2010年01月28日

映画鑑賞感想文『ブーリン家の姉妹』

さるおです。
『THE OTHER BOLEYN GIRL/ブーリン家の姉妹』を観たよ。
監督は『LONDON KILLS ME/ロンドン・キルズ・ミー』でみごとにかっこわるいダサダサの青春を演じていたジャスティン・チャドウィック(Justin Chadwick)。ははーん、このようなお方がこのような時代劇を撮るとは!
原作はフィリッパ・グレゴリーの同名小説、脚本は『THE QUEEN/クィーン』や『THE LAST KING OF SCOTLAND/ラストキング・オブ・スコットランド』のピーター・モーガン(Peter Morgan)。
出演は、アン・ブーリン役にナタリー・ポートマン(Natalie Portman)、メアリー・ブーリン役にスカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)、ヘンリー8世は『MUNICH/ミュンヘン』や『STAR TREK/スター・トレック』のエリック・バナ(Eric Bana)。

まず感じることは、おうさまはそうとうヒマだな、ということです(笑)。
正直、それに尽きる(笑)。
恋多き、というとステキ感がありますが、恋にとどまらずとにかくひじょーに影響されやすい、ブレまくりのおうさま。馬に乗って女子と出かけて自分だけ落馬するし、意中のギャルを射止められないと思うと小学生のように駄々をこねる、とてもかっこわるいダメっぷり炸裂のおうさま。
で、どんなにだめでもキングはキングっすから、一方的な命令で必ず恋は実るんですが、ということは女子も大変だな、と思います。おうさまの顔がエリック・バナとは限らないわけで。

さて、さるおは原作読んでませんが、この作品は『THE OTHER BOLEYN GIRL』ということで、"もう片方の"、つまりこれはメアリー・ブーリンのことっすよね。
なるほどなぁ、ととても思います。
この作品のアン・ブーリンは、かなり徹底した悪役なんすよね。ブーリン家にとっても大迷惑な黒い羊だし、メアリーへのいじめは陰惨の極みだし、ジム・スタージェス(Jim Sturgess)が演じた弟のジョージに至ってはもう、かわいそうすぎる運命。ご家族のみなさん、ほとんど気狂いのアンを娘あるいは姉に持ってしまったことが運の尽きっすよ。アンはとても頭がキレるんですが、ヒマなおうさまを手玉に取って貪欲にすべてを手に入れ、それでも止まらないキレ者らしい"やりすぎ感"。映画を観ていると、アンは悪魔だ!左手が6本指だ!ギロチンにかけろ!と素直に思えます、憎らしすぎて(笑)。アンに関する汚名返上ポイントは、弟とは寝てない、というあたりっすかね。
ちなみに、ナタリー・ポートマンがアン役というのはとてもステキっすね。おうさまにメアリーを無視する約束をさせて、おうさまが出て行った直後、産後のメアリーと視線を合わせるシーンの表情を見て、とてもいい演技をするようになったなぁと、とても思いましたよ。

おうさまを徹底して"おバカ"に描いたのはなぜなのか。"もう片方のブーリン娘"の話っすから政治色はまぁ排除できるといえばできるわけで、あるいはこーゆー解釈もあるのかもしれん。教科書的にはヘンリー8世さんというのはけっこうインテリで、語学も堪能だし、芸術にも造詣が深くて、スポーツマンだと、そーゆーことになってる人のはずですが。
ま、結婚離婚斬首、結婚離婚斬首、というのを飽きずに繰り返した人であるのは事実っすよね(爆)。それに国ごとふりまわされてるわけだから、史実に忠実な作品ではあるわけですね。

そしてスカーレット・ヨハンソン、いや違った、メアリー・ブーリン。この人はひたすら善人っすね、少なくとも劇中では。
ヨハンソンさんを持ってくるなんて、いかにもなキャスティングっす。
最後はアンの娘エリザベスを引き受ける、とても芯の強いメアリーさんです。この人がほんとにクリーンな人だったかどうかは知りません、フランソワ1世の愛人でもあったらしいわけで、映画のように、宮廷を去ってひたすら田舎暮らし、というわけにもいかないだろう。

ブーリン家というのは、アンとメアリーのわずか4代前まで、お百姓さんだったらしいっすね。それが絹織物をやろうと思い立ってロンドンに上京。お金を貯めて市長さんになったら息子がナイトの称号をもらった。ここから怒濤の快進撃っす。あちこちの爵位持ちの家とケッコンしまくり、娘をおうさまに差し出して、がっつりと勢力拡大、ついにはアンをおうさまに嫁がせる。す、すごい。
そしてあっという間に、ブーリンの名は消えました。なんだかすげーな。
でもここで血が途絶えたわけでもなく、エリザベス王太后とかダイアナさんセーラさんとかはメアリーの子孫。進化論のダーウィンさんもそうっすね。
アンは言わずと知れたエリザベス1世のママさんっすから、やっぱここんちの血はただもんじゃねぇなと、そんな感じがします。"英国とケッコン"したエリザベスを産めるのはあんたしかいないよ、アンさん、と思ってしまう。

今度、『THE OTHER BOLEYN GIRL/ブーリン家の姉妹』『ELIZABETH/エリザベス』『ELIZABETH: THE GOLDEN AGE/エリザベス:ゴールデン・エイジ』の順で見直してみようと思います。
今回のアン・ブーリンもだし、エリザベスさんにしてもほかの登場人物にしても、なにしろみなさん肖像画にそっくり。特にケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)のエリザベスさんはもう、まさにクリソツ。衣装もね、素晴らしい。見ただけで、あ、この服の肖像画あるよな、とすぐにわかっておもしろいっすね。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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