あんまりね、てれびドラマは観ないほうです。これまでに、つまり人生通してって意味ですが、ちゃんと観た(観ている)ドラマといえば、『男女7人夏物語』(86年)、『TWIN PEAKS: FIRE WALK WITH ME/ツインピークス』(90-91年)、『FRIENDS/フレンズ』(94-04年)、『SATC』(98-04年)、『CSI/科学捜査班』(00-年)、『GREY'S ANATOMY/グレイズアナトミー』(05-年)、たぶんこれで全部(笑)。
えっと、86年以前とそこから91年(日本では1年遅れで放送)までなんて、ちゃんともなにも、なーんも観てねぇっす。にっぽんのてれびドラマといったらもう、夏物語しか知らん(汗)。(古すぎるんですが)
で、数少ないドラマ体験の中でいちばんというと、『フレンズ』だと思います。あれはもう息できないくらい笑える。すごいおもしろくって、最終回はさみしかったっすね、笑って終わって、そこがまたいいんだけど。
でね、『SATC』ですよ。
初めね、吹き替えのやつを観たわけです。ドラマの苦手なさるおが観てたんだからまぁ相当におもしろかったわけですが、なんちゅーか、下世話さが楽しいというだけの"おしゃれ目的"のドラマだと思ったわけです。4人ともぶっちゃけてて遠慮がなくておもしろいなーと。
ところが、先日、原語と字幕のほうを観たわけですわ。そしたらね、吹き替え版とぜんぜん違ってた(爆)。ちょっとショックなくらいにびっくらこけましたよ。
吹き替え版の印象はこうです。極端ですが、印象ですから、印象。
キャリーさんがいちばんまともで、恋をしながら、困ったことになっている親友たちのめんどうをみている。さらに、周辺の男子はみなさんちょっと異常。主人公を除き、まともなのはゲイの友人たちくらい。
シャーロットさんは純愛大好きなひたすらお嬢様、ミランダさんは極端な皮肉屋でシゴト命、サマンサさんは自由奔放でやることも話すこともひたすらワンナイトスタンドなことだらけ、ということでまぁ特に後の2人ははっきり言ってただの異常者っす(汗)。
基本的には"苦労知らずの何でもうまくいっている人たち"の話。
でも本当は違ってた。
シャーロットさんもミランダさんも背負うモノが大きくて苦しみながら戦ってたし、サマンサさんはもう人生そのものが戦いっす。そーゆーところがね、字幕版だとちゃんと見える。サマンサさんの闘病ぶりは涙出るし、あの、若いのにほとんど御仏(笑)のように懐の深いスミス(ジェリー)さんとの関係も、涙出るほどすばらしい。頭のよさゆえの潔さとガッツも含めて、彼女はものすごいかっこええっす。
で、そのステキな3人と周辺のみなさんが、ただひとり手ぶらで愚かなキャリーさんを見守っている、というまさかの構図。
さらに、衝撃的だと思っていた吹き替え版ですら、4人の個性は埋没してまして、横並びっす。字幕版はすごい!
違いすぎっす(泣)。
ということで、『SATC』は素晴らしくおもしろいドラマっす。衣装とかも楽しいけど、もっと深い人間性と愛を、ちゃんと描いてた。
映画も観たくなってきたなー。
心ゆくまでさるお、もんち!