2005年01月28日

映画鑑賞感想文『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』

さるおです。
『THE ROYAL TENENBAUMS/ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』を観たよ。劇場で観て、あまりのおもしろさに借りてきてまた観てしまった。相当すごい。笑いがとまりません。ハマる人はハマる映画、でも波長の合わない人もいそうだね。
監督は『RUSHMORE/天才マックスの世界』『BOTTLE ROCKET/アンソニーのハッピー・モーテル』のウェス・アンダーソン(Wes Anderson)。
脚本は、ウェス・アンダーソンとオーウェン・ウィルソン(Owen Wilson)。
出演は、ジーン・ハックマン(Gene Hackman)、アンジェリカ・ヒューストン(Anjelica Huston)、ベン・スティラー(Ben Stiller)、グウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)、ルーク・ウィルソン(Luke Wilson)、オーウェン・ウィルソン。豪華です。

テネンバウム.jpg

テネンバウム家、天才ファミリー。
名前だけが、彼らのつながり、求めるものは、心のつながり。

"元"天才ファミリーの心の傷を10%の哀愁と90%の滑稽さで描いた、ほんと秀作です。

敏腕弁護士だった"世界で一番自分勝手な男"ロイヤル(ジーン・ハックマン)と、会計士ヘンリーに求婚されている考古学者の妻エセル(アンジェリカ・ヒューストン)。
子供のころ不動産売買に目覚め国際金融ビジネスの天才だったが、大人になった今が反抗期の長男チャス(ベン・スティラー)は、ある理由から、どこへ行くにもアディダスの赤ジャージで、子供と避難訓練ばかりしている。
子供のころ天才劇作家として懸賞金を稼いだが今はどこまでもマイペースなダウナーぶりで奇行を繰り返す長女マーゴ(グウィネス・パルトロウ)は、だんな(ビル・マーレイ(Bill Murray))と離婚。指が1本足りなくて、いつもラコステとフェンディにローファー履き。
子供のころ全米大会で前人未到の3連覇を成し遂げた天才テニスプレーヤーだったが今はひっそりと気弱な次男のリッチー(ルーク・ウィルソン)。自殺未遂するほどマーゴを愛していて、愛用ブランドはフィラ。

相当おかしなこの家族、ロイヤルが「ほんのわずかな誠実さに欠けていた」ために心はばらばらなのである。22年ぶりに放浪生活から戻ってきたロイヤルが、自分の死の体裁をいかに整えるかっていう、自分勝手極まりない目的が物語の焦点。

ついでに、天才ファミリーの一員になりたい隣人イーライ(オーウェン・ウィルソン)は完全に戦略ミスの壮絶に哀しい男。

まるで舞台劇のような展開の、色鮮やかでスタイリッシュな都会のおとぎ話。どの場面も動ではなく静、台詞も少なく盛り上がらない。しか〜しこのシュールなダサかっこいい世界、すごく記憶に残るのです。

役者の動きと台詞がとても少ないおかげで、あちこち見回していると相当笑えるおもしろい映画。凝りに凝ってつくった映画というのは、ひとりよがりで観客に伝わりにくいっていう側面もあると思うけれど、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』は丁寧に観れば、空回りせずにちゃんと伝わる素晴らしい傑作。

さるおが一番笑ったのがイーライの部屋。ものすごい絵がソファの後ろにかかっています、向かい合わせに。劇場でも、目に入ったとたんに大笑いがとまらなくなりました。ものすごいセンス。衝撃だぞ。欲しいなぁ、あの絵、ぜひ手に入れたい!もう一度観る方、これから観る方、見逃さないでね。

ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコの曲もすごい合ってる。
さるおはハマったタイプなので、おかしくっておかしくって、みんなに観せたい映画だなー。

ウェスの新作『THE LIFE AQUATIC WITH STEVE ZISSOU/ライフ・アクアティック』も観なければ。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 08:17| Comment(8) | TrackBack(7) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
未だにオーウェンとルークが兄弟ってのが信じられません、似てない!
私はベン・ステイラーの映画が好きなので、コレを見ました。うん。
最初見たときは衝撃は今でも忘れられません。
Posted by gabriellle at 2005年01月30日 01:15
gabriellleさん
ベン、大好きです。『ズーランダー』も観ましたか?
さるおは、ベンとオーウェンが並んだだけでもう笑ってしまいます。
Posted by さるお at 2005年01月30日 02:35
コメント&TBありがとうございました。イーライの部屋の絵、おもしろかったですよね。そのときBGMでかかっていたのがクラッシュの「ロック・ザ・カスバ」という曲でした。ベンと2人の子供のアディダス赤ジャージも最高でしたね。こういう映画にもっと出会いたいっす。こちらこそよろしくお願いします。
Posted by 多感な奴 at 2005年02月03日 20:57
多感な奴さん
あー、どんどん思い出してきちゃいました。何度観れば気がすむのかわかりませんが、また観たい。借りてこようかな〜。
Posted by さるお at 2005年02月03日 22:50
ズーランダー、笑っちゃいましたよ!マグナム!!
最近だとポリーマイラブを観ました。これも笑えました。
あの笑いのセンスは秀逸です。
Posted by gabriellle at 2005年02月04日 00:08
gabrielleさん
ベン、すっごい"めぢから"だよね。マグナム!さるおも完全にやられちゃいました。
ポリーマイラブは観てません。観たくなっちゃったな。おもしろそう。
ミート・ザ・ペアレンツとか、他の観ました?
Posted by さるお at 2005年02月04日 21:08
 おぉ、私も見逃しましたよ、「ライフ・アクアティック」! あのトレーラー見て、もう嬉しくて何度も見ましたが、行きそびれちゃった。
 そのうちに見ようっと。

 「ロイヤル〜」の服装から音楽から凝りに凝っているとか、アメリカの背景とかわからないと笑えない部分も多々あるとかいうお話でしたが、私はわからないながら気に入りました。
 ユーモアってああいうのを言うのかなとまで思いましたもん。ボケと突っ込みとかそういうわかりやすい形でなく笑わせるってすごい!
Posted by ごるふ at 2005年12月29日 19:16
ごるふさん

> 「ライフ・アクアティック」!

ウェスの作品は全部観ないと気がすまないね(笑)。

本当に服装も音楽も凝りに凝ったね。思い出すだけでもおかしい!
ほんで、静か〜な映画でしたね〜。動か静かと聞かれて静だなんてもんじゃない。ぴたーっと静止したような映画でした。なのに、おっかしいおかしい!
何度でも観たいです。
Posted by さるお at 2005年12月30日 00:54
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