2006年11月22日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル2 『SAW III』の全貌

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

まずは3作品をふりかえり、それから『SAW III』をいろんな角度で眺めてみたいと思います。
それからね、完全解読マニュアル3の最後に、ものすごいことをね、2つ書きます。1つは、ものすごい血が流れますよ。

【SAWの法則】
[映画1本に主役は1人]
『SAW I』はローレンス・ゴードン、『SAW II』はエリック・マシューズ、『SAW III』はアマンダです。
[映画1本に喉切り1回]
タップ刑事、ザビエル、ジョン。
[ジグソウは最前列で見ている]
主役にはかならずジョンが張り付いて、3作品とも超間近でゲーム観戦しています。
[モニターは観客へのトリック]
モニター自体がトリックか、あるいは、観ている人物はジグソウではない。『SAW I』はゼップが観ていて、『SAW II』はトリック、『SAW III』ではジグソウになれないアマンダがモニター観てます。
[ジョンの仕掛けるゲームには勝つ方法がある]
カミソリワイヤーとかね、果てしなーく"無理"に近かった、おっさん出血多量で死んでっし。
あと、緊急事態による例外がひとつだけありました、ドリルで頭に穴開けられそうになった、『SAW』のジェフ。彼は、シン刑事の努力と幸運で、機械のドリル部分が外れ、おそらく死なずに済んだんですが、ありゃほんとに死んでておかしくないっす。20秒だもん(笑)。
でもまぁええです。
[アマンダの仕掛けるゲームに勝つ方法はない]
逃げ道が明らかに"ない"のは、『SAW III』のトロイ(全身ピアス男で爆死、扉は溶接)とケリーです。一見、ケリーのゲームには逃げ道があったように見えますが、酸のビーカーに手を突っ込んで鍵をとって、デバイスを開けたところで、なんとアマンダ登場(笑)。で、ケリーが「あんたかよ」って気が散っちゃって作業中断。たぶんあれで逃げ遅れてしまった。アマンダには逃がす気がない。"アマンダは卑怯者"だということについては次に書きます。
"アマンダの仕掛けるゲームには勝つ方法がない"ことについてはジョンが明言しています。これを信じることにします。
すると、『SAW II』の集団参戦のゲーム、あれはアマンダが作ってアマンダが仕切ったものだと思うけど、デザインドバイ、ジョンですね。頭を使えば逃げ道があったから。にわか作りの個性派集団は"協力しあう"ことができなかった、それが敗因です。
マイケルのヘッドギア、目玉の裏に鍵があったやつ、あれはどうでしょう?カミソリワイヤーですら"勝つ方法がある"に分類されるくらいっすから、ジョンの基準なら、目ん玉ほじくり返すくらいわけないな(笑)。ということはこれもデザインドバイ、ジョンということになります。
『SAW III』はどうかというと、ジェフがたすけられなかった3人は、ジョンの"テスト"です。生死の鍵を握っているのはジェフで、ジェフは自分が有利な状況だとわかると、とりあえず口頭で復讐だけはしているので時間をロスしてます。しゃべってないで作業に励めば、おそらくみなさん救うことができたはずだけど、どっちみちこれはゲームではなくテストなので、少し例外的な扱いだろうと思えます。で、死ぬ運命の3人には"生きる条件"が与えられない。とりあえずジェフに必死こいて謝るくらいしかやることがありません。(完全解読マニュアル1に書いたとおり、豚汁判事のときは"Let the game begin."って言ってたと思いますが)
アマンダが単独で仕掛けた(デザインした)ゲームはたったひとつ(トロイ)だけなのか。結果的に逃げる方法をなくしたという意味ではもうひとつ(ケリー)。それだけっすね。
また、ジョンのターゲットとなる主役以外はみんな単なる"コマ"であって死ぬしかない、という考え方もありますが、これにはアダムという例外があります。彼には、たすかる道があった。これについては映画『SAW』完全解読マニュアルに書きました。
[テーマは親子(家族)]
ローレンス・ゴードンとダイアナ&アリソン、エリック・マシューズとダニエル、ジェフとその娘、なんか知らんけど、親子ばっかり。ここにジョンとアマンダを入れても、血がつながってないというだけで、やっぱ父娘です。
『SAW』の母娘は保護され、ダニエルも、WILSON STEELまでおまわりは来ているわけで、やっぱり保護されているだろうと思います。
ローレンス・ゴードンについては、"生死が不明である"ということがわざとらしいほど強調されています。設備、スキル、薬品などは"生きている"ことを示唆しているし、ゴードンの死体だけは何が何でも見せてくれないということで、"死んでいない"と言っているとしか思えない。ということは、生きてます。生きてなかったら、さるお、怒っちゃう(笑)。
そして、エリック・マシューズが死んだかというと、これも違います。アマンダと大乱闘してましたが、互角の勝負で決着はつかず、映像は次のシーンに切り替わってしまいました。ということは、死体を見ていない以上、生きている、と思います。
コドモの安否がわからない、傷ついた親。このとおりになるとすれば、『SAW III』のジェフは血を流し娘はかろうじてたすかるはずですが・・・。

【アマンダというキャラクター】
「アダムさん、たすけに来たYO!うふ!」
アマンダはそう言って、アダムを窒息死させます。ルールを守り嘘をつかないキャラクターのジョンと違って、アマンダは卑怯者である、そう描かれています。(アダムに「解放しに来た」と言っているアマンダにとっては、あれが"たすける"行為だった可能性もありますが)
また、今でも飽きずに自分の腿を切ったりしてる、変わらないアマンダ。開眼してジグソウ教に入信した気になって本人もがんばっていましたが、すべては復讐のためだった。裁き、救済、赦しというジョンの目的とは大きく違っていました。(これについては完全解読マニュアル3に書きます)
なぜなら、たぶんアマンダは、もともと死んでいたからだと思う。他の多くのターゲットと違い、社会から脱落しているところからすべてが始まっている。かわいそうです、彼女は。地獄からスタートした彼女には、裁き、救い、赦すということができない。
アマンダは嘘をつくし、人殺しなんだね。

【なぜリンは選ばれたか】
アマンダがジョンに質問しています。「なぜ彼女なのか。腕がいいから?」
そしてジョンは答えています、「それも理由のひとつだ」と。
あ、そうですか、もっと他に強烈な理由があるんですね。3代目ジグソウ候補生だったかもしれない、というのと、アマンダのゲームのための単なるコマだった、という可能性については完全解読マニュアル1に書きました。他の可能性はこうです。
[娘探しゲームのプレイヤーだから]
娘を救うのはリンの役目だったかもしれません。本当は、リンを死なせてはいけなかった。
[ジェフの妻だから]
親子(家族)というテーマにそって、しかも前2作を踏襲するなら、"男性1人が生き残り、"家族の命を救うゲーム"のプレイヤーとなったあげく、人質にとられた家族の生死がわからないままになっている"という状況のために選ばれた。でも今回この法則は崩壊しちゃいましたね。"家族の命を救うゲーム"のプレイヤーになるのがリンなら、ジェフが"リンの夫だから"という理由で選ばれたのかも。
[ゴードンと同じ]
ゴードンとリンには共通点があります。浮気していて、ジョンに「あんた死ぬよ」と言った"患者に冷たい"外科医の同僚同士。つまり、同じ裁きと復讐をする理由がある。だとすると、"アマンダ大暴走"がなければ、無傷のリンはまだあんまり代償を払ってないです。本当は、リンが血を流し、リンが生き残り、だんなと娘を奪われる、という状況でなければいけないような気もします。なんだかリンに甘いな。『SAW III』を見る限りリンは、アマンダがルールを守りさえすれば無傷でたすかった。・・・あれれ?そーいえばアマンダは卑怯者なんだっけ?アマンダ、言ってたね、リンの首に爆弾取り付けた器具について「外そうとしてみてもいいけど仕掛けが難しいからねー。ちょっと間違えるとあんた吹っ飛ぶよ。だってあたしが作ったんだもん。(Or, you could try and take the collar off yourself. That could be tricky. The slightest knock in the wrong place could trigger it. I should know. I built it.)」と。
!!!
そもそも、外せるように作られてはいなかった!ありえます。リンが生き残る方法は、なかったのかもしれない。
もしかしたら、アマンダがルールを破った理由は、嫉妬だけじゃなかったかもしれません。
Yeah, that's right. I'm a murderer.
もし、アマンダがアマンダのキャラクターどおりで、"外せないデバイス"を作ったのなら、"殺すな""救え""赦せ"という内容の試練を与えられて挑発された時点で、もう師匠に勝ち目はないわけですが(涙)。

【溶けたテープは誰宛だったか】
完全解読マニュアル1にこう書きました。【ジェフ宛のテープはもう1本あった】と。で、そこにはルールやらゲーム開始の合図が、いつもどおり吹き込まれていたはずだとも書きました。
しかーし、観客が聴かされたテープは"保険(an insurance policy)"だと言っていて、何の保険かといえば、ジェフが負けた場合=ジョンがジェフに殺害された場合の保険です。でもね、ジェフがジョンを赦せれば=ジョンを殺さなければ、ジョンは生きてるんだから自分でしゃべりゃーいいわけっすよね。テープなんか使わなくても。
ということは、"処分されたもう1本のテープ"も、ジョンがしゃべれない状況で使われるはずだったんだ。つまり、殺されるんではなく、病死の場合です。ジョンの緊急手術が成功していなかったら、ジョンの死亡とともにリンの頭が吹っ飛んで、病室にはアマンダとジェフだけという状況があり得ました。この場合はアマンダとジェフだけで続きをやらなければならない。
ここで思い出すのは、ジョンは、アマンダをテストしているということです。"誰かの命を救う"というテストです。救うべきもうひとつの命、つまりジェフの娘の命です。もしかしたら、その役目は、アマンダに課せられるはずだった。殺しまくりのアマンダに、時間内にルールを守って命を救ってみろと、そういうことだったような気がしています。
"処分されたもう1本のテープ"、アマンダ宛だったかもしれません。

【アマンダはジェフとリンが夫婦であることを知っていた】
アマンダはリンに、モニターに映っている男(test subject)のゲームが終わるまでジョンを生かしておくように言います。ジェフの様子をジョンに報告するときも、彼(he)はたすけようとしたと言います。あるいは彼は予想より早い(He's faster than I expected.)と言っている。決して名前を呼ばない。
ということは、ジェフとリンが関係のある者同士だということを知っている。ジェフってありふれた名前ですけど、その名前に反応するだろうということで名前を伏せている。ジェフがリンの夫であることを知っていたっちゅーことだと思います。
もちろんジョンが"周到に準備した"と言っている以上、ジェフが現れたこと自体は驚きだった可能性は消えませんが。

【ジョンは死んだか】
『SAW』は、"これから起きること"の示唆が溢れ、"繰り返し"という伏線が張り巡らされていた作品でしたね。
さて、ジョンは喉を切られて死にました。死んだかな?あれれ?これとそっくりのシーン、観てますね。で、その人は死んでなかった。
タップ刑事です。
今度もまた、予言と繰り返しの法則が生きているなら、ジョンは生きている。
しかーし、ジョンが喉を切られ、"保険"のテープを再生するとき、リンの首の爆弾は爆発しました。アマンダはその爆弾を、ジョンの心電図をつながっていて、ジョンの死で作動すると言った。これが本当なら、さようならジョン。
もしも嘘なら、あるいは、急げばたすかるかな。リンが死んでしまった以上、ジョンをたすけられる外科医はゴードンさんしかいません。
急げゴードン、アマンダもたすけてやってくれ。

【ジョンがかけた"保険"の続き】
If you want to get her back, you'll have to play a game.
娘をたすけたければゲームをしろ。
ジョンが殺されてなお、ゲームが始まろうとしている。このゲームの予想は、というか、4作目と5作目に関するさるおの願望ですが、また別に書きます。

【『SAW III』のラスト】
最後に、ひとつがっかりしたことを書きます。SAWワールドの閉塞感についてです。
『SAW』のゲームの素晴らしさのひとつは、動けない、道具がない、という不自由さにあったと思います。セットはバスルームしかないわ、時間はないわで、リー&ジェームズが苦肉の策でやりくりしたワンカットNGなしの強行撮影と低予算ならではの閉塞感が、まるでホンモノの密室劇として、観客すら拘束していました。で、『SAW II』でもリー&ジェームズ作の"ジョンvs.エリック"の部分は、観客を拘束して単純すぎるトリックで見事に欺くという、素晴らしい成功をしてます。
『SAW III』はね、その閉塞感がない。ジェフのテストはせまいとこでがんばってましたけど、ジェフとジョンが対面したときにはもう、広いなぁ〜、明るいなぁ〜、っちゅー感じでした。
前2作は、バスルームに閉じこめられて終わるという、絶望で幕を閉じたわけで、今回も、せまいところにジェフを閉じこめて終わってほしかったなーと、ちょっと思いましたね。ところが、よくよく考えると、絶望で幕を閉じた前2作と違い、『SAW III』がたどり着いたのは"失望"だったことに気づきます。で、やっぱり素晴らしいなと、"人というもの"を語り出したなと、強く思うんでございます。詳しくは完全解読マニュアル3に書きます。

心ゆくまでさるお、もんち!


posted by さるお at 21:32| Comment(8) | TrackBack(0) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あたしゃ、さるおさんのことが大好きですヨ。
そもそも私がここに来たきっかけはSAWの解説だったのDEATH!

でも、いろいろ情報を集めた結果、IIIを映画館で観るのは断念いたしました。

客席で吐くのが確実と思われますので。

DVDが出るまで待つことにいたします。(グロシーンは早送りで薄目で見る)

でもね、さるおさんの解説は読みますよ。だって、面白さをぜんぜん損なわないんだもーん。

(でも、正直さるおさんは、ジグソウを過大評価していると思う。アマンダは出てきた時からダメだと私は思ってたし、その他にも突っ込みたいところがいろいろありました)
Posted by ばん太 at 2006年11月23日 15:22
ばん太さん

> いろいろ情報を集めた結果、

ばん太さんらしいねぇ(笑)。

> IIIを映画館で観るのは断念いたしました。

そうですかー。観てないのね。おもしろいのにぃ〜。

> ジグソウを過大評価していると思う。アマンダは出てきた時からダメだと私は思ってたし、その他にも突っ込みたいところがいろいろありました

ぜひおしえてください。アマンダ出てきた時ってことは1作目だよね、ばん太さんってもしかしてすごい推理力かもよ。おしえてください。突っ込み、よろしくお願いします。
Posted by さるお at 2006年11月24日 00:56
さるおさん、こんばんは。
またまた素晴らしい記事をありがとうございます。
細かい部分を思い出しながら読ませていただきました。

さるおさんが残念に思う部分、よくわかります。
今回の閉塞感は、どちらかと言えば物理的なものではなく、精神的なものでしたね。
どうしても過去から脱出できないアマンダの"閉じた心"と、それを哀しむジョンの絶望感。
うーん深いドラマになってきたな、と思いますが、やっぱりバスルームで「Game Over!」と誰かが言われないと落ち着かない、ワタクシです(笑

ああもう、この先、どうなるんでしょう。。。
エリックは生きている、はずだし!!!(笑
Posted by うな at 2006年11月24日 03:08
>ばん太さんってもしかしてすごい推理力かもよ。

勘弁してください。推理力なんかありません。
印象としてそう思った。ぐらいのことです。

アマンダについて思ったのは、「なんでコイツの生存条件はこんなにヌルいんだ?」という疑問を感じたこと。(絶対反撃してこない相手を一方的に切り刻めばいい、緊急避難が認められるに決まっているから法的責任の心配もいらない)
ジグソウのゲームは、「心理的に乗り越えることが非常に困難なハードルをクリアして、失うことが耐えがたいものを自ら手放すこと」が生き残る条件だと思うのですが、アマンダのゲームには、当てはまらない、と思いました。
また、生き残ったアマンダの表情や台詞は、カルトにはまった信者の態度じゃないか、と思いました。
というわけで、アマンダは見るからにダメな女だし、ジグソウに対しても、公正なゲームマスターだとは思えませんでした。

その後のアマンダの言動も「私はジグソウを理解して彼から選ばれた特別な人間なのよ、私はお前たちに何をしてもいいの。だって私は特別なんだもの」というものです。
自分でものを考えるアタマもなく、自制心もなく、ルールを守るつもりもない、トラの威を借る狐、そのものです。

Iのアマンダゲームはテストではなく洗脳で、目的は、ゼップよりマシなゼップの後釜を作ることではなかったでしょうか?ジグソウの後継者なんかではなくて。(アマンダにつとまるワケがないではありませんか)

他はまた思い出しつつ書かせていただきます。
Posted by ばん太 at 2006年11月26日 13:15
うなさん
こんばんはー。

> 今回の閉塞感は、どちらかと言えば物理的なものではなく、精神的なものでしたね。

うん。物理的に(肉体的に)大ピンチなのはさ、見慣れちゃったというか(笑)、大前提になっちゃったんだよね。今回はそこにプラスで精神的な悲壮感が加わったってことなのかもしれんけど、いや、とにかく、うなさんがおっしゃるとおり、過去から脱出できないアマンダの"閉じた心"と、それを哀しむジョンの絶望感。まさにそれっすよねー。深い。

> やっぱりバスルームで「Game Over!」と誰かが言われないと落ち着かない、ワタクシです(笑

わかるわかる!懐かしの、そして思い出のバスルームに閉じこめられて終わりたい。(さるおがビョーキ?)

> エリックは生きている、はずだし!!!(笑

この件については、完全解読マニュアル3に書いちゃったんだけど、どうでしょーか?
Posted by さるお at 2006年11月27日 00:36
ばん太さん

> 「なんでコイツの生存条件はこんなにヌルいんだ?」

これは同感だよぅ。さるおも、""How much blood will you shed to stay alive?"で、自分が痛い思いしろよと、それがゲームの特徴だったのに、アマンダとリンだけは、他者の血を流せと強いられています"と書きましたが、そうだよね、アマンダの最初のゲーム、あれはヌルい。
同時に、リンのゲームもヌルさは同じだね、生かすか殺すか、ゴールが違うんだけど。
とにかく、たしかに、ばん太がおっしゃるとおりで、アマンダのゲームはちょっとおかしいね。
生き残ったアマンダの言動が、カルトにはまった信者の態度、というのもこれまたよくわかります。
ジグソウが公正なゲームマスターではないという点も含めて、たしかに客観的に見ればばん太さんの言うとおりだよ。さるおは「それでもこれがSAWワールドなのかなぁ」って思っちゃったんだなー。

> 目的は、ゼップよりマシなゼップの後釜を作ることではなかったでしょうか?ジグソウの後継者なんかではなくて。

なるほどー。第2のゼップか・・・これはあり得る。ジグソウの後継者を探して育てる、そんな気なんてないんだってことだよね。うん、考えてみます。どうもありがとうね。
Posted by さるお at 2006年11月27日 01:01
私の妄想的解釈を聞いていただけるでしょうか。

そもそも、ジグソウを誕生させたのは、ジョンのDr.ゴードンに対する逆恨みでした。
告知を受けたジョンは、よほど恐怖し、絶望したのでしょう。たぶん、「心が折れた」状態になったと思います。
ゴードンのせいでガンになったわけでもなく、治療ミスで命を縮められたわけでもないのに、「死の宣告」をしたゴードンに対して、復讐心を燃やしました。
ジョンの心の大部分はゴードンで占められていると思います。
ゴードンを、自分と同じように絶望させ、屈辱にまみれた死を与えることが「SAW]のゲームの主目的だった。と思います。
ゴードンに本当に期待したことは、葛藤の末
・アダムを殺す(医者のくせに自分が助かりたいばっかりに殺人をする。)
・足は切れない(妻子を助けるためでも自分を傷つけられない。)

という屈辱を味合わせたかったんだ思います。

ところが、ゴードンは、正反対の行動を取りました。
最後まで人間性を捨てず、尊厳を守った上で、どうしても必要ならば、身を切る覚悟も示して見せた。

押し付けられた狂ったルールなど無視して、真人間のルールに従って行動した。

だから、ジョンはゲームの結果にとても不満を持っていると思います。
これでゴードンを殺しても、たぶんジョンは気が済みません。

だから、ゴードンは生きている。と私は思います。

かといって、ゴードンは自由の身にはなっていない。どこかに監禁されながら、何とかしてジグソウを出し抜くこうとしている。

というのが私の解釈です。

ルールや基準が非常にいい加減で、都合のいいときだけ公正を装っているジグソウは裁きと赦しの神などではありません。
ジョンが自分をごまかすために被った仮面に過ぎないと思います。

裁きと赦しの神というならば、自らの作った原理原則に自ら縛られなければならない筈です。

Posted by ばん太 at 2006年11月28日 23:06
ばん太さん
妄想的解釈、大歓迎だよー!
で、わかったぞ、"ジグソウを過大評価している"ってばん太さんに言われたのがなんでか。"裁きと赦しの神などではありません"ってことなんだよね?
そうです、おっしゃるとーりっす。異論ない。
えっとね、さるおはジョンのとこをほとんどサイコパス(ほんとは何て言うの?APD?)だと思ってます(記事に書いたよ)。ゲームマスターとしても完璧だとは思ってないです(記事に書いたよ)。だから、さるおがジョンを"裁きと赦しの神"だと個人的に評価してるわけではなくてね(笑)、この作品は自分を神格化した男の話だろうと、神の視点を持った男の映画だろうと、そう解釈しているだけです。こんでどうだい?

> ゴードンを、自分と同じように絶望させ、屈辱にまみれた死を与えることが「SAW]のゲームの主目的だった。と思います。

なるほどー。"思い知らせる"のが主目的、ではなくて、もっとスペシフィックなのね?

> ゴードンに本当に期待したことは、葛藤の末
> ・アダムを殺す(医者のくせに自分が助かりたいばっかりに殺人をする。)
> ・足は切れない(妻子を助けるためでも自分を傷つけられない。)

すると、ノコギリは足を切るための道具ではなくて、"情けない気持ちにさせるため"の道具?
ここに、アダムの生死に関わらず、「足切り」は含まれないんすか?
足切って、たとえ生きて地下から出られても、片足ないわ浮気バレるわで、ゴードンが築いてきた人生は総崩れです。もとの生活には戻れない。これで思い知らせたことにはならない?"死を与え"なきゃだめかな。
Posted by さるお at 2006年11月29日 10:03
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック