スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、あまりに絶体絶命すぎて、恐怖のあまり、タイムボカン化します。というか、ヤッターマンです。やっておしまい!アラホラサッサ!
そして号泣。本当に本当に、涙が止まりません。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
ベラ姐、登場。「お〜や、この娘は、穢れた血、グレンジャーだねぇ〜」
「隣にいるのはポッターだ!」
「ポッター?本当だろうね?ならばすぐドクロベーさまに知らせるんだよぅ〜!」
ベラ姐が袖をまくりあげる。Dark Markが見えます。
「私が呼ぼうとしていたのに!」まるで小学生のようなルシウス(笑)。ベラの手首をつかみます。
「ベラ、ヘビ男様は私が呼ぶ。ポッターはここに連れてこられた。ここは私の屋敷だぞ。勝手な真似をするな」
「勝手な真似だって!生意気なこと言うねぇ〜!ボヤッキー、その手をおはなしよぉ〜!」
「まるほいさんよー、ポッターを捕まえたのはオレたちだぜ。賞金を頂戴するのはオレだってことを忘れてもらっちゃ困るねぇ!」
「賞金!そんなものはくれてやるさ、ハイエナめ。あたいが賞金目当てだとでも思ったのかい、トンズラー?バカ言うんじゃないよ、あたいがほしいのはドクロベーさまから与えられる名誉さ!」
DEのみなさま、仲間なんだからケンカしなきゃいいのに、まるでバラバラ。
ドロンジョさまは、急に動きを止めます。目の届かないところにある何かをじっと見ている。彼女が抵抗をあきらめたと勘違いしたボヤッキーが自分の袖を引き裂きます。
「ちょっとお待ちよぉ〜!」ドロンジョが金切り声で叫びます。
「今ドクロベーさまを呼ぶんじゃないよ!今ドクロベーさまが来たら、あたいらみんな、おしおきじゃないかぁ〜!」
Dark Markに触れる一瞬手前でボヤッキーが凍りつきます。
「それは何なのさ?」
「剣です、あねさん」
「あたいによこしな」
「あねさん、これはあねさんのじゃねぇ。オレたちのもんだ」
バンッ!
赤い閃光が走る。
仲間内でマジ喧嘩勃発。スナッチャーのひとりが気絶しています。スナッチャーの一団は怒りの雄叫びをあげ、剣とドロンジョの間に立ち塞がります。喧嘩上等!
ところが、ドロンジョはスゴ腕。しかも情け容赦ないあねさんです。ぼかんぼかんと、4対1を一瞬で制して圧勝。3人は意識不明で床に倒れ、オオカミ男トンズラーは両腕を広げて膝をつく。ドロンジョは剣を奪い取り、トンズラーに迫ります。
「トンズラー、これをどこで手に入れたんだい?」ドロンジョが囁きます。
「ちくしょー、女め、オレを放せ!」トンズラーもついにドロンジョさまを"女"呼ばわり。
「この剣をどこで手に入れた?スネイプがグリンゴッツの私の金庫に入れたのにぃ〜!」ドロンジョの剣がトンズラーの鼻先まで迫る。
「こいつらのテントで見つけた」最強最悪のオオカミ男トンズラーでさえ、ドロンジョさまには逆らえないという、ベラ姐最強伝説。
(緊迫のシーンが台無しになっているようなので、ビックリドッキリメカ終了)
「ドラコ、このクズどもを外に出して片づけな。怖くてできないなら庭にでも転がしておくんだよ、後であたいが始末するから」
「姉さん、うちのドラコにそーゆー口のきき方しないでちょーだい!」
「お黙り!あんたは状況がわかってないのさ、シシー!困ったことになったね、このガキが本物のポッターなら傷つけるわけにもいかない。ヘビ男様はご自身でこのガキを片づけたいと思ってるんだから。・・・確かめないと・・・捕虜を地下室に閉じ込めるなさい!」
「ベラ、ここは私の家よ、命令なんか!」
「いいから急ぎな!どれほど危険な状況か、あんたはわかってないのさ!」
ナルシッサは少し迷ってから、グレイバックにハリーたちを連れて行かせようとします。ところが、「お待ち!穢れた血はここに残しな」
焦ったのはロンです。「だめ!ぼくがここに残る!ぼくが!」
うるせーなと言わんばかりにベラがロンをぶん殴る。「もしもこの娘が途中で死んだら、穢れた血の次に罪深い裏切り者のあんたを呼んでやるよ」そしてマントの下から小さな銀のナイフを取り出し、ハーの髪の毛をぐいぐいつかんで部屋の中央に引きずって行きます。
グレイバックとしてはハーを自分にくれたらいいのにと残念に思いながら、ハリーたち地下に連れて行きます。
そこは、湿っぽくてカビ臭い部屋。グレイバックは真っ暗闇にハリーたちを置き去りにして扉をバタン!と閉めました。そして扉の閉まる音の反響が鳴り止むより早く、階上からはあまりに悲痛なハーの絶叫が。
「ハーちーんっ!ハーちーんっ!」力の限り、ロンが叫ぶ。
「静かにして!何とかここから抜け出す方法を考えよう、ロン。ロープを外さなきゃ」
「ハーちーんっ!ハーちーんっ!」ロンは叫び続けます。
すると、「ハリー?ロン?」暗闇からささやく声は、「ルナちん?」
ハリーには捕まってほしくなかった、と言うルナ、やっぱり彼女も戦っていたんすね!
暗闇の中でハリーたちのロープを外そうとするルナが「オリバンダーさん、水差しの近くに古いクギがあったと思うの。少し動いてくれるかな?」ぐわぁーっ!オリバンダーさん、おひさしぶりです。ルナはクギを使ってロープを切ろうとしてるんすね。
階上からはハーの悲鳴が聞こえ続けています。どうやらベラは「この剣をどこで手に入れたぁーっ!」と尋問と拷問を繰り返しています。負けるな、ハー!
ロンはハーをたすけたい一心で身もだえし、ルナは暗闇の中でクギを落としてしまいます。「ぼくのポッケ!ルナちん、ぼくのポッケにデルミネーターがあるんだ!」
クリック!
テントのランプから吸い取った光が、球体となってデルミネーターからふわりと出ます。ランプがないために元の場所に戻れず、ふわっと宙に浮いたまま、まるで小さな3つの太陽のように、地下室を光で満たします。
明るくなって初めて周りを見回せば、青白い顔のルナ、丸まるように倒れて動かないオリバンダーさん、血まみれ痣だらけのディーン、ぐったりしているゴブリンのグリップフック。
「嘘つけぇ!穢れた血め、私の金庫に入ったんだろ!他に何を盗んだ!白状しな!でないとあんたを切り刻むよ!」
ハーが悲鳴をしぼり出している。
ロープが床に落ちました。ロンが、壁を叩き、ハーの名を叫び、杖もないのに瞬間移動を試し、半狂乱になって走り回っている。こんなのあまりに痛々しい。
「出口がないのよ、ロン。あたしもいろいろ試したけど、無理。オリバンダーさんもあらゆる手段を試したって」
ハーの絶叫は止みません。その声はまるで自分の身体を貫くようで、ハーの苦痛を感じるほど。ハリーの額の傷跡はずっと前から激痛なのに、それを忘れるほどに、大切なハーが苦しんでいる。
「何を盗んだ!白状しな!Crucio!」
ハーの悲鳴が響き渡る。ロンが泣きながら、力いっぱいこぶしで壁を叩き続けます。
もうだめぽ。ハーが殺されちゃう。ハグリッドのポーチからスニッチを取り出して振ってみても、何も起きてくれない。折れたフェニックスの杖を振っても、何も起きてくれない。そしてあの鏡の破片が、きらりと床に落ち、明るく青く光った。「たすけて!まるほいんちの地下室にいるんだ、たすけてよ!」ダンブルドアの目がまばたいて、そして消えました。
今の光は?ダンブルドアの瞳は?
ハーの悲鳴はもう、今までにないほどに痛ましい。「ハーちーんっ!ハーちーんっ!」ロンが泣き叫ぶ。
「穢れた血め!どうやって私の金庫に忍び込んだ!地下室のゴブリンか!」
「初めて会ったのよ!金庫なんて知らない。これはニセモノよ!」ハーは涙声です。かわいそうだ。
「作り話を!」
「そんな嘘はすぐにバレるぞ!」ボヤッキー(しつこい)も参加。「ドラコ、ゴブリンを連れてこい。見分けさせればわかる!」
ハリーは慌ててグリップフックに駆け寄り、その尖った耳にささやきました「剣はニセモノだって言って!グリップフックさん、お願い!」
扉の向こうからドラコの声が聞こえる。「下がれ。後ろの壁に並んでろ。変な動きしたら殺しちゃうぞ!」
ロンが急いでデルミネーターをクリックします。地下室は元の暗闇に戻る。
ドラコは意を決したように地下室に入り、グリップフックを引きずって出て行きました。
バンッ!と扉が閉まると同時に、なんともうひとつ、バンッ!
ロンが再びデルミネーターで明かりつけると、そこにいたのは、「ド、ドビーさん!」
テニスボールのような大きな目を見開いて震えながら、「ハリー・ポッター、ドビーはあなたをたすけに来ました」と言います。
そう、ハウスエルフは(ホグワーツのように)魔法で瞬間移動が禁じられた場所でも、瞬間移動ができるんでした。「ぼくらを連れて、ここから瞬間移動で逃げられる?」ドビーは耳をヒラヒラさせながら頷きました。
「ドビー、ルナとディーンとオリバンダーさんを連れて逃げて」「ビルとフラーのとこに」場所を提案してくれたのはロンです。
「"Tinworth"(ティンワーズ)近くのシェルコテージだよ!」
ドビーは3度うなずき、オリバンダーさんの手を握り、もう一方の手をルナとディーンに差し出します。ルナもディーンも「手伝うわ!」「置いてけないよ」と言ってくれてますね。
「3人を連れてって、ほんで戻ってきて、ドビー」「もちろんです、ハリー・ポッター」「ルナ、ディーン、逃げて!ビルとフラーんちで会おう!」
ハリーの額の傷跡が、ものすごい痛みです。
床を見下ろす。オリバンダーさんではない、年老いて痩せた別の男が、嘲笑っている。
「私を殺せ、ヴォルデモート。よろこんで死んでやる。さぁ殺せ!しかし私を殺しても、おまえのほしいモノは手に入らないぞ。あのな、たくさんあるんだよ、おまえが理解していないことが」
ルナとディーンがドビーの指を握る。ぼかん!
「何の音だ?ドラコ、ワームテールに調べに行かせろ!」ボヤッキー(しつこすぎ)に音を聞かれてしまいました。
こーなったら明かりをつけたままにして、入ってきた瞬間にピーターをねじ伏せるんだ。ハリーとロンは左右に分かれて扉の横の壁にぴたりと背中をつけます。「下がって扉から離れてろ。入るぞ」扉が開き、ねずみ男びっくり。次の瞬間、ハリーとロンが飛びかかる!ロンが杖を持っている手を押さえ付け、ハリーは顔を叩いて口を塞ぐ。しかーし!ピーターの銀色の手が、抗えないほどの力でハリーの喉元にじわじわと伸びてきます。
「おまえの命を助けてやったんだぞ!おまえはぼくに借りがあるんだ、ワームテール!」
その声で、なんと、銀の手から力がなくなりました。いや、そうじゃない、銀の手は今、ピーターの喉を目指している。ねずみ男の小さな涙目が、驚きで見開かれ、恐怖で満たされています。ピーターは、ほんの一瞬、弱気になったんですね。ほんの一瞬、ハリーに情けをかけた。銀の手はそれを知っている。ヘビ男が臆病な奴隷に与えた銀の手は持ち主の喉を締め上げ、武器を奪われ敵に情けをかけた役立たずの裏切り者を殺そうとしているんです。
意外な展開に思わず、ハリーもロンもピーターをたすけようとします。ロンはピーターの杖をとり、"Relashio!"を試すけれど、これも効かない。
顔面紫色のピーターは膝をつき、眼球が上を向き、ビクっと痙攣すると、動かなくなりました。
ハーの悲鳴が合図のように、ハリーとロンは顔を見合わせると、ピーターを残して階段を駆け上がる。部屋をのぞくと、ベラが、剣を持ったグリップフックを見下ろしています。ハーはベラの足元に倒れて動きません。
「ニセモノです」
「本当だろうな!」
「ええ」
「よろしい」
ベラが、まるで何事でもないように杖を振る。グリップフックが顔に深い切り傷を負い崩れ落ちる。ベラは、倒れたグリップフックを、"邪魔な荷物"であるかのように、蹴飛ばしました。そして勝利の笑みを浮かべ、「ヘビ男様を召喚する!」と叫ぶと、袖をまくり、人差し指でDark Markに触れました。
ぐわぁーっ!頭が割れたっちゅーくらいに激痛っす!
目の前で、痩せ果てて歯の抜けた口が笑っている。
ハリー(ヘビ男)は、激しく怒っている。ほしいモノは手に入らない、その上、今オレ様を呼ぶとは!呼びつけといてポッターでなかったら、おまえら、おしおきだべぇ〜!(またドクロベーか)
「私を殺せ!ただし、おまえは勝てない。おまえは勝ち残ることができないぞ。あの杖は決しておまえの物にはならない」
怒り炸裂。緑の光が独房を満たし、その痩せた老人は、命を失った。
「トンズラー(ほんとにもう)、もうこの小娘に用は無い。好きにしな」
「させるかぁーっ!」
ロンが突進する。ベラが慌てて杖をロンに向けた瞬間、"Expelliarmus!"、ロンが吠える。ベラの杖は宙を舞い、ロンに続いたハリーがつかんだ!
"Stupefy!"
まずはボヤッキー(もうそれでいいや)あえなく敗北。
ドラコとナルシッサ、そしてグレイバックの杖から、同時にぼかーん!と呪文が飛んでくる。床に転がり閃光をかわし、ソファーの陰から見上げると、「そこまでだよ!杖を捨てな!おまえら、この娘が死んでもいいのかい!」
ぶはー、ベラ姐さん、ハーの喉に銀のナイフを押し付けてまんがな。「この娘の穢れた血を流してやろうか!」ハーの首筋に、血のネックレスが浮かび上がる。
ちくしょう、やっぱりもうだめぽ。ハリーとロンは、両手を上げ、杖を床に落とします。
ハリーには分かってる。ヘビ男が、荒れ狂う海を飛び越え、遥か遠くから、ここに来る。もう、逃げられない。
ドラコが杖を拾い上げます。
「シシー、この可愛いヒーローたちは縛っておくとしようかね。穢れた血のお嬢ちゃんはトンズラーに片づけさせるさ。トンズラー、これでドクロベーさまに認めてもらえるな」
すっかり落ち着いて上機嫌のベラ姐さんですが、どっかーん!なんと頭上のシャンデリアがチリチリと揺れ、チリンッ!ベラの真上に落っこってきたぁーっ!
ベラはハーを放して横っ飛び。シャンデリアは砕け散り、クリスタルの鋭い破片の雨が降る。あらまぁ、ドラコも血まみれ。
ロンが破片の海からハーを救出する。ハリーは思い切ってドラコの手から3本の杖を奪い取り、3本合わせてグレイバックに"Stupefy!"
"Stupefy"×3、さすがのグレイバックも吹っ飛んだ!
ナルシッサはドラコを引きずり部屋の隅に行こうとしている。ベラは髪を振り乱してさっさと立ち上がり、銀のナイフを構えた。あ、ナルシッサが自分の杖を構えてます、ドアに向かって。「ドビー!おまえの仕業かぁ!」おしとやかっぽいナルシッサが、ベラですら凍りつく、まさかの怒号。
ドビーは小走りで前へ進むと、震えながらも、かつての主人ナルシッサに指を突き出しました。「ハリー・ポッターを傷つけさせません」そしてナルシッサの杖を奪い取る。
「薄汚いサル公め!」ベラったらまたひどい怒りようです。「魔女の杖を奪うとは!無礼者!よくも主人を裏切ったわね!」ナルシッサも怒り心頭。
「ドビーに主人はいません。自由なエルフとして、ドビーはハリー・ポッターとおともだちをたすけに来ました!」
ヘビ男が来る。時間がない。
「行くんだ!」ハリーは杖を1本ロンに投げ、剣を握りしめたままのグリップフックをたすけ起こして肩に担ぎ、ドビーの手を掴む。
ぼかん!
暗闇が身体を飲み込みます。
最後の一瞬に振り向くと、ナルシッサとドラコが立ち尽くしているのが見える。ロンの赤毛が風になびくのも見える。そしてベラが、こちらに向かって、青く光るナイフを投げた。ナイフが空気を裂いて飛んでくる。ビルとフラーのところへ。行かなきゃ、シェルコテージへ。ビルとフラーの家へ・・・。
その場所は知らない。だから懸命に"シェルコテージへ"と祈る。
額が痛い。グリップフックが重たい。剣が背中に当たっているのを感じる。ドビーの小さな手がハリーの手の中でビクリと動く。
ドビー、シェルコテージにぼくらを連れてって。ハリーはドビーの手を強く握り返します。ドビーについて行くからね。
潮の香りがします。ハリーはドビーの手を放し、ぐったりしたグリップフックを優しく地面に下ろしました。
夜空で星がきらめいています。コテージらしきものがうっすらと見える。
「ドビー、あれがシェルコテージ?」
返事はありません。
「ここであってるよね、ドビー?」
返事はない。
見ると、ドビーがほんの少し離れたところに、立っています。その小さな身体が揺れる。テニスボールのような輝く大きな瞳は、キラキラと星たちを映しています。ドビーが、ハリーと同じモノを見ている、苦しそうに、その薄い胸に突き刺さったナイフを。
「ドビー!ドビー!たすけて!誰かたすけて!」力の限り叫びます。
たすけに来るのが、マグルだろうと、味方だろうと敵だろうと、かまわない。ハリーはドビーを冷たい草の上に横たえます。ドビーの胸に黒いシミがみるみる広がっていく。
「ドビー!ドビー!死なないで、ドビー!死んじゃだめだ!」
小さなエルフは、その大きな瞳でハリーを見つめ、両手を広げる。そして、震えながら、懸命に、言葉をしぼりだそうとします。
「ハリー・・・ポッター・・・」
そして、動かなくなった。
テニスボールの瞳に、もう見ることができない夜空の星を宿したままで。
【メモ】
あまりのショックにさるお呆然。今夜は泣きます。号泣です。
心ゆくまでさるお、もんち!