試合内容ではバルセロナの方がずっと上回っていたと思う。ぼくらは「素晴らしい試合をした」という自負とともにピッチを後にした。本来ならここで勝って、リーガの優勝を確実なものにしたかったけどね。バルセロナは、ベルナベウでも自分たちのプレースタイルを貫いた。それに対してマドリーはサッカーを放棄し、ロングボールばかりを放り込み、カウンターの機会だけを待っていた。
というようなことを首都のメディアにぶちまけるチャビ。わたくしはあなたを、心の底から愛しています。
バルセロナ戦で10人で戦うのはもううんざりだ。いつかわれわれが11人で試合を終え、相手が10人で終わるような機会があることを望むよ。素晴らしいスタジアムと素晴らしい観衆の中で、チームは引き分け、勝利の一歩手前まで近づいた。わたしの意見では、11人対11人なら極めて対等な試合だった。前半は、互いに相手の強さを知っているがゆえ慎重な戦いに終始し、どちらにも決定機はほとんどなかった。そしてその後、これまで何度もあったように、またしても11人対10人という状況になった。こうなれば、世界最強の相手に対し、ほとんどミッション・インポッシブルと言える。
そーでしょう、そーでしょーとも、おかわいそうにジュゼ。わたくしはあなたが、つくづくめんどくさい。
ということで、出ました、恒例のバトル(笑)。
クラシコというのはほとんど、ジュゼ・モウリーニョ vs. チャビ・エルナンデス、でございます。
マドリーは明らかに最初からカウンターを狙っていた。だが、このような守備的な戦い方も、十分に尊重するべきだと思う。多くのチームがバルセロナ相手にカウンター狙いのサッカーをする。ゆえに、レアル・マドリーが同様の戦術を使っても全く不思議ではない。どのチームも持ち前の武器を使って、自分たちの信じるサッカーを実践する。つまり、レアル・マドリーは自分たちの得意とするカウンターを使ったまでだ。
などとおっしゃるプジョルさんのなんとオトナなこと。
そしてさるおとしては、マドリの守備偏重を尊重してやらないとかわいそうじゃんか、と思うことにしますよ。それはプジョルの言葉を借りれば、マドリはあの豪華極まる選手層を抱えながら、他の多くのチーム同様、バルサ相手にカウンター狙いのサッカーしかできないということ。マドリはもう、パス回しという美しい武器を捨ててしまったということ。スペインのやりかたというものを諦め、プレミアみたいなフットボールが、彼らの信じるサッカーになってしまったということ。
10人になってしまうのは、ファウルで止めるしかないからです。バルサが相手をそうさせる。それだけのことだ。ほんとは気づいているんだろ、モウ。
同情ですな、同情。
つまり、わたくしはチャビの味方です。最近のチャビはけっこう過激ですが(笑)、彼がどれだけ尖ろうとも、わたくしは味方です。チャビはそれを、言ってよい。フットボールには正義があると、言ってよい。そう思っているから。
しかしまー、モウの野郎はクラシコ3つめ(4/27)終わるまで芝を刈らない気かな。暖かくなってきたし、ぐーんと伸びます、ぐーんと。草原っぽくなるかも。
田んぼになるほど水撒いたり、ついに砂まで撒いたかと思えば、今度は芝を刈らない大作戦。すごいお人だ。
わたくしは本当に不思議でしかたないのです。モウの野郎はバルサベンチに座っていた人です。バルサを内部から眺めたことのある人。それがね、バルサの哲学に感化されなかったというのが不思議。美しいモノに囲まれて触れて自分もその一部になれた過去がある。それなのに、その対極へ行こうとするわけです。
バルサのやっていることは確かにとても高度で難しい。思いついてすぐに実践できることじゃない。10年20年、30年かかって、研いで磨いて、できるかどうか。
だからね、つまりそれは、バルサを出たら、できないということでもある。モウがやりたいと思ってできることではないんだよね、すでに。だからもしも、パスサッカーというものでてっぺん獲りに行ってみようと思ったら、スペインしかない。バルサを除けば、おそらく、可能性はマドリしかない。マドリなら選手は揃えられるし、(途絶えそうですが)文化もあるわけで、ちゃんと目指して練習すれば可能性はある。
でもやっぱり、モウの旦那はカウンターが好きなのか。頭がいいというか、合理主義というか、すごいことではあるけれども、ホームスタジアムでボール支配率が20%でも平気という、そのハートの強さがわからねぇ。
タイトル獲りばかりでいいのか、フットボールはどこへ行った。そう思ってしまうのですよ、ジュゼ。
あと3つ、違うもん見せてくれ、とは思うけれど、さらに守備偏重かな、国王杯は。
でもまぁある意味、貴重なモノも観られましたな。モウ相手にゴールのないレオと、バルサ相手にゴールのないCR7が、ともにゴール、でもPKという(笑)。
まずは1-1で。
心ゆくまでさるお、もんち!