2010年11月30日

リーガ10-11 カンプノウ・クラシコでバルサ大爆発どっかぁーん!

さるおです。
笛が鳴って、どっちがより速く先制パンチを食らわすか。ぶわぁーっと、ぐわぁーっと、先に行けたほうがゲームを持っていくだろう。
笛が鳴るまで、全員が走り続けられるか。手を緩めたら一巻の終わり。ボールに、ゴールに、執着し続けたほうが勝つ。
おそらく、100年の歴史で、最高のクラシコ。この惑星のフットボール史上最高の、極上のクラシコ。黄金期真っ只中バルサ vs. 世界最強の監督を味方につけて勝ち続けている絶好調の第2次銀河。まったくの互角か、それともマドリが上か。
そもそも、こーゆー期待感がここまで膨らんだクラシコはこれまでなかったんじゃないか。さるおもドキドキっす。

ぴー。

マドリも最初はライン高めで来ようとした。中盤で勝負しに来た。だから、長めのボールを放りこんで裏を狙い、まずはラインを下げさせる、それがバルサの作戦。サイドからも攻めて押し込め。プレッシングでがんがん押し込め。うりゃぁー。

クリスチアーノを右に置いて、左にディ・マリアを配したマドリ。だにさんが気になるのですね。もちろんレオも気になるのですね。
クライフが、クリスチアーノはいつもどーり左だろうからだにべすの裏がやばいと言うのを聞いて、やっぱね、違うんだよね、と思いました。クライフのセオリーとモウのそれは、元が違う。
で、モウはクリスチアーノを右にしてきた。
でもな、バルサには男アビダルというバランサーがおりますので、だにさんはいつものように敵陣にお出かけ。だにさんの相手がクリスチアーノであればそんなに守備はやらないのでバルサは数的有利を作ることができ、別の人ならばだにさんを追いかけるはずなのでぐわぁーっと押し込めると、もちろんバルサはそーゆー算段です。特別なことはやってませんが、案の定、ディ・マリアさんはだにさんが気になるので追っかけ、マルちゃんと共に自陣を右往左往。アロンソも自陣でレオの後をついて回って忙しいので、ボールに触ってるヒマなんかねーし、たとえ触っても前なんか向けませんよ。
モウリーニョかんとくぅ、ディ・マリアにだにべす徹底マークを指示してくれてありがとーう。アロンソはレオ専属係に任命してくれてありがとーう。だにさんの裏を使わないことにしてくれてほんとうにありがとーう。
こうなると仮にボールを奪取できても、もうマドリには縦に送るチョイスがありません。うっはっは。

押し込むバルサ。
下がって後手後手の守備に追われるマドリ。
涙を流して猛反省するわたくし。
慌てふためく白いユニを観るのが好きです。(性格に難あり)
気分最高。
イニ坊ボールちょうだい、と手を上げてマルちゃんの前を走る殺気まるだしのチャビ。あんたたちは最強。本当に最強。レオは異次元だし、クリスチアーノも別格の強さだけれど、華麗なイニ坊と殺気のチャビにはかなわない。
今度はマルちゃんの後ろを走った2点目のペドロまでがあっと言う間だな。

バルサは速い。1度でも後手に回ったら、マドリといえどもついて来られるわけがねぇ。主導権をひっくり返すのは困難を極める。
マドリの左は押し込まれちゃってるし、オーバーラップなんかまるで無いわけで、もう人数かけるとかじゃなくて、個に頼るしかないわけですね。でもね、マドリの"個"は基本的にはとても強い。めっぽう強いと言っていい。けれどここまで徹底的にパスコースを切られ続けられたら、さすがのクリスチアーノも"いつものおしゃれなプレー"などする余裕はなく、というかドリブルもままならず、ほんで、もうひとりはスピードで勝負できないベンゼマさん。
バルサのパス回しは電光石火っすよ。全員が常に動いている。ボールをもらえる距離と角度のところに、必ず瞬時に動いているんすよね。誰かがバイタルエリアに入る。相手のサイドのさらに外側を使う。そしていつでも裏に飛び出そうと走り続ける。
ペドロの2点目のあと、クリスチアーノとディ・マリアが左右入れ替わって(定位置に戻って)るんですが、んまー、バルサ的にはだにさんを止めようとする人がいなくなってこれもまたありがたいというか、男アビダルもクリスチアーノはほっとけばいいわけだから、心置きなく攻撃に参加してられる、ということで、至れリ尽くせり。さらにレオ係にはCBも動員されてしまうちゅーことで、マドリはさらなるてんてこまいに突入。アロンソがやっとボールを触り始めるんだけれど、それで対抗するにはバルサはあまりに巧すぎるし速すぎる。

若干荒れつつ(笑)後半になると、エジルさんがベンチに下がりラサナ・ディアラ登場。3ボランチで、守備に忙しかったアロンソさんになんとかしてもらおうということっすね。マルちゃんも攻撃参加できるだろうと。
しかーし、立て続けのビジャ祭り。むはー。
ああ気持ちいい。わたくしは、涙を流して猛反省しているのです。気分爽快。
ピボーテ3枚というのは、レオには効かないというか、逆にスペースをもらってるような感じなわけです。で、ここんとこ絶好調なレオとビジャのコンビネーションだもの。ビジャ祭り開催中。

このへんで、さるおの身に不可思議なことが起きましたよ。
なんと、マドリが少しかわいそうになったのです。
若かりし頃のように、クリスチアーノが泣いちゃうんじゃないか。イケル君、早まるな、引退はまだまだ先だ。新入りさんたちには衝撃だろうな。首位なのに、首位なのに、ほんとは強いのにー。などなど。
マドリはそのまま弄ばれ続け、手も足も出せずに崩壊してしまいました。余裕過ぎて笑っているバルサ、おそるべーし。

結局、バルサのスピードについていけなかった。後手の反応をするマドリと、予測で動くバルサ。
もう守備ラインもぐちゃぐちゃになりまして、リッキー・カルバリョは"当たる"ために走り、セルヒオ・ラモスはボールは追っているけど誰もマークしていない、で、90分走らされただけで疲れたし、んもーいいや、歩こ、みたいな。
そして、とどめの5点目は90分のジェフレン。

もしもマドリが、アロンソをレオ係にしないで済む方法を持っていたら?たとえば、クリスチアーノの飼い犬かなっちゅーぐらいにどこへでもついて行って戯れる巻き毛のカピタンの穴を狙えたら?
マドリに怪我人が続出しなければ、完成度は上がってるよな、ベルナベウまでに。
実際、バルサとマドリで今、差があるかと聞かれれば、さるおはないと答えます。5-0で圧倒しまくり試合を終えた今でも、そう答えます。マドリの強さは抜きんでているし、それがホンモノだとも思っている。
ベルナベウ・クラシコを楽しみにしています。またこの次、互角にやりましょう。とも思うけれど、やっぱ書いておく。

バルサのトップギアはおまえらのはるか上。
来られるもんなら、ここまで来てみろ。
はるか上で待っててやるから。


こんなサッカーあるか。こんなチームあるか。
岡ちゃんじゃねーけど、てっぺんを観た、そんな気持ちです。
T'estimo Barca
バルサって、たまんねぇ。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:20| Comment(0) | TrackBack(4) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月26日

モウリーニョに勝ちたい

さるおです。
わたくしは、モウリーニョのマドリに勝ちたい。どうしても、勝ちたい。

マドリは本当に素晴らしい補強をして、エジルさんやケディラさんがハッピーならマドリもハッピーということで、モウのスペシャルワンな通訳スキルをもってしても苦戦しているらしいドイツ語はさておき、ほんとはシュバイニーも欲しいんだろう、な、おまえ。(誰と会話を?)
こんなにゲルマン色の強いマドリを観ることになるなんてなんだか不思議だけど、とにかく、うまくいってるのは間違いない。
わたくしは、マドリが強くても弱くても、気に入らねぇとかってどーせ文句言うんだけどね。
モウの野郎は名将、もう嫌んなるほどに。
モウの野郎は知将、ほんと、嫌んなっちゃう。
あいつは強いから、だから、勝ちたいのです。最近4勝してるとか、そんなことは吹っ飛ばして。なにがなんでも。
マドリはこれから全勝する勢いっすよ。ポイントを落としそうなのは、あちこちに鬼門の多い(笑)バルサのほうかもしれないわけで。そしたらやっぱ、クラシコでぶっ叩くしかない。
できるのか。
レオは相性悪くないけど。あとは、ビジャさんにもよろしくお願いしたいし。
できるのか。
でもさ、今のマドリのほうが、勢いあるんじゃねーか。

などと考えてしまったことを、火曜の朝に、涙を流して猛反省したいのです。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:43| Comment(2) | TrackBack(0) | リーガ・エスパニョーラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月11日

10-11 欧州CLグループリーグ Matchday 4 ついうっかり「バルサをやっつけろー」と応援してしまいました

さるおです。

グループA
スパーズインテルがやばい。やばすぎる。ガレス・ベイルがとにかくやばい。サンシーロでハットトリックってすげーなと思ってましたが、すげーなどころではないっすね。まだ21歳の左ウィンガーの"小僧"が、世界最強の右サイドバック・マイコン様がまるでそこにいないかのように好き勝手やってしまうということで、これではまるでマイコンさんが"フツーの人"。
インテルだってすごいのです。エトーが活き活きプレーしてて、あーよかったなと思うし、モウ以降のまとまってきたインテルというのは、すごいのです。が、ガレス・ベイルがもっとすごい、圧倒的に、桁外れに。

グループB
突破してくれ、アイマール。突破してくれ、コネホ。
という祈りを捧げております。

グループD
コペンハーゲンバルサ、というより、コペンハーゲン。わたくしは、サポになります。惚れてしまったので。
バルサと真っ向ぶつかる勇気があるなら、これで来い。
スター選手がいるとかいないとか、格上だの格下だの、そんな小さいことじゃない。
できるんだよ、勝負が。やったんだよ、コペンハーゲンが。
常にプレッシングを連動させる。間伸びしないで距離を保って、きっちり押し上げて、バルサの命である中盤をコペンハーゲンが制圧する。
攻守を切り替え、走る。味方を追い越し、走る。ボールを奪取したら、高い守備ラインの裏へばーんと跳び出して勝負に持ち込む。
バルサを押し込め。もっと押し込め。
じつに見事でした。コペンハーゲンはバルサに自由を与えなかった。ビルドアップさせない、試合を支配させない。だからバルサは逃げ続けた。ゴールに近寄ることもできず、ただうろうろと彷徨った。イニ坊とレオがボールをとりに下がってしまえばビジャを残して間伸びするだけ。そーなれば、だにべすはある意味自由にドリブルでもさせておいて、そのサイドを狙って2対1の状況を作ればコペンハーゲンに勝ち目はある。
こんなにすごいチームは初めてだと思いました。おまえら、かっこよすぎるぞ。
中盤の獲り合いというのは、バルサのいちばん得意な分野なわけで、未だかつて誰にもこの勝負で負けたことはありません。が、負けたよ、コペンハーゲンに。中盤を、キレイに持って行かれた。ほんと、見事っす。おまえら最高。
まだ42歳のストーレ・ソルバッケン。あんたは最高だ。
バルサは、ロングボールを多用してサイドチェンジを繰り返しコペンハーゲンを疲れさせるとか(泣)、ケイタが前後に動きまくってマークをずらしそこにやっとイニ坊が入っていくとか(泣)、だにべすんとこはプジョルとピケでなんとかしてとか(泣)、なんとも苦しかったっす。
ボールは獲られるわ押し込まれるわ、ついでにこぼれたやつも拾われるわだし。
エンドイェに跳び蹴りのバルデスはねぇ、もっと怒られてもよかった。エンドイェの頭はアビダルへのファウルで認めてもらえなかったし。判定にたすけられたとか、言われるの嫌なのにな。依怙贔屓だのなんだのと言われるのは面倒くせぇ。
ま、バルサは負けてたよね、と思うわけです。
わたくしはコペンハーゲンに心底惚れました。
しかしなぁ、コペンハーゲンとカザン、この人たちと同組に放り込まれたら、もうバルサはぜんぜんだめぽ(笑)。

グループG
ピッポはすごい。ミランはしぶとい。ドラマチックな人たちだ。
でも今年はマドリも強くて嫌だ(爆)。

という感じでチャンピオンズリーグを観戦しております。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | UEFA チャンピオンズリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月10日

The JIGSAW UNIVERSE

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

『SAW 3D』を観て、さるおのSAW体験を書いておこうという気持ちになりました。閉店商法はまぁそれはそれでいいとして、いつも以上に最後最後と言ってるわけだしな。

このシリーズは最初から観ています。ただ、残念なことに(よりによって!)オリジナル『SAW』だけが、お茶の間観賞なのです。今思えば、1つ目だけが劇場、あとはお茶の間、ということになっていないのはなぜなのだ、と我が身を呪ったりしているわけですが(笑)。
2004年(さるおの場合は2005年3月)の『SAW』は衝撃でした。巧すぎて泣いてしまいました。それ以来、毎年欠かさず劇場に足をはこんできました。
いちばん好きなのはオリジナル『SAW』、いちばんすごいのはオリジナル『SAW』、たとえ他のあらゆる映画作品と比較したとしても、いちばんと言えそうだと思うのはオリジナル『SAW』です。群を抜いている。もちろんシリーズ内でオリジナルに匹敵する作品も存在しません。
静かに息をしないと負けてしまいそうな閉塞感、想像の追いつかない"ひねり"、最小限の登場人物、聞き逃したり見逃したりしたら終わりだという緊張感、そしてパズルが仕上がる爽快感と絶望。そこには必要なものすべてが揃っていました。足りないものも、過剰なものも、一切存在しませんでした。
さるおはたぶん、知恵比べが好きなのです。そして、さるおにとってオリジナル『SAW』は、とても特別な映画なのです、きっとずっと。
次点は3作目、続くのは2作目だろうと思います。

ジェームズとリーが大きく関わっているのは、結局ここまでなんすよね。
2作目はダーレンとリーの脚本で、ジェームズは制作側にまわった。そしたらやや危うい感じになっちゃったので、3作目では再びオリジナルの最強コンビが物語を書いた。
で、4作目以降、コンビは制作にクレジットされているだけ。つまり、フランチャイズ化したわけです。
そしたらとたんに、それまで忠実に貫いてきたメインテーマを失ってしまった。

雑に扱われ、浪費され、目的を失った、感謝されることのない多くの命。それがどれほど儚く、どれほど価値ある大切なものか、人々に気づかせる。
A vital piece of the human puzzle. The survival instinct.
人間パズルの最後の1ピースを、生きるという本能を、残された短い時間のすべてを使ってジョンは探していたんすよね。

Congratulations. You are still alive. Most people are so ungrateful to be alive. But not you. Not anymore.
おめでとう。キミはまだ生きている。ほとんどの人間が生きていることに感謝しないが、それはもはやキミのことではない。

これが、ジョンにテストされるすべての人のゴールだったはずなんです。
そのゴールに辿り着くために、人々は、己の血を流す。それが『SAW』のはずだった。

ところが、4作目以降のテーマはこんな感じ。
もしもし、そこの反省すべき点のあるあなた、あなたがたすけることができなければ、あなたの周りの人を皆殺しにしますよ。

ジョンが泣いています。ファンも泣いています。
もしも願いが叶うなら、2007年の正月あたりに時間を戻し、『SAW IV』を最終章として作り直していただきたい。ジョンは4という数が好きだったから、ちょうどいいだろう。
3作目の時点で残っている謎の答えを、4作目でおしえてくれれば、完璧だった。フランチャイズ化なんて欲張らずに、美しく恐ろしい伝説になれる引き際を知っていればよかった。
欲張りすぎと言えば、最終章は事前にぜーんぶネタバレしてしまいました。こんなに情報出すなんてオカシイぞ、さては目くらましだなー、そうとうすごいいちばん大事な究極のネタが隠れてるぞー、と思ったのですが、ぜーんぶ出てた(爆)。ゴードンせんせが、とか、恐ろしいヒミツが、とか、新たな恐怖の波が、とか、言えば客が入ると思っている。やはり回を重ねるごとに、浅ましくなってしまいました。
これはとても悲しい。ジョン・クレイマーが掲げたテーマは深遠な思考に基づく情熱的なものだったのに。
もったいねぇ。

もちろん、4作目以降のつまらなさを差し引きしても、3作目までのおもしろさの方が断然大きい。総論として、大好きなシリーズであることに変わりはありません。
だから最後に、観たかったモノが観られて、素直に嬉しい。これも嘘ではありません。

『SAW 3D』のオープニング。バスルームを出たゴードンせんせが真っ白な顔で這いずり回る。それは6年間待ち続けた、とてつもないシーンでした。
傷口を焼いてしまうというのも、この方法があったか!という驚きと、もう1回痛い思いしなきゃなんないのかーという衝撃で、ちょうどエリックが足を潰したときとよく似た心拍数になりましたよ。1作目と違い、這いずっているシーンも含めて切断された足は"マンガ"になってしまい少し残念でしたが、それでもやっぱりコーフンしました。
Hello, Mr. Hindle... or, as they called you around the hospital, Zep.
ジョンの声が聞こえる。
これも、なんというオープニング。話がはじまる前から涙が出てしまいましたよ。
アマンダ用のヘッドギア。再生の象徴。あのマシンだけは再生専用であってほしかったんですが、処刑に使われてしまって残念っす。でも、2つ並べてあってホフマンがそっちを選ぶというのは、マニアに気を遣ってくださってるわけで、やっぱりこれも嬉しかったです。
ゴードンせんせがブタマスクをとるエンディングでは、Hello, Dr. Gordon. とさるおも思いました。
どうせゴードンせんせが仲間だっちゅー話なんだろー、とわかっていようがいまいが、このジョンの声が特別であることに変わりはなく、さぁ思い出のバスルームにまいりましょう、という気持ちになる。バスルームに"帰ってきた"という感動は、2作目のラストや3作目のオープニングが強烈だった。けど、バスルームというのはゴードンせんせが帰ってくるべき場所なわけで、オリジナル『SAW』のときと同じように蛍光灯がぱちぱちと点くと、4作目以降ずっと待ってたよーなんて、また感動するわけです。
I showed you a lot of places, but there will be one perhaps the most meaningful for you.
多くの場所を見せたが、あなたには、おそらく最も意味のある重要な場所があるだろう。
ええ、ありますとも!ただいま!おかあさーん!

バスルームは、閉じこめる側からすると、足枷をして置き去りにする、そのためだけの場所です。でも逃げる側からすると、切ったり潰したり、いろいろやってる。で、『SAW 7』ではどうだったかというと、ゴードンせんせはホフマンからのこぎりを取りあげてしまいました。
I don't think so.
そうかいくか、と。
すばらしい!ゴードンせんせはホフマンから、チャンスを奪ったわけです。このセリフにはときめいてしまいましたよ。

バスルームではじまり、バスルームで終わる。
とりあえず、終わったな、と思う。閉店商法かどうかは時間が経たないとわからないけれど(笑)。

Hello, Dr. Gordon. You are perhaps my greatest asset.
ハロー、ゴードンせんせ。あなたはおそらく、私の最高の宝だ。

ゴードンせんせは立派な後継者です。気が向いたら、あとはよろしくお願いします。

心ゆくまでさるお、もんち!

2010年11月06日

『SAW 3D』(SAW VII) 解読5 ブタの家族がブタになる理由

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

次はお母さんブタと子ブタ。

まるまる太ってお元気そうなゴードンせんせは、社会復帰していました。病院でちゃんと働いていましたよ。
ということは、家族と再会できてるんだよね。
アリソンはだんなを探してケーサツや病院関係に網を張っていたはず。で、病院だってある日突然片足の外科医が求人に応募してきたらそりゃいろいろ聞くだろうし、あ、ひょっとしてこの人、行方不明とかの、アレかな、なんてことになればゴードンせんせは必ずケーサツのお世話になるのです。だから、人知れず社会復帰できて誰にも詮索されずに済む、というわけにはいかないっすよねぇ。
ゴードンせんせは『SAW』のあと、ケーサツにも行ってるし、家族とも住んでる。要はごく普通に社会生活を営んでいるはずなんです。

ではなぜ"バスルームが発見されていない"のか、というと、これはもう、"ゴードンせんせの口が堅いから"に他ならない。そしてゴードンせんせが口を割らない理由は、ジョンについたから、なわけっすよね。
ゴードンせんせは、ジョンの洗礼を受けました。意識のないせんせを抱き起こしてジョンが頭に水をかけるシーン、あれはもちろん、洗礼です。
ジョン(ヨハネ)というのは使徒ヨハネのことなのか、でも、干支とか言ってるくらいだからそーゆーのは関係ないのかな、なんて思ってましたが、これはもう明らかに洗礼者ヨハネっすね。

余談ですが、マタイの福音書3章によると、洗礼者ヨハネさんはラクダ皮の衣を着ていた人らしい。で、ヨルダン川あたりで「悔い改めよ」なんつって、イエスさんを含め、人々に、罪の赦しに至る洗礼を授けていた。イエスさんより先輩の預言者なんすね。イエスさんの最初のお弟子さんだと言われているシモン・ペトロさんとアンデレさんは、もともとヨハネの弟子だった、ということになっているようで、大物感が漂いますよ。領主とごたごた揉めた結果、首をはねられて死んでしまいました。
現代版はブタだNE!
さて、旧約聖書に出てくる予言です。
見よ、私はあなたより先に使者を遣わし、あなたの道を準備させよう。荒野で叫ぶ者の声がする、主の道を整えその道筋をまっすぐにせよ、と。
ジョン・クレイマーはたしかに荒野で叫んでいたんだよなぁ、と切ない気持ちにはなるものの、はちきれんばかりに太ったゴードンせんせはぜんぜんイエスに見えないということで、切なさ倍増。

ゴードンせんせは、"何が何でも家族を救おうとする体験"をした。そのために自分はどんな犠牲でも払えるという体験をした。で、世話してもらって、義足つけてもらって、ストックホルムシンドロームの可能性はあるものの、とにかくおそらくゴードンせんせは生まれ変わった。よーし、ブタをかぶるぞー。
ここで社会復帰です。
ジョンはあっさりと外に出してくれただろうと思う。すでに絆はできていて、ジョンは"信じる"人間だからです。そして何より、ジョンが設定したゴードンせんせのゴールは"家族"なのだから。

ケーサツには、「何も覚えてないんだよぅ」なんて言ったのかな。
で、おうちに帰って、アリソンやダイアナちゃんと再会。何を体験し、何を得たのか、話しただろうと思います。
ここで問題なのは、アリソン(とダイアナ)がどう聞いたか、っすよね。
そしてそれは、本当は、アリソン(とダイアナ)もまたゲームをやっていたかどうかに懸かっている。
けれどまぁ、これはさるおの希望っす。『SAW』を観たかぎりでは、アリソン(とダイアナ)はプレイヤーには見えない。ゴードンせんせのゲームのために利用された被害者に見えました。
でもまぁ、ゲームであろうがなかろうが、アリソンがダイアナを守り抜いて生還したのは確かです。そう、彼女たちも極限状態を、死にもの狂いで生き延びたんすよね。
だからね、わかると思うんです、だんなの言っていることが。だんなが、何を体験し、どんな犠牲を払い、何に生まれ変わったのか。
そしてそれは、家族の再生に他ならないわけです。家族がひとつになった。ゴードン家が手に入れたゴールっすね。

Hello, Dr. Gordon. You are perhaps my greatest asset. Without you, my work over the last few years would not have been possible. That having been said, I have a request. Watch over Jill and should anything happen to her, I want you to act immediately on my behalf. In return for that, I will keep no more secrets from you. I showed you a lot of places, but there will be one perhaps the most meaningful for you.
ハロー、ゴードンせんせ。あなたはおそらく、私の最高の宝だ。あなたがいなければ、ここ数年間にわたる私のシゴトは不可能だった。その上で、お願いがある。ジルを見守って、そしてもし彼女に何か起きたら、私のかわりに動いてほしい。あなたにヒミツしていることは何ひとつ無いと約束するから。私はあなたに多くの場所を見せたが、あなたには、おそらく最も意味のある重要な場所が、1つあるよね

私の最高の宝。堅い絆っすねー。
あなたにヒミツしていることは何ひとつ無い。堅い絆っすねー。
Watch over Jill.
素晴らしい。『SAW』というタイトルはちゃんと生きてます。
ジルを見といてね。
ゴードンせんせは、ジルをたすけろと言われたわけではない。ジョンは、あくまでも幕引きをジルに託したからです。
I promise you, when all this is done, I will provide a way out for you.
すべてが終わったら、キミには出口を用意すると約束する。
出口はヘッドギアでした。これでホフマンを葬るはずだった。ところがジルはしくじってしまいます。そしてそれは、あり得ることだった。
It leaves nothing to chance.
偶然の入り込む余地などない。

だからジョンはゴードンせんせへのビデオを遺し、ジルには、行動する前に届けさせた。
そしてゴードンせんせは家族に言うわけっす、ブタレンジャーになろうと。私を、私たち家族を、救ってくれた人の遺言を実行しに出かけよう、と。

This little piggy went to market,
This little piggy stayed at home,
This little piggy had roast beef,
This little piggy had none.
And this little piggy went...
'wheee' all the way home.

伏線はすでに、オリジナル『SAW』にありました。だからわたくしはブタレンジャーはゴードンファミリーというのを切望。

心ゆくまでさるお、もんち!

2010年11月05日

『SAW 3D』(SAW VII) 解読4 奥さんたすけられたのにぃ

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

あまりに天才的なコメントを先ほどいただきましたので、ブタレンジャーの話の間に割り込みます。
ボビーはヘタレでした。でも、ジョイスはとても簡単に救えたじゃん。ヘタレが極限でテンパったら、あんなもんだろうとはわかりつつ、おまえはじつにヘタレだ。

こちらのコメントをご覧ください。
2010年11月05日 16:53です。

ま、目からウロコが落ちてしまったあたり、わたくしもまたヘタレ。
友の会に入ろうと思います。

心ゆくまでさるお、もんち!

2010年11月04日

『SAW 3D』(SAW VII) 解読3 ブタになる理由

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

さるおがブタ家族だと書いた理由を、2つの記事に分けて説明してみようと思います。まずはお父さんブタから。
もちろん、解読はオリジナル『SAW』までさかのぼりますよ。

『SAW 3D』にこんなセリフがありました。
Congratulations, Dr. Gordon. You survived.
(おめでとう、ゴードンせんせ。あなたは生き延びた)
これを聞いて思い出しました。オリジナル『SAW』を観たときの、ゴードンせんせは勝ったのか負けたのか、という疑問を。
おめでとうと言われると、勝ったような気がする。では、バスルームにおけるゴードンせんせのゲームのルールは何だったか。"生きてバスルームを出る"というのが、ゴードンせんせの勝つ条件だっけ?

Your aim in this game is to kill Adam. You have until six on the clock to do it.
There's a man in the room with you. When there's that much poison in your blood, the only thing left to do is shoot yourself.
There are ways to win this hidden all around you. Just remember, X marks the spot for the treasure.
If you do not kill Adam by six, then Alison and Diana will die, Dr. Gordon, and I'll leave you in this room to rot.
Let the game begin.
Follow your heart.

このゲームにおけるおまえの目的は、アダムを殺すことだ。制限時間は6時。
そこに倒れている男は、体中に毒がまわり耐えられずに銃で自殺した。
ゲームに勝つ方法はあちこちに隠されている。X印は宝のありかだ。
もし6時までにアダムを殺さなければ、アリソンとダイアナは死ぬ。そして、ゴードンせんせ、私はおまえをここに置き去りにする。
ゲームを始めよう。
ハートに従え。

これがゴードンせんせへのテープです。
今読み返すとまたいろんなことがわかるなぁ。ちょっとそれも書いておきます。
「目的は、アダムを殺すことだ。ところで、その真ん中の人は自殺したよ」
これは、どーにもならなくて勝つことができない、というのがつらいなら、自殺してゲームを降りるという手もあるよ、と言っているんすね。続く言葉のX印は宝箱には、たしかに毒を投与するためのタバコや銃弾が入ってました。そしてそれらは、ゲームに勝つためにも、ゲームを降りるためにも、使える。
見事っすねぇ!
そしてこうです。
「私はおまえを置き去りにする」
今このバスルームに犯人がいないなら、"置き去り"にはできない。犯人がバスルームにいるから"置き去り"にできるんだ。
つくづく、見事っすーっ!
こうなると犯人は、アダムか死体のどちらかしかないわけで、アダムを殺せということならもう、死体よあんたが犯人だ、ということになる。
見事すぎ。そして、それに今気がつくわたくしは、見事じゃなさすぎ(泣)。

本題に戻ります。
ゴードンせんせが勝つ条件というのは、6時までにアダムを殺すこと、のように思えます。
だとすると、足を切ろうが腕を切ろうが首なしドクターになろうが、おめでとう、ということにはならない。
"ここで死ぬか、どーにかするか"というざっくりした二者択一を与えられたアダムであれば"生き延びた"というのは大勝利だと思うけどなぁ。

ここまで考えて、また気になることが出てきました。
『SAW V』でジョンはホフマンに殺人は不快だ(Killing is distasteful to me!)と言っているんすね。"人殺ししろ"なんてジョンらしくないのです。しかも、ゴードンせんせが言うことを聞いてあっさりとアダムを殺してしまったら、アダムのチャンスを奪ってしまうことになる。これはジョンの主義に反するのです。
(もちろん、ジョンはアダムのチャンスを奪わないように手は打った。ゲームの手がかりのいくつかはアダムの周辺にあったからっす。アダムにとっての勝利法は、第1にバスタブに流れた鍵、第2に殺されないこと、そして最後に足枷からの脱出だったわけっすよね)

Every day of your working life you have given people the news that they're gonna die soon. Now you will be the cause of death.
おまえは毎日、あなたはもうすぐ死ぬと人々に言っている。今はおまえ自身が死因そのものだ。

日々平気な顔で死の宣告をしている、と咎めた直後に、アダムを殺せ?
そうか!これはよく考えると、逆の意味かもしれないのです。
アダムを殺せと言われたら、考えもせずにおまえはそれができるのか?ちがうだろ?そうじゃないだろ?よく考えて、良心に従えよ。
そう言っているんじゃないか。
Follow your heart.
じつはこれがいちばん大事。これこそがルール。ハートのマークを探せというヒントであると同時に、良心の命じるままに従え、という意味じゃないかな。ハートを探して、そこから出てくるのはのこぎりなんだよね。アダムを殺すのではなく、のこぎりを使ってでもここから出ろ、という意味なんじゃないか。

厳密には、6時の時点でアダムが生きているためにゼップはアリソンとダイアナを殺そうとしました。そしてその後、ゴードンせんせのことも殺す予定だった。だから厳密には、おめでとうでは済まない。
いや、ジョンという人間が妥協をしない厳密な人間だということはわかっています。だから少し行動するのが遅かったゴードンせんせは決して勝ってもいない。
また、そもそもゼップへの指示内容は主義に反するはずなんだけれど、これはターゲットがローレンスだという理由に尽きる。たとえ自分が大きな犠牲を払おうと、家族に忠実に振る舞えるかどうか。あるいはそれを、失うか。厳しいゲームをやっているわけっすからね。

もちろん、6時より前に足を切断しアダムを殺さずにバスルームから出たとして、ゴードンせんせは自力で家族を救いに行くことはできないっすから、仮に自分はたすかっても家族は失ってしまう。でもジョンが起き上がるのは6時をすぎてからなので、頼みの綱はアマンダとか、救済措置はあったはずっすよね。ま、この展開だとどーなるのか、それは確かめようもないので、こう考えてみたりもしています。ジョンのゲームのクオリティは発展途上だっただろうと。
セシルの場合、セシルの人間性を見越していたジョンの立ち位置からして、巧妙な処刑の雰囲気でした。カミソリワイヤーのポールや、ろうそく片手に金庫のカギの番号を探さなくてはならなかったマークのゲームだって、生き延びるのは不可能に近い。きびしすぎるな、みんな死んじゃうな、ということでアマンダには甘くなりすぎ、彼女は無傷で生還。今度はぬるすぎたな、ということで、バスルームはこんな感じでやってみたけれど、片足でどぼどぼ血ぃ流しながら家族をレスキューはさすがに無理かぁーと。そして徐々に、殺すか殺さないかじゃなくて、赦すか赦さないか、救えるかどうか、あと、たすけ合うとか、そーゆーテーマに移行して行くと(笑)。
少なくとも、あっさりアダムを殺せるようじゃ、自分の足は切れない。他人の命を軽く考えているままで自分の足ののこぎりを当てたら、そのギャップにには耐えられないからです。痛みや恐怖に負けてしまうからです。命の重み、失う恐怖、足を切ってそれがわかったから、ゴードンせんせはアダムを殺さなかった。最後の最後に、良心を貫いて闘い抜いたんすよね。

ゴードンせんせは、家族がキケンにさらされていると知って自分の足を切断した。救いたい一心で、家族に会いたい一心で、痛みや恐怖などどこかへ吹っ飛んでいったんです。自分のことなど考えもせずに、家族をたすけたい一心で、夢中で足を切断した。
ゴードンせんせだけが、本当の意味で、ゲームを生き抜き、学んだんだろうと思います。家族を守り、愛することを。自分にはそれができると知ったんだろうと思います。それがどんなものか、守り愛することがどんなものか、初めて実体験したんだろうと思うのです。彼は、死にもの狂いで精一杯やり遂げた。これが家族というものか。これが命というものか。
実際は、アリソンとダイアナは自力で生き延びてくれました。家族のためにバスルームから出る、これこそが、ゴードンせんせに用意されたゴールだったんだなぁ。
何が何でも家族を救おうとする体験。そのために自分は犠牲を払えるという体験。たしかに、それはかけがえのないギフトだろう。極限状態の中で背中を押されて、手に入ったときの衝撃は、まさに"Mind-Blowing"だっただろう。

ジョンは、ゴードンせんせを一所懸命に介抱したと思います。褒めていたと思います。アマンダの時のような師弟誕生とも違う、特別な絆ができあがっただろう。

だから、ゴードンせんせがブタマスクをかぶるのは、当然のことなんすね。
唯一の、正真正銘のジグソウ後継者。
すんばらしい!

ゴードンせんせはアダムをたすけたかどうか。
気絶しちゃってたし、次のシーンではジョンに義足つけられてるし、ほんとのところはわからない。
けれど、たすけようとしたはずです。さるおは、たすけたと思う。

心ゆくまでさるお、もんち!

2010年11月02日

『SAW 3D』(SAW VII) 解読2 さ・ば・い・ぶ!

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

今作で一連のゲームの主役になったのはボビーです。ほんとはゲームなんてやったことないのにサバイバーのフリして、偽の"サバイブ体験"をネタに本出したりセミナーやったり、儲けてやろうというダメ男っす。
さるお的にはですね、時系列で言えばこのお話は『SAW II』の後か、遅くとも『SAW V』の後くらいの時間軸で、作品の順番でいえばこれが『SAW IV』あたりならよかったのに、と思う。今ボビーか、大トリがボビーか、と思うわけ。
理由はふたつで、ひとつはあまりに地味だから(笑)。
もうひとつは『S.U.R.V.I.V.E. - My Story of Overcoming JIGSAW -』という本が、ジョンがまだずいぶんと元気なときに出版されているからです。もちろん、正確な時期はわからない。けどあの元気さは、『SAW II』より前だよねぇ。
すると時系列はこうなります。

2004年4月28日  ポールのカミソリワイヤー(3週間後に警察が現場発見)
2004年6月14日  マークの引火性ジェル+ロウソク持って金庫開け
2004年7月17日  放火事件(火曜なら01年か07年なので全体がズレます
(2004年7月中旬 歯科医(ゴードンの近所)を逮捕)←ジェフだといいな
2004年7月23日  アマンダのヘッドギア

2004年7月末(?)  ドリル男ジェフ、シン殉職、タップ喉切り、ジョン逃走
2004年末〜2005年はじめ  バスルーム(アマンダのヘッドギアから5ヶ月)

この8〜9ヶ月間に行われたゲームはもっとたくさんありそうっすね。ボビーがケイルと一緒にバーで飲んでいて、テレビに映るひとりのサバイバーがステキなこと言ってるぞ、これネタにして商売やろう、と思いつくシーン。あれは本の発売時期から推測して、おそらくアマンダのヘッドギア以前の3ヶ月間のできごとだろうと思うのです。

さてここで、『S.U.R.V.I.V.E. - My Story of Overcoming JIGSAW -』発売。
サイン会でジョンとボビーが会って、縁起の悪そうな会話(笑)をする。
このサイン会のシーンでみなさんが何を着ているかというと、ジョンはTシャツの上にパーカー、ジーンズにキャップ、防寒着はありません。ジョイスらしき人物は膝丈のスカートにブラウスとカーディガン、薄手のセーターの人や、少し襟ぐりの開いた服の人もいる。みなさんだいたい、軽めのシャツ類にもう1枚羽織っている、そんな感じです。いい季節っすね。真夏や真冬ではありません。
ということは、たとえば7月末にさっそく原稿を書き始めたとして、翌年春か、初夏の出版。行動開始から1年かからずに発売とサイン会にこぎつけている、ということになります。

2005年7月下旬  マイケルの目に鍵ゲーム(バスルームの7ヶ月後)
2005年7月下旬(?)  屋敷で8人集団ゲーム/エリックの我慢ゲーム

ここで、少なくとも2冊、別のジグソウ本が発売されていることが、『SAW IV』を観るとわかります。
TIM BLAKE著のドキュメンタリー『JOHN KRAMER AKA JIGSAW -IS HE THE MURDERER THE POLICE SAY HE WAS-』 と、雑誌のように見える『MODERN CULTURES』(DET. ERIC MATTHEWS、IT'A ALL IN THE TRAPS、influential criminal mastermindsなどの特集を組んでいる)です。
ははーん、そーゆーことですね。ボビーがすでに動き出していたからなんすね。
『S.U.R.V.I.V.E. - My Story of Overcoming JIGSAW -』が発売されて、話題になっている。おそらく『友の会』もすでに発足していて、こちらも注目されている。プレー経験があろうがなかろうが、恐怖と一体のジョン・クレイマー的道徳観を、街の人々はそれなりに理解しようとしている、その状況だからこそ、殺人ゲームが"啓蒙活動"としてカルチャー扱いされているわけですね。ま、言ったって、キワモノカルチャーだけどな。

この時間軸があっていれば、やっぱボビーのゲームはこのへんでやらないとオカシイんじゃないか。最終章じゃねーよ、と言いたい(笑)。

ジョンにとって、なんというか、思い入れというか、大事な被験者というのはいたと思うんすよね。
筆頭はもちろんゴードンせんせで、これはジョン自身の究極のターゲットだったと思う。で、これに匹敵するのはウィリアム・イーストンのはずです。このふたりは、やっていることが同じなんだよね。人をモノのように扱って、勝手に作ったセオリーに無理矢理あてはめ、そのセオリーを理由に死を宣告する。しかも、医療と保険というのは、システム上の共犯関係です。
もうひとりいるとすれば、我が子を失うという似た悲劇に見舞われながら未だ自分の人生の軌道に戻れず家族に犠牲を強いていたジェフ・レインハルトかと思うんだけれども、そもそもリン・デンロンを推薦したのはゴードンせんせであり、それはアマンダを再テストするためだった。ということは、やはり愛弟子アマンダなわけです。これがジョンの3大ターゲット。
同じように、アマンダの世界について考えれば究極のターゲットであるエリック・マシューズが最重要になるわけで、素晴らしい入れ子構造なのですが。

ゴードンせんせ、アマンダ、ウィリアム・イーストン。
もちろんここにボビーを入れるのはいい。ボビーのゲームはたとえば1作目『SAW』のような因果応報ゲームっすから、そこに美学もある。けどね、ボビーのゲームを後回しにする理由も見当たらず、お仕置きするなら『友の会』発足直後であり、それはウィリアム・イーストン以前でしょ、と思うわけです。
ゴードン、アマンダ、ボビー、ウィリアム・イーストン。この順番が自然。

けれど実際は、『友の会』は発足してからしばらく経ってるみたいっす。ミーティング内でのやりとりを聞くと、シドニーは脱・カレシ依存に成功してある種の達成感を持っている一方で、片腕まるまる切り落としたシモーヌは怒っているように見え、いわゆる"まだ"混乱している状態だとグルに診断されている。なるほど、シドニーは立ち直ってきていて、シモーヌのほうは新入りだということなんすね。マリックの入会時期とか、ウィリアム・イーストンにつきあわされた人たちの入会時期もわからないわけですが、とにかく、みなさんの姿が確認できる。
ボビーはゴードンせんせを"自分より長くあーしているんだ"(He's been around longer than I have. He's fine.)と言っている。"around"というのは、周囲にいたとかうろついてたという意味なので、ボビーが『友の会』をやろうと言った頃、ゴードンせんせの方からボビーひとりに会いにやって来たはず。けど、これまでミーティングには顔を出していないんすね。だからボビーの取り巻き3人はゴードンせんせを知らない。ボビーからすれば、ゴードンせんせというのは「来ちゃったよ、ホンモノが!」という存在っすから、"うろつくだけの大御所"がついにセミナー会場に来るとなると、オブザーバー扱いっす。

もちろんゴードンせんせは亡きジョンに派遣されてボビーを観察しに来てるわけですが、劇中には、ホフマンが箱の中に『さ・ば・い・ぶ!』のパンフレットとボビーの写真などを持っている描写がある。となるとボビーをゲームに放り込んだのはホフマンだということになり、ホフマンとゴードンせんせはお互いに役割まで知っているということになります。すると、ホフマンはジルを殺しただけで逃げ切れるはずはなく、ゴードンせんせも始末しなければならないはずで、これはちょっと辻褄が合わなくなりそうっすよね。
これについては別のエントリーでまた考えることにして、話は、大トリのボビーさんに戻りますね。

ボビーを大トリにしたのには、"ジグソウ事件をもう街中が知っている"という設定で最終章を飾ろうとしたからだろうと思います。前述のとおり、『SAW IV』の時点ですでにこのアイデアはあったかもしれないし。
で、ジグソウ事件を街中が知っているよ、というあのオープニングのショーケースの公開処刑になっちゃった。
でもね、ケヴィン・グルタートよ、パトリック・メルトンよ、マーカス・ダンストンよ、おまえら、何か、まずいと思わんかね?
"You don't see anything wrong with that?"

とわたくしは強く思いますよ。
ボビーのゲームこそ、パブリックでやらなくちゃいけないんじゃないか。ボビーのゲームだけが、パブリックでやる意味があるんじゃないのかよ。
ボビーは、世界中に嘘をついた。その嘘で、不特定多数の人々から儲けようとした。街中の人に、「胸にフックが刺さっててね、鎖がついててね、闘うぞ!生き残るぞ!って思ったから、痛かったけどがんばって登って、よい人間になったのだぁーっ!本買ってね」ってありもしない嘘を言ったんすよね。
だから、それをやってみせろと。2度目なんだからやり方は知ってるだろ、みんなにお手本をみせてやれ。
これこそ、白昼、街中に見られながらやんなくちゃぁ!

後にも先にも、なにしろこれがモーレツに残念です。青年2名とギャルの恋ゲームのほうを公開処刑する意味がわからない。
『お仕置きショー』として成立するのは、ボビーのゲームなのに。
ボビーを主役に4つもトラップを仕掛けて、『SAW 7』という映画はこれで楽しもうぜということなら、街中の人に見える場所で、ケーサツが60分間手出しできない場所、60分間誰も近寄れない場所、そんな状況設定を作り出してほしかった。

もっと言うと、えー、長々と書いておいてアレですが、やっぱ公衆の面前で60分もうだうだやってたらレスキューみたいな大部隊が来ちゃって別の映画んなっちゃうので(笑)、いいや、ボビーは60秒で。あとは全部、要らねぇ(爆)。ジョイスがいたオーブンの上に取り巻き3人縛りつけて、60秒の間にボビーは自分が体験したはずのトラップに挑戦して胸筋がちぎれて、友達とかビジネスパートナーを失えばいいんです。ジョイスさんは悪い人じゃないんだし。
で、新登場のデカさんかなんかも、要らねぇ。
7年間築き上げてきたジグソウ・ワールドにまったく必要ない"新ネタ"で上映時間の大半を無駄にするより、広げた風呂敷をちゃんと片づけないといけないのに、まるでその気がないなんて、ケヴィンよ、パトリックよ、マーカスよ、おまえら、何か、まずいと思わんかね?

ということで、解読なのか愚痴なのか、とても怪しい(明白)感じになって本当に申し訳ごさいません。
さ・ば・い・ぶ!

心ゆくまでさるお、もんち!

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