さるおです。
うりゃぁーっ!とゴールにぶっとんでいるネズミさんの年賀状、7枚くらい出せそうです。ちょっと版がズレまくりのものですが、それでもよろしければ、ほしい方は連絡くださいね。
お年賀状を送ってくださったよい子たちは、ちゃんと把握してますのでご安心を。
お送り先の詳細をすでにメールで連絡くださってるよい子たちも、ちゃんと把握してますのでご安心を。
あと、ケータイで見てらしたりして不都合が発生してるよい子たち、パソコンに近づくチャンスはありませんかね?えっと、どうしようか。
数に限りがあるので、ほしいって言ってくださる心優しいよい子がたくさんいてくださったら行き届かないことになります。そのときは無作為に選んでお送りすることになるので、届かなかったよい子は許してください。ほんとにごめんよ。
2月10日までに連絡をお願いします。2月中旬のうちに発送予定だYO!
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月31日
2008年01月30日
さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 35
さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、不思議な場所で、懐かしいあの人と本当の会話をしましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
35:King's Cross
うつ伏せに横たわり、目を閉じたまま静けさに耳を澄ませる。
周囲には、誰もいません。
長いことたって、いや、あるいは一瞬の後、ハリーは間違いなく自分が"存在"していると感じました。だって、何かの上に横になってるこの感じ、間違いないもん。
目を開けてみます。見えるぞ。とりあえず、少なくとも目はついてます。
白い霧に包まれ、白い床の上に横になっている。床は温かくも冷たくもなく、ただそこに存在している、不思議な感じです。
ハリーは起き上がってみます。そして自分の身体を見ようとすると、そこに身体が見えました。なんかしらんけど、誰もいないからべつにええけど、裸んぼだZE!
顔を触ってみる。メガネもありません。
そのとき、何もないどこかから、耳障りな音が聞こえてきました。何かが、もぞもぞともがきながら、床を叩く小さな音です。それはとても哀れな音、静かな泣き声の混ざった、聞きたくない音でした。
素っ裸なのがなんだか恥ずかしくなりました。着るモノがあればいいのに。すると少し離れた何もない床の上に、ローブがありました。柔らかく清潔で温かいそのローブを羽織り、ハリーは立ち上がって辺りを見回します。
ここはRoRなのかな?
見上げると、巨大な半球のガラスの円天井が、はるか頭上で日の光にきらめいています。なんだか宮殿みたいなところです。
その聞きたくない哀れな音以外、何の音もしません。
明るくて、とても大きな場所。ホグワーツの大広間より大きい。そこに、ただひとり。この嫌な音を除いて。と思ったら、見えました、その音を出しているモノが。
それは、小さな裸のコドモ。生皮を剥がれ、床に丸くうずくまるようにしてベンチの下にいるコドモです。喘ぐように呼吸しています。
傷を負った瀕死の小さなコドモなのに、なんだか近寄るのが怖い。ちょっとずつ近づいてみたものの、手を伸ばすことができません。
「たすけられない」
唐突に声がしました。
はっと振り向くと、アルバス・ダンブルドアが、ミッドナイトブルーのマント姿でこちらに歩いて来ます。無傷の両腕を大きく広げています。「ハリー、すばらしい少年、勇気ある者よ。少し歩こ」不快な音から遠ざかるように、ダンブルドアは、そこにはなかった2脚の椅子へと歩きます。銀色の長い髪と髭、半月型のメガネの奥の心を貫く青い瞳、ちょっと曲がった鼻、ハリーが知っているダンブルドアです。
「死んじゃったんじゃなかったの?」
「そうだよ」
「ほんじゃ、ぼくも死んだの?」
「あぁ」ダンブルドアはとても優しく微笑んでいます。「そこが問題だ、そうだろう?けど、私はそうは思っていない」
「死んでない?」
「そのとおり」
「でも・・・」ハリーは戸惑いながら額の傷跡に触れます。あれれ、傷がないみたい。「ぼく、死んだはずなんだ。自分のこと守ろうとしなくて、やつにぼくのこと殺させたんだ」
「それですべてが違ってくる」
光りのように、炎のように、見たことがないほど充実した幸福を、ダンブルドアは身体中から発散しています。
「説明してよ」
「もうきみにはわかってるはずだ」
「ぼくはやつにぼくを殺させた」
「そうだね」
「それでぼくの中にあった彼の魂のかけらが・・・消えた?」
「それだ!彼が自分で破壊した。きみの魂は傷ひとつない、これですっかりきみ自身になったんだよ、ハリー」
「それじゃ・・・」ハリーは肩越しに、耳障りな音を出し続けるあの震える小さな生き物を見ました。
「あれは何?」
「私たちには救うことのできない何か」
「もしヴォルデモートがAKを使ったなら、なんでぼく生きてるの?今回は誰も身代わりになってくれてないのに」
「それもきみにはわかってる。よく考えて、欲望と残虐さに溺れた彼が、自分でも気づかぬうちに何をしてきたか、思い出してごらん」
考えようとするハリー、なぜか答えがすぐにわかります。「・・・ぼくの血をとった」
「それだ。彼はきみの血を使って肉体を復活させた。きみの血が彼の血管を流れている。リリーの守護がきみらふたりの中を流れているんだよ、ハリー。彼は、彼の命ときみの命を自分で結びつけてしまった」
「彼が生きている限り、ぼくも生きるってこと?でもぼく、両方とも死ななきゃならないのかと思ってた。でもこれって、同じこと言ってるのかな?」
ハリーはまたあの小さな生き物を見ます。「ほんとにたすけられない?」なんだか気になってますね。
「ハリー、きみは7つ目のホークラックスだった。作るはずではなかった、7つ目。彼の魂は不安定になりすぎていて限界だったのに、きみの両親を殺しきみも殺そうとしたら、不安定だから割れちゃった。彼はあの家に肉体だけを置いて逃げ出したつもりでいたが、それ以上のモノを置いてきてしまったんだ。彼の魂の破片は、殺すはずだったきみに、生き延びたきみの中に封印された。彼はまったく学習しない。ハウスエルフや、童話や、愛、忠誠、そして無垢、そーゆーのものを軽んじて、何も理解しない。何もだ。それらは、彼がまったく及ばないほどの強力な力を、"魔法"などが及ばない強大な力を持っているのに。彼はきみの血を使えば強くなれると思ったが、彼がリリーの犠牲と守護を生かしている。リリーの犠牲はきみらふたりの守護になった」
「はじめからわかってたの?」
「いや、推測していただけ。私の推測はけっこう当たるけど」ダンブルドアは嬉しそうに微笑んでいます。しばらく黙ってそこに座り、長い時間が経ったような、時間は経っていないような、で、あのコドモは震えながら泣き続けています。
「ぼくの杖は、なんでやつの借り物の杖(ルシウスの)をやっつけたのかな?」
「確かなことは言えないが」
「じゃ推測してよ」
ハリーの言葉に、ダンブルドアは笑いました。今のハリーは遠慮なくずけずけと命令口調ですね、トムぐらいに。
「きみとヴォルデモート卿は、まだ誰も知らない魔法の国をともに旅してきた。私も知らない前人未到の領域だから、憶測だよ。ヴォルデモート卿は復活に際して、きみとの繋がりをより強固にしてしまった。魂の一部をきみにあずけている上に、きみの血まで使ったから。もし彼が"犠牲"というもののとんでもない魔力を理解していたなら、きみの血は使わなかっただろう、触りたくもなかったはずだ。ま、それが理解できるくらいなら、彼は"ヴォルデモート卿"などにはならなかったし、殺人など犯さなかっただろうけど・・・。で、絆の深いその相手に、まずは兄弟杖で攻撃した。そしたら兄弟杖ならではのあの効果が現れた。最も恐怖を感じたのは、きみではなく彼のほうだよ、ハリー。きみは死を覚悟した、ヴォルデモート卿には決してできないことだ。きみの勇気が勝ち、きみの杖が勝った。それを杖は知っている。所有者に起きたことに、杖は共鳴する。きみの杖は、ヴォルデモート卿の力と資質を吸収し、敵として記憶したんだ。だからきみの杖はヴォルデモート卿が現れたのを認識すると、ヴォルデモート卿の力と資質で反撃するんだ。きみの杖は、今では、きみの類いまれな勇敢さとヴォルデモート卿の恐るべきスキルの両方を兼ね備えている。誰かに杖を借りたって無駄だ」
「そんなに強い杖なのに、ハーに折られちゃったよ」
「杖は"ヴォルデモート卿を"敵と見なすんだ。"ヴォルデモート卿にだけ"めっぽう強い」
ハリーは考え込みます、長い間、あるいはほんの数秒。ここでは時の流れがどうもおかしい。
「やつは先生の杖でぼくを殺した」
「"殺し損ねた"が正しい。きみにもきみが死んでないってわかるだろう?きみの苦難を過小評価するわけじゃない。大変な思いをした、それはわかっているよ」
「ところでさ、ここって気持ちいい。ここどこ?」
「私がきみに聞こうと思ってたんだ。ここはどこなの?」
ダンブルドアに聞かれるまでわかりませんでした。けど、急にわかったぞ。
「キングスクロス駅みたい。すごくキレイで、誰もいないし、列車もないけど」
「キングスクロス駅か!なるほど、きみの世界に属する場所だね」
ハリーにはどーゆー意味かわかりません。でももっと他の質問が浮かんできました。
「ですりーはろうず」
ダンブルドアの笑顔が消えます。ダンブルドアは老人ではなく、いたずらをして捕まったコドモのような表情になりました。
「許してくれるかい?真実を語らなかった私を許すことができるかい?ハリー、私はただ怖かったんだ、私が失敗したように、きみが失敗するのが。私と同じ過ちを犯してほしくなかった。いや、きみは私より良い人間だと知っていたのに。許しておくれ」
ハリーはびっくりします。だって、ダンブルドアの知的な青い目には涙がいっぱい。
「死神の秘宝、向こう見ずな人間の夢、危険で、愚か者を惹きつける。私は愚かだった。きみが知っているとおりの愚か者だ。もうきみに隠し事はない。・・・死の支配者だ、ハリー、死の支配者!私は死を克服する道を求めた。私はこれでもヴォルデモートよりマシだろうか?」
「あなたはやつなんかと違うよ!人殺しなんかしないもん。はろうずはホークラックスとは違うもん」今までぶっきらぼうな命令口調で怒っていたハリーですが、こうしてダンブルドアを目の前に、怒っているのもなんだか変だと思い始めました。
あの奇妙なコドモは泣き続けています。でも、もう振り向きません。
「グリンデルバルドも探してたの?」
ダンブルドアは頷きました。「同じ夢を見た2人の聡明で傲慢な少年たち。私たちは秘宝に夢中になったよ。彼はゴドリックズホロウに来たがった、Ignotus Peverellの墓があるからね」
「じゃ、ほんとなの?だんご三兄弟の話も?」
「もちろん。人気のない道で死神に会った、というより、あれほどの魔力を持ったモノを作ることができる天賦の才を持っただんご三兄弟はキケンな存在だった、ということだとは思うけど。・・・透明マントは、きみも知っているとおり、父から子へ、母から娘へ、Ignotusと同じくゴドリックズホロウに生まれたIgnotusの子孫へと代々受け継がれた」
「それぼくのこと?」
「そうだよ」ダンブルドアはまた少し微笑みます。「なぜあれを私があずかっていたのか疑問に思うだろうが、ジェームズが死ぬ少し前、彼は私に透明マントを見せてくれた。あのときやっと、彼が学校でこっそりいたずらばかりできたわけがわかったよ!私は、自分が見ているモノが信じられなかった。バカな夢はずっと昔にあきらめたというのに、逆らうことができなかった。よく見たくて、触ってみたくて、借りたんだ。いにしえの、なのにほころびひとつない完璧なマントだった。・・・そしてきみのパパさんは死に、私は2つ目の秘宝を手に入れた。・・・私は、自分を軽蔑している」ダンブルドアはハリーの目を見るのがやっとです。
「ぼくは軽蔑なんてしてないよ」
「軽蔑されるのがあたりまえだ。・・・きみは私の妹のことを知った。マグルたちが何をして、妹がどうなったか。私のパパさんは復讐を果たし、代償を払ってアズカバンで死んだ。私のママさんは自分の人生を捨てて妹のためにすべてを捧げた」
そして冷たく言いました。「あろうことか、私はそれに腹を立てたんだ」
ハリーの肩越しに、ダンブルドアは遠くを見やります。「私は才能に溢れていた。私は聡明だった。家から逃げ出して、輝きたかった。栄光をつかみたかった」
ダンブルドアは年老いた表情に戻っています。「でも、誤解しないでほしい。私は彼らを愛していた。ただ、自己チューだったんだ。ハリー、私の知る限りもっとも他人を尊重することのできるきみとは比べ物にならないほど、はるかに自己チューだった。私のママさんが死んで、傷ついた妹と強情な弟の面倒を見なければならなくなって、村に戻ったよ。怒り、苦々しいと思いながら。家に縛られるなんて浪費だと思ったんだ。そして・・・彼が来た」
ダンブルドアはハリーの目をまっすぐ見つめます。
「グリンデルバルト。彼の考えていることがどれほど素晴らしく思えたか、想像もつかないだろう。我々魔法使いが勝利し、マグルは従属する。グリンデルバルドと私、栄光に満ちた若き革命の指導者。もちろん私には疑念もあった。自分の良心を、すべては偉大なる善のためだと意味のない言葉でごまかした。私は、心の奥の奥のほうで、グリンデルバルトが何者かを、はたして知っていただろうか?あぁ、おそらく私は気づいていた。でも、そのことに目をつぶった。もしも計画が達成されるなら、私の夢が叶うから。・・・ほんとは、計画の中心にあったのは、死神の秘宝だったんだ。それらはどれだけ彼を魅了しただろう、私たちふたりを、どれほど虜にしただろう!権力の頂点に我々を導く無敵の杖、そして甦りの石、彼にとってそれは・・・私はそれを知らないと自分を欺き続けたが・・・彼にとって石は、Inferiの軍隊を意味した。私にとっては、両親を呼び戻し、私の肩の荷を下ろすための道具だった。あとは透明マント。私たちはふたりともマントを使わなくても自分を見えないようにするのがうまかったから、マントのことはあまり議論しなかったけど、でも私はそれを、アリアナを隠すのにちょうどいいなどと考えていた。とにかく、3つ集めることに意味があった。そーすれば、死を克服できる。本当の意味で"無敵"になれる。・・・無敵の死の支配者、グリンデルバルド&ダンブルドア!・・・一夏の狂気、一夏の残酷な夢、ただふたりの残された家族を、私は無視したんだ。・・・夏が終わり、あの弟によって現実が戻ってきた。私は、彼が私に真実を怒鳴りつけるのを聞きたくなかった。口論は大喧嘩になり、グリンデルバルトは歯止めが効かなくなった。その凶暴性に密かに気づいていたのに、知らんぷりをしていた、彼の本性。そしてアリアナは・・・ママさんが人生をなげうってすべてを捧げたあのアリアナは・・・死んで床に倒れていた」
ダンブルドアは泣き始めます。ハリーはダンブルドアの手を取り、あ、触ることができたぞ、強く握りしめます。
「グリンデルバルドは逃げた。そんな気はしていた。権力の頂点へ向かう計画と、マグルを痛めつける陰謀と、死神の秘宝への夢を手に、忽然と姿を消した。私は妹を埋葬し、この取り返しのつかない罪と重い後悔を背負って生きると決めた。・・・年月が流れ、彼の噂を聞いた。とんでもなく強力な杖を手に入れたと。その頃の私は大臣の職を何度か薦められていた。でも決してそれを受け入れなかった。権力構造の中で私が信頼されるはずがない」
「そんなことない!ファッジやスクリムジャーよりずっといい大臣になったはずじゃん!」
「そうかな。私はすでに若い頃に証明してしまった、"力"こそが私の弱点だと。権力など欲しない者が上に立つべきなんだ、真のリーダーシップを持つきみのようにね。私にはホグワーツが合っていた。良い教師にはなれたと思う」
「良いどころか、いちばんだってば」
「きみは優しい子だ、ハリー。でも私が学校で授業をやってる間に、グリンデルバルドは軍隊を組織してしまった。彼は私を怖れていると聞いたが、いやたしかにそうだったろうが、本当は私が彼を怖れていた、彼が私を怖れる以上に。死の恐怖ではない。彼の魔力でもない。私たちはほぼ互角、いや、実際は私のほうが強かったと思う。力比べではなく、私が怖れたのは真実だった。誰が妹を殺してしまったのか、もう知る術もないけど。・・・きみは私を憶病者と思うだろう。そのとおりだな。彼は私が何を怖れているかを知っていた。私は彼と会うことを拒んだ。これ以上遅らせるのはさすがに恥だと思うまで遅らせ続けた。その間に人々は死に、彼は止められない勢いだった。私はするべきことをしなければならなくなった。きみが知っているとおり、私は勝って杖を奪った」
長い沈黙の中でハリーは考えます。誰がアリアナを殺したかを、ダンブルドアは知ったのだろうか。でもそんなこと知りたくないや。ダンブルドアもきっと話したくないだろうな。ハリーにはとうとうわかりました、ダンブルドアがthe Mirror of Erisedを覗いたときに何が映るのか。なぜダンブルドアには、ハリーのことがわかったのか。もう耳障りな泣き声など気になりません。
「グリンデルバルドはヴォルデモートから杖を守ろうとしたよ」
ダンブルドアは、涙の滴が落ちた自分の膝を見つめ、頬を濡らしたまま頷きました。
「Nurmengardの独房で、彼はついに深く後悔したと聞いている。それが本当だといいね。彼には自分がしたことが恐ろしく恥ずかしいことだと理解してほしい。ヴォルデモートに嘘をついたのは、その後悔のためだろう、彼が秘宝を手に入れるのを防ごうと・・・」
「あるいはあなたのお墓が荒らされるのを防ごうと」ハリーが付け足します。
「それから長いこと経って私はうち捨てられたゴーント家から復活の石をみつけた。彼とは別の理由で、秘宝の中で私がもっとも欲したモノだ。私は片手を失った。それがホークラックスだということも、呪われているだろうということも、忘れていた。私は指輪をはめ、すぐにアリアナの気配がした。ママさんも、パパさんも来てくれた。私は彼らに謝り続けた。・・・私はそのような愚か者だ、ハリー。この人生を生きてもなお、私は学ばなかったんだ。私は秘宝を持つにふさわしくないということを、最後にまた証明してしまった。これが私なんだよ」
「家族に会いたいって思うのって、フツーじゃんか。悪いことじゃないよ」
「おそらく、秘宝を集めることができる者は100万人にひとりだ、ハリー。私は、ニワトコの杖には認められた。それを持っていることを威張らないし、その道具を殺しに用いたりしない。私はそれを欲で奪ったのではなく人々を救うために手に入れた、だから杖は私がそれを使うことを許してくれた。だが透明マントは、無駄な興味で手に入れてしまった。だから本当の持ち主であるきみに働いたようには、私には働いてくれなかった。そして石は、きみのときのように犠牲を赦すのではなく、私は平和に過ごしている彼らをいたずらに引きずり戻しただけだった。・・・私ではない。きみこそが、秘宝を持つにふさわしい」
ダンブルドアはハリーの手を優しく叩き、微笑みかけています。ハリーはもうダンブルドアのことを怒っていません。
「なんでこんなに難しくしたの?」
ダンブルドアの笑顔が震えています。
「私は、グランジャーさんがきみを少しだけ遅らせてくれると思った。きみの善良な心が、秘宝を求める情熱に支配されしまうのが怖かったんだ。私のように、ふさわしくないときにふさわしくない理由で、それらを手にしてしまうのを怖れた。正しい心で安全に手に入れてほしくてね。きみは本当の、死神の克服者。ホンモノは決してそれから逃げたりしない。ホンモノは死を受け入れ、死よりももっとつらいことはこの世にこそあると理解する」
「ヴォルデモートははろうずのこと知らないの?」
「知らないんじゃないかな?あの石の価値に気づかずホークラックスにしちゃったし。でもハリー、もし知っていたとしても、あまり興味はもたなかったかもしれない。彼も透明マントは必要ないし、黄泉の国から取り戻したい人なんているはずもない。彼は死を怖れただけだ。誰のことも愛しはしなかった」
「杖はほしがると思った?」
「きみの杖がリトルハングルトンの墓地でヴォルデモートに打ち勝ったとき、いずれあの杖を手に入れようとするだろうと思ったよ。最初彼は、きみがとんでもなく高度な魔法で自分を負かしたと思った。ところがオリバンダーを拉致ってみたら兄弟杖だと聞かされ、これですべて説明がつくと考えた。でも借り物はまたきみに負けたんだ。ヴォルデモートは、きみの杖をそれほどまでに強くするきみの資質について、きみだけが授かり自分が持たない力とは何かと自問するかわりに、最強の杖を追った。それさえ手に入れれば、ただひとつの弱点を克服できるぜ無敵だぜと信じて。かわいそうなセヴルス・・・」
「あなたの死がスネイプと一緒に計画されたなら、ほんとは彼にニワトコの杖の最後の所有者になってほしかったんじゃ?」
「そう思ったが・・・そのとおりにはならなかったね」
長い時間、ハリーとダンブルドアはそこに黙って座っていました。あの奇妙な生き物はもぞもぞ動き喘ぎ続けています。
次に起きることが、静かにゆっくりと、優しく降り積もる雪のように、ハリーの中に積もりました。
「ぼく、戻るんだよね?」
「きみ次第だよ」
「選べるの?」
「もちろん」ダンブルドアがハリーを見つめて微笑んでいます。「ここはキングスクロスなんでしょ?もしきみが戻らないと決めたら、きみは、列車に乗れる」
「どこに向かうの?」
「この先へ」
ハリーはしばらくの間黙ります。
「ヴォルデモートはニワトコの杖を手に入れたんだ」
「たしかに、ヴォルデモートは杖を"手に持ってる"」
「それでもぼくは戻るべき?」
「もし戻るなら、きみにはすべてを終わらせるチャンスがもう1度あると思うよ。確かなことは言えないけど、少なくとも私にはわかっていることがある。ハリー、彼と違って、またここに来るのは怖くないだろう」
ハリーは、生皮を剥がれ丸くなって泣き続ける裸のコドモを見ます。
「死者に情をかけるな。ハリー、生きている者にこそ慈しみを持つんだ。特に、愛なしに生きる者に。戻れば、傷つく魂を、引き裂かれる家族を、減らすことができる。そこに価値を見出すなら、今しばらくのさよならだね」
ハリーは頷きます。温かく明るく平和なこの場所を去るのは嫌だけど、また苦痛と恐怖と喪失の世界に向かうことになるけれど、森に向かうときほど難しくはありません。
ハリーは立ち上がりました。ダンブルドアも立ち上がりました。長い瞬間、互いを見つめ合います。
「最後にもうひとつだけおせーて。これは現実?それともぼくの頭の中で起きてるのかな?」
ダンブルドアがきらきらと微笑みます。その声は、大きく、力強く、耳の中で響きます。再び白い霧がすべてを覆い始めます。「もちろんきみの頭の中だよ、ハリー、でもそれがなぜ現実じゃないと言い切れる?」
【メモ】
「説明しろや」ととんでもなく失礼な命令口調のハリーさん、あんたはやっぱりトム・リドルにそっくりです。ヴォルディの"部分"が消えても、ハリーのトム癖は健在。ハリーを完全無欠にしないところが深いっすねー。
生皮を剥がれたこのかわいそうな裸のコドモ、これはヴォルディですね。限界まで損なわれた魂の姿です。
無傷の魂を持ったままのハリーは、メガネも要らないし傷跡も消えて、まっさらな状態。
ふたりの魂が、三途の川(limbo)にやってきたわけです。
さるおが泣いたのは「きみは、列車に乗れる」「どこに向かうの?」「この先へ」のところです。
さるおのイメージはホグワーツ特急、スカーレットに輝く力強い蒸気機関車です。
そっかー、列車というのはいつだって、"知らない世界に運んでくれる"乗り物なんだなぁ。『PS』でハリーは魔法使いだと知らされ、まだ知らない魔法の国に、冒険の世界に、真っ赤な汽車で第一歩を踏み出すわけです。
今度は、この世を終えたあとの、次の冒険の旅へ、列車に乗って出かける。ハリーには乗る資格があるよということです。死んでもいいんだよと言ってくれている。優しいですね。
そしてその列車はハリーをどこへ連れて行くのか?
答えはとてもシンプルに"On,"でした。さるおはこれを泣きながら、前へ進むんだと、先にある世界に行くんだと、次の冒険の舞台へ連れて行ってくれるんだ、と解釈しました。
あーん、もう、ハリポタって素晴らしい。
ダンブルドアはキングスクロス駅を"きみの世界に属する場所"(your party)だと言いました。それぞれが、"その人の世界"から旅立つわけですね。ダンブルドアはどこを通って冒険の旅に出かけたのかなぁ。
心ゆくまでさるお、もんち
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、不思議な場所で、懐かしいあの人と本当の会話をしましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
35:King's Cross
うつ伏せに横たわり、目を閉じたまま静けさに耳を澄ませる。
周囲には、誰もいません。
長いことたって、いや、あるいは一瞬の後、ハリーは間違いなく自分が"存在"していると感じました。だって、何かの上に横になってるこの感じ、間違いないもん。
目を開けてみます。見えるぞ。とりあえず、少なくとも目はついてます。
白い霧に包まれ、白い床の上に横になっている。床は温かくも冷たくもなく、ただそこに存在している、不思議な感じです。
ハリーは起き上がってみます。そして自分の身体を見ようとすると、そこに身体が見えました。なんかしらんけど、誰もいないからべつにええけど、裸んぼだZE!
顔を触ってみる。メガネもありません。
そのとき、何もないどこかから、耳障りな音が聞こえてきました。何かが、もぞもぞともがきながら、床を叩く小さな音です。それはとても哀れな音、静かな泣き声の混ざった、聞きたくない音でした。
素っ裸なのがなんだか恥ずかしくなりました。着るモノがあればいいのに。すると少し離れた何もない床の上に、ローブがありました。柔らかく清潔で温かいそのローブを羽織り、ハリーは立ち上がって辺りを見回します。
ここはRoRなのかな?
見上げると、巨大な半球のガラスの円天井が、はるか頭上で日の光にきらめいています。なんだか宮殿みたいなところです。
その聞きたくない哀れな音以外、何の音もしません。
明るくて、とても大きな場所。ホグワーツの大広間より大きい。そこに、ただひとり。この嫌な音を除いて。と思ったら、見えました、その音を出しているモノが。
それは、小さな裸のコドモ。生皮を剥がれ、床に丸くうずくまるようにしてベンチの下にいるコドモです。喘ぐように呼吸しています。
傷を負った瀕死の小さなコドモなのに、なんだか近寄るのが怖い。ちょっとずつ近づいてみたものの、手を伸ばすことができません。
「たすけられない」
唐突に声がしました。
はっと振り向くと、アルバス・ダンブルドアが、ミッドナイトブルーのマント姿でこちらに歩いて来ます。無傷の両腕を大きく広げています。「ハリー、すばらしい少年、勇気ある者よ。少し歩こ」不快な音から遠ざかるように、ダンブルドアは、そこにはなかった2脚の椅子へと歩きます。銀色の長い髪と髭、半月型のメガネの奥の心を貫く青い瞳、ちょっと曲がった鼻、ハリーが知っているダンブルドアです。
「死んじゃったんじゃなかったの?」
「そうだよ」
「ほんじゃ、ぼくも死んだの?」
「あぁ」ダンブルドアはとても優しく微笑んでいます。「そこが問題だ、そうだろう?けど、私はそうは思っていない」
「死んでない?」
「そのとおり」
「でも・・・」ハリーは戸惑いながら額の傷跡に触れます。あれれ、傷がないみたい。「ぼく、死んだはずなんだ。自分のこと守ろうとしなくて、やつにぼくのこと殺させたんだ」
「それですべてが違ってくる」
光りのように、炎のように、見たことがないほど充実した幸福を、ダンブルドアは身体中から発散しています。
「説明してよ」
「もうきみにはわかってるはずだ」
「ぼくはやつにぼくを殺させた」
「そうだね」
「それでぼくの中にあった彼の魂のかけらが・・・消えた?」
「それだ!彼が自分で破壊した。きみの魂は傷ひとつない、これですっかりきみ自身になったんだよ、ハリー」
「それじゃ・・・」ハリーは肩越しに、耳障りな音を出し続けるあの震える小さな生き物を見ました。
「あれは何?」
「私たちには救うことのできない何か」
「もしヴォルデモートがAKを使ったなら、なんでぼく生きてるの?今回は誰も身代わりになってくれてないのに」
「それもきみにはわかってる。よく考えて、欲望と残虐さに溺れた彼が、自分でも気づかぬうちに何をしてきたか、思い出してごらん」
考えようとするハリー、なぜか答えがすぐにわかります。「・・・ぼくの血をとった」
「それだ。彼はきみの血を使って肉体を復活させた。きみの血が彼の血管を流れている。リリーの守護がきみらふたりの中を流れているんだよ、ハリー。彼は、彼の命ときみの命を自分で結びつけてしまった」
「彼が生きている限り、ぼくも生きるってこと?でもぼく、両方とも死ななきゃならないのかと思ってた。でもこれって、同じこと言ってるのかな?」
ハリーはまたあの小さな生き物を見ます。「ほんとにたすけられない?」なんだか気になってますね。
「ハリー、きみは7つ目のホークラックスだった。作るはずではなかった、7つ目。彼の魂は不安定になりすぎていて限界だったのに、きみの両親を殺しきみも殺そうとしたら、不安定だから割れちゃった。彼はあの家に肉体だけを置いて逃げ出したつもりでいたが、それ以上のモノを置いてきてしまったんだ。彼の魂の破片は、殺すはずだったきみに、生き延びたきみの中に封印された。彼はまったく学習しない。ハウスエルフや、童話や、愛、忠誠、そして無垢、そーゆーのものを軽んじて、何も理解しない。何もだ。それらは、彼がまったく及ばないほどの強力な力を、"魔法"などが及ばない強大な力を持っているのに。彼はきみの血を使えば強くなれると思ったが、彼がリリーの犠牲と守護を生かしている。リリーの犠牲はきみらふたりの守護になった」
「はじめからわかってたの?」
「いや、推測していただけ。私の推測はけっこう当たるけど」ダンブルドアは嬉しそうに微笑んでいます。しばらく黙ってそこに座り、長い時間が経ったような、時間は経っていないような、で、あのコドモは震えながら泣き続けています。
「ぼくの杖は、なんでやつの借り物の杖(ルシウスの)をやっつけたのかな?」
「確かなことは言えないが」
「じゃ推測してよ」
ハリーの言葉に、ダンブルドアは笑いました。今のハリーは遠慮なくずけずけと命令口調ですね、トムぐらいに。
「きみとヴォルデモート卿は、まだ誰も知らない魔法の国をともに旅してきた。私も知らない前人未到の領域だから、憶測だよ。ヴォルデモート卿は復活に際して、きみとの繋がりをより強固にしてしまった。魂の一部をきみにあずけている上に、きみの血まで使ったから。もし彼が"犠牲"というもののとんでもない魔力を理解していたなら、きみの血は使わなかっただろう、触りたくもなかったはずだ。ま、それが理解できるくらいなら、彼は"ヴォルデモート卿"などにはならなかったし、殺人など犯さなかっただろうけど・・・。で、絆の深いその相手に、まずは兄弟杖で攻撃した。そしたら兄弟杖ならではのあの効果が現れた。最も恐怖を感じたのは、きみではなく彼のほうだよ、ハリー。きみは死を覚悟した、ヴォルデモート卿には決してできないことだ。きみの勇気が勝ち、きみの杖が勝った。それを杖は知っている。所有者に起きたことに、杖は共鳴する。きみの杖は、ヴォルデモート卿の力と資質を吸収し、敵として記憶したんだ。だからきみの杖はヴォルデモート卿が現れたのを認識すると、ヴォルデモート卿の力と資質で反撃するんだ。きみの杖は、今では、きみの類いまれな勇敢さとヴォルデモート卿の恐るべきスキルの両方を兼ね備えている。誰かに杖を借りたって無駄だ」
「そんなに強い杖なのに、ハーに折られちゃったよ」
「杖は"ヴォルデモート卿を"敵と見なすんだ。"ヴォルデモート卿にだけ"めっぽう強い」
ハリーは考え込みます、長い間、あるいはほんの数秒。ここでは時の流れがどうもおかしい。
「やつは先生の杖でぼくを殺した」
「"殺し損ねた"が正しい。きみにもきみが死んでないってわかるだろう?きみの苦難を過小評価するわけじゃない。大変な思いをした、それはわかっているよ」
「ところでさ、ここって気持ちいい。ここどこ?」
「私がきみに聞こうと思ってたんだ。ここはどこなの?」
ダンブルドアに聞かれるまでわかりませんでした。けど、急にわかったぞ。
「キングスクロス駅みたい。すごくキレイで、誰もいないし、列車もないけど」
「キングスクロス駅か!なるほど、きみの世界に属する場所だね」
ハリーにはどーゆー意味かわかりません。でももっと他の質問が浮かんできました。
「ですりーはろうず」
ダンブルドアの笑顔が消えます。ダンブルドアは老人ではなく、いたずらをして捕まったコドモのような表情になりました。
「許してくれるかい?真実を語らなかった私を許すことができるかい?ハリー、私はただ怖かったんだ、私が失敗したように、きみが失敗するのが。私と同じ過ちを犯してほしくなかった。いや、きみは私より良い人間だと知っていたのに。許しておくれ」
ハリーはびっくりします。だって、ダンブルドアの知的な青い目には涙がいっぱい。
「死神の秘宝、向こう見ずな人間の夢、危険で、愚か者を惹きつける。私は愚かだった。きみが知っているとおりの愚か者だ。もうきみに隠し事はない。・・・死の支配者だ、ハリー、死の支配者!私は死を克服する道を求めた。私はこれでもヴォルデモートよりマシだろうか?」
「あなたはやつなんかと違うよ!人殺しなんかしないもん。はろうずはホークラックスとは違うもん」今までぶっきらぼうな命令口調で怒っていたハリーですが、こうしてダンブルドアを目の前に、怒っているのもなんだか変だと思い始めました。
あの奇妙なコドモは泣き続けています。でも、もう振り向きません。
「グリンデルバルドも探してたの?」
ダンブルドアは頷きました。「同じ夢を見た2人の聡明で傲慢な少年たち。私たちは秘宝に夢中になったよ。彼はゴドリックズホロウに来たがった、Ignotus Peverellの墓があるからね」
「じゃ、ほんとなの?だんご三兄弟の話も?」
「もちろん。人気のない道で死神に会った、というより、あれほどの魔力を持ったモノを作ることができる天賦の才を持っただんご三兄弟はキケンな存在だった、ということだとは思うけど。・・・透明マントは、きみも知っているとおり、父から子へ、母から娘へ、Ignotusと同じくゴドリックズホロウに生まれたIgnotusの子孫へと代々受け継がれた」
「それぼくのこと?」
「そうだよ」ダンブルドアはまた少し微笑みます。「なぜあれを私があずかっていたのか疑問に思うだろうが、ジェームズが死ぬ少し前、彼は私に透明マントを見せてくれた。あのときやっと、彼が学校でこっそりいたずらばかりできたわけがわかったよ!私は、自分が見ているモノが信じられなかった。バカな夢はずっと昔にあきらめたというのに、逆らうことができなかった。よく見たくて、触ってみたくて、借りたんだ。いにしえの、なのにほころびひとつない完璧なマントだった。・・・そしてきみのパパさんは死に、私は2つ目の秘宝を手に入れた。・・・私は、自分を軽蔑している」ダンブルドアはハリーの目を見るのがやっとです。
「ぼくは軽蔑なんてしてないよ」
「軽蔑されるのがあたりまえだ。・・・きみは私の妹のことを知った。マグルたちが何をして、妹がどうなったか。私のパパさんは復讐を果たし、代償を払ってアズカバンで死んだ。私のママさんは自分の人生を捨てて妹のためにすべてを捧げた」
そして冷たく言いました。「あろうことか、私はそれに腹を立てたんだ」
ハリーの肩越しに、ダンブルドアは遠くを見やります。「私は才能に溢れていた。私は聡明だった。家から逃げ出して、輝きたかった。栄光をつかみたかった」
ダンブルドアは年老いた表情に戻っています。「でも、誤解しないでほしい。私は彼らを愛していた。ただ、自己チューだったんだ。ハリー、私の知る限りもっとも他人を尊重することのできるきみとは比べ物にならないほど、はるかに自己チューだった。私のママさんが死んで、傷ついた妹と強情な弟の面倒を見なければならなくなって、村に戻ったよ。怒り、苦々しいと思いながら。家に縛られるなんて浪費だと思ったんだ。そして・・・彼が来た」
ダンブルドアはハリーの目をまっすぐ見つめます。
「グリンデルバルト。彼の考えていることがどれほど素晴らしく思えたか、想像もつかないだろう。我々魔法使いが勝利し、マグルは従属する。グリンデルバルドと私、栄光に満ちた若き革命の指導者。もちろん私には疑念もあった。自分の良心を、すべては偉大なる善のためだと意味のない言葉でごまかした。私は、心の奥の奥のほうで、グリンデルバルトが何者かを、はたして知っていただろうか?あぁ、おそらく私は気づいていた。でも、そのことに目をつぶった。もしも計画が達成されるなら、私の夢が叶うから。・・・ほんとは、計画の中心にあったのは、死神の秘宝だったんだ。それらはどれだけ彼を魅了しただろう、私たちふたりを、どれほど虜にしただろう!権力の頂点に我々を導く無敵の杖、そして甦りの石、彼にとってそれは・・・私はそれを知らないと自分を欺き続けたが・・・彼にとって石は、Inferiの軍隊を意味した。私にとっては、両親を呼び戻し、私の肩の荷を下ろすための道具だった。あとは透明マント。私たちはふたりともマントを使わなくても自分を見えないようにするのがうまかったから、マントのことはあまり議論しなかったけど、でも私はそれを、アリアナを隠すのにちょうどいいなどと考えていた。とにかく、3つ集めることに意味があった。そーすれば、死を克服できる。本当の意味で"無敵"になれる。・・・無敵の死の支配者、グリンデルバルド&ダンブルドア!・・・一夏の狂気、一夏の残酷な夢、ただふたりの残された家族を、私は無視したんだ。・・・夏が終わり、あの弟によって現実が戻ってきた。私は、彼が私に真実を怒鳴りつけるのを聞きたくなかった。口論は大喧嘩になり、グリンデルバルトは歯止めが効かなくなった。その凶暴性に密かに気づいていたのに、知らんぷりをしていた、彼の本性。そしてアリアナは・・・ママさんが人生をなげうってすべてを捧げたあのアリアナは・・・死んで床に倒れていた」
ダンブルドアは泣き始めます。ハリーはダンブルドアの手を取り、あ、触ることができたぞ、強く握りしめます。
「グリンデルバルドは逃げた。そんな気はしていた。権力の頂点へ向かう計画と、マグルを痛めつける陰謀と、死神の秘宝への夢を手に、忽然と姿を消した。私は妹を埋葬し、この取り返しのつかない罪と重い後悔を背負って生きると決めた。・・・年月が流れ、彼の噂を聞いた。とんでもなく強力な杖を手に入れたと。その頃の私は大臣の職を何度か薦められていた。でも決してそれを受け入れなかった。権力構造の中で私が信頼されるはずがない」
「そんなことない!ファッジやスクリムジャーよりずっといい大臣になったはずじゃん!」
「そうかな。私はすでに若い頃に証明してしまった、"力"こそが私の弱点だと。権力など欲しない者が上に立つべきなんだ、真のリーダーシップを持つきみのようにね。私にはホグワーツが合っていた。良い教師にはなれたと思う」
「良いどころか、いちばんだってば」
「きみは優しい子だ、ハリー。でも私が学校で授業をやってる間に、グリンデルバルドは軍隊を組織してしまった。彼は私を怖れていると聞いたが、いやたしかにそうだったろうが、本当は私が彼を怖れていた、彼が私を怖れる以上に。死の恐怖ではない。彼の魔力でもない。私たちはほぼ互角、いや、実際は私のほうが強かったと思う。力比べではなく、私が怖れたのは真実だった。誰が妹を殺してしまったのか、もう知る術もないけど。・・・きみは私を憶病者と思うだろう。そのとおりだな。彼は私が何を怖れているかを知っていた。私は彼と会うことを拒んだ。これ以上遅らせるのはさすがに恥だと思うまで遅らせ続けた。その間に人々は死に、彼は止められない勢いだった。私はするべきことをしなければならなくなった。きみが知っているとおり、私は勝って杖を奪った」
長い沈黙の中でハリーは考えます。誰がアリアナを殺したかを、ダンブルドアは知ったのだろうか。でもそんなこと知りたくないや。ダンブルドアもきっと話したくないだろうな。ハリーにはとうとうわかりました、ダンブルドアがthe Mirror of Erisedを覗いたときに何が映るのか。なぜダンブルドアには、ハリーのことがわかったのか。もう耳障りな泣き声など気になりません。
「グリンデルバルドはヴォルデモートから杖を守ろうとしたよ」
ダンブルドアは、涙の滴が落ちた自分の膝を見つめ、頬を濡らしたまま頷きました。
「Nurmengardの独房で、彼はついに深く後悔したと聞いている。それが本当だといいね。彼には自分がしたことが恐ろしく恥ずかしいことだと理解してほしい。ヴォルデモートに嘘をついたのは、その後悔のためだろう、彼が秘宝を手に入れるのを防ごうと・・・」
「あるいはあなたのお墓が荒らされるのを防ごうと」ハリーが付け足します。
「それから長いこと経って私はうち捨てられたゴーント家から復活の石をみつけた。彼とは別の理由で、秘宝の中で私がもっとも欲したモノだ。私は片手を失った。それがホークラックスだということも、呪われているだろうということも、忘れていた。私は指輪をはめ、すぐにアリアナの気配がした。ママさんも、パパさんも来てくれた。私は彼らに謝り続けた。・・・私はそのような愚か者だ、ハリー。この人生を生きてもなお、私は学ばなかったんだ。私は秘宝を持つにふさわしくないということを、最後にまた証明してしまった。これが私なんだよ」
「家族に会いたいって思うのって、フツーじゃんか。悪いことじゃないよ」
「おそらく、秘宝を集めることができる者は100万人にひとりだ、ハリー。私は、ニワトコの杖には認められた。それを持っていることを威張らないし、その道具を殺しに用いたりしない。私はそれを欲で奪ったのではなく人々を救うために手に入れた、だから杖は私がそれを使うことを許してくれた。だが透明マントは、無駄な興味で手に入れてしまった。だから本当の持ち主であるきみに働いたようには、私には働いてくれなかった。そして石は、きみのときのように犠牲を赦すのではなく、私は平和に過ごしている彼らをいたずらに引きずり戻しただけだった。・・・私ではない。きみこそが、秘宝を持つにふさわしい」
ダンブルドアはハリーの手を優しく叩き、微笑みかけています。ハリーはもうダンブルドアのことを怒っていません。
「なんでこんなに難しくしたの?」
ダンブルドアの笑顔が震えています。
「私は、グランジャーさんがきみを少しだけ遅らせてくれると思った。きみの善良な心が、秘宝を求める情熱に支配されしまうのが怖かったんだ。私のように、ふさわしくないときにふさわしくない理由で、それらを手にしてしまうのを怖れた。正しい心で安全に手に入れてほしくてね。きみは本当の、死神の克服者。ホンモノは決してそれから逃げたりしない。ホンモノは死を受け入れ、死よりももっとつらいことはこの世にこそあると理解する」
「ヴォルデモートははろうずのこと知らないの?」
「知らないんじゃないかな?あの石の価値に気づかずホークラックスにしちゃったし。でもハリー、もし知っていたとしても、あまり興味はもたなかったかもしれない。彼も透明マントは必要ないし、黄泉の国から取り戻したい人なんているはずもない。彼は死を怖れただけだ。誰のことも愛しはしなかった」
「杖はほしがると思った?」
「きみの杖がリトルハングルトンの墓地でヴォルデモートに打ち勝ったとき、いずれあの杖を手に入れようとするだろうと思ったよ。最初彼は、きみがとんでもなく高度な魔法で自分を負かしたと思った。ところがオリバンダーを拉致ってみたら兄弟杖だと聞かされ、これですべて説明がつくと考えた。でも借り物はまたきみに負けたんだ。ヴォルデモートは、きみの杖をそれほどまでに強くするきみの資質について、きみだけが授かり自分が持たない力とは何かと自問するかわりに、最強の杖を追った。それさえ手に入れれば、ただひとつの弱点を克服できるぜ無敵だぜと信じて。かわいそうなセヴルス・・・」
「あなたの死がスネイプと一緒に計画されたなら、ほんとは彼にニワトコの杖の最後の所有者になってほしかったんじゃ?」
「そう思ったが・・・そのとおりにはならなかったね」
長い時間、ハリーとダンブルドアはそこに黙って座っていました。あの奇妙な生き物はもぞもぞ動き喘ぎ続けています。
次に起きることが、静かにゆっくりと、優しく降り積もる雪のように、ハリーの中に積もりました。
「ぼく、戻るんだよね?」
「きみ次第だよ」
「選べるの?」
「もちろん」ダンブルドアがハリーを見つめて微笑んでいます。「ここはキングスクロスなんでしょ?もしきみが戻らないと決めたら、きみは、列車に乗れる」
「どこに向かうの?」
「この先へ」
ハリーはしばらくの間黙ります。
「ヴォルデモートはニワトコの杖を手に入れたんだ」
「たしかに、ヴォルデモートは杖を"手に持ってる"」
「それでもぼくは戻るべき?」
「もし戻るなら、きみにはすべてを終わらせるチャンスがもう1度あると思うよ。確かなことは言えないけど、少なくとも私にはわかっていることがある。ハリー、彼と違って、またここに来るのは怖くないだろう」
ハリーは、生皮を剥がれ丸くなって泣き続ける裸のコドモを見ます。
「死者に情をかけるな。ハリー、生きている者にこそ慈しみを持つんだ。特に、愛なしに生きる者に。戻れば、傷つく魂を、引き裂かれる家族を、減らすことができる。そこに価値を見出すなら、今しばらくのさよならだね」
ハリーは頷きます。温かく明るく平和なこの場所を去るのは嫌だけど、また苦痛と恐怖と喪失の世界に向かうことになるけれど、森に向かうときほど難しくはありません。
ハリーは立ち上がりました。ダンブルドアも立ち上がりました。長い瞬間、互いを見つめ合います。
「最後にもうひとつだけおせーて。これは現実?それともぼくの頭の中で起きてるのかな?」
ダンブルドアがきらきらと微笑みます。その声は、大きく、力強く、耳の中で響きます。再び白い霧がすべてを覆い始めます。「もちろんきみの頭の中だよ、ハリー、でもそれがなぜ現実じゃないと言い切れる?」
【メモ】
「説明しろや」ととんでもなく失礼な命令口調のハリーさん、あんたはやっぱりトム・リドルにそっくりです。ヴォルディの"部分"が消えても、ハリーのトム癖は健在。ハリーを完全無欠にしないところが深いっすねー。
生皮を剥がれたこのかわいそうな裸のコドモ、これはヴォルディですね。限界まで損なわれた魂の姿です。
無傷の魂を持ったままのハリーは、メガネも要らないし傷跡も消えて、まっさらな状態。
ふたりの魂が、三途の川(limbo)にやってきたわけです。
さるおが泣いたのは「きみは、列車に乗れる」「どこに向かうの?」「この先へ」のところです。
さるおのイメージはホグワーツ特急、スカーレットに輝く力強い蒸気機関車です。
そっかー、列車というのはいつだって、"知らない世界に運んでくれる"乗り物なんだなぁ。『PS』でハリーは魔法使いだと知らされ、まだ知らない魔法の国に、冒険の世界に、真っ赤な汽車で第一歩を踏み出すわけです。
今度は、この世を終えたあとの、次の冒険の旅へ、列車に乗って出かける。ハリーには乗る資格があるよということです。死んでもいいんだよと言ってくれている。優しいですね。
そしてその列車はハリーをどこへ連れて行くのか?
答えはとてもシンプルに"On,"でした。さるおはこれを泣きながら、前へ進むんだと、先にある世界に行くんだと、次の冒険の舞台へ連れて行ってくれるんだ、と解釈しました。
あーん、もう、ハリポタって素晴らしい。
ダンブルドアはキングスクロス駅を"きみの世界に属する場所"(your party)だと言いました。それぞれが、"その人の世界"から旅立つわけですね。ダンブルドアはどこを通って冒険の旅に出かけたのかなぁ。
心ゆくまでさるお、もんち
2008年01月28日
Liga 07-08 第21節 ビルバオバルサ
さるおです。
前半におしっこしたのに、後半にひっかけられて、結局サン・マメスでおしっこならず。(もう何を書いているのかわかりません)
前半、ビルバオさんは守備がんばってました。開始から20分くらいはビルバオさんペースだったしな、パスなんかぜんぜん回らないし、なんとなくボール持ってるうちに獲られちゃうし、バルサは元気なかった。SBのオーバーラップがちょっとできたのは20分からしばらくの間で、とりあえず点獲りに行けよっちゅーことで35分、イニ坊のフィードをレオがぼかん、こぼれたのをデコが繋いで右から切れ込んできたぼやんちゃんのゴール、ワンタッチでね、うまかったっす。
後半は立ち上がりだけ、レオとぼやんちゃんとティティがビルバオゴール前までボール持って行ったけど決めきれず、その後はビルバオの攻撃を浴び続け、ビクトリーな男が奇跡を起こし続け、んでまぁ、後半34分、いつもの(笑)バルデスのいつもの(笑)"妙に短いゴールキック"を獲られて右サイドから攻め込まれてなんだかんだでジョレンテですわー。
バルサは勝ち続けなければならない状況っすから、"2ポイントを落とした"わけで、もう、あれかな、リーガは。で、死に物狂いでCL。
おまえら、ちゃんと死に物狂いでやれな。特に前のほう、ボール持ってなくても走って走って動き続けてマークを外せな。
負けるのはいいんだよ。みっともないのが嫌なんだ。(負けるのはぜんぜんよくないですが)
ピッチもベンチも絢爛豪華なんだろ。
ぼやんちゃんがせっかくすごいの決めたんだぞ。勝て。
はーぁ、ミリートを出せとか、シャビとグッディの交代はこの場合よかったのかなとか、まぁベンチでの奇行が目立つフランクリンには聞きたいことが山ほどあるざんす。
ということで、ぐったりしつつ、マドリさんって強いですよね。(素直)
ちゃんとプレスかけまくって、みんなで攻めて、みんなで守って、決めるとこで決めて、あんたらすごいぜ。(号泣)
心ゆくまでさるお、もんち!
前半におしっこしたのに、後半にひっかけられて、結局サン・マメスでおしっこならず。(もう何を書いているのかわかりません)
前半、ビルバオさんは守備がんばってました。開始から20分くらいはビルバオさんペースだったしな、パスなんかぜんぜん回らないし、なんとなくボール持ってるうちに獲られちゃうし、バルサは元気なかった。SBのオーバーラップがちょっとできたのは20分からしばらくの間で、とりあえず点獲りに行けよっちゅーことで35分、イニ坊のフィードをレオがぼかん、こぼれたのをデコが繋いで右から切れ込んできたぼやんちゃんのゴール、ワンタッチでね、うまかったっす。
後半は立ち上がりだけ、レオとぼやんちゃんとティティがビルバオゴール前までボール持って行ったけど決めきれず、その後はビルバオの攻撃を浴び続け、ビクトリーな男が奇跡を起こし続け、んでまぁ、後半34分、いつもの(笑)バルデスのいつもの(笑)"妙に短いゴールキック"を獲られて右サイドから攻め込まれてなんだかんだでジョレンテですわー。
バルサは勝ち続けなければならない状況っすから、"2ポイントを落とした"わけで、もう、あれかな、リーガは。で、死に物狂いでCL。
おまえら、ちゃんと死に物狂いでやれな。特に前のほう、ボール持ってなくても走って走って動き続けてマークを外せな。
負けるのはいいんだよ。みっともないのが嫌なんだ。(負けるのはぜんぜんよくないですが)
ピッチもベンチも絢爛豪華なんだろ。
ぼやんちゃんがせっかくすごいの決めたんだぞ。勝て。
はーぁ、ミリートを出せとか、シャビとグッディの交代はこの場合よかったのかなとか、まぁベンチでの奇行が目立つフランクリンには聞きたいことが山ほどあるざんす。
ということで、ぐったりしつつ、マドリさんって強いですよね。(素直)
ちゃんとプレスかけまくって、みんなで攻めて、みんなで守って、決めるとこで決めて、あんたらすごいぜ。(号泣)
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月24日
年賀状をお待たせしています
さるおです。
さるおの凄まじく上等な涙の年賀状をほしいと言ってくださる優しさ溢れるよい子のみなさんを、お待たせしっぱなしで恐縮です。まだ出せてません。(しっかりしろ)
しっかりするつもりです。今月中には、なんとか。
手元に残ってるかどうかを含め(たぶん残ってるんだけど)、いろいろね、記事を書きます、近いうちに、ほんとに。(必死)
メールとかお年賀状ですでにお送り先をご指示くださってるよい子たち、どうもありがとうね。さるおはとてもよろこんでいます。もちっと待っててね。
ブログ内にコメントでご連絡くださっているよい子も、待っててくれー。

心ゆくまでさるお、もんち!
さるおの
しっかりするつもりです。今月中には、なんとか。
手元に残ってるかどうかを含め(たぶん残ってるんだけど)、いろいろね、記事を書きます、近いうちに、ほんとに。(必死)
メールとかお年賀状ですでにお送り先をご指示くださってるよい子たち、どうもありがとうね。さるおはとてもよろこんでいます。もちっと待っててね。
ブログ内にコメントでご連絡くださっているよい子も、待っててくれー。

心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月22日
さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 34
さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ついに真実を思い知らされてしまいましたが、やっぱ怖いよな。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
34:The Forest Again
ついに、真実を知るときがきた。
かつて、勝利のためのヒミツを学んだはずの校長室の、埃っぽいカーペットに突っ伏して横たわったままのハリーは、ついに、はじめから自分には生き残る選択肢がなかったことを知ります。彼の使命は、両手で迎える死神のもとへ、ただ静かに歩いて行くことでした。
ヴォルディの待つ森へ、杖を構えず、己を守ろうともせず、ただ歩いて行く。ヴォルディを生かし続けたてきた自分のこの命が終わると同時に、あの夜ゴドリックホロウでなされるはずだった終焉が訪れる。
Neither would live, neither could survive.
定められた運命に逆らいハリーを生かそうとするかのように、心臓がドキドキと暴れています。
死ぬのって、痛いのかな。
思えば、ハリーはこれまで生き延びてきました。なぜなのか、考えもしませんでした。ハリーの生きたいという意志は、常に死の恐怖を上回っていた、けれどもう、それも終わり。逃げる道は残されていません。ハリーを待つのは、死です。
もしプリベット通り4番地を出たあの夏の夜に死んでいたら、ヘドウィグのように一瞬で死ねたら、この真実を知らずに済んだのに。あのとき不死鳥の杖はハリーを救いました。
もし、この戦闘で失った自分が愛する誰かのために、杖の前に立ちはだかって代わりに死ねていたら、この真実を知らずに済んだのに。それを行えた両親が、今では羨ましく感じます。
知っている勇気とはまったく別の勇気、異なる種類の勇敢さ、それが必要。指先がかすかに震えています。喉も口の中もカラカラです。
ゆっくり、とてもゆっくり起き上がる。ゆっくりと、深く呼吸する。そうすれば、今はまだ生きていると感じることができるから。ぼくが今日まで生き延びてきた奇跡を、ぼくは今までなんとも思ってなかった。
ダンブルドアの裏切りは、もうどーでもよかった。そこにあったのはとても大きなプラン。ぼくがただ愚かで、気づかなかっただけ。なぜぼくに生きていてほしいのか、聞いたこともなかった、当然だって思い込んで。
今でははっきりわかります、ハリーの寿命は、ハリーがすべてのホークラックスを破壊するのにどれだけ時間がかかるかによって決まっていたのだと。
ダンブルドアはそのシゴトをハリーに引き継がせ、ハリーは従順に、ヴォルディを追い詰めているつもりが、自分の命のろうそくを削ってきたのです。なんと完全なプランだろう。なんと美しいプランだろう。多くの命を失うことなく、殺される運命の少年にキケンなシゴトをやらせる。そしてその少年の死は、不幸な損失ではなく、ヴォルディへの最後の反撃となる。
ダンブルドアにはわかっていた。たとえそれが自分の死を意味しても、ハリーは決して立ち止まらないと。
ダンブルドアにはわかっていた。ヴォルディも知っていた。誰かが自分のために死ぬなんて、ハリーには決して我慢できないと。
でも、ダンブルドア、あなたはぼくを買いかぶりすぎた。ぼくは失敗したんだ。ナギニちゃんがまだ生きている。ぼくが死んでも、まだヴォルデモートにはヘビがいる。
ぼくが死んだら、誰が続きをやるのかな。もちろん、ロンとハーに決まってる。だからダンブルドアはぼくに、きみには友達が必要だなんて言ったんだ。誰かが続きをできるように。
ロンとハーが、なぜか手の届かないほど遠くにいる気がします。別れてから、長い時間が経っているような気がします。
さよならは言わない。説明はしない。ふたりはきっとぼくを止めようとするから。
最初から、彼らと一緒にゴールすることなんてできない旅路だったのです。
モリーにもらった金時計を見る。30分が過ぎました。死ななければならない。終わらせなければならない。
心臓はドキドキと、暴れる小鳥のように鳴っています。残された時間を知り打ち急いでいるのかもしれません。
ハリーは振り返ることなく校長室を後にしました。
城は静まり返り、肖像画も空のままです。
ハリーは透明マントをかぶり、大理石の階段を降り、エントランスに向かいます。
心のどこか、心のほんの小さな一部分が、願っています。誰かぼくを見つけて、誰かぼくに行かなくてよいと言って。
ネビルがオリバー・ウッドとともに、校庭に横たわる遺体を運び込んでいます。
あ、コリン・クリービーだ。未成年なのに、きっとこっそり戻ってきたんです、ハリーと一緒に戦おうとして。小さなコリンをオリバーが担ぎ上げて歩いています。
手の甲で額を拭い、一瞬立ち止まるネビルが、まるで年老いたように見えます。
ドア越しに大広間をちらりと見ると、労り合う傷ついた人々が見えます。ハーもロンもジニーも、他のウィーズリーも、ルナもいません。もう1度だけ、みんなの姿が見たいのに。いや、このほうがいいんだ。みんなと向き合うなんてできない。
校庭に出ます。まだ暗いけど、もうすぐ明け方の4時です。
別の遺体の上にかがみこむネビルに近づき、ハリーは声をかけました。
「ネビル」
「わぁ、びっくりした、ハリー、心臓が止まっかと思ったよ!」
ハリーは、透明マントを脱ぎました。
「ひとりでどこ行くの?」
「こーゆープランなんだ。やらなきゃいけないことがあるから。聞いて、ネビル」
「ハリー!」感のいいネビル、はっとしてこう聞きます。「ヘビ男んとこに行くんじゃないよね?」
「まさか」嘘をつくハリー。「ちょっとの間姿を消すけど。・・・ネビル、ナギニちゃんって知ってるよね?」
「うん。聞いたことある」
「殺さなくちゃいけないんだ。そのことはロンとハーが知ってる。もしも彼らが・・・」
言えません。そんなこと、言えない。息が苦しい。
どれほど残酷であっても、ぼくは今ダンブルドアみたいにならなきゃ、落ち着いて、バックアップが必要なんだ、誰かが続きをやらなきゃ。ダンブルドアはホークラックスのヒミツを知る人間を3人残して死んだ。ネビルがぼくの代わりになる。そーすれば、3人残せる。
くじけそうになりながら、自分を励まし、言葉を続けます。「もしも彼らが・・・たとえば忙しくて・・・きみにチャンスがあれば・・・」
「ヘビを殺すんだね」
「うん」
「わかった」
「ありがとう、ネビル」
ハリーが歩き出そうとしたとき、ネビルが彼の手首をつかみました。
「ぼくらみんな、戦い続ける。ハリー、そうだろ?」ハリーの肩を叩いてくれました。
「うん。ぼく・・・」
もう言葉が出てきません。
ハリーは透明マントをかぶり、再び歩き出しました。少し離れたところにジニーがいます。
「だいじょぶ、心配ないよ、すぐ中に連れて行ってあげるから」
「家に帰りたい。これ以上戦いたくない!」
「わかるわ。家に帰ろう」傷を負った女の子を励ましているんですね。
大声で叫びたい衝動に押し流されそうです。ぼくがここにいるって気づいて!ぼくがこれから行くところを、知っておいて!ジニー、ぼくを止めて、引きずり戻して、ぼくを家に連れ帰ってよ。
でも、ホグワーツこそが、ハリーの"家"。ハリー、ヴォルディ、スネイプ、見捨てられた少年たちの、家。
ハリーは歩きます。苦しくても、そしてこれが最後でも、ジニーに知られないまま、横を通りすぎる。
ジニーは振り返りました。まるでハリーを感じたかのように。でもハリーは振り返らない。
銅のやかんにお湯が沸き、お茶とケーキが並び、ヒゲだらけの大きな顔がいつも迎えてくれたハグリッドの、静まり返った小屋を過ぎ、森までやってきました。
そのとき、ディメンターの一団が木々の間を飛んでいるのに気づきました。もうパトロナスを呼ぶ力はありません。身体中が震えています。
戦って、苦しんで、真実を知った今になっても、死神の待つ森へ歩い行くことは簡単ではありません。
緑の香りが、冷たい空気が、ひとつひとつの呼吸が、とても貴重に思えます。みんなは、これから何年も生きて行く。ぼくにはもう費やすべき時間がない。無理だ、森へなんて行けない。でも行かなければなりません。
長い長いゲームは終わりました。スニッチはもう飛んでいません。地上に降りる時間です。
そして突然思い出しました。
I open at the close.(私は閉じるときに開く)
今が"閉じるとき"。"終わり"を意味しているんだ。今がそのときだ。
ハリーはハグリッドのポーチからスニッチを出し、口づけしたままこう囁きます。「ぼく、死ぬことにした」
スニッチは割れました。震える手でドラコの杖をとり明かりを灯すと、中にあったのは、ひび割れた黒い石です。ゴーントの指輪の石、あのシンボルが刻まれた"The Resurrection Stone"です。
ハリーにはわかります。死者を呼び戻すんじゃない、ぼくが仲間に加わるんだ。呼んでいるのはぼくではなく、彼らなんだな。
目を閉じて、手のひらで石を3度転がします。
人の気配がします。
来てくれたんだね、ぼくが会いたい人たちが。
目を開けると、ゴーストと人間の中間ぐらいの姿で、でもちゃんと見えます、微笑んでこちらに歩いてくるみんなが。
ハリーと同じ身長で、死んだ夜の服装で、はねた黒髪にメガネがかすかに曲がっている、ジェームズ。
背が高くてハンサムで、ポケットに手を入れて大股で優美に歩き、いたずらっぽく笑う、シリウス。
若々しくて、髪が多くて、この懐かしい場所に戻ってきたのが嬉しそうな、幸せな顔のリーマス。
にっこりと笑い、長い髪を手でまとめながら、緑の瞳でハリーをしっかりとみつめるリリー。
リリーが言います。「すごく勇敢だったわ」
ジェームズが言います。「もうすぐだよ。あとほんの少し。ぼくらはきみを誇りに思う」
「痛いの?」予想もしていなかったコドモっぽい質問が、ハリーの口から出ます。
答えてくれたのはシリウスとリーマスです。「痛くも何ともない。眠るより簡単さ」「向こうも早く終わらせたがってる」
思わずハリーはこう言います。「みんな、死なないでいてほしかったのに」、特にリーマスを見つめて「コドモがいるのに。リーマス・・・ぼく・・・ぼく・・・」
「うちの子をもう見られないのは残念だけど、いつかあの子にはわかる、私がなぜ死んだのか。私はこの世界を、彼が幸せになれる世界にしようとしたんだと」
森からの風がハリーの髪を撫でます。ぼくを呼んでる。4人は何も言いません。ハリーの決断を待っています。
「そばにいてくれる?」
「最後まで」ジェームズが答えます。
「見えないよね?」
「私たちはきみの一部だ。誰にも見えないよ」シリウスが答えます。
「近くにいて」これはハリーが母親にする、最初で最後のお願いです。
ハリーは透明マントを身体に巻きつけるようにして歩き出しました。ディメンターは寄ってきません。きっと4人がパトロナスになって守ってくれているんです。
森の奥へ奥へ、ただひたすら歩く。ヴォルデモートに辿り着くことはわかっています。
ハリーの両隣を4人が並んで歩いています。彼らがそばにいる。それだけが、ハリーの勇気です。それだけが、ハリーの足を1歩ずつ動かしています。ずっとずっと奥まで。死神が待つ森の奥まで。
「誰かいるぞ」「ガキは透明マントを持ってる」
囁き声がします。
ハリーが立ち止まると、4人も立ち止まりました。
杖を構えて木の陰から飛び出してきたのはヤクスリーとドロホヴです。ハリーが見えない2人は森の奥へと歩き出しました。ハリーは跡を追います。
前方に、明かりが見える。焚き火を中央に、ある者はマスクをかぶり、ある者はフードをかぶり、DEが輪を作って座っています。巨人が2人、フェンリルは爪を噛んで、ベラ姐はもちろん、まるほいパパ・まるほいママもいます。全員がヴォルディを見つめています。
そこはかつてアラゴグがいた場所、巨大な巣が今も残っています。アラゴグのコドモたちはいません。
リリーがハリーに微笑み、ジェームズがハリーに頷きます。だいじょうぶ、そばにいるよと。
ヴォルディは立って祈るように頭を垂れ、ニワトコの杖を握っています。背後に浮かぶ球体にはナギニちゃんがいる。
「ガキの気配はありません」ヤクスリーの報告にヴォルディが顔を上げます。
「来ると思ったが」目は焚き火の炎を見つめています。
誰も何も言いません。DEたちも恐れているんだな。
ハリーは少し離れた場所に立ったまま、透明マントを脱ぎ、杖と一緒にポケットに入れました。
「思い違いか」ヴォルディが静かに言います。
ハリーは、できるかぎりの大声で言いました。「思い違いじゃないYO!」
怖れていると知られたくない。
汗で、"The Resurrection Stone"が手から滑り落ちます。一瞬、ハリーの視界の隅に4人が見え、そして消えました。
ハリーはゆっくりと明かりに近づきます。静かだったDEたちは、立ち上がって叫びながら、笑いながら、ハリーを見ています。
ヴォルディは動きません。赤い瞳が、ただハリーを凝視しています。
「ハリー!来るなー!」
その絶叫は、近くの木に縛りつけられたハグリッドでした。
「静かにしろやー」
ロウルが杖を振り、ハグリッドは黙らされました。
ベラ姐は呼吸も荒くギラギラした目でヴォルディとハリーを見ています。
メラメラと燃える焚き火の炎と球体の中を蠢くナギニちゃん以外、すべてが静止しています。
杖を出すつもりはありません。もしここからヘビを狙えるとしても、ハリーが呪文を唱えるより先に、15発の呪文が飛んでくるのはわかっています。
見つめ合う、ヴォルディとハリー。
「ハリー・ポッター。生き残った少年か」ヴォルディは小首をかしげ、やがて口元に、よろこびとは無縁の恐ろしい笑みを浮かべました。
誰も動かない。みんな待っています。すべてが、ヴォルディの次の動きを待っている。
ハリーはなぜかジニーのことを思います。ジニーの、あの炎のように激しく燃える瞳を。そしてジニーとのチューを。
ヴォルディが杖を上げました。何が起こるのかとコドモのように小首をかしげたまま。
ハリーはヴォルディの赤い瞳を見つめ返します。心の中では、ぼくが泣き出さないうちに、早くやっちゃってー、と思いながら。
ヴォルディの唇が動くのが見えました。そして緑色の閃光に包まれ、すべては終わりました。
【メモ】
やっぱり、やっぱりそーだったんだ。ハリーは死神の腕の中に歩いて行かなければならなくなった。勝つために苦難を乗り越えてきたのに、それは違うと、運命は最初から決まっていたなんて。涙出ます。
Neither would live, neither could survive.
シビルの予言では"neither can live while the other survives ..."ですね。
ハリーというホークラックスが死んで、ロンかハーかネビルがナギニちゃんを殺して、ヴォルディが残る。でももうヴォルディは"不死"ではないから、たとえ力で勝てる人が現れなくても、年とったら死ぬわけです。
でも、ほんとにそうかな。
Joが言ってました。ハリーは最後にリリーがやったことと同じことをやるんだって。ダンブルドアが言ってました。ハリーはジェームズよりもリリーに似ていると。
さるおはそれを"自己犠牲"かと思ってましたが、違います。リリーのしたことは"ハリーを守った"ということです。リリーがハリーを運命のこの日まで生かし続けた。ならばハリーにも、誰かを守れるんじゃないか。丸腰でただそこに立ち、ジニーを思い、緑色の閃光に包まれたハリー。守護をジニーに。あるいは、守護を愛する者たちに。そーゆーことじゃないかと思います。
さらに、これでハリーが死んじゃうんなら、"the Deathly Hallows"が出てきた意味がない。
透明マントは持ってます。石も手に入れた(落としちゃったけど)。そしてニワトコの杖は、さるおはハリーが持ち主だと思います。
ニワトコの杖の持ち主が代わるたび血が流れたのは、オリバンダーさんの言ったとおり、杖のせいではなく人間の愚かさのせいだと思います。だとすれば、杖の持ち主はダンブルドアからドラコへ、そしてハリーへと受け継がれているはず。
"the Deathly Hallows"を3つ集めたら死神を退けることができる。だからハリーはこのまま死んだりするはずないさ。(まだページが残ってるし)
ホグワーツは、ハリーの家。ハリー、ヴォルディ、スネイプ、見捨てられた少年たちみんなの家。これでまた号泣です。
ダンブルドアが知っていたように、ヴォルディが知っていたように、やっぱりハリーは決して立ち止まらなかった。誰かが自分のために死ぬなんて、決して我慢できなかった。素晴らしいっす。そして、死ぬのを怖がり、怯え、止めてほしいと心の中で懇願しています。素晴らしいっす。
でももう試合は終わる。ほうきから降りる時間がきた。長い、とても長いクィディッチを、戦ってきたんだなぁ。
親を知らないハリーが、甘えたことのないハリーが、17年の生涯でただ1度だけ、自分が殺されに行くと知り、天国にいる親たちに、そばいてくれと、もう、涙で字が読めねーずら。
長い指が"クモのような"手をしたヴォルディ、アラゴグのネットの下で待ちかまえてるなんて、またしてもハリポタは美しいっすね。
心ゆくまでさるお、もんち!
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ついに真実を思い知らされてしまいましたが、やっぱ怖いよな。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
34:The Forest Again
ついに、真実を知るときがきた。
かつて、勝利のためのヒミツを学んだはずの校長室の、埃っぽいカーペットに突っ伏して横たわったままのハリーは、ついに、はじめから自分には生き残る選択肢がなかったことを知ります。彼の使命は、両手で迎える死神のもとへ、ただ静かに歩いて行くことでした。
ヴォルディの待つ森へ、杖を構えず、己を守ろうともせず、ただ歩いて行く。ヴォルディを生かし続けたてきた自分のこの命が終わると同時に、あの夜ゴドリックホロウでなされるはずだった終焉が訪れる。
Neither would live, neither could survive.
定められた運命に逆らいハリーを生かそうとするかのように、心臓がドキドキと暴れています。
死ぬのって、痛いのかな。
思えば、ハリーはこれまで生き延びてきました。なぜなのか、考えもしませんでした。ハリーの生きたいという意志は、常に死の恐怖を上回っていた、けれどもう、それも終わり。逃げる道は残されていません。ハリーを待つのは、死です。
もしプリベット通り4番地を出たあの夏の夜に死んでいたら、ヘドウィグのように一瞬で死ねたら、この真実を知らずに済んだのに。あのとき不死鳥の杖はハリーを救いました。
もし、この戦闘で失った自分が愛する誰かのために、杖の前に立ちはだかって代わりに死ねていたら、この真実を知らずに済んだのに。それを行えた両親が、今では羨ましく感じます。
知っている勇気とはまったく別の勇気、異なる種類の勇敢さ、それが必要。指先がかすかに震えています。喉も口の中もカラカラです。
ゆっくり、とてもゆっくり起き上がる。ゆっくりと、深く呼吸する。そうすれば、今はまだ生きていると感じることができるから。ぼくが今日まで生き延びてきた奇跡を、ぼくは今までなんとも思ってなかった。
ダンブルドアの裏切りは、もうどーでもよかった。そこにあったのはとても大きなプラン。ぼくがただ愚かで、気づかなかっただけ。なぜぼくに生きていてほしいのか、聞いたこともなかった、当然だって思い込んで。
今でははっきりわかります、ハリーの寿命は、ハリーがすべてのホークラックスを破壊するのにどれだけ時間がかかるかによって決まっていたのだと。
ダンブルドアはそのシゴトをハリーに引き継がせ、ハリーは従順に、ヴォルディを追い詰めているつもりが、自分の命のろうそくを削ってきたのです。なんと完全なプランだろう。なんと美しいプランだろう。多くの命を失うことなく、殺される運命の少年にキケンなシゴトをやらせる。そしてその少年の死は、不幸な損失ではなく、ヴォルディへの最後の反撃となる。
ダンブルドアにはわかっていた。たとえそれが自分の死を意味しても、ハリーは決して立ち止まらないと。
ダンブルドアにはわかっていた。ヴォルディも知っていた。誰かが自分のために死ぬなんて、ハリーには決して我慢できないと。
でも、ダンブルドア、あなたはぼくを買いかぶりすぎた。ぼくは失敗したんだ。ナギニちゃんがまだ生きている。ぼくが死んでも、まだヴォルデモートにはヘビがいる。
ぼくが死んだら、誰が続きをやるのかな。もちろん、ロンとハーに決まってる。だからダンブルドアはぼくに、きみには友達が必要だなんて言ったんだ。誰かが続きをできるように。
ロンとハーが、なぜか手の届かないほど遠くにいる気がします。別れてから、長い時間が経っているような気がします。
さよならは言わない。説明はしない。ふたりはきっとぼくを止めようとするから。
最初から、彼らと一緒にゴールすることなんてできない旅路だったのです。
モリーにもらった金時計を見る。30分が過ぎました。死ななければならない。終わらせなければならない。
心臓はドキドキと、暴れる小鳥のように鳴っています。残された時間を知り打ち急いでいるのかもしれません。
ハリーは振り返ることなく校長室を後にしました。
城は静まり返り、肖像画も空のままです。
ハリーは透明マントをかぶり、大理石の階段を降り、エントランスに向かいます。
心のどこか、心のほんの小さな一部分が、願っています。誰かぼくを見つけて、誰かぼくに行かなくてよいと言って。
ネビルがオリバー・ウッドとともに、校庭に横たわる遺体を運び込んでいます。
あ、コリン・クリービーだ。未成年なのに、きっとこっそり戻ってきたんです、ハリーと一緒に戦おうとして。小さなコリンをオリバーが担ぎ上げて歩いています。
手の甲で額を拭い、一瞬立ち止まるネビルが、まるで年老いたように見えます。
ドア越しに大広間をちらりと見ると、労り合う傷ついた人々が見えます。ハーもロンもジニーも、他のウィーズリーも、ルナもいません。もう1度だけ、みんなの姿が見たいのに。いや、このほうがいいんだ。みんなと向き合うなんてできない。
校庭に出ます。まだ暗いけど、もうすぐ明け方の4時です。
別の遺体の上にかがみこむネビルに近づき、ハリーは声をかけました。
「ネビル」
「わぁ、びっくりした、ハリー、心臓が止まっかと思ったよ!」
ハリーは、透明マントを脱ぎました。
「ひとりでどこ行くの?」
「こーゆープランなんだ。やらなきゃいけないことがあるから。聞いて、ネビル」
「ハリー!」感のいいネビル、はっとしてこう聞きます。「ヘビ男んとこに行くんじゃないよね?」
「まさか」嘘をつくハリー。「ちょっとの間姿を消すけど。・・・ネビル、ナギニちゃんって知ってるよね?」
「うん。聞いたことある」
「殺さなくちゃいけないんだ。そのことはロンとハーが知ってる。もしも彼らが・・・」
言えません。そんなこと、言えない。息が苦しい。
どれほど残酷であっても、ぼくは今ダンブルドアみたいにならなきゃ、落ち着いて、バックアップが必要なんだ、誰かが続きをやらなきゃ。ダンブルドアはホークラックスのヒミツを知る人間を3人残して死んだ。ネビルがぼくの代わりになる。そーすれば、3人残せる。
くじけそうになりながら、自分を励まし、言葉を続けます。「もしも彼らが・・・たとえば忙しくて・・・きみにチャンスがあれば・・・」
「ヘビを殺すんだね」
「うん」
「わかった」
「ありがとう、ネビル」
ハリーが歩き出そうとしたとき、ネビルが彼の手首をつかみました。
「ぼくらみんな、戦い続ける。ハリー、そうだろ?」ハリーの肩を叩いてくれました。
「うん。ぼく・・・」
もう言葉が出てきません。
ハリーは透明マントをかぶり、再び歩き出しました。少し離れたところにジニーがいます。
「だいじょぶ、心配ないよ、すぐ中に連れて行ってあげるから」
「家に帰りたい。これ以上戦いたくない!」
「わかるわ。家に帰ろう」傷を負った女の子を励ましているんですね。
大声で叫びたい衝動に押し流されそうです。ぼくがここにいるって気づいて!ぼくがこれから行くところを、知っておいて!ジニー、ぼくを止めて、引きずり戻して、ぼくを家に連れ帰ってよ。
でも、ホグワーツこそが、ハリーの"家"。ハリー、ヴォルディ、スネイプ、見捨てられた少年たちの、家。
ハリーは歩きます。苦しくても、そしてこれが最後でも、ジニーに知られないまま、横を通りすぎる。
ジニーは振り返りました。まるでハリーを感じたかのように。でもハリーは振り返らない。
銅のやかんにお湯が沸き、お茶とケーキが並び、ヒゲだらけの大きな顔がいつも迎えてくれたハグリッドの、静まり返った小屋を過ぎ、森までやってきました。
そのとき、ディメンターの一団が木々の間を飛んでいるのに気づきました。もうパトロナスを呼ぶ力はありません。身体中が震えています。
戦って、苦しんで、真実を知った今になっても、死神の待つ森へ歩い行くことは簡単ではありません。
緑の香りが、冷たい空気が、ひとつひとつの呼吸が、とても貴重に思えます。みんなは、これから何年も生きて行く。ぼくにはもう費やすべき時間がない。無理だ、森へなんて行けない。でも行かなければなりません。
長い長いゲームは終わりました。スニッチはもう飛んでいません。地上に降りる時間です。
そして突然思い出しました。
I open at the close.(私は閉じるときに開く)
今が"閉じるとき"。"終わり"を意味しているんだ。今がそのときだ。
ハリーはハグリッドのポーチからスニッチを出し、口づけしたままこう囁きます。「ぼく、死ぬことにした」
スニッチは割れました。震える手でドラコの杖をとり明かりを灯すと、中にあったのは、ひび割れた黒い石です。ゴーントの指輪の石、あのシンボルが刻まれた"The Resurrection Stone"です。
ハリーにはわかります。死者を呼び戻すんじゃない、ぼくが仲間に加わるんだ。呼んでいるのはぼくではなく、彼らなんだな。
目を閉じて、手のひらで石を3度転がします。
人の気配がします。
来てくれたんだね、ぼくが会いたい人たちが。
目を開けると、ゴーストと人間の中間ぐらいの姿で、でもちゃんと見えます、微笑んでこちらに歩いてくるみんなが。
ハリーと同じ身長で、死んだ夜の服装で、はねた黒髪にメガネがかすかに曲がっている、ジェームズ。
背が高くてハンサムで、ポケットに手を入れて大股で優美に歩き、いたずらっぽく笑う、シリウス。
若々しくて、髪が多くて、この懐かしい場所に戻ってきたのが嬉しそうな、幸せな顔のリーマス。
にっこりと笑い、長い髪を手でまとめながら、緑の瞳でハリーをしっかりとみつめるリリー。
リリーが言います。「すごく勇敢だったわ」
ジェームズが言います。「もうすぐだよ。あとほんの少し。ぼくらはきみを誇りに思う」
「痛いの?」予想もしていなかったコドモっぽい質問が、ハリーの口から出ます。
答えてくれたのはシリウスとリーマスです。「痛くも何ともない。眠るより簡単さ」「向こうも早く終わらせたがってる」
思わずハリーはこう言います。「みんな、死なないでいてほしかったのに」、特にリーマスを見つめて「コドモがいるのに。リーマス・・・ぼく・・・ぼく・・・」
「うちの子をもう見られないのは残念だけど、いつかあの子にはわかる、私がなぜ死んだのか。私はこの世界を、彼が幸せになれる世界にしようとしたんだと」
森からの風がハリーの髪を撫でます。ぼくを呼んでる。4人は何も言いません。ハリーの決断を待っています。
「そばにいてくれる?」
「最後まで」ジェームズが答えます。
「見えないよね?」
「私たちはきみの一部だ。誰にも見えないよ」シリウスが答えます。
「近くにいて」これはハリーが母親にする、最初で最後のお願いです。
ハリーは透明マントを身体に巻きつけるようにして歩き出しました。ディメンターは寄ってきません。きっと4人がパトロナスになって守ってくれているんです。
森の奥へ奥へ、ただひたすら歩く。ヴォルデモートに辿り着くことはわかっています。
ハリーの両隣を4人が並んで歩いています。彼らがそばにいる。それだけが、ハリーの勇気です。それだけが、ハリーの足を1歩ずつ動かしています。ずっとずっと奥まで。死神が待つ森の奥まで。
「誰かいるぞ」「ガキは透明マントを持ってる」
囁き声がします。
ハリーが立ち止まると、4人も立ち止まりました。
杖を構えて木の陰から飛び出してきたのはヤクスリーとドロホヴです。ハリーが見えない2人は森の奥へと歩き出しました。ハリーは跡を追います。
前方に、明かりが見える。焚き火を中央に、ある者はマスクをかぶり、ある者はフードをかぶり、DEが輪を作って座っています。巨人が2人、フェンリルは爪を噛んで、ベラ姐はもちろん、まるほいパパ・まるほいママもいます。全員がヴォルディを見つめています。
そこはかつてアラゴグがいた場所、巨大な巣が今も残っています。アラゴグのコドモたちはいません。
リリーがハリーに微笑み、ジェームズがハリーに頷きます。だいじょうぶ、そばにいるよと。
ヴォルディは立って祈るように頭を垂れ、ニワトコの杖を握っています。背後に浮かぶ球体にはナギニちゃんがいる。
「ガキの気配はありません」ヤクスリーの報告にヴォルディが顔を上げます。
「来ると思ったが」目は焚き火の炎を見つめています。
誰も何も言いません。DEたちも恐れているんだな。
ハリーは少し離れた場所に立ったまま、透明マントを脱ぎ、杖と一緒にポケットに入れました。
「思い違いか」ヴォルディが静かに言います。
ハリーは、できるかぎりの大声で言いました。「思い違いじゃないYO!」
怖れていると知られたくない。
汗で、"The Resurrection Stone"が手から滑り落ちます。一瞬、ハリーの視界の隅に4人が見え、そして消えました。
ハリーはゆっくりと明かりに近づきます。静かだったDEたちは、立ち上がって叫びながら、笑いながら、ハリーを見ています。
ヴォルディは動きません。赤い瞳が、ただハリーを凝視しています。
「ハリー!来るなー!」
その絶叫は、近くの木に縛りつけられたハグリッドでした。
「静かにしろやー」
ロウルが杖を振り、ハグリッドは黙らされました。
ベラ姐は呼吸も荒くギラギラした目でヴォルディとハリーを見ています。
メラメラと燃える焚き火の炎と球体の中を蠢くナギニちゃん以外、すべてが静止しています。
杖を出すつもりはありません。もしここからヘビを狙えるとしても、ハリーが呪文を唱えるより先に、15発の呪文が飛んでくるのはわかっています。
見つめ合う、ヴォルディとハリー。
「ハリー・ポッター。生き残った少年か」ヴォルディは小首をかしげ、やがて口元に、よろこびとは無縁の恐ろしい笑みを浮かべました。
誰も動かない。みんな待っています。すべてが、ヴォルディの次の動きを待っている。
ハリーはなぜかジニーのことを思います。ジニーの、あの炎のように激しく燃える瞳を。そしてジニーとのチューを。
ヴォルディが杖を上げました。何が起こるのかとコドモのように小首をかしげたまま。
ハリーはヴォルディの赤い瞳を見つめ返します。心の中では、ぼくが泣き出さないうちに、早くやっちゃってー、と思いながら。
ヴォルディの唇が動くのが見えました。そして緑色の閃光に包まれ、すべては終わりました。
【メモ】
やっぱり、やっぱりそーだったんだ。ハリーは死神の腕の中に歩いて行かなければならなくなった。勝つために苦難を乗り越えてきたのに、それは違うと、運命は最初から決まっていたなんて。涙出ます。
Neither would live, neither could survive.
シビルの予言では"neither can live while the other survives ..."ですね。
ハリーというホークラックスが死んで、ロンかハーかネビルがナギニちゃんを殺して、ヴォルディが残る。でももうヴォルディは"不死"ではないから、たとえ力で勝てる人が現れなくても、年とったら死ぬわけです。
でも、ほんとにそうかな。
Joが言ってました。ハリーは最後にリリーがやったことと同じことをやるんだって。ダンブルドアが言ってました。ハリーはジェームズよりもリリーに似ていると。
さるおはそれを"自己犠牲"かと思ってましたが、違います。リリーのしたことは"ハリーを守った"ということです。リリーがハリーを運命のこの日まで生かし続けた。ならばハリーにも、誰かを守れるんじゃないか。丸腰でただそこに立ち、ジニーを思い、緑色の閃光に包まれたハリー。守護をジニーに。あるいは、守護を愛する者たちに。そーゆーことじゃないかと思います。
さらに、これでハリーが死んじゃうんなら、"the Deathly Hallows"が出てきた意味がない。
透明マントは持ってます。石も手に入れた(落としちゃったけど)。そしてニワトコの杖は、さるおはハリーが持ち主だと思います。
ニワトコの杖の持ち主が代わるたび血が流れたのは、オリバンダーさんの言ったとおり、杖のせいではなく人間の愚かさのせいだと思います。だとすれば、杖の持ち主はダンブルドアからドラコへ、そしてハリーへと受け継がれているはず。
"the Deathly Hallows"を3つ集めたら死神を退けることができる。だからハリーはこのまま死んだりするはずないさ。(まだページが残ってるし)
ホグワーツは、ハリーの家。ハリー、ヴォルディ、スネイプ、見捨てられた少年たちみんなの家。これでまた号泣です。
ダンブルドアが知っていたように、ヴォルディが知っていたように、やっぱりハリーは決して立ち止まらなかった。誰かが自分のために死ぬなんて、決して我慢できなかった。素晴らしいっす。そして、死ぬのを怖がり、怯え、止めてほしいと心の中で懇願しています。素晴らしいっす。
でももう試合は終わる。ほうきから降りる時間がきた。長い、とても長いクィディッチを、戦ってきたんだなぁ。
親を知らないハリーが、甘えたことのないハリーが、17年の生涯でただ1度だけ、自分が殺されに行くと知り、天国にいる親たちに、そばいてくれと、もう、涙で字が読めねーずら。
長い指が"クモのような"手をしたヴォルディ、アラゴグのネットの下で待ちかまえてるなんて、またしてもハリポタは美しいっすね。
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月21日
Liga 07-08 第20節 バルサラシンとまたしてもバレンシアさんの心配
さるおです。
こないだコパ・デル・レイでマジョルカのイバガサさんが白組を嘲笑うかのようなループシュートを決めてくださって、もうこれでおまえらヘコんだだろと、自信喪失しただろと、おまえらシーズン後半は連敗だぜと、とっても明るい期待を抱いていたのに、えっと、ぜんぜん7ポイント差が縮まりません(汗)。モッタちゃんのアトレチコに勝ってほしかったのにー。
とにかくバルサは勝ち続けるしかない。たとえばバルサが7ポイント差をつけて1位のときっちゅーのはもう、ものすごい余裕を感じるわけですよ、"あと2回負けられる"みたいな、なぜか非常にいやらしくてくだらない余裕を(笑)。だからもちろん追うときの7ポイントは果てしないってわかってるんですが。いやー、縮まらんね。
バルサはラシンさんとです。ティティがぱんつをなぜか内側からぎゅっぎゅっとわきの下ぐらいまで上げたのが30分で、1-0です。
エトーの留守はティティと若者で3トップっすね。レオも戻ってきてよかった。(クラシコにいてくれれば、という禁句)
さるお的にはひたすら、デコのスタメン復帰が嬉しいわけです。ティティのぱんつが上がったのもデコのFKから。みんなぴょんぴょん跳んでますがなぜか誰も触れていないボールにニアのティティの頭だけが触りましたよ。
で、もちっとドラマチックなのが観たいなぁと思っていたら、ビジャレアルバレンシアで泣けました。さるおはどっちも好きで、おらが村のみなさんCLでまた暴れようぜとかも思ってて、勝ってくれたのはいいんですが、3-0でしかも1点目なんて早い早い!スタジアムの熱狂と、瀕死のバレンシアの対比があまりに苦しくて、涙出た。
為す術のないバレンシア、選手が足りないバレンシア、火の車のバレンシア、ビジャがまったく前を向けずに後ろへ後ろへパスを出しまくるというありえないバレンシア。どうしよう。
おらが村の黄色いみなさんにはこの勢いで来週ベルナベウを陥落させてほしいと強く思います。
心ゆくまでさるお、もんち!
こないだコパ・デル・レイでマジョルカのイバガサさんが白組を嘲笑うかのようなループシュートを決めてくださって、もうこれでおまえらヘコんだだろと、自信喪失しただろと、おまえらシーズン後半は連敗だぜと、とっても明るい期待を抱いていたのに、えっと、ぜんぜん7ポイント差が縮まりません(汗)。モッタちゃんのアトレチコに勝ってほしかったのにー。
とにかくバルサは勝ち続けるしかない。たとえばバルサが7ポイント差をつけて1位のときっちゅーのはもう、ものすごい余裕を感じるわけですよ、"あと2回負けられる"みたいな、なぜか非常にいやらしくてくだらない余裕を(笑)。だからもちろん追うときの7ポイントは果てしないってわかってるんですが。いやー、縮まらんね。
バルサはラシンさんとです。ティティがぱんつをなぜか内側からぎゅっぎゅっとわきの下ぐらいまで上げたのが30分で、1-0です。
エトーの留守はティティと若者で3トップっすね。レオも戻ってきてよかった。(クラシコにいてくれれば、という禁句)
さるお的にはひたすら、デコのスタメン復帰が嬉しいわけです。ティティのぱんつが上がったのもデコのFKから。みんなぴょんぴょん跳んでますがなぜか誰も触れていないボールにニアのティティの頭だけが触りましたよ。
で、もちっとドラマチックなのが観たいなぁと思っていたら、ビジャレアルバレンシアで泣けました。さるおはどっちも好きで、おらが村のみなさんCLでまた暴れようぜとかも思ってて、勝ってくれたのはいいんですが、3-0でしかも1点目なんて早い早い!スタジアムの熱狂と、瀕死のバレンシアの対比があまりに苦しくて、涙出た。
為す術のないバレンシア、選手が足りないバレンシア、火の車のバレンシア、ビジャがまったく前を向けずに後ろへ後ろへパスを出しまくるというありえないバレンシア。どうしよう。
おらが村の黄色いみなさんにはこの勢いで来週ベルナベウを陥落させてほしいと強く思います。
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月20日
さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 33 (3)
さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ついに、愛すべき究極のヒミツの、切なくも孤高の人生のヒミツの、後半です。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
[記憶10]
校長室です。何かが、まるで傷を負った動物のように、ひどい音を立てている。スネイプが椅子に崩れ落ち、それをひどく険しい表情のダンブルドアが見つめています。
「私は・・・あなたが、彼女を・・・守ってくれると思っていたのに・・・」
「彼女とジェームズは、信じるべきではない人間を信じてしまった。きみはヴォルデモート卿に、彼女を殺さないよう頼んだのではなかったの?」
瀕死の動物のように、スネイプの呼吸は乱れています。
「彼女の息子は生き延びた。彼女の瞳をそのまま受け継いで。リリー・エバンズの瞳を覚えているだろう。色も形も、覚えてるべ?」
「やめれー!」スネイプが叫びます。
「セヴルス、その感情は後悔か?」
「いっそ死んでしまいたい」
「おまえが死んでもどーにもならん」ダンブルドアは冷たく言います。「きみがリリー・エバンズを愛していたなら、心の底から愛していたなら、進むべき道ははっきりしている」
「・・・どういう意味です?」
「きみは、なぜ彼女が死んだか、いかに彼女が死んだかを知っている。決して無駄にするな。リリーの息子を守れ」
「ダークロードが死んだのに?」
「ダークロードは戻ってくる。そのとき、ハリー・ポッターはおそろしい危険にさらされる」
沈黙が校長室を満たします。やがてゆっくり口を開くスネイプ。
「わかった。わかりました。でも、このことは絶対誰にも言わないと誓ってくれ、ダンブルドア!私たちだけのヒミツにすると。でなければ、ポッターの息子など守れない!」
「誓おう、セブルス。決して誰にも話さない。これでいいか?」ダンブルドアは溜め息をつき、獰猛に見えるほどに耐え難い苦痛に満ちたスネイプの顔を見ました。
[記憶11]
スネイプがダンブルドアの前を行ったり来たりしています。
「凡才のくせに父親そっくりに傲慢で、有名人なのをよろこんで平気で規則を破り目立ちたがる・・・」
「思ったとおりの子か、セヴルス。他の先生たちは、謙虚で好感のもてる子で、才能もあるって言ってっけど。私も個人的には、魅力のあるコドモだと思うけどー」『Transfiguration Today』から顔も上げずにしゃべっていたダンブルドア、本を閉じてこう言います。「クィレル、見張っといて」
[記憶12]
ユールボールの終わったエントランス。
「それで?」とダンブルドアがスネイプに声をひそめて聞きます。
「カルカロフのヘビ印も濃くなってます。怯えて、慌ててました、ダークロードの敗走後、彼は魔法省に証言してるから。ヘビ印が熱くなったら逃げ出しちゃいますね」
「そうか」
そこへ、校庭からフラー・デラクールとロジャー・デイヴィーズがくすくす笑い合いながら後者に入ってきます。
「きみもか?」
「いいえ。私は臆病者ではない」スネイプもフラーたちを目で追います。
「そうだね。きみはイゴール・カルカロフより、はるかに勇敢だ。組み分けは早急すぎたかな」
打ちひしがれたような表情のスネイプを残してダンブルドアは歩き去って行きました。
[記憶13]
夜の校長室。王座のような椅子にぐったりと沈み込み、死にそうに弱ったダンブルドア。右手が黒く焼けてます。
スネイプはダンブルドアの右手首に杖をあて、片方の手でゴブレットに入った黄金色の薬品をダンブルドアの口に垂らしながら、もごもごと早口で呪文を唱え続けています。
ダンブルドアが目を開きました。
「なぜだ。なぜあなたはこの指輪を指にはめたのですか?呪いがかかってることくらい、わかっていたはずなのに。なぜ触ったのですか?」
石の割れたマーヴォロ・ゴーントの指輪が机の上に置いてあります。かたわらにはグリフィンドールの剣。
「私は・・・愚かだったんだよ。ひどく誘惑されてしまってね」
「いったい何に?」
ダンブルドアは答えません。
「ここに戻って来られたのが奇跡です。この指輪にかかっている呪いはとんでもなく強力だ。右手だけにとどめましたが・・・」
ダンブルドアは痛々しい真っ黒な右手を上げ、興味深いものを観察するように眺めています。
「よくやってくれたね、セヴルス。私にあとどのくらい時間があると思う?」
さらっと質問するダンブルドア。スネイプは躊躇しながらこう答えます。
「はっきりとは言えません。たぶん1年。この呪いは止められない。やがて身体中にひろがり、時を経るにつれますます強力になっていくでしょう」
ダンブルドアは微笑みます。1年生きられないかもしれないと言うのに、そんなの何でもないと言うように。
「私は運がいい。とても運がいいよ。セヴルス、きみがここにいてくれてよかった」
「もう少し早く呼んでくれたら、もっと軽くできたのに。もっと時間をあげられたのに!」
スネイプさん、悔しくてほとんど怒っています。
「この剣で呪いが破れるとでも思ったのですか?」
「うんまぁ、そんな感じー。ところでさ、ヴォルデモート卿はかわいそうなまるほい少年に私を殺させるつもりかな」
スネイプさん、ほんとはダンブルドアの右手の話がもっとしたいんですが、ダンブルドアがその話を切り上げたのがわかるので逆らいません。
「ダークロードはドラコにそんな期待はしていない。ルシウスがヘタレなのを罰しているだけです。ゆっくり行う拷問だ。失敗すればまた罰です」
「彼は死を宣告されたようなもんだな。ドラコが私の殺害に失敗したら、きみが代行?」
沈黙が流れます。
「おそらく・・・それが・・・ダークロードのプランでしょう」
「もうヴォルデモート卿は、ホグワーツにスパイはいらんの?」
「ホグワーツはやがて手に入ると思ってるから」
「もしホグワーツが落ちたなら、そのときには、ホグワーツの生徒を全力で守ってくれるよね?」
スネイプはしっかりとうなずきました。
「ほんならよかった。じゃまずは、ドラコの動きを探るんだ。怯える10代というのはキケンだから。ドラコに好かれているきみが手を貸すと、たすけてやると言えば・・・」
「ルシウスの立場を私が奪う気だとか言って、最近のドラコは私になついてないけど」
「まぁやってみてよ。あの子が心配だから。ヴォルデモート卿の仕返しからあの子を守る方法は、結局んとこひとつしかないけどなー」
「まさか、あの子に自分を殺させる気ですか?」
「違う違う。"きみが"私を殺すの」
とても長い沈黙が流れます。
「私にあなたを殺させたい?なんなら今ここで?」重く、皮肉めいた口調です。「それとも墓碑銘を考えてからにしますか?」
「えーっと、もうちょっと後にして」黒い右手を指し示し、微笑むダンブルドア。「いずれそのときは来る。ほらね、1年以内にそのときは来るよ」
「死ぬのがかまわないなら、なんでドラコじゃダメなんですか?」
「あの子の魂はまだそんなに傷ついてない。私のために引き裂きたくないんだ」
「私の魂は?ダンブルドア、私はどーなってもいいと?」
「老人が苦しみや辱めを避けるのを手伝うんだ、きみの魂が引き裂かれるかどうか、きみにだけはわかるだろう。これは私の大きな頼みごとだ。死はいずれ訪れる。"The Chudley Cannons"がリーグ最下位でシーズンを終わるのと同じくらいに確実にね。正直言えば、苦しまずに素早く死にたい。グレイバックに噛まれるのも嫌だし、食べる前に食べ物を弄ぶようなベラちゃんにいたぶられるのも嫌だ」
ダンブルドアの口調は明るく、心を射貫くその青く輝く瞳は今、スネイプを射貫いています。
再び無言でうなずくスネイプに、ダンブルドアは満足そうにお礼を言いました。
[記憶14]
たそがれどきの校庭を、ダンブルドアとスネイプが散歩中です。
「夜な夜なポッターとどこほっつき歩いてるんですか?」スネイプがぶっきらぼうに聞きます。
ダンブルドアはなんだかうっとうしいみたい。「なぜそんなこと聞くんだ、セヴルス。あの子にこれ以上の罰を与えないでくれよ、もっと大変なことになるんだから」
「父親そっくりだ」
「あの子は本当は母親に似てるんだよ。彼と話しがあるから一緒にいるんだ。情報をできるかぎり残さなくちゃ、手遅れになる前に」
「情報・・・あなたは私ではなくあの子を信頼しているのか」
「信頼とかじゃないってば。わかってるだろう、私には時間がない。あの子がなすべきことをなせるように、充分な情報を伝えとかなきゃならないんだ」
「ならなぜ私にはその情報をおしえてくれないんだ」
「私はヒミツを1つのバスケットに入れておくのが好きじゃないんだ。特にヴォルデモート卿の手が届くバスケットにはな」
「あなたの命令に従うバスケットだ!」
「きみはよくやってる。セヴルス、きみを疑ってるんじゃない」
「それでもあの子を選ぶのか。Occlumencyもついにできない、ありふれた魔力の、ダークロードと特別なつながりを持つあの子を!」
「ヴォルデモートは今ではそのつながりを怖れている。ハリーと一体化するのには懲りたはずだ。ハリーは彼の知らないものばかりを持っているから、ハリーと繋がるのは苦痛でしかないんだよ。ヴォルデモート卿の傷ついた魂は、ハリーのような魂と接触していられない。凍った鉄を舐めるようなものだ。炎に身を投じるようなものなんだ」
ダンブルドアは誰にも聞かれていないのを確かめるようにあたりを見回します。Forbidden Forestがすぐそばです。
「きみが私を殺したあと・・・」
「私にすべてを話してくれないで、この上まだ私にそれをさせるのか!」スネイプは本当に怒っています。「もう嫌だ!」
「約束したはずだ、セヴルス」ダンブルドアは溜め息をつきます。「ほんじゃとにかく今夜11時に校長室においで」
[記憶15]
「ハリーは知ってはならない。最後の瞬間まで、絶対に知ってはならない。それが必要になるまで。でなければあの子はくじけてしまう」
「彼は何をしなければならないのですか?」
「それは、ハリーと私の問題だ。いいかい、黙ってよく聞いてセヴルス。私の死後、ヴォルデモート卿がペットの命を心配をする日が訪れる」
「ナギニちゃん?」
「そうそう、そのヘビちゃん。ヴォルデモート卿がそのヘビを案じて肌身離さず魔法で守るようになれば、ハリーに知らせてもいい」
「知らせる?何を?」
ダンブルドアは目を閉じて深く息をつきます。
「ヴォルデモート卿が彼を殺そうとした夜、リリーが命を投げ出して彼を守ったとき、AKはヴォルデモート卿に跳ね返り、砕けたヴォルデモート卿の魂の破片はあの吹き飛んだ家でただひとつの生存者の魂に自らを封じ込めた。ヴォルデモート卿の一部がハリーの中で生きている。だからヘビ語が話せるし、なぜか理解できぬままにヴォルデモート卿の心とつながっている。その魂の破片がハリーの中でハリーに守られ生きているかぎり、ヴォルデモート卿は死なない」
「じゃ、あの子は・・・あの子は死なねばならないと?」
「しかもそれは、ヴォルデモート卿自身がやらなければならない」
長い沈黙のあと、スネイプが言いました。「私は・・・何年もの間・・・彼女のためだと思っていたのに。リリーのためだと」
「私たちは彼を守ってきた。教え、育て、そして彼に自分の強さを試させるために」
ダンブルドアの目はかたく閉じられたままです。
「彼らのつながりは強く大きくなった、自分自身なのではないかと怯えたに違いない。己の死と向き合うとき、彼にはきっと、それがヴォルデモートの最期を意味するとわかるだろう」
ダンブルドアは目を開けました。スネイプはショックを受けています。
「あなたは、あの子が死ぬべきときに死ねるよう、今まで生かしておいたというのか?」
「そんなにびっくりしないでよ、セヴルス。人々が死ぬのをもう充分見てきただろう?」
「昔と違う。私が見てきたのは、救えなかった者たちだ。あなたは私を利用したんだ!」スネイプは立ち上がります。
「あなたのためにスパイになり、あなたのために嘘をつき、あなたのために危険の中をくぐり抜けてきた。すべては、リリー・ポッターの息子を守るためだったのに。今になってあなたは彼を、大きくなったら殺されるブタのように育ててきたと言うのか!」
「おまえもついにあの子を本当に心配するようになったか」
「彼の心配?Expecto Patronum!」
スネイプの杖から輝く銀の雌鹿が出てきました。校長室を横切り、飛び立つように窓を駆け抜けて行きます。ダンブルドアの目は雌鹿を追い、光りが遠ざかると目には涙がいっぱいです。
「今までずっと?」
「いつだって」
[記憶16]
「ハリーが家を出る正しい日付をヴォルデモートに言いなさいね。怪しまれちゃだめ」
校長室で、スネイプがダンブルドアの肖像画と話しています。
「でもそれだとハリーが危ないから、ポリジュース薬で囮をつくるってことで、それはマンダンガス・フレッチャーに提案させるといい。もしも当日きみがチェイスに加わらなきゃならなくなったら、ちゃんとやってよ。キミにはできるだけ長くヴォルデモートの右腕でいてもらわないと、ホグワーツはカロウ兄妹のものんなっちゃうから」
[記憶17]
見慣れない居酒屋でスネイプが、妙に無表情なマンダンガスと向かい合い、低い声でぶつぶつ言ってます。
「おまえは囮を使うことをオーダーに提案する。ポリジュース薬。複数のポッター。他に方法はない。私と会ったことは忘れる。すべておまえの考えだ」
[記憶18]
夜。スネイプがほうきに乗って飛んでます。フードをかぶったDEたちが一緒です。
リーマスとハリー(ジョージ)を追いかける。
スネイプの前を飛んでいたDEの杖は、ぴたりとリーマスの背中に狙いを定めています。
"Sectumsempra!"
スネイプが叫ぶ。リーマスを狙うDEの、杖を持つ手をめがけてぶんなげた呪文は惜しくも外れ、ジョージの耳を切り落としました。
[記憶19]
シリウスの寝室で、スネイプが床に膝をついています。彼の鼻のあたまからぽたぽたと涙が落ち、リリーがシリウス宛てに書いたあの手紙を濡らしています。
グリンデルバルドと友達だったなんて。彼女、どうかしてるわ!
愛を込めて リリー
リリーのサインとリリーの愛が書き込まれた、その2枚目をポケットに入れます。そして写真を破り、ジェームズとハリーを床に捨て、リリーの笑顔だけをポケットに入れました。
[記憶20]
校長室の肖像画にフィニアス・ナイジェラスが慌てて戻ってきました。
「校長!あのコドモら、ディーンの森でキャンピングだ。あの穢れた血が・・・」
「その言葉を使うな!」
「・・・そんならあのグレンジャーが、そう話してるのが、バッグが開いたとき聞こえた」
「よかった!よくやった!」会話を聞いていたダンブルドアも肖像画から声をかけます。
「今だ、セヴルス、剣だ!いいか、あの剣は、本当に必要なとき、真に勇敢な者でなければ、手に入れることはできない。きみが背後にいると気づかれるなよ、でないとハリーを通して、おまえがこちら側だとバレちゃうからな」
「わかってます」スネイプはぶっきらぼうに答え、ダンブルドアの肖像画を壁から外すと、その裏にあるグリフィンドールの剣を手に取りました。「この剣をポッターが持つことがなぜ重要なのか、まだ私に話してくれないんですか?」
「キミには言わない。でもハリーにはわかる。セヴルス、くれぐれも気をつけろ。ジョージの件があったしな、姿を見られないように・・・」
スネイプはドアのところで振り返ります。「ご心配なく。考えてあるから」
ペンシーヴから校長室に戻り、床に横たわるハリー。なんだか、たった今スネイプがそのドアを閉めたばかりのような、そんな気がします。
【メモ】
[記憶12]には"You know, I sometimes think we Sort too soon..."というセリフがあります。「きみにはわかるね?私はときどき組み分けが早急すぎると思うことがあるんだ」という意味です。
何のことを言っているのかというと、ソーティング・セレモニーですね。人はじっくり評価すれば正しい個性を理解することができる(本当に入るべき寮に組み分けることができる)けれど、ハットはその場で短時間で生徒を割り振っていくから、早まった結論を出していることがあるかもしれない。
この場合はスネイプさんのことです。きみはスリザリンに入ったけれど、本当はグリフィンドールに入るべき人間だったと、その類いまれな勇敢さを褒めているわけですね。
[記憶14]あの子は本当は母親に似ている。
まさか、これはまさか、Joが言ってた"ハリーはリリーがやったことをやらなければならない"じゃないだろーな!
[記憶15]は悔しい気持ちになりました。いいタイミングで死なせるために、大きくなったら殺されるブタを、今まで生かしてきたなんて。ちくしょう、アルバス、あんまりだよ。おまえなんか、おまえなんか。オトナはそーやってこっそり先のことを勝手に決めて、ずるいんだ、ちくしょう。そう思った。
セヴルスはなぁ、リリーのためだって思ったんだぞ。だから、これからの人生を"生きる"ということすら投げ出して、感情を捨てて、愛情を隠して、すべてを賭けて、命以上のモノを賭けて、ふんばってきたんだぞ。今さらなんだよ。ずるいじゃねーか。そう思いました。
でもわかるんです。アルバスの見ているものは大きい。世の中というものを見ているんだ。ただそれだけなんだよなぁ。
アルバスはこれを誰にも言わずひとりで抱えてきた。大事な真実は、自分しか知らない。ヴォルディにそっくりです、比べ物にならないほどでっかいですが。本を読んでいるさるおはあなたの抱えてきたプランを知ることになったけど、でも、もしもさるおがあなたのそばにいたとして、やっぱり1度はあなたとケンカになったと思う。ひどいじゃないかって。
ま、さるおが本を読んでいるのは、あなたの住む場所から遠くはなれたマグル界なんだけどな。
なんだかとても、さるおは凡人、あんたは偉人、と思います。
[記憶16]
例の情報源、やっぱりダンブルドアだったんだなぁ。
[記憶19]はまた号泣。
命をかけて自分がハリーを守り続け、そしてその子は、自分ではなく、ダンブルドアに救いを求めた。
まただよ。おまえはそれでいいのか。おまえにはそれしかないのか。
リリーへの愛を人知れず貫き、すべてを捧げたセヴルス。リリーはシリウスに友愛のこもった手紙を書き、リリーはシリウスに微笑んだ。自分に向けたのではない、その愛と笑顔を、おまえは持って行くのか。それだけしか持たずに、おまえは死んだのか。
もう、ほんとにだれか、お願いだから、セヴルスに優しくしてあげてください。
ちなみに、手紙に出てくる"彼女"はバチルダっすね。
心ゆくまでさるお、もんち!
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ついに、愛すべき究極のヒミツの、切なくも孤高の人生のヒミツの、後半です。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
[記憶10]
校長室です。何かが、まるで傷を負った動物のように、ひどい音を立てている。スネイプが椅子に崩れ落ち、それをひどく険しい表情のダンブルドアが見つめています。
「私は・・・あなたが、彼女を・・・守ってくれると思っていたのに・・・」
「彼女とジェームズは、信じるべきではない人間を信じてしまった。きみはヴォルデモート卿に、彼女を殺さないよう頼んだのではなかったの?」
瀕死の動物のように、スネイプの呼吸は乱れています。
「彼女の息子は生き延びた。彼女の瞳をそのまま受け継いで。リリー・エバンズの瞳を覚えているだろう。色も形も、覚えてるべ?」
「やめれー!」スネイプが叫びます。
「セヴルス、その感情は後悔か?」
「いっそ死んでしまいたい」
「おまえが死んでもどーにもならん」ダンブルドアは冷たく言います。「きみがリリー・エバンズを愛していたなら、心の底から愛していたなら、進むべき道ははっきりしている」
「・・・どういう意味です?」
「きみは、なぜ彼女が死んだか、いかに彼女が死んだかを知っている。決して無駄にするな。リリーの息子を守れ」
「ダークロードが死んだのに?」
「ダークロードは戻ってくる。そのとき、ハリー・ポッターはおそろしい危険にさらされる」
沈黙が校長室を満たします。やがてゆっくり口を開くスネイプ。
「わかった。わかりました。でも、このことは絶対誰にも言わないと誓ってくれ、ダンブルドア!私たちだけのヒミツにすると。でなければ、ポッターの息子など守れない!」
「誓おう、セブルス。決して誰にも話さない。これでいいか?」ダンブルドアは溜め息をつき、獰猛に見えるほどに耐え難い苦痛に満ちたスネイプの顔を見ました。
[記憶11]
スネイプがダンブルドアの前を行ったり来たりしています。
「凡才のくせに父親そっくりに傲慢で、有名人なのをよろこんで平気で規則を破り目立ちたがる・・・」
「思ったとおりの子か、セヴルス。他の先生たちは、謙虚で好感のもてる子で、才能もあるって言ってっけど。私も個人的には、魅力のあるコドモだと思うけどー」『Transfiguration Today』から顔も上げずにしゃべっていたダンブルドア、本を閉じてこう言います。「クィレル、見張っといて」
[記憶12]
ユールボールの終わったエントランス。
「それで?」とダンブルドアがスネイプに声をひそめて聞きます。
「カルカロフのヘビ印も濃くなってます。怯えて、慌ててました、ダークロードの敗走後、彼は魔法省に証言してるから。ヘビ印が熱くなったら逃げ出しちゃいますね」
「そうか」
そこへ、校庭からフラー・デラクールとロジャー・デイヴィーズがくすくす笑い合いながら後者に入ってきます。
「きみもか?」
「いいえ。私は臆病者ではない」スネイプもフラーたちを目で追います。
「そうだね。きみはイゴール・カルカロフより、はるかに勇敢だ。組み分けは早急すぎたかな」
打ちひしがれたような表情のスネイプを残してダンブルドアは歩き去って行きました。
[記憶13]
夜の校長室。王座のような椅子にぐったりと沈み込み、死にそうに弱ったダンブルドア。右手が黒く焼けてます。
スネイプはダンブルドアの右手首に杖をあて、片方の手でゴブレットに入った黄金色の薬品をダンブルドアの口に垂らしながら、もごもごと早口で呪文を唱え続けています。
ダンブルドアが目を開きました。
「なぜだ。なぜあなたはこの指輪を指にはめたのですか?呪いがかかってることくらい、わかっていたはずなのに。なぜ触ったのですか?」
石の割れたマーヴォロ・ゴーントの指輪が机の上に置いてあります。かたわらにはグリフィンドールの剣。
「私は・・・愚かだったんだよ。ひどく誘惑されてしまってね」
「いったい何に?」
ダンブルドアは答えません。
「ここに戻って来られたのが奇跡です。この指輪にかかっている呪いはとんでもなく強力だ。右手だけにとどめましたが・・・」
ダンブルドアは痛々しい真っ黒な右手を上げ、興味深いものを観察するように眺めています。
「よくやってくれたね、セヴルス。私にあとどのくらい時間があると思う?」
さらっと質問するダンブルドア。スネイプは躊躇しながらこう答えます。
「はっきりとは言えません。たぶん1年。この呪いは止められない。やがて身体中にひろがり、時を経るにつれますます強力になっていくでしょう」
ダンブルドアは微笑みます。1年生きられないかもしれないと言うのに、そんなの何でもないと言うように。
「私は運がいい。とても運がいいよ。セヴルス、きみがここにいてくれてよかった」
「もう少し早く呼んでくれたら、もっと軽くできたのに。もっと時間をあげられたのに!」
スネイプさん、悔しくてほとんど怒っています。
「この剣で呪いが破れるとでも思ったのですか?」
「うんまぁ、そんな感じー。ところでさ、ヴォルデモート卿はかわいそうなまるほい少年に私を殺させるつもりかな」
スネイプさん、ほんとはダンブルドアの右手の話がもっとしたいんですが、ダンブルドアがその話を切り上げたのがわかるので逆らいません。
「ダークロードはドラコにそんな期待はしていない。ルシウスがヘタレなのを罰しているだけです。ゆっくり行う拷問だ。失敗すればまた罰です」
「彼は死を宣告されたようなもんだな。ドラコが私の殺害に失敗したら、きみが代行?」
沈黙が流れます。
「おそらく・・・それが・・・ダークロードのプランでしょう」
「もうヴォルデモート卿は、ホグワーツにスパイはいらんの?」
「ホグワーツはやがて手に入ると思ってるから」
「もしホグワーツが落ちたなら、そのときには、ホグワーツの生徒を全力で守ってくれるよね?」
スネイプはしっかりとうなずきました。
「ほんならよかった。じゃまずは、ドラコの動きを探るんだ。怯える10代というのはキケンだから。ドラコに好かれているきみが手を貸すと、たすけてやると言えば・・・」
「ルシウスの立場を私が奪う気だとか言って、最近のドラコは私になついてないけど」
「まぁやってみてよ。あの子が心配だから。ヴォルデモート卿の仕返しからあの子を守る方法は、結局んとこひとつしかないけどなー」
「まさか、あの子に自分を殺させる気ですか?」
「違う違う。"きみが"私を殺すの」
とても長い沈黙が流れます。
「私にあなたを殺させたい?なんなら今ここで?」重く、皮肉めいた口調です。「それとも墓碑銘を考えてからにしますか?」
「えーっと、もうちょっと後にして」黒い右手を指し示し、微笑むダンブルドア。「いずれそのときは来る。ほらね、1年以内にそのときは来るよ」
「死ぬのがかまわないなら、なんでドラコじゃダメなんですか?」
「あの子の魂はまだそんなに傷ついてない。私のために引き裂きたくないんだ」
「私の魂は?ダンブルドア、私はどーなってもいいと?」
「老人が苦しみや辱めを避けるのを手伝うんだ、きみの魂が引き裂かれるかどうか、きみにだけはわかるだろう。これは私の大きな頼みごとだ。死はいずれ訪れる。"The Chudley Cannons"がリーグ最下位でシーズンを終わるのと同じくらいに確実にね。正直言えば、苦しまずに素早く死にたい。グレイバックに噛まれるのも嫌だし、食べる前に食べ物を弄ぶようなベラちゃんにいたぶられるのも嫌だ」
ダンブルドアの口調は明るく、心を射貫くその青く輝く瞳は今、スネイプを射貫いています。
再び無言でうなずくスネイプに、ダンブルドアは満足そうにお礼を言いました。
[記憶14]
たそがれどきの校庭を、ダンブルドアとスネイプが散歩中です。
「夜な夜なポッターとどこほっつき歩いてるんですか?」スネイプがぶっきらぼうに聞きます。
ダンブルドアはなんだかうっとうしいみたい。「なぜそんなこと聞くんだ、セヴルス。あの子にこれ以上の罰を与えないでくれよ、もっと大変なことになるんだから」
「父親そっくりだ」
「あの子は本当は母親に似てるんだよ。彼と話しがあるから一緒にいるんだ。情報をできるかぎり残さなくちゃ、手遅れになる前に」
「情報・・・あなたは私ではなくあの子を信頼しているのか」
「信頼とかじゃないってば。わかってるだろう、私には時間がない。あの子がなすべきことをなせるように、充分な情報を伝えとかなきゃならないんだ」
「ならなぜ私にはその情報をおしえてくれないんだ」
「私はヒミツを1つのバスケットに入れておくのが好きじゃないんだ。特にヴォルデモート卿の手が届くバスケットにはな」
「あなたの命令に従うバスケットだ!」
「きみはよくやってる。セヴルス、きみを疑ってるんじゃない」
「それでもあの子を選ぶのか。Occlumencyもついにできない、ありふれた魔力の、ダークロードと特別なつながりを持つあの子を!」
「ヴォルデモートは今ではそのつながりを怖れている。ハリーと一体化するのには懲りたはずだ。ハリーは彼の知らないものばかりを持っているから、ハリーと繋がるのは苦痛でしかないんだよ。ヴォルデモート卿の傷ついた魂は、ハリーのような魂と接触していられない。凍った鉄を舐めるようなものだ。炎に身を投じるようなものなんだ」
ダンブルドアは誰にも聞かれていないのを確かめるようにあたりを見回します。Forbidden Forestがすぐそばです。
「きみが私を殺したあと・・・」
「私にすべてを話してくれないで、この上まだ私にそれをさせるのか!」スネイプは本当に怒っています。「もう嫌だ!」
「約束したはずだ、セヴルス」ダンブルドアは溜め息をつきます。「ほんじゃとにかく今夜11時に校長室においで」
[記憶15]
「ハリーは知ってはならない。最後の瞬間まで、絶対に知ってはならない。それが必要になるまで。でなければあの子はくじけてしまう」
「彼は何をしなければならないのですか?」
「それは、ハリーと私の問題だ。いいかい、黙ってよく聞いてセヴルス。私の死後、ヴォルデモート卿がペットの命を心配をする日が訪れる」
「ナギニちゃん?」
「そうそう、そのヘビちゃん。ヴォルデモート卿がそのヘビを案じて肌身離さず魔法で守るようになれば、ハリーに知らせてもいい」
「知らせる?何を?」
ダンブルドアは目を閉じて深く息をつきます。
「ヴォルデモート卿が彼を殺そうとした夜、リリーが命を投げ出して彼を守ったとき、AKはヴォルデモート卿に跳ね返り、砕けたヴォルデモート卿の魂の破片はあの吹き飛んだ家でただひとつの生存者の魂に自らを封じ込めた。ヴォルデモート卿の一部がハリーの中で生きている。だからヘビ語が話せるし、なぜか理解できぬままにヴォルデモート卿の心とつながっている。その魂の破片がハリーの中でハリーに守られ生きているかぎり、ヴォルデモート卿は死なない」
「じゃ、あの子は・・・あの子は死なねばならないと?」
「しかもそれは、ヴォルデモート卿自身がやらなければならない」
長い沈黙のあと、スネイプが言いました。「私は・・・何年もの間・・・彼女のためだと思っていたのに。リリーのためだと」
「私たちは彼を守ってきた。教え、育て、そして彼に自分の強さを試させるために」
ダンブルドアの目はかたく閉じられたままです。
「彼らのつながりは強く大きくなった、自分自身なのではないかと怯えたに違いない。己の死と向き合うとき、彼にはきっと、それがヴォルデモートの最期を意味するとわかるだろう」
ダンブルドアは目を開けました。スネイプはショックを受けています。
「あなたは、あの子が死ぬべきときに死ねるよう、今まで生かしておいたというのか?」
「そんなにびっくりしないでよ、セヴルス。人々が死ぬのをもう充分見てきただろう?」
「昔と違う。私が見てきたのは、救えなかった者たちだ。あなたは私を利用したんだ!」スネイプは立ち上がります。
「あなたのためにスパイになり、あなたのために嘘をつき、あなたのために危険の中をくぐり抜けてきた。すべては、リリー・ポッターの息子を守るためだったのに。今になってあなたは彼を、大きくなったら殺されるブタのように育ててきたと言うのか!」
「おまえもついにあの子を本当に心配するようになったか」
「彼の心配?Expecto Patronum!」
スネイプの杖から輝く銀の雌鹿が出てきました。校長室を横切り、飛び立つように窓を駆け抜けて行きます。ダンブルドアの目は雌鹿を追い、光りが遠ざかると目には涙がいっぱいです。
「今までずっと?」
「いつだって」
[記憶16]
「ハリーが家を出る正しい日付をヴォルデモートに言いなさいね。怪しまれちゃだめ」
校長室で、スネイプがダンブルドアの肖像画と話しています。
「でもそれだとハリーが危ないから、ポリジュース薬で囮をつくるってことで、それはマンダンガス・フレッチャーに提案させるといい。もしも当日きみがチェイスに加わらなきゃならなくなったら、ちゃんとやってよ。キミにはできるだけ長くヴォルデモートの右腕でいてもらわないと、ホグワーツはカロウ兄妹のものんなっちゃうから」
[記憶17]
見慣れない居酒屋でスネイプが、妙に無表情なマンダンガスと向かい合い、低い声でぶつぶつ言ってます。
「おまえは囮を使うことをオーダーに提案する。ポリジュース薬。複数のポッター。他に方法はない。私と会ったことは忘れる。すべておまえの考えだ」
[記憶18]
夜。スネイプがほうきに乗って飛んでます。フードをかぶったDEたちが一緒です。
リーマスとハリー(ジョージ)を追いかける。
スネイプの前を飛んでいたDEの杖は、ぴたりとリーマスの背中に狙いを定めています。
"Sectumsempra!"
スネイプが叫ぶ。リーマスを狙うDEの、杖を持つ手をめがけてぶんなげた呪文は惜しくも外れ、ジョージの耳を切り落としました。
[記憶19]
シリウスの寝室で、スネイプが床に膝をついています。彼の鼻のあたまからぽたぽたと涙が落ち、リリーがシリウス宛てに書いたあの手紙を濡らしています。
グリンデルバルドと友達だったなんて。彼女、どうかしてるわ!
愛を込めて リリー
リリーのサインとリリーの愛が書き込まれた、その2枚目をポケットに入れます。そして写真を破り、ジェームズとハリーを床に捨て、リリーの笑顔だけをポケットに入れました。
[記憶20]
校長室の肖像画にフィニアス・ナイジェラスが慌てて戻ってきました。
「校長!あのコドモら、ディーンの森でキャンピングだ。あの穢れた血が・・・」
「その言葉を使うな!」
「・・・そんならあのグレンジャーが、そう話してるのが、バッグが開いたとき聞こえた」
「よかった!よくやった!」会話を聞いていたダンブルドアも肖像画から声をかけます。
「今だ、セヴルス、剣だ!いいか、あの剣は、本当に必要なとき、真に勇敢な者でなければ、手に入れることはできない。きみが背後にいると気づかれるなよ、でないとハリーを通して、おまえがこちら側だとバレちゃうからな」
「わかってます」スネイプはぶっきらぼうに答え、ダンブルドアの肖像画を壁から外すと、その裏にあるグリフィンドールの剣を手に取りました。「この剣をポッターが持つことがなぜ重要なのか、まだ私に話してくれないんですか?」
「キミには言わない。でもハリーにはわかる。セヴルス、くれぐれも気をつけろ。ジョージの件があったしな、姿を見られないように・・・」
スネイプはドアのところで振り返ります。「ご心配なく。考えてあるから」
ペンシーヴから校長室に戻り、床に横たわるハリー。なんだか、たった今スネイプがそのドアを閉めたばかりのような、そんな気がします。
【メモ】
[記憶12]には"You know, I sometimes think we Sort too soon..."というセリフがあります。「きみにはわかるね?私はときどき組み分けが早急すぎると思うことがあるんだ」という意味です。
何のことを言っているのかというと、ソーティング・セレモニーですね。人はじっくり評価すれば正しい個性を理解することができる(本当に入るべき寮に組み分けることができる)けれど、ハットはその場で短時間で生徒を割り振っていくから、早まった結論を出していることがあるかもしれない。
この場合はスネイプさんのことです。きみはスリザリンに入ったけれど、本当はグリフィンドールに入るべき人間だったと、その類いまれな勇敢さを褒めているわけですね。
[記憶14]あの子は本当は母親に似ている。
まさか、これはまさか、Joが言ってた"ハリーはリリーがやったことをやらなければならない"じゃないだろーな!
[記憶15]は悔しい気持ちになりました。いいタイミングで死なせるために、大きくなったら殺されるブタを、今まで生かしてきたなんて。ちくしょう、アルバス、あんまりだよ。おまえなんか、おまえなんか。オトナはそーやってこっそり先のことを勝手に決めて、ずるいんだ、ちくしょう。そう思った。
セヴルスはなぁ、リリーのためだって思ったんだぞ。だから、これからの人生を"生きる"ということすら投げ出して、感情を捨てて、愛情を隠して、すべてを賭けて、命以上のモノを賭けて、ふんばってきたんだぞ。今さらなんだよ。ずるいじゃねーか。そう思いました。
でもわかるんです。アルバスの見ているものは大きい。世の中というものを見ているんだ。ただそれだけなんだよなぁ。
アルバスはこれを誰にも言わずひとりで抱えてきた。大事な真実は、自分しか知らない。ヴォルディにそっくりです、比べ物にならないほどでっかいですが。本を読んでいるさるおはあなたの抱えてきたプランを知ることになったけど、でも、もしもさるおがあなたのそばにいたとして、やっぱり1度はあなたとケンカになったと思う。ひどいじゃないかって。
ま、さるおが本を読んでいるのは、あなたの住む場所から遠くはなれたマグル界なんだけどな。
なんだかとても、さるおは凡人、あんたは偉人、と思います。
[記憶16]
例の情報源、やっぱりダンブルドアだったんだなぁ。
[記憶19]はまた号泣。
命をかけて自分がハリーを守り続け、そしてその子は、自分ではなく、ダンブルドアに救いを求めた。
まただよ。おまえはそれでいいのか。おまえにはそれしかないのか。
リリーへの愛を人知れず貫き、すべてを捧げたセヴルス。リリーはシリウスに友愛のこもった手紙を書き、リリーはシリウスに微笑んだ。自分に向けたのではない、その愛と笑顔を、おまえは持って行くのか。それだけしか持たずに、おまえは死んだのか。
もう、ほんとにだれか、お願いだから、セヴルスに優しくしてあげてください。
ちなみに、手紙に出てくる"彼女"はバチルダっすね。
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月17日
さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 33 (2)
さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ついに、愛すべき究極のヒミツの、切なくも孤高の人生のヒミツの、前半です。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
[記憶1]
日差しの中、地面が温かい。
少女が2人、人気のない公園のブランコで遊んでいます。
それを、茂みに隠れるようにして9歳か10歳くらいの痩せた少年がじっと見つめている。長い黒髪、丈の短すぎるズボン、スモックみたいなシャツ、そしてお下がりのような大きすぎるヨレヨレのコートを着ています。
2人の少女の一方が、高く高くブランコをこいでいる。
「やめれってば!リリー!」
リリーと呼ばれた少女は、高く揺れるブランコから空に舞いあがり、不自然なほど遠くまで飛んで、不自然なほど軽やかに着地しました。
「ママからそーゆーのしちゃだめって言われてんじゃん!」
ペチュニアは腰に手をあてて立ち、妹をたしなめています。
「あたし平気だもん。チュニー、それより見て見てー、あたしこーゆーのもできるー」
リリーは、セヴルス少年が隠れている茂みに近づき、落ちた花を拾いあげて手のひらに乗せます。その花は、リリーの手の上で開いたり閉じたり、開いたり閉じたり。
ペチュニアも思わず見とれます。「それ、どーやるの?」
「そんなのわかってんじゃん」これは思わず少女たちの前に飛び出したセヴルス少年です。
ペチュニアは驚いて後ずさり。リリーは動かず少年を見つめています。
出てこなきゃよかったな。少し後悔しているような表情で、セヴルス少年は赤くなってます。
「わかってるってなにが?」
セヴルス少年はブランコの近くに佇むペチュニアをちらりと見ると、声をひそめてリリーに言いました。「キミがなんでそーゆーのできるか、ぼくわかる。キミ、魔女だもん」
ところが、これを聞いたリリーは「そんなこといきなり言うなんて失礼ね!」と怒っちゃいました。
「ちがうんだ!」慌てて取り繕おうとするセヴルス少年は大きすぎるコートをはためかせて少女たちを追おうとします。後のスネイプ同様、このころからまるでコウモリみたい。
少女たちは、ここなら安全だというようにブランコの手すりまで戻ると、もう一度少年と向き合いました。
「キミは魔女なんだ。ずっと見てたもん。ほんとに魔女なんだよ。でも変じゃない。ぼくのママも魔女だし、ぼくも魔法使いだもん」
「魔女だって!」冷たく笑うペチュニア。「あんた誰だか知ってる。スネイプさんちの子でしょ!川の近くのスピナーズエンドに住んでる子よ。なんで私たちのことコソコソ嗅ぎ回してんのよ?」
「嗅ぎ回ってなんかいない!っちゅーか、少なくともキミに用はない、だって、マグルだから」
ペチュニアには少年の使う言葉がわかりません。「行こう、リリー。おうちに帰ろう!」
リリーはすぐに姉を追って去ってしまいました。
残されたセヴルス少年、とても残念そうな苦々しい表情をしています。
[記憶2]
キラキラと日差しを跳ね返す川のほとりの木かげに、セヴルス少年とリリーが座っています。セヴルス少年はもうコートを着ていないけれど、スモックが相変わらずちぐはぐな感じです。
「学校の外で魔法使ったら、魔法省から処罰があるんだ」
「えー、でもあたしもう使っちゃってるよ」
「ぼくらはまだいいの、杖持ってなくて、コドモだから。でも11歳になったらちゃんと教わるようになって、そしたら外では注意しないといけないんだ」
しばらくの沈黙。リリーは小枝を拾い、振ってみます。杖のつもりね。
「ほんとだよね?ふざけてるんじゃないよね?ペチュニアは、あなたが私にウソついてるって。ホグワーツなんかないって。でも、ほんとでしょ?」
「ほんとだよ、ぼくらにとっては。ぼくらんとこには手紙が来る」
「それって、フクロウが運んでくるの?」
「普通はね。でもマグル生まれだとおうちの人がびっくりするからさ、誰かが説明に行くんだよ」
「マグル生まれって、他の人とどこかちがうかな?」
セヴルス少年は躊躇します。木かげの緑の中で、黒い瞳が赤毛の少女をうっとりと見つめている。
「ちがいなんてないよ」
「ほんならよかったー」
「キミさ、もうたくさん魔法できるよね。ぼく見てた。ずっと見てた・・・」セヴルス少年の声はだんだん小さくなりました。
安心したリリーは落ち葉の上に寝転がり、木々を見上げています。
「おうちはどう?」
「べつに」
「もう言い争いとかしてない?」
「それは変わってないけど。でももういいんだ。もうすぐ出て行くんだから」
「パパさんは魔法とか嫌いのなの?」
「うん」
「ねぇ、セヴ」
「なぁに?」あ、名前呼んでもらってちょっと嬉しそう。
「ディメンターのこともう1度話して」
「なんでそんなこと知りたいの?」
「もし学校の外で魔法使っちゃったら・・・」
「そのくらいじゃディメンターは来ないよ!もっと悪いやつがいるアズカバンっていう刑務所を見張ってるんだ」
そのとき背後に人の気配。振り向くと、木々に隠れてペチュニアがふたりを見ています。
「チュニー!」リリーは嬉しそうな声で、「嗅ぎ回ってるのはそっちだろ!」セヴルス少年は立ち上がって怒ります。
慌てたペチュニアはごまかそうと必死です。「そ、その服、ちょっと変。ママさんのブラウス着てんの?」
パキッ
頭上の小枝が折れ、ペチュニアの肩に当たりました。
ペチュニアは突然泣き出し、走り去って行きます。
「あなたがやったのね!」
「ち、ちがうよ・・・」
「あなたがお姉ちゃんをいじめたのね!」
「ちがうってば!」
リリーは燃えるような目でセヴルス少年を睨み、ペチュニアを追って走って行きます。
残されたセヴルス少年、混乱して、みじめな顔をしています。
[記憶3]
9と3/4番プラットフォーム。血色が悪く不機嫌そうな痩せた女性の隣に、居心地悪そうなセヴルス少年が立っています。セヴルス少年は、少し離れたところで両親と距離を置いて話している姉妹を見つめています。リリーは嫌がる姉の手をとり何か懸命に訴えかけているようです。
「ごめん、チュニー、ほんとにごめん。でも聞いて。着いたらすぐ、あたしダンブルドア先生のところに行く。考え直してもらえるように、説得するから!」
「私は行きたくないの!ばかげた学校に私が行きたがってるって、勝手に思わないで!」
ペチュニアの目はプラットフォームを見回し、飼い主に抱かれた猫、カゴの中のフクロウ、そして深紅の蒸気機関車とそこに荷物を運び込んでいるコドモたちを見渡します。
「私が化け物になりたがってると思ってるの?」
リリーの目に涙が溢れます。「あたし、化け物じゃないもん。そんなこと言うなんてひどい」
「だって、そーゆー場所に行くんでしょ。あなたもスネイプさんちの子も、怪物のための特別な学校に行く。怪物だから。正常な人間からは離れて暮らすのよ」
リリーはちらりと両親を見ます。物珍しそうにきょろきょろして楽しそう。
リリーは低い声で姉に厳しくこう言います。
「おねーちゃん、校長先生に入学したいってお願いの手紙を書いたときはそんな学校だって思ってなかったでしょ」
「お願い?私、お願いなんかしてない!」
「校長先生からの返事、見たんだもん。ちゃんとした親切な手紙だったのに」
「見た?・・・人の手紙を勝手に見るなんて、あんた最低。よくそんなことできるわね」
ちらりとセヴルス少年を一瞥するリリーを、ペチュニアは見逃しません。
「あの子ね!あんたとあの子とふたりして、私のこと嗅ぎ回ってたのね!」
「そんなんじゃない。セヴルスが封筒見て、マグルがホグワーツと手紙のやりとりできるなんてすごいねって、ただそれだけよ。マグルの郵便局に魔法使いがこっそり忍び込んで働いてて、そーゆーの届けたりするのかもって・・・」リリーの口調は少し言い訳っぽくなりました。
「そのとおり!あんたたちはどこにでも遠慮なくこっそり忍び込むのよ!」そして妹に言い捨てました。「化け物!」
[記憶4]
ホグワーツ特急は徐々に都会を離れます。セヴルス少年は着替えが早い、さっきまで着ていた"マグルの服"がちぐはぐなことに気づいているんですね。セヴルス少年は、騒々しい男子ばかりの個室のいちばん窓際にぽつんとリリーが座っているのを見つけ、その向かい側の空いた席に座ります。
「話したくないの」
「なんで?」
「チュニーが私のこと憎んでる。あたしたちがダンブルドアからの手紙を見たから」
「だから?」
リリーはセヴルス少年を睨みます。
「私のおねーちゃんなのに!」
「それでも行くんだ!ぼくら、ホグワーツに行くんだよ!」
リリーはうなずき、涙を拭いて少し微笑みます。
「スリザリンに入れるといいね」
ところが、今までぜんぜんセヴルスとリリーに興味を示してなかった"騒々しい男子”のひとりがこれを聞き逃しませんでした。
「スリザリン?」黒髪のジェームズ少年です。
「誰がスリザリンに入りたいって?ぼくだったらいやだよ、そうだろ?」
ジェームズが話しかけた相手はにこりともせずにこう答えます。「うちみんなスリザリンなんだけどー」
「まじで?でもキミはだいじょぶそう」
シリウス少年はにやりと笑います。「そしたらうちの伝統はぼくで終わりだな。選べるとしたらどこに入りたい?」
「グリフィンドール!ゆうきあるものがすまうりょう!パパもそうだったもん」
今度はセヴルス少年がこれを鼻で笑う番です。
「なんだよー」振り向くジェームズ。
「べつに」冷笑するセヴルス。「頭脳より肉体派ならぴったりなんじゃん?」
割って入ったのはシリウスです。「きみはどこに入りたいの?どこにも当てはまらないみたいだけどさ?」
これを聞いて高笑いするジェームズ。
リリーがジェームズとシリウスを見てます、あんたたち嫌い!という目で。「行こう、セヴルス。他んとこに座ろう」
「ヒュー!ヒュー!」ジェームズとシリウスがセヴルスをからかいます。出て行こうとするセヴルスを、足ひっかけて転ばせてやれ。「じゃぁな!スニヴルス(弱虫)!」
[記憶5]
マクゴナガル先生の声が響きます。「エバンズ、リリー!」
リリーは震えながらスツールに腰掛け、マクゴナガル先生がソーティングハットをかぶせる。帽子はリリーの頭に触れた瞬間叫びました。「グリフィンドール!」
「あーぁ」セヴルス少年は小さく溜め息をつきます。リリーは哀しそうな笑顔をセヴルス少年に送り、グリフィンドールのテーブルにつきました。すでにそこにいたシリウス少年がリリーのために席をつめます。リリーはそれが汽車で会った嫌なやつだと気づき、背中を向けています。
リーマス少年がグリフィンドールへ、ピーター少年もグリフィンドールへ、ジェームズもグリフィンドールへ組み分けされ、とうとうセヴルス少年の番です。
「スリザリン!」
セヴルス少年は、プリフェクトのバッジをつけたルシウス青年がいるスリザリンのテーブルへ向かいました。
[記憶6]
リリーとセヴルスが校庭を歩いています。ふたりともずいぶん背が伸びてます。
「友達だって思ってた。親友だって」
「あたしらは友達よ、セヴ。でも、あなたの周りの人たち、好きになれない。悪いけど、Avery君とかMulciber君とか、大嫌いなの。あんな子たちのどこがいいの?気味悪いじゃん。Mulciber君がメアリー・マクドナルドに何しようとしたか知ってる?」
リリーは立ち止まり、血色の悪いセヴルスの顔を見上げます。
「ふざけてるだけだよ」
「ダーク・マジックのどこがおもしろいのよ?」
「ならポッターはどうなんだよ?」セヴルスの顔が赤らみます。
「ポッターなんか関係ないじゃん」
「みんなで夜中に抜け出したりして、ルーピンが怪しいんだ。あいつ、どこに行ってんのさ?」
「病気だって、あの人たち言ってたよ」
「満月の夜にいつも病気なんて変じゃん?」
「言いたいことはわかるけど。なんで、あの人たちのこと気にすんの?」
「あいつらだって、みんなが思ってるほどいいやつらじゃないんだ」
「あの人たちは少なくともダーク・マジックは使ってない。それより聞いたよ、あなたが暴れ柳に行って、ジェームズ・ポッターがあなたを救ったって」
これを聞いたセヴルスはとても苦しそう。「救った?救っただって?ポッターはぜんぜんヒーローじゃない。やつが救ったのはぼくじゃなくて自分の首の皮だ!だめだ、きみがそんな、許せないよ・・・」
「許せないってなによ!」
リリーが目を細めます。
「だから、えっと、つまり、あ、あいつ、きみのこと好きなんだ。ジェームズ・ポッターは、きみを気にいってる。あいつは、みんなが思ってるような"偉大なクィディッチ・ヒーロー"なんかじゃないのに」セヴルス少年、言うつもりじゃなかったのに、意に反してこんなこと言ってしまいました。
「ジェームズ・ポッターは傲慢なクズよ。そんなの言われなくたってわかってる。ただ、Avery君とかMulciber君のいたずらって、悪質なのよ。邪悪なの。なんであの人たちと友達でいるの?」
セヴルスはもうリリーの言葉を聞いていません。リリーの口からポッターの悪口を聞いて安心したセヴルス、足取りが軽くなっちゃった。
[記憶7]
O.W.L.試験のDADAが終わり、大広間を後にして校庭に出るセヴルス。
この記憶は知ってます。グリフィンドールの4人組が、セヴルスを吊るし上げていじめる。そこへやってきてセヴルスの味方をするリリーに、セヴルスは言ってしまうんです、"Mudblood."って。
[記憶8]
「ごめん」
「興味ない」
「ごめんってば!」
「勝手にすれば」
夜です。ガウン姿のリリーが、The Fat Ladyの前で腕組みして立ってます。
「あなたがここで寝て待つって脅かしてるって、メアリーに聞いて出てきただけ」
「穢れた血なんて言うつもりじゃなかったんだ」
「ついうっかり?」
リリーの声に温かみは微塵もありません。
「謝ったってもう遅い。あたしの友達はみんな、あたしがあなたと口聞くだけでコソコソ言ってる。それをずっと言い訳してきた、あなたのために。わかってる?あなたと、あなたの大事なDEのお友達・・・ほら、否定もしないじゃん!将来の夢はユーノーヘビ男に仕えることでしょ?・・・なんで違うって言わないのよ!他のマグル生まれを"穢れた血"って呼んで、今さらなんであたしだけ違うの?」
何か言おうとするセヴルス。でも言葉になりません。
「もうこれ以上友達のふりはできない。あなたはあなたの道を選んだ。あたしも自分の道を行く」
リリーはスネイプを残し、肖像画の奥に消えてしまいました。
[記憶9]
夜の丘です。冷たく激しい風が、葉をすでに落とした木々の間を吹き抜けて行きます。
オトナになったスネイプが立っている。手にはきつく杖を握りしめています。スネイプはとんでもない恐怖を感じている、それがハリーにも伝わるほどです。
白い閃光が空気を切り裂くと、次の瞬間、スネイプは地面に膝をつき、杖が手から離れます。
「殺さないでくれ!」
「そんな気ないよ」どこからともなく現れたのはダンブルドア。「それで?セヴルス、ヴォルデモート卿のメッセージは?」
「メッセージなどない。私は、自分の意思でここに・・・忠告に・・・いや、お願いに、来たんです」
ダンブルドアは杖を一振りします。強風に煽られ落ち葉や小枝がふたりの周りをぐるぐる舞っているのに、静寂が訪れます。
「DEが私に頼みごと?」
「予言を・・・あの予言を・・・」
「ヴォルデモート卿に何を話した?」
「すべてを・・・私が聞いたすべてを話してしまった。そして彼は、それがリリー・エヴァンズのことだと!」
「予言に女性は出てこない」
「わかっているでしょう!彼女のコドモだ。だから彼は、彼女を殺してしまう!」
「そんなに彼女が大切なら、ヴォルデモート卿に彼女を殺さないでくれって頼めば?」
「頼みました。けど・・・」
「おまえって、やなやつー」ダンブルドアが言います。ダンブルドアの声にこれほどの軽蔑が込められているのをハリーは聞いたことがありません。「彼女のだんなやコドモの死は、おまえにとってどーでもいいのか?」
スネイプは何も言わずダンブルドアを見つめ、しぼりだすようにこう言います。「かくまってください、全員を・・・彼女を・・・彼らを守って。お願いです」
「見返りに何をしてくれる、セヴルス?」
「み、みかえり?」スネイプは驚いてダンブルドアを再び見つめ、沈黙のあと、答えました。「なんでも」
【メモ】
ちぐはぐな恰好で、家庭内も問題だらけ。スネイプ少年の中では、幼い頃から劣等感とプライドがぶつかり合ってます。
コドモの頃からコウモリみたいな彼。ママさんと親子そろって血色の悪い顔をしています。スピナーズエンドのスネイプ邸はそーいや暗かった。カーテンも閉めちゃうし。で、映画を観てるといつもスネイプ先生の授業は薄暗がりの中です。そして、リーマスの正体にいち早く気づくスネイプさん。最後は喉を噛まれて死ぬスネイプさん。
これはもう、そーゆーことだろうと、さるおは思っています。何が言いたいかもうバレバレでしょーが、これは別途記事に書こうと思うので、詳しくは後ほどね。
木かげの緑の中で、黒い瞳が赤毛の少女を見つめる。ハリポタの色の対比は、ほんとに美しく残酷で切ないなぁ。
スネイプ少年、なんでこんなに不器用なんだ。切なくって、歯がゆくって、苦しくって涙が出ます。いつもいつも失敗しちゃう。ほんとのことが言えなくて、大事なことが言えなくて、言ってはならないことばかりが口をつき空回りして裏目に出ちゃう。泣けるなぁ。
スネイプ少年がチュニーの頭上の枝を折るシーン、ハリーさん、そっくりです。
で、びっくりして泣いちゃうチュニー。魔法使いが怖い、でも魔法使いになりたい。ほんとはホグワーツに行きたかった。とっても自然です。
そんなチュニーを追いつめてしまった妹の残酷さや鈍感さもまた、とっても自然です。
コドモの世界は過酷です。愛し合い、いたわり合う姉妹が、こーして癒えない傷を負ってしまうんだなぁ。
ホグワーツ特急の中でいきなり衝突し合うスリザリンvsグリフィンドールズ、またまたハリーさん、あんたそっくりだ。
しかしまぁ、ジェームズ、おまえ、ほんとどこまでもいじわるな子だな。とっても"甘やかされた一人っ子"なところはドラコ的であり、つまり構図はハリー時代の逆に近いですね。
"Mudblood."発言に怒るリリーの「あなたはあなたの道を選んだ。あたしも自分の道を行く」という言葉は決定的ですね。それ以前にスネイプ青年がDE入りを決めていたかはわかりません。5巻『OotP』でスネイプDE入りの決め手となりそうな哀しい記憶は出てきてますから。(a hook-nosed man was shouting at a cowering woman, while a small dark-haired boy cried in a corner … a greasy-haired teenager sat alone in a dark bedroom, pointing his wand at the ceiling, shooting down flies … a girl was laughing as a scrawny boy tried to mount a bucking broomstick さるお訳では「スネイプパパが縮こまっているスネイプママを怒鳴りつけ、部屋の隅ではまだ幼い黒髪のセヴルス君が泣いている・・・脂っこい髪の10代のセヴルス君が暗い寝室にひとりぽつんと座り、杖を上に構えて天井近くを飛んでいるハエを撃ち落している・・・小柄なスネイプ君が暴れる箒に乗ろうとしているのを見て女の子が笑っている」です)でもまぁとにかくこれで引き返せなくなりました。
ヴォルディに懸命に仕えるスネイプ青年、幸せではなかったはず。でもそーするより他に、彼には選択肢がなかったんだろうと思います。ところが、リリーと決別して突き進んだ道でもまた、彼のがんばり(予言の盗み聞き)が彼の足をひっぱります。
"裏目に出る"、それが彼の人生だなんて、さるお泣いちゃう。早く誰かセヴルスをたすけてやってくれー。
心ゆくまでさるお、もんち!
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ついに、愛すべき究極のヒミツの、切なくも孤高の人生のヒミツの、前半です。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
[記憶1]
日差しの中、地面が温かい。
少女が2人、人気のない公園のブランコで遊んでいます。
それを、茂みに隠れるようにして9歳か10歳くらいの痩せた少年がじっと見つめている。長い黒髪、丈の短すぎるズボン、スモックみたいなシャツ、そしてお下がりのような大きすぎるヨレヨレのコートを着ています。
2人の少女の一方が、高く高くブランコをこいでいる。
「やめれってば!リリー!」
リリーと呼ばれた少女は、高く揺れるブランコから空に舞いあがり、不自然なほど遠くまで飛んで、不自然なほど軽やかに着地しました。
「ママからそーゆーのしちゃだめって言われてんじゃん!」
ペチュニアは腰に手をあてて立ち、妹をたしなめています。
「あたし平気だもん。チュニー、それより見て見てー、あたしこーゆーのもできるー」
リリーは、セヴルス少年が隠れている茂みに近づき、落ちた花を拾いあげて手のひらに乗せます。その花は、リリーの手の上で開いたり閉じたり、開いたり閉じたり。
ペチュニアも思わず見とれます。「それ、どーやるの?」
「そんなのわかってんじゃん」これは思わず少女たちの前に飛び出したセヴルス少年です。
ペチュニアは驚いて後ずさり。リリーは動かず少年を見つめています。
出てこなきゃよかったな。少し後悔しているような表情で、セヴルス少年は赤くなってます。
「わかってるってなにが?」
セヴルス少年はブランコの近くに佇むペチュニアをちらりと見ると、声をひそめてリリーに言いました。「キミがなんでそーゆーのできるか、ぼくわかる。キミ、魔女だもん」
ところが、これを聞いたリリーは「そんなこといきなり言うなんて失礼ね!」と怒っちゃいました。
「ちがうんだ!」慌てて取り繕おうとするセヴルス少年は大きすぎるコートをはためかせて少女たちを追おうとします。後のスネイプ同様、このころからまるでコウモリみたい。
少女たちは、ここなら安全だというようにブランコの手すりまで戻ると、もう一度少年と向き合いました。
「キミは魔女なんだ。ずっと見てたもん。ほんとに魔女なんだよ。でも変じゃない。ぼくのママも魔女だし、ぼくも魔法使いだもん」
「魔女だって!」冷たく笑うペチュニア。「あんた誰だか知ってる。スネイプさんちの子でしょ!川の近くのスピナーズエンドに住んでる子よ。なんで私たちのことコソコソ嗅ぎ回してんのよ?」
「嗅ぎ回ってなんかいない!っちゅーか、少なくともキミに用はない、だって、マグルだから」
ペチュニアには少年の使う言葉がわかりません。「行こう、リリー。おうちに帰ろう!」
リリーはすぐに姉を追って去ってしまいました。
残されたセヴルス少年、とても残念そうな苦々しい表情をしています。
[記憶2]
キラキラと日差しを跳ね返す川のほとりの木かげに、セヴルス少年とリリーが座っています。セヴルス少年はもうコートを着ていないけれど、スモックが相変わらずちぐはぐな感じです。
「学校の外で魔法使ったら、魔法省から処罰があるんだ」
「えー、でもあたしもう使っちゃってるよ」
「ぼくらはまだいいの、杖持ってなくて、コドモだから。でも11歳になったらちゃんと教わるようになって、そしたら外では注意しないといけないんだ」
しばらくの沈黙。リリーは小枝を拾い、振ってみます。杖のつもりね。
「ほんとだよね?ふざけてるんじゃないよね?ペチュニアは、あなたが私にウソついてるって。ホグワーツなんかないって。でも、ほんとでしょ?」
「ほんとだよ、ぼくらにとっては。ぼくらんとこには手紙が来る」
「それって、フクロウが運んでくるの?」
「普通はね。でもマグル生まれだとおうちの人がびっくりするからさ、誰かが説明に行くんだよ」
「マグル生まれって、他の人とどこかちがうかな?」
セヴルス少年は躊躇します。木かげの緑の中で、黒い瞳が赤毛の少女をうっとりと見つめている。
「ちがいなんてないよ」
「ほんならよかったー」
「キミさ、もうたくさん魔法できるよね。ぼく見てた。ずっと見てた・・・」セヴルス少年の声はだんだん小さくなりました。
安心したリリーは落ち葉の上に寝転がり、木々を見上げています。
「おうちはどう?」
「べつに」
「もう言い争いとかしてない?」
「それは変わってないけど。でももういいんだ。もうすぐ出て行くんだから」
「パパさんは魔法とか嫌いのなの?」
「うん」
「ねぇ、セヴ」
「なぁに?」あ、名前呼んでもらってちょっと嬉しそう。
「ディメンターのこともう1度話して」
「なんでそんなこと知りたいの?」
「もし学校の外で魔法使っちゃったら・・・」
「そのくらいじゃディメンターは来ないよ!もっと悪いやつがいるアズカバンっていう刑務所を見張ってるんだ」
そのとき背後に人の気配。振り向くと、木々に隠れてペチュニアがふたりを見ています。
「チュニー!」リリーは嬉しそうな声で、「嗅ぎ回ってるのはそっちだろ!」セヴルス少年は立ち上がって怒ります。
慌てたペチュニアはごまかそうと必死です。「そ、その服、ちょっと変。ママさんのブラウス着てんの?」
パキッ
頭上の小枝が折れ、ペチュニアの肩に当たりました。
ペチュニアは突然泣き出し、走り去って行きます。
「あなたがやったのね!」
「ち、ちがうよ・・・」
「あなたがお姉ちゃんをいじめたのね!」
「ちがうってば!」
リリーは燃えるような目でセヴルス少年を睨み、ペチュニアを追って走って行きます。
残されたセヴルス少年、混乱して、みじめな顔をしています。
[記憶3]
9と3/4番プラットフォーム。血色が悪く不機嫌そうな痩せた女性の隣に、居心地悪そうなセヴルス少年が立っています。セヴルス少年は、少し離れたところで両親と距離を置いて話している姉妹を見つめています。リリーは嫌がる姉の手をとり何か懸命に訴えかけているようです。
「ごめん、チュニー、ほんとにごめん。でも聞いて。着いたらすぐ、あたしダンブルドア先生のところに行く。考え直してもらえるように、説得するから!」
「私は行きたくないの!ばかげた学校に私が行きたがってるって、勝手に思わないで!」
ペチュニアの目はプラットフォームを見回し、飼い主に抱かれた猫、カゴの中のフクロウ、そして深紅の蒸気機関車とそこに荷物を運び込んでいるコドモたちを見渡します。
「私が化け物になりたがってると思ってるの?」
リリーの目に涙が溢れます。「あたし、化け物じゃないもん。そんなこと言うなんてひどい」
「だって、そーゆー場所に行くんでしょ。あなたもスネイプさんちの子も、怪物のための特別な学校に行く。怪物だから。正常な人間からは離れて暮らすのよ」
リリーはちらりと両親を見ます。物珍しそうにきょろきょろして楽しそう。
リリーは低い声で姉に厳しくこう言います。
「おねーちゃん、校長先生に入学したいってお願いの手紙を書いたときはそんな学校だって思ってなかったでしょ」
「お願い?私、お願いなんかしてない!」
「校長先生からの返事、見たんだもん。ちゃんとした親切な手紙だったのに」
「見た?・・・人の手紙を勝手に見るなんて、あんた最低。よくそんなことできるわね」
ちらりとセヴルス少年を一瞥するリリーを、ペチュニアは見逃しません。
「あの子ね!あんたとあの子とふたりして、私のこと嗅ぎ回ってたのね!」
「そんなんじゃない。セヴルスが封筒見て、マグルがホグワーツと手紙のやりとりできるなんてすごいねって、ただそれだけよ。マグルの郵便局に魔法使いがこっそり忍び込んで働いてて、そーゆーの届けたりするのかもって・・・」リリーの口調は少し言い訳っぽくなりました。
「そのとおり!あんたたちはどこにでも遠慮なくこっそり忍び込むのよ!」そして妹に言い捨てました。「化け物!」
[記憶4]
ホグワーツ特急は徐々に都会を離れます。セヴルス少年は着替えが早い、さっきまで着ていた"マグルの服"がちぐはぐなことに気づいているんですね。セヴルス少年は、騒々しい男子ばかりの個室のいちばん窓際にぽつんとリリーが座っているのを見つけ、その向かい側の空いた席に座ります。
「話したくないの」
「なんで?」
「チュニーが私のこと憎んでる。あたしたちがダンブルドアからの手紙を見たから」
「だから?」
リリーはセヴルス少年を睨みます。
「私のおねーちゃんなのに!」
「それでも行くんだ!ぼくら、ホグワーツに行くんだよ!」
リリーはうなずき、涙を拭いて少し微笑みます。
「スリザリンに入れるといいね」
ところが、今までぜんぜんセヴルスとリリーに興味を示してなかった"騒々しい男子”のひとりがこれを聞き逃しませんでした。
「スリザリン?」黒髪のジェームズ少年です。
「誰がスリザリンに入りたいって?ぼくだったらいやだよ、そうだろ?」
ジェームズが話しかけた相手はにこりともせずにこう答えます。「うちみんなスリザリンなんだけどー」
「まじで?でもキミはだいじょぶそう」
シリウス少年はにやりと笑います。「そしたらうちの伝統はぼくで終わりだな。選べるとしたらどこに入りたい?」
「グリフィンドール!ゆうきあるものがすまうりょう!パパもそうだったもん」
今度はセヴルス少年がこれを鼻で笑う番です。
「なんだよー」振り向くジェームズ。
「べつに」冷笑するセヴルス。「頭脳より肉体派ならぴったりなんじゃん?」
割って入ったのはシリウスです。「きみはどこに入りたいの?どこにも当てはまらないみたいだけどさ?」
これを聞いて高笑いするジェームズ。
リリーがジェームズとシリウスを見てます、あんたたち嫌い!という目で。「行こう、セヴルス。他んとこに座ろう」
「ヒュー!ヒュー!」ジェームズとシリウスがセヴルスをからかいます。出て行こうとするセヴルスを、足ひっかけて転ばせてやれ。「じゃぁな!スニヴルス(弱虫)!」
[記憶5]
マクゴナガル先生の声が響きます。「エバンズ、リリー!」
リリーは震えながらスツールに腰掛け、マクゴナガル先生がソーティングハットをかぶせる。帽子はリリーの頭に触れた瞬間叫びました。「グリフィンドール!」
「あーぁ」セヴルス少年は小さく溜め息をつきます。リリーは哀しそうな笑顔をセヴルス少年に送り、グリフィンドールのテーブルにつきました。すでにそこにいたシリウス少年がリリーのために席をつめます。リリーはそれが汽車で会った嫌なやつだと気づき、背中を向けています。
リーマス少年がグリフィンドールへ、ピーター少年もグリフィンドールへ、ジェームズもグリフィンドールへ組み分けされ、とうとうセヴルス少年の番です。
「スリザリン!」
セヴルス少年は、プリフェクトのバッジをつけたルシウス青年がいるスリザリンのテーブルへ向かいました。
[記憶6]
リリーとセヴルスが校庭を歩いています。ふたりともずいぶん背が伸びてます。
「友達だって思ってた。親友だって」
「あたしらは友達よ、セヴ。でも、あなたの周りの人たち、好きになれない。悪いけど、Avery君とかMulciber君とか、大嫌いなの。あんな子たちのどこがいいの?気味悪いじゃん。Mulciber君がメアリー・マクドナルドに何しようとしたか知ってる?」
リリーは立ち止まり、血色の悪いセヴルスの顔を見上げます。
「ふざけてるだけだよ」
「ダーク・マジックのどこがおもしろいのよ?」
「ならポッターはどうなんだよ?」セヴルスの顔が赤らみます。
「ポッターなんか関係ないじゃん」
「みんなで夜中に抜け出したりして、ルーピンが怪しいんだ。あいつ、どこに行ってんのさ?」
「病気だって、あの人たち言ってたよ」
「満月の夜にいつも病気なんて変じゃん?」
「言いたいことはわかるけど。なんで、あの人たちのこと気にすんの?」
「あいつらだって、みんなが思ってるほどいいやつらじゃないんだ」
「あの人たちは少なくともダーク・マジックは使ってない。それより聞いたよ、あなたが暴れ柳に行って、ジェームズ・ポッターがあなたを救ったって」
これを聞いたセヴルスはとても苦しそう。「救った?救っただって?ポッターはぜんぜんヒーローじゃない。やつが救ったのはぼくじゃなくて自分の首の皮だ!だめだ、きみがそんな、許せないよ・・・」
「許せないってなによ!」
リリーが目を細めます。
「だから、えっと、つまり、あ、あいつ、きみのこと好きなんだ。ジェームズ・ポッターは、きみを気にいってる。あいつは、みんなが思ってるような"偉大なクィディッチ・ヒーロー"なんかじゃないのに」セヴルス少年、言うつもりじゃなかったのに、意に反してこんなこと言ってしまいました。
「ジェームズ・ポッターは傲慢なクズよ。そんなの言われなくたってわかってる。ただ、Avery君とかMulciber君のいたずらって、悪質なのよ。邪悪なの。なんであの人たちと友達でいるの?」
セヴルスはもうリリーの言葉を聞いていません。リリーの口からポッターの悪口を聞いて安心したセヴルス、足取りが軽くなっちゃった。
[記憶7]
O.W.L.試験のDADAが終わり、大広間を後にして校庭に出るセヴルス。
この記憶は知ってます。グリフィンドールの4人組が、セヴルスを吊るし上げていじめる。そこへやってきてセヴルスの味方をするリリーに、セヴルスは言ってしまうんです、"Mudblood."って。
[記憶8]
「ごめん」
「興味ない」
「ごめんってば!」
「勝手にすれば」
夜です。ガウン姿のリリーが、The Fat Ladyの前で腕組みして立ってます。
「あなたがここで寝て待つって脅かしてるって、メアリーに聞いて出てきただけ」
「穢れた血なんて言うつもりじゃなかったんだ」
「ついうっかり?」
リリーの声に温かみは微塵もありません。
「謝ったってもう遅い。あたしの友達はみんな、あたしがあなたと口聞くだけでコソコソ言ってる。それをずっと言い訳してきた、あなたのために。わかってる?あなたと、あなたの大事なDEのお友達・・・ほら、否定もしないじゃん!将来の夢はユーノーヘビ男に仕えることでしょ?・・・なんで違うって言わないのよ!他のマグル生まれを"穢れた血"って呼んで、今さらなんであたしだけ違うの?」
何か言おうとするセヴルス。でも言葉になりません。
「もうこれ以上友達のふりはできない。あなたはあなたの道を選んだ。あたしも自分の道を行く」
リリーはスネイプを残し、肖像画の奥に消えてしまいました。
[記憶9]
夜の丘です。冷たく激しい風が、葉をすでに落とした木々の間を吹き抜けて行きます。
オトナになったスネイプが立っている。手にはきつく杖を握りしめています。スネイプはとんでもない恐怖を感じている、それがハリーにも伝わるほどです。
白い閃光が空気を切り裂くと、次の瞬間、スネイプは地面に膝をつき、杖が手から離れます。
「殺さないでくれ!」
「そんな気ないよ」どこからともなく現れたのはダンブルドア。「それで?セヴルス、ヴォルデモート卿のメッセージは?」
「メッセージなどない。私は、自分の意思でここに・・・忠告に・・・いや、お願いに、来たんです」
ダンブルドアは杖を一振りします。強風に煽られ落ち葉や小枝がふたりの周りをぐるぐる舞っているのに、静寂が訪れます。
「DEが私に頼みごと?」
「予言を・・・あの予言を・・・」
「ヴォルデモート卿に何を話した?」
「すべてを・・・私が聞いたすべてを話してしまった。そして彼は、それがリリー・エヴァンズのことだと!」
「予言に女性は出てこない」
「わかっているでしょう!彼女のコドモだ。だから彼は、彼女を殺してしまう!」
「そんなに彼女が大切なら、ヴォルデモート卿に彼女を殺さないでくれって頼めば?」
「頼みました。けど・・・」
「おまえって、やなやつー」ダンブルドアが言います。ダンブルドアの声にこれほどの軽蔑が込められているのをハリーは聞いたことがありません。「彼女のだんなやコドモの死は、おまえにとってどーでもいいのか?」
スネイプは何も言わずダンブルドアを見つめ、しぼりだすようにこう言います。「かくまってください、全員を・・・彼女を・・・彼らを守って。お願いです」
「見返りに何をしてくれる、セヴルス?」
「み、みかえり?」スネイプは驚いてダンブルドアを再び見つめ、沈黙のあと、答えました。「なんでも」
【メモ】
ちぐはぐな恰好で、家庭内も問題だらけ。スネイプ少年の中では、幼い頃から劣等感とプライドがぶつかり合ってます。
コドモの頃からコウモリみたいな彼。ママさんと親子そろって血色の悪い顔をしています。スピナーズエンドのスネイプ邸はそーいや暗かった。カーテンも閉めちゃうし。で、映画を観てるといつもスネイプ先生の授業は薄暗がりの中です。そして、リーマスの正体にいち早く気づくスネイプさん。最後は喉を噛まれて死ぬスネイプさん。
これはもう、そーゆーことだろうと、さるおは思っています。何が言いたいかもうバレバレでしょーが、これは別途記事に書こうと思うので、詳しくは後ほどね。
木かげの緑の中で、黒い瞳が赤毛の少女を見つめる。ハリポタの色の対比は、ほんとに美しく残酷で切ないなぁ。
スネイプ少年、なんでこんなに不器用なんだ。切なくって、歯がゆくって、苦しくって涙が出ます。いつもいつも失敗しちゃう。ほんとのことが言えなくて、大事なことが言えなくて、言ってはならないことばかりが口をつき空回りして裏目に出ちゃう。泣けるなぁ。
スネイプ少年がチュニーの頭上の枝を折るシーン、ハリーさん、そっくりです。
で、びっくりして泣いちゃうチュニー。魔法使いが怖い、でも魔法使いになりたい。ほんとはホグワーツに行きたかった。とっても自然です。
そんなチュニーを追いつめてしまった妹の残酷さや鈍感さもまた、とっても自然です。
コドモの世界は過酷です。愛し合い、いたわり合う姉妹が、こーして癒えない傷を負ってしまうんだなぁ。
ホグワーツ特急の中でいきなり衝突し合うスリザリンvsグリフィンドールズ、またまたハリーさん、あんたそっくりだ。
しかしまぁ、ジェームズ、おまえ、ほんとどこまでもいじわるな子だな。とっても"甘やかされた一人っ子"なところはドラコ的であり、つまり構図はハリー時代の逆に近いですね。
"Mudblood."発言に怒るリリーの「あなたはあなたの道を選んだ。あたしも自分の道を行く」という言葉は決定的ですね。それ以前にスネイプ青年がDE入りを決めていたかはわかりません。5巻『OotP』でスネイプDE入りの決め手となりそうな哀しい記憶は出てきてますから。(a hook-nosed man was shouting at a cowering woman, while a small dark-haired boy cried in a corner … a greasy-haired teenager sat alone in a dark bedroom, pointing his wand at the ceiling, shooting down flies … a girl was laughing as a scrawny boy tried to mount a bucking broomstick さるお訳では「スネイプパパが縮こまっているスネイプママを怒鳴りつけ、部屋の隅ではまだ幼い黒髪のセヴルス君が泣いている・・・脂っこい髪の10代のセヴルス君が暗い寝室にひとりぽつんと座り、杖を上に構えて天井近くを飛んでいるハエを撃ち落している・・・小柄なスネイプ君が暴れる箒に乗ろうとしているのを見て女の子が笑っている」です)でもまぁとにかくこれで引き返せなくなりました。
ヴォルディに懸命に仕えるスネイプ青年、幸せではなかったはず。でもそーするより他に、彼には選択肢がなかったんだろうと思います。ところが、リリーと決別して突き進んだ道でもまた、彼のがんばり(予言の盗み聞き)が彼の足をひっぱります。
"裏目に出る"、それが彼の人生だなんて、さるお泣いちゃう。早く誰かセヴルスをたすけてやってくれー。
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月15日
さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 33 (1)
さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、極限の哀しみをくぐり抜け、ついに次のエントリーで愛すべき究極のヒミツを、切なくも孤高の人生のヒミツを、目の当たりにして泣きましょう。ということで、次の記事は長いっすよー。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
33:The Prince's Tale
スネイプさんのかたわらにひざまずいたまま、ただじっとスネイプさんを見つめるハリー。
そこへ、冷たく甲高い声が響き渡ります。おっさん戻ってきたのかとびっくりしましたが、壁や床や天井から聞こえるような、例の村内放送です。ヴォルディはまたホグワーツに向かってしゃべってるんですね。
おまえらは勇敢に戦った。ヴォルデモート卿はその勇気を褒めたたえる。おまえら、もうほんとボロボロだけどな、これ以上私に逆らうなら、全員死ぬことになる、一人ずつ、皆殺しだYO!
価値ある魔法族の血を流すなんて無意味。損失と浪費でしかない。
ヴォルデモート卿は慈悲深いからね、DEたちに撤退を命じてやる。
そしておまえらに1時間の猶予を与えよう。威厳を持って死者を葬れ。傷を負った者を手当てしてやれ。
で、さてと、ハリー・ポッター、ここからはおまえひとりに向かって話す。おまえは私と向き合おうとせず、おまえのために友を次々と死なせた。今から1時間、Forbidden Forestで待っている。1時間経ったとき、もしもおまえが現れなければ、再び戦闘がなされるだろう。今度は、私が城に乗り込むぞ。おまえをかくまう全員を殺す、女子もガキも、ひとり残らずだ。ほんでおまえをみつけてやる。1時間だぞ。ふんがー。
ロンは「こんなの聞いちゃだめだよ」と言います。ハーは「なんとかなる。城に戻って作戦練ろう」と言います。
だけどハリーの心の中に、痛い言葉がこだまします。おまえは私から逃げ、友を次々死なせた、と。
透明マントをかぶり、スネイプの死を消化できないまま遺体を置いて、トリオは城に戻ります。ポケットに、スネイプさんの記憶のフラスコを持って。
城は不気味な静けさに包まれています。夜が明けたばかりで、まだ真っ暗。閃光も爆発も悲鳴もありません。校庭にいたはずのグロウプの姿もない。エントランスは血に染まり、エメラルドが散らばり、あちこちが吹き飛んでいます。
「みんなはどこ?」ハーがささやくようにつぶやきます。ロンはそれに答えるようにまっすぐに大広間に向かいます。
大広間の入り口で立ち止まるハリーが見たのは、あまりに凄惨な、あまりに哀しい、直視できない光景でした。
4つの長テーブルなどなく、生き残った人々が互いに肩を抱き合っています。マダム・ポンフリーが負傷者を手当てしてせわしなく歩き回り、何人かがそれを手伝っています。怪我人のなかには、わき腹から血を流し、立っていることもできずに倒れたまま震えるフィレンツェの姿も見えます。
大広間の中央には、横たわる死者の列。ウィーズリー家が取り囲んだ、あの中心には、きっとフレッドが眠っている。
フレッドの頭のそばに跪くジョージ、フレッドの胸で泣き崩れ激しく身体を震わせているモリー、モリーの髪を撫でるアーサーの頬に涙が光っています。
傷だらけの顔で泣きはらしたジニーを、ハーが抱きしめる。ビルとフラーと一緒にいたパーシーが、ロンの肩を抱きます。
そして、見えました、フレッドの隣に横たわるふたつの亡き骸が。それは、眠るように穏やかな、リーマスとトンクス。
ハリーは思わず後ずさります。苦しくて呼吸ができない。もう見ていることができない。これ以上、いったい誰が、ぼくのために死んだというのか。
もうウィーズリー家の仲間に入れてもらうわけにはいきません。彼らにあわせる顔がない。ぼくが最初からあきらめていれば、フレッドは死なずに済んだかもしれないのに。
ハリーは大理石の階段を駆けあがります。リーマスだって、トンクスだって、死なずに済んだかもしれないんだ。ぼくのせいだ。ぼくのせいだ。ハリーの内側で、取り返しのつかない、大きすぎる罪悪感が悲鳴をあげている。
人影のない校舎を、走って、走って、走り続けて、スネイプが遺した記憶のフラスコを握りしめたまま、気がつけば校長室の前です。
「パスワードは?」石のガーゴイルが問い掛ける。
ハリーは考えるより先に叫びました。
「ダンブルドア!」
パスワードなんかじゃない。混乱と絶望とショックに押し潰され、たすけを求める心の叫びです。それが今こそ必要だから、今こそどーしても会わなければならないから。
ガーゴイルの彫像は道を空け、らせん階段が現れました。
校長室の壁の歴代校長の肖像画はどれも留守です。校長の椅子の真後ろ、つまりド真ん中の額縁に、何が何でも会いたいダンブルドアはいません。
そしてペンシーブは、昔と同じ、キャビネットの中にありました。
現実に耐えられないハリーは、誰かの頭の中にいるほうがマシだと、たとえそれがスネイプでもこの惨状よりマシだと、スネイプの記憶をペンシーブに注ぎ込み自らもその中へ飛び込んでいきました。
【メモ】
血に染まり、エメラルドの雨が降ったホグワーツ。ここにもまた赤と緑の対比です。
これ以上、いったい誰が、ぼくのために死んだというのか。
"ぼくのせいだ"と罪の意識にさいなまれるハリーさんですが、違うぞハリー、ヘビ野郎のせいだぞ。
校長室のパスワード、号泣っす、号泣!
セヴルスは、いつかハリーが本当に追いつめられたとき、今度こそ本当に押し潰されそうになったとき、たすけを求める相手を知っていた。命をかけて自分がハリーを守り続け、そしてその子は、自分ではなく、ダンブルドアに救いを求めると、きっと知っていたんだ。
心ゆくまでさるお、もんち!
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、極限の哀しみをくぐり抜け、ついに次のエントリーで愛すべき究極のヒミツを、切なくも孤高の人生のヒミツを、目の当たりにして泣きましょう。ということで、次の記事は長いっすよー。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
33:The Prince's Tale
スネイプさんのかたわらにひざまずいたまま、ただじっとスネイプさんを見つめるハリー。
そこへ、冷たく甲高い声が響き渡ります。おっさん戻ってきたのかとびっくりしましたが、壁や床や天井から聞こえるような、例の村内放送です。ヴォルディはまたホグワーツに向かってしゃべってるんですね。
おまえらは勇敢に戦った。ヴォルデモート卿はその勇気を褒めたたえる。おまえら、もうほんとボロボロだけどな、これ以上私に逆らうなら、全員死ぬことになる、一人ずつ、皆殺しだYO!
価値ある魔法族の血を流すなんて無意味。損失と浪費でしかない。
ヴォルデモート卿は慈悲深いからね、DEたちに撤退を命じてやる。
そしておまえらに1時間の猶予を与えよう。威厳を持って死者を葬れ。傷を負った者を手当てしてやれ。
で、さてと、ハリー・ポッター、ここからはおまえひとりに向かって話す。おまえは私と向き合おうとせず、おまえのために友を次々と死なせた。今から1時間、Forbidden Forestで待っている。1時間経ったとき、もしもおまえが現れなければ、再び戦闘がなされるだろう。今度は、私が城に乗り込むぞ。おまえをかくまう全員を殺す、女子もガキも、ひとり残らずだ。ほんでおまえをみつけてやる。1時間だぞ。ふんがー。
ロンは「こんなの聞いちゃだめだよ」と言います。ハーは「なんとかなる。城に戻って作戦練ろう」と言います。
だけどハリーの心の中に、痛い言葉がこだまします。おまえは私から逃げ、友を次々死なせた、と。
透明マントをかぶり、スネイプの死を消化できないまま遺体を置いて、トリオは城に戻ります。ポケットに、スネイプさんの記憶のフラスコを持って。
城は不気味な静けさに包まれています。夜が明けたばかりで、まだ真っ暗。閃光も爆発も悲鳴もありません。校庭にいたはずのグロウプの姿もない。エントランスは血に染まり、エメラルドが散らばり、あちこちが吹き飛んでいます。
「みんなはどこ?」ハーがささやくようにつぶやきます。ロンはそれに答えるようにまっすぐに大広間に向かいます。
大広間の入り口で立ち止まるハリーが見たのは、あまりに凄惨な、あまりに哀しい、直視できない光景でした。
4つの長テーブルなどなく、生き残った人々が互いに肩を抱き合っています。マダム・ポンフリーが負傷者を手当てしてせわしなく歩き回り、何人かがそれを手伝っています。怪我人のなかには、わき腹から血を流し、立っていることもできずに倒れたまま震えるフィレンツェの姿も見えます。
大広間の中央には、横たわる死者の列。ウィーズリー家が取り囲んだ、あの中心には、きっとフレッドが眠っている。
フレッドの頭のそばに跪くジョージ、フレッドの胸で泣き崩れ激しく身体を震わせているモリー、モリーの髪を撫でるアーサーの頬に涙が光っています。
傷だらけの顔で泣きはらしたジニーを、ハーが抱きしめる。ビルとフラーと一緒にいたパーシーが、ロンの肩を抱きます。
そして、見えました、フレッドの隣に横たわるふたつの亡き骸が。それは、眠るように穏やかな、リーマスとトンクス。
ハリーは思わず後ずさります。苦しくて呼吸ができない。もう見ていることができない。これ以上、いったい誰が、ぼくのために死んだというのか。
もうウィーズリー家の仲間に入れてもらうわけにはいきません。彼らにあわせる顔がない。ぼくが最初からあきらめていれば、フレッドは死なずに済んだかもしれないのに。
ハリーは大理石の階段を駆けあがります。リーマスだって、トンクスだって、死なずに済んだかもしれないんだ。ぼくのせいだ。ぼくのせいだ。ハリーの内側で、取り返しのつかない、大きすぎる罪悪感が悲鳴をあげている。
人影のない校舎を、走って、走って、走り続けて、スネイプが遺した記憶のフラスコを握りしめたまま、気がつけば校長室の前です。
「パスワードは?」石のガーゴイルが問い掛ける。
ハリーは考えるより先に叫びました。
「ダンブルドア!」
パスワードなんかじゃない。混乱と絶望とショックに押し潰され、たすけを求める心の叫びです。それが今こそ必要だから、今こそどーしても会わなければならないから。
ガーゴイルの彫像は道を空け、らせん階段が現れました。
校長室の壁の歴代校長の肖像画はどれも留守です。校長の椅子の真後ろ、つまりド真ん中の額縁に、何が何でも会いたいダンブルドアはいません。
そしてペンシーブは、昔と同じ、キャビネットの中にありました。
現実に耐えられないハリーは、誰かの頭の中にいるほうがマシだと、たとえそれがスネイプでもこの惨状よりマシだと、スネイプの記憶をペンシーブに注ぎ込み自らもその中へ飛び込んでいきました。
【メモ】
血に染まり、エメラルドの雨が降ったホグワーツ。ここにもまた赤と緑の対比です。
これ以上、いったい誰が、ぼくのために死んだというのか。
"ぼくのせいだ"と罪の意識にさいなまれるハリーさんですが、違うぞハリー、ヘビ野郎のせいだぞ。
校長室のパスワード、号泣っす、号泣!
セヴルスは、いつかハリーが本当に追いつめられたとき、今度こそ本当に押し潰されそうになったとき、たすけを求める相手を知っていた。命をかけて自分がハリーを守り続け、そしてその子は、自分ではなく、ダンブルドアに救いを求めると、きっと知っていたんだ。
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月14日
Liga 07-08 第19節 バルサムルシア バルサは圧勝 さるおは大失態アゲイン
さるおです。
観てません。(涙目)
で、さるおが見逃すとバルサが強い、という恒例の負のオーラをまた出してしまいました。クラシコなんて観なければよかったと、何度目かのありえない責任を感じています。
バルサムルシア、4-0で、さるおが最近懐かしがっているラファのフィードからザンビーのクロスボールでグッディがアクロバチックなボレーシュート(前半27分)、左からエリア内に突破したティティのグラウンダーをエトーかと思わせてぼやんちゃん(後半7分)、左の大きなスペースに出したシウビーニョからのボールにティティが抜け出しライン際から折り返しエトー(後半23分)、シャビがジオバニを走らせて右から中へ折り返したところにエトー(後半42分)。のようです。
またオカシイ審判だったみたいっすけど(誰だろう)、それを跳ね返して完勝してくれてありがとうバルサ。出張前にいろいろ働いてくれてありがとうサムエル。イニ坊と男アビダルは、休めたみたいでよかったです。
さるおもちゃんと観ればよかったです。(大後悔)
マドリさんが負けてくれてたらもっとよかったです。(他力本願)
心ゆくまでさるお、もんち!
観てません。(涙目)
で、さるおが見逃すとバルサが強い、という恒例の負のオーラをまた出してしまいました。クラシコなんて観なければよかったと、何度目かのありえない責任を感じています。
バルサムルシア、4-0で、さるおが最近懐かしがっているラファのフィードからザンビーのクロスボールでグッディがアクロバチックなボレーシュート(前半27分)、左からエリア内に突破したティティのグラウンダーをエトーかと思わせてぼやんちゃん(後半7分)、左の大きなスペースに出したシウビーニョからのボールにティティが抜け出しライン際から折り返しエトー(後半23分)、シャビがジオバニを走らせて右から中へ折り返したところにエトー(後半42分)。のようです。
またオカシイ審判だったみたいっすけど(誰だろう)、それを跳ね返して完勝してくれてありがとうバルサ。出張前にいろいろ働いてくれてありがとうサムエル。イニ坊と男アビダルは、休めたみたいでよかったです。
さるおもちゃんと観ればよかったです。(大後悔)
マドリさんが負けてくれてたらもっとよかったです。(他力本願)
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月11日
さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 32 (2)
さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、この章は深いなと、いろいろ考えちゃいますねぇ。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
"The Whomping Willow"へと走りながら、フレッド、ハグリッド、自分が愛した人々のことを考える。もう犠牲は嫌です。もう誰も失いたくありません。でも、走らなきゃ。今は走らなきゃ。
呪文が飛んできても無視して走る。後ろは見ません。
湖が海のように波立ち、風もないのに森がきしむ。
息もつかず、脇目も振らず、死に物狂いで走ります。
暴れ柳に辿り着き、「クルックシャンクスがまたいればいいのに」と言うロンに、ハーは名ゼリフを言いますね。
Are you a wizard, or what?
おまえそれでも魔法使いかと。
ロンは杖を"Swish-and-Flick"、Wingardium Leviosa! 小枝はスピンして柳の幹にヒットしました。
「待って」
さっそく敵地に乗り込もうと鼻息荒いふたりをハリーが止めます。
ヴォルデモートはぼくを待ってる。ロンとハーを、みすみす罠の只中に連れて行く気か?
ハリーは自問自答します。
残酷で、同時に明確な現実が、このトンネルの先で待っています。ナギニちゃんを殺す、他に道はありません。そしてナギニちゃんはヴォルディと一緒にいるわけです。
友達を道連れにすまいと葛藤するハリーに、ロンが言います。「はよ行くべ」
杖に明かりを灯し、トリオは、今ではずいぶん狭く感じるトンネルを進みます。
トンネルが終わりに近づいたとき、ハーに言われてハリーは透明マントをかぶり、杖の明かりを消しました。静かに、静かに、"Shrieking Shack"へ忍び込む。声が聞こえます。ドアは開いているようです。ドアの近くの隙間から、こっそりと部屋を覗いてみましょう。
薄暗い部屋です。宙に浮いた、星のようにキラキラ光る半透明の球体の中で、ナギニちゃんがとぐろを巻いてます。
テーブルの上に、杖をもてあそぶ白く長い指が見えます。こちらに背中を向けて、すぐそこに立っているのはスネイプさんです。
「彼らの抵抗もこれまでです」
「ほんならもう、おまえが行かなくてもええよね」
「私にポッターを見つけさせてください。ポッターを連れてまいります」
ハリーはナギニちゃんを見ています。ここからやっつける方法ってあるかな?失敗したら居場所がばれちゃうし。
立ち上がったヴォルディが見えます。薄闇の中でも、ヘビ似の顔の赤い目が見えます。
「ちょっと問題があるんだよね」ヴォルディの穏やかさが不気味です。静かに杖を持ち上げました。「この杖、思うようにならんの。セヴルス、なんでやの?」
「そのとても素晴らしい杖、ちゃんと使ってらっしゃるのに」
「いや、だめなんだわ。平凡なことしかできん。私の魔力はバツグンなのに、この杖はぜんぜん特別やないで。オリバンダーのじっちゃんが作った杖と変わらんわー」
ヴォルディの口調はとても冷静で、会話を楽しんでいるかのようです。でも、額の激痛でわかります。ヴォルディは内心、はらわたが煮えくり返ってますよ。
スネイプは、黙ったままです。
ヴォルディは部屋の中を行ったり来たり。
「セヴルス。おまえを戦場から呼んだ理由がわかるか?」
一瞬、スネイプさんの表情が見えました。彼は、親方ではなくナギニちゃんをじっと見据えています。
「ポッターを探しに城に戻ってもよろしいでしょーか。うっかり死んじゃうかもしれないし」
「おまえもルシウスも、わかっとらんわ。ポッターはほっといたって私の所へ来る。やつは、仲間が死んでいくのに耐えられんのや。どんな代償を支払うことになろうとも、それを止めようとする。それがやつの弱点。DEみんなに言ってあるもん、ポッターは殺すな、仲間を殺せ、できるだけ多くって。でさ、おまえと話したいことは別件なんやけど」
「行かせてください。私がポッターを見つけて来ます。卿、お願いです」
「しつこいんだYO!」ヴォルディ怒っちゃった。赤い目が光ってます。「ガキのことより、この杖なんだYO!」
ヴォルディは杖を手に、スネイプさんを見ています。「なんでやの、どの杖もポッターに勝てへん、なんでやの?」
「私には・・・」
「ははーん、わからんか?」
激痛に襲われるハリー、叫びそうになるのを懸命にこらえ、思わず目を閉じます。ハリーの意識はヴォルディの中へ。
「イチイの杖は思い通りになった、ポッターを殺すことを除いてな。2度の敗北の後、オリバンダーは私に兄弟杖のことを話して、他の杖を使えと言った。だからルシウスの杖借りたけど、それも無駄やったん」
スネイプはヴォルディを見ていません。ナギニちゃんをじっと見ています。
「このニワトコの杖が3本目。運命の杖、死の杖や。私はこれを前の持ち主から奪った。そう、アルバス・ダンブルドアの墓から奪ったんやで」
スネイプの目がヴォルディをとらえます。デスマスクのような白い顔。黒い目は何も語りません。「卿、ポッターを見つけに、私を行かせてください」
ヴォルディはスネイプの頼みを無視します。不気味な囁くような声で話し続けます。
「ずっと、ずっと、考えとったん。なぜこの杖は思いどおりにならん?真の所有者の言うことを聞くはず、それが伝説。そして私には答えがわかった。おそらく、おまえは知っていたんやろ。おまえは賢い。そして、たしかに忠実なよい僕だった。セヴルス、こうなったんが残念やわ。ニワトコの杖が私に仕えようとしないのは、私が真の所有者ではないからや。伝説の杖は、前の所有者を殺すことで手に入るもの。ダンブルドアを殺したのは、おまえや。おまえが生きている限り、この杖は私のものにならん。他に方法はない。私は杖を手に入れる、そしてハリー・ポッターに勝ぁーつ!」
ヴォルディは杖を一振り。ナギニちゃんが解き放たれます。
「殺せ」ヘビ語です。
すさまじい悲鳴。ナギニちゃんの鋭い牙がスネイプの喉に深く食い込みます。スネイプさんの顔はみるみる色を失い、目は見開かれ、床に倒れてしまいました。
「あー、残念、残念」
ヴォルディ、そんなこと言って、ほんとは哀しみも後悔もありません。振り向きもせず、さっさと部屋から出て行っちゃいました。ナギニちゃんが追って行きます。
ヴォルディを振り切るように目を開くと、床の血だまりの中で震えるブーツの足先が見えます。ヴォルディはもういません。
ハリーは透明マントを脱ぎ捨て、隠れていた暗がりの隙間から飛び出しました。ハリーには、自分が何をしようとしているのかわかりません。血の海に倒れ、スネイプさんの指が喉元で溢れる血を止めようともがいています。ずっと憎み続けてきた男の黒い瞳がハリーをとらえる。ハリーは夢中でその男のそばへ屈み込みました。
スネイプさんの喉がザラザラと音を立て、血が溢れます。
「これを・・・これを持って行け・・・」
血ではない何かが流れています。青みがかった銀色の、気体とも液体とも言えない"記憶"が、口からも耳からも目からもほとばしる。
ハーが呪文でフラスコを出し、ハリーに手渡しました。ハリーは杖で記憶をからめとり、フラスコに入れます。
もう流す血は残っていません。ハリーのマントをつかんでいたスネイプさんの手から力が抜けます。
「私を・・・見てくれ・・・」
緑色の瞳と黒い瞳が、一瞬だけ見つめ合います。黒い瞳の中で、何かが消え、空虚だけがそこにありました。スネイプさんの手が床に落ち、もう動くことはありませんでした。
【メモ】
"ポッターを連れてくる"にこだわったセヴルス。もしもヴォルディがそれを認めていたら、彼はどーしたんでしょう。きっと記憶を渡しに行きたかったんだろうなぁ。
きっとセヴルスには、呼ばれたときにわかったと思います。何が起きるか、自分がどーなるか。
"ポッター"にこだわり、ナギニちゃんを見つめ続けたセヴルス。反撃の可能性をどこまで考えていたでしょうか。そしてこの牙によって自分は息絶えると、どこまで知っていたでしょうか。
胸が痛いっすね。
最後まで負けなかったセヴルス。壮絶な生き様だったと思います。切なくて涙出るなぁ。
彼の最後の言葉はこうです。
"Look ... at ... me ..."(私を見ろ)
緑色の瞳に会えたセヴルスのこの言葉は深いっすねー。
自分を理解してくれとハリーに言ったのか、こっちを見てくれとリリーに言ったのか、はたまた"記憶"に封じ込められているはずの"真実"を見てくれと言ったのか・・・
心ゆくまでさるお、もんち!
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、この章は深いなと、いろいろ考えちゃいますねぇ。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
"The Whomping Willow"へと走りながら、フレッド、ハグリッド、自分が愛した人々のことを考える。もう犠牲は嫌です。もう誰も失いたくありません。でも、走らなきゃ。今は走らなきゃ。
呪文が飛んできても無視して走る。後ろは見ません。
湖が海のように波立ち、風もないのに森がきしむ。
息もつかず、脇目も振らず、死に物狂いで走ります。
暴れ柳に辿り着き、「クルックシャンクスがまたいればいいのに」と言うロンに、ハーは名ゼリフを言いますね。
Are you a wizard, or what?
おまえそれでも魔法使いかと。
ロンは杖を"Swish-and-Flick"、Wingardium Leviosa! 小枝はスピンして柳の幹にヒットしました。
「待って」
さっそく敵地に乗り込もうと鼻息荒いふたりをハリーが止めます。
ヴォルデモートはぼくを待ってる。ロンとハーを、みすみす罠の只中に連れて行く気か?
ハリーは自問自答します。
残酷で、同時に明確な現実が、このトンネルの先で待っています。ナギニちゃんを殺す、他に道はありません。そしてナギニちゃんはヴォルディと一緒にいるわけです。
友達を道連れにすまいと葛藤するハリーに、ロンが言います。「はよ行くべ」
杖に明かりを灯し、トリオは、今ではずいぶん狭く感じるトンネルを進みます。
トンネルが終わりに近づいたとき、ハーに言われてハリーは透明マントをかぶり、杖の明かりを消しました。静かに、静かに、"Shrieking Shack"へ忍び込む。声が聞こえます。ドアは開いているようです。ドアの近くの隙間から、こっそりと部屋を覗いてみましょう。
薄暗い部屋です。宙に浮いた、星のようにキラキラ光る半透明の球体の中で、ナギニちゃんがとぐろを巻いてます。
テーブルの上に、杖をもてあそぶ白く長い指が見えます。こちらに背中を向けて、すぐそこに立っているのはスネイプさんです。
「彼らの抵抗もこれまでです」
「ほんならもう、おまえが行かなくてもええよね」
「私にポッターを見つけさせてください。ポッターを連れてまいります」
ハリーはナギニちゃんを見ています。ここからやっつける方法ってあるかな?失敗したら居場所がばれちゃうし。
立ち上がったヴォルディが見えます。薄闇の中でも、ヘビ似の顔の赤い目が見えます。
「ちょっと問題があるんだよね」ヴォルディの穏やかさが不気味です。静かに杖を持ち上げました。「この杖、思うようにならんの。セヴルス、なんでやの?」
「そのとても素晴らしい杖、ちゃんと使ってらっしゃるのに」
「いや、だめなんだわ。平凡なことしかできん。私の魔力はバツグンなのに、この杖はぜんぜん特別やないで。オリバンダーのじっちゃんが作った杖と変わらんわー」
ヴォルディの口調はとても冷静で、会話を楽しんでいるかのようです。でも、額の激痛でわかります。ヴォルディは内心、はらわたが煮えくり返ってますよ。
スネイプは、黙ったままです。
ヴォルディは部屋の中を行ったり来たり。
「セヴルス。おまえを戦場から呼んだ理由がわかるか?」
一瞬、スネイプさんの表情が見えました。彼は、親方ではなくナギニちゃんをじっと見据えています。
「ポッターを探しに城に戻ってもよろしいでしょーか。うっかり死んじゃうかもしれないし」
「おまえもルシウスも、わかっとらんわ。ポッターはほっといたって私の所へ来る。やつは、仲間が死んでいくのに耐えられんのや。どんな代償を支払うことになろうとも、それを止めようとする。それがやつの弱点。DEみんなに言ってあるもん、ポッターは殺すな、仲間を殺せ、できるだけ多くって。でさ、おまえと話したいことは別件なんやけど」
「行かせてください。私がポッターを見つけて来ます。卿、お願いです」
「しつこいんだYO!」ヴォルディ怒っちゃった。赤い目が光ってます。「ガキのことより、この杖なんだYO!」
ヴォルディは杖を手に、スネイプさんを見ています。「なんでやの、どの杖もポッターに勝てへん、なんでやの?」
「私には・・・」
「ははーん、わからんか?」
激痛に襲われるハリー、叫びそうになるのを懸命にこらえ、思わず目を閉じます。ハリーの意識はヴォルディの中へ。
「イチイの杖は思い通りになった、ポッターを殺すことを除いてな。2度の敗北の後、オリバンダーは私に兄弟杖のことを話して、他の杖を使えと言った。だからルシウスの杖借りたけど、それも無駄やったん」
スネイプはヴォルディを見ていません。ナギニちゃんをじっと見ています。
「このニワトコの杖が3本目。運命の杖、死の杖や。私はこれを前の持ち主から奪った。そう、アルバス・ダンブルドアの墓から奪ったんやで」
スネイプの目がヴォルディをとらえます。デスマスクのような白い顔。黒い目は何も語りません。「卿、ポッターを見つけに、私を行かせてください」
ヴォルディはスネイプの頼みを無視します。不気味な囁くような声で話し続けます。
「ずっと、ずっと、考えとったん。なぜこの杖は思いどおりにならん?真の所有者の言うことを聞くはず、それが伝説。そして私には答えがわかった。おそらく、おまえは知っていたんやろ。おまえは賢い。そして、たしかに忠実なよい僕だった。セヴルス、こうなったんが残念やわ。ニワトコの杖が私に仕えようとしないのは、私が真の所有者ではないからや。伝説の杖は、前の所有者を殺すことで手に入るもの。ダンブルドアを殺したのは、おまえや。おまえが生きている限り、この杖は私のものにならん。他に方法はない。私は杖を手に入れる、そしてハリー・ポッターに勝ぁーつ!」
ヴォルディは杖を一振り。ナギニちゃんが解き放たれます。
「殺せ」ヘビ語です。
すさまじい悲鳴。ナギニちゃんの鋭い牙がスネイプの喉に深く食い込みます。スネイプさんの顔はみるみる色を失い、目は見開かれ、床に倒れてしまいました。
「あー、残念、残念」
ヴォルディ、そんなこと言って、ほんとは哀しみも後悔もありません。振り向きもせず、さっさと部屋から出て行っちゃいました。ナギニちゃんが追って行きます。
ヴォルディを振り切るように目を開くと、床の血だまりの中で震えるブーツの足先が見えます。ヴォルディはもういません。
ハリーは透明マントを脱ぎ捨て、隠れていた暗がりの隙間から飛び出しました。ハリーには、自分が何をしようとしているのかわかりません。血の海に倒れ、スネイプさんの指が喉元で溢れる血を止めようともがいています。ずっと憎み続けてきた男の黒い瞳がハリーをとらえる。ハリーは夢中でその男のそばへ屈み込みました。
スネイプさんの喉がザラザラと音を立て、血が溢れます。
「これを・・・これを持って行け・・・」
血ではない何かが流れています。青みがかった銀色の、気体とも液体とも言えない"記憶"が、口からも耳からも目からもほとばしる。
ハーが呪文でフラスコを出し、ハリーに手渡しました。ハリーは杖で記憶をからめとり、フラスコに入れます。
もう流す血は残っていません。ハリーのマントをつかんでいたスネイプさんの手から力が抜けます。
「私を・・・見てくれ・・・」
緑色の瞳と黒い瞳が、一瞬だけ見つめ合います。黒い瞳の中で、何かが消え、空虚だけがそこにありました。スネイプさんの手が床に落ち、もう動くことはありませんでした。
【メモ】
"ポッターを連れてくる"にこだわったセヴルス。もしもヴォルディがそれを認めていたら、彼はどーしたんでしょう。きっと記憶を渡しに行きたかったんだろうなぁ。
きっとセヴルスには、呼ばれたときにわかったと思います。何が起きるか、自分がどーなるか。
"ポッター"にこだわり、ナギニちゃんを見つめ続けたセヴルス。反撃の可能性をどこまで考えていたでしょうか。そしてこの牙によって自分は息絶えると、どこまで知っていたでしょうか。
胸が痛いっすね。
最後まで負けなかったセヴルス。壮絶な生き様だったと思います。切なくて涙出るなぁ。
彼の最後の言葉はこうです。
"Look ... at ... me ..."(私を見ろ)
緑色の瞳に会えたセヴルスのこの言葉は深いっすねー。
自分を理解してくれとハリーに言ったのか、こっちを見てくれとリリーに言ったのか、はたまた"記憶"に封じ込められているはずの"真実"を見てくれと言ったのか・・・
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月10日
よーし!
さるおです。
来年から痩せるぞーっ!
心ゆくまでさるお、もんち!
来年から痩せるぞーっ!
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月07日
さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 32 (1)
さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、泣きながら読みましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
32:The Elder Wand
世界は終わってしまった。なのにどーしてバトルは終わらないのか。
だめだ。あっちゃいけないんだ、こんなこと、絶対に。大好きなフレッドを失うなんて。そんなこと。そんなこと。
もう、心が折れそうです(涙)。
追い討ちをかけるように呪文が下からぼかんぼかんと飛んでくる。
パーシーは動きません。愛する弟を、これ以上傷つけさせるもんか。フレッドの亡き骸に覆いかぶさり、自分を楯にして弟を守ろうとしています。もうね、魔法がどーとかではないんだ。パーシーは、魔法をはるかに超えた戦いをしている。捨て身のパース、あんたって子は。さるおは号泣です。
「パーシー!来て!」ハリーが叫びます。ロンは涙に濡れたまま、パーシーを無理矢理亡き骸から引き剥がそうとします。動かないパーシー。
ハーの悲鳴に振り返ると、でっかいクモ、来たぁー!小型乗用車くらいあるアラゴグのお子さんが、よじ登ってくる。"向こう"についたわけですね。
ロンとハリーが同時に叫びました。呪文はクモに当たり、真っ逆さまに落ちて行きます。見ると、うじゃうじゃと巨大グモが登って来てますよ。
ここから逃げなきゃ。ハリーはフレッドを抱えて動かそうとします。何をしているのか気づいたパーシーも一緒に弟を抱き上げます。鉄の鎧が立っていた隙間に、そっとフレッドを横たえる。ここならきっと傷つかない。ハリーはフレッドを直視することができません。
トリオとパーシーが角を曲がると、「ROOKWOOD!」パーシーが吠え、突進して行きます。
追いかけたいロンですが、ハーが突然ふたりを強引にひっぱり、タペストリーの裏に引きずり込みました。
「聞いて!ロンちん!聞きなさい!」パーシーに続こうとするロンを、ハーが必死で止めます。
「行かなきゃ!DEどもを殺してやる!行かなきゃ!」ロンが怒りに震えています。
「ロンちん!戦争を終わらせる方法はひとつしかないんよ!お願い、聞いて!ナギニちゃんを殺すんよ!」
ハリーにはロンの気持ちが痛いほどわかります。ホークラックスを壊すだけでは気が済まない。何が何でも、リベンジしてやる。フレッドを殺したやつらを、殺してやる。
「わかってる!戦うわよ!わかってるってば!ナギニちゃんを仕留めて、この戦いを終わらせるんよ!」
ハーだって泣いてます。ぼろぼろに破れた袖で涙を拭き、バトルに勝とうと死に物狂いで自分をコントロールしているんです。
「ハリー、ヴォルデモートの居場所を突き止めて。ヘビ野郎の心の中を見るんよ!」
ハリーの額の傷跡は、ハリーにヴォルディを見せようと、ずーっと激痛のまま。ハリーは目を閉じます。
見覚えのある部屋にいます。壁紙は剥がれ、窓は1ヵ所を除き板が打ち付けられた、オイルランプ1つの暗い部屋です。遠くに、ホグワーツのバトルの音が聞こえ、開いた窓からは城が見える。
長く白い指で杖をもてあそび、あの部屋のことを考えています。自分だけが知っているあの部屋。そう簡単には誰も入れないんだ。ガキに王冠を見つけられるはずがない。むははー。
「卿、お願いです、息子を・・・」
まるほいパパの悲痛な声です。暗い部屋の隅に座り、罰のマスクをかぶらされ、片方の目が腫れ上がってなんだかヨレヨレです。
「おまえの息子が死んだとしても、それ、私のせいじゃないもんね。あの子は私の元に来なかった。今ごろすっかり裏切って、ハリー・ポッター君とオトモダチかもYO!」
「ポッターがうっかり殺されてもいいんすか?ご自分でやっつけたいって言ってたんだから、ご自分で城に捜しに行ったらええのに」声は震えてますが、まるほいパパのせめてもの抵抗で、怖い親方にイヤミのひとつも言っておけ。
「ごまかしやがってルシウス、おめ、ドラコ捜しに行きたいだけだろ。いいんだよ、ほっときゃポッターの方からこっちに来るから。それより・・」
杖を見る。私をてこずらせているニワトコの杖。なんとかしなければ。
「スネイプ連れてきて」
意外にも退室が認められたまるほいパパが出て行きました。
「他に方法はない、ナギニちゃん」
話しかけながらペットを見ると、その巨大なヘビは、飼い主が作ってくれた半透明のタンクのような球体の中にすっぽりおさまって宙に浮いています。
「やつは"Shrieking Shack"にいる。ナギニちゃんも魔法で守られてそこにいる。で、まるほいパパがスネイプを捜しに行った。やつはぼくがホークラックスをハントしてるのを知ってるから、ナギニちゃんを手元においてるんだ。ぼくの方から来るぞって、待ってるんだよ」
殺し合いをさせておいて自分は安全なところで待ってるなんてずるいと激高するハー。
「なら行っちゃだめだ。行ったら敵の思う壷だもん。ここでハーと待ってて。ぼくが行く」「違うよ、ロンとハーが待つの。ぼくが透明マントかぶって行く」「だめだめ。あたしが行く。あたしが行くほうが好都合なんよ」
相手は強敵。よっぽどの秘策でもないかぎり、行けばヴォルディとガチンコ勝負です。それはほぼ間違いなく死を意味します。なのにこのトリオは、それぞれが決死の覚悟で友達を守ろうとしている。
「ポッター!」そこへ2人のDEが現れます。
"Glisseo!"
ハリーとロンが杖を振り上げるより素早く反応するハー。滑り落ちて行くトリオにDEの呪文は当たりません。
"Duro!"
タペストリーめがけ、続けざまにハーが吠えます。DEたちは石になった壁掛けに激突です。
目の前を、動物みたいに"机"が突進して行きました。一緒にいるのは髪を振り乱し頬に深い傷を負ったマクゴナガル先生。「行けぇーっ!」机に号令かけてます。
ハリーは透明マントを3人でかぶることにしました。足がちょっとくらい見えたって、どさくさに紛れてなんとかなるさ。そして階下へと駆け降ります。
そこは、対決する戦士で溢れかえっていました。肖像画も「後ろに敵だ!今だ、ぶっぱなせ!」と参戦しています。ディーン・トーマスは杖を手に入れドロホヴと、パーバティ・パティルはトラバースと、1対1の死闘を繰り広げている。
"Wheeeeeeeeeeee!"
ピーヴスもやって来て"Snargaluff"をDEの頭へ投げ落としています。
Snargaluffはロンにもヒット。「そこに誰かいるぞ!」とトリオの居場所はDEにばれてしまいました。とっさにStunning Spellをぶん投げてくれたのはディーン!パーバティはBody-Bind Curseをドロホヴにぶん投げた!
みんなにたすけられて先を急ぐトリオの前方に、DEと対峙しているドラコが見えます。「ぼくまるほい。卿の味方だってば!」
ハリーはStunning SpellでDEを気絶させ、裏切り者かと怪しまれているドラコを救います。ロンはすれちがいざまに「今夜おまえをたすけるの2度目だぞ、ペテン師野郎!」と言ってやりました。
エントランスも一大戦場です。フリトウィック先生はヤクスリーと大決闘、キングスレーさんも仮面のDEと戦っています。生徒の何人かは、激しい戦火のさなか負傷した友達をたすけようとしています。ネビルが"Venomous Tentacula"を腕いっぱいに抱えて現れると、蔦がDEに絡んでいきます。ポイントを記録しているスリザリンの砂時計が割れ、ガラスの破片とエメラルドの雨が降る。バルコニーから誰かが落下し、そこに襲いかかる灰色の4本足の獣!
「だめぇーっ!」
叫んだハーの杖の先から、耳をつんざくほどの爆音とともに閃光がほとばしり、フェンリル・グレイバックを吹っ飛ばしたぞ!ハーちん、強ぇ!ラベンダー・ブラウンを救いました。
そこへすかさず水晶玉が降ってくる。見上げると、シビル・トレローニー先生が戦ってます。「水晶玉ならもっとあるわよ!食らえぇーっ!」テニスのサーブのように杖を振り、水晶玉をDEめがけてぶん投げる。シビル、行けぇーっ!
エントランスの扉が開き、アラゴグのお子さんたちが大挙してなだれ込んできました。これは怖い。DEも"Hogwartians"も戦いながら逃げ惑います。雪崩のようなクモの大軍に、ピンクの花柄の傘を振り回しながら飛び込んで行ったのはハグリッド。クモたちが味方を襲うのを止めようと必死です。
ハグリッドが死んじゃう!
ハリーはすべてを放り出します。ハグリッドをたすけたい一心で、あらゆるものをかなぐり捨てて、クモの群れに飲み込まれようとしているハグリッドのほうへ走り出します。ところが、クモの群れはハグリッドを捕らえると、あっという間に暗い校庭に退却してしまいました。必死で追いかけ校庭に出ると、目の前には・・・ジャイアント、出たぁーっ!
身長20フィート(6m)、顔なんてもう見えません。ただただ大木のようです。この巨人は"向こう側"ですから、城から人をつまみあげようとしています。
"HAGGER?"
明らかに"小柄な"グロウプもやってきました。ジャイアント同士のバトルです。
ハリーはハーの手を取り走り出します。後ろをロンが走ります。きっと、きっと救える!
そのときです。急に寒くなりました。夜よりも黒い影が飛んできます。フレッドが死んじゃった、ハグリッドも死んじゃう、みんな死んじゃう、もうだめぽ。そんな気分です。
ロンの銀のテリヤが、夜の校庭を駆ける。ハーの銀のカワウソが闇の中を泳ぎます。
「ハリー!早くパトロナス出せやぁーっ!」喝を入れてくれたのはハーちん。でもハリーにはできません。
銀の野ウサギが、銀の雄豚が、銀のキツネが、トリオの頭上を駆け抜けて行きます。駆けつけたのはルナ、アーニー・マクミラン、そしてシェーマス!トリオの危機を救いに来たぞ。
「そうよ、ハリー、だいじょうぶ。幸せなこと考えよう。私たち、まだここにいるもん。戦い続けてるもん。だいじょうぶよ、ほら」
ルナに励まされ、ハリーの杖からも銀の牡鹿が飛び出した!
ピンチを抜け出し、大きな地響きに辺りを見回すと、別のジャイアントが森から出てくるのが見えます。棍棒をぶんぶん振り回して襲いかかってきます。ルナたちを見失ったトリオは、"The Whomping Willow"へと走ります。
【メモ】
ロンちん、パース、やろうぜ敵討ち、さるお手伝う!と強く思いました。涙が止まらないっす。
で、シビルも戦ってるぞ、と思ってまた号泣。野ウサギと雄豚とキツネが出てきてまた号泣。震えながら読みましたよ。
"Glisseo!"は階段を平らにする呪文。滑っちゃうわけね。ドリフみたいなもんです(笑)。
"Duro!"はターゲットを石に変える呪文です。
ところで、海パン姿のピーヴスの"Wheeeeeeeeeeee!"は、まさにおっぱっぴーだと思いましたね。"Snargaluff"は食人植物。ツタを絡めて獲物(人間)を獲ります。
"Venomous Tentacula"は赤黒いトゲだらけの植物です。毒もあります。お花には歯が生えてますよ。
ちなみに、ハグリッドの身長は"2倍"と書かれているので11.5フィート(3.5m)、弟さんは16フィート(4.9m)です。
心ゆくまでさるお、もんち!
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、泣きながら読みましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。(内容はすべて反転文字にしてあります。)
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
32:The Elder Wand
世界は終わってしまった。なのにどーしてバトルは終わらないのか。
だめだ。あっちゃいけないんだ、こんなこと、絶対に。大好きなフレッドを失うなんて。そんなこと。そんなこと。
もう、心が折れそうです(涙)。
追い討ちをかけるように呪文が下からぼかんぼかんと飛んでくる。
パーシーは動きません。愛する弟を、これ以上傷つけさせるもんか。フレッドの亡き骸に覆いかぶさり、自分を楯にして弟を守ろうとしています。もうね、魔法がどーとかではないんだ。パーシーは、魔法をはるかに超えた戦いをしている。捨て身のパース、あんたって子は。さるおは号泣です。
「パーシー!来て!」ハリーが叫びます。ロンは涙に濡れたまま、パーシーを無理矢理亡き骸から引き剥がそうとします。動かないパーシー。
ハーの悲鳴に振り返ると、でっかいクモ、来たぁー!小型乗用車くらいあるアラゴグのお子さんが、よじ登ってくる。"向こう"についたわけですね。
ロンとハリーが同時に叫びました。呪文はクモに当たり、真っ逆さまに落ちて行きます。見ると、うじゃうじゃと巨大グモが登って来てますよ。
ここから逃げなきゃ。ハリーはフレッドを抱えて動かそうとします。何をしているのか気づいたパーシーも一緒に弟を抱き上げます。鉄の鎧が立っていた隙間に、そっとフレッドを横たえる。ここならきっと傷つかない。ハリーはフレッドを直視することができません。
トリオとパーシーが角を曲がると、「ROOKWOOD!」パーシーが吠え、突進して行きます。
追いかけたいロンですが、ハーが突然ふたりを強引にひっぱり、タペストリーの裏に引きずり込みました。
「聞いて!ロンちん!聞きなさい!」パーシーに続こうとするロンを、ハーが必死で止めます。
「行かなきゃ!DEどもを殺してやる!行かなきゃ!」ロンが怒りに震えています。
「ロンちん!戦争を終わらせる方法はひとつしかないんよ!お願い、聞いて!ナギニちゃんを殺すんよ!」
ハリーにはロンの気持ちが痛いほどわかります。ホークラックスを壊すだけでは気が済まない。何が何でも、リベンジしてやる。フレッドを殺したやつらを、殺してやる。
「わかってる!戦うわよ!わかってるってば!ナギニちゃんを仕留めて、この戦いを終わらせるんよ!」
ハーだって泣いてます。ぼろぼろに破れた袖で涙を拭き、バトルに勝とうと死に物狂いで自分をコントロールしているんです。
「ハリー、ヴォルデモートの居場所を突き止めて。ヘビ野郎の心の中を見るんよ!」
ハリーの額の傷跡は、ハリーにヴォルディを見せようと、ずーっと激痛のまま。ハリーは目を閉じます。
見覚えのある部屋にいます。壁紙は剥がれ、窓は1ヵ所を除き板が打ち付けられた、オイルランプ1つの暗い部屋です。遠くに、ホグワーツのバトルの音が聞こえ、開いた窓からは城が見える。
長く白い指で杖をもてあそび、あの部屋のことを考えています。自分だけが知っているあの部屋。そう簡単には誰も入れないんだ。ガキに王冠を見つけられるはずがない。むははー。
「卿、お願いです、息子を・・・」
まるほいパパの悲痛な声です。暗い部屋の隅に座り、罰のマスクをかぶらされ、片方の目が腫れ上がってなんだかヨレヨレです。
「おまえの息子が死んだとしても、それ、私のせいじゃないもんね。あの子は私の元に来なかった。今ごろすっかり裏切って、ハリー・ポッター君とオトモダチかもYO!」
「ポッターがうっかり殺されてもいいんすか?ご自分でやっつけたいって言ってたんだから、ご自分で城に捜しに行ったらええのに」声は震えてますが、まるほいパパのせめてもの抵抗で、怖い親方にイヤミのひとつも言っておけ。
「ごまかしやがってルシウス、おめ、ドラコ捜しに行きたいだけだろ。いいんだよ、ほっときゃポッターの方からこっちに来るから。それより・・」
杖を見る。私をてこずらせているニワトコの杖。なんとかしなければ。
「スネイプ連れてきて」
意外にも退室が認められたまるほいパパが出て行きました。
「他に方法はない、ナギニちゃん」
話しかけながらペットを見ると、その巨大なヘビは、飼い主が作ってくれた半透明のタンクのような球体の中にすっぽりおさまって宙に浮いています。
「やつは"Shrieking Shack"にいる。ナギニちゃんも魔法で守られてそこにいる。で、まるほいパパがスネイプを捜しに行った。やつはぼくがホークラックスをハントしてるのを知ってるから、ナギニちゃんを手元においてるんだ。ぼくの方から来るぞって、待ってるんだよ」
殺し合いをさせておいて自分は安全なところで待ってるなんてずるいと激高するハー。
「なら行っちゃだめだ。行ったら敵の思う壷だもん。ここでハーと待ってて。ぼくが行く」「違うよ、ロンとハーが待つの。ぼくが透明マントかぶって行く」「だめだめ。あたしが行く。あたしが行くほうが好都合なんよ」
相手は強敵。よっぽどの秘策でもないかぎり、行けばヴォルディとガチンコ勝負です。それはほぼ間違いなく死を意味します。なのにこのトリオは、それぞれが決死の覚悟で友達を守ろうとしている。
「ポッター!」そこへ2人のDEが現れます。
"Glisseo!"
ハリーとロンが杖を振り上げるより素早く反応するハー。滑り落ちて行くトリオにDEの呪文は当たりません。
"Duro!"
タペストリーめがけ、続けざまにハーが吠えます。DEたちは石になった壁掛けに激突です。
目の前を、動物みたいに"机"が突進して行きました。一緒にいるのは髪を振り乱し頬に深い傷を負ったマクゴナガル先生。「行けぇーっ!」机に号令かけてます。
ハリーは透明マントを3人でかぶることにしました。足がちょっとくらい見えたって、どさくさに紛れてなんとかなるさ。そして階下へと駆け降ります。
そこは、対決する戦士で溢れかえっていました。肖像画も「後ろに敵だ!今だ、ぶっぱなせ!」と参戦しています。ディーン・トーマスは杖を手に入れドロホヴと、パーバティ・パティルはトラバースと、1対1の死闘を繰り広げている。
"Wheeeeeeeeeeee!"
ピーヴスもやって来て"Snargaluff"をDEの頭へ投げ落としています。
Snargaluffはロンにもヒット。「そこに誰かいるぞ!」とトリオの居場所はDEにばれてしまいました。とっさにStunning Spellをぶん投げてくれたのはディーン!パーバティはBody-Bind Curseをドロホヴにぶん投げた!
みんなにたすけられて先を急ぐトリオの前方に、DEと対峙しているドラコが見えます。「ぼくまるほい。卿の味方だってば!」
ハリーはStunning SpellでDEを気絶させ、裏切り者かと怪しまれているドラコを救います。ロンはすれちがいざまに「今夜おまえをたすけるの2度目だぞ、ペテン師野郎!」と言ってやりました。
エントランスも一大戦場です。フリトウィック先生はヤクスリーと大決闘、キングスレーさんも仮面のDEと戦っています。生徒の何人かは、激しい戦火のさなか負傷した友達をたすけようとしています。ネビルが"Venomous Tentacula"を腕いっぱいに抱えて現れると、蔦がDEに絡んでいきます。ポイントを記録しているスリザリンの砂時計が割れ、ガラスの破片とエメラルドの雨が降る。バルコニーから誰かが落下し、そこに襲いかかる灰色の4本足の獣!
「だめぇーっ!」
叫んだハーの杖の先から、耳をつんざくほどの爆音とともに閃光がほとばしり、フェンリル・グレイバックを吹っ飛ばしたぞ!ハーちん、強ぇ!ラベンダー・ブラウンを救いました。
そこへすかさず水晶玉が降ってくる。見上げると、シビル・トレローニー先生が戦ってます。「水晶玉ならもっとあるわよ!食らえぇーっ!」テニスのサーブのように杖を振り、水晶玉をDEめがけてぶん投げる。シビル、行けぇーっ!
エントランスの扉が開き、アラゴグのお子さんたちが大挙してなだれ込んできました。これは怖い。DEも"Hogwartians"も戦いながら逃げ惑います。雪崩のようなクモの大軍に、ピンクの花柄の傘を振り回しながら飛び込んで行ったのはハグリッド。クモたちが味方を襲うのを止めようと必死です。
ハグリッドが死んじゃう!
ハリーはすべてを放り出します。ハグリッドをたすけたい一心で、あらゆるものをかなぐり捨てて、クモの群れに飲み込まれようとしているハグリッドのほうへ走り出します。ところが、クモの群れはハグリッドを捕らえると、あっという間に暗い校庭に退却してしまいました。必死で追いかけ校庭に出ると、目の前には・・・ジャイアント、出たぁーっ!
身長20フィート(6m)、顔なんてもう見えません。ただただ大木のようです。この巨人は"向こう側"ですから、城から人をつまみあげようとしています。
"HAGGER?"
明らかに"小柄な"グロウプもやってきました。ジャイアント同士のバトルです。
ハリーはハーの手を取り走り出します。後ろをロンが走ります。きっと、きっと救える!
そのときです。急に寒くなりました。夜よりも黒い影が飛んできます。フレッドが死んじゃった、ハグリッドも死んじゃう、みんな死んじゃう、もうだめぽ。そんな気分です。
ロンの銀のテリヤが、夜の校庭を駆ける。ハーの銀のカワウソが闇の中を泳ぎます。
「ハリー!早くパトロナス出せやぁーっ!」喝を入れてくれたのはハーちん。でもハリーにはできません。
銀の野ウサギが、銀の雄豚が、銀のキツネが、トリオの頭上を駆け抜けて行きます。駆けつけたのはルナ、アーニー・マクミラン、そしてシェーマス!トリオの危機を救いに来たぞ。
「そうよ、ハリー、だいじょうぶ。幸せなこと考えよう。私たち、まだここにいるもん。戦い続けてるもん。だいじょうぶよ、ほら」
ルナに励まされ、ハリーの杖からも銀の牡鹿が飛び出した!
ピンチを抜け出し、大きな地響きに辺りを見回すと、別のジャイアントが森から出てくるのが見えます。棍棒をぶんぶん振り回して襲いかかってきます。ルナたちを見失ったトリオは、"The Whomping Willow"へと走ります。
【メモ】
ロンちん、パース、やろうぜ敵討ち、さるお手伝う!と強く思いました。涙が止まらないっす。
で、シビルも戦ってるぞ、と思ってまた号泣。野ウサギと雄豚とキツネが出てきてまた号泣。震えながら読みましたよ。
"Glisseo!"は階段を平らにする呪文。滑っちゃうわけね。ドリフみたいなもんです(笑)。
"Duro!"はターゲットを石に変える呪文です。
ところで、
"Venomous Tentacula"は赤黒いトゲだらけの植物です。毒もあります。お花には歯が生えてますよ。
ちなみに、ハグリッドの身長は"2倍"と書かれているので11.5フィート(3.5m)、弟さんは16フィート(4.9m)です。
心ゆくまでさるお、もんち!
2008年01月06日
Liga 07-08 第18節 マジョルカバルサ
さるおです。
バルサのみなさん、Bon any nou!
勝ちましたよ。でも年末のすっきりしない感じ、そのまんまです。
マヨルカさんはがんばってました。チャンスもあったし、得点の匂いしてました。
バルサはチャンスを作れずぐだぐだしながら、後半18分にシャビのFKをラファが高いヘッド、なんとか集中力を切らさずに守りきってロスタイムにティティからぼやんちゃんの華麗なドリブル、またティティを経てエトーのミドルでぼっかーんとおまけ、0-2です。2点目はよかったっす。
よそんちで新年からおしっこできてよかったですが、元気におしっこできたわけではなく、クラシコでずっこけて年越しそば食って、で、何も変わってねぇ。あたりまえだけど。
人もボールも動かないチームに、いつからなっちゃったんだろう、どーしてなっちゃったんだろう。美しく小気味よいパスサッカーはどこに消えちゃったんだろう。
これでエトーとややちんが抜けるわけで(アフリカ選手権)甚だ心配です。
もしこれ以上勝てないなら、おらちはバルサを去る。
そーでしょー。そーでしょーとも、さるおのデコ。モウの野郎と出会って以降、カップを掲げていなければ気がすまない常勝男のデコは負けるのが大嫌い。今のバルサじゃ、彼が出て行くのを止められない。さるおのデコが、バルサに飽きてバルサを捨てる、そんなことになってほしくないっす、心の底から。だからなんとかふんばって、リーガを獲らなきゃ、大耳を獲らなきゃ。
ロングフィードの正確さをどーするかとか、獲っちゃったんだからティティを活かそうぜ(結局フィードの問題ですが)とか、(試合に出るなら)ロニ子の後ろのスペースをどーするか(も
バルサのみなさん、Bon any nou!
勝ちましたよ。でも年末のすっきりしない感じ、そのまんまです。
マヨルカさんはがんばってました。チャンスもあったし、得点の匂いしてました。
バルサはチャンスを作れずぐだぐだしながら、後半18分にシャビのFKをラファが高いヘッド、なんとか集中力を切らさずに守りきってロスタイムにティティからぼやんちゃんの華麗なドリブル、またティティを経てエトーのミドルでぼっかーんとおまけ、0-2です。2点目はよかったっす。
よそんちで新年からおしっこできてよかったですが、元気におしっこできたわけではなく、クラシコでずっこけて年越しそば食って、で、何も変わってねぇ。あたりまえだけど。
人もボールも動かないチームに、いつからなっちゃったんだろう、どーしてなっちゃったんだろう。美しく小気味よいパスサッカーはどこに消えちゃったんだろう。
これでエトーとややちんが抜けるわけで(アフリカ選手権)甚だ心配です。
もしこれ以上勝てないなら、おらちはバルサを去る。
そーでしょー。そーでしょーとも、さるおのデコ。モウの野郎と出会って以降、カップを掲げていなければ気がすまない常勝男のデコは負けるのが大嫌い。今のバルサじゃ、彼が出て行くのを止められない。さるおのデコが、バルサに飽きてバルサを捨てる、そんなことになってほしくないっす、心の底から。だからなんとかふんばって、リーガを獲らなきゃ、大耳を獲らなきゃ。
ロングフィードの正確さをどーするかとか、獲っちゃったんだからティティを活かそうぜ(結局フィードの問題ですが)とか、(試合に出るなら)ロニ子の後ろのスペースをどーするか(も

