2007年09月19日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 19 (1)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーはついに大きく動き出します!
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

19:The Silver Doe

ハリーはおっかない夢を見ます。ナギニちゃんが現れたり消えたり、割れたでっかい指輪を通り抜け、クリスマスローズの花輪を通り抜ける。遠くで誰かが叫んでいる。そしてまた、足音と人の声を聞いたような気がして、こわくて目が覚める。
「もうちょっと寒さをしのげるとこに移動しようよ」とハリー。
「うん。あたし誰かがテントの外にいる気がしてしょーがないんだよね。人影が見えた気もするし。気のせいだと思うけど」
あれれ、ふたりとも"人の気配"を感じています。ハリーは思わずスニーコスコープに目をやります、が、回ってない、やっぱりただの気のせいなんでしょーか。
ふたりは早々に荷物をまとめ、透明マントをかぶり、手をつないでぼかんと瞬間移動。「ここはどこ?」「ディーンの森よ。昔来たことあるんだ、パパママと、キャンプしにね」移動はハーまかせっすね。
もちろんここも雪だけど、丘よりも少しだけ風をしのげそうです。テントを張り、ハーが青い炎を灯します。暖まることもできるし、瓶に入れて持ち運びもできる魔法の炎。
火があって風がしのげるといっても、薄いテントの外はパウダリースノーが降り続く銀世界。めっぽう寒い。持ってるセーターを全部重ね着してもあまりに寒い。震えながら、ふたりはそこで二晩を過ごします。

夜の見張りをしながら、ハリーは"Marauder's Map"を見ています。クリスマス休暇かぁ。ジニーはThe Burrowに里帰り中です。森で動いている小さな点は森に住む生き者たち。森で、ヘビ男(この場合はクィレルさん)が落ち葉の上を動いてマントを引きずる音を聞いたことがあったな。そう思ったときでした。またしても、それに似た物音が、テントの外から聞こえたような・・・
ハリーはうとうとし、真っ暗闇の中ではっと目を覚まします。すると、テントの外にまさかの光。明るい銀色の輝きは、だんだんこっちに近づいてくるじゃんよ。とっさに立ち上がり、ハーの杖を構え、外の様子をうかがいます。
木々の間を抜け、樫の木の向こうから姿を現したその光は、月のように明るくキラキラと輝く白銀の雌鹿!
積もった雪に足跡を残さず静かに近づいてきて立ち止まり、頭を上げて、まつげの長い大きな瞳でハリーを見つめています。
この美しい雌鹿を、知っている気がする。ハーを呼ぼうかと思ったけれど、きっとこの雌鹿は、ぼくに会いに来たんだ、なんとなくそれがわかる気がする。
雌鹿はハリーをじっと見つめ、そして振り向いて、歩き出しました。「待って!」思わず呼び止めます。
どうしよう。追いかけようか。でも罠かもしんない。どうしよう。
ハリーは思い切って、雌鹿について行くことにしました。
しばらく歩き、雌鹿が立ち止まる。振り返り、またハリーを見つめます。近寄って、何か言おうとした瞬間、雌鹿は消えてしまいました。
突然明るい光が消え、真っ暗闇にひとりぼっち。瞼には雌鹿の残光が残っています。雌鹿と一緒なら安全だった。ハーの杖に明かりを灯し、きょろきょろとあたりを見回します。枝が折れる音、雪を踏む音、杖の明かりが届かないところに誰かいる、こっちを見てる。やっぱ罠かも、まじやべぇ。
足元で、何かが、杖の光を反射して光ります。それは、氷の張った小さな池です。いや、それだけじゃない、分厚い氷の奥に、まだ何かあるぞ。銀の十字架、ルビーのはめ込まれた・・・ぶわぁーっ!グリフィンドールの剣、出たぁーっ!

なんでここに剣があるのか?あるいは、なんで自分たちは剣のある場所に来られたのか?
さっきの雌鹿はこの池の守り神なのかな?そーいえば、よく似たモノを知ってます。そう、パトロナス!ならば誰が呼んだパトロナスなのか?雌鹿は、ハリーに剣を見つけさせるためにここに連れ出したんでしょうか?
"Accio Sword!"
動かない。たしかに、それじゃ簡単すぎる。呼び寄せられるくらいなら、地面に置いてあったってよさそうなものです。
ダンブルドアの言葉を思い出します。Only a true Gryffindor could have pulled that out of the hat. 真のグリフィンドール生だけがこの剣を手に入れることができる。
真のグリフィンドールってなんだっけ。
Their daring, nerve and chivalry set Gryffindors apart.
勇気と騎士道が、グリフィンドールと他者の違い。

氷の下にあるってことは、えーっと、非常に寒いんですが、勇気を持って、アレですかね、つまり、まさかの寒中水泳。ハーを呼んで来て自分の代わりに剣を取りに行かせないことが騎士道(chivalry)じゃないとしたら、いったい何が騎士道なのだ(笑)、ハリーは寒さに震えながら思います。
ええい、ままよ。
どんどん服を脱いで行くハリー。手が震えます。歯がガチガチ鳴ります。どこかでふくろうが飛んでいる。思い出のすべてを詰め込んだハグリッドにもらったポーチとハーの杖を置き、夜の夜中に森でパンツいっちょ。素足で雪の上に立つ。寒いなんてもんじゃねぇ。
"Diffindo!"
氷を割りました。深くはない。やらねばならーん!と自分に言い聞かせ、うりゃぁーっ!と飛び込んだ。
冷たいどころか、まるでナイフで刺されるような激痛ですわ。冷たすぎる水が、炎のように身体を焼く。身体が悲鳴を上げてます。ガタガタ震え、呼吸がうまくできない。それでもド根性でうりゃぁーっ!と潜る。
ところが、あろうことか、何かが首に絡みつく。なぜか外さなかったロケットの鎖です。ロケットは、まるでハリーが剣を手に入れようとしているのがわかっているかのように、ハリーの首をどんどん締め上げる。うわぁー、息ができない。鎖を外したいけれど、冷たくかじかんだ手が動かない。暴れても暴れても、だめだー、ぐるぢぃーっ!
絶体絶命。もうだめぽ。

そのときでした。誰かの腕がハリーの身体を抱え、冷たい氷の池から、雪の上へと引き上げた。きっとハーが来てくれたんだ。今までみたいに、ハーがたすけてくれたんだ。
首に触ると、ひどく食い込んだ跡があります。ロケットがハリーの喉を絞め、まるで殺そうとしたみたい。あれ、ロケットは?誰かが外してくれたんだ。
そこへ声が聞こえます。「気はたしかかよ?」
この懐かしい声は!
「なんでこれ外してから飛び込まなかったのさ!」
この声に励まされてどうにか起き上がり、見るとそこには、片手にグリフィンドールの剣を持ち、もう片方の手に鎖の切れたロケットをぶらさげ、服を来たままびしょ濡れで顔に髪を貼り付かせている、ロンちーん!
ロンの前では雌鹿も霞みますね。ロンが、ロンが戻ってきた!ハリーの命を救ったんです。
「雌鹿もロンちんが?」
「違う違う。ハリーのパトロナスかと思ったよ。でもちょっと違った、枝角がなかったもんな」
服を着たハリーにロンが言います。
「戻ってきたよ、まだ、ぼくのこと必要だよね」
うんうん!必要。ふたりはまだちょっとぎこちない感じですが、さるおは嬉しい。
ロンは自分の手に持ったモノを見ます。「そっか、それで寒中水泳してたのかー。大きい森だからさ、キミたちを探してたんだ。木の下で野宿して、ほんで、朝になるのを待とうと思って、そしたらハリー、キミが現れた。あの木んとこで何か動いたような気がしたんだけど、そんときにはもうキミをたすけなきゃと思って池に向かって走り出してたから、確かめてないけど・・・」
ロンが指さしたのは、2本の樫の木が隣り合っているあたりです。もうそこには何もありません。
「なんで剣が池ん中にあったの?これ、ホンモノ?」
「雌鹿のパトロナスを誰が呼んだにしても、きっとその人が池に入れたんだよ。ホンモノかどうか確かめる方法はひとつ」
ロンが手にぶら下げたロケットは、身を捩るようにぶらんぶらんと揺れてます。嫌がっているんです、壊されるのを。
「ぼくがロケットを開けるから、ロンちん剣を刺すんだ。剣をとることができたのはロンだもん、ロンがやるんだよ」
ハリーは、手柄を譲ろうと気を遣ったわけではありません。ロンこそが、剣を使うことを許される人物なんだと、わかっているんです。
「どやって開けるの?」
「ヘビ語でやってみる」
「だめ!だめだめ!開けちゃだめ」
「なんで?」
「ぼくには無理だよ。できない。言い訳じゃなくてさ、ロケットにいちばん影響されたのぼくなんだもん。だからこれは無理だって」
「いいからやるの!いちにのさん、"Open"」
ロケットが開きました。中には、まさかの生きた"目"が入ってます。トム・リドルのふたつの目が。そしてロケットから声がする。
「おまえの心を見た。ロナルド・ウィーズリー。おまえの怖れや欲望や、すべてを見た。娘を望んだママさんに愛されることもなく、友人を選んだ恋人にも愛されなかった。いつだって2番目。いつまでたっても影の薄い、ロナルド・ウィーズリー」
「ロンちんてば!聞いちゃだめ!早く刺して!」
ロンは剣を振りかざしたまま動くことができません。ロケットの両目が真っ赤に光り、ぐわぁー、"赤い目のハリー"と"赤い目のハー"がにょきにょき出てきたぞ。ロンが思わず後ずさる。ロケットが白い炎のように光り、突然の熱さにハリーは思わず手を放します。
赤い目の"リドルハリー"がこう言います。「なんで戻ってきたんだよ。おまえなんかいない方がいいんだ。せっかく楽しくやってたのにさ。おまえはバカで臆病でずうずうしいって、せっかくふたりで笑ってたのにな」
「ずうずうしいだって!きゃはは!」ひどく美しい赤い目の"リドルハー"もこう言います。「誰があんたに注目するっての、ハリー・ポッターの横にいるあんたを。"選ばれし者"と比べたら、"生き残った男の子"と比べたら、あんたなんか屁よ」
「そーいや、おまえの母ちゃん、言ってたぞ、あなたが息子だったらよかったのにって。代わってやろうか?」
「息子があんたじゃ、屁だもんね。そりゃハリー・ポッターの方がいいわよね、きゃはは!」
勢いに乗ってチュッチュチュッチュですわ。
ロンはついに1歩踏み出す。ハリーは一瞬、ロンの目がほんのわずかに赤く光ったような気がしました。
「ロン?」
剣がひらめき、うりゃぁーっ!
あぶない!

【メモ】

つきまとう人の気配、回らないスニーコスコープ、この章の前半は伏線だらけっすねー。

白銀の雌鹿、こりゃフツーに考えたらリリーさんです。

"真のグリフィンドールってなんだっけ"と考えて(計算して)しまったところが、今回のハリーの非常に"グリフィンドールらしくない"ところ(笑)。
ロケットがハリーを邪魔したわけで、もちろん結果論にすぎないですが、今回剣に選ばれたのはロンです。ロンは考える前に飛び込んだ。一瞬の判断です。すばらしい!

心ゆくまでさるお、もんち!


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