スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、オリバンダーさんについて考えてみたいです。
基本的にはネタばれエントリーなのでご注意ください。(究極の重要ネタばれ個所は反転色にしてあります。)ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
"Ah yes... yes, yes. I thought I'd be seeing you soon. Harry Potter."
ハリー・ポッター、あなたが来るころだと思ってましたよ。
"You have your mother's eyes. It seems only yesterday she was in here herself, buying her first wand."
あなたはママさんの目をしている。彼女が杖(10と1/4インチ、ヤナギ、Charm向きのよい杖)を買いに来たのが昨日のようだ。
Mr. Ollivander moved closer to Harry. Harry wished he would blink. Those silvery eyes were a bit creepy.
オリバンダーさんはハリーに近づいた。ハリーはまばたきができなかった。オリバンダーさんの目はちょっと不気味だった。
これがオリバンダーさんとの出会いです。
ハリーが来ることを知っていたオリバンダーさん、驚異の記憶力で顧客全員を覚えている人だけど、それでもやっぱりリリーの目は、とても"特別"だったんだな。
そのリリーが来店した日のことを、ざっと20年以上の昔なのに、"昨日のようだ"と言ってます。オリバンダーさん、おいくつなんでしょうか?まさかあんたも長生きしてるんじゃ、とさるおは少し疑っています。どことなく、creepy(不気味)なオリバンダーさんを。
そしてジェームズの杖の話(マホガニー、11インチ、しなやかで、力強い、Transfiguration向きの杖。それがジェームズにはぴったりだった)から、"杖が魔法使いを選ぶ"という話へ。
Mr. Ollivander had come so close that he and Harry were almost nose to nose. Harry could see himself reflected in those misty eyes.
オリバンダーさんはもっとハリーに近づいた、鼻と鼻がぶつかるくらいに。ハリーは、自分がオリバンダーさんの瞳に映っているのが見えた。
じーさん、近づきすぎ(爆)。
"And that's where..." Mr. Ollivander touched the lightning scar on Harry's forehead with a long, white finger.
「それは・・・」オリバンダーさんは白く長い指でハリーの額の稲妻型の傷跡に触れた。
!!!
これとそっくりな場面が後々出てくるんですが。
Voldemort raised one of his long white fingers, and put it very close to Harry’s cheek. “His mother left upon him the traces of her sacrifice … this is old magic, I should have remembered it, I was foolish to overlook it … but no matter. I can touch him now”
Harry felt the cold tip of the long white finger touch him, and thought his head would burst with the pain.
ヴォルディは、白く長い指を、ハリーの頬すれすれのところまで上げた。
彼の母親は犠牲の跡を残した。いにしえの魔法、そんなことはを覚えているべきだったのに、私は愚かにもそれを見落としてしまった。でももういい、私はもう彼に触れることができる。
ハリーは、白く長い指の冷たい指先が触れるのを感じた。頭が痛みでいっぱいになった。
例の墓場で、ヴォルディも同じように、ハリーにものすごく近づいて、そして白く長い指でハリーに触れた。
何か変だなぁ。
なんだかやたらと近づいて来て、そして大事なことを言い、白く長い指で傷に触れる。
ハリーは、なぜか鼻の穴を巻き尺で測られて(笑)、いろんな杖を試しますね。
"Tricky customer, eh? Not to worry, we'll find the perfect match here somewhere -- I wonder, now - - yes, why not -- unusual combination -- holly and phoenix feather, eleven inches, nice and supple."
Harry took the wand. He felt a sudden warmth in his fingers. He raised the wand above his head, brought it swishing down through the dusty air and a stream of red and gold sparks shot from the end like a firework, throwing dancing spots of light on to the walls. Hagrid whooped and clapped and Mr. Ollivander cried, "Oh, bravo! Yes, indeed, oh, very good. Well,
well, well... how curious... how very curious... "
難しいお客さんだな。でもだいじょうぶ、あなたの杖は必ず見つかる。これはどうか、そうだ、これかもしれない、めずらしい組み合わせの杖、ヒイラギとフェニックスの尾羽、11インチのしなやかなよい杖ですよ。
ハリーがその杖を手に取ると指があたたかく、振るとゴールドと赤のスパークが花火のようにほとばしり壁を照らした。ハグリッドは声を上げて手を叩き、オリバンダーさんも叫んだ。
ブラボー!そうだ、これだ、たしかにこれだ。なんと、なんと興味深い。とても興味深い。
何がそんなに興味深いのかというと。
"It so happens that the phoenix whose tail feather is in your wand, gave another feather -- just one other. It is very curious indeed that you should be destined for this wand when its brother why, its brother gave you that scar."
"Yes, thirteen-and-a-half inches. Yew. Curious indeed how these things happen. The wand chooses the wizard, remember.... I think we must expect great things from you, Mr. Potter.... After all, He-Who-Must-Not-Be-Named did great things -- terrible, yes, but great."
Harry shivered. He wasn't sure he liked Mr. Ollivander too much.
あなたの杖にはフェニックスの尾羽が入っている、そしてもう1本だけ、その不死鳥の尾羽が使われた杖がある。その兄弟杖があなたにその傷を負わせたときに、あなたはこの杖を持つように運命づけられた。13と1/2インチ。イチイ。こんなことが起こり得るとは。
杖が魔法使いを選ぶ。あなたは偉大なことを成し遂げるでしょう。"名前で呼ぶことができない彼"は偉大なことをした・・・たしかに恐ろしいけれども、偉大なことを。
ハリーは身震いした。オリバンダーさんのことはあまり好きじゃないと思った。
"great"の意味は、"でかい"ということの他によい意味があります。素晴らしいとか。通常はグレートだっつったら褒め言葉です。
オリバンダーさん、なんでヴォルディを褒めるんだ。
大量虐殺のことだとしたら、恐ろしいだけでグレートだとは言えません。ということは、"不死に至る方法をみつけた"という意味だと思います。方法は恐ろしいけれども、"不死"というのは偉大なことだと、誰にもマネできないようなすごい状態に辿り着いたと、そーゆー見解かもしれません。
ただやっぱり、"白く長い指"以外にも、オリバンダーさんとヴォルディに共通点があることは否めません。"不死"というものはグレートだと思っている。
オリバンダーさんは、(『HBP』のネタばれ→)最後の顧客ネビル・ロングボトム(Neville Longbottom)に杖を売り、1996年7月31日、奇しくもハリーの誕生日に行方不明になります。それと時を同じくしてデス・イーターのみなさんは活動を活発化します。
オリバンダーさんは、"ショーケースに飾られていた紫色のクッションの上のあの杖のヒミツを知って、もしもネビル(ロングボトム家)に"返したのでないならば、杖とともにどこかに消えたんじゃないかと思う。
行く先は、2つに1つ。ハリーの元か、あるいはヴォルディの元へ。
オリバンダーさんはこう言ってます。
"in the wrong hands... well, if I'd known what that wand was going out into the world to do...."
持ってはならない者が持つことになった、もしどうなるかわかっていたら・・・
そしてハリーに、"great things"を期待するとも言ってます。
ならば、この言葉を信じて、オリバンダーさんはデス・イーターのみなさんから逃げているんだと思います。ヴォルディから、あの杖を守ろうとしているんじゃないか。そしていつか杖を持って、ハリーの元に現れるんじゃないかな。
さて、オリバンダーさんは、ある2本の杖を作りました。杖は自らオーナーを選び、1本は悪用された。月日が経って、今、兄弟杖がその”尻拭い"をしようとしています。
ここまで考えてくると、そもそも、なぜ兄弟杖が存在するのか、気になります。
オリバンダーさんの、自分とこの商品説明をもとに、なぜ兄弟杖を作ったのか、次の記事で考えてみようと思います、かなり壮大な妄想ですが(爆)。
"Every Ollivander wand has a core of a powerful magical substance, Mr. Potter. We use unicorn hairs, phoenix tail feathers, and the heartstrings of dragons. No two Ollivander wands are the same, just as no two unicorns, dragons, or phoenixes are quite the same."
すべてのオリバンダー製品は強力な魔法の核を持っている。私たち(オリバンダー)はユニコーンのたてがみと、フェニックスの尾羽と、ドラゴンの心臓のを使う。まったく同じユニコーンが2頭いないように、ふたつとして同じオリバンダー製品は存在しない。
なるほどー。
心ゆくまでさるお、もんち!
でも、ネビルにキッチリ杖を売ってからドロンしているので、ハリー側だと信じています!!
実はさるおさんのブログに入り浸ってました。
今回の更新で勝手に文中リンクしてしまいましたが不都合があるようなら言ってください。
できれば私の妄想に突っ込みをいただけるとありがたいのですが・・・。
ヴォルデモートの肉体は何故消滅したのかが謎です。
さるおさんの推理をお願いしたいとこですが。
本文と関係なくてすみませんm(__)m
オリバンダーさんて、いい人なのか悪い人なのか、紙一重な感じするよね。能力とか血筋とか、何かが特別なんじゃないかなぁ。
グルグル巡った結果、さるおもハリー側だと信じてるけど。
そうそう、ネビルの杖も気になるけど、さるおね、DDの杖の行方も気になります。今どこにあるんだろう?
来てくれてありがとーう!嬉しいっす。
文中リンクも大変に光栄です。どうもありがとうね。
> ハリーがホークラックスになったとして、ヴォルデモートが死んだのでホークラックスとしての機能を果たした。
ポッター襲撃時にはすでに、ヴォルディはHorcruxesをいくつか作ってます。もう分霊してあるということは、ハリーへのAKが跳ね返ってきても、死なないよね。"ハリーはホークラックス"か、あるいは”ハリーはホークラックスだった"かに関係なく、ヴォルディは死なない。
リリーの愛の守護のことをDDは、"額の傷ではない"と言ってます。ヴォルディが言う"犠牲の印"は同じことを指していると思うので、これも傷ではない。目には見えないんだと思うなぁ。額の傷は、呪われた傷。ヴォルディがつけた傷です。
なので、傷を経由してヴォルディの魂が往復したっちゅーのは、うーん、どうだろう。
Horcruxの作り方や機能の仕方、それがわからないので推理がむずかしいんだよねー。
> ヴォルデモートの肉体は何故消滅したのかが謎です。
愛によってAKを跳ね返された。本来ならAKで死ぬところ、分霊してあるから死ななかった。Horcruxは"霊"を保存するモノなんだよね。"肉体"を保存するためのモノじゃない。
だから"霊"(分割してあるので、霊の"部分"だね)は残り、AKで肉体の方は死んじゃったんだと思う。
肉体が、"消滅"したのか"死体"になったのか、これは後者であるべきだと思うので、そこがuticaさんは疑問なのかな。
ところで、ダンのポロリ、あれがほんとにポロリならばハリーは死ぬわけで、ものすごい気になるなぁ。