『THE ROYAL TENENBAUMS/ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』を観たよ。劇場で観て、あまりのおもしろさに借りてきてまた観てしまった。相当すごい。笑いがとまりません。ハマる人はハマる映画、でも波長の合わない人もいそうだね。
監督は『RUSHMORE/天才マックスの世界』『BOTTLE ROCKET/アンソニーのハッピー・モーテル』のウェス・アンダーソン(Wes Anderson)。
脚本は、ウェス・アンダーソンとオーウェン・ウィルソン(Owen Wilson)。
出演は、ジーン・ハックマン(Gene Hackman)、アンジェリカ・ヒューストン(Anjelica Huston)、ベン・スティラー(Ben Stiller)、グウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)、ルーク・ウィルソン(Luke Wilson)、オーウェン・ウィルソン。豪華です。

テネンバウム家、天才ファミリー。
名前だけが、彼らのつながり、求めるものは、心のつながり。
"元"天才ファミリーの心の傷を10%の哀愁と90%の滑稽さで描いた、ほんと秀作です。
敏腕弁護士だった"世界で一番自分勝手な男"ロイヤル(ジーン・ハックマン)と、会計士ヘンリーに求婚されている考古学者の妻エセル(アンジェリカ・ヒューストン)。
子供のころ不動産売買に目覚め国際金融ビジネスの天才だったが、大人になった今が反抗期の長男チャス(ベン・スティラー)は、ある理由から、どこへ行くにもアディダスの赤ジャージで、子供と避難訓練ばかりしている。
子供のころ天才劇作家として懸賞金を稼いだが今はどこまでもマイペースなダウナーぶりで奇行を繰り返す長女マーゴ(グウィネス・パルトロウ)は、だんな(ビル・マーレイ(Bill Murray))と離婚。指が1本足りなくて、いつもラコステとフェンディにローファー履き。
子供のころ全米大会で前人未到の3連覇を成し遂げた天才テニスプレーヤーだったが今はひっそりと気弱な次男のリッチー(ルーク・ウィルソン)。自殺未遂するほどマーゴを愛していて、愛用ブランドはフィラ。
相当おかしなこの家族、ロイヤルが「ほんのわずかな誠実さに欠けていた」ために心はばらばらなのである。22年ぶりに放浪生活から戻ってきたロイヤルが、自分の死の体裁をいかに整えるかっていう、自分勝手極まりない目的が物語の焦点。
ついでに、天才ファミリーの一員になりたい隣人イーライ(オーウェン・ウィルソン)は完全に戦略ミスの壮絶に哀しい男。
まるで舞台劇のような展開の、色鮮やかでスタイリッシュな都会のおとぎ話。どの場面も動ではなく静、台詞も少なく盛り上がらない。しか〜しこのシュールなダサかっこいい世界、すごく記憶に残るのです。
役者の動きと台詞がとても少ないおかげで、あちこち見回していると相当笑えるおもしろい映画。凝りに凝ってつくった映画というのは、ひとりよがりで観客に伝わりにくいっていう側面もあると思うけれど、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』は丁寧に観れば、空回りせずにちゃんと伝わる素晴らしい傑作。
さるおが一番笑ったのがイーライの部屋。ものすごい絵がソファの後ろにかかっています、向かい合わせに。劇場でも、目に入ったとたんに大笑いがとまらなくなりました。ものすごいセンス。衝撃だぞ。欲しいなぁ、あの絵、ぜひ手に入れたい!もう一度観る方、これから観る方、見逃さないでね。
ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコの曲もすごい合ってる。
さるおはハマったタイプなので、おかしくっておかしくって、みんなに観せたい映画だなー。
ウェスの新作『THE LIFE AQUATIC WITH STEVE ZISSOU/ライフ・アクアティック』も観なければ。
心ゆくまでさるお、もんち!
私はベン・ステイラーの映画が好きなので、コレを見ました。うん。
最初見たときは衝撃は今でも忘れられません。
ベン、大好きです。『ズーランダー』も観ましたか?
さるおは、ベンとオーウェンが並んだだけでもう笑ってしまいます。
あー、どんどん思い出してきちゃいました。何度観れば気がすむのかわかりませんが、また観たい。借りてこようかな〜。
最近だとポリーマイラブを観ました。これも笑えました。
あの笑いのセンスは秀逸です。
ベン、すっごい"めぢから"だよね。マグナム!さるおも完全にやられちゃいました。
ポリーマイラブは観てません。観たくなっちゃったな。おもしろそう。
ミート・ザ・ペアレンツとか、他の観ました?
そのうちに見ようっと。
「ロイヤル〜」の服装から音楽から凝りに凝っているとか、アメリカの背景とかわからないと笑えない部分も多々あるとかいうお話でしたが、私はわからないながら気に入りました。
ユーモアってああいうのを言うのかなとまで思いましたもん。ボケと突っ込みとかそういうわかりやすい形でなく笑わせるってすごい!
> 「ライフ・アクアティック」!
ウェスの作品は全部観ないと気がすまないね(笑)。
本当に服装も音楽も凝りに凝ったね。思い出すだけでもおかしい!
ほんで、静か〜な映画でしたね〜。動か静かと聞かれて静だなんてもんじゃない。ぴたーっと静止したような映画でした。なのに、おっかしいおかしい!
何度でも観たいです。