2011年01月20日

映画鑑賞感想文『レボリューショナリー・ロード -燃え尽きるまで-』

さるおです。
『REVOLUTIONARY ROAD/レボリューショナリー・ロード -燃え尽きるまで-』を観たよ。
監督はケイト・ウィンスレットのだんなさんのサム・メンデス(Sam Mendes)。この監督さんはとても好きだし、とてもすごい人だと思います。作品の数は少ないけれども、撮った映画は全作品がまぎれもない名作ばかり。
『AMERICAN BEAUTY/アメリカン・ビューティ』
『ROAD TO PERDITION/ロード・トゥ・パーディション』
『JARHEAD/ジャーヘッド』
『THE KITE RUNNER/君のためなら千回でも』
そして『レボリューショナリー・ロード』をはさんで、『THINGS WE LOST IN THE FIRE/悲しみが乾くまで』。
すばらしすぎー。
ケイトさんも、すごい演技力でよい作品に出る女優さんだしなぁ。とてもとてもよい働きっぷりのご夫婦っすねー。
原作はリチャード・イェーツ(Richard Yates)さんというこれまた素晴らしい作家さんの『REVOLUTIONARY ROAD/家族の終わりに』です。この映画は、まさに"家族の終わりに"。
感想書く前に涙出てきましたよ。
出演は、レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)とケイト・ウィンスレット(Kate Winslet)がウィーラー夫妻。キャシー・ベイツ(Kathy Bates)、リチャード・イーストン(Richard Easton)、マイケル・シャノン(Michael Shannon)でギヴィングス一家。デヴィッド・ハーバー(David Harbour)とキャスリン・ハーン(Kathryn Hahn)がキャンベル夫妻。

すごい。この作品はすごい。さるおがひじょーに好きな映画ですよ。
1950年代アメリカの"理想的な家族"が、"終わる"顛末を描いた作品です。
人が、溺れまいと必死でもがく姿。それはとても、炎のようで、刺すように痛い。もがき続けて、希望を失い、いつしか焦げついていく、その姿というのは、とてつもなく苦しい。それを描いた作品。
さるおはそーゆーのが大好きっす。なんて暗いんだ、わたくしは。

私が働いてあなたは遊んでていいからパリに行こう、と言い出すウィーラー妻のエイプリル。
理由1:だんなに"輝かしい未来"を取り戻させてあげたい。
理由2:とにかく私はパリに行きたい。
たしかにね、前者も真実ではあった。けどまぁ、後者なんすよね。パリ行きの理由にだんなを利用してるわけです。
タイミングの悪い3人目のベビーさんのことを、エイプリルは気づいたときから邪魔だと思ってた、だって私はパリに行きたいんだもん。
後々、タイムリミットの12週を過ぎた瞬間に決定的な大ゲンカをするんですが、このときウィーラー夫フランクは、自分もそんな子いらんと言おうと思ってた、と言ってはならなかった言葉を言い捨ててしまう。でもこれは真実ではなかったはずで、売り言葉に買い言葉、勢いで言っちゃったんすよね。
フランクも、輝かしい未来を夢想していた。それをエイプリルに話した。それはとても魅力的で楽観的で、ふたりは夢中になった。いや、実際はフランクの話す輝かしい未来にエイプリルが乗っかったんだろうと思います。けれどもフランクはしがないサラリーマンになり、夢は終わった。つまらないけど、現実を生きなくちゃ。それがフランクの、他の人と変わらない、挫折込みの"普通の人生"だったんだろうと思います。そこへエイプリルがもう一度だけ夢をみようと誘うわけです。人生のワンラストチャンス。私たちが特別だと証明しよう。迷いますね、揺れますね、そりゃそうだ。タイミングの悪さはエイプリルのおなかのベビーさんだけではなかった。"普通の人生"の中にも"それなりの成功"がありそうだということになる。どーしても揺れるよね。
エイプリルは違いました。情熱を、命を、燃やさなければ生きられない。たとえ燃やし尽くしたとしても。彼女が愛したのは、フランク経由の"輝かしい未来"。だから、賭けなければ、生きられなかったんだろうと思います。彼女には後戻りはできないんですね。

自分もそんな子いらんと言おうと思ってた。
タイムリミットは過ぎた。
これが、家族が終わった瞬間。エイプリルにはもう、他の選択肢はありません。すべてを、本当にすべてを、失ってしまったと感じた。長女長男がいるじゃんか、と思うけれど、彼女にとってはね、すべてが終わってしまった。そうなると、そもそも長女長男をエイプリルがどう思っていたのかってゆーのもあるわけです。彼女は、家族に何を求めていたのか。やっぱり彼女が愛したのは"夢"だったんですよね。
エイプリルはこの"家族が終わった瞬間"から、一晩かけて覚悟をする。自分は何をあきらめて、何を選択するのか。もちろん翌朝どう振る舞うのかも。
怖かったろうと思います。寂しかったろうと思います。本当に本当に、ひとりぼっちっすから。

それは新たなスタートだったのか。それとも終焉だったのか。
とにかく、"この"家族をどう終わらせるかを決めたのはエイプリルです。かわいそうに。
翌朝のエイプリルは良妻。あ、エイプリルにはもう会えないんだな、そう感じてさるおは涙目です。
タイムリミットを過ぎた我が子を殺そう。そして自分も死ぬのかもしれない。長女長男に、愛していると伝えて。さるおはふるえてしまうほど涙目です。
自殺ではないし、自分で救急車も呼んでいる。ということは、身の丈の、失望という名の幸せを生きようと、思ったのかもしれない。
あまりに見事な良妻の姿は、その日大事な会議があるフランクを安心して出勤させてあげようという最後の愛の姿だったかもしれないし、夫への復讐だったかもしれません。フランクは怯えていたかな。いや、エイプリルは本当に完璧だったから、フランクはわずかな安堵という幸せを感じただろうと思います。死ぬかもしれないエイプリルは、自分がいなくなってもフランクが生きられるように、仕事の心配をしてくれたんじゃないか。

フランクには、才能がちゃんとありました。エイプリルが夢にみた"特別"さをフランクは持っていた。彼女はある意味で正しかったんですね。
けれど彼がその才能を活かすとき、エイプリルはいない。叶わぬ夢の代償は、大きすぎました。

さて、ここからが、この作品の核心だと思います。
キャンベル夫妻はどうだったか。夫シェップはエイプリルとの間にヒミツを持った。彼にとってのエイプリルは、エイプリルにとってのパリ行きのようなものだったと思います。妻ミリーには求めることのできないものを、エイプリルに感じた。けれどシェップはそれを一時の夢だと知っていた。そして無邪気にウィーラー夫妻の悲運を嘆く妻に、もうその話はするなと言えば、素直に従う妻なんですね。口を閉じろ言えば、ちゃんと黙るわけです。
ギヴィングス夫妻はどうだったか。妻ヘレンはウィーラー夫妻を"理想的"だと言っていた。自分が紹介した物件に住み"理想的な家庭"を築く様子を見るのは、ヘレンにとって夢の実現だったかもしれない。ところが、再び家主を失ったその家を新たに現れた"理想"の買い手に引き渡すと、ウィーラー夫妻を悪く言い始める。夫ジョンは耳の補聴器を外します。聞かないでおこう、嫌な話は。知らずにいよう、妻の悪い一面は。それがジョンのやり方。
どっちの夫妻も安泰っすね。
ギヴィングス夫妻の年齢を思えば、これが長続きするケッコンの極意ですよ。ジョンとヘレンは、こうやって、長いこと共に生きてきたんすよね。
対照的です、ウィーラー夫妻は。ハートをぶつけ合い、情熱を燃やして生きた夫婦です。涙出るなぁ。

この作品は、自分がどの立場で観ることができるか、というのもとても大事っすね。"パリに行けた人"として観ることができる人は数少ないと思うけれど、これはとても意義あることです。
唐突すぎるエイプリルだけど、情熱的すぎるエイプリルだけど、とにかく、彼女の姿を見て泣けるハートでいたいっす。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2011年01月07日

映画鑑賞感想文『トロン:レガシー』

さるおです。
『TRON: LEGACY/トロン:レガシー』を劇場で観たよ。
監督はジョセフ・コシンスキ(Joseph Kosinski)さんという、Xbox360のゲームビデオなんかを作ってた若い人。いきなりこんな映画作っちゃって、すげぇ。次回作は12年の『THE BLACK HOLE』という作品っす。楽しみっすね。
出演は、サム・フリン役にギャレット・ヘドランド(Garrett Hedlund)、ケヴィン・フリン役は1作目からのジェフ・ブリッジス(Jeff Bridges)、クオラちゃんはTVドラマ『Dr.HOUSE』のオリヴィア・ワイルド(Olivia Wilde)。

これは続編っすね。1作目『トロン』は28年前なので時間経ってますが、トロンの舞台でも時間経ってるわけで、"きちんと"ジェフ・ブリッジスで完結するという、父の時代から子の時代へ、ね、とても素晴らしい。
さるおは3Dというのにとても消極的なのです。だってさるおは3D初体験が『SAW 7』だから。3Dなんて、邪魔なんだよと、余計なんだよと、そう思っているのがベース。だからこそ、期待して観に行きました。3Dって、きっとほんとはすごいんだ、初体験は相手を間違えたからひどい目に遭っただけで、ほんとはすごいに決まってる。
で、結果から言うと、楽しかったっすー。ちゃんと立体に見えておもしろいし、2Dのシーンとの境目というか、平面のときと立体のときがあることを意識しないで観ることができてストレスを感じない。とても美しくて上手に作ってあるのです。
ただ、さるおが3Dで観たいのは飛び出す映像なんだけれど、あれは、"飛び出す映画"ではない。"引っ込む映画"なのですね。わたくしにとっての"飛び出す映画"はやはり『キャプテンEO』なのです。なんか飛んできて、よけちゃったりしたいのです。

こーゆーね、デジタル話は観てていつも思うんすよね、景色として、爆発とかってちょっと違和感あるだろーと。あるプログラムが破壊されたり消去されたりというのを、爆発だとか粉々になっちゃうだとかで描くのは、なんだかすっきりしない。突然消えちゃうとか、グリッドと同化して吸い込まれるように消えちゃうとか、そーゆーのにして見せてほしいわけです。
『トロン:レガシー』の世界の風景なんかも、クルーがいるあたりは質感もあり色もある、けれど、そこから離れたあの山道みたいなとこなんかは、やっぱ線画でなくちゃだめだ、とか思うわけです。荒涼とした大地に居住区がある世界の話ではなくて、登場人物は"設計図の中"にいるんだな、とわからなくちゃいけない。今観ている世界はグリッドで、このレイヤーにいるんだな、と感じたいのでございます。
あとはですね、ケヴィン・フリンがなんと最後に"気合い"でスーパーパワーをぼかんと出してしまうわけで、ここも惜しいなと、納得しづらいなと、思ってしまった。ケヴィン・フリンは気合いだとか感情だとかでクルーを引っぱり戻したわけではなく、テクニカルな作業をしたはずで、何かそーゆー描写がほしかったっす。
1作目から長い年月を経た『トロン:レガシー』が、そんなふうに描かれていたら、もっとステキでしたよ。

デジタル話といえば、たとえば『MATRIX/マトリックス』なんかでも、マトリックスがとてもリアルに作られているんすよね。でも、こーゆー事情で仮想社会がこの感じで現実の世界では人間電池でもう大変だ、という説明があるので、んまーあれはあれでいい。しかも、身体に電線ぶっ刺して眠っているリアル世界でもトラブルは起きるわけで、こっちの身体がどーかなっちゃうと向こうの自分も大変だ、という2つの世界で同時にてんやわんやするスリルがある。登場人物はあっち行ったりこっち来たり、とても忙しい。
そーいえば、『マトリックス』のこのてんやわんやをもっと極端にしてスピードアップしたのが『INCEPTION/インセプション』っすよね。こっちで眠ってる登場人物も危機一髪、あっち(夢の中)に行っても危機一髪、しかも2つの世界はきちんとリンクしているので、あっちが大変なのはこっちがこーなっちゃってるからでこっちをこうしないとあっちもどーにもならない、とかでとにかく忙しく、てんやわんや。

なんでこんなに話がいろいろになっているかというと、"あっちとこっちを行き来する"映画がとても多いなということを考えていたからです。あっちの世界というのは、デジタルな世界だったり、夢の中だったり、他の星だったり、おとぎの国だったりと様々ですが、物語の構図は同じ。自分はこっちに属するんだけど、あっちの世界にミッションがあって、それをコンプリートするために大冒険して戦って、最後はこっちに帰ってくるというもの。
デジタルだとこの『トロン』や『マトリックス』だし、夢なら『インセプション』、星なら『AVATAR/アバター』、おとぎの国なら『NARNIA/ナルニア』。
未来や過去なら『BACK TO THE FUTURE/バック・トゥー・ザ・フューチャー』とか『THE BUTTERFLY EFFECT/バタフライ・エフェクト』もあるし、他にもいろいろ、たっくさんある。
主人公があっちとこっちを行ったり来たり頻繁にしている忙しいやつと、映画の最後にこっちに戻ってくるやつ、という分け方もある。
おとぎの国系だと『PAN'S LABYRINTH/パンズ・ラビリンス』という大傑作がありますが、あれはまた独特で、こっちの世界が過酷を極める。
『ハリポタ』も同系だと思いますが、これも特殊で、魔法の世界とこっちの世界は同時に混ざって存在している。だから登場人物は、他の作品のように魔法で(身体に電線ぶっ刺したりデロリアンに乗ったりも魔法っす)移動するわけではなくて、ただ歩いて行けば着いちゃう。
"あっちに、やらなくちゃいけないことがある"というのは、定番なんだけれども、これぞ映画。そう思いましたよ。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2011年01月05日

映画鑑賞感想文『アバター』

さるおです。
お正月映画だNE!ということで、『AVATAR/アバター』を観たよ。(まさかの1年遅れ)
監督・脚本は、言わずと知れたジェームズ・キャメロン(James Cameron)。
出演は、サム・ワーシントン(Sam Worthington)とゾーイ・サルダナ(Zoe Saldana)、というよりも、青く塗らずにがんばっていたのはスティーヴン・ラング(Stephen Lang)、というよりも、あーゆーカプセルに寝ててあーやって出てくるのはやっぱシガーニー・ウィーヴァー(Sigourney Weaver)。

えー、お正月映画です。さるお家ではなぜか1年遅れですが。ま、お正月映画であることはまちがいない。新年あけまして、まことにおめでとう御座居ます。
そうだ、ジェームズ・キャメロンさんといえば『ターミネーター(THE TERMINATOR)』があるじゃないか!つまらないはずがないのだ!すごい話題性で、賞も獲ったし、おもしろいに決まってるぞー。
と思ったのですが、えー、ジェームズ・キャメロンさんといえば『アビス(THE ABYSS)』かな。
えー。

きっとこれは、映画というよりも3Dアトラクションなのだろう。
だから、3Dで観なくちゃ意味がない。
まったくもって、意味がない。
『アバター』から3Dを差っ引いたら何も残らない。
だって3Dであることのためだけに作られた作品だもの。
平面で観ようというほうが間違っている。きっとそーゆーことなんだ。
すべてはさるおがいけないんだ、うちのてれびが2Dだからいけないんだ。
ただそれだけのことなんだ。
それだけのことなんだ。

えーと、明日にでも、トロンレガシーを観に行こうと思います。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年12月09日

映画鑑賞感想文『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』

さるおです。
『HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS: PART I/ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』をやっと劇場で観たよ。

やっと、やっとのことで、まともな映画ができました、と思いましたよ。
つまり、"ちゃんと話についていける映画"だという意味です(笑)。いやね、1作目とか、2作目あたりまではまぁこの部類に入ってたと思うんですが、その後はやっぱ、かわりづらかったんだよね。原作が長いから、映画の方ははしょりすぎで。
話がおもしろくなってきたはずの6作目なんかはもう、特に「ドラコちゃんはひとりでいったい何をしているの?」という肝心の部分が、まったくもってわかりづらい。そーゆー致命傷を負った作品になってしまっていた。
だからね、話が込み入っていない2作目あたりまではともかく、それ以降のやつはさ、1本の映画にまとめるって、無謀だったわけです。せめて5作目ぐらいからは、丁寧なシゴトして2部構成にしたらよかったのに。制作側に怒られようがお客に文句をタレられようが足掛け15年かかってラドクリフさんの三十路が近づこうが(←『ベンジャミン・バトン』のブラピさんだって若返れたんだしな)、作品を台無しにするよりはマシだっただろうと、今になって思うわけです。つまり、それほどに、この『7作目前編』はちゃんとしてた。おもしろかったっすー。
ストーリーとしてはもちろん、複雑になって暗さが増して、4作目以降あたりからおもしろくなってはいるんだけどさ。

"ついていけない"のは、ハリーさんが覗き込んでいる見るからにガラクタの割れた鏡はいったい何なの?ということや、あの盗っ人さんは何?とか、ヘビのおじさんが詰問している相手は全部同じじーさんなのか別人なのかじーさんだらけでなんだかまるでわからない(笑)、ということくらいでしょーか。
これでも充分に少ないっすよね。それに、あれは何だろうと思っても『7作目後編』を観ればわかるだろう、っちゅー感じでスルーできるわけで、負担に感じずに済む。とにかく、きちんと、楽しむことができる作品でした。

6作目で誓わされるシーンの表情に続き、序盤で全体会議に出席しているスネイプさんがまことに素晴らしい!
憔悴しきったまるほいパパの表情も素晴らしい!
ルーピン先生の必死で戦ってるぞ感もまた、素晴らしい!
オトナたちが、本当に素晴らしいのですよ。
ヘビのおじさんは"すごく普通のおじさん"になってました。いいんだけどさ、それで。

気になったのは、流血沙汰がずいぶんソフトになっていたこと。もう少しくらいは血が流れてもだいじょうぶだろうに。
そのくせ、ロン大活躍の場面では、ハリーさんとハーちんを素っ裸にしてチュッチュチュッチュとしつこいわけです。
少し不思議なバランス感覚だと思いましたよ(爆)。
ハーちんは、映画では特に、良い意味でセクシーさと無縁だと思うんだけどなぁ。
そうそう、チュッチュチュッチュで思い出しましたが、「ファスナーして」と言われてわたくしは、お母さんにやってもらえー、と強く思いましたね。いつそんなことになったんだと。ジニーよおまえは16歳で、ここは両親のうちだぞと。背中を見せすぎだと。最終章スタート時のジニーちゃんは、原作の、あの凛とした姿を描いてほしかったのに。
4作目以降のこのシリーズのおもしろさは"暗さ"だと思うんすよね。すごくオトナっぽい展開になったわけで、深みが出てきた。だから、セクシー路線ではなく、ダークさと"切羽詰まった感"でおもしろくしてほしいわけで。

でもまぁ、おもしろかったっすー。
学校なんかぜんぜん出てこないハリポタ。絶望的なハリポタ。
過酷で、ステキっす。
最初と最後に涙が出ました。両親の記憶を消して歩き出すハーちんと、友達みんなを救って眠りについたドビーさんを見て、泣きました。くっそぉ、悪いヘビのおじさんをやっつけてやるぞー。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年10月30日

映画鑑賞感想文『SAW 3D』(SAW VII)

さるおです。
『SAW 3D』(SAW VII/ソウ 7)を劇場で観たよ。ネタばれなしです。
コメント欄はネタバレありっす。これからご覧になる方は気をつけてねー。

おもしろくはない(爆)。つまらなくもないけど。
と書くと、それはもうぜんぜんだめぽ、みたいな感じだと思いますが、つまらなくないということのほうが重要なのです。何まわりくどいこと言ってんだ、と思われても、んまーこれが率直な感想。
おもしろくないがつまらなくもない。で、わたくしが価値を見出しているのは後者だと。
だから満足です。
理由とか、また次のエントリーに書きます、ネタばれでないと書けそうもないので今日はやめとく。

あのな、にほんのスタッフさんたちよ、だいじょうぶか、『ソウ ザ・ファイナル 3D』なんてタイトルつけて。
ジョンの時代はたしかに終わった。それでいいです。それについてのいろいろにはまた感動して涙が出てしまいました。さるおは今まで、ジョンとアマンダが好きで、ホフマンやジル姐さんはそーでもなかった。けど、最終章を観た今、かなりホフマンに惚れましたよ。ジルさんも好きです。ゴードンせんせについてはまぁ、長くなって泣いてしまいそうなので次のエントリーに書きますが。とにかく、シリーズに対する愛情がね、増えました。で、ここで終わって、そんでいいわけです。ま、やっとかよ、ぐらいのもんだし。

しかーし、新たな謎を残して、To Be Continuedというか、世代交代した新シリーズ行けるよね的ラスト(笑)。
わかるだろ。"ザ・ファイナル"はやめとこうぜと。
んまー、そのへんも、次に書きます。

とにかく、つまらなくなかった。こんなもんだろ。
これはとても褒めているのです。おもしろかったという意味っす。
観てよかった。2Dのほうがいいけどな(爆)。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:14| Comment(12) | TrackBack(0) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月02日

映画鑑賞感想文『インセプション』

さるおです。
『INCEPTION/インセプション』を劇場で観たよ。
監督・脚本・製作はクリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)。この人はすごい。やばすぎる。『メメント』から10年でここまできてしまいました。いや、その2年前の『FOLLOWING/フォロウィング』ですでにわたくしたちはノーラン節に躍らされているのですが。『INSOMNIA/インソムニア』はまぁまぁぐらいだったとして、『THE PRESTIGE/プレステージ』もまぁ秀作くらいだったとして、『THE DARK KNIGHT/ダークナイト』はもうとんでもない映画だし、そして今作、ノーラン節炸裂で踊らされまくりです。
出演は、レオ様(Leonardo DiCaprio)、渡辺謙(Ken Watanabe)、ジョセフ・ゴードン=レヴィット(Joseph Gordon-Levitt)、マリオン・コティヤール(Marion Cotillard)、エレン・ペイジ(Ellen Page)、トム・ハーディ(Tom Hardy)、ディリープ・ラオ(Dileep Rao)キリアン・マーフィ(Cillian Murphy)、トム・ベレンジャー(Tom Berenger)、マイケル・ケイン(Michael Caine)。

おもしろかったっす。とてもとても、おもしろかった!
最近はあれっすね、とても頭を使わせる作品が多い。お客さんは騙されないように緊張して観てないと、わかんなくなっちゃう。この作品もそのよーに難しいんだと聞いていたので、とても緊張して観ましたよ。観てみたら、そんなにわかりにくくなかったけど(笑)。

頭の中に入る、というか、機械につながれた全員が、合同で1つの夢を見るわけですね。だから、"ロバートの夢"なんだけれども、そーでもなくて、ロバートが違和感なく見ることができる夢の舞台はアーキテクチャーが作る、で、参加者全員もそれぞれ個々の事物や状況を持ち込む場合がある。だからまぁ、ロバートのための、みんなの夢、という感じ。夢の主役のロバートから離れた場所でも、夢は続いているわけです。
で、浅いほうからレイヤー1、2、3と3段階の夢があるわけですが、映画をおもしろくしているのは、深いレイヤーほど時間の進み方が速いということ。正確には、潜在意識という深いレイヤーでは脳を活発に使えるということですね。起きている世界の1分が、レイヤー1では20分、レイヤー2では20時間、レイヤー3なら10年、とか、そーゆー感じらしい。レイヤー1で真っ逆さまに橋から落っこちても、その2秒かそこらの間に、より深い階層ではいろいろやってる時間があるわけです。うーん、おもしろい。スリリングっすねー。
ほかにもルールはたくさんあって、起きる(1つ浅いレイヤーに戻る)ためには"キック"が必要。で、夢は常に1つ上のレイヤーの影響を受ける。レイヤー1で無重量力になってしまったら、レイヤー2も無重力になっちゃうわけで、そこにいる人たちのキックはどーするんだと、そこもおもしろかったっす。登場人物がバラバラに別の階層に行っちゃってて、みんな一気に現実まで起きなくちゃいけないとなると、各レイヤーでのキックのタイミングを合わせる必要がある。すごい脚本っすねー。

さらに、もうひとつ重要なのが"limbo"です。生と死の狭間、奈落です。
夢から覚めるには"死ぬ"という方法もある。けど、強力な睡眠薬を飲んでいると、夢の中で死んだはいいが身体が起きられないということになる。心と身体が離れてしまうわけですね、で、こーなるとそれがずっと続いちゃう、肉体が死ぬまで。現実世界ではコーマでしょーか。要は夢の中で何十年も、たったひとりで肉体の死を待つしかない。

コブ(レオ様)はこの状態のサイトー(謙さま)をたすけに、サイトーの"limbo"に行って、「帰ろう」と言う。で、機内で無事に全員(コブもサイトーも)が目覚めて、ミッションもコンプリート。犯罪歴もすっかり消えてコドモと再会。ハッピーエンディングそのもそっす。
でも、コブの(モルの)トーテムであるコマはまだ回ってた、バランスを崩しそうになったのに、持ち直して回り続けていました。コブがコマを見届けずにコドモたちのもとに歩いて行く、あのシーンはすごくクラシックなバレバレ感で好きです。
だからね、映画を観た直後、さるおはこう思っていました。コブとサイトーは目覚めることができなかったと。機内で全員目覚めた、というのはコブの夢で、それが夢であることに気づいていないコブは、現実の機内ではコーマなんだろうと。

ですが、その後も考えているうちに、いや、そんなもんじゃねーなと、別の結論に達しましたよ。
コブが最後に辿り着いた世界はもちろん夢です。
で、劇中の別のシーンで、コブは仲間にlimbo経験者だと言われているんすね。
ということは、すべては、コブの"limbo"内で起きたことかもしれない。
"limbo"から戻ってくることができないコブを誰かがたすけようとして、ある人物を夢の中に送り込んだ。そーかもしれないぞ!
コブをたすけようとしているのは、パパさんのマイルス教授(マイケル・ケイン)で、マイルスが"インセプション"というミッションを与えた相手が、天才アーキテクチャーのアリアドネ(エレン・ペイジ)ちゃんではないのか。だから彼女はコブの潜在意識についてまわった。"limbo"にいるコブに、アリアドネちゃんは「もう起きないとだめぽ」というアイデアを植え付けようとした。
でもまぁ、アリアドネちゃんは任務を失敗してしまったわけですが。

さて、このストーリーの素晴らしさ以外にも秀逸だったのはやっぱ、"奇想天外なものすごい映像"!
これはほんと、素晴らしかったっすねー。
普通さ、映画の予告編なんか観てるとすごそうで、よーしこのスペクタクルを大画面で観るぞーなんつって劇場に行ってみたら、へ?こんだけ?とかね、よくあるじゃんか。あの騙された感など微塵もありません。ひじょーにバランスよく、"ものすごいアイデア"の"ものすごい映像"が全編にわたって鏤められています。

あとは、ドラマ部分。
作品を通して、つらい現実を生きるか、信じたいものの中で生きるか、が問われます。
毎晩夢を見るためにユスフ(ディリープ・ラオ)のもとに眠りに集まる人たちがいる。これとまったく同じことをしているのがコブです。ロバートもまた、父の失望と"自分でがんばれよという父の愛情"の狭間にいる。
しかしまぁ、コブとモルの愛憎ぐちゃぐちゃのメロドラマはくどかった(笑)!そうそう、コブとアリアドネは、レイヤー3から別のレイヤーに行きますが、あれはコブとモルのアパートっすから、コブのレイヤー3の舞台ということっすね。ここで、モルもアリアドネと同じアーキテクチャーだったということがわかります。でまぁ、あれがほかの女優だったら"くどかった"というだけですが、マリオン・コティヤールの美しさがもうやばすぎなので、さるおとしましては、全部ゆるしてしまう。あなたはおキレイな方だ。

ちなみに、渡辺謙さんの役どころは、なんというか、なんだろうあれは。航空会社は買ってあるぞと、すげーな。そんな都合のいい話あるかと、ここだけ少し笑ってしまいました。"limbo"でおじーさんになったシーンではゆっくりした英語のおかげで、えー、とてもよかったと思いましたよ。

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2010年05月31日

映画鑑賞感想文『レールズ&タイズ』

さるおです。
劇場未公開作品『RAILS & TIES/レールズ&タイズ』を観たよ。
監督はダーティ・ハリーのご令嬢アリソン・イーストウッド(Alison Eastwood)。今までは映画に出るほうばかりでしたが、監督業をやってみたら、なんというか、パパによく似てますな。
例によってアリソンのお兄さんのジャズ・ミュージシャン、カイル・イーストウッド(Kyle Eastwood)が音楽の係です。
出演はケビン・ベーコン(Kevin Bacon)、マーシャ・ゲイ・ハーデン(Marcia Gay Harden)、デイヴィ少年にマイルズ・ヘイザー(Miles Heizer)。

パパの作品、たとえば『MYSTIC RIVER/ミスティック・リバー』『MILLION DOLLAR BABY/ミリオンダラー・ベイビー』や『GRAN TORINO/グラン・トリノ』を、単純にしてわかりやすくしたような、そんな作品です。そして、明るさが違う、と思いました。『ミスティック・リバー』は真っ暗で、『ミリオンダラー・ベイビー』はほぼ真っ暗な中にかすかな安らぎがあって、それらと比べると『グラン・トリノ』はずいぶん明るい。で、娘さんの『レールズ&タイズ』はけっこうまぶしい。

親子心中しようとするヨレヨレの母親、逃げのびても母親の死を自分のせいだと感じている孤独な少年、母親を轢死させた鉄道員、余命いくばくもない妻。うーん、ちょっとですね、お涙頂戴路線を堂々と爆走しすぎです。
それぞれが癒えない痛みを抱え、それでも少しずつ、自分が関わる相手を赦していく。すばらしいお話です。お涙頂戴すぎて泣けませんでしたが。

ケビン・ベーコンとマーシャ・ゲイ・ハーデンはすばらしい。とてもすばらしい。マーシャは最高。

物語の終わり、大事なのはそこから先の話だぞ、と思いましたが、とても希望に満ちたハッピーエンディングだったので、だいじょうぶそうっす。

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2010年05月02日

映画鑑賞感想文『イエスマン "YES"は人生のパスワード』

さるおです。
『YES MAN/イエスマン "YES"は人生のパスワード』を観たよ。
監督はペイトン・リード(Peyton Reed)。コメディ路線でがんばってる人ですが、これが最高傑作でしょう(笑)。
出演は、さるお的には『エース・ベンチュラ/ACE VENTURA: PET DETECTIVE』が好きですジム・キャリー(Jim Carrey)、ほんと可愛いなと思う『銀河ヒッチハイク・ガイド/THE HITCHHIKER'S GUIDE TO THE GALAXY』の(←そこか)ゾーイ・デシャネル(Zooey Deschanel)、この作品の中では数少ない"まともな男"役はだんだんとてれびモノからスクリーンに移行していて今夏の『THE A-TEAM/特攻野郎Aチーム THE MOVIE』がなんとも楽しみなブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)、『SUPERMAN/スーパーマン』のザ・悪役テレンス・スタンプ(Terence Stamp)、古っぽい感じ(笑)の主人公のもうひとりの親友にダニー・マスターソン(Danny Masterson)、そして、ニュージーランドのスタンダップコメディアンで映画はこれがデビュー作のリス・ダービー(Rhys Darby)!

予告編を観た瞬間に笑いが止まらなくなった『YES MAN』、最高の映画っすね!
わたくしも、あのパーティーに参りたい。
エクスペリアムス!わたくしは、ドビーが好きです。
カー。
ブラカー。
じゅうぶんに短いのに。

劇中でまともなのは、主人公カールの親友2名のみ。他のみなさんはもれなく、オカシイ。
ゾーイ(アリソン)の、救いようのないすごいバンド、度肝を抜かれましたよ。この人の、生産性のない写真教室にわたくしも参加したい。
カリスマ性のまったくないテレンス(テレンス)のYES教団にわたくしも入りたい。

そしてリス・ダービー!あんた最高!ほんと最高!すっかり惚れてしまいました。
カー。
ブラカー。
エクスペリアムス!
あんたって、すごすぎる!超超超豪華な『THE BOAT THAT ROCKED/パイレーツ・ロック』も観なくちゃ。

ひじょーにおもしろかったっす。思い出しても笑ってしまうくだらなさ。
いや、とても大事なことが、本当は描かれているはずなのでしょーが、とにかくくだらない。すばらしい。

そうそう、特にカールの世話を焼くピーター、というかブラッドリーは、レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes)のような眼差しで独特のいい感じっすね。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年04月16日

映画鑑賞感想文『ラーメンガール』

さるおです。
『THE RAMEN GIRL/ラーメンガール』を観たよ。
監督はロバート・アラン・アッカーマン(Robert Allan Ackerman)。
出演は、ラーメンガールのブリタニー・マーフィ(Brittany Murphy)、ティーチャーは西田敏行、そしてティーチャーの女房余貴美子。ブリタニーは製作もやってます。

すごくおもしろかったです。ワーナーが作った、にっぽんのドラマ。アメリカ人が作った、ちゃんとしたにっぽんのドラマです。にっぽんのリズムで進んで行く、喜怒哀楽が全部詰まってまぜこぜになった、すばらしいお話。

どーしても、ブリタニーが大好きだ、ということを書かなければなりません。
『RIDING IN CARS WITH BOYS/サンキュー、ボーイズ』や『UPTOWN GIRLS/アップタウン・ガールズ』がとても好きです。
ウィノナ(Winona Ryder)やアンジー(Angelina Jolie)と一緒に『GIRL, INTERRUPTED/17歳のカルテ』にも出ていたなぁ。
エキセントリックでアブなそうな役が、なんだかとてもグッときちゃうブリタニー。とっても魅力的だった。けどさるおは、"ドラマ"をやってるあなたが好きでした。
中年になって、おばぁちゃんになって、それも観たかったのに。(ま、ブリタニーがばーちゃんになるころこっちはあの世でしょーが)
ところが、ブリタニーは先に天国にいっちゃった。朝のシャワーで心肺停止。糖尿病だったらしいけど。
えーん。
悔しいんじゃないかな。もっとたくさん、できたのに。
1977年11月10日生まれ。
2009年12月20日没。32歳か。まだ、32歳。
劇場公開映画では『THE RAMEN GIRL/ラーメンガール』が遺作なんすね。
おもしろかったよ。聞こえてるかな。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年03月03日

映画鑑賞感想文『パラノーマル・アクティビティ』

さるおです。
『PARANORMAL ACTIVITY/パラノーマル・アクティビティ』を劇場で観たよ。
1万5千ドルという超低予算なので監督・脚本・製作・編集すべて自分でやりました、オーレン・ペリ(Oren Peli)のデビュー作。興行収入は1億ドル突破ということで、優秀極まりないっすね。
出演はケイティ・フェザーストン(Katie Featherston)、ミカ・スロート(Micah Sloat)、マーク・フレドリクス(Mark Fredrichs)、アシュリー・パーマー(Ashley Palmer)、アンバー・アームストロング(Amber Armstrong)、みなさん実名でデビュー作。

スーパーナチュラル・ホラーってゆーのかな、こーゆーのは。ノーマル(正常)をパラしちゃってる(超えちゃってる)アクティビティ(活動)、ということで、超常現象というタイトルです。

とてもとても"ほんとっぽい"あたりは『THE BLAIR WITCH PROJECT/ブレア・ウィッチ・プロジェクト』と似ています。あれはほんとに怖かった。おばけ出たぁーっ!と本気で思いましたよ。『ブレア』が傑作なら『パラノーマル・アクティビティ』は秀作くらいか。
気分的には、テレビの心霊特集かなんかの、おばけの音とか光とかが、映っていた!的なやつをね、コマーシャルも挟まずに1時間半観ていられる、という心地よさっす。つまり、肝試し的。
姿の見えない"何か"でちゃんと怖がらせてくれた、という意味でとても良品だと思います。よくあるのはさ、たとえば『THE OMEN/オーメン』とかだってほら、あのガキが悪魔だぞ、とかね、ちゃんと姿が見えてるわけです。『パラノーマル・アクティビティ』には"姿を持った悪魔"というのが出てこない。ひたすらポルターガイストの記録ビデオですから、ちゃんと怖いというのは素晴らしいっすよね。もちろん、ショックホラーというね、びっくりさせとけ的なところはありますが、ま、ポルターガイストってきっとそーゆーもんだろーし。うん、怖かったというより、びっくりさせられた、というほうが正しいかな。
なぜ『ブレア』のほうが傑作かというと、あれはヘザーさんたちが起きて怖がっているから、一緒に怖いわけです。主人公の言動によって観ているほうはさらに怖くなる。が、『パラノーマル・アクティビティ』の場合は"ここでおばけが出ますよ"というときは主人公たちが寝てますから、こちらもなんとなく客観的になる。気持ち的にはずいぶん余裕があるのです。
でもまぁ、秀作。ドキドキしましたよ。

とにかく心霊現象だ、というのではなくて、序盤から"悪魔の仕業"だということになる。これについては賛否両論ありそうっすけど、さるお的には悪魔だということでよかったかな。"悪い何かがいる"、で、そいつには敵いそうもないぞ、というのは怖いもんなぁ。

秀作だっただけに、がっかりしたところが2つ。
まずは、粉をまいたら"鳥人間"になってしまったところです。もう、どーしても、大きなニワトリの着ぐるみが頭に浮かんでしょーがない。せっかく姿が見えないのに、あれはかなりもったいなかった。悪魔というより、なんだか非力な怪物。
あとはラストです。ケイティには、カメラに向かってきてほしくなかったっすねぇ。ただ眺めて、たとえば1時間くらい眺めて、そして、歩き去ってほしかった。ケイティがこっちに来た瞬間に、安っちい感じになっちゃって、あれももったいなかったです。

この作品はコドモは観てはいけないな、と思いました。おしっこ行けなくなるし。
映倫の"G"(入場制限なし)はまずいと思いましたよ。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年02月07日

映画鑑賞感想文『マンデラの名もなき看守』

さるおです。
『GOODBYE BAFANA/マンデラの名もなき看守』を観たよ。
監督は『THE HOUSE OF THE SPIRITS/愛と精霊の家』のビレ・アウグスト(Bille August)。
そして原作は"マンデラ体験"をした"名もなき看守"のジェームズ・グレゴリーさん。
出演は、ネルソン・マンデラ役にデニス・ヘイスバート(Dennis Haysbert)、ジェームズ・グレゴリー役がジョセフ・ファインズ(Joseph Fiennes)。

マンデラさんの影響力というのはすごいんすね。正義という大きな力で大きなモノを動かしているんだけれど、その影響力の根本というのはとても"草の根"的っす。すごいことだなぁ。

より大きな正義のために。

これを貫くのはとても難しい。我が子を殺されたりしたら、くじけそうっす、負けそうっすよ。
でも負けなかった。より大きな正義というものを見据えていたから。

映画の最後、ついに自由の身になるマンデラさん、これは覚えてますよ、ニュースで流れた実際の映像を。
マンデラさんという人は、とても大きなモノを見ている、優しいお顔をしてますね。
この作品の続きに相当するのが『INVICTUS/インビクタス-負けざる者たち-』っすよね。観ないとな。

ところで、ダンアン・クルーガー(Diane Kruger)が演じたグレゴリー夫人が、けっこうよかったと思いました。彼女は超美人さんっすから、お高くとまってて、世間体ばかり気にして、「黒人はテロリストだ」なんてコドモに言いきかせたりする、偏見に満ち満ちた(当時のこの環境ではフツーのことでしょうが)愚かな女のまっしぐら感がとても似合うんですよね。けれど、だんだんと、未だ見ぬマンデラを理解していく。本当の気高さに気づく。世界の不正の愚かさや醜さを理解していくわけです。とても大切な変化をする役です。素晴らしい、巧いなぁと思いました。

そういえば、『進め!電波少年』に出てましたな(汗)。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年02月05日

映画鑑賞感想文『ラスベガスをぶっつぶせ』

さるおです。
『21/ラスベガスをぶっつぶせ』を観たよ。
監督は『LEGALLY BLONDE/キューティ・ブロンド』のロバート・ルケティック(Robert Luketic)。ベン・メズリック(Ben Mezrich)の書いた"実話"です。
出演は、『THE OTHER BOLEYN GIRL/ブーリン家の姉妹』では超チョイ役だったけど次作の『HEARTLESS』ではこわーい主役を張っているジム・スタージェス(Jim Sturgess)、ミッキー・ローザ教授役にケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)、コール・ウィリアムス役にローレンス・フィッシュバーン(Laurence Fishburne)。

いやぁ、おもしろい。ひじょーにおもしろかったっす。

えっと、テリー・ギリアム(Terry Gilliam)監督の『FEAR AND LOATHING IN LAS VEGAS/ラスベガスをやっつけろ』という98年の作品がありまして、ジョニー・デップ(Johnny Depp)とベニチオ・デル・トロ(Benicio Del Toro)が出てるやつですが、さるおはこれがとても気に入っておるのです。で、10年後の08年の『ぶっつぶせ』ですが、モノマネ邦題の映画なんて観てられっかと、なんだかわけのわからない駄作に決まっとると、完全にバカにしておりましたよ、ええ。
しかーし。
いやぁ、とにかくひじょーにおもしろかったっす。

ケヴィン・スペイシーの気狂い教授っぷりはだんだん怖くなりました。優しいようでいて冷徹。
ローレンス・フィッシュバーンはとっても悪役だったのに、お、深いな、という味のある役回り。
主役の天才さんはホンモノの天才さんっす。すごすぎる青春。
説明できる映画じゃねーな。とにかくとてもおもしろいっすよ。

わたくしは、とにかく、観るのがいやんなっちゃうような変な邦題をつけるなバカ野郎、ということを声を大にして強く言いたい。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年01月28日

映画鑑賞感想文『ブーリン家の姉妹』

さるおです。
『THE OTHER BOLEYN GIRL/ブーリン家の姉妹』を観たよ。
監督は『LONDON KILLS ME/ロンドン・キルズ・ミー』でみごとにかっこわるいダサダサの青春を演じていたジャスティン・チャドウィック(Justin Chadwick)。ははーん、このようなお方がこのような時代劇を撮るとは!
原作はフィリッパ・グレゴリーの同名小説、脚本は『THE QUEEN/クィーン』や『THE LAST KING OF SCOTLAND/ラストキング・オブ・スコットランド』のピーター・モーガン(Peter Morgan)。
出演は、アン・ブーリン役にナタリー・ポートマン(Natalie Portman)、メアリー・ブーリン役にスカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)、ヘンリー8世は『MUNICH/ミュンヘン』や『STAR TREK/スター・トレック』のエリック・バナ(Eric Bana)。

まず感じることは、おうさまはそうとうヒマだな、ということです(笑)。
正直、それに尽きる(笑)。
恋多き、というとステキ感がありますが、恋にとどまらずとにかくひじょーに影響されやすい、ブレまくりのおうさま。馬に乗って女子と出かけて自分だけ落馬するし、意中のギャルを射止められないと思うと小学生のように駄々をこねる、とてもかっこわるいダメっぷり炸裂のおうさま。
で、どんなにだめでもキングはキングっすから、一方的な命令で必ず恋は実るんですが、ということは女子も大変だな、と思います。おうさまの顔がエリック・バナとは限らないわけで。

さて、さるおは原作読んでませんが、この作品は『THE OTHER BOLEYN GIRL』ということで、"もう片方の"、つまりこれはメアリー・ブーリンのことっすよね。
なるほどなぁ、ととても思います。
この作品のアン・ブーリンは、かなり徹底した悪役なんすよね。ブーリン家にとっても大迷惑な黒い羊だし、メアリーへのいじめは陰惨の極みだし、ジム・スタージェス(Jim Sturgess)が演じた弟のジョージに至ってはもう、かわいそうすぎる運命。ご家族のみなさん、ほとんど気狂いのアンを娘あるいは姉に持ってしまったことが運の尽きっすよ。アンはとても頭がキレるんですが、ヒマなおうさまを手玉に取って貪欲にすべてを手に入れ、それでも止まらないキレ者らしい"やりすぎ感"。映画を観ていると、アンは悪魔だ!左手が6本指だ!ギロチンにかけろ!と素直に思えます、憎らしすぎて(笑)。アンに関する汚名返上ポイントは、弟とは寝てない、というあたりっすかね。
ちなみに、ナタリー・ポートマンがアン役というのはとてもステキっすね。おうさまにメアリーを無視する約束をさせて、おうさまが出て行った直後、産後のメアリーと視線を合わせるシーンの表情を見て、とてもいい演技をするようになったなぁと、とても思いましたよ。

おうさまを徹底して"おバカ"に描いたのはなぜなのか。"もう片方のブーリン娘"の話っすから政治色はまぁ排除できるといえばできるわけで、あるいはこーゆー解釈もあるのかもしれん。教科書的にはヘンリー8世さんというのはけっこうインテリで、語学も堪能だし、芸術にも造詣が深くて、スポーツマンだと、そーゆーことになってる人のはずですが。
ま、結婚離婚斬首、結婚離婚斬首、というのを飽きずに繰り返した人であるのは事実っすよね(爆)。それに国ごとふりまわされてるわけだから、史実に忠実な作品ではあるわけですね。

そしてスカーレット・ヨハンソン、いや違った、メアリー・ブーリン。この人はひたすら善人っすね、少なくとも劇中では。
ヨハンソンさんを持ってくるなんて、いかにもなキャスティングっす。
最後はアンの娘エリザベスを引き受ける、とても芯の強いメアリーさんです。この人がほんとにクリーンな人だったかどうかは知りません、フランソワ1世の愛人でもあったらしいわけで、映画のように、宮廷を去ってひたすら田舎暮らし、というわけにもいかないだろう。

ブーリン家というのは、アンとメアリーのわずか4代前まで、お百姓さんだったらしいっすね。それが絹織物をやろうと思い立ってロンドンに上京。お金を貯めて市長さんになったら息子がナイトの称号をもらった。ここから怒濤の快進撃っす。あちこちの爵位持ちの家とケッコンしまくり、娘をおうさまに差し出して、がっつりと勢力拡大、ついにはアンをおうさまに嫁がせる。す、すごい。
そしてあっという間に、ブーリンの名は消えました。なんだかすげーな。
でもここで血が途絶えたわけでもなく、エリザベス王太后とかダイアナさんセーラさんとかはメアリーの子孫。進化論のダーウィンさんもそうっすね。
アンは言わずと知れたエリザベス1世のママさんっすから、やっぱここんちの血はただもんじゃねぇなと、そんな感じがします。"英国とケッコン"したエリザベスを産めるのはあんたしかいないよ、アンさん、と思ってしまう。

今度、『THE OTHER BOLEYN GIRL/ブーリン家の姉妹』『ELIZABETH/エリザベス』『ELIZABETH: THE GOLDEN AGE/エリザベス:ゴールデン・エイジ』の順で見直してみようと思います。
今回のアン・ブーリンもだし、エリザベスさんにしてもほかの登場人物にしても、なにしろみなさん肖像画にそっくり。特にケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)のエリザベスさんはもう、まさにクリソツ。衣装もね、素晴らしい。見ただけで、あ、この服の肖像画あるよな、とすぐにわかっておもしろいっすね。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2010年01月05日

映画鑑賞感想文『マンマ・ミーア!』

さるおです。
『MAMMA MIA!/マンマ・ミーア!』を観たよ。
監督は劇場用長編映画は初めてのフィリダ・ロイド(Phyllida Lloyd)。
出演はドナ役に名女優メリル・ストリープ(Meryl Streep)、ターニャ役は『CHICAGO/シカゴ』にも出ていたクリスティーン・バランスキ(Christine Baranski)、ロージー役にジュリー・ウォルターズ(Julie Walters)。ドナの娘ソフィは、ついに"でかい映画のでかい役"が来たなという感じのアマンダ・セイフライド(Amanda Seyfried)。男子のほうのトリオ(笑)は、サムにボンドな男ピアース・ブロスナン(Pierce Brosnan)、ハリーにブリジョの相手役コリン・ファース(Colin Firth)、そしてビル役はなんだかいつもビルという名前で船に乗っているステラン・スカルスガルド(Stellan Skarsgard)
そして製作総指揮にまーたトム・ハンクス(Tom Hanks)がいるなぁということで、おまえは稼ぎすぎ(笑)。

えーと、映画としておもしろいかどうかはまったくもって疑問です。とても薄っぺらい話っすから。
それでいいんだ、そーではなくて、ミュージカルっすからね、"108分間、キラキラとした懐メロを聴いていてよい"という心地よさが素晴らしいんです。まったく褪せないあばさんの名曲を、頬を緩ませ目を潤ませ、踊りたくてむずむずしながら、ただ聴いていてよしなわけです。
この作品を観る人みんなが必ず全曲知っている的な、必ず全曲好き的な、まさに王道なコレクション。あばさんてすごい、とあらためて思いましたよ。さるおは個人的に、『Dancing Queen』を聴くと某オカマバーを思い出すようになってますが。

音楽って素晴らしい。この作品なら誰だって楽しめるだろう。
見終わった後、あまりに幸せすぎて、ちょっと考えてしまいました。はたしてそうかなと。
世界には、あばさんなんぞを聴いている余裕はない人たちがいて、ドンパチやってたりするんすね。『Money, Money, Money』ってそんなもん見たこたねぇっちゅー人たちがいっぱいいる。
『MAMMA MIA!』を観て"108分間懐メロを聴いていてよい"という意味の楽しみ方ができる人というのは、恵まれてる人たちだけなんだなぁ。
もちろん、音源と再生機が手に入って平和に聴くことができた幸運なさるおたちは楽しめばいいんです。
ただ、あまりに明るいだけの映画だったので、暗いのが好きなさるおは余計なことを考えてしまうだけです(笑)。
音楽って素晴らしい。そのありがたみを知っている人は楽しんでいいんだ。

ところでこの作品は、キャストがまた素晴らしいっすね。女子も男子も、あまりに三者三様で、しかも"あばさんっぽくない"人たちばかり(笑)。
09年明けの劇場公開時で、メリル・ストリープ59歳、クリスティーン・バランスキー56歳、ジュリー・ウォルターズ58歳、ピアース・ブロスナン55歳、コリン・ファース48歳、ステラン・スカルスガルド57歳、ついでにアマンダ・セイフライドが23歳・・・あばさんの活動期間は1972年〜1982年っすから最年長メリルが23〜33歳のときのヒット曲なんすよね。それを今23歳のアマンダちゃんが歌って踊っている。色褪せないあばさんはすごい!と同時にあばさん世代はもうヨレヨレなんだなと。ええ、なんというか、ひじょーに素晴らしいと思います。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2009年11月07日

映画鑑賞感想文『SAW VI』

さるおです。
『SAW VI/ソウ6』を劇場で観たよ。ネタばれなしです。

ひさびさに、おもしれー。
ついうっかり久々とか言ってしまいましたが、いや、全部おもしろいんだけど、まーとにかく『SAW VI』はけっこう素晴らしい。何が素晴らしいって、今までは、予測の範囲内な上に"謎が明かされる!"とか言っといて謎は増えるだけでぜんぜん明かされない(笑)。ところが今回は、ずいぶん多くの謎がきちんと明かされました。んもーそれだけで素晴らしい(爆)。
しかも序盤のハイテンションがステキすぎて、ちょっと大きな声で笑ってしまいましたよ。すごい疾走感だよね、オープニング。笑けるほどに潔く血みどろ(笑)。

『SAW』はまぁぶっちぎり1位のおもしろさでいいとして、2番目におもしろいのが『SAW II』、3番目が今作だと思いました。感動の度合いでいえば、1位は『SAW III』、僅差で『SAW IV』、そしてやはり3番目が今作。つまり、謎が解けてってるという気持ちよさ(いままでの脚本がつながってきたぞ、みたいなおもしろさ)と、ジョンの信念にアマンダやジルの内面が絡みついてくるドラマの側面で感動しちゃうところ、両方そろっててバランスがいいわけです。
たしかに、"大きなパズルの全貌"がもう見えそうなところまで来てる。おもしろくって、大コーフン。

さるおね、今回は何も考えずに観たんです。だって、4作目、5作目あたりから、もう考えても無駄的な感じになってたから。
明らかに推理モノだった1作目からその次への流れってゆーのは、注意深く観て考えれば"わかる"ようになってた。けど、最近は考えてもわからないようにできちゃってるから、考えるのがつまんないやって、ちょっと思ってたの。
だからおもしろかっただけだったりして。

リ・ジェネシスの人の死に方だけはどうだろう(汗)。あー、もうネタが尽きたな、とかね。
だから帰り道で考えましたYO!
なんか新しい殺し方ないかなー。(異常)
茹でる。
どうかな。(狂気)

これから、今ある謎のことやら、いろいろ書きます。

とその前に、記者さんの名前がエミリーになってるぅーっ!
パンフにそう書いてある。
そーいや字幕もそんなだったような。
セリフではなんて言ってただろう。
パメラ・ジェンキンズさんじゃなかったのかな。知ってる方、おしえてください。


心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 01:34| Comment(2) | TrackBack(11) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月06日

映画鑑賞感想文『THIS IS IT』

さるおです。
『THIS IS IT』を劇場で観たよ。
監督はケニー・オルテガ(Kenny Ortega)、出演はマイケル・ジョゼフ・ジャクソン(Michael Joseph Jackson)です。

これはでかいスクリーンで観たほうがいい作品ですよ。

とても泣いてしまいました。とっても。さみしくて。そして美しくて。

マイケルさんのダンスというのは、やっぱりとても特別。マイケルさんは50歳ですから、もう若いころほどは身体が動きません。リハ中のダンスは、決めるところを決めて、あとはゆるかったりする。それでも、あなただけが、とても優雅で美しい。そりゃ年季入ってますから、あたりまえだけど。
ダンサーさんたちは若者ばかりなので、とても力強い。こーゆーショーって、やっぱ感動します。人体って美しい!とか思って、メタボってることを忘れ、わくわくして踊りたくなる(笑)。日本の映画館ってすごく静かですが、この作品は一緒に歌って足踏みならして観るのが正解。
さるおはね、あなたの歌は全部歌えるし、おどりもけっこうおぼえてたりするんです。だって、あなたを知ったのは1979年、人生で初めておぼえた"えいごのうた"があなたの"Don't Stop 'Til You Get Enough"、あのときあなたは21歳で、さるおは8歳で、それから30年も、あなたの魔法をずっと観てきたのだから。いつも自然と鼻歌で出てくるのは"Wanna Be Startin' Somethin"です。あなたはとても早口で、歌うのが大変だった。でも大好きで、とても大好きで、あなたのようになりたくて、たくさん歌をおぼえたよ。
そんなあなたがもういないなんて、とてもさみしい。

あなたは、ガゼルのように、ゼブラのように、そーゆーレベルで美しい人。神が作った美しさそのものなんだなぁ。
この3ヶ月間、あなたと過ごした人たちがいる。神に触れた人たちがいる。それを許された幸せ者がいる。いいなぁ。そのお裾分けを、この映画でいただきました。
もしあなたがこのショーを成し遂げていたら、分けてもらえなかったはずの、すごい贈り物を遺してくれた。ショーができなかったことをよろこんでいるわけじゃないけどさ、でも、ショーのマイケルより大きな、たくさんのものが届いたよ、どうもありがとう。

いい加減さとか、狡さとか、あなたはそーゆー武器を持たない。才能だけしか持たず、ショーをやることでしか戦えない、かわいそうな人、マイケル。だからあなたはマイケルなんだけどさ。この世の中は、とても生きにくかったことだろう。
いつもとは違うすごい贈り物をもらったけれど、それでもやっぱり、それでももちろん、あなたを知ることはできなかった。あなたの内面に、触れることはできなかった。おそらく誰も。かわいそうだ、マイケル、あなたがかわいそうだよ。コドモ時代を奪われ、人生を奪われ、"現代"というものに飼い殺しにされた光り輝く巨星。明るすぎて、底なしの闇を抱えた、孤高の人。マイケル、あなたがかわいそうだよ。

カート・コバーンが死んだとき、あんときは長いこと泣き続けたもんです。"救えたはずの"カートを、だれも守ってやれなかったと知って、泣いたもんです。
マイケル、あなたはちょっと違うね。あなたは、"救うことのできない人"。それほど遠く、それほど深い、手を伸ばしても届かないところにいたんだ。

あなたがどれほど眩しく輝いているか、もしかしたらファンはあなた以上に知っている。あなたもそれが見えるかい?みんながどれほどあなたを愛しているか、どうか知っていてくれますように。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月12日

映画鑑賞感想文『スルース』

さるおです。
『SLEUTH/スルース』を観たよ。
監督は、天才シェイクスピア役者のケネス・ブラナー(Kenneth Branagh)
出演は、マイケル・ケイン(Michael Caine)とジュード・ロウ(Jude Law)のみ。

この作品は楽しい。とても楽しいです。
オリジナル(72年)もリメイク(07年)も、素晴らしいクオリティの、これぞソリッド・シチュエーション・ミステリの大傑作っすね。

原作はアンソニー・シェイファー(Anthony Shaffer)の舞台劇です。邦題で『なんちゃら殺人事件』という、そっち系が得意な脚本家さん。『SOMMERSBY/ジャック・サマースビー』や『THE WICKER MAN/ウィッカーマン』もこの人。

舞台はロンドン郊外の邸宅。推理作家で大金持ちのアンドリュー・ワイクが、自分の奥さんとデキている貧乏役者マイロ・ティンドルと話をつけてやろうと考えて、マイロを罠にかける。この家に宝石強盗に入れ、宝石とうちの奥さんはおまえにやる、自分には保険金が入る、それでいい、と言うんすね。ところが、あれですよ、ね、これで済むはずがない。ここからがもう、二転三転四転五転。ワイクとマイロが壮絶な頭脳戦を繰り広げるわけですよ。
二転三転がおもしろいとこなので、これ以上は書きません。
今のは"殺意"だったのか、それともゲームだったのか。
ゲームは続きます。同じこの邸宅内で互角に罠を張り巡らせる究極の心理戦。次のラウンドは復讐劇。そして運命の第3ラウンドへ。

オリジナルではワイク役がローレンス・オリヴィエでマイロ役がマイケル・ケインです。
この作品を、"ローレンス・オリヴィエの再来"と呼ばれるケネス・ブラナーがリメイクしたわけです。今度は、ワイク役がマイケル・ケイン、
マイロ役がジュード・ロウです。昔のマイロは貧乏美容師で、今作の劇中、ワイクに美容師と呼ばれて否定したりするシーンもあり、あはは、おもしろい。マイケル・ケインはとてもセクシーっす。そしてそれ以上に、ジュードの魅力大炸裂(笑)。
これだからソリッド・シチュエーションはおもしろいんだ!と思わせてくれる作品です。

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2009年08月26日

映画鑑賞感想文『ゴーン・ベイビー・ゴーン』

さるおです。
『GONE BABY GONE/ゴーン・ベイビー・ゴーン』を観たよ。
監督・脚本は、役者をやっているとどうにもバカっぽいベン・アフレック(Ben Affleck)。あ、そんな、悪い意味じゃないです。さるおはこの人は好きです。仲良しマット(Matt Damon)と一緒に脚本を書いた『GOOD WILL HUNTING/グッド・ウィル・ハンティング』だってなかなかよかったし。
原作は『MYSTIC RIVER/ミスティックリバー』のデニス・ルヘイン(Dennis Lehane)。あー、そうね、似てんな。
出演は、ベンの弟でやっぱりどうにもバカっぽいケイシー・アフレック(Casey Affleck)。あはは、とてもよい意味で。甘いマスクで、あのゆるーく細やかな憂鬱さ。けっこうすごい個性の俳優さんだと思う。とても好きっすね。『THE ASSASSINATION OF JESSE JAMES BY THE COWARD ROBERT FORD/ジェシー・ジェームズの暗殺』もよかったし、とにかく、『GERRY/ジェリー』以外はよかったし。
他の出演者は、探偵カップルのもうひとりアンジー役にミシェル・モナハン(Michelle Monaghan)、レミー・ブレサント刑事にエド・ハリス(Ed Harris)、ジャック・ドイル警部にモーガン・フリーマン(Morgan Freeman)、ニック刑事は『BEVERLY HILLS COP/ビバリーヒルズ・コップ』ではコミカル刑事だったジョン・アシュトン(John Ashton)、ヘリーン役は素晴らしすぎる演技が必見のエイミー・ライアン(Amy Ryan)、『STREETS OF FIRE/ストリート・オブ・ファイヤー』『PLACES IN THE HEART/プレイス・イン・ザ・ハート』『TWICE IN A LIFETIME/燃えてふたたび』で立て続けにこちらもすごい演技力は証明済みのエド・ハリスの奥さんエイミー・マディガン(Amy Madigan)がビー役です。うーん、豪華。

とてもおもしろい作品っす。劇場未公開だなんて、もったいねぇ。

展開にはそれほどおどろかないと思うんだけど、別の、哀愁のようなおどろきがあって、なかなか奥行きのある作品っす。正義と悪の戦いだと思って観ているわけですが、じつは正義と善との鬩ぎ合いなわけです。正義に忠実で勇敢な私立探偵パトリック、最後の最後に融通の利かない彼が、堅すぎる気もする。でも、善でしか過去を償えないドイル警部が、身勝手な気もする。作品を観たあとで、どっちがよかったのか、考えさせるような話なわけです。
で、これについては答えは出ない。登場人物の、それぞれの良心に基づく信念のお話っすから、白黒はつきません。すべてはアマンダちゃんのこれからの生活がどーなるかなわけですが、おそらく彼女でも、答えは出ない。

もっともっと奥深く、この作品の核になっているものは、このオトナたちの正義や良心や、あるいは償い、立ち直るという戦い、そーゆーいろんなものを超えたところにあります。
レミーのセリフです。
Let me emphasize this--the father had him in this crack cocaine drug house, eating nothing but junk food like Hostess brand Twinkies snack cakes and being beaten, and this little boy just wanted someone to tell him that he was doing a good job. You're worried what is Catholic? Children forgive you. Children don't judge. Children turn the other cheek. What is their reward? So I went back out there, and I put an ounce of heroin on the living room floor, so that the father would be sent to prison for a term of seven years to life.
レミーはコドモを虐待しまくっていたジャンキーの父親を刑務所送りにするために、証拠を捏造した。それは正義だと言うわけです。
虐待されているコドモは、不条理の中で痛めつけられていても、「いい子だ」と褒められようとするんだぞ。コドモというのは、許し、裁かず、もう片方の頬を差し出す。何の見返りもなくても。コドモって、そーなんだぞ。
と言うわけです。
この姿っす。これが、アマンダが見せる姿です。だから正義が、だから善が、なくてはならない。

物語では、レミーやドイル警部の望まない結末になるわけですが、それでもアマンダはもう片方の頬を差し出しました。どうなるにせよ、ただ、与えられた環境に、頬を差し出す。パトリックの正義にも、ヘリーンの戦いにも、ただ頬を差し出す。順応することで、自分の居場所を見つけるわけです。

いやー、いい視点の作品っすね。

タイトルはチーズのセリフから。このシーンは好きっす。

そうそう、今突然思い出しました。『THE ASSASSINATION OF JESSE JAMES BY THE COWARD ROBERT FORD/ジェシー・ジェームズの暗殺』で思い出した。『GONE BABY GONE/ゴーン・ベイビー・ゴーン』の製作総指揮はデヴィッド・クロケット(David Crockett)さんという人です。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:01| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月23日

映画鑑賞感想文『誰が電気自動車を殺したか』

さるおです。
WHO KILLED THE ELECTRIC CAR?/誰が電気自動車を殺したか』を観たよ。
監督・脚本は、二輪オートレースのドキュメンタリー映画『FASTER/ファスター』で総指揮を執った監督はお初のクリス・ペイン(Chris Paine)。
出演は、えっと、いろんな人たち。リベラル代表トム・ハンクス(Tom Hanks)とか共和党支持者代表メル・ギブソン(Mel Gibson)も出てきます、シュワ知事ちゃん(Arnold Schwarzenegger)も、アーカイブ映像で。

あっはっはー。クルマ業界ももれなく陰謀だらけっす。くるまには石油を何としてでも使わないと。
ちきゅうにやさしいでんきじどうしゃ?
んなもんは100年も前からあったのだー。
でも、地球に優しくする気なんてさらさら無い人たちがいるのです。石油大好き、カネ大好き。

電気自動車の導入に意欲満々だったカリフォルニア州に、今、電気自動車が走っていない理由を描いたドキュメンタリー作品です。
原油の値段が高騰して以降、アメリカではハイブリッド車が売れてます。
その10年前の1996年、ノーガソリン・ノー排気ガスの電気自動車EV1を10億ドルもかけて開発して世(カリフォルニア州)に送り出したGMさんは、急にEV1を自ら回収してスクラップにしちゃった。
おうちのコンセントで充電して160km以上走れて、リミッターで最高時速は120km/h、実験なら250km/h以上。"軽いからポルシェに負けなかった"という、文句無しに実用レベルのよいクルマだったのに。
石油大好きのブッシュが、カリフォルニア州のゼロ排気ガス自動車計画を撤廃したからっす。GMさんも値段の高いでっかいSUVを売るほうを選んだ。アメリカ人も、都会に住んでオフロードに出かけもせず載せる荷物もないのにでっかいSUVを買って、電車やバスを使わず、歩ける距離でもそれに乗ってよろこんでた。
すべて、イラク戦争で上がりに上がったガソリン代についていけなくなるまでの間。

ブッシュもいなくなったことだし、最近は、ハイブリッドじゃない"電気"自動車が出てきてます。まるで"つくってあったクルマ"であるかのような素早さで電気自動車を商品化する、ものすごい急激な"やればできる感"丸出しのカー業界。

人間って、弱くて欲張りで、次の世代の地球のことなどどーでもいいわけっす。たとえば我が子や我が孫が、環境の変化のいろいろで、死んだとしてもオレ関係ねーし。というのが今この世界を動かしているご立派なオトナの大半。ひでーな。
もう嫌んなっちゃうなーと、とても思う映画です。
この作品は観る価値ありっすね。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 15:15| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月04日

映画鑑賞感想文『告発のとき』

さるおです。
『IN THE VALLEY OF ELAH/告発のとき』を観たよ。
監督は『CRASHクラッシュ』のポール・ハギス(Paul Haggis)、『MILLION DOLLAR BABYミリオンダラー・ベイビー』の脚本とか、『LETTERS FROM IWO JIMA/硫黄島からの手紙』『FLAGS OF OUR FATHERS/父親たちの星条旗』なんかもやって、けっこう好きな監督さん。
出演は、トミー・リー・ジョーンズ(Tommy Lee Jones)、シャーリーズ・セロン(Charlize Theron)。

ポール・ハギスがこの映画を撮ろうと思いついたのは、イラク戦争を誰もが正しいと思っていた時期のこと。そーかー、映画監督はこうでなくちゃ。
戦争は、というか"大義"などというもののために前線に送り出される兵士は、癒えない傷を負って帰ってくる。かわいそうっす。
人殺しのために祖国を離れ、遠い遠い知らない土地に行くなんてかわいそう。英雄になれるほど鈍感ならまだまし。その後の人生のことを考えれば、英雄になってもなれなくても、そこで死ねればそれもまだましかもしれない。せめて、自分の生活する場所に戻ったら、償う方法があればいいのに、正気を取り戻す方法があればいいのに。
戦争は、殺されるほうも殺すほうもかわいそう。本当の極限状態というのは怖いっす。

実際の事件には美人オマワリは出てきません。リチャード(映画ではマイク)のパパさんが、うちの子は脱走なんかせんよ、と言って事件を追う。そしてイラク戦争のいちばん暗い迷路に踏み込んでしまいます。4ヶ月後、基地内ではリチャードが埋まってるという噂が立ち、掘ってみたら黒焦げで出てきた。33個所におよぶ深い刺し傷だらけで。
刺したのは仲間です。イラクで体験した、レイプやら拷問やらの"ヒミツ"をしゃべらせないために仲間が殺した。パパさんはそう思った。でも実際は違いました。リチャードもまた、その"狂気"というヒミツの渦中の人だった。
アメリカに帰って来てもまだ、みんな、自分がいつ人殺しをしてしまうかわからない、そんな張りつめた緊張の中にいた。リチャードも含めて、みんなが、ナイフを持っていたら目の前にいる誰かを刺してしまうかもしれない、そう感じ続けていた。マルチネス(映画ではロバート・オーティス)というその青年は、リチャードを刺してしまいました。馬乗りになって、リチャードが死んでも、めった刺しにしまくった。
えーん。みんなかわいそう。
殺らなければ殺られてた。もうここイラクじゃないのに。もう敵はいないのに。今はアメリカにいて、みんな仲間なのに。

人間って、戦争大好きっす。有史以来、絶え間なくしっかり続けて来ました。そんくらいに好き。戦争しないとおさまらない。
やめられたらやめた方がいいんです、もちろん。
やめられないというなら、殺し合うのが人間だというなら、人殺しというのは、殺した方も傷を負わないといかんと思っています。殴り殺したら、手が覚えている。刺し殺したら、手が覚えている。自分も忘れることのできない傷を負って、一生十字架を背負っていくんです。そしていつか誰かに語って聞かせることもできる。けれどそこまでなら"ケンカ"なわけで、だんだんと、弓矢になって、鉄砲になって、恐怖は手に残らなくなりました。人殺しじゃなくて、戦争だもん。今なら、職場に行ってボタンを押せばそれで済む。なんだかまずいっすよね、方法論が。現場を知らないエライ人がなんでも決める、それが戦争。
いや、でもなぁ、うーん・・・複雑っすねぇ。

アメリカ、目を背けるなよ。さるおもしっかり観ましたよ。
邦題ね、『告発のとき』っちゅーのはひでぇ、と思いました。小さなダビデがペリシテのの巨人ゴリアテを倒したエラの谷、『IN THE VALLEY OF ELAH』という素晴らしい原題がついてるのに。もったいねぇ。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画の感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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