スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、兄弟杖ついて考えてみたいです。
基本的にはネタばれエントリーなのでご注意ください。ネタばれコメントも大歓迎なので、そっちも気をつけてね。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
"Every Ollivander wand has a core of a powerful magical substance, Mr. Potter. We use unicorn hairs, phoenix tail feathers, and the heartstrings of dragons. No two Ollivander wands are the same, just as no two unicorns, dragons, or phoenixes are quite the same."
すべてのオリバンダー製品は強力な魔法の核を持っている。私たち(オリバンダー)はユニコーンのたてがみと、フェニックスの尾羽と、ドラゴンの心臓のを使う。まったく同じユニコーンが2頭いないように、ふたつとして同じオリバンダー製品は存在しない。
ふたつとして同じオリバンダー製品は存在しない。
これはどういう意味かな?
天然素材だしハンドメイドだから、同じに作ろうと思ったところで同じにはならない。そーゆー意味でしょうか?
それとも、人が十人十色なように、杖も十本十色であるべきで、同じ素材の組み合わせのものは作らない。そーゆー意味でしょうか?
前者はあまりにマグル職人的な発想なので(笑)、後者で考えてみます。
同じ素材の組み合わせのものは作らない。
それはたとえば、"ユニコーンとオークという組み合わせ"のことを指すのか、あるいは"このユニコーンの尾っぽとそのオーク"を指すのか?
これまた後者のはずですね。
オリバンダーさんはフェニックス、ユニコーン、ドラゴンしか使いません。そして木材はおそらく誕生木の13種類。もしも前者だとすると、39通りの組み合わせしかないです。ユニコーンの場合は尾髪を使ったりたてがみを使ったり、使える部位がいくつかありそうだけど、それにしたって足りない。だから後者です。
ある1頭のユニコーンの尾髪と、このオークの木、この組み合わせでは1本しか作らないよと、そーゆーことです。
では次に、1頭のユニコーンが尾髪とたてがみの両方を杖職人に提供することはあるのか?
これはYESだと思います。魔法界広しと言えどもそうそうユニコーンがうろついているとは思えないので、手に入れるのは容易ではないはずだから、1頭の生物が一生を通じて1本しか杖を生み出せないとすると、これでもやっぱり足りません。
ならば、1頭のユニコーンが、尾髪複数本やたてがみ複数本をひとりの杖職人に提供することはあるのか?
Priori Incantatem(詳しくはこちら)という現象がある以上、答えはYESです。ただ、兄弟杖が敵としてぶつかり合うことは非常に珍しいはず。シリウスはPriori Incantatemについて多くを知らず驚いてました。ダンブルドアも"... a very rare effect will take place."と言ってます、この現象は非常にレアだと。
さてさて、オリバンダーが使用する杖のコア素材となる生物は、おそらく、捕獲しやすい順に、ドラゴン、ユニコーン、フェニックスだと思います。
ドラゴン・チェイサーなる職業がある以上、ドラゴンの捕獲は可能。
通常はユニコーンに近寄れるのは女子のみなので、ドラゴンより難しそうです。
ただし、ドラゴンに心臓は1つしかないわけで、これが手に入るときというのはドラゴンが死んだときということになる。一方で、たとえば1頭のユニコーンから尾髪13本とたてがみ13本を採取するという効率のいい仕入れ、これは可能かもしれません。
ところがフェニックスは捕獲が非常に難しい。ほとんど不可能と言っていい。それに、たとえ捕まえたとしても、フェニックスは瞬時に姿を消すことができるので、無理矢理に羽をむしろうとしたら逃げるに決まってる。
いや、もちろん、先ほどの例えのユニコーンだって、1度に尾髪13本とたてがみ13本を引っこ抜かれるのはムカつくだろうと思うので、そんなに自由に採らせてくれないとは思いますが(笑)。
となると、そもそもの疑問は、魔法生物は自ら杖の材料を提供してくれるのか、それとも魔法使い(杖職人か猟師か)が無理矢理奪うものなのか、あるいは、その生物が死んだときに初めて手に入るものなのか、ということです。
ドラゴンの場合はともかくとしても、ユニコーンについてはまぁ無理強いが可能だとしても、少なくともフェニックスは自ら杖の材料を提供してくれた場合にだけしか材料は手に入らない。つまり、その杖の存在は、フェニックスの意志(同意)だということになります。
フォークス(Fawkes)は、オリバンダーさんに、杖2本分の尾羽を提供した。なぜか?
オリバンダーさんは、毒を持った不死の象徴イチイで1本、そして邪悪を祓う神聖の象徴ヒイラギでもう1本を作ります。なぜか?
ここで、誕生木を思い出してみます。樺、ななかまど、トネリコ、ハンノキ、柳、サンザシ、オーク、ヒイラギ、ハシバミ/ヘーゼル、ぶどう、ツタ、葦、ニワトコ。
!!!
ぶわぁーっ、イチイなんてないじゃないの。
ヴォルディの誕生木なら樺です。
オリバンダーさんはハリーの杖の材質の組み合わせを"unusual"だと言ったけれど、ヴォルディの杖のほうがもっとレア品じゃんかYO!
不死の鳥の羽を、不死の象徴のイチイに入れる。杖もヴォルディも不死に向かってまっしぐら。つまり、もしかしたらHorcruxに向かってまっしぐらな杖です。どうしてオリバンダーさんはこんなキケンな杖を作ったんでしょう。
そして同時に、癒しの鳥の羽を、邪悪を祓うヒイラギに入れた。不死の杖がもし邪悪な存在になるのならば、まるで、あらかじめ、それを片づけようとしたかのように。
あまりに長くなりそうなので、えっと、続きはまた次回書きますね。
心ゆくまでさるお、もんち!