さるおです。
よんどころない事情で、2007年と2008年は"花粉症のクスリはこれだ!"という研究成果が出ませんでした(笑)。
ま、どーせ今年だってべつに新しいクスリなんてねーし、花粉はもうもうと見えるくらいに飛んでっし(心の目で)、さるおの超高性能花粉センサーは花粉と黄砂の区別がつかねーし、洗濯物は外に干せねーし、新しい注射があるとか新しい減感作療法だとか言ってもまだまだ先だし、とにかくひたすらつらいわけですが。
でね、タリオンではどーにもならんのです。
たしかに、今年は飲み始めるのがちょっと遅かったんだよね。そしたら今年は花粉が飛ぶのが早いんだもん。あったかいんだからそれくらい予測しろと言われればまぁさるおのミステイクなんですが(涙)。
今まででいちばん早くクスリを飲み始めたときはね、なんと年末です。その年は、来年は早くから花粉が飛ぶぞという予報が出てて、年の瀬にタリオンもらってきて飲み始めたわけです。んまーこれはちょっと例外だったとしても、正月明けたらクスリのこと考え始めて、1月中旬のうちに飲み始めないと手遅れっすよね、つくづく。
タリオンというのは、いわゆる第2世代の抗ヒスタミン薬です。
ヒスタミンというのは、花粉が体のなかに入ってきたぞという信号そのものっすから、ほんとは大事なんすよね。要らないもんが入ってきたから追い出そう、ということで体を守ってくれるわけで。ところがアレルギーの人というのはヒスタミンが多すぎる。その"多すぎる"というのがくしゃみとか鼻水とか目がかゆいっちゅーことになるわけです。くしゃみをして体内に入ってきた異物を追い出すんだからほんとはいいんだけど、アレルギーの場合は過剰反応だからつらいんす。
で、タリオンには、ヒスタミンH1受容体拮抗作用というのがあって、ヒスタミンが多すぎるのはしかたないけれど、それが"過剰反応"に結びつくのをブロックするわけです。"第2世代"というのは、古いクスリ(第1世代)と比べてよけいな作用が弱い。つまり、中枢神経なんかにあまり影響しないから、眠くならないし喉が渇いたりもしにくい、ということなんですね。
タリオンは"鼻づまり"に弱いことが弱点なので、普通に鼻で呼吸しておだやかに眠ろうと思ったら、バイナスなんかを併用しないといけません。
ちなみにバイナスというのは、鼻粘膜の血管のトロンボキサンA2(TXA2)受容体にくっついて、炎症性の細胞浸潤(要は鼻水っすよ)を抑えるというクスリです。予防効果もあるので"あらかじめ飲んでおく"とより便利なクスリっすね。眠くならないし。これはこれで効くクスリです。
しかしまぁとにかく今年のさるおは、ブロックしきれんかったというか、重症だとね、こんなもんじゃどっちみち足りてない。
で、オノンっす。喘息でよく出てくるクスリです。
アレルギーの症状が出るときというのは、血中にロイコトリエンというのが増えるんですね。ロイコトリエンというのは何かというと、筋肉(平滑筋)をぎゅっと収縮させる作用がある物質です。で、オノンはロイコトリエンのこの作用を抑制する。
喘息だと気管支の筋肉がけいれんしてるわけで、これを抑えれば呼吸困難がやわらぐ。
最近までオノンは"喘息のクスリ"でした。それが最近、アレルギー性鼻炎の効能っちゅーことで厚労省に追加承認されました。筋肉の収縮を抑えて呼吸をおだやかにするクスリ、いかにもくしゃみが止まりそうな感じだぜー。
ということで、"花粉症にとっては"新しいタイプのクスリです。
さらに、オノンさんは、タリオンあたりが苦手な鼻づまりも得意っす。んまー、鼻と喉が渇くわけでもありますが。
ということで、タリオンとオノンの併用です。(タリオンと、上述のバイナスでもいいけど)
オノンは、すでに起こってしまった喘息の発作を抑える効果はない。つまり"あらかじめ飲んでおく"クスリです。
タリオンのほうは比較的速効性で、飲めばちょっとして効果は出る。けれど、ほんとに効果がめいっぱい出るまで数日かかる。だからこっちは"あらかじめ飲み続けておく"クスリということになります。
調子いいっすよ。気に入った。
タリオン&オノンの組み合わせで、たいていの年は乗り切れそう。そんくらい調子いいっす。
オノンはでかめのカプセルを2つ飲まなきゃならないけど、さるおはカプセルとか錠剤は得意っす。粉のまんま飲むやつはきらい。オブラートがなきゃ飲めない(笑)。
でね、今んとこ最強だと思うこの組み合わせでどーにもならないときの頓服薬がセレスタミンです。ひたすら眠いけどな。
だけど、不運にも思いっきり被爆するはめになった日の翌日はこれ1錠ばかし飲んだところでぜんぜん無理。鼻水たれ流しっす。どうせ頓服なので、2錠でどーにか耐えるしかねーずら。寝るけど。
あとは目のかゆいのをどーするか。
比較的気に入っていたのは、"しみて痛い"というのがたまらなく気持ちいい(軽く異常)ザジテンです。すごく効くわけでもないけど、痛気持ちいい(笑)。
でも最近はやっぱり効くのがほしいんです。なので、フルメトロン。これはステロイドの目薬っす。ということはセレスタミンの仲間ね。セレスタミンのほうはd-クロルフェニラミンという抗ヒスタミン薬とベタメタゾンという副腎皮質ホルモン(ステロイド)の混合なんですが、フルメトロンはステロイドのみ。ピトスとかオドメールってゆー目薬も同じです。
フルメトロンには濃さが3種類あって、フルオロメトロン0.02%、0.05%、0.1%です。花粉症だといちばんうすいやつになりますが、効くー。
これ、サスペンジョン(懸濁液)なんだよね。成分が溶けているわけじゃなくて、水の中に散らばってるだけ。だから振ってから使います。上向いて、ちょっとの間目を閉じてるとかゆくなくなってる。
セレスタミンの仲間ということは、これも頓服薬です。大量に、そして日課のように使っているのはよくない。でもだいじょぶなんです、効くから。
花粉症って、究極の二者択一なんすよね。
くしゃみが止まらず横隔膜の限界に挑戦して疲労困憊しながら鼻水タレ流しで気が狂いそうなくらい目がかゆく、作業は続けてできないし何事にもまったく集中できない(してる場合じゃない)。
あるいは、うまくクスリが効いて鼻と喉はカラカラに乾きっぱなしだから水は手放せない、そして抵抗するのが困難なほどに眠く、仮に起きていられたとしてもぼんやりして作業はいっこうに進まないし何事もあまり理解できない。
まさに究極。
でもまぁ後者をとるしかないわけで。
前者のままでいると、鼻の下痛いし。鼻かんでると、3ヶ月間、つまり人生の1/4は鼻から出血しっぱなしだし。
つらいっす。
さるおはね、ほんとはクスリ飲むのは嫌いなんです。だから朝と夜、タリオン1錠とオノン2カプセルに多いときはセレスタミン2錠が加わり、さらに目薬やら点鼻薬がいつもポッケに入っているというのはとても嫌。こんな状態で3ヶ月強、つまり人生の1/4はクスリ漬けって、つらいんです。でも、それでも、今のところこれが最強の組み合わせ。
被爆しなければいいじゃないかって思うけど、花粉症がこんなにつらいなんて"重症"の人にしかわからんし、ほかのいろんなビョーキ同様、理解されない社会でやってかなきゃならんので、ま、被爆しまくる日もあるわけです。しょーがない。とにかく最強っぽいこの組み合わせで乗り切ります。(必死)
心ゆくまでさるお、もんち!