。ここで"The Quibbler"を印刷してるんですね。今も印刷中。カタカタ動いてます。
「ラブグッドさん、あれは何?」
ハーが指差したのは、壁に取り付けられた巨大な灰色の渦巻き型の角です。
「"Crumple-Horned Snorkack"だよ」
「違うわ!"Erumpent"の角よ!いっけないんだぁー。Bクラス貿易品で、あぶないんだもん!ちょっと触っただけで爆発しちゃうやつ。『Fantastic Beasts and Where to Find Them』に載ってたわよーっ!」
「"Crumple-Horned Snorkack"はね、おとなしい生き物で、その角には・・・」
「だめよ、おじさん、これ処分しなきゃ!」
「それさ、ルナへのクリスマスプレゼントにと思って2週間前に買ったんだよ。私が"Crumple-Horned Snorkack"に興味を持っていることを知ってる好青年からね」
角の話ばっかりしててもしょーがないので、ハリーはこう切り出します。「おじさん、ぼくら、たすけが必要なんだ」
「たすけか・・・たすける、ハリー・ポッターを・・・こりゃあぶないな・・・」
ゼノはハリーの額の傷跡を見ている。催眠術をかけられてるみたいな、不思議な表情です。
「みんなハリーをたすけろって、言い続けてきたのおじさんじゃんか!自分だけは例外なのかよ?しっかりしろよ、おじさん!」とロン。
ゼノは今度は印刷機をちらりと見ます。
「たしかにそーゆー見解だったんだけど・・・えっと・・・」
何か、心の中で葛藤しているような、痛々しいゼノ。
「おじさん、ルナちゃんは?彼女にどう思うか聞いてみよ」とハーが言います。
ゼノはハッとします。そして震える声で、「ルナは外で釣りしてるんだ、小川で、"Freshwater Plimpies"を。呼んでくるよ。お友達が来たって知ったら喜ぶから」
ゼノはらせん階段へ消えました。そして玄関が開き、また閉まる。
「卑怯だよな、あのおじさん。ルナのほうが10倍も根性あんじゃんか」「ほんとよ。偽善者だわ。みんなにハリーをたすけろって言って自分は逃げようなんてー」ルナパパ、ロンとハーには評判悪いっすね。
ハリーは窓から外を眺めます。丘のふもとにきらきら輝く細いリボンのような小川が見えます。ここは高いんだな、見晴らしがいい。ハリーはジニーのことを思いながら、The Burrowの方角を眺めます。鳥が1羽飛んで行くのが見えます。
ふと室内に目を戻すと、石の胸像があるのに気づきました。とても美しい、けれど少しいかめしい顔つきの魔女のトルソです。頭にオカシナものつけてます。金の、ラッパ型補聴器みたいなものが2つ、頭の両側から曲がって突き出てて、さらに、きらきら輝く青い翼がついた皮ひもが頭にかけてある。ついでに、ルナのオレンジ色のラディッシュも、別の革ひもで頭に飾られています。
ゼノが戻ってきました。ウェリントンブーツを履いてます。お茶のお盆を運んできました。
「それね、私の創作。美しいロウェナ・レイヴンクロウ。"Wit beyond measure is man's greatest treasure!" これはね、"ラックスパート吸い上げ機"、考えるときの妨げになるものすべて取り除くんだ(ラッパ型補聴器みたいな雑念除去装置)。ほんでこっちは"billywigプロペラ"で、高尚な気分を誘発するためのもの(きらきら輝く青い翼)。で、最後に、飛行スモモ、驚異的なものを受け入れる力が強くなる(ルナのオレンジ色のラディッシュ)。ところでキミたち、自家製"Gurdyroot"はいかが?ルナはボトム橋の向こうで釣りしてる、すぐに戻ってくるよ。で、用事はなんだっけ、ポッター君」
ハリーはハーを見ます。ハーは「よしいけハリー」といわんばかりに頷いてみせます。
「えっと、おじさんがビルとフラーの結婚式んとき首に下げていたシンボル、あれは何?」
ゼノは眉をあげ、あっさりと、じつにあっさりとこう言いました。「キミたちは"the Deathly Hallows"のことが知りたいの?」

【メモ】

blackthornはヨーロッパではリンボク(あるいは北米産のサンザシ)で、花言葉は"困難"です。
ヨーロッパのサンザシ(セイヨウサンザシ)は英語でhawthornですね。こちらの花言葉は"希望"。

セレスティーナ・ワーベック(Celestina Warbeck)さんは"the singing sorceress"として知られる、Wizarding Wireless Networkで活動する歌手さんですね。

「でっかいルーク(rook)みたいだな」「カラス(rook)みたいには見えないけど」「カラス(rook)じゃなくて、チェスのルーク(rook)。お城(castle)だよ」
そして鷲のドアノッカーとロウェナ・レイヴンクロウの胸像。
ここはすごくおもしろいですね!
ブロンズの鷲を紋章に持つレイヴンクロウ。ラブグッド家はそのドアノッカーを持つ家なんですね。
レイヴン(raven)はワタリガラス、クロウ(claw)は鉤爪です。(映画では紋章が銀のワタリガラスになってます)
名前が"カラスの鉤爪"だなんて、強そうで"鷲"のことみたい。
そしてハーが言ったルーク(rook)はミヤマガラスのことで、一般的なやつですが、これもまたレイヴンクロウを言い当てています。そして、ルークが表すもうひとつものは"城"です。そう、ホグワーツ城はレイヴンクロウの知性の結晶、最高傑作!ラブグッド家もまた、カラスのように漆黒の"城"に住んでいる。黒い城、つまりカラスですね。
うーん、ぐるぐるめぐっておもしろい!Joはシゴトが丁寧っすね(笑)。

"Snargaluff"は切り株みたいな形の魔法植物。実をとろうとすると襲いかかってきます。
"Crumple-Horned Snorkack"を探しに、ルナとルナパパはスウェーデン旅行に出かけようとしたことがあります。
"Erumpent"はアフリカにいるでっかいサイみたいな生き物。角で何にでも穴をあけることができます。が、その角には爆発性の液体がつまっているらしい。あぶねー。
"Freshwater Plimpy"は湖底などに棲息するまぁるい魚。2本の脚に水かきがあります。
ラックスパート(Wrackspurts)って、ルナが、目に見えない魔法生物で、耳から入ってきて頭をぼーっとさせるんだとか言ってました。それを応用したんでしょーかね。

"Wit beyond measure is man's greatest treasure."、計り知れない機知、それは人に与えられた最高の宝。聡明なロウェナらしい言葉っす。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月24日

Liga 07-08 第4節 大コーフンのバルサセビージャです

さるおです。
追記どころか時間が経ってしまって、えっと、別記事になってしまいました。

ロニ子はいません、軽い怪我っちゅーことで。
もうすっかり頼もしくビクトリーな男、バルデス。ラファとミリート弟が中央で、右にザンビー、左にアビダル。ややちん、デコちん、シャビ。右にレオ、左にイニ坊、そして最前線ティティです。

真っ白いイニ坊が左から果敢に切り込んでゴール前に迫る、大コーフンの試合開始っすよ。5分にはイニ坊からシャビでレオ様シュート!続けてもう1発レオ様シュートだぁ!さらに10分にはティティからのボールを真っ白いのがシュート!
すんばらしい!
バルサとセビージャ、こりゃもうド根性の勝負っす。運動量もすごい。
21分にはレナトのヘッドが炸裂寸前で、セビージャさん決定機っす。
ザンビーが上がってく、アビダルも上がってく。中央のふたりを残して、両サイドがぶわぁーっと攻撃参加。こうでなきゃ、これがバルサだ、3バックとかじゃなくて、2バックが(つまり4バックが)スペクタクルを生むんだよ!
ゲームはだんだんとバルサ支配になっていきます。
30分、ややちん、強烈ミドルだ、ぼっかーん!39分にもティティからデコに戻したボールを、ややちん、強烈ミドルだ、ぼっかーん!枠内に飛んでる正確なシュートっす。

えっとね、これまでの3節、点が獲れないバルサが心配で、前で点が獲れないならばんばんミドル撃ってけと、夢にまで見てうなされて、さるおはこーゆー寝言を言ってたわけですわ。で、起きてから考えてもね、ロニ子、エトー、レオの組み合わせか、ジオバニ、ティティ、レオの組み合わせ、それっきゃねーじゃんかと、思うわけです。ティティはまぁバルサのスタイルに慣れてきたらこりゃもうすごいことになるとは思うんですが、それまではね、ロニ子、ティティ、レオっちゅーのはいまいちだと思う。メッシ劇場をひとりでこなせるレオはいいとして、ロニ子がパスを出す相手がいない。いくらティティだって、入団した次の日にエトーとそっくりに飛び出せっつったって、そりゃ無理だもん。だから、ばんばんミドル撃ってけ。ミドルシュートの雨を降らせろ。

でまぁ、バルサの時間帯。さるおが待ち望んでいたミドルシュートの応酬ですわー。44分、さるおのデコ、前に2人後ろに1人背負って、ミドルぼっかーん!
残念ながらまだ0-0ですが、すごいおもしろい試合っす。さるおが応援しているセビージャも、いつもの気迫溢れるハードなプレーでふんばっている。あっち走って、こっち走って、観ているほうまで忙しいほどのインターセプト合戦だYO!パスコースを読め!読んだらひょいっと足出してけ!ボールの奪い合いっす。誰がボールを持っても、お互いにあっという間に相手が3人で囲んでくる。パスコースを消せ!消したら奪い取れ!

後半9分、イヴィツァ・ドラグティノヴィッチのファールでレオがもらったFK、デコちんがどっかーん、ティティの頭にどっかー・・・ぐわぁー、空振ったぁ。
空振ったのが悔しいティティ(ほんとか)がまさかの猛スピードでドリブル独走してますが、ついて行くハリド・ブーラルーズが凄い(笑)!
あきらめないイニ坊がまたまた切り込んで、フリーのデコへ!ラファの強烈ミドルはポスト直撃!
16分にシャビとジオバニ・ドス・サントスが交代っす。ほんとに、今のバルサはヤングとアダルトのバランスがええ。わこうどたちが、強いのなんの、のびのびとしぶとく、ド迫力の鋭いプレーをしている。
26分にはラファが、ティティ行けぇーっ!とロングパス。その直後のプレーっすよ!デコが中央から前方のティティにあずけたボールを、あぁもう、芸術としかいいようがないっすね、ティティの右足が、5人の間を通したぁーっ!そのボールは正確に、レオの手前でワンバウンド。それを、あぁもう、芸術としかいいようがないっすよ、レオったら、1タッチ目で自分で浮かして、2タッチ目でまさかの横っ飛びシュート!決まったぁーっ!うりゃぁーっ!
ティティ、あんたは天才だ!
レオ、おまえは天才だ!
これぞまさしくスーパーゴール。リーガのバルサに飢えているさるおとしてはもう、朝っぱらからコーフンしすぎで倒れそうです。

32分にはセビージャさんもケルジャコフなんぞ入れて巻き返そうということで、たまらんですわー。
そしてまたまたデコのFK、蹴っ飛ばそうとするジオバニをなぜかクリスティアン・ポールセンがだっこしてしまい、むふふ、PKはレオ。なんてホットな表情、燃え上がるようなコンセントレーションです、そして、右隅に、おりゃぁーっ!決まったぁーっ!2-0、ひゃっほーい!
ややちんと、別人のようにヒゲのないオレゲールが交代。続いてレオとぼやんちゃんが交代。
ロスタイムに、カヌーテが1点返して2-1っす。こりゃオフサイドだったと思います。上がろうぜ上がろうぜと、みなさん出払ってしまってただひとり仕事場に残っていたヒゲのないオレゲール、そして思わずヒゲのないオレゲールのシゴトを手伝おうと前の方に出かけてしまったビクトリーな男。まぁしかたないっすわ。

いやぁ、楽しかったっすね。

ところで、ロニ子の"軽い怪我"、信じます。それでいいです。ちゃんとロニ子は戻ってくるって信じてるから。そんなことより、バルサ内部でロニ子いじめのないように祈るばかりっす。ファンだって、ロニ子がこれまでに残した功績を忘れるべきじゃない。ダメダメだったバルサにやってきて、ちゃんとチームを救ったじゃないか。
ロニ子、どこへも行くな。ずっとさるおのそばにいてくれよ。愛してるんだからな。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:11| Comment(10) | TrackBack(2) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月23日

Liga 07-08 第4節 こーゆーのをスペクタクルってゆーんだ!バルサセビージャで大感動

さるおです。
後半28分のティティとレオを観ましたか!
すごい。すごすぎ。かっこよすぎのスーパーゴール。
その後のPK、あの表情観ましたか!
すごい。かっこよすぎるレオ。

今のバルサはすげー気迫だ。ヤングなパワーもワンダフル。
コーフンしすぎてルー大柴になってます。
あとでまた追記します。ふんがー。


心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 06:58| Comment(10) | TrackBack(7) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月22日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 19 (2)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、リドル劇場にて何が起きたのかじっくり考えてみます。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

ロンの瞳がほんのわずかに赤く光った?
「ロン?」
うりゃぁーっ!
あっぶなーい!
ハリーは横に飛び退きます。雪に足をとられながらも、なんとか身を守ろうと身構えてロンを見ると・・・あ、"リドルハリー"と"リドルハー"が消えてる。ロンはちゃんとロケットを刺せたんですわ。生きた両目も消えました。
肩で息をしているロンの瞳は、もう赤くない、いつものブルーです。ハリーは、それを見なかったふりをして、ロケットを拾い上げてポケットに入れ、ロンの肩に手を置きます。
「ハーちん、ずっと泣いてたんだよ。ぼくと話したがらなくて、ふたりしてすんごい無口だった。ぼく、ハーのことは兄弟みたいに愛してる。きっとハーもそう思ってくれてる。いつだってそうだったんだよ」
そしてロンのリュックサックを背負う。
ロンも応えます。「ごめん、出てったりしてごめん。ぼくさ・・・」
「今夜はすごかったじゃん。剣を手に入れて、ホークラックスを壊して、ぼくの命を救って」
「そう言うと、実際よか、かっこええね」
「うん。事実よりかっこよく聞こえるんだよね。ぼくも同じなんだって、ずっとキミに言おうと思ってたんだ」
ふたりは同時に、抱き合います。よかった!ほんとによかった!
「戻ろう、テントへ」
真っ暗闇で怖かったのに、帰りは違う。ロンと一緒なら、暗闇を歩いてもだいじょうぶ。早くハーを起こさなきゃ。ロンが戻ってきたって言わなきゃ!

「ハーちん、起きて!」
「何事?あんた無事?」
「無事どころかゴキゲーン!」
ハリーは、ハーとロンの再会を邪魔しないようにテントの隅に移動します。
ロンが微笑んで見せる。
が、しかーし、ハーは立ち上がって何か言いかけた後、唐突にロンちんを家庭内暴力。ぼかんぼかんと、本気でロンちんをぶん殴ってますわー(笑)。「あんたは!なんて!ばかな!まねを!したのよ!ロナルド!ウィーズリー!今ごろ!戻って!来やがって!まったく!・・・あたしの杖どこ?」ハーちん、家庭内暴力に魔力まで使う気ですね(汗)。
"Protego!"
ロンが出て行った夜、ハリーとロンの間にハーがつくったシールドを、今夜はハリーがつくります、カップルの間に。
「いいからあたしの杖を返しなさいってば、ハリー!」
「ハーちん、ちょっと落ち着いてよぅ・・・」
「なんであたしが落ち着かなきゃなんないのよ!あたしに命令しないで、ハリー・ポッター!」
「・・・」ハリーさん脱落。こんなハーは初めてっす。
「戻ってきてって叫んだのに出て行くなんて!ごめんで済むと思ってんの!許さないから!あたしたち、死んでたかもしれないのに!」
「生きてるって知ってたよ。新聞でもラジオでも、ハリーは"時の人"だもん。みんなが探してるんだ。死んだらすぐにわかるよ。ぼくだって戻りたかったんだ。出てきてすぐに、後悔したんだ。だけど"Snatchers"の一団に出会っちゃって、動けなかったんだよ」
「スナッチャーって何?」ハリーが聞き返す。ハーは不機嫌そうに腕組みをして座ってますが、もちろんちゃんと聞いてます。
「賞金稼ぎだよ。ぼくのこと、逃亡中のマグル生まれだと思って、魔法省に連れて行こうとしたんだ。だからやつらに言ってやった、ぼくはスタン・シャンパイクだって。でも結局バトルんなっちゃって、杖をとられそうんなったけど、運良くひとりぶっ飛ばしてさ、そいつの杖も奪って、ほんで瞬間移動で逃げたんだ。また"Splinching"しちゃって、右手の爪が2枚なくなっちゃったけど。で、川の側に戻ったけど、キミたちはもうそこにいなかった」
「さぞかし怖かったでしょーねっ!あたしらはゴドリックホロウでヘビとヘビ男に殺されかけましたけど!爪がなくなった、ですってよー、ハリー!」口を挟むハー。
「ハーちん聞いてよ、ロンはぼくの命を救ったんだよ」なんとかハーを静めようとするハリーさんですが、んなこたぁ聞いちゃいねぇ。
「そんなことより、どうやってあたしたちを見つけたのか言いなさい!」
「これだよ」
ロンが取り出したのは、ダンブルドアにもらった、あの"Deluminator"です。
「明かりを消すだけじゃないんだ。どういう仕組みでそれが起きたのか、なぜあのときにそれが起きたのか、なぜそれ以前にはそれが起きなかったのか、わかんないけどさ。あのね、クリスマスの朝ラジオ聞いてたんだ。そしたら、ハーの声が聞こえたんだよ」
「ラジオから?」
「違う。デルミネーターからなんだよ。ハーの声がぼくの名前と、あと、杖がどうとか、言ってるのが聞こえたんだ」
そう、たしかにその頃、ハーは"ロン"と言いました。ロンが出て行ってからずっと口にすることを避けてきたロンの名前を言ったんだ。「杖はなおせないよ。ロンちんの杖が折れたときもどーにもなんなかったもん」って。
「ほんでさ、デルミネーターを取り出してクリックしたらね、部屋の明かりが消えて、代わりに別の明かりが窓の外に現れた。青くて丸い光でさ、脈打ってるみたいな感じで、ポートキーの光によく似てんの。だからさ、荷物まとめて庭に出たんだよ。そしたらその光はぼくを待ってて、ぼくん中に入ったんだ。心臓らへんとこに、光が入っちゃったの。そしたらね、自分は何をすべきか、わかるようになった。行かなきゃいけない場所に、行けるってわかったんだ。で、ぼかんて瞬間移動したら、丘についたんだよ」
「あたしら、そこにいたよ。2日目の晩、誰か外を歩き回って叫んでると思って、怖かったんだわー」
「それ、おいら」
プロテクションのせいで、ロンからはふたりが見えないし、ふたりの声も聞こえなかったんですね。でも、"そこにいる"とわかってた。待ってれば、引っ越しするときに会えるはず。
ところが、「あたしら、朝早くに透明マントかぶって引っ越しちゃったんだ」。
ロンは辛抱強く夜まで待って、そしてふたりがもういないと確信し、またデルミネーターをクリック、青い光の球が身体に入って、ぼかんとやったらここについたわけです。そしてまた待ち続けた。ずっと追いかけてきてくれてたんです。
雌鹿が現れ、ついにハリーも姿を現した。
ふたりは雌鹿のことをハーに話します。
「それ、パトローナスじゃん!誰が呼んだの?」
怒っていたハーちんも大コーフン。
ロンは続けて説明します。ハリーが池に飛び込むのを見て、待ってたけど上がってこなくて、死んじゃうぞと思って池に飛び込み、まずハリーを救い、その後ハリーが取ろうとしていた剣を取りに再び氷の池の飛び込んだ。
ここからはハリーが話します。リドル劇場の話はハーに言いたくないわけです。「ほんでロンちんがロケットを剣で突き刺したんだ」そしてハーにロケットを見せます。
リアル冒険談に夢中のハー。もう怒ってないかな、と思ってハリーは"Protego"を解除しました。「スナッチャーから奪った杖、ぼくにちょうだい。ぼくの杖、折れちゃったんだ」
「ぶはぁーっ、まじで?」ロンもびっくりです。
ハーは破壊したホークラックスをバッグに入れ、黙ったまま横になっちゃった。ハリーの杖のことを自分の過失だと思って、まだ気にしてるんですね。
「仲直りって、まずはこんなもんじゃん?」とロンにささやくハリー。「ほだね」一安心のロン。「ハーがまたあの鳥でぼくのこと襲うかと思った」
「あたしはまだそれを選択肢からはずしてないわよ」あ、まだ起きてた(笑)。
ロンはリュックから栗色のパジャマを取り出しながら微笑みました。

【メモ】

スナッチャーはいわゆる"bounty hunter"ですね。

デルミネーターのこの機能はおもしろいです。DDはなぜこれをハリーでもハーでもなくロンに遺したのか。なんだか、ロンがふたりといったんは離れ離れになると知っていたような感じすらあります。あまりに的確な贈り物だもんなぁ。ロケットを破壊するのはハリーではなくロンだと知ってたんじゃないか、だからロンは必ずふたりと合流しなければならないと、わかっていたように思えます。
どーゆー条件下で機能を発揮するのか。"ロンがたった今考えている(大切に思っている)人"がロンの名前を口に出すとそれが聞こえるのか、"たった今ロンを必要としている人"がロンの名前を口に出すとそれが聞こえるのか、いろいろ考えたくなりますね。

白銀の雌鹿、こりゃフツーに考えたらリリーさんなんすよね。
まずパトロナスの基本的なことについて考えてみます。
ハリーのパトロナスは牡鹿。牡鹿はジェームズですね。ハリーがパパさんに思いを寄せているからなのか、ジェームズが今も天国でハリーの役に立とうとしているからなのか、これはわからない。わからないけれども重要です。おそらくは、前者だと言えます。なぜなら、ハリーがパトロナスを呼ぶときに使う幸せな思い出が、"両親の思い出"だからです。ただし、"ではなぜリリーの雌鹿ではないのか"という疑問がなくもない。で、これも重要です。
ロンのパトロナスはジャックラッセルテリヤ、ハーのはカワウソ、なんとなく、"自分が飼いたいペット"的なものでもあるかもしれない。ちなみにトンクスの事例があるので、パトロナスの形態は変化することもあるんすよね。
で、誰が雌鹿を呼んだのか。
リリーに思いを寄せている(寄せていた)かもしれない生存者です。こりゃもう、ジェームズ世代としか思えないっすよ、まぁホラスっちゅー例外があってもええけど(笑)。となると、リーマス、セヴルス、ピーターです。この3人は、常に何かしらの問題を抱えていた。オオカミだとか、いじめられっこだとか、友達たちほど才能がないとか。そのストレスの中において、リリーに優しくされたら、そりゃもう、恋ですわ、恋。ただし、ピーターについてはそのようなエピソードが登場していません。もしも重要ならばどこかで語られていたはずなので、ピーターは除外できるだろうと思います。リーマスとセヴルス、どっちも可能性あると思うんですが、特別に"1つの幸せな思い出"を情熱的に愛しているとすれば、それは間違いなくスネイプさんだろうと思う。リーマスには、友達と遊んだ思い出があるし、今現在ならトンクスがいるんだもん。セヴルスには、リリーしかいないのかもしれないのです。
ということは、雌鹿を呼んだのはセヴルス・スネイプだっちゅーことになります。
さるおはスネイプさんはシロだと思っているので、こりゃあり得るんじゃないか。これが当たってるとすると、彼はホグワーツを抜け出して"ディーンの森"に来てくれてたのかな。もしも、もしもセヴルスが未登録アニメーガスなら、やってきた"ふくろう"は、もしかしてよく見たらじつは"コウモリ"で、セヴルスだったんじゃないか。2本の樫の木の間にいたのかもよ、なんて思います。
さて、ハリーがパパさんに思いを寄せているからなのか、ジェームズが今も天国でハリーのために役に立とうとしているからなのか、これをセヴルスとリリーに置き換えると、セヴルスが今もリリーに思いを寄せているからなのか、リリーが今も天国からセヴルスをたすけようとしているからなのか、っちゅーことになります。ジェームズとケッコンしたれどセヴルスが好き、などというまさかのふしだら感が漂ってしまって困るので、ここは前者でしょう。さらにハリーのパトロナスに関する"ではなぜリリーの雌鹿ではないのか"については、リリーの側が、はたして複数の人のパトロナスになることは可能かっちゅー話しになりますが、仮にこれが不可能だとして、リリーのパトロナスがセヴルスを守る(昔のように)と決まっていたら、ハリーのところにはジェームズが行くしかないわけで、だから牡鹿なのかもしれないな、という、まぁどっちにしろふしだら感が漂ってしまいましたな(笑)。
ここまで考えてくると、ダンブルドアとフェニックスの関係も気になるなぁ!

ところで、"別の明かりが窓の外に"って、ロンちんは誰んちにいたのか。The Burrowとは思えないけど。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月20日

07-08CLGL第1節 バルサ対リヨンは大コーフンのレオ・メッシ祭り & ふんばれセビージャ & モウ退団

さるおです。
最近のバルサのゲームっぷりがあんまりわかってないわけで、しかーし、ゴージャスすぎるメンバーを特にFW陣にそろえまくっておいてリーガを3つやったら1勝2分、3得点1失点なわけで、昨日は1日中、誰に会っても「勝てるかどうかじゃないんだよ、2-0で勝つ!勝つ!勝ぁーつ!」とだんだんと大きな声になりながら話しかけて、どうもすみませんでした。
勝った。むっはー、3-0。

CLが得意中の得意なフランス王者といきなりっすからね。無回転のおっかないシュートをぼっかーんを撃ってくる、「鍵はボールポゼッション」かなんかおっしゃっていたジュニーニョさんが怖かったです。
だけど、リヨンさん、最近災難続きでかわいそうなんだよな。監督は替わるわ、主力選手は売っぱらうわ、ケガ人は後を絶たないわ、しまいにはなんだかチーム内も平和じゃないみたいで、踏んだり蹴ったり。こないだのCLんときは白組さんをこてんぱんにしてたのに。

ビクトリーな男バルデス、ガブリエル・ミリート、ザンビー、ラファ、エリック・アビダル、ヤヤ・トゥーレ、デコ、シャビ、ロニ子、ティティ、レオ。66分にロニ子とイニ坊が交代、79分にシャビとジオバニ・ドス・サントスが交代、88分にレオとぼやんちゃんが交代っす。
さるおとしては、79分と88分の交代、こーゆーのは嬉しいな。欧州のでっかい舞台で、どーんとハートを試そうぜ。

21分、左サイドでレオがドリブルからクロスボールを上げたらフランソワ・クレルクに当たってまさかのOG!えっと、OGですが、まぁだいたいレオのゴールです。
82分、デコからのパスをエリア内で受けたイニ坊が左サイドから切り込んでパス!レオがふんがーとやってきて、まさかのノートラップでシュート!ひゃっほーい!2点目!イニ坊もレオも、あんたら大将だと、心から思いますね。
後半ロスタイム、ジオバニ!ドリブルで持ち込んでシュートだぁ!ぐわぁーっ、レミー・ベルクートル、弾いたぁーっ!しかーし詰めてたティティが、バルサで公式戦初ゴール!ふんがー。ティティ、あんたも大将!

デコちんが、ボールを獲られてなぜかおっとり歩いてしまったティティに「取り返しに行っとけや!」と(←たぶん)喝を入れてるのが、デコはとってもデコだなと、デコはとっても勝者だなと、いちだんと思いましたね。最近のデコはバルサに対して思うところがいろいろありそうで、なんちゅーか、今こそ、大耳獲らねばと、そんな勝者の意地がね、感じられるわけです。さるおはほんっとにおまえを愛してる。

ロニ子は後半20分たったところでイニ坊と交代しましたけど、あれでいいや、と思う。何が何でもロニ子は出ずっぱりって、今までがちょっと変だったと思うからなぁ。

ここからだよ、もうここから、唐突に強くなることに決めましたから。だって豪華きわまりない編成なんだもん、やればできる、おまえらやれ。
まさかの無敗伝説の果てに、リーガは獲るわ、大耳は獲るわで、今季はウハウハだYO!(決定)

ところで、さるおは今とってもセビージャを応援しています。リーガを獲れ、大耳を獲れ、気迫で向かってけよと。(バルサがリーガと大耳を獲ることはつい先ほど決定したばかりですが)
で、エミレーツ・スタジアム、アーセナル戦です。運動量がすごそうだ(笑)。
アーセナルも応援してます、言ってることは無茶苦茶ですが、そーゆー気持ちっす。
セスクのミドルが相手に当たって1-0、折り返してケルジャコフ投入、セットプレーからロビン・ファン・ペルシが追加点、レナト投入で反撃だ!と思ったけど、さらにシルバの3点目(泣)。涙出た。スコアはこちらも3-0。
ふんばれよ、おまえら、さるおもプエルタもついてっぞ。

ところで、モウがチェルシー辞めちゃった。プレミア6つやったところで、いい状態とは言えないチェルシーが、ついにあれかな、終焉かな。
金さえかけりゃフットボールは勝てると、(選手の)ショッピングばかりが趣味の油モビッチと、やっぱ確執とかあったんだろうなぁ。
いやー、びっくらこけた。
このモウへの憎らしさ、これはもうほとんど愛だとやっと気づいたさるおとしては、えーっと、この先どーなるのかな、気になりますね。早々と、ファンデ・ラモス(セビージャ)を口説く気かな(汗)。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:08| Comment(2) | TrackBack(10) | UEFA チャンピオンズリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月19日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 19 (1)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーはついに大きく動き出します!
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

19:The Silver Doe

ハリーはおっかない夢を見ます。ナギニちゃんが現れたり消えたり、割れたでっかい指輪を通り抜け、クリスマスローズの花輪を通り抜ける。遠くで誰かが叫んでいる。そしてまた、足音と人の声を聞いたような気がして、こわくて目が覚める。
「もうちょっと寒さをしのげるとこに移動しようよ」とハリー。
「うん。あたし誰かがテントの外にいる気がしてしょーがないんだよね。人影が見えた気もするし。気のせいだと思うけど」
あれれ、ふたりとも"人の気配"を感じています。ハリーは思わずスニーコスコープに目をやります、が、回ってない、やっぱりただの気のせいなんでしょーか。
ふたりは早々に荷物をまとめ、透明マントをかぶり、手をつないでぼかんと瞬間移動。「ここはどこ?」「ディーンの森よ。昔来たことあるんだ、パパママと、キャンプしにね」移動はハーまかせっすね。
もちろんここも雪だけど、丘よりも少しだけ風をしのげそうです。テントを張り、ハーが青い炎を灯します。暖まることもできるし、瓶に入れて持ち運びもできる魔法の炎。
火があって風がしのげるといっても、薄いテントの外はパウダリースノーが降り続く銀世界。めっぽう寒い。持ってるセーターを全部重ね着してもあまりに寒い。震えながら、ふたりはそこで二晩を過ごします。

夜の見張りをしながら、ハリーは"Marauder's Map"を見ています。クリスマス休暇かぁ。ジニーはThe Burrowに里帰り中です。森で動いている小さな点は森に住む生き者たち。森で、ヘビ男(この場合はクィレルさん)が落ち葉の上を動いてマントを引きずる音を聞いたことがあったな。そう思ったときでした。またしても、それに似た物音が、テントの外から聞こえたような・・・
ハリーはうとうとし、真っ暗闇の中ではっと目を覚まします。すると、テントの外にまさかの光。明るい銀色の輝きは、だんだんこっちに近づいてくるじゃんよ。とっさに立ち上がり、ハーの杖を構え、外の様子をうかがいます。
木々の間を抜け、樫の木の向こうから姿を現したその光は、月のように明るくキラキラと輝く白銀の雌鹿!
積もった雪に足跡を残さず静かに近づいてきて立ち止まり、頭を上げて、まつげの長い大きな瞳でハリーを見つめています。
この美しい雌鹿を、知っている気がする。ハーを呼ぼうかと思ったけれど、きっとこの雌鹿は、ぼくに会いに来たんだ、なんとなくそれがわかる気がする。
雌鹿はハリーをじっと見つめ、そして振り向いて、歩き出しました。「待って!」思わず呼び止めます。
どうしよう。追いかけようか。でも罠かもしんない。どうしよう。
ハリーは思い切って、雌鹿について行くことにしました。
しばらく歩き、雌鹿が立ち止まる。振り返り、またハリーを見つめます。近寄って、何か言おうとした瞬間、雌鹿は消えてしまいました。
突然明るい光が消え、真っ暗闇にひとりぼっち。瞼には雌鹿の残光が残っています。雌鹿と一緒なら安全だった。ハーの杖に明かりを灯し、きょろきょろとあたりを見回します。枝が折れる音、雪を踏む音、杖の明かりが届かないところに誰かいる、こっちを見てる。やっぱ罠かも、まじやべぇ。
足元で、何かが、杖の光を反射して光ります。それは、氷の張った小さな池です。いや、それだけじゃない、分厚い氷の奥に、まだ何かあるぞ。銀の十字架、ルビーのはめ込まれた・・・ぶわぁーっ!グリフィンドールの剣、出たぁーっ!

なんでここに剣があるのか?あるいは、なんで自分たちは剣のある場所に来られたのか?
さっきの雌鹿はこの池の守り神なのかな?そーいえば、よく似たモノを知ってます。そう、パトロナス!ならば誰が呼んだパトロナスなのか?雌鹿は、ハリーに剣を見つけさせるためにここに連れ出したんでしょうか?
"Accio Sword!"
動かない。たしかに、それじゃ簡単すぎる。呼び寄せられるくらいなら、地面に置いてあったってよさそうなものです。
ダンブルドアの言葉を思い出します。Only a true Gryffindor could have pulled that out of the hat. 真のグリフィンドール生だけがこの剣を手に入れることができる。
真のグリフィンドールってなんだっけ。
Their daring, nerve and chivalry set Gryffindors apart.
勇気と騎士道が、グリフィンドールと他者の違い。

氷の下にあるってことは、えーっと、非常に寒いんですが、勇気を持って、アレですかね、つまり、まさかの寒中水泳。ハーを呼んで来て自分の代わりに剣を取りに行かせないことが騎士道(chivalry)じゃないとしたら、いったい何が騎士道なのだ(笑)、ハリーは寒さに震えながら思います。
ええい、ままよ。
どんどん服を脱いで行くハリー。手が震えます。歯がガチガチ鳴ります。どこかでふくろうが飛んでいる。思い出のすべてを詰め込んだハグリッドにもらったポーチとハーの杖を置き、夜の夜中に森でパンツいっちょ。素足で雪の上に立つ。寒いなんてもんじゃねぇ。
"Diffindo!"
氷を割りました。深くはない。やらねばならーん!と自分に言い聞かせ、うりゃぁーっ!と飛び込んだ。
冷たいどころか、まるでナイフで刺されるような激痛ですわ。冷たすぎる水が、炎のように身体を焼く。身体が悲鳴を上げてます。ガタガタ震え、呼吸がうまくできない。それでもド根性でうりゃぁーっ!と潜る。
ところが、あろうことか、何かが首に絡みつく。なぜか外さなかったロケットの鎖です。ロケットは、まるでハリーが剣を手に入れようとしているのがわかっているかのように、ハリーの首をどんどん締め上げる。うわぁー、息ができない。鎖を外したいけれど、冷たくかじかんだ手が動かない。暴れても暴れても、だめだー、ぐるぢぃーっ!
絶体絶命。もうだめぽ。

そのときでした。誰かの腕がハリーの身体を抱え、冷たい氷の池から、雪の上へと引き上げた。きっとハーが来てくれたんだ。今までみたいに、ハーがたすけてくれたんだ。
首に触ると、ひどく食い込んだ跡があります。ロケットがハリーの喉を絞め、まるで殺そうとしたみたい。あれ、ロケットは?誰かが外してくれたんだ。
そこへ声が聞こえます。「気はたしかかよ?」
この懐かしい声は!
「なんでこれ外してから飛び込まなかったのさ!」
この声に励まされてどうにか起き上がり、見るとそこには、片手にグリフィンドールの剣を持ち、もう片方の手に鎖の切れたロケットをぶらさげ、服を来たままびしょ濡れで顔に髪を貼り付かせている、ロンちーん!
ロンの前では雌鹿も霞みますね。ロンが、ロンが戻ってきた!ハリーの命を救ったんです。
「雌鹿もロンちんが?」
「違う違う。ハリーのパトロナスかと思ったよ。でもちょっと違った、枝角がなかったもんな」
服を着たハリーにロンが言います。
「戻ってきたよ、まだ、ぼくのこと必要だよね」
うんうん!必要。ふたりはまだちょっとぎこちない感じですが、さるおは嬉しい。
ロンは自分の手に持ったモノを見ます。「そっか、それで寒中水泳してたのかー。大きい森だからさ、キミたちを探してたんだ。木の下で野宿して、ほんで、朝になるのを待とうと思って、そしたらハリー、キミが現れた。あの木んとこで何か動いたような気がしたんだけど、そんときにはもうキミをたすけなきゃと思って池に向かって走り出してたから、確かめてないけど・・・」
ロンが指さしたのは、2本の樫の木が隣り合っているあたりです。もうそこには何もありません。
「なんで剣が池ん中にあったの?これ、ホンモノ?」
「雌鹿のパトロナスを誰が呼んだにしても、きっとその人が池に入れたんだよ。ホンモノかどうか確かめる方法はひとつ」
ロンが手にぶら下げたロケットは、身を捩るようにぶらんぶらんと揺れてます。嫌がっているんです、壊されるのを。
「ぼくがロケットを開けるから、ロンちん剣を刺すんだ。剣をとることができたのはロンだもん、ロンがやるんだよ」
ハリーは、手柄を譲ろうと気を遣ったわけではありません。ロンこそが、剣を使うことを許される人物なんだと、わかっているんです。
「どやって開けるの?」
「ヘビ語でやってみる」
「だめ!だめだめ!開けちゃだめ」
「なんで?」
「ぼくには無理だよ。できない。言い訳じゃなくてさ、ロケットにいちばん影響されたのぼくなんだもん。だからこれは無理だって」
「いいからやるの!いちにのさん、"Open"」
ロケットが開きました。中には、まさかの生きた"目"が入ってます。トム・リドルのふたつの目が。そしてロケットから声がする。
「おまえの心を見た。ロナルド・ウィーズリー。おまえの怖れや欲望や、すべてを見た。娘を望んだママさんに愛されることもなく、友人を選んだ恋人にも愛されなかった。いつだって2番目。いつまでたっても影の薄い、ロナルド・ウィーズリー」
「ロンちんてば!聞いちゃだめ!早く刺して!」
ロンは剣を振りかざしたまま動くことができません。ロケットの両目が真っ赤に光り、ぐわぁー、"赤い目のハリー"と"赤い目のハー"がにょきにょき出てきたぞ。ロンが思わず後ずさる。ロケットが白い炎のように光り、突然の熱さにハリーは思わず手を放します。
赤い目の"リドルハリー"がこう言います。「なんで戻ってきたんだよ。おまえなんかいない方がいいんだ。せっかく楽しくやってたのにさ。おまえはバカで臆病でずうずうしいって、せっかくふたりで笑ってたのにな」
「ずうずうしいだって!きゃはは!」ひどく美しい赤い目の"リドルハー"もこう言います。「誰があんたに注目するっての、ハリー・ポッターの横にいるあんたを。"選ばれし者"と比べたら、"生き残った男の子"と比べたら、あんたなんか屁よ」
「そーいや、おまえの母ちゃん、言ってたぞ、あなたが息子だったらよかったのにって。代わってやろうか?」
「息子があんたじゃ、屁だもんね。そりゃハリー・ポッターの方がいいわよね、きゃはは!」
勢いに乗ってチュッチュチュッチュですわ。
ロンはついに1歩踏み出す。ハリーは一瞬、ロンの目がほんのわずかに赤く光ったような気がしました。
「ロン?」
剣がひらめき、うりゃぁーっ!
あぶない!

【メモ】

つきまとう人の気配、回らないスニーコスコープ、この章の前半は伏線だらけっすねー。

白銀の雌鹿、こりゃフツーに考えたらリリーさんです。

"真のグリフィンドールってなんだっけ"と考えて(計算して)しまったところが、今回のハリーの非常に"グリフィンドールらしくない"ところ(笑)。
ロケットがハリーを邪魔したわけで、もちろん結果論にすぎないですが、今回剣に選ばれたのはロンです。ロンは考える前に飛び込んだ。一瞬の判断です。すばらしい!

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月17日

Liga 07-08 第3節 オサスナバルサ、また観られないなんてー(号泣)

さるおです。
また今節もテレビでやらないなんて、さるおがいったい何をした。どーゆー仕打ちなんだよ、これは。
もう、バルサが心配で心配で、食欲がねーっす。嘘ですが。
オサスナと、0-0。3節終えて、まさかの3得点1失点。点が獲れねぇ。なんだこの順位は。
(得点、失点)
R・マドリー(10、2)
バレンシア(4、5)
マジョルカ (4、1)
バルセロナ (3、1)
ムルシア(2、1)

上がってきたバジャドリーは4得点、アルメリアは5得点してんぞ。

ミッドウィークにはCL初戦(リヨン戦)だっちゅーのになぁ。
なんだか今のバルサは、"ビッグクラブらしい顔触れ"になっちゃって、さるおが知っている、いい意味での"頂点を目指す中堅"ではなくなってしまったような気がします。それはそれで素晴らしいんだけど、でも実際に点が獲れてないわけで、なんちゅーか、これでうまくいってるのかな。もちろんさるおとしては、今季はリーガも大耳も獲るっちゅーことで、意気込みは変わってません。ただひとり無傷なのが白組ということで、腹立たしい限りだYO!

で、セビージャの試合なんか観ちゃって、プエルタの追悼なんかも観ちゃって、プエルタの続くはずだった人生を思ってまた泣いてしまいました。
淋しいついでに、フェイエノールトのジオ、チェルシーのベレッチ、ローマの小さいおっさん、マドリのハビ、モスクワのマクシ、ラシン・フェロールのルベン、そしてA・マドリーのチアゴ・モッタちゃん、大好きないろんな人に思いを馳せたりしております。

サンドニで泣いたジオ、元気か。ベティス戦のゴールは忘れないからね。
ベレッチ、チェルシーでもがんがん上がってってるか。
おっさんがいないのがさるおはいちばん淋しいんだよ。
ハビ、おまえんとこいいなぁ!無傷で首位で。楽しめよ。っちゅーか、おまえんとこいいなぁ!
チェルシー戦のヒーロー、シンデレラ・ボーイ・マクシ、おまえは帰ってこい。さるおが愛してるから。
ルベン、でっかくなれな。
愛するモッタちゃん、いないなんて淋しいじゃんか。

そして来てくれたよい子たちにも思いを馳せ、ヤヤ・トゥーレ(モナコから)、エリック・アビダル(リヨンから)、ガブリエル・ミリート(サラゴサから)、クライフの14を背負ったティエリ・アンリ(アーセナルから)、ボージャン・クルキックとジョバニ・ドス・サントスとマルク・クロサスと、また新時代を築こうぜ。
っちゅーか今節って、レオが軽い怪我だとかで、ぼやんちゃんが出たらしいじゃんよー。観てぇ。
中盤は、ちゃんとデコを先発に使ってるんだろうか。デコが"バルサもうやだ"って言い出したらどぼちよう。バルサの本当のクアトロファンタスティコスは中盤におるのに。
ということで、さるおの心は3節に戻ってくるのでありました。
プジョルの体もリーガに戻ってこい。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:00| Comment(4) | TrackBack(1) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月16日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 18

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは"そうではない"と信じていますが、ハリーさんはモーレツに怒っています。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

18:The Life and Lies of Albus Dumbledore

朝が来ました。ハリーが直面している大ピンチとは無関係の、とても透明な朝です。生きてこの朝日を見る、それはとてつもない宝なのだろうけれど、ハリーはそんな気になれません。杖を失い、心中穏やかではない。
額の稲妻型の傷跡と、手の甲にカエルおばばのせいでできた傷跡、今ではそれに、ロケットで焼かれた胸の傷跡とナギニちゃんに噛まれた腕の傷跡が加わっています。傷だらけになっても、それでもハリーは、自分は弱くなんかないと、まだ戦えると、自分に言い聞かせてきた。でも、とうとう杖を失った今、もうだめぽ、と弱気です。自分の手の中で磁石の針のようにスピンして敵を見つけどっかーんと金色の光を放った杖が、もうない。力のすべてを、守護のすべてを、失ってしまった。
ハグリッドがくれたロバ皮のポーチに折れた杖をしまい、皮の上から、スニッチに触れ、またダンブルドアのことを考えます。なして、なしてダンブルドアは何にも言ってくれなんだ。他のあらゆる感情を押し流すほどの怒りが、心を満たしています。ゴドリックホロウに答えがあると思ったけれど、ダンブルドアがどこかに導いてくれると思ったけれど、何もかも無駄じゃんか。ダンブルドアは、地図もなく宛てもない真っ暗闇に、何の説明もなくぼくを置き去りにした。杖はないわ剣はないわ、写真は落としてくるわで、ちくしょう、もうだめぽ。

ハーは泣き顔のまま、二人分の紅茶のカップを持って、テントから出てきました。「まだ怒ってる?話してもいいかな」
「だめ」
本当はハリーはハーのことを怒っているわけじゃない。ダンブルドアのことを怒っているんです。けど、なんだかハーに八つ当たりしそうな気分です。「杖が折れたのは事故だってわかってる。ハーちんはさ、ふたりで生還しようと必死でがんばってさ、んで、ぼくをたすけてくれてさ、すごかったんだ。ハーちんいなかったら死んでたもん」
ハーはハリーに本を差し出します。バチルダの家にあったリタの暴露本『The Life and Lies of Albus Dumbledore』です。
ページを開いた痕跡のまったくないその本をめくり、ハリーはカエル部屋で見た写真を探します。こないだは読んでる時間がなかったけれど、今度はその注釈を読む。

ケンドラの死から間もないころの、アルバス・ダンブルドアとゲラート・グリンデルバルド(Gellert Grindelwald)

なぬーっ!この爽やか極まりないニコニコ顔のハンサム青年が、悪名名高いグリンデルバルド?ダンブルドアの"ダチ"なのかよーっ!
びっくらこけるハリーとハー。暴露本の"The Greater Good"の章を読みます。

17歳の終わりに、ダンブルドアは栄光に包まれてホグワーツを卒業した。Head Boyで、Prefectで、Barnabus Finkley Prize for Exceptional Spell-Castingの勝者で、Wizengamotの若者代表に選ばれて、カイロで行われたGround-Breaking Contribution to the International Alchemical Conferenceの金メダリストとして。
卒業旅行で次の朝ギリシャに発つ予定で、エルファイアス・"犬の息"・ドージとリーキー・カルドロンに宿泊していたダンブルドアのもとへふくろう便がやってきて、母親の死を告げた。ダンブルドアは"超尊い自己犠牲とやらを払って"卒業旅行を中止し、っちゅーかほんとは嫌々ながら断念し、弟と妹の面倒をみるためにゴドリックホロウへ戻った。"面倒をみた"かどうかは怪しいもんだけど。
実際、ゴドリックホロウ郊外に住んでいたEnid Smeekはこう言っている。「両親を亡くして、まぁ気の毒だとは思うけど、やりたい放題だったよね。アバフォースなんか私の頭にヤギのうんち投げて遊んでたし。アルバスはそんな弟に興味なしだし。兄弟で一緒にいるとこなんて観たことないや」
ならばいったいアルバスは何をしてたのかというと、親から引き継いだシゴト、妹の監禁。
ダンブルドア家を最初に歓迎しようとしてケンドラに拒否られた、著名な歴史家バチルダ・バグショットは、Transfiguration Today誌に掲載されたアルバスの論文 『Trans-Species Transformation』に感銘を受けホグワーツのアルバスにふくろう便を送ったこともある人物で、ケンドラが亡くなったころ、ゴドリックホロウでただひとり、ダンブルドア家と交流があった。バチルダは今じゃもう、Ivor Dillonsby流に言えば"火はついてるけど鍋はからっぽ"、エニド・スミーク流に言うと"イカレててほとんどリスの糞"。そのバチルダから、私はダンブルドアのスキャンダラスな過去の全貌を明らかにした。まったく、ヴェリタセラムを手に入れた甲斐があったというものだ。彼女だけが、アルバス・ダンブルドアのファンがびっくらこけて落胆するような、病んだ側面を知っているのだから。
孤児として、一家の長として、ダンブルドアが実家に戻った夏、バチルダは大甥にあたるゲラート・グリンデルバルドを家に滞在させていた。ヘビ男が現れるまでは"最も危険なDark Wizards"のトップに君臨していたグリンデルバルドを。
グリンデルバルドは、ダンブルドアと同じくらいに"早熟な天才"だった。しかしその才覚が向かう先は、あまりに異常な実験の数々。ついに16歳のとき、ダーク・アーツに寛容なダームストラング校ですらグリンデルバルドを見逃せなくなり、なんと退学に。グリンデルバルドはその後大伯母バチルダを訪ね、アルバス・ダンブルドアとお友達になったのである。
バチルダはこう言っている。「ゲラートはいい子だったよ、後にあの子がどうなったにせよ。アルバスとゲラートはすぐに仲良くなった。アルバスは同世代の友達を必要としてたから」
そして保管していた一通の手紙を見せてくれた。ふくろう便は夜中に届くこともあった。ふたりの"早熟の天才"は、夢と理論を語り合い、アイデアがひらめくと時間などかまわずにすぐに知らせあっていたのだ。
@@@
ゲラートへ
魔法使いによる支配が"FOR THE MUGGLES' OWN GOOD"(マグルの利益のため)だという論点は、極めて重要だよね。実際、ぼくらには力が与えられている。その力はつまり、ぼくらが持つ"支配する権利"だよね。
だけど同時にそれは、支配される者(マグル)に対する責任でもある。ここがいちばん大事。これを基礎としてプランを考えなくちゃ。
ぼくらは"FOR THE GREATER GOOD"(より善きもののため)に支配する側になるんだよ。
抵抗勢力にあっても、必要最低限の力だけしか使っちゃいけないんだ。(キミが"必要最低限の力"に満足しなくて退学になったことを責めるつもりはないけど。おかげでぼくらは出会えたんだからさ)
アルバスより
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これが"17才のヒーロー"の手紙である。驚きだろう。マグル擁護のために行われた数々のスピーチが、まるで空虚。ケンドラの死を悼みアリアナの世話をすべきときに、支配者になるプランを練っていたなんて!
ダンブルドアとグリンデルバルドは、一夏で袂を分かつ。そしてあの伝説的な決闘のときまで、再び会うことはなかった。
「アリアナの死が原因。それが起きたとき、ゲラートはあの家にいた。すっかり動揺して慌てて戻って来てね、明日実家に帰りたいって言うから、ポートキーを用意してやって、あの子はぼかんと飛んで帰った。それがゲラートを見た最後だね。とっても悲惨なできごとで、アルバスは取り乱してた。兄弟だけを残して、みんな死んじゃったわけだから。アバフォースはアルバスを責めた。アバフォースはもともとちょっと乱暴にしゃべる子だったけど、とにかく、アリアナの葬儀でアルバスの鼻を折っちゃった。もしもケンドラが、娘の遺体を間にはさんでケンカする息子たちを見ていたら、おどろいて死んじゃうわね。ゲラートが葬式に出られなかったのは残念。アルバスの慰めくらいにはなったのに」と語るバチルダ。
なぜ、アバフォースはアリアナの死についてアルバスを責めたのだろうか?単に深い哀しみゆえなのだろうか?
学校の友達にキケンすぎる攻撃をして放校になったグリンデルバルドは、少女の死から数時間後には国外へ。それ以来、アルバスは魔法界の要請で強制されるまで、彼に会わず、彼について語らなかった。
ダンブルドアが、5年におよぶ社会の混乱状態と多くの死傷者や行方不明者とひきかえにグリンデルバルドを放置していたことは、過ちだったかもしれないのである。
なぜダンブルドアは躊躇したのか?グリンデルバルドに対する友愛のせいか、それともそれが露見するのを恐れたのか?出会えたことをよろこんだのに、その友を葬るために、しかたなく出発したのだろうか?
そして、アリアナの死の真相は?闇の儀式の犠牲者?あるいは、栄光へと向かうふたりの"早熟の天才"の"実験"にたまたま出くわしてしまったのだろうか?
バチルダも、兄弟も、アリアナの死因は呪文のバックファイアーによるものだと言っている。
アリアナ・ダンブルドアが、"FOR THE GREATER GOOD"(より善きもののため)に死んだ最初の人物であった可能性は、はたしてあるのだろうか?

あぁ、ロンが去っていったときとまるで同じ感じ。ショックっす。
ダンブルドアは善と英知に満ちていたと信じていたのに。なにもかも、灰になってしまった。ロンを失い、ダンブルドアを失い、フェニックスの杖を失い、すべてを失った。
ハーは「リタが書いたのなんて信じたらあかーん」と言うけれど、そんなこと言ったって、あの手紙はだめぽ。
「"FOR THE GREATER GOOD"ってゆーのさ、後の、グリンデルバルドのスローガンなんよ。おっかないことしておいて、その言葉で正当化して。たしかにダンブルドアがアイデアを与えちゃったのかもしんないけど。"FOR THE GREATER GOOD"って、グリンデルバルドが抵抗勢力を収監するために作った刑務所"Nurmengard"のエントランスにも刻まれててさ、でも自分がそこへ入ることになっちゃったんだってー。結果としてダンブルドアがグリンデルバルドを手伝っちゃったってゆーのは残念だけど、もとは一夏のできごとじゃん、ふたりとも、ただ若かったんよ。ママさんが死んでさ、きっとひとりで大変で、こんな馬鹿げたこと考えついたんよ」
「ハーちんどうせそう言うと思ってたもん。"彼らは若かった"。でもぼくらだって、当時の彼らと同い年じゃんか。ぼくらは命がけでわるもんと戦ってるのに、ダンブルドアは友達つくってマグルを支配する計画を練ってたんじゃん!それに彼はひとりぼっちじゃなかったもん!弟もいたし、スクイブの妹もいたじゃん!」
思わず立ち上がるハリー。
「あたいは信じない」ハーも立ち上がる。「アリアナちゃんがスクイブだったとは思わない。うちらの知ってるダンブルドアは、スクイブだから閉じこめろだなんて、そんなこと絶対許さない人だもん」
「ぼくらが"知ってると思い込んでた"ダンブルドアは、マグルを力で征服しようなんて考える人じゃなかったよ!」
ハリーの叫び声が静かな丘に響く。クロウタドリが真珠色の空に舞い上がる。
「ダンブルドアは変わったんよ、ハリー、変わったんよ!17歳んときはちとオカシかったかもしれんけど、残りの人生はわるもんとの戦いに捧げられてきたんだもん!グリンデルバルドをぶっとばしたのも、マグル保護法やマグル生まれの権利のためにふんばったのも、ヘビ男と戦ってやっつけようとしたのも、ダンブルドアだもん!」
「ダンブルドアがぼくに何を望んだのか、考えてみてよ、ハーちん!『命をかけろハリー、何度でも、何度でも!説明はなしだ、私が何も明かさなくても私を信じろ!目なんか閉じたままでいいから、私を信じろ!たとえ私がキミを信じていなくても、キミは私を信じろ!ほんとのことは教えない!』こんなのひどいじゃん!」
真っ白な、そしてなんだかとても空っぽの、雪の丘に立ち尽くすハリーとハー。ぼくたちなんて、この広い空の下、虫みたいなもんだ。
「ダンブルドアはあなたを愛してた。私はそれを知ってる」
「彼が誰を愛してたか、ぼくは知らない、だけどそれは、ぼくじゃなかった。こんなところにぼくを残して、こんなのは愛じゃない。クソったれなプランをグリンデルバルドと共有したんだよ、ぼくなんかよりもさ」
ハーは、雪の上に落ちた本を拾い上げ、テントに向かって歩き出しました。ハリーとすれちがう瞬間、ハリーの頭を手でそっとなでて。
ハリーはとっさに目と閉じました。「ダンブルドアはあなたを愛してた」それが本当だったらよかったのに・・・。

【メモ】

Barnabus Finkley Prize for Exceptional Spell-Castingは、"例外的な魔法"のスキルがすげーっちゅことで与えられる賞のようです。
そして若者世代を代表して、在学中からWizengamotのメンバーになってたんですね。
さらに、カイロで行われた国際練金術コンファレンスへの革新的な貢献(Ground-Breaking Contribution to the International Alchemical Conference(革新的なConributiontoの国際練金術のコンファレンス)を評価されて金メダリスト。
なんだかわかんねー。けど凄そうです。

イヴォール・ディロンスビーさん、また出てきたな。

クロウタドリ(blackbird)は、悪の象徴、誘惑の象徴です。(スウェーデンの国鳥でもありますが(汗))

すべてを失った。
そうかもしれない。たしかにそうかもしれないんだけど、ハリーさんにはこう言い換えていただきたい気持ちっすね、「ぼくにはまだハーがついてる」と。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月13日

ジグソウは死んだ、ならばいったい誰がゲームを続けているのか

さるおです。
『SAW IV』です。
瞼を縫われ、唇を縫われ、ぼかんぼかんと殴り殺して鎖を外せと、もう最高。(ビョーキ)
よい子に優しいブログを目指しているさるおとしては、アレですが(涙)。

というわけで、公式サイトです。
http://www.saw4.com/

http://www.officialsaw.com/subpage.php?PG=news
ここのクリップ映像を観ているだけで、ワクワクしますね。(ビョーキ)
よい子に優しいブログを真剣に目指しているさるおとしては、くれぐれもアレですが(涙)。

縫い方が上手すぎるので、とにかく、もうね、行け行けゴードン、あんたの出番だ(笑)。(あるいはジョンを捨てた奥さんのジルが黒幕希望)
ハロウィンまでもう時間がないぞと思いつつ、"さるお発 映画『SAW IV』完全予想&完全解読!"というカテゴリーだけは作ってしまったので、今年も書きます、妄想を、いろいろと。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:58| Comment(44) | TrackBack(1) | SAWについての情報あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月09日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 17

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、修羅場を駆け抜けます。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

17:Bathilda's Secret

ハーの肩を抱いて、ハリーの背中を抱いて、墓地を後にするふたりですが、ハーが唐突に「ちと待て。誰かおるよ。こっち見てる、茂みの向こうから」と言います。ハリーには見えません。マグルに化けているけれど、ポッター家に花を手向けるマグルなんて変だもん。誰かに見られているなら、ちょっとまずいかもしれない。足早に墓地を出て、透明マントをかぶります。
時間も遅くなり、キャロルが、今度は人で溢れかえるパブから聞こえてきます。「こっち行こ」来た方角とは反対方向に、ハーがハリーを引っぱって行く。「バチルダんち、見つかるかな」
ところがいきなり発見したのは、"故郷"でした。"Fidelius Charm"は消失してるんですね、ちゃんと見えます、蔦に覆われ雪をかぶり、向かって右側の最上階が明らかに吹っ飛ばされている、その家が。吹っ飛ばされているのは、ヘビ男のAKがぼかんと跳ね返った場所に違いない。
ハリーは門に向かって踏み出します。そしてハリーが門に触れた瞬間、それが合図であるかのように庭の地面に文字が浮かび上がり、その文字は絡み合ったイラクサと雑草の表面を登り、周囲には花が咲きます。

1981年10月31日、リリーとジェームズが命を落とした場所。彼らの息子ハリーだけが、殺害呪文をただひとり生き延びて残された。マグルには見えないこの家は、ポッター家の記念碑として、破壊された当時のまま保管されている。暴力が家族を引き裂くことを、忘れないために。

この文章の周囲には、とてもたくさんの、様々な人の、サインが残されています。ハリーを応援するありがたい落書きです。
幸運を、ハリー、キミがどこにいても。
ハリー、キミの後ろにぼくらがついてる。
万歳、ハリー・ポッター。

そこへ、人影が近づきます。たくさん着込んだ、超高齢のとても小さな老婆です。ハリーたちから数ヤードのところで、こちらを向いて立ち止まりました。マグルだとしたら、見えるはずのない破壊された家を眺めてるなんておかしいし、透明マントのふたりも当然見えないはずです。いや、見えたとしても、今のハリーは禿げかかったマグルのおじさんです。
おかしい。彼女には、その家も、そして透明マントの下のふたりの正体も、見えているようです。
そして、手袋をした手を上げ、なんと手招きをしています。
何かが、とても変。怪しすぎる。
彼女はずっとここで、ハリーを待っていたのでしょうか?ダンブルドアにそう言われたのでしょうか、いつか必ず、ハリー・ポッターがここに来ると。ダンブルドアが透明マントを透かしてハリーを見ることができるように、この老婆もまた、そのような能力を持っているのでしょうか?「あなたはバチルダ?」ついにハリーがたずねます。すると老婆は頷き、また手招きをする。
思い切って、ふたりは老婆について行くことにしました。
老婆は黙ったまま、手入れのされていない庭を横切り、ある1軒の家に、ふたりを招き入れます。
おばぁちゃん、臭いんですね。加齢臭と、埃と、洗ってない衣類と、腐った食品と、混ぜ混ぜになったような強烈な悪臭を放ってます。
「バチルダ?」また彼女は黙って頷く。異様な状況にハーは不安になっています。
胸のロケットが、まるで間もなく破壊されると察知したかのように、トクントクンと鼓動しています。
「来なさい!」
初めてバチルダがしゃべりました。ハーはびっくりして、ハリーを止めようと腕をつかみます。
老婆は、魔法を使わず、マッチでロウソクを灯します。その部屋には写真立てがたくさんありますが、なぜか写真がほとんど抜き取られています。"Tergeo!" 埃をはらい、写真の入った写真立てを手に取ります。なんとそこに写っているのは、金髪でニコニコ顔の、あの"どろぼう青年"!そして気づきます。カエル部屋で見た暴露本の写真、ダンブルドアと腕を組んで笑っていた、あの顔じゃんよー!
ハリーはバチルダにたずねます。
バグショットさん、この人誰?知ってる人ですか?なんて名前の人ですか?なんて呼ばれてた人ですか?
ところが、老婆はまったく返事をしません。代わりに、ハリーを指さし、自分を指さし、天井を指さします。2階に行こうって意味だと理解したふたりですが、老婆はまた、ハリーと自分と天井を指さす。
「どうしてよ?彼女、正気?」と心配するハー。ハリーは「ダンブルドアが剣をぼくだけにって言ったのかもしれないし、ちょっと行ってみる。待っててー」と言うと、こっそりその写真をポケットに忍ばせ、老婆と階上に上がって行きました。

天井の低い寝室。真っ暗闇です。
"Lumos,"
杖の先に明かりを灯すと、いつ動いたのかわからないほどあっという間に、音もなく、老婆が突然すぐそばに立っている。気味わりぃー。そしてハリーに囁きます。「ポッターだな」
老婆は杖の明かりが嫌いなようです。
ロケットは、ますます速く鼓動しています。
そのとき老婆は目を閉じました。そして、複数のことが同時に起きた。
ハリーの額の傷跡が痛みだし、胸のロケットがハリーを引っぱり、暗くて臭いその部屋が一瞬"溶けた"ように感じる。甲高い冷たい声が叫びます、「ヤツを押さえとけ!」
やっぱり何かオカシイ。
老婆はまた囁く「そこだ」。ハリーは、カーテンのかかった窓の近くにある散らかった化粧台を見ます。老婆はじっと立っている。
老婆から目を離さずに化粧台に近づくハリーに、「それだ」と、老婆は洗濯物の山にようなものを指し示す。
一瞬、ほんの一瞬、ハリーの目は、そこにあるかもしれないグリフィンドールの剣を探します。そのとき、視界の隅で、見えた。バチルダの小さな身体の、首があった場所から、巨大なヘビが現れるのを。
ナギニちゃんがハリーに噛みつく。ハリーの手から杖がこぼれおちる。"Lumos"で灯した明かりが消え、部屋は暗闇に。ナギニちゃんの尾がぼっかーんとハリーを叩きます。
次の一撃をぎりぎりのところでかわすハリーの頭上に、粉々に割れたテーブルのガラスの雨が降る。ハリーはナギニちゃんに、床に押さえ付けられてしまいました。
「ハリー?」階下でハーが心配しています。
「おまえをつかまえたぞ」囁きが聞こえます。
"Accio Wand!" ところが何も起こらない。ナギニちゃんはハリーの身体に巻きついて、ぎゅうぎゅうと締め上げてきます。息ができない。冷たいロケットが胸に食い込みます。とても冷たくて、視界が真っ白、もうだめぽ。金属の冷たい心臓がドキンドキンと鼓動を刻み、あー、飛んでるんだ、ほうきもセストラルも必要なく、飛んでるんだ、勝利にひたって、飛んでる・・・

ナギニちゃんがハリーから離れます。そして上がってきたハーに向かって行く。ハーは横に飛び退いてナギニちゃんを避け、同時に呪文で応戦!ところがナギニちゃんにヒットせず、窓ガラスをふっ飛ばします。急に吹き込む冷たい風。再びハリーの頭上に、ガラスの雨が降る。よけようとすると何かコロコロした棒状のモノを踏んづけました。杖だー。慌てて杖を拾い上げると、どこか見えないところから赤い閃光がぶっ飛んで、ナギニちゃんにヒット。ハーが戦ってるんですね。
ナギニちゃんだって負けてないっすから、部屋いっぱいにとぐろを巻いて、頭を天井まで高く上げ、ふたりに襲いかかろうとします。棚は吹っ飛びチャイナ(食器)は砕け、部屋はもうぐっちゃぐちゃです。
"ヤツが来る!ハーちん、あいつが来る!"
ハリーの額はもう尋常じゃない激痛です。
なんとかしなきゃ。ヘビよりもっとおっかないヘビ男が来る。なんとかしなきゃ。
ハリーはベッドに飛び乗り、怪我をしているらしいハーをなんとか引きずるようにして、走り出そうとします。
"Confringo!" ハーだってへこたれない。ハーの呪文は洋服ダンスと鏡を大爆発させ、部屋中に破片が飛び散り、爆熱が広がります。
ハリーはハーを抱きかかえて、窓に向かって走り、外の暗闇へ飛び出した!
額の傷跡の痛みは、傷口がきっとぱっくり開いたっちゅーくらいに最高潮。ハリーはヘビ男で、窓に駆け寄り、白く長い指で窓枠をつかみ、身を捩りながら暗闇に飲まれていくマグルの夫婦を見ます。ヘビ男の激怒はハリーの激怒。ヘビ男の苦痛はハリーの苦痛。ヘビ男のものでもありハリーのものでもある、その絶叫が、クリスマスを告げる真夜中の鐘の音と重なる。

雨と風の夜、ふたりのコドモがハロウィーンの変装をして、ハロウィーンの飾り付けであふれる店に囲まれた広場を横切る。彼は、確信に満ち、正しさと力強さに溢れ、歩いて行く。このときを待っていた。
「おじさん、ナイスなコスチュームだNE!」
コドモが笑顔で近づき、フードの中の顔が見えると、恐怖で顔を引きつらせ去って行く。
広場から通りに入る。目的地はすぐそこ。"Fidelius Charm"が消失したことに彼らは気づいていない。
落ち葉の上をひきずる音だけ。静かに、静かに忍び寄る。
カーテンが開いている。黒い髪にメガネの男が、同じく黒髪の青いパジャマのガキと、呪文で煙を出して遊んでいる。煙をつかもうとしたり、煙にパンチしたり、そのガキはニコニコとあやされている。
暗い赤毛の女が部屋に入ってきて何か言い、ガキを連れて部屋から出る。男は杖を置き、あくびをして身体を伸ばしている。
門を軋ませ、庭に入る。ジェームズ・ポッターはその音に気づいていない。
杖を出し、玄関のドアを開ける。おどろいて玄関に飛び出してくるジェームズ。簡単だ、簡単すぎる、こいつは杖を持っていないじゃないか。
「リリーちん!ハリーを連れて逃げろ!走れー!こいつを足止めするから逃げるんだー!」
足止め?杖も持たずに?笑っちゃうね。"AK!"
緑色の光線で、ジェームズは糸の切れたあやつり人形のように倒れる。
階上から女の悲鳴。逃げ場はない。この女も丸腰で、ドアにバリケードって、こいつらバカか。
ドアを開け、積み重なった箱を杖の一振りでどかすと、女はガキを抱いて立っていた。そして、ガキをベビーベッド座らせると自分の背に庇い、両腕を大きく広げる。
「ハリーはやめてー。お願いだから。代わりにあたしを殺せばいいじゃん!」
「どけやこら、アホな小娘め」
「お願い、ハリーはやめてよー。どうか慈悲を。何でもするから」
「どけっちゅーとんねん!」
女をどかすこともできるけど、いいや、殺してまえ。"AK!"
ジェームズと同様に、糸の切れたあやつり人形のように倒れるリリー。
立てるようになって間もないガキは、ベビーベッドの囲いにつかまり、興味津々でこちらを見ている。パパが変装してやってきて、ママをやっつけたふりをして、これ何ごっこかな。
ガキの顔に杖を向ける。パパじゃないと気づいて、ガキが泣き出す。ガキが泣くのは大嫌い。孤児院でも我慢できなかった。
"AK!"
その瞬間、すべてを失っていた。苦痛と恐怖だけを残し、すべてを失った。ここから離れなければ。
そして彼は窓辺に立っていた。ちっくしょう。
ふと足元を見ると、信じられないモノが。
それは、探していた"どろぼう青年"の写真。

目を開けると、ハリーは寝かされています。毛布もある。ここはテントです。
「逃げて来られたね。"Hover Charm"であなたを運んで来たの。もうすぐ朝だよ。ヘビに噛まれたとこには"Ditteny"垂らしといた」
そうか。ハーがたすけてくれたんだ。目の下にクマをつくりながら懸命に救ってくれたんです。
「ロケットがね、あなたの胸にめり込んじゃって外せなくて、"Severing Charm"を使うしかなかったけど」
見るとハリーの胸には、ちょうど心臓の位置に、真っ赤な楕円形の跡がついている。ロケットに焼かれてしまいました。
「ロケットはバッグにしまった。ちょっとの間、身に付けるのやめようよ」
「ハーちん、ごめん。ゴドリックホロウに行くべきじゃなかったよ」
ハリーはハーに話します。「あの人、ヘビだったんだ」
細かいことは言わない、ばーさんの首からヘビが出てきたなんて、おっかないから。
「ヘビだから、ハーの前で話したがらなかったんだよ。しゃべるのヘビ語だから。ほんで、2階に行ったらあのヘビがヘビ男にメッセージを送った。ぼくの頭の中で、ぜんぶ聞こえたんだ」
今度はハーが話します。「たぶん私がやっちゃったんだと思う。ヘビが向かって来て、"Blasting Charm"をぶん投げたらあっちこっちに跳ね返って、ほんで・・・あなたの杖が折れちゃった。えーん。ごめん」
見るとまさかの真っ二つ。コアの羽がかろうじて木製部分をぶらさげています。ハリー呆然。
ハーが泣いている、ハリーもほとんど泣きそうですわ。「ハーちん、なおして!お願い、やってみて!」
ところが、"Reparo"はもちろん効きません。ハーが言います「杖はなおせないよ。ロンちんの杖が折れたときもどーにもなんなかったもん」と。
オリバンダーは捕らわれの身、グレゴロビッチは死んでしまった。いったいどこで新しい杖を手に入れればいのか。
矢尽き、弓折れました。どうしよう!

【メモ】

"Tergeo!"は、表面に付着した血やインクや埃などを拭き取る魔法です。

ハリーはヘビ男とニアリーイコールな状態で、ついに(ヘビ男の記憶を)目撃しました、パパママが殺され、自分も殺されかけたシーンを。しかーし、ヘビ男の隣には誰もいません。いったい誰が、目に見えない状態で現場に居合わせたのか?

ハリーの杖は真っ二つっす。葬儀で歌われたあの歌のように。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月07日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 16 (2)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ハリーと一緒に泣きましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

まだ見ぬ思い出の地へ、うりゃぁー!とぶっ飛び、手と手をつないで、一番星が煌めきはじめたばかりの雪の小道に降り立ったハリーとハー。家々の窓を覗けば、クリスマスのイルミネーションで飾られた室内が見えます。
「雪のこと考えてなかったわ。これじゃいくら透明マントをかぶっても足跡が残っちゃう!」
でも、ハリーとしては"家へ帰る"のにこそこそしてるのは嫌なわけで、禿げかかった中年男性と小柄な奥さんに化けていることだし、思い切ってマントを脱ぎます。

その小さな村の中央広場に戦没者慰霊塔。隣にクリスマスツリー。広場を囲んで商店や郵便局やパブ、そして小さな教会が建っています。人々が行き交い、笑い声や音楽が聞こえる。今夜はイブなんですね。
教会の裏に墓地をみつけると、いざ両親との対面を目前にしてビビりまくるハリーの心情を察したハーが、ハリーの手をとり歩き出します。そして広場を横切ろうと中央に差しかかる。すると、戦没者の名が彫り込まれたオベリスク(方尖塔)が、なんと、くしゃっとした髪にメガネの男性、優しい表情の髪の長い可愛い女性、そしてその母親に抱かれた、まだ額に傷跡のない幸せそうなベビーちゃん、うっすらを雪を頂いた3人の像に姿を変えます。そして通りすぎるとまた元の慰霊塔になりました。
教会からはキャロルが聞こえます。ポケットの中で杖を握り、門をくぐり墓地に足を踏み入れ、墓石の間を進みます。そこにはAbbott家のお墓もあります。同級生ハンナ・アボットの先祖か親戚かもしれない。さらに奥へ、ふたりは手分けをしながら、ハリーのパパママのお墓を探して進みます。

「来てみれー!」とハーが呼ぶ。それは、"KENDRA DUMBLEDORE AND HER DAUGHTER ARIANA"と刻まれた白い大理石の墓石です。生まれた日付と亡くなった日付、そして"Where your treasure is, there will your heart be also."という碑文も刻まれている。
ダンブルドア家のお墓もポッター家のお墓も同じ場所にあるのに、なんでダンブルドアは言ってくれなかったんだよ。もしかしたらふたりでここを訪れてたかもしれないのに。
なんだか複雑な気持ちになりながら、パパママのお墓探し再開。
「来てみれー!」とまたハーが呼ぶ。今度のは、とてもとても古そうな、風化しかけた墓石です。そこに、あの三角形の目のようなマークが彫ってあります。そして名前は、"Ignotus"と読めます。それが誰なのかはわかりません。
キャロルが終わり教会の明かりも消え、静けさの中、パパママのお墓探し再開。
「来てみれー!」その声から、ハーがついに見つけたんだとわかります。ダンブルドアが死んだときと同じ、深い哀しみが押し寄せる。ケンドラママのお墓のわずか2列後ろの、同じく白い大理石の墓石の文字は、なんだか光っているような気がします。
"JAMES POTTER BORN 27 MARCH 1960/DIED 31 OCTOBER 1981"
"LILY POTTER BORN 30 JANUARY 1960/DIED 31 OCTOBER 1981"
そして"The last enemy that shall be destroyed is death."の碑文。
これを読めるのは最初で最後、そんな気持ちで、大切に読みます。
"The last enemy that shall be destroyed is death."について、ハーは「死を乗り越えて生きること。それを言ってるのね」と言いますが、ハリーにはそんなふうに思えない。
パパママは、死んじゃったんだ。
涙があふれます。自分も一緒に死ねたらよかったのに。お墓の下で、一緒に眠れたらよかったのに。
ハーの手が、ハリーの手をしっかりと握ります。ハリーもその手を握り返します。
花を持ってくればよかったな。咲いている花なんて、雪の墓地にはありません。ハーが、杖で輪を描くと、そこにクリスマスローズが咲く。ハリーはそれを供えます。
悲しすぎて、これ以上ここにいられない。ハリーはハーの肩を、ハーはハリーの背中を、抱き合うようにして、歩き始めました。

【メモ】

Hannah Abbottは、ブロンドにピンク色の顔をした、ハリーたちと同級のハッフルパフ生でDAメンバーです。彼女はいつもハリーの味方っすね。『HBP』でDEにママさんを殺されたハンナ、『DH』で復讐に立ち上がるかな。

ケンドラとアリアナ、一緒に眠っています。リタが言うように、"どちらかがもう一方を故意に殺害した"なんてことは断じてないはず!ふたりとも、生まれた日付と亡くなった日付は具体的には書かれていません。
"Where your treasure is, there will your heart be also." あなたの宝がある場所にあなたのハートもあるよ、という意味。"宝"とは、母にとっての娘、娘にとっての母親ですね。

"Ignotus"さんが誰なのか、まだわかりませんが、超重要な大昔の人に違いない!ちなみに"Ignotus"はラテン語で、意味は"unknown"です。

"The last enemy that shall be destroyed is death." 滅ぼされるべき最後の敵は死、ですね。
ダンブルドアが友人ニコラス・フラメルの死について語った言葉を思い出します。"it really is like going to bed after a very, very long day. After all, to the well-organised mind, death is but the next great adventure." 死は、次の冒険のはじまりであって、長い長い1日の終わりにすぎない。本当の終わりではない。そう言ってました。
死を怖れてはいけない。まだ続きがあるから。死は人生の一部にすぎないんだよ。ハリーのパパママもそう教えてくれているんだな。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月06日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 16 (1)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、とっても苦しい"新婚生活"を経て、すべてが始まったあの場所へぶっ飛んで行きましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

16:Godric's Hollow

ふたりきりの息苦しいような朝。ほとんどしゃべらず、目も合わせず、ふたりきりの気まずい朝食。雨はまだ降り続いています。
ロンが今にもこのテントに戻ってくるかもしれない。そう思ってハーもハリーも、小さな音に反応します。でも、戻ってこないんだよね。たとえロンが戻りたくても、もう戻れないんです、だって、プロテクションを張り巡らせてあるから。一度出て行ったら、もうロンにはふたりを見つけることができません。
ロンは出て行ったんだ。もう戻ってこないんだ。何度も自分に言い聞かせる。
「自分が何をしてるかくらい、わかってると思ってたんだよ!」
ロンの声が、今もこだまするようです。胸が痛い。

振り続けた雨で川は増水、ふたりは荷造りも終わって、これ以上時間を引き伸ばす理由がみつからなくなってしまいました。心のどこかで、ロンを待っていたんだよな。哀しい気持ちのまま、ふたりは手をつないで瞬間移動。ヒースに覆われた丘へやってきました。
ハーはすぐにハリーの手を離し、座り込んで泣き続けます。ハーのかわりにプロテクションを張るのはハリーのシゴトですね。ハーを中心に、大きな円を描いて歩きながら、ハーがやってたのと同じことをします。ふたりだけのキャンプ生活がはじまる。
ハーは夜も泣いてます。
ロンの話はしない。
来る日も来る日も、とても静かに暮らします。かわいそうだ、3人とも。
しゃべることといえば、剣がどこにあるか、それだけです。だけど、これだという場所を思いつかない。
「ダンブルドアがきみに何をすればいいか言ったはずだって、ぼくらは思ったんだよ!ちゃんとしたプランがあると思ったんだよ!」
ロンの言葉が幾度も胸に突き刺さります。ロンは正しかった。たった1つ見つけたロケットも、壊し方がわからないまま。悲壮な決意で出発したけれど、ゴールを見失ったこの旅に、ハリー自身も自信が揺らいできます。ハーだって、去ってしまうかもしれない。
苦し紛れにフィニアスとのトリオ生活を試みますが(笑)、もちろん長居はしてくれません。
ハリーは"Marauder's Map"を出して眺めます。ロンはホグワーツに戻っていません。代わりに、ハリーが見つめているのはジニーです。どうやらジニーはホグスミード行きを禁止されているようです。同じく居残り組のネビルやルナと一緒に、DAを続けようとふんばっている様子。
ジニーに会いたい。とても会いたい。
だけど会えるはずもありません。ハリーの首には1万ガリオンが懸かってます。

日に日に寒さは厳しくなります。それでも、山の中へ、平原へ、水辺へ、湖の小島へ、旅を続ける。雪がテントの半分を埋めるようになりました。泣きたくなるなぁ。
町にはクリスマスツリーが飾られはじめました。ハーはせっせと透明マントでスーパーマーケットに忍び込み、食材を取ってはお金を置き、家事をこなします。そして時間があれば、『Spellman's Syllabary』をかたわらに置き『The Tales of Beedle the Bard』を読んでいます。
「ハリー、見て見てー。童話集にこのマーク、ルーン文字じゃないんだわ、シラベリーにも載ってないし」
それは三角形の目のような、ルナパパが持っていた、例のアレによく似ています。しかも、本に印刷されているイラストではなく、誰かがそこにインクで描き込んだものです。「グリンデルバルドの印だってクラムが言ってたよ」「グリンデルバルドが"印"を使ってたなんて聞いたことない。それに、なんかヘンじゃん?コドモの童話にそんな悪いもん描くなんて」
三角形の目の謎は解けないまま、ハリーはこう切り出します。「やっぱさ、ゴドリックホロウにさ、行きたいと思うんだけど」
すると、ハーちん、今度は反対しないんですね。しかも、そこに剣があるような気がすると言うんです。ゴドリックホロウは、ゴドリック・グリフィンドール生誕の地。この関連性を無視できないわけです。
ハリーは、「えーっ!ゴドリックホロウは、ゴドリック・グリフィンドールが生まれたとこなのーっ?」とか言って驚いちゃって、ハリポタマニアに言わせれば、今ごろ何だよおまえ、と、まさかのハリポタ初心者的なハリーさん(笑)。ハーも呆れて「あんたさ、『A History of Magic』とか読まねーわけ?」と怒ってますよ。少しだけ、ほんの少しだけ、"いつもの会話"になったみたいで嬉しいよね、ハリー。
ハーはいつものように、『A History of Magic』の一部を読んで聞かせてくれます。

1689年の"the International Statute of Secrecy"制定以降、魔法使いたちはマグルから隔絶された小さな社会を形成し、魔法界の存在というヒミツを守ってきた。CornwallのTinworth村、YorkshireのUpper Flagley、そしてOttery St. Catchpoleなど多くの小村が、互助的なサポートとプロテクションにより、魔法使いの家族の隠れ場所となった。
もっとも有名な場所が、ゴドリック・グリフィンドール誕生の地であり、また、魔法鍛冶職人Bowman Wrightが初めて金のスニッチを制作した場所でもある、イギリス西部の、マグルも住む村、ゴドリックホロウである。墓地には、古くからの魔法使い一家の墓石が多い。

『A History of Magic』といえば、ムリエルおばはんが言ってましたね、ダンブルドアの友人マチルダ・バグショットは今もゴドリックホロウに住んでいると。ハーはここで思いつきます。バチルダが、ダンブルドアから剣をあずかってるかも!

やっと、家に帰るんだ。ヘビ男さえいなければ今もハリーの家があったはずのその場所へ、家族が暮らしすべてが始まったその場所へ、帰るんだ。ハグリッドにもらったアルバムを開くハリーさん。ぼくはついに、ここに帰るんだ!
ハリーははやる気持ちを抑えて、ハーと1週間がかりで準備をします。透明マントをかぶってふたり一緒に確実に瞬間移動できるように、それと"Disillusionment Charm"を練習し、ポリジュース薬を飲んで変身するためのマグルご夫婦の髪の毛を手に入れた。
よっしゃ、まだ見ぬ思い出の地へ。瞬間移動だ、うりゃぁー!

【メモ】

『Spellman's Syllabary』は音節文字表・字音表です。日本語なら50音とか、英語ならアルファベットとかが表になってる。ハーが持ってるのは魔法使い用なので、ルーン文字とか、特殊なもんだろうと思います。

"the International Statute of Secrecy"(秘密尊守の国際法令)が制定された1689年っちゅーのはイギリス革命の翌年っすね。魔法界が存在するということをヒミツにして自分たちを守ろう(= こっそりとマグルと共存しよう)、っちゅー国際的なルールを定めたわけです。

"Disillusionment Charm"は『OotP』でマッドアイがハリーにかけた魔法です。背景と同じ色にして、見つからないようにする、いわば"カモフラージュ"。カメレオンみたいだな。マグルは迷彩服を着てこれをやってます。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月04日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 15 (2)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは最大の危機を迎えます!先を読んでいるわけではないので今後の展開はまるでわかりませんが、とにかく、こりゃ間違いなく最大のピンチです。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

「フィニアス?フィニアス・ナイジェラス?」こーゆー呼びかけには反応しませんよ(笑)。
「ブラック先生、来てくださいますか?プリーズ」
あー、来た来た(笑)。
丁寧に呼んでおいて、肖像画内に入ってきたフィニアスに、ハーちんはいきなり"Obscuro!"と目隠しをします。
「ぶわぁーっ、ばかちんがー。この目隠しを取れ!芸術が台無しだ!」と怒るフィニアスに、ハリーは剣に関する質問をします。フィニアスは「その声ミスター・ポッターやん」とハリーの声に気づいています。
「あのバカな小娘が、バカな友達と一緒に校長室に忍び込んで、よりによって校長から盗もうなんて。まぬけなロングボトムも変人のラブグッドもあほやわー。罰として森でうすのろハグリッドの手伝いなんかさせられてやんのー」と偏見丸出しで遠慮を知らないフィニアス(笑)。
「妹をバカって言うな。」by ロン
「ネビルはまぬけじゃないし、ルナは変人じゃないし、ハグリッドはうすのろじゃないわ!」by ハー
「ハグリッドと森に入るぐらい、ジニーたちにとっては屁だよ、屁。もっと怖い思いしてるんだもん」by ハリー
フィニアスはまぁ、失礼極まりない話し方ですが、これは彼の"芸風"なので怒ってもしょーがない(笑)。ハーが、剣が校長室から外に運び出されたことはないかと質問すると、フィニアスはこう答えます。
ゴブリンメイドの鎧兜は手入れの必要がない。ゴブリンの銀は汚れをよせつけず、(剣を)強くするモノだけを吸収する。つまり、クリーニングなどメンテナンスのために校長室から持ち出されたことはないと。
フィニアスと波長が合わないハリーは「ダンブルドアを呼んできてよ」と頼みますが、フィニアスは無理だと答えます。歴代校長たちは、"自分の肖像画"間でしか移動できないんですね。そしてフィニアスは校長室に帰ろうとする。すかさずハーが呼び止めます。「ブラック先生、ジニー以前で、剣が最後にガラスケースから出されたのはいつかな?」
するとフィニアス、あっさりとこう言います。「ダンブルドアが指輪をぶっ壊したときじゃん」
ぐわぁーっ!
もういいかげん帰ろうとするフィニアスに、ハリーは慌ててこう聞く。「そのことスネイプに話した?」
「スネイプ校長は他のことで忙しいんだよ。さようなら、ポッター」
あー、行っちゃった。

ハリーとハーは大コーフンでしゃべりまくります。
「グリフィンドールの剣でホークラックスが壊せるのよ!ゴブリンメイドの刃は、それ自身を強く変えるモノだけを吸収する。バジリスクの毒も吸収したのね!」「ダンブルドアは剣をぼくにくれなかった。まだ自分にそれが必要だったからだよ!ロケットを壊すのに使おうと思ったんだ!」「彼は、政府が簡単にはあなたに剣を渡さないだろうと見抜いてた」「だからニセモノを作ったんだ!」「そしてニセモノを校長室に置いたのね!」「ホンモノはどこかに隠したんだよ!」「考えるのよ、ダンブルドアが剣を隠した場所を!」「ホグワーツじゃないよ」「ホグスミードはどう?」「Shrieking Shackかも!」「あそこは違う。スネイプが入れるもん」「でもダンブルドアってスネイプのこと信じてたじゃん」「剣のヒミツを話すほどじゃないわ」
"ダンブルドアは剣のヒミツを打ち明けるほどにはスネイプを信用していなかった"という考えに、ハリーはちょっとだけ嬉しくなります。
「どこだと思う?ロン?ロンちん?」

あぁ、ここから先、トリオ最大のピンチです。ロンはロケットを首にぶら下げています。さるおは胸がつぶれる思いっす。
「やっとぼくのこと思い出した?ふたりでどうぞ続けて。楽しみを壊したりしないよ」「なんだよ」「べーつに」「なんだよ、言えよ」「んじゃ言ってやるよ!ぼくは一緒にはしゃぐ気になんてなれないね。腕はずたずた、食いもんはねーし、夜は凍えて、それでも何か達成できるって、それだけを望んでたんだ。なのに、いまだに何にもわかんないことだらけじゃん!」
雨音が聞こえる。なんだか哀しくなってくるなー。
「ロンちん、やめれー」ハーが静かに言います。
「どういう挑戦なのかちゃんとわかってて一緒に来てくれたんだと思ってたのに」「ぼくだってそう思ってたさ」
ハリーも、だんだん怒りが込み上げてくる。
「ほんなら何が問題なんだよ。五つ星ホテルに泊まれるとでも思った?毎日ホークラックスをひとつづつ順調に見つけられると思った?クリスマスになったらママのところに帰れるとでも思ったのかよ?」「自分が何をしてるかくらい、わかってると思ってたんだよ!」
ロンの言葉が、鋭いナイフのようにハリーの心に突き刺さる。
「ダンブルドアがきみに何をすればいいか言ったはずだって、ぼくらは思ったんだよ!ちゃんとしたプランがあると思ったんだよ!」
「ロンちん、やめれって!」ハーが、今度ははっきりと言いますが、怒っているロンは聞かない。
「ぼくはずっと、ほんとのことを、すべてのことを、きみたちに話してたんだ。ダンブルドアが話したこと全部。何にも隠してないんだよ。言わせてもらうけどさ、少なくとも1つは見つけたじゃんか」「そうだな、1つ見つけて、あとは残りを探すだけだよな。言い換えれば、1つしか見つけてないってことじゃんか!」
「ロンちん、いいからロケットを外して。そうすればこんなこと言わずに済むよ」ハーは"ロケットのせいで"喧嘩するなんて嫌なんです。ところがハリーももう止まらない。
「ロケットがなくたってどーせ言うさ!きみたちふたりでこそこそ話してるの、ぼくが気付いてないとでも思ってんの?いつかこーなるんじゃないかって、ぼくが考えなかったとでも思ってんの?」「ハリー、そうじゃないのよ・・・」「嘘つくなよ!自分だって言ったじゃん、がっかりしたって!ハリーはもっとこれからのことがわかってるのかと思ったって、言ったじゃん!」「そ、そーゆーふーに言ったんじゃないのよ、ハリー・・・」
雨がテントを叩きます。ハーも泣いてるけど、さるおも泣いてます。とっても暗くて、とっても寒くて、とっても惨めな気持ちになる。剣の行方はわからず、テントには世間から取り残された3人のティーンエイジャー。もうずっと、このままになってしまいそうな、哀しい気分です。
止まらないハリー。「そんな文句言うんなら、なんでまだここにいるんだよ。帰りゃいいだろ」
あーあ、言っちゃった。
「帰るさ!ミスター"ハリー・ボクが一番大変なんだ・ポッター"は、もう妹の心配もしやしない。ぼくは心配だね!"ウィーズリー家にはもうたくさん"な怪我人も心配だね!家族の心配をしなくていいきみたちふたりにはどうせ関係ないことさ!」「ぼくんとこは両親死んじゃったんだぞ!」「ほんならぼくの両親も死ぬかもな!」「帰れよ!帰ってママのごはんでも食ってろよ!」
ロンが突然動き、ハリーもポケットに手を入れる。でもハーが杖を構えるほうが速かった。"Protego!" 目に見えないシールドが、ハリーとロンの間に広がります。
にらみ合う、ハリーとロン。嫌悪が、心に食い込む。
ハリーとロンの間にあったかけがえのない何かが、壊れてしまった。
「ホークラックスを置いてけよ」
ロンはロケットをはずし、近くの椅子の上に置きました。
「ここに残るつもり?」「私は・・・私は残る。ロンちん、言ったじゃない、ハリーと一緒に行こうって。ハリーをたすけようって・・・」「わかったよ。ハリーを選んだんだな」「そうじゃない!行かないで、ロンちん!戻ってきて!」
ロンはすたすたとテントを出て行きます。ハーが追いかける。「ロンちーん!」
戻ってきたハーが泣き崩れます。ロンは、テントを出てプロテクションを越えると、瞬間移動で去ってしまった。
ふたりきりになってしまいました。トリオ最大のピンチ。
雨はいっこうにやみません。

【メモ】

"Obscuro!"は目隠しをする呪文です。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月02日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 15 (1)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアー参加者のみなさん、すごい話を盗み聞きしよう!
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

15:The Goblin's Revenge

翌朝、ハリーはふたりよりも早起きして、マッドアイのお墓をつくります。林の中にマジカルアイを埋め、木に、杖で小さな十字架を刻みました。もっとちゃんとしてあげたいけれど、これが精一杯。でも、カエル部屋のドアよりはマシだよね。
ハーはプロテクションをすべて外し、ハリーとロンですべてを元通りに復元し、トリオがいた痕跡を残さないようにして小さな町に瞬間移動します。そしてその町の、川の近くの雑木林に、ハーがまたプロテクションを張り巡らせてテントを張り、ハリーは透明マントをかぶって食料探しです。ハリーは、異様に寒いのに気づきます。なんと町中にディメンターさんたちがいる。ところが、このときのハリーにはパトロナスが呼び出せません。おっかないので手ぶらでテントに帰るわけです。
するとロンが怒るんすね、食いもんはねーのかと、おめーはパトロナスが得意だろと。
ハーはハリーの話を聞いて、ハリーにパトロナスが呼べなかったのはロケットのせいだと気づきます。このロケットは、人の心(気分)に影響を与える。1人が長時間持ち続けているとキケンです。ハリーが、ロケットをテントに置いといて誰かに盗まれたら大変じゃんかと言うので、交代で持とうということになりました。
次はロンちんのリクエストに答えなければなりません(笑)。農場に忍び込み、マグルのお金をこっそり置いて、卵やパンを入手。久々の"ちゃんとしたごはん"です。ところが、ロンのゴキケンはなかなか続かない。腹は減っててあたりまえのかわいそうな少年時代を過ごしたハリーと違い、ロンはモリーの愛情たっぷりのお料理を、いつだって満腹になるまで食べて育ってきた子。テント暮らしに食料不足じゃ不機嫌になるのも無理はないんだよね(笑)。

トリオは、次のホークラックスはどこにあるだろうかと考えます。ハリーは、ホグワーツだと思っているんですね。ヘビ男にとって思い入れのある場所で、ダンブルドアですらその秘密のすべてを知っているわけではないと言うホグワーツ。
あるいは、アルバニアか、B&Bか、孤児院か・・・。孤児院は実際に訪ねてみると、ずいぶん前に取り壊されて、新しいビルになっちゃってます。
手がかりのないまま、トリオはテント生活を続けます。同じ場所には決してとどまらず、瞬間移動してはプロテクションを張り巡らせテントで眠り、すべての痕跡を消してはまた瞬間移動する。あるときは森へ、翌日は崖、そして原野、さらに山の奥深くへ、あるいは入り江、ひとけのない場所を渡り歩き、隔絶されて終わりのないキャンプ生活を続けます。
まるで"pass-the-parcel"のゲームみたいに、ロケットは12時間おきに次の人へ手渡されます。
ハリーがロケットを首にかけると額が痛くて「あたたたー」となるわけですが、そのたびにロンは「何が見えたの?」と聞くんですね。で、"笑顔のどろぼう青年"だと答えると、露骨にがっかりした顔をする。ロンは"新しい情報"に飢えてるんですね。ハリーに"笑顔のどろぼう青年"しか見えないのはハリーのせいじゃありません。ヘビ男が、どろぼう探しで忙しいからです。
ハリーはだんだん、ロンとハーがひそひそと話しているのに気づき始めます。ハリーに気づいて急にないしょ話をやめたりする。ふたりとも、「ついて来たのはいいけれど、意味ねーじゃん!」って話してるんだろうな。
秋はどんどん過ぎていき、季節はもう冬です。
ロンは「うちのかあちゃんだったら美味いもん作ってくれるのになー」と文句を言い出し、ハーも「いくら魔法でも"the first of the five Principal Exceptions to Gamp's Law of Elemental Transfiguration"があるから、何にも無いところからごはんは出てこないの!ハリーは魚捕ったし、あたしは料理してっし、何もやらんのあんただけよ!」と反論。社会から孤立して極限状態と闘うトリオです。
このケンカ中、あれ?なんか聞こえます。誰かがおしゃべりしながらこちらに近づいてくる。トリオは杖を構えます。
ハーはバッグから"Extendable Ears"を取り出しました。
その一団は、"Accio Salmon!"なんつって、どうやら夕食の準備をしています。なんだか人間の言語ではないような会話も聞こえます。
遠くに焚き火の明かりが見え、鮭が焼けるうまそーな香りが漂ってくる。
彼らの会話を聞きましょう。

「鮭が焼けたよ、グリップフック(Griphook)、ゴーナック(Gornuk)」どうやらゴブリンが2人です。
「どんくらい逃亡生活してんの?」「6、7週間かなー。グリップフックとゴーナックと一緒に逃げることにしたんだ。で、テッドはどーして逃げてんの?」人間も2人かな、なんとひとりはテッド・トンクスです。
「マグル生まれだから、つかまったら大変だもん。ディーンに会ったから、一緒に逃げてる」「ぼくんちは母ちゃんがマグルで父ちゃん出てっちゃったから、証明できないんだよね」わぉ、テッドが連れているのはディーン・トーマスですよ!
「ディーク、キミはムショかと思ったよ」「アズカバンに護送される途中でダウリッシュを気絶させて、ヤツのほうきで逃げたんだ」お、人間の3人目はディーク・クレスウェルさんですね。
ゴーナックさんは、「ゴブリンはどっちにも味方しない。これは人間の争いだから」と言います。彼は、彼が不適切だと思った、ある顧客の要望を拒絶。その結果自分の身が危険だと感じて逃亡生活に入った。
グリップフックさんも似たような理由で、グリンゴッツはもはやゴブリンのものではなくなった、けれど、人間の上司に仕えるくらいならと、シゴトを放り出して出てきたようです。しかも、"小さな抵抗"をして、飛び出してきた。
「DEでも金庫に閉じこめてきたの?」とたずねるテッドに、「だとしても、あの剣じゃ役に立たないよねー、クスクス」となぜか楽しそうなゴブリンちゃん。「セヴルス・スネイプも気づいてないし、クスクス」
テッドとディーン、そしてトリオには何がおかしいのかわかりません。するとディークさんがこう言います。「聞いてないの?スネイプのオフィスにグリフィンドールの剣を盗みに入った生徒の話。銀行員のビル・ウィーズリーからグリップフックが聞いたところでは、ウィーズリーの末の娘さんが校長室に忍び込んだんだってよー。友達連れてね、ガラスケースをぶちやぶって、剣をつかんで逃げようとして、そこで捕まっちゃったらしいけど」
「えー、すごーい。その子たち剣で、You-Know-Whoを殺そうと思ったのかな、それともスネイプを殺そうと思ったのかな」
「ほんでまぁ、学校に置いとくのはなんだなーっちゅーことで、スネイプが剣をグリンゴッツに送ったらしいんだよね」
「クスクス、クスクス、ところがそれが、まさかのニセモノなんだよね!超笑えるんですけどぉー!」とグリップフックさん。
なんと、よくできた贋作がグリンゴッツの金庫にあるらしい。本物は何世紀も前のゴブリン・メイド、ニセモノは魔法使いメイド、彼らには一目でわかるみたいです。
「ジニーたちは無事なのかな?」そこへ割って入るジニーの元カレ。
「ひどく罰せられたらしいけど、怪我とか大変なことにはなってないみたい」とグリップフックさん。「校長がスネイプじゃ、生き延びただけでラッキーかも。ウィーズリー家に怪我人はもうたくさんだろー」とテッド。「ほんじゃ、テッドは信じてるわけ?スネイプのダンブルドア殺し」とディークさん。
「信じてんに決まってんじゃん。Daily Prophet新聞読んでるようじゃ、だーめだーめ。"The Quibbler"を読まなきゃー。ゼノは最近マトモよー。Daily Prophet新聞が書かないことを書いてるんだから。すべての記事の冒頭に、"You-Know-Whoを倒したいよい子はハリー・ポッターをたすけよう!"なんて書いちゃって、がんばってるわけ」
「ぼくハリー・ポッターを直接知ってるよ。彼はホンモノだよ、"選ばれし者"っちゅーやつ」
「そりゃ私も信じないわけじゃないけど、もしホンモノなら、彼は今どこにいる?どーして姿が見えないんだ?今ごろレジスタンスを率いて戦ってるはずなのに」
「何言ってんだよ、ディーク。少なくともハリー・ポッターはまだDEに捕まってないし、屈してないんだよ。だからいつでもたすけてやれるように、こうして逃げてるんだろ、オレらはさ」
「そこだよ、そこ。ハリー・ポッターが本当にまだ生きてるか、わかんないじゃんか」

またまたものすごい話を聞いたトリオです。この続きが知りたい!ハーはバッグから、あの肖像画を取り出します。

【メモ】

"the first of the five Principal Exceptions to Gamp's Law of Elemental Transfiguration"というのは、魔法で作り出せない5つの例外のことで、1)食べ物、2)愛、3)生命、4)情報、5)お金、があります。それ以外のモノは魔法で生み出すことができるんすね("Gamp's Law of Elemental Transfiguration")。

グリップフック(Griphook)さん、『PS』でハリーとハグリッドを713番金庫に連れてったゴブリンさんですね。"目利き"としてまだまだ出番がありそうだな。

心ゆくまでさるお、もんち!

2007年09月01日

Liga 07-08 第2節 さるおは喪に服しています

さるおです。
セビージャのアントニオ・プエルタ・ペレスが、まだ22歳なのに、プエルタとプエルタのチームはこれからなのに、28日の午後、亡くなってしまいました。淋しいような、悔しいような、哀しい気持ちで泣きました。サンチェス・ピスファン、ヘタフェ戦中に意識不明、何度も倒れてそしてそのまま60時間を闘い、戻ってくることができなかった。不整脈源性右室異形成、心臓の病気っすね。
フットボールより大事なことがある。
フットボールなんて、たかがフットボール。なのにUEFAスーパーカップのミラン戦は行われました。
ちくしょう。ミラノなんか行かせてねーで、友達のところへ行かせろ。
腹が立つけどどーにもならないので、プエルタはこう思ってくれたに違いないと、無理矢理思い込むことにしています。
チームのみんなはアントニオ・プエルタを連れてピッチに出て行った。なぁ、アントニオ、一緒に戦えたよな。勝ち負けなんて、さるおにとってはいいんだよ、どうでも。おまえは勝ちたかったかもしれないけどさ。

セビージャのカンテラ上がり、クラブの象徴。そういえば、パパさんはベティス・カンテラのフットボーラーだったよね。
ヘスス・ナバスとダニエウ・アウベスは右サイド、左サイドはプエルタの独壇場だった。あきらめない守備、それだけじゃない。1年4ヶ月前、"セビージャの人生を変えた"伝説のゴール(シャルケ04戦)でチームをUEFA杯決勝に導き、瞬く間にタイトルを次から次へと5つも獲った。5つのタイトルのいつも中心にいたプエルタ。最後の闘いは、チームメイトがいなくて監督もいなくて、だけどひとりでふんばったんだよな、6つ目のタイトル目指して、60時間も。
来月にはアイトール君が生まれるのに。息子の顔を見ることなく、父親の顔を見ることなく、別々の世界に住むことになるなんて、ちょっと残酷すぎやしないか。
ミセス・プエルタ、とっても心配ですが、なんとかふんばって元気にアイトール君を産むんだぞー。

ということで、さるおは第2節は喪に服しています。W局さんもバルサ戦なんかもう放送予定すらねーし(泣)。諸事情あるようなのでしかたないんだけどさ(大泣)。

ガンペール杯でインテルをぶっちぎったバルサですが、エトーさん怪我。まさかの2ヶ月戦線離脱(さらに大泣)。
CLグループリーグの組み合わせが決まったっすねー。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:14| Comment(10) | TrackBack(5) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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