ミランさんはすごい。
忙しいのに遠いところわざわざにっぽんまでやってきた人たちに、でき得る最高のゲームを見せろと言っても、そんなのうまくできないのがあたりまえ。1年前のバルサは1つ目はかっこよくて楽しかったけれど、決勝ではだめだったわけで、今回魅せまくったミランさんはやっぱすげーです。
まー、さるおはバルセロニスタなので、そんなバルサの脆さを嘆きつつその繊細さにまた惚れてみたり、結局んとこバルサはインテルナシオナルさんに負けて妥当というか、おまえらはまだそんくらいにしとけと、妙に納得したものです(笑)。
ミランさんだってだめなときはあるわけで、それはそれとして、現実的な意味では極めて完成度の高いクラブだと思います。時間をかけて丁寧に育て続けた力がある。ミランさんはいわゆる金持ちクラブではあるけれど、スター選手を買ってきて2年か3年ユニで儲けて飽きたら高く売っ払って新しいスターを買ってくる、そーゆークラブじゃないからな、時間が築き上げる完成度というのがきちんと存在するわけで、そこが魅力です。大好きです、さるおは。(バルサにも変なクラブになってほしくないなと、切に願っているところですが)
ミランさんのメンバー、要は一昨年とあんまり変わってないわけでリベンジする気まんまん。対するボカさんの方はもう「おととしのトヨタカップって何?」っちゅーぐらいのメンバーっすよね。
でね、やっぱこーゆー大会って意義があるんだろうなと、最近やっと思えてきましたよ。さるおはけっこう昔からトヨタカップ観ててね、南米vsヨーロッパの豪華な1発勝負を日本でやってくれて楽しいなと、有馬記念と並ぶ年末の"1発風物詩"だったんですわー。
だけどそれが"6大陸の"とかになって、FIFAはこの大会を本気で育てる気なのかなと、すっかり疑惑の眼差しで見るようになった(笑)。いいじゃねーか、南米vsヨーロッパで、と正直感じてました。
それがね、やっと最近、これは親睦会の側面があるんだなって思えてきた。もちろん、エトワール・サヘルとパチューカが勝負するチャンスがあるってゆーのもすごい大事だと思うけれど、同時に、観る人とサッカー界の親睦っちゅーかね、つまり、より多くの人に、フットボールにおける世界情勢が見えるようになるんじゃないかって、そう感じるわけです。
たとえば今日の決勝。因縁の対決のはずなのに、メンバーの変わらないミラン対まるで新しいチームのボカ。選手を育てて売るクラブと、メンバーを変えないチームがあるのがわかります。ということは、よさそうな選手を買って集めてそのときどきに合わせた強いチームを作ろうとするクラブもあるんだろうなぁということになる。
南米の多くのクラブにしたら、選手を育ててできるだけいい値段で売るっちゅーのはビジネスの大事な一部っすよね。そしたら完成品を買う側のヨーロッパのクラブのほうが強いじゃねーかと思うんだけれども、そーはいかない。そこが南米の底力であり、ヨーロッパが抱える憂いでもあるわけです。才能を獲られても獲られてもなお新しい才能を生み出す、懐の深い南米のチームはやっぱ強い。選手(商品)を売買しまくって常に異なる才能と文化がチーム内でぶつかり合うヨーロッパは難しいといえば難しい。そうなると、南米はどーしてタレントが尽きないのかな、とか、ヨーロッパのクラブだって自力でがんばってみてもいいのに、とか、サッカー以外のことなんかもいろいろ考えるかもしれない。(選手を大切にできるミランさんは欧州の金持ちクラブの中ではつくづくまともで上品な部類っす(笑)。八百長の件についてはもう忘れました(汗)、さるおはミランが好きなので)
つまり、それぞれのクラブの個性とか特徴とかね、観る人が差を知るチャンスなんだなぁと思うわけですわ。クラブというのは"おらが村のもの"っすから、これは地域の差というものと密接なわけです。フットボールをビジネスに育てたFIFAさんには賛否両論あると思うけど、とにかくもうそーなっているわけで、この大会がしばらくは"お祭り"であってもいいし、もっと言えばほんとはフットボールじゃなくてもいいんだけど、例えばここから世界を眺めて、フットボールの枠を超えたところにある世界の地域の姿を垣間見る、それもありかなと。
本業は別にあってとか、やっとこ選手を集めたとかとかもある、はたまた戦争の影を背負ったクラブや選手ががんばってるとか、どこもそれぞれいろんな事情を抱えてるから。
ほんでまぁ、CWCにも意義があるんだろうなと、さらに思えてきたのは、今回のミランさんのがんばりのおかげだとも思います。今年はミランさんが本気でCWCを育てた。おかげで楽しかったっす。ちゃんとした大会に成長するのかもしれない。選手には負担かもしれないけど、本気になれば負担とか言ってられないし、賞金が出るわけだしな(笑)。
ということで、いろいろ楽しかったっす。
毎年名称が変わってる気がしますが、去年はFIFA Club World Championship TOYOTA Cup Japan 2006だったような記憶がありますが、まぁいいや。
とにかく、去年あっという間にバルサユニを脱ぎ捨ててインテルサポに早変わりしたさんちゃんに気前よくコートをくれたガッツへ、さんちゃんに代わってお礼を申し上げるとともに、プリウスは是非おまえにやりたかったぜ、ということで、えっと、つまり、おめでとうガッツ。
そしてミランさんに感動しつつ、さるおは"ひとりリケルメコール"を欠かさなかったぜということもボカのみなさんに伝えておきたいと思います。
ミランとボカの次に強い地球3位のすごすぎる浦和さんも、おめでとーう。
心ゆくまでさるお、もんち!