2010年10月31日

『SAW 3D』(SAW VII) 解読1 あと2匹は誰なんだよ

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

ケヴィン・グルタート(Kevin Greutert)もそうですが、パトリック・メルトン(Patrick Melton)とマーカス・ダンストン(Marcus Dunstan)には失望しました。"きめ細かく作っているフリをしていた"ということに怒ってますよ。意味なく細かい不必要な映像やセリフが多すぎたシリーズでした、という結果になってしまいました。
惜しいとこまで来てたのに、残念っすー。決して不可能じゃないのに。SWはそれをやってのけたのに。
時間軸が整理されることはありませんでした。"something much larger"(全貌)も、見えなかった。謎は謎のまま、ただ放置されてしまいました。映画の作り手には観客の上を行ってほしいもんですが、SAWシリーズに関して言えば、作り手の役不足というか、ずいぶん下を行っちゃった感じっす。
観客のはるか上を行ったのは、リーとジェームズだけ。オリジナル『SAW』のみ。
少し溜め息が出ますよ、残念すぎて。
さるおが最終章に求めていたのは、サプライズではありません。ただ、すっきりと納得できればそれだけでよかったんです。
けどまぁ、しかたない。

まったく要らない3Dのために2200円は高い。過去6年間夢中になり続けたマニアにもそうじゃないお客さんにも、1800円でたくさんの人に観てもらえばいいじゃないか。
けどまぁ、しかたない。
公開処刑のメンバーも、ジョンの命を大切に的コンセプトから大きく外れ、小悪魔とバカ男2名という軽さ。底知れない迫力を醸し出していたジル姐さんも突然弱くなってきゃぁきゃぁ逃げるようになっちゃった。
けどまぁ、しかたない。

しかたないとあきらめた上でね、まずは感想を少し書こうと思います。"しかたない"というマイナスのスタートラインに立ったので、えー、それなりにおもしろく感じることができる(爆)という、ミラクル発動。
最終章に、初めて、いなかったのはアマンダです。アマンダ不在じゃ、何の華もねぇ。そう覚悟してたんすよ。
ところが!
ホフマンが大暴れっす。
ホフマンにアマンダの代役がつとまるかって、そんなのいかにも無理っぽい。アマンダはジョンに愛された一番弟子で、過去にはウェディングのような美しいシーンまであり、そして何より素晴らしいのは、とても感情的で、破滅型で、純粋だということ。このアマンダに敵うわけねぇ。頭脳派ではなく肉体派の"ただの"悪役ホフマンが、アマンダに敵うわけねーじゃん。
そう思っていたから、ものすごく驚きました。アマンダ不在の穴をまったく感じなかったことに。
もうね、ホフマン万歳と思いましたよ。男ホフマン、やるときゃやるぜ。男ホフマン、やけっぱちだぜ。すっかり惚れましたね。
しかも、ド派手なショーでケーサツを引きつけておいて死体袋でケーサツに忍び込むという奇跡の頭脳派っぷりまで披露して単細胞という汚名返上。おまえはハンニバル・レクターかと。
ホフマンでアマンダ不在の穴を埋めておつりが来るなんて、すげぇ!
とにかく、ホフマンに、さるおはとても満足です。
あとね、"かえし"のついた釣り針を飲まされてて、糸引っ張って取り出さないとってゆーね、しかもお静かに、あるいは永遠にお静かにという、あのゲームだけはおもしろかったっす。よく考えました。くれぐれも、ボビーさんのその他のあれこれは、目ん玉にパイプとかただの首吊りとか、歯に彫刻はねーだろとか、オーブンも2度目だし、んまー手抜きっすけど。

なので、不満は大きくどちらかと言えば怒っていますが、ま、こんなもんだろと。いいんじゃねーか、つまんなくなかったし、とね、そーゆー感じになるわけです。
さらに、過去7年間も振り回されていた無意味なディテールのことはまぁ置いといて、この1点についてだけ考えるのも楽しいじゃん、と思わせるような素晴らしいシーンがあった。それが、2匹のブタは誰か、ということっす。

そもそもこのシーンが素晴らしいかどうかというのも、んまーいろいろあるとは思う。最後って言ったのに、ちゃんと終わってないじゃーん、とか言われそうだし。このシーン(もちろん、バスルームに移り、ホフマンの生死が不明、という点も合わせて)のおかげで、『ソウ ザ・ファイナル 3D』なんておバカ丸出しのタイトルを付けてしまった日本の『SAW 7』だけが世界で唯一マヌケな映画、ということになってしまったであろうし。
けどね、ジョンの時代は終わった。
それでいいや、と思うわけで、別シリーズ(または事実上の『SAW 8』)があるかないかに関係なく、この2匹のブタが誰かを考えるのは、けっこう楽しいと思うのです。

さて、ここからがまず1つめの解読。
3匹の子豚の1匹目はゴードンせんせでした。彼は、ジョンに頼まれてブタちゃんになっているんだよね。ジルに何かあったら、自分の代わりに行動してくれ、と頼まれた。つまりゴードンせんせは、今は亡きジョンの代理です。
で、彼は片足がないっすから、やっぱ身体能力を問われるシゴトとかになるとそんなに自信はないわけです。相手が身体の小さな女子ならまぁ、ひとりでもうまくやれるかもしれない。けど、ホフマンは身体もデカイし、力もありそう。やっぱ応援を頼んだんだろうと思うんすね。
ブタ持参でよろしくねー、くらいの要請にすぐに応じてくれる人たちです。ゴードンせんせの言うことを聞いてくれる誰か。あるいは、ジョンのゲームに感謝していてジョンをそれなりに理解している誰かです。ジョンの名のもとに行動するローレンス・ゴードンに手を貸すのは、誰でしょう。
もちろんこれは、サバイバーの中から探すべきだろうと思う。で、彼らの中で明らかに"生まれ変わった"と感じているのは、わかっている範囲で、シモーヌ、マリック、ブレント、シドニー、そして名前はわかりませんが、ニュース番組で報道されていた女子です。ボビーがバーでテレビを観てビジネスの参考にした、あの人です。あるいは、ブリット、モーガンの可能性もある。で、誰を選ぶかというと、うーん、男子2名で行きたいところですが、できれば、両手両足が揃っているほうがいいでしょう。
となると、ひとりはブレントの可能性が高そうっす。もうひとりは、年齢的に、シドニーか、名前のわからない人。休む間もなくボビーという線もあるにはあるし、ダニエル・マシューズもいいっすね。

でもね、でもね、いちおう最終章なんだし、もっとステキな解読をしたい。
夢のある、ハートのある、暖かい解読がしたい。
理由は、じつは、このセリフです。
Think about everything that you've done. You think about what you promised me. Think about our dreams. You think about tomorrow.
未来を捨てそうになるアマンダに、ジョンが言ったセリフです。アマンダがリンを撃つ直前の、ジョンの懇願にも近い言葉。
自分がしてきたすべてについて考えるんだ。私と約束したことを考えてくれ。私たちの夢のことを考えてくれ。明日のことを考えるんだ。
our dreams.
また泣けてきましたが(笑)。
夢があったんすね、ジョンとアマンダには。tomorrow. 未来があったんす。
以前も書きましたが、ジョンという人物は、孤独な者の家そのものだった、そんな気がするのです。孤独なサバイバーの、疑似家族だったと思う。だから、ジョンの、家族というものへの情熱を思ったとき、3匹の子豚はこれで行こうぜと、ひらめいてしまいました。現実的ではないかもしれませんが、こうだと思いたい。あとの2匹は、アリソンとダイアナだと。(願望)
ぶはー。明るいフューチャーを感じます。(ただの願望ですが)
身長とか、辻褄合わないけど。
辻褄合わないのは、おたがいさまだし(笑)。

あるいは、アダムとタップで。
この2名についてはもういいかげんわたくしもしつこいわけですが、ハートのある終わり方だし、夢のある始まりでもある。

いやー、うーん、どっちかといえば、ゴードン家の3ブタ希望かな。

心ゆくまでさるお、もんち!

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