スーパーポッタリアンなので、愛を込めて、さるおのハリポタツアーは、グリンゴッツ強盗団に参加しましょう。
『DH』の完全ネタバレです。コメント欄も含めて、すごーくご注意ください。
ハリポタ辞典のもくじはこちらです。
26:Gringotts
その小さな寝室で、トリオとグリップフックはすべての準備を整えました。
トリオを信用し切れないのか、グリップフックはなかなかトリオだけにしてくれません。ということは、残った問題は、いつ、どうやって、グリップフックに剣を渡しチームを解散するか、という、グリップフック抜きの最後のピースのみですね。一方では、ハリーもビルの忠告を忘れていないわけですが。
「ほんとにこの杖使うんだってば。そしたらちょっとはその気になれるかも」ハリーはウォールナッツの杖を見て言います。「それ持ってればあねごっぽく振る舞えるんじゃね?」ロンもその忌まわしい杖を薦めます。
「あたしこの杖嫌い。うまく使えない気がする。だって彼女の一部みたい。この杖、ネビルのパパママを拷問して、シリウスを殺した杖だもん」ハーはちょっと怖がっています。
ハリーは頭の中で「ハーがぼくに言ったんじゃん、練習すればどんな杖でも使えるって」なんて思いますが、言わないでおいてあげましょう(笑)。ハリーだって内心は、そんな杖グリフィンドールの剣でぶった切ってやりてぇな、と思ってるわけです。
「オリバンダーさん、あたしにも新しい杖作ってくれたらいいのにー」
ハリーのほうはドラコから奪ったサンザシの杖がちゃんと使えているようですが、ハーはベラ姐から自力で杖を奪い取ったわけではないので不安になるのも無理ない。
ハリーはビルとフラーに、明日の早朝出発する、そして戻ってくることはできないと言いました。念のため、ビルにテントを借りて、ハーのおしゃれバッグに入れます。ハーは、スナッチャーたちに捕まってあげくの果てにベラの拷問に遭っても、バッグを守ってたんですね、靴下にねじこんで。
見送りはいらないとも言いました。なにしろ出発時にハーは最後のポリジュース薬を使ってベラの姿になっている予定だから、見られたくないわけです。
さて、強盗前夜、ハリーはなかなか眠れません。魔法省へ侵入したときと似ているようで、今回はなぜかうまくいかない気がします。ロンも眠れてない気配です。
朝6時。ハリーとロンは庭でハーとグリップフックを待ちます。寒いけど、5月の風が吹いています。波が断崖を洗う音を聞きながらドビーの赤いお墓を見ると、緑が芽吹き始めています。いつかそこは、花で覆われることでしょう。さよなら、ドビー。
さて、ハーとグリップフックが出てきました。うぉ〜、ベラ姐だ、とも思うし、やっぱりハーだとも思えます。ブラック邸から失敬してきた古いマント姿ですね。
ヒゲは短いほうがいいだとか、鼻も低くしてだとか、なんだかんだと言いながら、ハーはロンを魔法で変装させ架空の人物に仕立て上げます。できあがったロンちんは、長い巻き毛に茶色のヒゲにたっぷりな眉毛、そばかすは消えて鼻が低く、背も小さくなりました。
トリオは1度シェルコテージを振り返り、門の外へ、Fidelius Charmの境界線の外へと歩き出します。門を出るとグリップフックはハリーの肩に乗り、ハーがふたりに透明マントをかぶせます。「行きましょう」
Leaky Cauldronへ。強く念じる。
ぼかんと瞬間移動して、目を開けるとマグルがせわしなく行き来するCharing Cross Roadです。マグルには見えないinnの入り口から入ると、トムはグラスを磨いていますが、このご時世なので閑散としてますね。
バーの奥に座っていた魔法使いは、ハーを見ると怯えてこそこそと隠れちゃいました。
「マダム・レストレンジ」トムはハーにうやうやしくお辞儀して話しかけます。「おはよう」ハーも返事を返します。すると・・・トムがびっくりしちゃった。このハーの対応は"礼儀正しすぎる"わけです(笑)。「ハーちん、もっと人をクズみたいに扱えって!」「わかったわよー(汗)!」
店を通り抜け、壁のブロックを軽く叩き、ダイアゴン横丁へ。
時間が早いせいもあり、ほとんど人はいません。ここは買い物客で賑わう"銀座"だったわけですが、今ではほとんどの商店が入口も窓も板を打ち付けて"閉店"です。さらに、ダークアーツの専門店が出店してきてます。ノクターン横丁化してますよ。窓には、"UNDESIRABLE NUMBER ONE"のポスターがずらりだし。ある者はボロを纏い、またある者は血に染まった包帯を頭に巻き、店の入口に座って物乞いをしています。ハーが通ると皆フードで顔を隠し逃げていきます。
すると、頭に包帯を巻いた男がよろよろと近づいてきて、ハーを指差し叫びました。「うちの子たちをどこへやった!うちの子たちに、やつは何をしたんだ!」
「あわあわ、えっと、私は・・・」その人物はびっくらこけるハーに飛びかかり首を絞めようとします。
ぼかん!
赤い閃光走り、その人は吹っ飛んで気絶しました。ロンがハーを救ったんですね。
周囲の店の窓からたくさんの顔がのぞいます。通りにいた人々は、大急ぎで去っていきます。
ぐわぁー、しょっぱなから目立ちすぎ。今日のところは引き上げて、作戦を練り直してから出直そうかと考えはじめたそのとき、後ろからまたしても大声が。
「なぜだ、マダム・レストレンジ?」
振り返ると、ぼさぼさの灰色の髪に尖った鼻の背の高い魔法使いが近寄って来ます。ベラの"オトモダチ"Travers登場、ラブグッド家を襲ったひとりです。もう引き返せないっすね。
ハーはとにかくしゃきっと背筋を伸ばし、「何の用だ?」と"できるだけ失礼に"振る舞います。
「あれはトラバーズ、DEだ!」グリップフックからハリー経由で、慌ててハーに情報を伝えます。
ハーも慌てて取り繕い「調子はどうだい?」と聞き直す。
「あなたがここにいることに驚いているところだ。ドクロベエ様にお仕置きだべぇ〜って言われて、まるほい邸から出てはいけないんじゃなかったのか?」(ドクロベエ復活)
いきなりピンチっすね。
「ドクロベエ様はもっとも忠実なしもべを許したのさ」
ハーちん演技派です。いかにもドロンジョ様に聞こえる言い方です。「おまえは私ほど信用されていないのさ」
トラバーズさん、気分を害しつつも少しハーを信じたみたい。気絶している人を見下ろして話します。「杖を持たないこの手の連中は困るな。物乞いしてるだけならいいが。こないだはオレに魔法省に取り次げと言う女がいた。『お願いよ、私は本当に魔法使いなの。杖を貸してくれたら証明して見せるわ』だってよ。オレが杖を貸すわけねーのに。・・・ところで姐さん、誰の杖を使ってるんだ?」
「私の杖よ」ハーは冷たく言うと、杖を持ち上げます。「どんな噂を聞いてるか知らないけど、おまえは何にも知らないようね」
今度はロンを見て「この人は誰だ?見た顔じゃないが」
「Dragomir Despard、彼は英語は話さない。トランシルバニアから来たドクロベエ様のサポさ」
「ところで姐さん、こんな早朝にダイアゴン横丁に何の用事だ?」トラバーズさん、質問攻めっす。
「グリンゴッツへ」ハーが答える。すると、「おや、あなたもか。金、汚い金、あの指の長い連中とは関わりたくないが、それが無ければ生きていけない。ご一緒しましょう」
まさかのアンラッキーです。断れませんがな。
ハーとトラバーズ、グリンゴッツへと並んで歩きます。
ブロンズの大きな扉に続く大理石の階段まで来ました。グリップフックの前情報通り、入口の警備はゴブリンではなく、"Probity Probe"と呼ばれる金色の警棒を持った魔法使いです。
トラバーズが警備に向かって軽く頷き階段をのぼると、警備員がその警棒で来客の身体をなぞります。怪しい魔法なんかをスキャンするんですね。
"Confundo!"
ハリーはとっさに警備員に呪文をかけます。
「マダム、お待ちください」とハーを呼び止めた警備員に、「何度チェックする気だ」とハーも強気で言い返す。トラバーズが振り返ります。
するともうひとりの警備員がぼーっとした様子で言います、「マリウス、そうだ、今チェックしたばかりだ」
危機一髪、どうやら呪文が効いたんすね。ブロンズの扉を通り抜けましょう。透明マントの肩車コンビもこっそりと続きます。
例の警告文が刻まれたシルバーの扉の前にはゴブリンが2人。
鮮やかに思い出します。11歳のあの日、人生で最高のぼくの誕生日、ぼくはここにハグリッドと立ってた。ハグリッドが言ったんだ「グリンゴッツを強盗するなんて正気の沙汰じゃない」って・・・今ここに、盗みにやってくることになったなんて・・・。
とにかく銀行に入ります。長いカウンターで、スツールに腰掛けたゴブリンたちが今日一番のお客さんたちの相手をしています。ハーとトラバーズはレプリカン金貨を見分けている年配のゴブリンに近づきます。トラバースが小さい金の鍵をそのゴブリンに渡し、ゴブリンは鍵を調べてから持ち主に返しました。今度はハーの番です。
「マダム・レストレンジ!これは驚いた。今日はどのような御用でしょうか」
「金庫に用がある」ハーは愛想なく演技を続けます。
ゴブリンが一瞬びくっとします。トラバーズが後ろからハーをじっと見つめている。他のゴブリンたちも、ハーを見ています。
「IDはお持ちですか?」
「IDだと!そんなものを要求されたことは今まで一度もない!失礼な!」
「ではその杖を見せていただきたい」
!!!
ハリーは気づきました。ゴブリンたちは、ベラの杖が盗まれたことを知っていると。
「気づかれたぞ!何とかしろ!ほら今だ!早く!」グリップフックがハリーに囁きます。
ハリーはサンザシの杖をカウンターのゴブリンに向け、生まれて初めてこの呪文を口にします、"Imperio!"
すぐったいような温かいような不思議な感覚が心臓から腕の血管を通って杖の先から抜ける感じがします。それはゴブリンまでつながっているのがわかる。これが"操る"魔法の感じなんすね。
ゴブリンはハーから杖を受けとり、入念に調べ、こう言いました。
「ああ、新しい杖をお使いですね、マダム・レストレンジ」
訳がわからないハーは動揺して取り繕おうとします。「何を言っている?それは私の杖よ」
「新しい杖なのか?」背後のトラバーズが様子を見にハーに近寄ります。「なぜそんなことができた?誰に作らせたんだ?」
今度はこっちが辻褄が合わない(汗)。
"Imperio!"
考える暇はありません。ハリーはとっさにトラバーズをインペリオ。
「ああ、なるほど、いい杖だな。どうですか使い心地は?」ハーの杖を見ながらトラバーズが言います。
ハーにもだんだん状況がわかってきました。ここは黙ってたほうがよさそうっすね。
「"Clankers"を持って来い」年配のゴブリンが若いゴブリンに言います。金属がジャラジャラ入った皮の袋です。
「マダム・レストレンジ、どうぞこちらへ。金庫へお連れしましょう」年配のゴブリンはクランカーを受け取るとハーを金庫へ連れて行こうとします。
ところが、「待て、ボグロッド!決まった手続きがあるだろう!」別のゴブリンが来ました。まずい。
ハリーに操られているゴブリンは効く耳を持ちません。「手続きならわかっている。マダム・レストレンジは金庫へ御用だ。古い一族・・・昔からのお客様だ・・・」とつぶやきながら、ハーとロンをともない奥のドアへと歩き出します。
ハリーが振り返ると、トラバーズは見るからにぽかんとした表情で立っている。しかたないや、連れて行こう。ハリーは杖を振り、トラバーズも一緒にドアを出て、洞窟のような通路へでました。
「まずいよ、ぼくたち怪しまれてる」
ドアが閉まるなり、ハリーは透明マントを脱いで言います。グリップフックはハリーの肩から飛び降りました。操られているトラバーズとボグロッドはぼーっとしたままです。
「どうする?今のうちに逃げようか」とロン。「もし可能ならね」とハー。「もうここまで来ちゃったもん、先に進もう」とハリー。「そうしよう!」とグリップフック。
カートをコントロールするためにはボグロッドが必要です。一方でカートにはトラバーズが乗るスペースがありません。ハリーはトラバーズを薄暗いに通路の隅に立たせたままにしておくことにして、ボグロッドにカートを呼び寄せさせます。背後で叫び声が聞こえる。やっぱりバレちゃったんだ。
5人はカートに乗り込み、いざレストレンジの金庫へ、石の迷宮をゴトゴトと深く深くぶっ飛んで行きます。
【メモ】
ドラゴミア・デスパード(Dragomir Despard)さんはまったく架空の人物みたいです。
"Probity Probes"は魔法や魔法により隠されたモノを検出する棒状の道具っすね。
心ゆくまでさるお、もんち!
楽しませてもらいました。なかなかクリップフックも大胆ですね。
まだ忙しい様ですが頑張って下さいね。
ここに書き込むのは久しぶりぶり。
バルサはデコちゃんとエトちんが帰ってくるのが楽しみですね〜。
ウチブでさるおさんのことをたーくさん書いたので(Tシャツの話)
お暇な時に遊びにいらして♪
ホントにありがと〜。 ヽ(*´ω`)ノ゙ ワッチョーィ♪
えーんえーん、全然進みません。ハリー。何でかって言うと、忘れてるんだ!これが、いろんな人の名前とか、何があったのか!これを調べるのにやたらに時間がかかるんです(泣)。どうしよう〜。ここの辞典にかなり助けてもらってるっす。ありがとう、さるおさん!
グリップフック、いったん取引が成立したら、やる気まんまんっすね。頼もしいような、ちょっと心配なような・・・。
ひゃっほーい!さっそく拝読しました。
嬉しいっす。どうもありがとーう!
> 天才画家ピカソと同じように、さるおさん、本当は絵が上手なのに わざと子供のような絵を描くんです。
"さるおさんは絵が下手なんです"とズバリ書かないマルヲさんはやっぱり天使だと、心から思います。たくさん着てやってください。
> バルサはデコちゃんとエトちんが帰ってくるのが楽しみですね〜。
うん!
デコはね、ピッチいてくれなきゃだめ(本当に)。
サミュエルのことは待ち焦がれてました。
こうして楽しみがある一方で、冬の移籍シーズンを前に巻き起こる"噂"にね、胸が痛いっす。"いつもの噂"ならいいけど、なんとなくそろそろそーも言ってられない予感がしてます。
ロニ子のチェルシー入り(涙)。
バルサがチェルシーの強さを求めてひそかにモウを欲しがるのと、崩壊中の青組がライカー&ロニ子をセットで欲しがるのは同じことなんだろうけど(すでにテン・カテは青組におるし)、もしほんとにそーなっちゃったらなんだかすっきりしないや。"バルサを愛するロニ子"にしがみついてるのはさるおだけで、ほんとにロニ子が愛しているのは"フットボール"なんだってわかっているのになぁ。
ロニ子、ほんとのとこはどー思ってるんだろう、ぼやんちゃんみたいな子がピッチにおるのをベンチから見たりしてさ。
この冬はいろいろありそうっすね。
(この忙しい時期に引越などしておりました^^;)
それにしてもまたもやヒヤヒヤする展開に不安がよぎります。ハーがベラ姐さんに変身するとは…これはスゴイ!大胆!!本当に何でもありなんですね。でも、うまくいくのか?
人の名前って、難しいよね。人物像で記憶に残らないと、さるおも忘れちゃう。さるおもちょくちょく過去の巻をひっくり返してます(笑)。
> ハーがベラ姐さんに変身するとは…これはスゴイ!
これって映画ではヘレナが"少しハー的なベラ"を演じるわけだよね。楽しみだなぁ。