『THE AVIATOR/アビエイター』を観たよ。
監督は、『TAXI DRIVER/タクシー・ドライバー』『GOODFELLAS/グッドフェローズ』『CASINO/カジノ』『BOXCAR BERTHA/明日に処刑を・・・』『GANGS OF NEW YORK/ギャング・オブ・ニューヨーク』『THE COLOR OF MONEY/ハスラー2』など名作だらけのマーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)。
出演は、レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)、ケイト・ベッキンセイル(Kate Beckinsale)、ジュード・ロウ(Jude Law)、アレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)、ジョン・C・ライリー(John C. Reilly)、アラン・アルダ(Alan Alda)、イアン・ホルム(Ian Holm)、ダニー・ヒューストン(Danny Huston)、グウェン・ステファニー(Gwen Stefani)、アダム・スコット(Adam Scott)、マット・ロス(Matt Ross)、ケリ・ガーナー(Kelli Garner)、ウィレム・デフォー(Willem Dafoe)・・・豪華すぎる!
うーん、これはオスカーにふさわしい(オスカーっぽい)ね。実在したアメリカの大富豪ハワード・ヒューズの波瀾の半生、その光と影を描いた伝記ドラマ。
つまるところ、ハワード・ヒューズは、映画監督だったのか、飛行家(アビエイター)だったのか、歴史に名を残す偉人だったのか、狂人だったのか。
観ていてさるおが思い出した作品がある。『AMADEUS/アマデウス』、1984年にミロス・フォアマン(Milos Forman)がメガホンをとり、F・マーレイ・エイブラハム(F Murray Abraham)がアントニオ・サリエリを、トム・ハルス(Tom Hulce)がヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトを演じた、モーツァルトの死をめぐる作品である。天才の光と影、アマデウスは光に中にいたのか、影の中にいたのか。もちろん両方なんだけど、いや、ちがうよ、アマデウスは影の中にいたんだよな。
こういう映画観るとね、"いちばん描きたかったのは何か"、ハワード・ヒューズは結局んとこ何者なのか、そーゆーことを考えてしまうときがある。
ほんで、考えたらね、映画『THE AVIATOR/アビエイター』は独特の結論を持っていることに気づきました。
ハワード・ヒューズは、映画監督だったのか、飛行家(アビエイター)だったのか、歴史に名を残す偉人だったのか、狂人だったのか。
そのすべてなんであーるっていうと、あたりまえの結論じゃんかって笑われそうなんですが、単にすべてなんではなくて、強引に、何が何でも、無理矢理に、光の側にしがみつき続けた男、影を拒否し続けた男、それがこの映画のハワード・ヒューズなんである。
見応えあるぞ。おもしろい。
コミカルな描写もいいね。常にひとりで勝手にピンチになって、ひとりで勝手に切り抜けますから、そういう様は見ていて笑える。
壮大なロマンなのに、ちゃんと見応えもあるのに、なんとなく(映画として)小さくまとまってしまった感があるのはなぜか・・・うーん、おもしろかったから、まーいいや。
助演女優賞ケイト・ブランシェット。他に、アートと撮影と衣装と編集でオスカー獲ってます。
ケイト・ブランシェットはね、見事です。キャサリン・ヘップバーン(Katharine Hepbern)と自身を融合させた、ふたりのケイトの存在感をひしひしと感じるね。すごい。
しかーし、なぜにレオ様はオスカーが獲れんのか(笑)。いやべつに、まだ若いし、どーでもいーんだけど、あのね、この映画のレオ様は素晴らしいです。『WHAT'S EATING GILBERT GRAPE/ギルバート・グレイプ』ぐらいに素晴らしい!まさに名演。
しかーし、なぜにレオ様は童顔なのか(笑)。そーゆー話でいーんだっけ?
(レオ様もマーティン監督も、オスカー逃してぐったりだったらしいが・・・狙いすぎも敗因のひとつかと・・・)
オスカーをめぐってこの作品と一騎打ちになった『MILLION DOLLAR BABY/ミリオンダラー・ベイビー』も観たよ。
心ゆくまでさるお、もんち!
迫力もあり、展開も良かったのです
が、やはりハワード・ヒューズの生き
様に対して、共感できる部分が少なか
った為か、あのラストもやや消化不良。
古いエントリですのに拙宅へのTB深謝です。
ディカプリオ頑張ってましたね。オスカー獲れるんじゃないかと思ってましたが「Ray」と「Million Dollar Baby」を観て納得。上には上がいるのですね...。ハワード・ヒューズのこと、もっと知りたくなった作品でした。
ハリウッド的絢爛豪華さもいい意味で含めて、よくまとまった良作だよね。
> やはりハワード・ヒューズの生き様に対して、共感できる部分が少なかった為か、あのラストもやや消化不良。
よくわかります。非凡すぎて(笑)、共感しようがない。なので観ていてあんまり感動の振れ幅が大きくないんだよね。
> 古いエントリですのに拙宅へのTB深謝です。
劇場に行かなかったさるおが勝手に出遅れているんです(笑)。
> ディカプリオ頑張ってましたね。
うん。さるおも今考えると、これでオスカー獲っとかないと・・・って思うけど、競合(『Ray』やら『Million Dollar Baby』やら)が強かったのも事実だよねー。
ハワード・ヒューズは興味深いね。夢と狂気って、(夢を叶えるならば)誰にとってもある意味すごく近いのかもしんないなー。
ラストも微妙でした。
レオの演技は本当によかったです。オスカー級の気迫があったよね。
> 映画作品としてみるとスコセッシ節のせいかどうにも…
さるおもね、作品全体を考えると、「なんか小さい映画だなー」と不思議な感想を持ってしまいました。スコセッシ・マジックかな(笑)?