さるおです。
今季のリーガは意外とおもしろい。そうさ、バルサとマドリだけ、そんな時代が続くはずねぇ。
マラガに入った資本の是非とかね、というより外資のあり方というものは、多面的に物事をもっと考えてからの話でしょうが、んまとにかくリーガがおもしろくなっているわたくしとしては、街興し込みでマラガは応援しているし、レバンテのおっさんたちもおもしろいのです。レバンテの今季のふんばりようについては後日またよーく考えてみたいしな。バレンシアも今季はやっと定位置にいてくれて、強いっすね。で、さらによいことは、下位がそれほど痛々しくないということ。ちゃんと勝ったり引き分けたりしてるんすよね。
それにしてもまぁ、マドリったらもう強くて嫌んなっちゃうわけではありますが。バルセロニスタの感情にしては珍しく、わたくしには今季、"あの特有の"悲壮感がないのです。マドリに負けてもいい、というのとは違うんですが、なんというか、勝敗の、もっと向こうを観ている気がするのです。勝ってやろうとか、負けたら泣くぞとか、優勝だ連覇だと、そーゆーことより、どう進化するのかがとても大切。
もちろん進化はもう始まっていて、システムで言うなら3-4-3。選手で言うなら(怪我もありつつですが)セスクと
サンチェス。セスクが持つ、際立つほどに特異な感応力に最近ドキドキしております。ボールの有無じゃなくて、動きを予測する能力、読む力、これがやばい。最小限の動きでマークを振り切って、フリーになっている、スペースができている。移籍前はいろいろ思いましたが、この時期にレオと組ませることができてよかったっす。けっこう後ろの守備的なところまでやらされたりするマルチな人ですが、やっぱ、前の方にいるほうがおもしろいっすよね。
で、話はラーヨです。
ここんとこの強さのバルサにどう挑むか。それはもちろん、対戦するすべての監督さんに課せられた課題です。いつものやりかた(というものがある場合)で真っ向勝負に賭けるもよし、バルサ対策を施してもよし。どこまでマークを付けるのか、誰を誰がみるのか、ラインを上げるか下げるか、もっと言えば、ボールを奪いに行くか行かないか、攻撃できるとしたら組み立てるか放り込むか、いろんなことがあるわけっすよね。
個人的には、
コペンハーゲン(リーガじゃないけど)が最も勇敢で美しかったと思いますが、それ以外のこれまでの対戦相手だと、やっぱどーしてもバルサ選手を余らせてしまうパターンだったわけです。
男バルデスがボールを持ったところからもうビルドアップがはじまり、動き回ってポジションを修正し続け、常に数的有利を作っているというのがバルサです。これをやらせない。数的イーブンに持ち込む。それがラーヨさんの見事なバルサ対策。きっちりと、余すところなく、1人に1人ついたわけです。そしてボールの持ち主に強烈なプレス。やるな、と思いましたよ。攻撃は前線2人がサイドに流れてその後ろが出てくる形で、チャンスはあったと思います。
もちろんリスクはある。バルサの選手が動けばそれについてっちゃうわけで、レオがボールをもらいに下がったりすれば、ラーヨのゴール前はまさかの無人。でもそれはやっぱ、守備無しのリスクより数的イーブン効果が大きいと考えればやるしかないわけで。
結局はバルサがだにべす先生を動かすことでチャビのマークを外して、あれれーなんて言ってるうちにサンチェスサンチェスビジャという3-0になってしまうのですが、それでもラーヨのバルサ対策はいちおう機能していたと思うんすよね。
スコアだけだと"ただの圧勝"っぽくてわからないんだけれども、実際は今後の対バルサのヒントがつまってるゲームだったんじゃないかな。
心ゆくまでさるお、もんち!