理想科学さんはもうインクもランプもスクリーンもなーんにも作っていなくて、今ある在庫を売り尽くしたら、プリントゴッコ周辺のあらゆるものが地球上から姿を消すわけです。で、本体の販売を終了した2008年5月30日の時点では、インクとかランプとか売り切るまでにきっと5年かかるよね、と見積もっていたところ、やっぱり2年で終わるね、ということがわかり、今は2009年の暮れっすから、もうそろそろ手に入れるのは不可能になるんだな、とまぁそーゆーことらしい。
1977年(昭和55年)、黄色くてでかくてかっこいいプリントゴッコB6が衝撃的に発売されたあのとき、かなりコーフンしながら銀座の伊東屋さんに行ったら店頭で実演販売やっててね、群がるオトナをかきわけて、いちばん前に行って、夢中で見つめてたもんです。
さるおにもできるかな。やってみたい、あの、ピカッてゆーやつ。いろんないろで、さるおがかいたやつをはがきにじぶんでいんさつするんだ。
だから、どーしてもほしかったから、勇気を出して言ったんです。「これください」って。
まわりには買ってる人はいなかった。みんな食い入るように実演を見てたけど、だれも買ってなかった。なんとなくさるおのが1台目のような気がして、ものすごく嬉しかったよな。
当時これを"よくできたおもちゃ"だと笑ったオトナなんていなかったと思う。まぎれもなく"すごい商品"だったし、斬新で革命的で、そしてとにかく、おもしろかった。
今でもおもしろいんだ、プリントゴッコは。
なのにいつしか、革命を起こした理想科学さん自身が、プリントゴッコを"よくできたおもちゃ"だと思ってしまった。きっとそーなんだよ。
おもちゃなんかじゃないのに。
理想科学さんはプリントゴッコ屋さんでいいのに。
販売のパイオニアの伊東屋さんのおねーさんがね、2年で終わっちゃいそうみたいってことを調べてくれたんです。伊東屋さんのおねーさんたちはよくモノを知ってるし、とても親身になってくれます。
で、焦ったわけですよ、ほんとに2年なら、2010年の暮れにはもうランプもスクリーンも買えないかもしれない。そしたら、やっぱあれかよ、彫刻刀かよ、木彫りかよ、ちくしょう、今までみたいにクリスマスに涙目になって年賀状の季節だと気付くさるお的スケジューリングじゃ間に合わねぇ。
クリスマスに彫り始めたってだめだ。何月から彫ればいいんだ。11月か、10月か、そしたら9月にはもう次の干支がちゃんとわかってないとだめだ。絵を描き始めるのがそのころだよ。無理だ。そんなの無理だ。9月に次の干支なんてわかりっこないよー。(そこじゃない)
できっこないよー、かぁさーん。
ということで、なんでもかんでも、今売ってるモノ全部、買ってしまいましたよ、5年分。買い占める勢いです。どどーん!
総額なんと6万5千円。(少し泣きながら)
これで5年ほどふんばる。
年賀状は毎年300枚ほど刷るので、7版だとして、5年間、35回ほどピカッとして10500回ほどがちゃんがちゃんとやりながら、ついに彫刻刀を研ぐ心の準備でもしようと思います。(たくさん泣きながら)
ついに今年も年賀状っす。(じゅうぶんに遅い)
みなさんもうご存じかと思いますが、来年はとらどしですよ。(正解)
獰猛な、とても獰猛な、おそろしいタイガーさんが描けました。
←クリックして拡大
完成までご紹介しますね。
心ゆくまでさるお、もんち!
あっという間にパソコンとプリンターが普及してしまい込んでいたのを思い出しました。
久しぶりに使ってみようと思います。
こういう商品がなくなってしまうのは残念ですね…。
プリントゴッコデジタルCD−1・・・なんかすごそう。どーゆーのですか?
そのプリントゴッコで作った作品って、どっかで見ることできるかな。
> パソコンとプリンターが普及して
ほんと。アナログなものってどんどん減ってくね。少しさみしいっす。さるおはね、さるおのプリントゴッコ時代が終わってしまったら、彫刻刀でふんばりますよ。
携帯撮影ですがホームページアドレス部分にデジタルCD-1の画像をアップしておきましたのでよろしければご覧ください。
昔のアルバムみたいな粘着固定シートに原稿を挟み、
それを本体に読み込ませ、インクリボンでプリントアウトする仕組みになってます。
長所は「手が汚れない」「カラーコピーに近いことが自宅でできる」
短所は「コストがかかる(カラーインクリボンカセットは1100円)
「プリントアウトされた画像はインクリボン特有の線が入ったり、原稿よりもだいぶ薄れてしまう」
です。
さるおさんの買い溜め画像は豪快かつ哀しいですね…。
私は不器用なのでさるおさんのように使いこなすことはできませんでしたが、
あの独特のインクの香りと使用後のランプの感触が大好きでした。
長文失礼しました。
見たよ!見た!いい感じっすねー。しかもすげー可愛い絵。これはY子さんの作品なのですか。
> カラーコピーに近いことが自宅でできる
うんうん、"おうちレベル"なら充分だし、ホンモノのカラーコピーより暖かみもありそう。
> 粘着固定シートに原稿を挟み、それを本体に読み込ませ、インクリボンでプリントアウトする
この原画は?Y子さんが描いたのかな。
キラキラっぽい星とかもあるし。ステキっすー。
原画よりちょっとソフトに仕上がるみたいだけど、かなりステキっすよー。
> インクリボン特有の線が入ったり、
あ、そうか、なるほど。図案によってはそこが残念な感じになってしまうのでしょーか。
でも、この短所を逆手にとった絵にできたらそれもおもしろいかもしれないなぁ。
> さるおさんの買い溜め画像は豪快かつ哀しいですね…。
"哀しい"と言われてみると、なんとも哀愁が漂っておりますね(泣)。
> 久しぶりに使ってみようと思います。
使ってみましたか?