2009年11月29日

映画『SAW VI』解読6(とはいえない妄想1) ジョンが目指す"完全性"と"より大きな全体像"

さるおです。
ネタばれ記事を通り越して妄想ですよ。今回は、ジョンの思想に少しでも近づいてみようという挑戦です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

2006年10月21日、ジョンの遺体が解剖されました。
2+0+0+6+1+0+2+1=12
ジョンの脳みそは、4まで量れる天秤で重さを量り、動かない針が指しているのは0.4です。
ギデオンビルの所在地はブレイク通りの11235。
1+1+2+3+5=12
Gideon Kramerは6文字+6文字で12文字。
1994年にすべてが始まり、2006年に終わった。とすれば、12年。ジョンとジルは十二支を知っていた。
FOUR WALLS BUILD A HOME.
ジグソウの"J"を頭文字に持つこのふたり。"John"も、"Jill"も、4文字です。

4とか12って、いったいどんな数なのかな。
内容自体はなんとなーくで読み流してだいじょぶっすよ。

最初の4という文字は、十字の形でした。プラス記号と同じね。普遍性や、"全体"というものを意味する数字です。こちらにもおもしろいことが書いてありますよ。
とても安定した数っぽい。テーブルや椅子の脚は4本だし、大半のほ乳類は4本足。なんだか、4枚の壁で丈夫な家ができそうだよ。
ダーウィンの進化論の適用性を心配していたジョンのことだから、きっと科学が好きなはず。なので、重要かどうかわからないけれども、もう少し付け加えてみます。
人の血液型は4つ、DNA(RNAも)の塩基は4種類、ほ乳類の心臓は4つに仕切られてます。
炭にもなって、ダイヤモンドにもなって、人体の2/3を占める、炭素の共有結合は4本。六方晶もグラファイトも、クラスター(フラーレン)も炭素。そして炭素の同位体を集めて12グラムになる量を1モルと呼んで、これは化学をやるときにとても絶対的な基準になるものです。
あと、四次元が"時間"だということも大事かもしれない。ジョンは"時間"というものを大切に扱っていた、それがあるとき、Time's an illusion.(時間なんて幻想にすぎない)と言って決別したんだもんなぁ。

時計の文字盤の12を1ヶ月だと考えてみると、1日は12°、昔は1日は12時間だった。で、月が12周するのが1年です。
次は時計の文字盤を水平に寝かせてみる。月が1周するのは30日、文字盤を30°きざみに区切ると十二支です。12という数を使って、方角を知り時間を測ってきたわけですね。よく似ているのが十二宮とか十二星座という考え方で、東洋にも西洋にもあります。このへんの話はじつはとても複雑っす。ここに五行という組み合わせが入ってきたり、太陽と月と惑星と星座と、いろいろ読まなくちゃいけない。そのへんの知識はさるおにはございませんが。
あと、12は単位にも使われます。12個で1ダース、12ダースは1グロス、12グロスだと1グレートグロスと言うらしい(ダース以外は使ったことないけど)。それから、平均律は1オクターブが十二音です。あとは、12ペンスが1シリングとか、12インチで1フィートとか。
球のまわりには、同じ大きさの球を、重ならず、接するように最大12個並べることができる。kissing number problemというやつです。
12というのは、1, 2, 3, 4, 6, 12で割り算ができる(約数は6つ)。で、この6つの数(1, 2, 3, 4, 6, 12)を全部足したら28ですね。6の約数(1, 2, 3)は全部足したら6、28の約数(1, 2, 4, 7, 14)は全部足したら28、つまり6と28は完全数です。こーゆー、約数の個数が完全数で、約数の和も完全数、というのはすっごく特別。なにしろ12の次といったら、608655567023837898967037173424316962265783077335188597
0528324860512791691264しか発見されてません。なんかもう、途方もない感じで、す、すごい。

ははーん、なんとなくですが、4のほうはしっかり安定しているっちゅー感じで、12のほうは、人類が一生懸命考えたら12だった、という数のように思えます。

さて、仏教には、因果論というのがおおもとにあって、行いとか思考とかにはそれに見合った結果(果報)がついてくるよという考え方です。もちろん善因善果、悪因悪果っす。
あー、とってもジョン的。
果報というのは、積み重ねて来世にまで持ち越しちゃう。悟りを開かないかぎり、いつまでもこのサイクルが終わらない。でも、真理を正しく理解することによって苦から脱する(悟りを開く)ことができるのだ、というのを説明しているのが"四諦(4つの真理)"で、その方法論が"八正道"っすよね。"八正道"は8つの徳、智慧のことで、欲をすてて、悪いことしないで、心穏やかになりましょう、などなどというのが"無常"という真理を理解する方法だ、と言ってるわけです。
"苦"ってゆーのは何なのかというのも、お釈迦さんが十二縁起(十二因縁)で説明している。ま、お釈迦さん自身は現世指向ですから、前世とか来世とか言ってないわけですが。
とにかく、出ました、4、8、12。

ギリシャ神話は12の神々に12の都市です。
旧約聖書ではヤコブに12人のコドモがいて、新約聖書ではイエスに12人のお弟子さんがいる。
アーサー王には12人の円卓の騎士がいて、12の戦いに勝って、反乱をおこす12人の王子を従わせる。
ヨハネの黙示録では、イスラエルの12の部族にはそれぞれ1万2千人がいて、合計で14万4千人。
3とか7と同じくらいに、12はあきらかな聖数っすね。これらにちなんで12という数は今でもよく使われてます、アメリカとかイギリスだと陪審員は12人とか。EUの旗は星が12個。Majestic 12なんつーのもあるし。

ジョンは、明らかにこだわっていました。
そしてもちろん製作者も、ちゃんとこだわってる。
『SAW』は、カミソリワイヤー、引火性ジェル、ヘッドギア、バスルーム。
『SAW II』の館には、覗き穴(ガス)、炉(オビ)、注射器(アマンダ)、ガラス箱の4つが仕掛けてあった。
『SAW III』のジェフが通ったドア(テスト)は、Face your fears(恐怖と向き合え)、Time to let go(手放す時間だ)、Here's your chance(ここにチャンスがある)で、最後にジョンが待っていた。
『SAW IV』のリグでは、See What I See(私と同じように見ろ)、Feel What I Feel(私と同じように感じろ)、Save as I Save(私のやり方で救え)で、その後にエリック・マシューズがいた。
『SAW V』では、ギロチン、瓶詰め爆弾、バスタブに電流、血を溜めるトラップ、この4つ。
『SAW VI』は息止め、首吊り救出、スチーム迷路、カルーセル。
1作ずつ、主要な登場人物の人数を数えてみてもそれを感じます。

ジョンがこだわっていたのは、聖数としての12ではないと思う。普遍性と全体というものを象徴する4と、十二支の12という数じゃないかな。
ジョンが目指していたのは、完全性、完全体、"すべて足りているという状態"なんですね。4が意味する"wholeness"に向かっていた。
But I assure you that the people being tested are a part of something much larger. They're connected. So in the end, all the pieces will fit together and it'll be clear.
被験者は、はるかに大きい全体の、一部である。彼らはつながっている。最後には、すべての断片がつなぎあわされ、全貌がわかる。
つまりジョンはとても大きな絵を描いている途中だということです。
The jigsaw piece that I cut from my subjects was only ever meant to be a symbol that that subject was missing something. A vital piece of the human puzzle. The survival instinct.
私が被験者から切り取ったジグソーパズル型の断片は、"生存本能"という、人間パズルが失った重大な一片。
But here she stands. She's clean, and whole.
ここにアマンダがいる。彼女は、清らかで、完全体だ。
ジョンはこのときのアマンダを、"生存本能"という重大な最後の一片を持った、完成したパズルだと言ってるんだと思います。欠損がない状態ね。

ははーん、こうなると、アマンダが経験したゲーム(テスト)の数も気になりますよ。ヘッドギア、神経ガスの館、リンを解放できるかどうか、ジョンはもしかしたらあと1つがんばってほしかったかもしれない。

ジョンはダーウィンの進化論を理解していたし、東洋の思想(十二支が1例)も理解していた。そしてジョンの思想はシンボリズムというものと密接に結びついていた。
因果応報というのはほんとにとってもジョン的です(特に1作目においては)。

すべて足りているという状態。それは4という数が意味するものです。
ふと気づいたのは、円もまた、完全を意味するということ。
The Game Comes Full Circle.
もしかしたらジョンは、マンダラ(曼荼羅/曼陀羅)を描いているのかもしれない。マンダラというのは、本質を表し、円を意味します。複数の要素が、ある秩序にしたがって配置されていて、全体が、ある世界観を表わしたもの。
ジョンが造ろうとしていた街は大きな"救済のマンダラ"だったのかもしれないし、ジョンが仕掛けたゲームはそれぞれが、マンダラの一部なんだろうなぁ。

FOUR WALLS BUILD A HOME.
4つの壁って、誰だろう。ジョン、アマンダ、ホフマン、ジル、これで4人。はたしてそうだろうか。
その家の中心にいるのは誰かな。マンダラの中心にいるのは誰かな。ギデオン・クレイマーかもしれない。
タップ(←大希望っす)はどこに描かれているのか。アダムさんやゴードン先生もいるでしょーか。

そうそう、4という数字は、"love"の代わりに使ったりもします。
それからついさっき、"ダーウィンの進化論"のダーウィンさんの名前(Charles Robert Darwin)も20文字だということに気づきましたよ。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 02:00| Comment(5) | TrackBack(0) | さるお発『SAW VI』予想/解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
映画おっかなくて観てないんだけど
さるおさんの数字の話、おもしろーい!!
Posted by のり。 at 2009年11月29日 16:24
ただ後付けで作られてきたと思ったSAW2以降でしたが、さるおさんの数字の話でそんなレベルでつながって作られてきたんならすごいっすね。それにしてもさるおさん物知りすぎですよー。カッコイい!
Posted by taka at 2009年11月29日 17:17
のり。さん
映画、ご観になればよいのにぃ〜。
おっかない、というか、"大コーフンの果てに痛い"のは1です。あとはもう、のり。さんなら笑って観られると思う。

数字っておもしろいっすよね。観念的にもだし、数字そのものも。
Posted by さるお at 2009年12月12日 19:33
takaさん
『SAW』って、3とか7とかに行かないところが好きっすねー。
"人間パズルの欠けた1ピース"的に、全6部作(7にならない)とかがいいなぁと思っていたのですが、順調に次も作るらしいし、こーなったら8部作か12部作にしていただきたいと、とても強く思っています。
Posted by さるお at 2009年12月12日 19:37
Posted by あ at 2015年03月04日 21:04
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