2009年08月31日

リーガ・エスパニョーラ09-10 マドリデポルティーボだけは観ましたが、さるお的展望というか、願望の、第0節

さるおです。
今季のリーガは、すごくおもしろいか、まるでおもしろくないかの、どちらかなんじゃないかと思います。
おもしろい確率は20%、おもしろくない確率は80%。だけど、なにかこう、燃えるわけです。虚しいけれど、燃える感じ。えっと、つまり、ペレスの金はいったいどこから湧き出てくるんだと、そーゆーいまいましい気持ちなわけで、ペレスのやり方は嫌いですが、嫌いだということは、あのおじさんが相手だと思うと俄然燃えてくる(笑)。あっはっはー、おかえりなさいませーだ。
敵はペレス。という心理はですね、楽しいのはどーせバルセロニスタだけです(爆)。ヤツは返り咲くやいなや「オレ様には3億ユーロ(約414億円)の資金がある」とか言っちゃって、実際に340億円をあっさりと使い切り、キラッキラのガラクティコ・パート2をつくりました。昨季22ゴールを叩き出した救世主イグアインが、スタメンで出られないという、恩を仇で返す"マドリらしい"やり方で、スタメンは恩も実績もないベンゼマ。あはは、笑うしかない豪華さっす。
で、バルセロニスタは断固、バルサはマドリとは違う、と思っているし、もちろん違うんだけれども、んまー端から見れば似たようなもんというか、ね、つまりバルサだって充分にガラクティコなわけです。

09-10シーズンは銀河系軍団が2つっす。これはもう、他のチームにはなかなかチャンスがありません。だから、まるでおもしろくない確率が80%。
スペイン・リーグはやっぱレベルが高いっすから、その高いレベルの中で混戦になってこそ、"世界最高峰"っぽいと思う。2強だけでやってたんじゃ、"最高峰"が聞いてあきれるリーグっすよねぇ、正直。
だからなんとか、セビージャ、アトレチコ、バレンシア、ビジャレアルにはふんばってほしいっす。顔ぶれが比較的充実してて、ネグレドと、中盤のゾコラを獲ったセビージャには3強の1角になってほしい。ヒメネスよ、"2位になれるなら今すぐサインする"なんて開幕前の敗北宣言は撤回しろ。食らいついて行くんだよ、がんばれ。なんとか。無理っぽくても。とりあえず。
アトレチコはフォルランとアグエロが疲れませんように。なんとかして、ついてってください。
きびしいのは、監督交代のビジャレアルとアルビオル抜きのバレンシアだと思いますが、そこをなんとかお願いします。
4チームとも、2つのガラクティコと2回やるんだから、1回は勝て。その上で、この4者間で勝ったところが次のUCLに出る。そこはがっつり目指していけよ。ほんとお願い。

さて、銀河2つ。
バルサは、チームとしてすでにかなりまとまってるので、CBにあと1人と思ってましたがドミトロ・チグリンスキが来てくれたのでそれでよく、サムの穴にズラタンっちゅーね、そこだけっすよ。
白組のほうは、すごすぎる顔ぶれで、選手層なら世界中のどこよりも上、はるかに上(笑)。これで勝てないわけがないし、これで勝てないならもう、サッカーはやめとけ。第1節のデポルティーボ戦を観たら、マンU的破壊力が加わっててちょっと怖くもなりましたが、ただし、豪華すぎるということは、ファン・ニステルローイやらガゴやらイグアインやら、ついでにグティやラウルまで、キラッキラの超一流の顔ぶれがベンチに並ぶわけで、どーせ内紛勃発で自滅だ、とか思うわけです。さらに、ペレス流の寄せ集めチームっすからまとまりなんてものはあるはずもなく、ここまでぶっ飛んだチームにおけるペジェグリーニの手腕も未知数。
さるおはバルセロニスタですから、そりゃもちろんバルサが優勝だと思ってます。白組については、これで勝てないわけがないのにどーせ勝てないから、サッカーはやめとけ、くらいに思ってる(笑)。もしかしたら、2強だけで飛び抜けて競って、またしてもクラシコ2戦次第ってことになるかもしれないっすけど、んまー、沈めてやるだけの話っす。

おもしろくない率80%とは言っても心配なのが、ネグレドを獲られたアルメリア、昇格組のシェレスとテネリフェ、そして低予算クラブのヒホンさん、昨季は息も絶え絶えだったバジャドリー。
そしてどこよりも、降格免除になったはいいが、アランゴも、ダビド・ナバーロも、スカローニも、フラードも、モジャも、とにかくもう誰もいないマジョルカさーん!
つくづく、おカネってたいへんっすよね。この夏の移籍は、特にたいへん。発端は、マドリのせいだけど。カネのあるところは選り取り見取りでたったひとりの選手に130億円を即決でぶち込み、獲られるところは獲られっぱなしで補強できない。とにかく、マドリのせいだけど。
虚しいだけで、おもしろくもなんともない。でもだから、さるおとしては燃えるわけで。マドリを、ペレスを、ぶっ潰してやろうと思います。
それと同時に、銀河2つ以外のところは、200%の力を出して2つのガラクティコをぶっ潰せ、とも思います。恵まれた環境で、高年俸で働くやつらをぶっ潰せ。劣勢なときほど、意地をみせろ。これはこれで、本心。
リーガには、すんすけ兄さんも来ました。すばらしい。ハルケの分も暴れまくって、バルサだろうがマドリだろうが、蹴散らしてほしいと思います。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2009年08月26日

映画鑑賞感想文『ゴーン・ベイビー・ゴーン』

さるおです。
『GONE BABY GONE/ゴーン・ベイビー・ゴーン』を観たよ。
監督・脚本は、役者をやっているとどうにもバカっぽいベン・アフレック(Ben Affleck)。あ、そんな、悪い意味じゃないです。さるおはこの人は好きです。仲良しマット(Matt Damon)と一緒に脚本を書いた『GOOD WILL HUNTING/グッド・ウィル・ハンティング』だってなかなかよかったし。
原作は『MYSTIC RIVER/ミスティックリバー』のデニス・ルヘイン(Dennis Lehane)。あー、そうね、似てんな。
出演は、ベンの弟でやっぱりどうにもバカっぽいケイシー・アフレック(Casey Affleck)。あはは、とてもよい意味で。甘いマスクで、あのゆるーく細やかな憂鬱さ。けっこうすごい個性の俳優さんだと思う。とても好きっすね。『THE ASSASSINATION OF JESSE JAMES BY THE COWARD ROBERT FORD/ジェシー・ジェームズの暗殺』もよかったし、とにかく、『GERRY/ジェリー』以外はよかったし。
他の出演者は、探偵カップルのもうひとりアンジー役にミシェル・モナハン(Michelle Monaghan)、レミー・ブレサント刑事にエド・ハリス(Ed Harris)、ジャック・ドイル警部にモーガン・フリーマン(Morgan Freeman)、ニック刑事は『BEVERLY HILLS COP/ビバリーヒルズ・コップ』ではコミカル刑事だったジョン・アシュトン(John Ashton)、ヘリーン役は素晴らしすぎる演技が必見のエイミー・ライアン(Amy Ryan)、『STREETS OF FIRE/ストリート・オブ・ファイヤー』『PLACES IN THE HEART/プレイス・イン・ザ・ハート』『TWICE IN A LIFETIME/燃えてふたたび』で立て続けにこちらもすごい演技力は証明済みのエド・ハリスの奥さんエイミー・マディガン(Amy Madigan)がビー役です。うーん、豪華。

とてもおもしろい作品っす。劇場未公開だなんて、もったいねぇ。

展開にはそれほどおどろかないと思うんだけど、別の、哀愁のようなおどろきがあって、なかなか奥行きのある作品っす。正義と悪の戦いだと思って観ているわけですが、じつは正義と善との鬩ぎ合いなわけです。正義に忠実で勇敢な私立探偵パトリック、最後の最後に融通の利かない彼が、堅すぎる気もする。でも、善でしか過去を償えないドイル警部が、身勝手な気もする。作品を観たあとで、どっちがよかったのか、考えさせるような話なわけです。
で、これについては答えは出ない。登場人物の、それぞれの良心に基づく信念のお話っすから、白黒はつきません。すべてはアマンダちゃんのこれからの生活がどーなるかなわけですが、おそらく彼女でも、答えは出ない。

もっともっと奥深く、この作品の核になっているものは、このオトナたちの正義や良心や、あるいは償い、立ち直るという戦い、そーゆーいろんなものを超えたところにあります。
レミーのセリフです。
Let me emphasize this--the father had him in this crack cocaine drug house, eating nothing but junk food like Hostess brand Twinkies snack cakes and being beaten, and this little boy just wanted someone to tell him that he was doing a good job. You're worried what is Catholic? Children forgive you. Children don't judge. Children turn the other cheek. What is their reward? So I went back out there, and I put an ounce of heroin on the living room floor, so that the father would be sent to prison for a term of seven years to life.
レミーはコドモを虐待しまくっていたジャンキーの父親を刑務所送りにするために、証拠を捏造した。それは正義だと言うわけです。
虐待されているコドモは、不条理の中で痛めつけられていても、「いい子だ」と褒められようとするんだぞ。コドモというのは、許し、裁かず、もう片方の頬を差し出す。何の見返りもなくても。コドモって、そーなんだぞ。
と言うわけです。
この姿っす。これが、アマンダが見せる姿です。だから正義が、だから善が、なくてはならない。

物語では、レミーやドイル警部の望まない結末になるわけですが、それでもアマンダはもう片方の頬を差し出しました。どうなるにせよ、ただ、与えられた環境に、頬を差し出す。パトリックの正義にも、ヘリーンの戦いにも、ただ頬を差し出す。順応することで、自分の居場所を見つけるわけです。

いやー、いい視点の作品っすね。

タイトルはチーズのセリフから。このシーンは好きっす。

そうそう、今突然思い出しました。『THE ASSASSINATION OF JESSE JAMES BY THE COWARD ROBERT FORD/ジェシー・ジェームズの暗殺』で思い出した。『GONE BABY GONE/ゴーン・ベイビー・ゴーン』の製作総指揮はデヴィッド・クロケット(David Crockett)さんという人です。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2009年08月23日

映画鑑賞感想文『誰が電気自動車を殺したか』

さるおです。
WHO KILLED THE ELECTRIC CAR?/誰が電気自動車を殺したか』を観たよ。
監督・脚本は、二輪オートレースのドキュメンタリー映画『FASTER/ファスター』で総指揮を執った監督はお初のクリス・ペイン(Chris Paine)。
出演は、えっと、いろんな人たち。リベラル代表トム・ハンクス(Tom Hanks)とか共和党支持者代表メル・ギブソン(Mel Gibson)も出てきます、シュワ知事ちゃん(Arnold Schwarzenegger)も、アーカイブ映像で。

あっはっはー。クルマ業界ももれなく陰謀だらけっす。くるまには石油を何としてでも使わないと。
ちきゅうにやさしいでんきじどうしゃ?
んなもんは100年も前からあったのだー。
でも、地球に優しくする気なんてさらさら無い人たちがいるのです。石油大好き、カネ大好き。

電気自動車の導入に意欲満々だったカリフォルニア州に、今、電気自動車が走っていない理由を描いたドキュメンタリー作品です。
原油の値段が高騰して以降、アメリカではハイブリッド車が売れてます。
その10年前の1996年、ノーガソリン・ノー排気ガスの電気自動車EV1を10億ドルもかけて開発して世(カリフォルニア州)に送り出したGMさんは、急にEV1を自ら回収してスクラップにしちゃった。
おうちのコンセントで充電して160km以上走れて、リミッターで最高時速は120km/h、実験なら250km/h以上。"軽いからポルシェに負けなかった"という、文句無しに実用レベルのよいクルマだったのに。
石油大好きのブッシュが、カリフォルニア州のゼロ排気ガス自動車計画を撤廃したからっす。GMさんも値段の高いでっかいSUVを売るほうを選んだ。アメリカ人も、都会に住んでオフロードに出かけもせず載せる荷物もないのにでっかいSUVを買って、電車やバスを使わず、歩ける距離でもそれに乗ってよろこんでた。
すべて、イラク戦争で上がりに上がったガソリン代についていけなくなるまでの間。

ブッシュもいなくなったことだし、最近は、ハイブリッドじゃない"電気"自動車が出てきてます。まるで"つくってあったクルマ"であるかのような素早さで電気自動車を商品化する、ものすごい急激な"やればできる感"丸出しのカー業界。

人間って、弱くて欲張りで、次の世代の地球のことなどどーでもいいわけっす。たとえば我が子や我が孫が、環境の変化のいろいろで、死んだとしてもオレ関係ねーし。というのが今この世界を動かしているご立派なオトナの大半。ひでーな。
もう嫌んなっちゃうなーと、とても思う映画です。
この作品は観る価値ありっすね。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2009年08月16日

レスポールよ、永遠に

さるおです。
1世紀に近い年月をギターと共に生きて、8月13日、Red Hot Redことレス・ポール(Lester William Polsfuss)さんが旅立ちました。あー、さるお、さみしいっすー。

5度のグラミー、アーリー・インフルエンス部門でロックの殿堂入り、そしてミュージシャンとしてはただひとり、8トラのレコーダーやギブソン・レスポールで発明家の殿堂(en:National Inventors Hall of Fame)入りをしているすごい人。
さらに、『スタートレック』のクリンゴン語では、ギターを意味する単語がレ・スポール(LeSpol)。す、すごい。

楽器ですが、さるおはレスポールが好きです。ストラトキャスターよりも、レスポールのほうが好き。
ヘッドがどーとか、ピックアップの構造がどーとか、ブリッジがそれぞれ特徴あってとか、もっと言えば材質とか塗装とか、いろんなことがあってつまりは音も違うわけですが、とにかく、四角っぽいのに角がついたカタチよりも、茄子みたいな丸いのが、ね、なんとも美しい。そしてもちろん、ぶっとい音も、最高っす。
さるおんちにはレスポール・カスタムがあります。
あとね、ワッシュバーン(Washburn)のP4という、ティファニーブルーのやつ。これはヌーノ・ベッテンコート兄さんのモデルですが、レスポールを追及した感じのとてもよい楽器でスタンダードよりはカスタムに似てますね、色はさておき(笑)。
ということで、さるおはレスポールが好き。
あ、象さまもおりました。

さみしいなぁ。でもさみしくないか、この世界にはレスポールがあるから。
レス・ポールさんはどーせ天国でもバンドやったりギターを作っていると思うので、いつか遊びに行ってみようと思います。

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2009年08月10日

これからじゃないか

さるおです。
エスパニョールの新カピタンにして守備の要、ダニ・ハルケが死んでしまいましたね。えーん。プエルタのように、恋人さんと未だ見ぬベビーさんを遺して。
淋しいような悔しいような哀しい気持ちで、また泣きましたよ。26歳だろ。これからだろ。フットボールも人生も、これからだろ。えーん。
プエルタの突然死から2年。プエルタが亡くなった年の年末にはスコットランド元代表のオドネルさんも死んじゃった。03年にはコンフェデの試合中にカメルーンのフォエさんも死んじゃってるし、04年にはベンフィカのハンガリー代表FWミクロス・フェヘールがやはり試合中の心臓発作で急死。こーゆーのはなんだか悔しい。こーゆーのはなんだかオカシイ。意識不明とかはもっとあるし。新しいシーズンが始まろうとしているのに。

同僚になったばかりだったと思いますが、すんすけー、エスパニョールを優勝させろー。絶対だー。天国のカピタンをCLに連れて行けー。

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2009年08月04日

映画鑑賞感想文『告発のとき』

さるおです。
『IN THE VALLEY OF ELAH/告発のとき』を観たよ。
監督は『CRASHクラッシュ』のポール・ハギス(Paul Haggis)、『MILLION DOLLAR BABYミリオンダラー・ベイビー』の脚本とか、『LETTERS FROM IWO JIMA/硫黄島からの手紙』『FLAGS OF OUR FATHERS/父親たちの星条旗』なんかもやって、けっこう好きな監督さん。
出演は、トミー・リー・ジョーンズ(Tommy Lee Jones)、シャーリーズ・セロン(Charlize Theron)。

ポール・ハギスがこの映画を撮ろうと思いついたのは、イラク戦争を誰もが正しいと思っていた時期のこと。そーかー、映画監督はこうでなくちゃ。
戦争は、というか"大義"などというもののために前線に送り出される兵士は、癒えない傷を負って帰ってくる。かわいそうっす。
人殺しのために祖国を離れ、遠い遠い知らない土地に行くなんてかわいそう。英雄になれるほど鈍感ならまだまし。その後の人生のことを考えれば、英雄になってもなれなくても、そこで死ねればそれもまだましかもしれない。せめて、自分の生活する場所に戻ったら、償う方法があればいいのに、正気を取り戻す方法があればいいのに。
戦争は、殺されるほうも殺すほうもかわいそう。本当の極限状態というのは怖いっす。

実際の事件には美人オマワリは出てきません。リチャード(映画ではマイク)のパパさんが、うちの子は脱走なんかせんよ、と言って事件を追う。そしてイラク戦争のいちばん暗い迷路に踏み込んでしまいます。4ヶ月後、基地内ではリチャードが埋まってるという噂が立ち、掘ってみたら黒焦げで出てきた。33個所におよぶ深い刺し傷だらけで。
刺したのは仲間です。イラクで体験した、レイプやら拷問やらの"ヒミツ"をしゃべらせないために仲間が殺した。パパさんはそう思った。でも実際は違いました。リチャードもまた、その"狂気"というヒミツの渦中の人だった。
アメリカに帰って来てもまだ、みんな、自分がいつ人殺しをしてしまうかわからない、そんな張りつめた緊張の中にいた。リチャードも含めて、みんなが、ナイフを持っていたら目の前にいる誰かを刺してしまうかもしれない、そう感じ続けていた。マルチネス(映画ではロバート・オーティス)というその青年は、リチャードを刺してしまいました。馬乗りになって、リチャードが死んでも、めった刺しにしまくった。
えーん。みんなかわいそう。
殺らなければ殺られてた。もうここイラクじゃないのに。もう敵はいないのに。今はアメリカにいて、みんな仲間なのに。

人間って、戦争大好きっす。有史以来、絶え間なくしっかり続けて来ました。そんくらいに好き。戦争しないとおさまらない。
やめられたらやめた方がいいんです、もちろん。
やめられないというなら、殺し合うのが人間だというなら、人殺しというのは、殺した方も傷を負わないといかんと思っています。殴り殺したら、手が覚えている。刺し殺したら、手が覚えている。自分も忘れることのできない傷を負って、一生十字架を背負っていくんです。そしていつか誰かに語って聞かせることもできる。けれどそこまでなら"ケンカ"なわけで、だんだんと、弓矢になって、鉄砲になって、恐怖は手に残らなくなりました。人殺しじゃなくて、戦争だもん。今なら、職場に行ってボタンを押せばそれで済む。なんだかまずいっすよね、方法論が。現場を知らないエライ人がなんでも決める、それが戦争。
いや、でもなぁ、うーん・・・複雑っすねぇ。

アメリカ、目を背けるなよ。さるおもしっかり観ましたよ。
邦題ね、『告発のとき』っちゅーのはひでぇ、と思いました。小さなダビデがペリシテのの巨人ゴリアテを倒したエラの谷、『IN THE VALLEY OF ELAH』という素晴らしい原題がついてるのに。もったいねぇ。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月01日

映画鑑賞感想文『スピード・レーサー』

さるおです。
『SPEED RACER/スピード・レーサー』を観たよ。
監督・製作・脚本はアンディ・ウォシャウスキー(Andy Wachowski)とラリー・ウォシャウスキー(Larry Wachowski)!
出演は、18歳のスピード・レーサーにエミール・ハーシュ(Emile Hirsch)、昔はTVドラマの端役をよくやってましたが、青春モノを経て、最近だと『INTO THE WILD/イントゥ・ザ・ワイルド』とか『MILK/ミルク』とか、すっかりショーン・ペン(Sean Penn)とコンビを組んでいて、とてもとても将来安泰な感じの若者。パパ(ポップス)・レーサーはジョン・グッドマン(John Goodman)、ママ・レーサーはスーザン・サランドン(Susan Sarandon)、豪華っすねー。弟のスプリトル・レーサーはポーリー・リット(Paulie Litt)、この少年はすごいっすね、ものすごい魅力的、これがスクリーンデビューとは思えない素晴らしさだと思います。あとチンパンさんが1名。幼なじみで恋人さんのトリクシーはクリスティナ・リッチ(Christina Ricci)、ほとんどレーサー家の一員スパーキーはキック・ガリー(Kick Gurry)、死んでしまったお兄ちゃんのレックス・レーサーは"生前"がスコット・ポーター(Scott Porter)で"死後"のレーサーXがマシュー・フォックス(Matthew Fox)、悪役のローヤルトンは『V FOR VENDETTA/Vフォー・ヴェンデッタ』でプロセロ役だったロジャー・アラム(Roger Allam)、タエジョー・トーゴーカーンはレイン(Rain)で、ベン・バーンズはリチャード・ラウンドトゥリー(Richard Roundtree)、ディテクター警部はベンノ・フュルマン(Benno Fürmann)、ミスター武者は真田広之。

興業成績は期待ほどじゃなかったらしいですが、いやぁー、楽しかったっすー!
スピード万歳、モーターレース万歳、CG万歳、ウォシャウスキー兄弟万歳。すごすぎて笑ってしまうほどの、135分間ぶっとーしの疾走感。すげぇ。
さるおは『THE MATRIX/マトリックス』シリーズよりこっちが好きっすねー。『マトリックス』はすんげーおもしろかったんです、あれはもう傑作中の傑作、でも非常に話が込み入っててパラドキシカルなので、観終わってからもよーく考えないと、迷子になる(笑)。
『スピード・レーサー』はシンプルっす、もちろん。株価操作の話とか、アメリカンなところはありますが、あとはシンプル。素晴らしい。
そーいえば『Vフォー・ヴェンデッタ』もウォシャウスキー兄弟だな(製作と脚本)。ウォシャウスキー兄弟万歳。ウォシャウスキー兄弟、あんたらはすげぇ。
ここまで来るともう、色の洪水。ティム・バートン(Tim Burton)を超えてしまいました。『DICK TRACY/ディック・トレイシー』なんか目じゃないぜ(笑)。

スピード君がまず乗っているのは、『マッハGoGoGo』第1作に登場する元祖マッハ号っすね。"ゴー"、"剛"、"5"とかは日本語じゃないとできない語呂合わせなので、マッハ・ファイブ号です。オートジャッキ使いまくり。
次に乗る車体に"6"の文字のマッハ号。あれは機能でいうと、バルーンタイヤとか付いてるし、『マッハGoGoGo』第2作のセーフティセブンにかなり近い感じで、アメリカでは"Speed Racer X"にあたるんでしょうか。エアロジャッキ使いまくり。
で、最後に乗っているマッハ号は車体に"7"の文字。ということは今度こそ、ミラージュエンジンを積んで時速555kmでタイムスリップまでしてしまう名車セーフティセブンに相当するのかな。たぶんまたしてもジャンプしまくりでしょう。
そーいえば、2001年に出ましたね、ホンモノのマッハ号"Mach 5 Signature Series"が。コルベットでつくったやつ。フロントエンジンの二駆で385馬力。マッハ5用につくったホイールで、シートは赤い総革で、お、マッハ号!と思いましたよ。

レーサーX、略してレックス、的でステキっす。なかなかいい脚本に仕上げましたよ。原作では第2作に出てくる謎の覆面レーサーさんですが、キアヌを使わなくてよかった(爆)、なんとなく。
そして、この疾走感に、あの牧歌的なメロディ。よくアレンジで使えたもんだ(笑)。素晴らしい。素晴らしすぎる。

Here he comes, here comes Speed Racer.
He's a demon on wheels.
He's a demon and he's gonna be chasing after someone.

He's gaining on you so you better look alive.
He's busy revving up the powerful Mach-5.

And when the odds are against him and there's dangerous work
You can bet your life Speedracer will see it through.

Go Speed Racer
Go Speed Racer
Go Speed Racer, go!

He's off and flying as he guns his car around the track.
He's jamming down the pedal like he's never coming back.
Adventure's waiting just ahead.

Go Speed Racer
Go Speed Racer
Go Speed Racer, go!

マッハ ゴーゴー
マッハ ゴーゴー
マッハ ゴーゴーゴー!

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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