2008年02月28日

エリック・マシューズとビリーちゃんの怖い映画がもうすぐだなぁ

さるおです。

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こちらにも書いたとおり、悪徳刑事エリック・マシューズが腹話術人形ビリーちゃんを抱いているやつが始まります、もうすぐ
ははーん、今度は"べろ"をちょん切られるわけですね。それステキ。(ビョーキ)
いかにもクラシックなホラー作品。
観たくて観たくて鼻の穴がおっぴろがってますよ。ふんがー。

心ゆくまでさるお、もんち!

2008年02月27日

第80回アカデミー賞と第28回ゴールデン・ラズベリー賞の行方など

さるおです。
おとといの夜はオスカー授賞式観てました。ジョン・スチュアートはほんとにおもしろい(笑)。
レネー可愛いなぁ、ニコちゃんキレイだなぁとうっとりしつつ、コーエン兄弟の『No Country for Old Men』とか、『 Elizabeth: The Golden Age』や『There Will Be Blood』は観ねばならんと思いました。
そして、ヒースがいなくて寂しいなと、涙出ましたね。去年はここにいたのに。
多くのいわゆる"天才"な人々が、27歳でこの世を去ります。ヒースは28歳。生き急ぎ、そして死に急ぐ、ギフトをもらった人々のうちのひとりだったのかもしれん。泣けるー。

と涙に震えるさるおがもうひとつ夢中になっていたのが、授賞式に誰も来なかった(笑)ラジー賞の行方ですよNE!(しっかりしろ)
えっと、詳しくはこちらをご覧いただくとして、ま、簡単に結果を書くとこーですわ。

最低作品賞(Worst Picture)
『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』(I Know Who Killed Me)

最低主演男優賞(Worst Actor)
エディー・マーフィー 『マッド・ファット・ワイフ』(NORBIT)のノービット役

最低主演女優賞(Worst Actress)
リンジー・ローハン 『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』のオーブリー役とダコタ役

最低助演男優賞(Worst Supporting Actor)
エディー・マーフィー 『マッド・ファット・ワイフ』のミスター・ウォン役

最低助演女優賞(Worst Supporting Actress)
エディー・マーフィー 『マッド・ファット・ワイフ』のラスプーシア役

最低スクリーンカップル賞(Worst Screen Couple)
リンジー・ローハンとリンジー・ローハン 『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』の陰の彼女と陽の彼女

最低リメイク賞/最低盗作賞(Worst Remake Or Rip-off)
『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』 HOSTEL, SAW, THE PATTY DUKE SHOW からのリップオフ

最低続編賞(Worst Prequel or Sequel)
『ダディ・デイ・キャンプ』(Daddy Day Camp)

最低監督賞(Worst Director)
クリス・サイヴァーストン 『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』

最低脚本賞(Worst Screenplay)
『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』 ジェフリー・ハモンド

最低ホラー賞(Worst Excuse for a Horror Movie)
『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』

もうね、『マッド・ファット・ワイフ』のエディー・マーフィーと『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』しか出てきてません(笑)。
そしてよくよく見れば、エディーの3冠もかすむ、まさかの大躍進でラジー賞の歴史をも塗り替える前代未聞の8冠を成し遂げたのは、並みはずれて高い知能を誇るリンジー・ローハン(笑)。すげー。
『アイ・ノウ・フー・キルド・ミー』は9部門にノミネートされて取りこぼしはたった1つだけ。しかもノミネート作品の中でホラーはこの1本しかないですからね、最低ホラー賞新設。すげー。
こ、これは観なければ!『No Country for Old Men』よりも『 Elizabeth: The Golden Age』よりも『There Will Be Blood』よりも、是が非でも観なければ!(大まじめ)

心ゆくまでさるお、もんち!

2008年02月26日

Liga 07-08 第25節 バルサレバンテ 5-1!

さるおです。
お給料もろくにもらっていない倒産寸前のレバンテ社員(涙)に勝った!ということで、よろこんでいいのか憂いたほうがいいのか、かなりキワドイ感じです。が、メレンゲ痛恨のずっこけにより白組と仲のいいはずのヘタフェさんのふんばりによりベルナベウ陥落、リーガがやっとおもしろくなってきたということで、ひゃっほーい!
もう気分的には、すっかり追いつきましたよ(早)。

後ろから見ている男バルデスには見分けのつかないプジョルとミリート弟が中央。(バルデス、背番号くらい覚えろ)
戻ってきたシウビーニョをザンブロッタで左右。
ややちんを底にイニ坊とシャビ。そしてやっと、やっとここまできた、ロニ子、エトー、レオ。

えっと、とにかく2分おきにかならず何か起きてます。すげー。
イニ坊のオフサイドにはじまり、右のレオが抜け出してどーんとライン際から折り返したり、バルサ絶好調っす。
13分、ボールは左のイニ坊から中のエトーへ。エトーさんがぶっ潰されたところに右からちゃんと来てくれるシャビがどっかーんと先制点です!やたーっ!
15分、今度は右のエトーから中のイニ坊へ。合わなかったボールをロニ子がひろってぼかーんと、これはあらぬほうへ飛んでっちゃいましたが、猛攻は止まりません。猟師みたいなシウビーニョのオーバーラップからエトーへクロスボールが上がる。シウビーニョがばんばん上がってくる、これがバルサなんだ。プジョルもばんばん上がってクロスを放り込む。
26分にはファンマがドリブル突破でシュートですが、これはゆるゆるとポストに当たっただけでした。続くアレクサンドレ・ヘイホのヘッドはオフサイド。リガ・ムスタファが飛び出してきて、このへんは勢いありますね。
シャビとダビド・カステードも勝負してっし。
イニ坊とシウビーニョのコンビネーションからシウビーニョもシュートっす。
34分のリガのオフサイドに続く2分後、ザンビーとエトーが同時にゴールに襲いかかります。その2分後にはロニ子のクロスにエトーがヘッド!
さらに2分後、リガ対ザンビーのバトルっす。思わず露骨に手が出てしまうジャンルカ先生、そのすぐ後のリガはハンドじゃなくて肩かな。とにかくPK を献上してしまいました。蹴るのはリガさん、ここで1-1っす。
でもへいちゃら。43分、いろんなひとが集まってきてどつかれまくり、起きては転ばされ、また起きては転ばされ続けるレオ様ですが、ボールだけはなぜか絶対に渡さず、なんだかんだでレオったらありえないようなコースを狙って追いついてしまいましたよ。2-1です、すんばらしい!"なんだかんだ"の間にレオに踵でボールを供給することになったシャビ、レオがどう動くか、きっちり読んでるなぁ。おまえもすんばらしい!
楽しいっすね。
これだけでも楽しいのに、後半なんかエトーのハットトリックだYO!ふんがー。

後半10分、レオが左から中へドリブル。レバンテのよい子たちが釣られて空いたスペースへやってくるエトーとボール。あはは、もらった。
そこから7分、ややちんからのフィードは右から走り込んできたレオへぴたりっす。こわいからGKが出てくると、すかさずとなりのエトーへバトンタッチで、無人のゴールへぼかんですわー。美しい。すんばらしい。もう優勝だ(早)。
ロニ子はぼやんちゃんと、レオはジオバニと交代。
41分、カノウ・ノウの中心に立つイニ坊から右に大きくフィード。レバンテのよい子に体当たりをかわしながらぼやんちゃんがエトーにパス。サムエル、ずっこけたのかと思いましたが、ボールはころころとゴールへ。むははー。カメラマンさんからカメラを借りてぼやんちゃんとプジョルさんの記念撮影などもしてみたり、エトーも楽しそう。

宿敵アトレチコとはビセンテ・カルデロンでやらなきゃいけないし、バレンシアともやるし(コパ)、そん次はカーサだけどおらが村が相手だし、すんすけもおるし、かなり過酷ですけど、忙しいなぁなんて言ってるうちに気がつけば余裕で首位に立っているだろうということで、みなさんどうもありがとうございます。

あ、そうだ、呪わなきゃ褒めなきゃ。
いやー、つよい。まどりはつよい。つよいなぁ、ほんとつよい、つよいつよい。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 11:58| Comment(2) | TrackBack(5) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月24日

07-08CL決勝T ベスト16 残りの2つを観ましたよ

さるおです。
全部見終わってみたら、敵地でふんばれたのはバルサだけっす。
軟弱者め、CLなんか無理だ、と愛の鞭でぶったたいてやろうと思っていたら、やればできるじゃないか(笑)。
でもまぁ正直、アーセナルやミランとやってたら今ごろ虫の息だろうと思うので、まだまだっす。

オリンピアコスチェルシー 0-0
どこの誰が相手でもとりあえず引きまくるチェルシー、さるおはそれが好きではないので、文句タレながら観ましたね。なんとなくつまんなそうなディディエでしたが、社長とケンカして辞表出したサラリーマンがその後そんな働くわけねぇ。
ジュリアーノ・ベレッチは、えっと、ある意味、とてもチェルシー的にステキな暴力選手になっていて、素晴らしいと思いました。これならここでやっていける。
とにかく、オリンピアコスの守備はしっかりやってましたねー。

フェネルバフチェセビージャ 3-2
さるおが大好きなマテヤ・ケズマンと、ルガーノで2度もリードしたジーコさん。OGなんかもありましたが、なかなか楽しいフェネルバフチェ・ショーでした。いいフットボールしてるなぁ。采配も当たったし、やっぱりジーコさんはトルコ王者だ、神様はすげー。
ひどい追い出し方をした日本のわるい子たち、おまえらピーコに謝れと、また思ってしまいましたね。
そうそう、ロベルト・カルロスさんがとても"柔らかい顔"になっていて、楽しそうだな、よかったな、でも恐ろしいプロレス技を仕掛けてくるな、好きだな、と思っていたらまさかの流血。心配です。

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心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 02:08| Comment(8) | TrackBack(1) | UEFA チャンピオンズリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

07-08CL決勝T ベスト16(1st.leg)

さるおです。
ぼくらのフランクリンはスタンド観戦だNE!

シャルケポルト 1-0
えっと、とにかく、オープニングのシャルケさんは勢いありました。ポルト、次ふんばれ。

ローママドリー 2-1
小さいおっさんvs白い巨人。
開始8分で先制されると嫌〜な感じなんすけど、マドリに逆転勝ちって気持ちいいっす(笑)。
前半なかば、マンシーニのセンタリング、ガゴにはじかれたところをダビド・ピサーロがぼかん、ガゴに当たってゴール。
後半はトッティ王子がエインセを抜き去りマンシーニにパス。なぜか留守のゴールにぼかん。

オリンピアコスチェルシー
感想はこちらです。

リバプールインテル 2-0
1枚目んときはちょっと肘が出たけど2枚目んときは絶対に何もしてないのに、そんなに早く退場だなんて、マテ番長よ、今日はフランク・デ・ブリーカーですらおまえの敵だろうが、さるおはおまえの味方だ、と強く思いましたね。もちろん応援してたのはリバポですが。
スコアレスかなぁと思ったころにカイトとジェラードで2発。トーレスもよろしくお願いします。

セルティックバルセロナ 2-3
ボール獲ろうぜと、パス回そうぜと、そーゆー感じがします、やっと。(嬉し泣き)
ポール・ハートリーにとりあえず絡みまくって29分に早々と黄札をもらうさるおのデコは気合いの証。(嬉し泣き)
ロニ子もちゃんと走ってて、久々な気合いの証。いつもそーしてろ。
7分、スティーブン・マクマナスがレオにタックルです。みんなレオが怖いんだよなぁ。
10分すぎはバルサ猛攻。"いい立ち上がり"にやっつけられることの多いバルサがいい立ち上がりっすよ。ティティが折り返してロニ子がずっこけたら後ろからイニ坊がぼっかーん!デコのCKはティティがトラップしてぼっかーん!ロニ子のCKが2本続いて、こんだけ攻めといて、16分、ヤン・フェネホール・オブ・ヘッセリンク先制(涙)。
さるおがけっこう喜んでいるプジョルの右はあれでよかったのかなと、でも負傷者も続出だしふんばるしかないぞと、不安になりかけたところで18分、早速反撃っす。レオからデコでスルーパス、クリアされたところをレオがぼっかーん!と1-1です。
38分、エイデン・マクギーディーの浮き球クロスをロブリンが決めて2-1、っちゅーか、ミリート弟なんとかしろ、バルデスも半歩下がって止めろ。
後半もめずらしくいい立ち上がりのバルサです。51分にイニ坊シュート。52分ロニ子からティティ!ドリブルで上がってぼっかーん!と2-2、また追いついた!
デコとシャビが交代。ロニ子とエトーが交代。ティティとグッディが交代。
なんかつくづく、グッディが損な役回りに思えてきましたが(泣)。
79分にイニ坊のスルーパスからエトーがぼっかーんと、こぼれたのをレオがぼっかーん!2度もリードされては追いついて、2-3の逆転勝利っす。
CLともなるとやっぱ、バルサも変われるんだな。っちゅーか、その調子でリーガ獲ったれ。お願いですから。
SBのオーバーラップ、ということをやらないスコットランドプレミアを代表するクラブが相手ですから、バルサのSBは安心して上がりっぱなし。嬉しいですが、常に先制を許してしまうということで、なんちゅーか、いつもの両刃の刃っすね。
セルティックはなんとなくソフトだった感じがするなぁ。ボールは獲りに来るけど、ちょっと低すぎるし。すんすけさんはがんばってました。

リヨンマンU 1-1
クリスチアーノにうっとりしつつ、カルロス・テベスに感動しつつ、ねんど君はどんどんこいつに似てきたなと感心しつつ、カリム・ベンゼマに惚れたのでありました。

フェネルバフチェセビージャ
感想はこちらです。ジーコふんばれ。セビージャふんばれ。

アーセナルミラン 0-0
すげー。おまえらすげー。バルサのよい子たち、この人たちの爪の垢でも煎じて飲め。(涙ながらに)
さるおは攻め続けるガナーズが好きです。若い彼らの不屈の闘志をどこまでも愛しています。でまぁミランさんも同じくらいに愛してしまっているわけですが、とにかくミランさんはさるおが心配しなくても強い、ということで、アーセナルさんを応援しているわけです。
ボールがワンタッチであっちゃこっちゃに素早く回る。そして"人"も走る走る。エミレーツ(なぜかハイバリーって言いたくなるんすけど)でゴールは割らせんと、わしらが点を獲るんじゃと、意地を拝見しました。プレミア首位のモーレツな強さ、かっこええ。セスク・ファブレガス、エマニュエル・アデバヨル、フィリップ・センデロスも、あんたらは大将。まさに"ブレーキをかけないサッカー"のガナーズ・ショーでした。
ガナーズが燃えれば燃えるほどに得点を許さないミランさんも、闘犬ガッツが走る走る、背番号が0000なのに違いないオッドさんもすごかったし、ジェリコ・カラツは忙しそうだったけど安定感あるし、パトちゃんはすげー楽しそうで惚れたと同時に脅威だし。でまぁかっこええわけです。
0-0の名勝負っすねー。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 21:57| Comment(12) | TrackBack(11) | UEFA チャンピオンズリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月20日

読書感想文『Harry Potter and the Deathly Hallows』

さるおです。
さるおと一緒に歩いてくださったよい子のみなさん、本当にどうもありがとう。何度もへびの親方に土下座しそうになりましたが(弱い)、みなさんに励まされ、ベラの子分にならずにがんばれました。心から感謝しています。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアー後に思ったことを書いておこうと思います。
思いっきりネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。

人が成長する過程というのは、多かれ少なかれ、その人なりの痛みを伴う。コドモからオトナへ。親鳥の羽の下で過ごす守られた日々から、いつか勇気を出して自分の足で1歩を踏み出す。そして自分の居場所を探し求め、見つけるその日まで、格闘し続けるわけです、自分自身と。
それが人生。
ハリーもその人生を歩んでます。
だから、やっぱりこれは、ヒーローの話でもなければファンタジーでもなかったなぁ。
青春の物語ですね。学園モノです。この気持ち(感想)は変わりません。
ただ、ハリポタ内の死生観について、"Horcrux"と"The Master of Death"の共存は少々ひっかかりました。つまり、不死への道は2本あった、という点です。2つ目があまりに唐突に登場したので、ここから一気にファンタジーになってしまうのかと心配になりましたね。死んだけど(死にかけたけど)生き返る(三途の川から戻ってくる)、という話に秘宝を使ってしまうと、突然出てきたちょっと紛らわしいだけの小道具、という気がしてならなかった。だけど秘宝を使わないと、AKが当たったのに死ななかった、という大矛盾が生じてしまうから。
でも結局は、その"ファンタジー"なる部分が、うまく死生観としてまとまったような気もします。
"Horcrux"を作ると、つまり自分だけは永遠に死なないぞと欲を出して強引に自身を神格化する行為は、邪悪すぎて自分を痛めつけてしまう。もう取り返しがつかないほどに。
一方で秘宝集めはほんとは誰もがやりたいわけですが、ハリーだけが結果的にこれを達成します、"意図せずに"。"The Master of Death"に値するかどうかは秘宝(死神)が決めることなんですね。
そして、ハリーは死ななければならないという運命は、3つ集めたから死なない、という奇跡の大転換を起こす。これはハリーが求めたことではないし、さらに、ハリーは死と引き換えに世界を救おうなどいう大きなことも考えていなかった。自分が死ねば、世界を救うチャンスを残せる、というだけ。自分にできる最大限のことを、謙虚に遂げようとしたわけです。そしてそこからもう1度立ち上がるわけですね。
考えてみればやっぱり秘宝はAKに対抗する小道具に過ぎなかったわけですが、その意味するものはちゃんとあったわけですね。
命をかける。人生をかける。覚悟を決める。
そーゆー瞬間が、何度かあります、人生には。それは、避けて通れる人もいるかもしれないけれど、あったほうがよい。自分の意志で積極的に、何かを選び、決断し、そこに向かって行こうと1歩ずつ前に進むこと、それには意義があるとダンブルドアが言ったように。
この物語はひとつの人生をおしえてくれるなぁ。

ハリーも含め、オトナもコドモも皆、完全な悪や完全な善ではなく、短所をかかえた複雑な多面体として生きています。壮絶に生き、卑劣に生き、運命に抗い、社会に翻弄され、汚名に甘んじ、正義を信じ、欲にまみれ、自らを呪い、ある者は夢の途中で、またある者は誇り高く死ぬ。
それがこの世界。
やっぱりこれは、ファンタジーなんかではなかった。
人間の不完全さを描いた、人の世の物語ですね。
『LotR』はファンタジーとしての壮大な世界観を見事に描いたと思いますが、ハリポタが描いて見せたのはこの社会そのものです。この社会を生きる人々の姿だからこそ、完全な悪や完全な善など存在しないわけですね。
"完全な悪"に極めて近いところにいるのがヴォルディさんですが、その深い闇を、本当の暗さを、もっと描いてほしかった気はします。見捨てられたコドモの"怨み"というものが、頭の中でどう捩れて、恐怖政治を行う暴君への道を歩み始めたのか。
ダンブルドアに言わせれば、"選択"という行為を行うのがハリー、それができないのがヴォルディなわけですが、だからと言ってなぜ不死と同時に世界を手に入れようとしたのか。
そしてその高みを目指したにもかかわらず、自称天才のヴォルディが策略家になりきれず、幼稚に立ち回ってしまう"オトナのガキ大将"にしかなれなかったのは、彼に"何が"欠落しているせいなのか。
いや、わかるんだけど、もっとはっきり描いてほしかった。
ヴォルディの闇の深さをもっと感じることができれば、ハリーとヴォルディの1対1の対決はもっともっとおもしろかっただろうと思います。

この物語では、多くの血が流れました。その重みは、エピローグにあたる"Nineteen Years Later"を読んではじめてずっしりと感じます。
ここを読み始めたときにね、"19年後"なんて書かなくていいのにー、とじつは思いました。でも、読み終わったときに、やっとその意味と意義がわかりました。
生き残ったハリーたちが手に入れた世界は、顔をあげて自らの意志で戦場に立ち、自分の身体とハートで闘い、勝ち取ったものだということです。
生き残ったハリーたちが19年後に生きる社会は、その闘いで流れた血と、失った者への追悼と喪失感の上に成り立っている世界。
与えられた平穏ではなく、勝ち取った(奪い返した)平穏なんですね。虐げられようとしていた者が(ハリーを革命のシンボルとしたレジスタンスであるホグワーティアンが)独裁を阻止するクーデターの旗を振り、虐げられていた者が(例えばハウスエルフが)市民権をその手に取り戻す。フランス革命がそうだったように、血が流れ、灰が降り、革命が成就する。その土台の上で生きているわけです。父親も母親も次世代が生きる未来のために血を流し、コドモたちは親と志を同じくして戦いそして死んで行く。この犠牲と悲しみと痛みの上にこそ築かれる19年後なわけです。
現代に生き、与えられた日常的な日常を享受する多くの読者に対して、血を流して得た市民権というものが、エピローグによって語られているんですね。
なんとも感慨深い"Nineteen Years Later"です。この章は、なければならなかった。19年後のために、すべてが描かれていたのだから。

そして最後に、7作目『DH』は1作目『PS(SS)』にそっくりだったぁーっ!
『PS』でハリーは魔法界に足を踏み入れます。ハグリッドに連れられ、リーキーを抜け、ダイアゴン横丁を歩き、銀行へ行く。
『DH』ではハーについて、リーキーを抜け、ダイアゴン横丁を歩き、銀行へ行く。前とは違う気持ちで。
『PS』でヘドウィグに出会い、『DH』で別れを告げました。
『PS』で鳥が飛ぶのを見ると、校長先生は大事なときにかぎっていなくなってるわけです。
『DH』でも鳥が飛ぶのを見たら、やっぱりそれはロンドンへの知らせでした。
『PS』の賢者の石、『DH』の甦りの石。あのときのスニッチ。ダンブルドアが鏡に見るものもわかったし。森で敵と対峙する。
『PS』ではクィレルさんがスネイプを語り、『DH』ではハリーが語りました、同じ場面で。
『PS』でダンブルドアが、ハリーの額の傷跡の意味を語ってたし。
他にも、各章ごとにいくつもあります、符号点が、山ほどね。たしかに対になってます。物語自体も含めて。
2巻目は"秘密の部屋"に怪物がいて、その後の人生を支えてくれる人の命を救いました。
6巻目は"必要の部屋"からDEが出てきて、それまでの人生を支えてくれた人を失いました。
3巻目で家族を得て、5巻目で家族を失う。
そしてたしかに、すべてのターニングポイントは4巻目っすよね。
あまりに美しい構成と、あまりに精密な細部。ハリポタは素晴らしいですね。

心ゆくまでさるお、もんち!

2008年02月17日

Liga 07-08 第24節 サラゴサバルサ、ミリート兄弟対決!プジョル待ってたぜ!というか、ベティス様様

さるおです。
ありがとう、エドゥ。ありがとう、マルク・ゴンザレス。逆転勝ちなんてかっこええ。ありがとう、ベティス。

バルサは勝ちましたよ。
デコがいれば、バルサは勝つ。(大活躍とは言えませんが)
前半34分、けっこう後ろのほうからさるおのデコがスルーパス。ティティがよく見ると手で完璧すぎるトラップ、そのままボレーでぼっかーん!
43分、オリベイラに献上したPKですが、ミリート兄の蹴ったボールはクロスバーの上へ。

後半8分はオリベイラの同点ゴール。
38分にファンフランがハンドとられましたけど、えっと、審判さんがよく見てしまったということで、なんちゅーか、物議を醸し出すのもしょーがねーなぁ。ほんでこれはロニ子が決めてくださって、1-2です。微妙な判定にたすけられてって、そーゆーのは嫌なんですけど。

しかしまぁサラゴサのみなさん、レオのことは完封しましたね。びっくらこけました。何もできねぇ。
バルサの守備のよい子たちは、ミリート弟も男アビダルもけっこうがんばりました。立ち上がりとか、後半21分とか、いろいろあぶなかったけど。下がらないで前のほうでふんばった。プジョルも走りまくってっし。エジやんもね、まぁまぁ、凄まじいブーイングを浴びるややちんと交代したけど、まぁまぁ。ラファも前のほう行ったり、オリベイラの足をぎゅうぎゅう伸ばしてあげたしな。
あーぁ、もっとグッディ使ってくんないかなー。

ところで、リカルド・オリベイラ、元気っすねー。止められなかったもんなぁ、ファール抜きには。
さるおはこの人が好きです。
ベティスも勝ったし(もう関係ないですから)。ありがとう、オリベイラ(それ昔の話ですから)。

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白組め、先週7点もまとめ獲りしなければ今週に1点くらいまわせただろうに、だから少しは遠慮しろって言ったじゃないか、ざまーみろ、こうなったらデッドヒートの末に追い越してやる、ふんがー、と強く心に決めておいて、また呪う褒める。あんたらは強いぞ。

ということで、バルサは、早くエトーよ戻ってこい。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:46| Comment(8) | TrackBack(8) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月14日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Nineteen Years Later

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、19年後のロンドンで懐かしいみんなに再会です。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

Nineteen Years Later

その年の秋は突然やって来ました。
くっきりと黄金色に晴れた9月1日の朝、人とクルマがクモの巣のように行き来する混雑した道路をぴょこぴょこと横断して、すすけた巨大な駅ヘ向かう家族がいます。両親が押す2台のトロリーのてっぺんには大きな鳥カゴ。中ではバタバタと怒ったようにふくろうが暴れています。泣きそうな顔の赤毛の女の子がパパの腕をつかみ、お兄ちゃんたちの後ろを歩いています。
「すぐだよ」ハリーはその少女に言いました。
「2ねんなんてまてないー!いますぐいきたいのー!」リリーちゃんはごきげん斜めです。
人込みをよけてジグザグに歩きながら9番線と10番線の間の壁に向かう家族の不思議な持ち物"ふくろう"を、通行人がじろじろ見ています。
「やだよ!スリザリンになんかはいらない!」
前を行くアルバスの声が聞こえます。そうそう、クルマの中から口論は始まってたんだっけ。
「ジェームズ!もうやめなさい」ジニーが言いました。
「入る"かも"って言っただけじゃん」ジェームズは弟を見てニヤニヤしてますが、お、ママが睨んでる、黙ってよっと。
壁まで来ました。ジェームズはちょっと生意気そうに弟を振り返ってから、ママが押していたトロリーを押して走り出しました。そして、消えました。
「てがみかいてくれるでしょ?」お兄ちゃんがいなくなるとすぐ、アルバスは両親にそう聞きます。
「なんなら毎日書こっか?」答えるのはジニー。
「まいにちじゃなくてもいいけど。ジェームズがいってた、みんなつきに1かいくらいてがみもらってるって」
「あら、ジェームズには去年、週に3通書いたけど」
「おまえのお兄ちゃんは冗談言うのが好きなんだ。信じすぎちゃだめぽ」口を挟むのはハリーです。
トロリーを押して走り出す。アルバスは一瞬びくっとしましたが、ほらね、ちゃんと通れた。
9と3/4番線、白い蒸気をもくもくと吹き上げて、真っ赤な汽車が待っています。
ジェームズお兄ちゃんはもうどこかに行っちゃった。見つかるかなぁ。
濃い雲の中にいるようで、人々の顔はよく見えません。が、不自然に大きな声が聞こえてきました。あ、パーシーの声だ。箒のレギュレーションについてアナウンスしてます。おシゴトっすね。
「アル、そこにみんないるわよ」ジニーが別の家族を見つけました。
「ハーイ!」アルバスはちょっと安心したように駆けて行きます。近づくと顔が見えました。ローズちゃんが、すでに真新しいホグワーツの制服を着て、アルバスを笑顔で迎えます。ピカピカの1年生さん同士です。
「駐車できた?」ハリーにそう尋ねるのはロンです。「ぼくはちゃんとできたけど。ハーちんさ、ぼくがマグルのクルマの免許とれるって信じてなかったんだ。ひどくね?教官さんに魔法かけてズルしたんじゃねーか、だってさー」
「んなこと言ってないじゃんか。受かるって信じてたよ」慌てて取り繕うハーちん。
「ま、実際、魔法は使ったんだけど」ハーに聞こえない声でハリーにささやくロンちん。「横のミラー見るの忘れてさ、でもほら、そこんとこは"Supersensory Charm"でなんとか、ねぇ」
アルバスのふくろうと荷物を列車に積んでプラットフォームに降りると、リリーと、ローズの弟ヒューゴが大コーフンで話しています、ホグワーツに入学したら自分たちはいったいどの寮に入るんだろうって。
「おまえもしグリフィンドールに入れなかったら、うちの子じゃねーぞ。あ、いや、まー、気にすんな」
「ロンちんってば、そーゆーこと言うんじゃないの!」んもー、パパさんになってもハーに叱られ続けるロンちんです。
まだ時間のあるリリーとヒューゴは笑っていますが、もう組み分けが目の前に迫っているアルバスとローズはドキドキっすね。

少し離れたところに立ってる3人家族を見つけました。黒いコートのボタンを襟までしっかりとめたドラコ、奥さんと息子さん。アルバスがパパ似なのと同じくらいに、ドラコんちの1年生もパパ似です。
ドラコは、トリオとジニーが自分を見ているのに気がつきました。そっけない素振りで頷き、背中を向けます。
「ちっこいサソリ野郎めー。ロージー、期末試験は毎回あいつに勝てよー。おまえ、母ちゃん譲りの頭脳でよかったなぁ」
「あのねロンちん、学校始まる前からそんなケンカんなるようなこと言わなくたっていいじゃんか!」本当に、どこまでも、叱られ続けるロンちん。
「あ、うん、まぁ、そうね。えっと、つまり、ヤツと仲良くなりすぎるな、ロージー。純血とケッコンでもすることになったら、じいちゃんだって許さねぇ」
そこへジェームズが大コーフンで現れました。自分の荷物は自分で積んだみたいです。「ねぇねぇ!テディがいる!今会ったよ。何してたと思う?Victoireといちゃいちゃしてた!」
反応の薄いオトナにがっくし。「テディだってば!テディ・ルーピン!Victoireとチュッチュチュッチュしてたぁ!いとこのVictoireと!だからさ、テディにさ、それ何してんのって聞いたらさ・・・」
「邪魔したのー?」ジニーが呆れてますよ。「ロンみたいな子ね・・・」
「そしたらさ、Victoireを見送りに来たんだって。で、あっち行けって」
「ケッコンしたらステキじゃん?そしたらテディもうちの家族だし」気の早い祝福はリリーから。
「めし食ったりとか、テディはしょっちゅううちに来てんじゃん。もう家族だよ。一緒に住もうって誘おうかー」提案はハリーから。
「いいね、それ!ぼくテディと同じ部屋でいいよ」ジェームズはずいぶんテディになついてますね。
「だめ。おまえはアルと同じ部屋なの」ハリーは長男をたしなめながら、かつてはFabian Prewettのものだった古い金時計を見ます。もう出発する時間ですね。
「ネビルによろしく」ジニーはジェームズをハグしながら言いました。
「そんなの無理だよ、学校に行ったら"先生"だもん。薬草学で温室に行って、よろしくって言ったら変だ」
ジェームズは列車に乗り込む前にアルバスにキック(笑)。「あとでな、アル。セストラルに気をつけろ」両親に手を振ると友達を探して走って行きました。
「みえないんでしょ?そーいったじゃーん!」
お兄ちゃんの背中に叫ぶちょっぴり怖がりの弟にハリーは言います。「セストラルは怖くないよ。優しい生き物なんだ。それに、馬車には乗らない、1年生はボートだから」
「クリスマスにね」ジニーがアルバスにキスを贈ります。
「ハグリッドにお茶呼ばれてんの、忘れるなよ。ピーヴスはほっとけ。ケンカはすんな。あと、ジェームズに負けるなよー」ハリーからはありったけの"注意事項"のプレゼント。
「パパ、スリザリンだったらどぼちよう」アルバスはハリーだけに聞こえるように囁きました。
出発の今が、"怖れ"に立ち向かって1歩を踏み出させる絶好の時だとハリーにはわかっています。ハリーはアルバスの目線より低くなるように屈み込み、次男の目を覗き込みました。3人のコドモたちのなかでただひとりリリーの瞳を受け継いだ、次男の明るい緑色の瞳。そしてアルバスだけに聞こえるように、いや、ほんとはジニーには聞こえているんですが、男同士の内緒話を彼女は聞こえないふりしてくれているんですね。
「アルバス・セヴルス、きみの名前はホグワーツのふたりの校長先生からとった。ひとりはスリザリンの先生だった人だ。その彼は、パパが知っている人の中でいちばん勇敢な人なんだよ。スリザリンには優秀な子が多い。だからスリザリンでもいいんだよ。でももしきみが嫌なら、スリザリンよりグリフィンドールに入れてって、選べばいい。ソーティングハットはきみの望みを尊重してくれるから」
「まじで?」
「パパはそーした」
アルバスは不思議そうな顔つきで列車に乗り込み、ジニーがドアを閉めました。どの窓からもコドモたちが顔をのぞかせています。あれ、汽車に中のコドモたちも、プラットフォームの家族も、なぜかこっちを見ている。
「なんでみんな見てるのー?」
ローズと一緒に窓から顔を出し、アルバスが聞きました。
「気にすんな。ぼくだよ、みんなぼくを見てるの。セレブだから」と答えたのはやっぱりロンちん。
アルバス、ローズ、ヒューゴ、そしてリリーも笑っています。
ホグワーツ特急はゆっくりと動き出しました。ハリーは汽車に歩調を合わせてプラットフォームを歩きます。アルバスの顔の不安は消えました。学校が楽しみになってきたんだな。ハリーは微笑んで手を振り続けますが、ほんとは勇気を振り絞ってるのはパパのほう、次男が遠ざかって行くのはドキドキです。

ホグワーツ特急はカーブを曲がり、見えなくなり、最後の蒸気の一筋が秋の空気の中に消えました。
手を振りっぱなしのハリーに「だいじょぶよ」とジニーが言います。ハリーは所在なさげに手を下ろし、額の傷跡に触れました。「うん、だいじょぶだよね」
稲妻型のその傷跡は19年間、1度も痛んでいません。めでたしめでたし。

【メモ】

Scorpiusは"さそり座"ね。

Victoireさん、ヴィクトアールって読むのかな、ヴィクトリアのフランス語読みみたいなので、こりゃビル&フラーんちのお嬢さんでしょうか。で、まだ学生さんなんすねー。

ロンがマグルの運転免許をとったというあたり、ははーん、モリーママと一緒に出ているこれのことかな。んも〜、Joったらぁーっ!

心ゆくまでさるお、もんち!

2008年02月12日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 36 (3)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、1対1のガチンコ対決!
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

「まっさか。それはおまえのやり方やない。ポッター、今日は誰に守ってもらうねん?」
「誰も。もうホークラックスはすべてなくなった。ぼくらだけだよ、ヘビのおじさん。Neither can live while the other survives, 他方が生きる限り、どちらも生きられない。どっちかが死ぬんだ、正義のために」
「どっちか?言うたらおまえやな。偶然生き残ったただのガキや、今まで生きて来られたんはダンブルドアが裏で糸を引いとったおかげやろ」
ヴォルディの赤い目がハリーを見据えています。今にも襲いかかろうとするヘビの目です。
一定の距離をおいてゆっくりと円を描いて回り続けるふたり、ハリーにはもうヴォルディしか見えません。
「ぼくのママがぼくを救うために死んだときのことも偶然?あの墓地でぼくが戦ってやるって決めたときのことも偶然?今夜ぼくが自分を守ろうとしなかったことも、そしてまた戦うためにここに戻ってきたことも偶然?」
「そんなもん、偶然なんや!」
ヴォルディは吐き捨てるように言いました。
見守る仲間たちは微動だにしません。呼吸をしているのはハリーとヴォルディだけ。緑の瞳と赤い瞳が見つめ合っています。
「今夜こそはもう誰も殺せないよ。ヘビのおじさん、わかる?誰も殺せないんだよ。仲間が傷つけられるのが嫌だから、ぼく死ぬ覚悟したんだ。ぼく、ぼくのママと同じことしたんだよ。みんなおじさんから守られてる。おじさんの呪文、みんなちゃんと効かなかったじゃんか。気づかないの?おじさんは誰も拷問できない。おじさんはもう誰にも手を出せないんだ。リドルのおじさん、自分の失敗から何も学んでないの?」
「失敬な!なんやこのガキ、腹立つわー」
「おじさんが知らない大切なことをぼくは知ってる、トム・リドル。聞きたくない?次の大失敗をするまえに」
「また愛やろ?ダンブルドアお得意の、愛やないのか?あのじーさん、愛は死を超えるとか言うて、自分は塔から落ちて蝋人形みたいになってもうたやないか?愛の力言うたって、穢れた血のおまえのおかんは死んでもうたやないか?ポッター、今夜は誰も立ちはだかってくれへんで。もう誰もおまえをそれほど愛しとらんのや。さて、今夜はどないして生き延びる?わしの知っとる魔法よりものすごいのを知っとる言う気か?ものすごい武器でも持っとるんか?」
ふたりは回り続けています。ハリーが見てきた、最後の、そして究極のヒミツ、それだけがハリーの武器です。
「うん。どっちも持ってるよ」
一瞬、ヴォルディの顔がこわばります。が、笑い始める。楽しさは無く狂気のみの、怒るより恐ろしい笑いです。
「ダンブルドアでさえ夢にも思いつかんような魔法でブイブイ言わせてきたヴォルデモート卿より、おまえが上やて。あははーだ、笑けるわー」
「ダンブルドアは思いついてたよ。ダンブルドアのほうがすごいんだ。おじさんと同じ魔法を使わなくて済むくらいにすげぇ」
「あのじーさんは弱かったんや。弱くてそれを掴み取ることができんかっただけや。わしは強いで」
「違うよ、ダンブルドアはおじさんより賢かったの。おじさんよりいい魔法使い。いい人なんだよ」
「なんやおまえ、えらい腹立つわー。じーさんは殺したったやないかー」
「ヘビのおじさんが勝手にそう思ってるだけだってば」
「じーさんは死んだんや、あほんだら!」その言葉は、まるでヴォルディをも苦しめているようです。「墓んなかにおるわー。見たんやで、ポッター。たしかに死んどるんや!」
「そう、ダンブルドアは死んだ。でも、おじさんが殺したわけじゃない。ダンブルドアは自分で死に方を選んだ。何ヶ月も前に決めて、おじさんがヘビ組だって信じてた人物と、全部計画してたんだよ。セヴルス・スネイプはおじさんのものじゃない。スネイプはダンブルドアに忠誠を尽くした。おじさんがぼくのママを殺した瞬間から、ずっとダンブルドアに仕えてた。おじさん気づかなかったんでしょ、理解できないものが理由だから。リドルのおじさん、スネイプのパトロナス見たことないんでしょ?」
ヴォルディは答えません。ひたすら、相手の喉を噛み切ろうとする2匹の狼のように、回り続けます。
「雌鹿なんだ、ママのと同じ。スネイプは生涯をかけてぼくのママを愛した。小さい頃からずっとね。おじさん、気づくべきだったんだよ、彼女を殺さないでくれって頼まれたときにさ」
ヴォルディの鼻の穴もおっ広がりますね。これを知ったときは読者の鼻の穴もおっ広がったくらいですから。
「スネイプはダンブルドアの指令で動くスパイになった。スネイプがAKをぶん投げたときは、もう死ぬ時期だったんだよ」
「だからなんや!スネイプがどっち側だろうともうかまわへんのや!じーさんとグルで邪魔しようとしたってな、どっちみちふたりともぶっ潰してやったわ。おまえのおかんも、スネイプの愛とやらも、とにかくぶっ潰してやったわー!」
ヘビのおじさん、逆ギレ。
「じーさんはずっと、ニワトコの杖をわしから遠ざけようとしとった。スネイプを正当な所有者にしようとしてたんや。そーはさせるかあほんだら。わしのが早かったんや、ガキ。とっとと杖を手に入れて、スネイプもさっき殺したった。だからわしんじゃ!どや!じーさんの最後の計画は大失敗や!どないや、ハリー・ポッター!」
「そだね。でもさ、ぼくを殺す前にさ、おぢさんが今までしてきたことを考えて、反省したほうがいいよ」
「なんちゅう生意気なガキや、腹立つわー」
「おじさんの最後のチャンスだよ。おじさんに残されたものはあれで全部、ぼく見てきたんだ、おじさんのほんとの姿を。がんばれ、おじさん。死ぬ前に更生だ」
「何様じゃあほんだら。しばくぞこら」
「いいから聞きなよ、リドルのおじさん。ダンブルドアの最後のプランは、ぼくじゃなくて、おじさんにとって裏目に出たんだよ」
なんだかんだと言いながら、真に受けて長々と話を聞いてしまうヘビのおじさん、ニワトコの杖を握る手が震えてますよ。ハリーの手はしっかりとドラコの杖を握っています。
「その杖はおじさんには使えない。おじさんが殺した人、人違いだもん。セヴルス・スネイプはニワトコの杖の所有者になったことなんかないよ、ダンブルドアをやっつけてないんだから」
「殺したやないか」
「やだなぁおじさん、人の話聞いてないの?スネイプはダンブルドアをやっつけたことなんてないの!ダンブルドアの死は、そのふたりによって計画されたものなんだってば!ダンブルドアはスネイプに負けて死んだんじゃない。計画通りなら、ダンブルドアの死と同時に杖の伝説は終わるはずだったっちゅーことよー」
「それでもわしは杖を手に入れたんや。墓掘り返してやったんやど。杖の力はわしのもんなんや!」
依然として人の話を聞いてないヘビのおじさん。
「おじさーん、もう、ぜんぜんわかってないんだからぁ。おじさんは杖を"手に持ってる"ってゆーだけなんだってばぁ。オリバンダーさんからも聞いたでしょ?杖が魔法使いを選ぶって。その杖は、ダンブルドアが死ぬ直前、新しい主人を選んだ。ダンブルドアの意に反して、ダンブルドアの杖を奪い、そして自分が伝説の杖の持ち主になったなんてことに気づかない、つまり杖を追い求めたりしない、その人物を選んだ。死神の杖の真の所有者はドラコになったんだよ」
ヘビのおじさんびっくり。呼吸が荒いです。
「だ、だからなんや。おまえの言うとーりやとしても、ええんや、今はおまえとわしの一騎打ちや。おまえはもう不死鳥の杖を持っとらん。こうなったら"普通の杖"同士で勝負や、ぼけ。強いほうが勝ちやぞ。おまえを殺して、ほんでドラコもやったるわ」
「おじさん、遅いよ。とっとと杖を手に入れたのはぼく。何週間か前にぼく、ドラコに勝ったよ」
そして囁くように付け加えます。
「ヘビのおじさん、その杖、ぼくんだよ」
深紅と黄金に輝く光りが突然、大広間の天井の空に広がります。朝陽です。地平線から、太陽が昇る。大広間もヘビのおじさんの顔も真っ赤に染まりました。
ヴォルディが叫ぶ。ハリーも、たったひとつの希望を信じて、叫ぶ。
"AK!"
"Expelliarmus!"
ぼっかーん!
ふたりが描いた円の中央で、呪文同士が激突します。大砲を撃ったような激しい爆発音。黄金の炎がほとばしる。
ハリーは見ました、ヴォルディの緑色の呪文が自分の呪文とぶつかり合い、ニワトコの杖が空中高く舞うのを。真っ赤に燃える朝陽を背景に、杖はくるくると回り、空気を切り裂くように真の所有者の元へ。ハリーはそれを空いているほうの手でつかみます、だってシーカーだもんね。
ヴォルディは、両腕を広げ赤い瞳を見開いて、ふっ飛んじゃった。
トム・リドルは、床に倒れた。またしても跳ね返った自分のAKでヴォルディは死に、ハリーは2本の杖を手に、そこに立っていました。

一瞬の静寂の後、耳が割れんばかりの歓声が沸き起こります。生まれたばかりの太陽が、明るい光でホグワーツを包みます。
ハリーのもとに最初に駆けつけたのはもちろんロンとハー。ふたりの親友の腕が暖かくハリーを包みました。ジニーが、ネビルが、ルナが、そしてウィーズリー家のみんなとハグリッド、キングスレーもミネルバ女史もフリトウィック先生もスプロウト先生も、ハリーを祝福しています。
大広間にいる誰もが、ハリーの身体のどこかをハグしようと、生き残った少年、ついに戦いを終わらせたその少年に触れようと、集まってきます。祝福の叫び声で広間は満たされました。
陽が昇る。ホグワーツは再び、燃え立つような生命の輝きに満ちています。
歓喜と追悼、深い悲しみと大いなるよろこび、その中心にハリーはいました。指導者であり、シンボルであり、人々を導く救世主。みんなハリーと一緒に過ごしたいわけです。でもハリーさんはお疲れですね、寝てねーし。
握手して会話して賛辞を受け取り、人々の涙を見守る。そして、操られていた人々が元に戻ったとか、DEがどんどんタイーホされてるとか、アズカバンに入れられていた無実の人々が解放されてるとか、とりあえずテンポラリーな大臣としてキングスレー・シャクルボルトが就任したとか、たくさんのニュースを聞きます。
ヴォルディの遺体は大広間から別の小部屋に移されました。フレッドやトンクスやリーマスやコリンたち50人の亡き骸のそばに置いとくなんて嫌だから。
マクゴナガル先生はいつもの長テーブルを元通りに置きました。でももう誰も、寮ごとに分かれて座ったりしません。先生も生徒も家族も、オバケさんたちもケンタウロスもハウスエルフも、みんな混ざって一緒に座ろう。部屋の隅にフィレンツェもいます。グロウプも窓からのぞいています。みんな、グロウプの口に食べ物を投げ込んであげてますね。腹へったもんなぁ。
ふと気がつくと、ハリーはルナの隣に座っていました。
「あたしだったら、ちょっと静けさがほしいな」
「うん」
「あたしがみんなの気をそらしといてあげる。マント着なよ。ぶわぁーっ!"Blibbering Humdinger"はっけーん!」
心優しいルナ、窓の外を指差し、どでかい声で叫びましたよ。
みんながそっちを見ている隙に、ハリーは透明マントをかぶりました。
歩き出すハリー、ふたつ向こうのテーブルに、モリーの肩に頭を乗せたジニーがいるのが見えます。きっと後で話せる、好きなだけ、何時間でも、何日でも、何年でも。
ネビルはお皿の横にグリフィンドールの剣を置き食事しながら、ネビルに忠誠を尽くす仲間とご歓談中。
あ、まるほい家のみなさんもいます。誰も見てませんが、3人寄り添い居心地悪そうです。
あちこちで、家族がまたひとつになっています。
「ぼくだよ。一緒に来て」
ハリーは、いちばん会いたいふたりにこっそりと声をかけました。ロンとハーはすぐに黙って立ち上がり、トリオは大広間を出ます。吹き飛ばされ血だらけの階段を上って行くと、どこからともなくピーヴスの歌が聞こえてきました。
We did it, we bashed them, wee Potter's the one,
And Voldy's gone moldy, so now let's have fun!

もう終わったんだ。もう平和になるんだ。でもハリーの心の中では、フレッドやリーマスやトンクスを失った悲しみのほうが大きい。それに、とても疲れて眠りたい。けどその前に、最後のシゴトがあります。ロンとハーに、何が起きたのか説明しなくちゃ。ずっとハリーのそばを離れなかったロンとハー、真実を知る権利があるはずです。ペンシーヴで何を見たか、森で何が起きたか、その後のことも、歩きながら全部話そう。ロンとハーは1度も口を挟まず、黙って聞いてくれています。
そして、着きました、ハリーが何も言わずにふたりを連れてきたのは校長室。立っていたガーゴイルは転がっちゃってますが、ちゃんと聞いてから入ります。
「入れる?」
「ご自由に」
トリオーはゆっくりと回りながら上る螺旋階段に乗り、校長室のドアを開けました。
ものすごい騒ぎです。割れんばかりの拍手と歓声。帽子を振り、場合によってはカツラを振り(笑)、部屋を取り囲んだ肖像画の歴代校長全員からスタンディングオベーションです。校長先生たち、肖像画の縁に手を伸ばして隣の校長と手をつなぎ、輪を作っています。そうかと思うと椅子に立ったり降りたりして踊ってみたり。Dilys Derwent校長は泣き崩れ、Dexter Fortescue校長は補聴器をぶんぶん振り回し、フィニアス・ナイジェラスは「スリザリンも役割を果たしたぞ!」と叫んでます。
ハリーの目は、机の真後ろのいちばん大きな肖像画に注がれました。
半月型のめがねの奥から涙が流れ、銀色の髭を濡らしています。その涙は、フェニックスの歌のようにハリーを癒してくれます。誇りと感謝の涙なんだって、ハリーにはよくわかっています。
ハリーは手を上げました。歓声が止み静かになります。校長先生たち、涙を拭きながら、ハリーがしゃべりだすのを暖かく見守ってくれてますね。
ハリーは話し始めます。ダンブルドアひとりだけに向かって。とても注意して言葉を選びながら。
「スニッチの中に隠されてたモノ、森で落としちゃった。どこだかわかんないし、探しに行くつもりはありません。それでいいかな?」
「それでいいよ。賢明で勇気ある決断だね。思ったとおりだ。どこで落としたか、誰も知らないんだろう?」
「うん、誰も」
他の校長先生たちはきょとんとしてますが、ダンブルドアは満足そうです。
「でも、イグノートゥスのプレゼントだけは持っていようと思う」
ダンブルドアがニコニコと微笑んでいます。「あれは永遠にきみのモノだ。きみが次に引き継ぐ日までね」
「あと、これ」
ハリーはニワトコの杖を掲げて見せました。
「ぼく、ほしくないや」
「えー。ふざけんな」ロンが大きな声で言いました。
「この杖強いってわかってるけど、こっちのが好き」
ハリーが取り出したのは、ハグリッドのポーチの中の、真っ二つに折れた柊とフェニックスの杖です。ハーがもう直せないって言った杖、これでだめならあきらめるしかない。でも、きっと。
"Reparo"
ハリーは自分の杖を机に置き、伝説の杖をかまえて呪文を唱えました。
フェニックスの杖は元通りになり赤い火花が光ります。
うん。できるって、わかってたよ、なんとなく。
ハリーはまだ温かい自分の杖を握ります。これでまた、杖と杖が選んだ持ち主はひとつになれた。
「ニワトコの杖は、あったところに返そうと思う。そこにあったほうがいいから。ぼくがイグノートゥスみたいに人生を全うして死んだら、終わるんでしょ?前の持ち主が負けないで死んだら、すべて終わり。だよね?」
ダンブルドアはうなずきました。ハリーとダンブルドアは微笑み合います。
「杖要らないのー?」まだ言ってる(笑)。
「いいのよ、それで」ハーが静かに言いました。
「この杖強いけど、面倒なことだらけだよ。それに正直言って、トラブルはもう充分経験したからおなかいっぱい」
グリフィンドール寮のベッドに入ってもう寝よう。クリーチャーが部屋にサンドウィッチ運んでくんないかなぁ?

【メモ】

ハリーの最後の必殺技がまさかの"説得"だということで、もう半笑い半泣きになりながら、すごすぎると思いました。
なんだかんだ言いながら飽きずに話を聞いてしまう素直なヴォルディ、あんた、今日成人式挙げたばかりのガキに「おじさんバカなの?」くらいのこと言われていいのか、しっかりしろ。
というようなことを笑って思えるのもハリーさんがついにわるもんをやっつけてくれたからですが(笑)。

"Blibbering Humdinger"は魔法生物です。存在を信じている人がきわめて少ない。でもよくわかんないっすね。

長い銀の巻き毛のDilys Derwent校長、St Mungoのヒーラーだったこともある18世紀の魔女です。この人の肖像画はホグワーツの校長室だけじゃなく、もちろん病院にもあります。ナギニちゃんに襲撃された瀕死のアーサーのことを見守ってくれてましたねー。
Dexter Fortescue校長のことはよくわかりませんが、えっと、前からずっと気になってたんすけど、ダイアゴン横丁のアイスクリームパーラーのFlorean Fortescueさんの親戚筋じゃないかと思います。

これでハリポタ最終章まで終わりです。でもあと少しだけツアーは続きます。エピローグにあたる"Nineteen Years Later"(19年後)があるからね。
その後、さるおのちょっとした感想と、その他のいろいろ(解けてない謎のこととか、他にも)を書こうと思います。
えっと、おうちに帰るまでが遠足ですから、ツアー参加者のみなさん、よろしくお願いします。

心ゆくまでさるお、もんち!

2008年02月11日

Liga 07-08 第23節 セビージャバルサ

さるおです。
なんかもう、いつもいつもシャビにたすけていただいて、まことに恐縮はございますが、ドローだZE!(号泣)
前半始めの4分くらいはかっこよかったっす。あとは時間とともにどんどん押され、気がつけばあたふたと守るだけのバルサですよ。ということは前のほうもばんばん走れんし。しかもけっこう早い時間にミリート弟が黄札て(涙)。
ふんばったのは男バルデス。1-0で折り返せたのはおまえのおかげ。
そして、1-0で折り返してしまったのは、おまえのおかげさまだ、オレゲール。(脱力)

ディエゴ・カペルはものすごかったですね。かっこよかったですね。つくづく、バルサのカンテラはすげー。(←本当に泣きながら)
カヌーテもすげーし。ダニエウ・アウベスもいつもの怖い顔でかっこよかったですよ。黄札はかわいそうだったなぁ。(遠い目)

フィードなんかぜんぜんできてないわけですが、んまぁべつにエジやんを責める気はないです、そんなに。どこにいるのかよくわかんなかったし(爆)。
で、後半開始とともにエジやんと交代したのがロニ子で、ロニ子が中盤の底なわけないので、ロニ子が前に出て白い悪魔とシャビがまぁいわゆるWボランチて、それはどーなんだ。三角形が逆さまんなってますよ、フランクりん。
同時に後ろ中央のちゅらさんミリートがラファミリートになるわけです。
もういいや、後ろはミリート弟、おまえにまかせた。黄札が3枚目になろうが4枚目になろうが(笑)、おまえなんとかしろと。ラファのCBは好きだけど、メキシコの3バックのセンターにいる姿は好きだけど、でも、弟よ、後はおまえがひとりでなんとかしとけ。ラファにフィードを、ラファにフィードを。
ついでに、ダニさんが自由気ままに動いているということは、男アビダル、おまえもしっかりしてくれ。というか、後ろはミリート弟、とにかくおまえにまかせた。黄札が5枚目になろうが6枚目になろうが(笑)。アビダルとヒゲはいないと思え。

で、ティティに代わってグッディが入るわけですが、ティティは怪我ですか(泣)。
知らんうちに怪我人続出。プジョルとザンビーの待つリハビリの国へ、ヒゲ、おまえも逆戻りか。
アフリカ杯決勝ではエトーも怪我したし(泣)。

で、それはそれとして、まぁまたしてもシャビですよ。
レオがケイタを追い出してくれて(笑)、相手が減ってからやっとすこーし元気が出たバルサですが、もう、なんつーか、おまえら、しっかりしろ。
レオを抑えられると何もできないバルサ。
こないだ久々に"守備をするロニ子"というものを見てその調子でがんばれや、と思ったのに、ロニ子、FKくらいどーにかしろな。
もう、まずいっす。1点稼いだんじゃねーぞ。2点落としたんだからな。
でも、とりあえず悔しいので泣きながら偏見を吠えておく。バルサはデコがいれば勝つ。

セビージャさんって強くてかっこええよね。(泣きながら)
白組も、ひたすら強いよね。さるおが"ホンモノの天才"だと思っているミスド絶好調。7点て、少しは遠慮しろと思うくらいに、強すぎるよね。(例の呪い)

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:54| Comment(8) | TrackBack(5) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月09日

2月9日 肉の日

さるおです。

ケッコンしたYO!(奇跡)

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:20| Comment(43) | TrackBack(0) | 心ゆくまでさるお | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月07日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 36 (2)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、最後の反撃の烽火を上げます。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

悲鳴が夜明けを切り裂く。ネビルが、動くこともできずに火だるまです。
ハリー、今こそ行動するときだ。
その瞬間、いくつものことが同時に起きました。
数百人の人々が押し寄せでもするように騒がしさが近づいて来ます。グロウプが現れて"HAGGER!"とハグリッドを呼ぶ。するとヴォルディ側についた巨人たちが地面を揺らしながらグロウプに突進します。続いてたくさんの蹄の音が鳴り響き、ビューンという音とともに矢が豪雨のように、慌てるDEたちに降ります。
一瞬の隙に、ハリーは透明マントをかぶり、立ち上がりました。
同じく一瞬の隙をついたネビルがBody-Bind Curseを破り、頭から落ちた燃える帽子から、ルビーに飾られた銀色に輝く剣を引き抜きました。
うりゃぁーっ!
銀の刃で鋭く切りつける。
その一太刀は、ナギニちゃんの頭を切り落としました。スローモーションのように、城の玄関の明かりを背景にヘビの頭は弧を描き、それを見た飼い主が声にならない叫び声をあげ、ヘビはどさりと地面に落ちました。
怒ったヴォルディが杖を構えるより早く、ハリーは透明マントの下からShield Charmをかけます、もちろんネビルとヴォルディの間に。
ハグリッドの叫ぶ声が聞こえてきます。「ハリー!どこだ、ハリー!」

大変な騒ぎです。
ケンタウロスはDEたちを追い回し、巨人の足の下敷きにならないように皆が逃げ惑います。ヴォルディの巨人たちの頭上の明るくなりかけた空には巨大な翼を持った生物が舞っているのが見える。敵の巨人たちにひとまわり小さいグロウプがパンチを浴びせ、セストラルたちとバックビークも巨人たちの目を突いているんですね。
今や魔法使いは、つまりホグワーティアンもDEも、城内への退却を余儀なくされています。というより避難だな。
ハリーは透明マントをかぶったままヴォルディを追って城に駆け込みます。杖からあっちゃこっちゃにばんばん火花を散らし、DEたちに指示を叫びながら、ヴォルディが大広間に入って行くのが見えたぞ。
ハリーは、ヴォルディとシェーマス・フィニガンの間、ヴォルディとハンナ・アボットの間にShield Charmをぶん投げながら大広間に走ります。
そこは、すでに戦場でした。
チャーリー・ウィーズリーが、エメラルドのパジャマ姿のままのホラスに追いつくのが見える。チャーリーはホグスミードの店主や住民を従えて駆けつけてくれたんだ。
ケンタウロスのベイン、ロナン、マゴリアンは城のキッチンのドアを蹴破り、蹄の音を高らかに響かせて大広間に駆けてきました。城で働くハウスエルフの一団も、ナイフや肉切り包丁を手に大広間に突進してきます。先頭でレグルス・ブラックのロケットを胸に弾ませ勇ましく叫んでいるのはクリーチャー。「戦え!戦え!私の主人、ハウスエルフの守護者のために!勇敢なるレグルス様の名のもとに、ダークロードと戦え!」DEたちの足首をフォークでぶすぶす刺しまくりです。
DEたちはてんやわんや。呪文はわんさか飛んでくるわ、矢は刺さるわ、ナイフで刺されるわで、逃げ惑っています。

でもまだ終わりじゃない。ヴォルディを仕留めるまで、この戦いは終わらない。ハリーは透明マントのまま戦火を縫って大広間の中央へと急ぎます。
ジョージ・ウィーズリーとリー・ジョーダンがヤクスリーを沈めるのが見えます。フリトウィック先生がドロホフを仕留め、ハグリッドがウォルデン・マクネアをぶん投げている。ロンとネビルはついにグレイバックを追い詰め、アバフォースがロックウッドを気絶させています。アーサー・ウィーズリーとパーシー・ウィーズリーは魔法省大臣シックネスをねじ伏せました。
まるほいパパとまるほいママは、ドラコの名を呼び続けています。
はたして、大広間の中央ではヴォルディが戦っていました。相手は3人同時、ミネルバ、ホラス、キングスレー。
ヴォルディから50ヤード離れたところではベラ姐さんも戦っています。こちらも相手は3人同時、ハー、ジニー、ルナ。3人とも、今までで最も熾烈な死闘を演じています。これでベラ姐とまったくの互角。姐さん、強ぇ。
ベラがAKをぶん投げました。その呪文はジニーをわずか1インチのところでかすめます。
ハリーはコースを変えました。ヴォルディではなく、ベラに突進して行きます。
ところが、ハリーより素早く、マントを脱ぎ捨ててベラに辿り着いた人物がいました。
「私の娘に何するの!YOU BITCH!」
振り向いて笑うベラ姐さん。
「あんたたちは引っ込んでなさい!」
3人の少女にそう叫ぶと、モリーの杖がしなり、戦闘開始です。
空気を切り裂き、曲線を描き、モリーの呪文が容赦なく襲いかかります。ベラ姐さんの顔から笑みが消えました。
2人の魔女の杖は火花を散らし、ものすごいスピードで呪文が炸裂しています。2人の周囲の床がひび割れメラメラと熱くなる。相手を殺すまで、どちらかが死ぬまで、戦い続ける。
数人の生徒が、モリーを手伝おうと前へ出ますが、それはモリーが許さない。「邪魔しないで!この女は私のもんよ!」
今や数百人の人々が大広間の壁際に並び、2つの死闘を見守っています。ハリーは透明マントのまま、その間で板挟みです。
「あんたを殺したら、ガキどもはどうなるだろうねぇ?ママが死んだよぉ〜、フレディみたいにぃ〜」
師匠と同じくらいの狂気を身にまとったベラ姐、強気の挑発。
「あんたに、うちの子にはもう二度と、指1本触れさせるもんですか!」
モリーが呪文をぶん投げながら叫びます。
ベラは笑いました。
ハリーには、次に起こることがわかりました。だってあのときと同じだもん。あのとき、シリウスは笑ったんだ。そして死んだ。
次の瞬間、モリーの呪文はベラ姐さんの胸を直撃。ベラは目を見開き、ほんの一瞬だけ今起きたことを理解したかもしれない。そしてばたりと床に倒れました。歓声が上がります。
ヴォルディは振り向いて叫び、その怒りが爆弾のように、ミネルバとキングスレーとホラスを後ろに吹き飛ばしました。そして杖をモリーに向ける。
"Protego!"
ハリーが叫びました。そのシールドは、大広間の中央に広がります。きょろきょろ見回すヴォルディ、ついに透明マントを脱ぎ捨てるハリー。
「ハリー!生きてんじゃん!」
驚きとよろこびで歓声が沸き上がり、次の瞬間、静まり返ります。
見つめ合うドクロベーとハリー。お互いの周りを、ゆっくりと円を描き始めます。
「誰も手を出さないで。こうなるって決まってたんだ。ぼくのシゴトなんだ」
ハリーの声はトランペットの音色のように、静寂に包まれた大広間に響きました。

【メモ】

ネビルさんかっこよすぎ。どこまでもハッフルパフ的だったネビルですが、やっぱりあんたは本当のグリフィンドールっす。そもそも予言が指していた人物というのは、ハリーとネビル、やっぱりどちらでもよかったんだなぁと思います。
ヴォルディと、自ら選んだガチンコ対決。炎に包まれて、ネビルは死を覚悟したはずっすよね。それでも負けず、オーガスタから学んだ戦士の誇りも失わなかった。そして次の瞬間にはナギニちゃんを仕留めるわけです。もしもハリーがいなければ、その後のネビルはヴォルディに瞬殺でしょうから、死などというものはとっくに覚悟した者の、最後の、渾身の反撃ですね。
ちゃんとわかってたんだな、ハリーが最後に話したことは、ハリーの遺言だったと。約束を守りましたよ。

弓の使い手ケンタウロスも、美しい馬セストラルも、バックビークも来ました。クリーチャー率いるハウスエルフも!ハグリッドの弟さんもがんばってるし。あらゆる種族を巻き込んで入り乱れる異種格闘技戦は嬉しいです。
そして何より感動的なのは、みんなそれぞれ"己の敵"と戦うっちゅーところです。ハグリッドは、かつてバックビークの死刑を執行しようとしたマクネアをぶっ飛ばす。アーサーとパーシーは大臣をぶっ飛ばす。素晴らしいっす。

スゴ腕3人を相手にしても余裕のドクロベー様、さすが。
そして、修羅場をくぐり抜けて鍛え抜かれたハーとジニーとルナが"凡人"だとは到底思えないので、たぶん"フツーのオトナ"とバトルしても負けない強さのスゴ腕3人を相手にして、同じく余裕のベラ姐さん、あんたも強ぇ。
しかし、モリーはさらに強いです。圧倒的に強い。彼女はハートで戦ってるから。ネビル同様、自分の死などというものはとっくに覚悟した者の、本気の復讐。彼女には、守るモノがある。自分の命と引き換えても、守る価値のあるモノを持っている。モリーは無敵っすね。"おかあちゃん"的なモリーなのに超スゴ腕でかっこよすぎ。
ベラを殺した呪文が何なのか、本には書いてありません。モリーにAKは似合わないけど、さるおはAKであってほしいです。これはフレッドの弔い合戦、これは愛する者を守るためのバトル。ならば彼女には燃える殺意があってほしいと、さるおは思います。

心ゆくまでさるお、もんち!

2008年02月05日

さるおのハリポタツアー Harry Potter and the Deathly Hallows Chapter 36 (1)

さるおです。
スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、ラストチャンスを狙いましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。

36:The Flaw In The Plan

森の香りの中、ハリーはうつ伏せに地面に倒れていました。メガネのちょうつがいの下あたり、頬のところに、冷たく固い地面を感じます。倒れた衝撃でメガネがはずれかかってます。こめかみには切り傷ができているようです。身体のあちこちが痛いし、AKの当たったところはなんだかものすごいパンチを食らったみたい。杖とマントが胸の下にあるのを感じます。
ハリーは、おかしな恰好で倒れたまま目も開かず、じっと動きませんでした。
ガキをやっつけたぞ、という歓声が聞こえてくるかと思ったのに、様子が変だ。足音と囁き声しか聞こえません。
「卿・・・卿・・・」
それはベラ姐さんの声。愛する者に囁きかけるような声音です。どしたのかな?
ハリーはほんの1ミリだけ、薄目を開けてみます。
あれれ?ヴォルディが立ち上がったところです。いったん近寄ろうとしたDEたちが後ずさりしています。ヴォルディのそばに膝をつき離れようとしないのはベラ姐のみ。

今のは何だろう?DEたちはおっさんを覗き込んでました。AKの瞬間、何かが起こって、ヴォルディもずっこけたのかな?
まるで、二人そろって気を失い二人そろって目覚めたみたいです。冷たいヴォルディの声がこう言うのが聞こえます。「なんともないんや」
きっとベラ姐さんが起き上がるヴォルディをたすけようと手を差し伸べたんですね。
「ガキは死んだか?」
誰も答えないし、誰もハリーに近づこうとしません。全員がハリーを見つめている気配はします。
指先ひとつ動かさないように。瞼がぴくぴくしないように。
「おまえ、見てこいや」
目を閉じたままのハリーには、近づいてくるのが誰なのかわかりません。じっとしているしかないけれど、このままじゃ生きてるってバレちゃう。

やわらかな手が、ハリーの顔に触れました。瞼を上げたり、身体を触って心臓の鼓動を確認したりしています。
女の人だ。
長い髪がハリーの頬を撫でます。彼女にはわかったはず、ハリーの心臓が動いていることが。
「ドラコは生きている?城にいる?」
やっと聞こえる程度の囁き声。彼女の唇はハリーの耳のすぐそばです。長い髪が彼女の唇の動きを隠しています。
「うん」
ハリーもほとんど聞こえないほどの囁きを返しました。
「死んでいます!」
立ち上がったナルシッサ・マルフォイは、はっきりした口調で告げました。
今度こそ、勝利の叫びが聞こえます。赤と銀の閃光が、花火のように空に打ち上げられます。
ナルシッサがドラコを探しに城に入る方法はただひとつ、勝者としてヴォルディに付き従って行く以外にありません。彼女には、ヴォルディが勝とうが負けようが、もうどーでもいいんだよね。
「ハリー・ポッターを殺したでー。この手でやってやったわー!見てみい、Crucio!」
ハリーは身構えます。
ところが、痛みはやってきません。代わりに、ハリーは宙に浮き、地面に投げ出され、また宙に浮き、これを3度繰り返す。メガネがどっかにぶっ飛んじゃいましたが、ぐったりと死体を演じ続けます。
DEたちの笑い声はどんどん大きくなります。
「よっしゃ、城に行こか。やつらのヒーローがこのザマやと見せつけるんや。・・・あ、おまえがぴったりやな。小さなお友達を運んでやれや、ハグリッド。メガネもかけさせてやらんと、誰だかわからへんとおもろないで」
誰かの手が落ちたメガネを拾い上げハリーにかけさせました。とても優しく、震える大きな手がハリーを抱き上げます。大粒の涙が降ってくる。
「行こか」
ヴォルディの声に従い、ハグリッドが歩き始めました。ほんとは、泣きじゃくるハグリッドに「ぼく生きてるよ」と言ってあげたいハリーですが、今は我慢です。木々を抜け、城に向かいます。
「ベイン!」
ハグリッドの大声に思わずまた薄目を開けてみると、たくさんのケンタウロスがヴォルディたちの行列を見ています。
「嬉しいか?これで満足か?戦いもしない憶病者ども、ハリー・ポッターが死んで満足かよ?」
ハグリッドがケンタウロスの群れにむかって、泣きながら怒っているんすね。
「止まれや」
ヴォルディの声でハグリッドが立ち止まります。呪文で操られているんですね。
森を抜け、ついに校庭に出ました。
校庭にはディメンターが飛び回り、異常な寒さです。でも今のハリーはだいじょうぶ。生き延びたという事実が、ハリーの中で燃えながらハリーを守ってくれています。ジェームズの牡鹿が、まだハリーの中にいるみたい。
ヴォルディの気配がハリーの横を通りすぎ、あの不自然に響く大きな声で話し始めました。

「ハリー・ポッターが死んだでー。おまえらがこいつのために命を落としているときにな、こいつは自分の命が惜しくて逃げようとしたんや、そして殺された。おまえらのヒーローは死んだんや。その証拠に遺体を運んできた。戦いは終わりや。おまえらは半数を失い、今ではDEの数がおまえらを上回っとる。まだ抵抗する者は、男も女もコドモも、皆殺しや。一家全員、皆殺しや。城から出て跪け。そうすれば許してやる。私に加わり、私と共に、新しい世界をつくるんや」

ハリーがまた薄目を開けると、プロテクションを外されたナギニちゃんを肩に乗せたヴォルディの背中がすぐ目の前です。
でも、後ろにずらりと並んだDEたちに気づかれずに杖を出して仕留めるなんて不可能。空は明るくなろうとしています。
一団はまた少し前進し、城の真っ正面で立ち止まりました。
「ハリー・・・ハリー・・・」ハグリッドは泣き続けています。
ヴォルディとハリーを抱いたハグリッドを中央に、DEたちは横一列に並んで立っています。
閉じた瞼の向こうで、城の正面玄関が開き、明かりが漏れました。
「No!」
これほど悲痛な叫び声を、マクゴナガル先生がこんな叫び方をするなんて、思ったこともなかった。
それを笑ってる女が近くにいます。ベラ姐ですね。
また一瞬だけ薄目を開ける。自分たちを征服した者と対面し、ハリーが死んだという事実と向き合うために、城の正面玄関から次々に人が出てくるのが見えます。
「No!」
「No!」
「Harry! HARRY!」
ロンが、ハーが、ジニーが、マクゴナガル先生の叫びよりさらに大きな声を絞り出し、絶叫しているのが聞こえます。他の生き残ったみんなも、DEたちに罵声を浴びせ始めました。抵抗し続ける気持ちなんですね。
彼らの絶叫が引き金のように、ハリーを突き動かします。「ぼく生きてる」って言いたいな。
「静かにせーやー!」
明るい閃光とともに、皆静まり返ります。これも魔法ですね。
「もう終わりなんや!ハグリッド、ガキを降ろせ。帰してやるんや」
ハリーは地面に横たえられました。隣ではヴォルディが行ったり来たりしながら話し始めます。「ハリー・ポッターは死んだ!こいつはただのガキや。自分のためにおまえらに犠牲を強いたガキや!」
「ハリーはおまえをぶっとばーすっ!」
叫んだのはロンです。ヴォルディの呪文を破ったんですね。他のみんなも呪文を破り、ロンに続いて叫び出します。
ぼかん!
だまらっしゃいの2発目です。
「こいつは逃げ出そうとして殺されたんやで。こいつは自分だけたすかろうと・・・」
明るい光りがヴォルディを遮りました。誰かが、再び呪文を破り、なんとヴォルディに反撃したんです。その人物が杖を奪われ地面に倒れるのが、薄目の向こうに見えます。奪った杖を投げ捨て、ヴォルディさんは笑ってますよ。
「こいつは誰や?抵抗するとどーなるか、見せしめに立候補してくれたよい子は誰くん?」
あ、ベラ姐さんが嬉しそう。「ネビル・ロングボトムです、ドクロベー様!カロウ兄妹をてこずらせた、オーラーのガキよ!」
「あーん、覚えとるわー」
ネビルは立ち上がりました。杖も失い、守るモノもなく、味方とヴォルディの間(no-man's-land)に。
「勇気ある少年くん、おまえ、純血やろ?」
ネビルは空のこぶしを強く握りしめ、力いっぱい叫びます。
「だからどーした!」
「きみは勇気あるなぁ。しかも純血や。素晴らしいDEをたくさん生むやろう、ネビル・ロングボトム。我々にはきみのような血筋が必要なんや」
「地獄の炎が凍ったら仲間に入ってやるさ!」
負けないネビルはこう言い放ちます。そして叫ぶ。"Dumbledore's Army!"
呪文を破り、みんながネビルに応え、歓声が沸き起こります。
「よろしい」
この優しい言い方はキケン。
「それがおまえの選択なら、しかたないな。おまえの頭に、これを」
ヴォルディが杖を振る。ネビルは動けなくなり、一瞬後にホグワーツの窓のひとつが割れました。窓からは1羽の鳥が飛んできて、ヴォルディの手に止まりました、と思ったら、鳥じゃなくてソーティングハットだ。
「こんな帽子、もう要らへん。ホグワーツはスリザリン1色でええやろ、ネビル・ロングボトム」
ヴォルディはソーティングハットをネビルの頭にかぶせました。帽子はネビルの目のあたりまですっぽりと覆っています。
背後で仲間たちがネビルをたすけようと動きます。DEたちは一瞬で杖を抜きました。杖は"Dumbledore's Army"のひとりひとりをぴたりと狙っています。
「逆らう愚か者がどーなるか。見せてやろうやないの、ネビル君」
ヴォルディが再び杖を振り、ソーティングハットは炎に包まれました。

【メモ】

ヴォルディもずっこけてたんですね。
ヴォルディとベラの関係、愛はないはずだけど、どんな感じなんでしょうか。

誰よりも早く絶叫を響かせたミネルバ。涙出ました。彼女はほんとにほんとにハリーを、グリフィンドールの受け持ちの生徒を、未来のあるコドモたちを、心底愛しているとてもよい先生。ハリーさん、マクゴナガル先生もおまえの家族だよ。

心ゆくまでさるお、もんち!

2008年02月04日

Liga 07-08 第22節 バルサオサスナ 逆ジンクスを開発しました

さるおです。
「さるおが試合を観てバルサを応援していなければバルサは勝つ」というまさかのジンクスを逆手にとった、逆ジンクスを開発しました。
題して「マドリさんを褒めるとマドリさんは負ける」!
ほとんど呪いですよ(爆)。
先週、このように呪いをかけたら褒めたら、負けましたよ。ひゃっほーい!

マドリさんって強いですよね。ちゃんとプレスかけまくって、みんなで攻めて、みんなで守って、決めるとこで決めて、あんたらすごいぜ。

ライバルが負けて喜ぶという、大人げないにほどがありますが、とにかく嬉しいっす。アルメリアさん、あんたら大将。ド根性でプレスをかけまくり、猛攻を凌ぎ続けたあの姿には感動しました。
2-0っすからね、もう、白組ったら弱いんだからぁー。(糠喜びにならないことを祈りつつ)

でも同時に、おまえら今節勝てないんならもうリーガは終わりだと、そーゆー厳しい気持ちになるわけです。(バルサのよい子たちはアルメリアのよい子たちの爪の垢でも煎じて飲め)
デコが元気なのが嬉しかったっす。前半終了間際は惚れましたよ。
どしゃ降りになったところでデコと入れ替わりにピッチに入るシャビ。残り2分、ジオバニが右前方で折り返したボールをイニ坊がぼかん。こぼれ球をシャビが強烈に美しくぼっかーんですよ。そしてその瞬間、雨は止みました。シャビ、バルサを救ったぞ。あんたが大将!
救世主をなぎ倒して祝福する白い悪魔。こーゆーシーン見せてもらうの久々な気がするなぁ。
押してるのに点が獲れなくて折り返し、こんなに待たされるともう覚悟しますね、引き分けを。

6ポイント差になったということで、とりあえず、プジョルよ、おまえが戻ってくる頃には逆転首位だぜ、と強気すぎてあり得ないことを宣言しておこうと思います。えっと、ジョルケラさんもがんばれな、留守はピント(セルタ)が守っといてやるからな。デコは酒飲んでクルマでうち帰れ。ド根性だ。

白組が勝ち続けるなんてあり得ない。どっかでまだまだポロリするはずです。
バルサは勝ち続けろ。でないと追いつきようがないから。

そうそう、ぼやんちゃんはスゲーですよ!スペイン代表入りっす。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:30| Comment(12) | TrackBack(7) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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