劇場未公開作品『RAILS & TIES/レールズ&タイズ』を観たよ。
監督はダーティ・ハリーのご令嬢アリソン・イーストウッド(Alison Eastwood)。今までは映画に出るほうばかりでしたが、監督業をやってみたら、なんというか、パパによく似てますな。
例によってアリソンのお兄さんのジャズ・ミュージシャン、カイル・イーストウッド(Kyle Eastwood)が音楽の係です。
出演はケビン・ベーコン(Kevin Bacon)、マーシャ・ゲイ・ハーデン(Marcia Gay Harden)、デイヴィ少年にマイルズ・ヘイザー(Miles Heizer)。
パパの作品、たとえば『MYSTIC RIVER/ミスティック・リバー』や『MILLION DOLLAR BABY/ミリオンダラー・ベイビー』や『GRAN TORINO/グラン・トリノ』を、単純にしてわかりやすくしたような、そんな作品です。そして、明るさが違う、と思いました。『ミスティック・リバー』は真っ暗で、『ミリオンダラー・ベイビー』はほぼ真っ暗な中にかすかな安らぎがあって、それらと比べると『グラン・トリノ』はずいぶん明るい。で、娘さんの『レールズ&タイズ』はけっこうまぶしい。
親子心中しようとするヨレヨレの母親、逃げのびても母親の死を自分のせいだと感じている孤独な少年、母親を轢死させた鉄道員、余命いくばくもない妻。うーん、ちょっとですね、お涙頂戴路線を堂々と爆走しすぎです。
それぞれが癒えない痛みを抱え、それでも少しずつ、自分が関わる相手を赦していく。すばらしいお話です。お涙頂戴すぎて泣けませんでしたが。
ケビン・ベーコンとマーシャ・ゲイ・ハーデンはすばらしい。とてもすばらしい。マーシャは最高。
物語の終わり、大事なのはそこから先の話だぞ、と思いましたが、とても希望に満ちたハッピーエンディングだったので、だいじょうぶそうっす。
心ゆくまでさるお、もんち!
ディラン・トマスのDo not go into that gentle into that nightが詠まれていると知りこの映画を見ました。
映画のストーリ事体が、まさにこのディラン・トマスの詩をなぞるよう。
>お涙頂戴すぎて泣けませんでしたが
不覚にも号泣してしまいました。
>物語の終わり、大事なのはそこから先の話だぞ、と思いましたが、とても希望に満ちたハッピーエンディングだったので、だいじょうぶそうっす。
2人の後姿をじっと見詰めてしまいまいた。
良い作品との出会いに感謝です。