2007年03月29日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル8 バスルームの新たな謎 Put his left leg in the shackle.

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

衝撃的に登場したバスルームの新たな謎です。

【バスルームの謎】
アマンダがアダムをバスルームに連れてきたとき、すでにローレンス・ゴードンはうつ伏せに倒れています。やっぱり、駐車場でローレンスを拉致ったのはジョンかな。前にも書きましたが、駐車場のブタはガニ股すぎたからなー(笑)。
Put his left leg in the shackle.(彼の左足に"足かせ"をつけろ)
ジョンはアマンダにそう指示しました。たぶん指示書(アマンダ宛の封筒の中身)にも書いてあったと思うのに、わざわざ言葉に出している。ここは大事だから間違えるなよ、ということです。
足かせをつけられたアダムとローレンス・ゴードン。のこぎり2本。どちらかが足を切断した場合、こりゃ誰の足だ?とわからなくならないためだと思う。つまり、映像でも確認できますが、ローレンス・ゴードンは"右足"に鎖をつけられている。
さて、アマンダはちゃんと、間違えずに、アダムの"左足"に鎖をつけました。
そしてこの回想シーンの時間軸では、ここから1作目の『SAW』に突入するわけね。ほんで、なんだかんだでローレンスは自分の右足を切断し、切り落とした足を残して、真っ白い顔んなってバスルームから出て行きます。
アダムは"左足"に鎖をつけたまま、右肩を撃たれ、ゼップの死体とふたりきり、ジョンに置いてけぼりにされる。
ここまではいいです。ここまでは。
問題は『SAW II』に出てくるバスルームのシーンです。アマンダがダニエル・マシューズを連れてバスルームに入ってくる。そして、アダムの死体(ミイラ)が映ります。
!!!
ぶわぁーっ!"右足"に鎖についてるぅーっ!

sawadamsleftleg.jpg
(これは1作目のラスト)

sawadamsrightleg.jpg
(これがミイラ)

あんなに左だって言ったのに、たしかにそうしたはずなのに、鎖が右足になってます。
さて、どーゆーことでしょーか?
その後に映る"切断された足"は右足。これはローレンスのものです。ゼップのミイラもちゃんとある。
さて、どーゆーことでしょー?

セット上のミスでないなら、たぶん答えはこれしかない。
アダムはバスルームから逃れた。

『SAW III』のDVDには未公開シーンが収録されてます。アダムの住むアパートメントの階段で、アダムとアマンダがすれ違うシーンです。
おそらくアダムは仕事(盗撮)に出かけるところね。カメラ持って、"安ホテルで浮気してる医者"の写真を撮りに出かけるところ、階段を降りてくる。すると階下には、アマンダが座り込んで待っていて、アダムが通りかかるタイミングで立ち上がります。
「ロックスターみたいな髪形でかっこいいね、そうだ、今夜友達のバンドのライブがあるから観においでよ。」そう言ってアダムはチケットをアマンダに手渡し、「写真撮っていい?」と断ってから、パチリと1枚、アマンダの写真を撮ります。アマンダはこのとき拒否していません。
アマンダは、アダムの部屋が空になるのをただ待っていただけだと思う。忍び込むために。
忍び込んで隠れ、アダムが帰ってきたら、"ガスマスク付きブタマスク"(たぶん)をかぶって、催眠ガス(たぶん)を流すために。そしてアダムが寝たら、ビリーをセットし、ブレーカーを落とし、クローゼットに隠れ、睡眠薬の注射器の準備をして、アダムが起きたらリモコンでビリーを笑わせクローゼットまで誘導するために。
ちゃんと指令は遂行したけど、アマンダの表情はたしかに"良心のようなもの"と戦っています。もしかしたら、自分を見てくれて誘ってくれて写真を撮った"すれ違ったアダム"が、アマンダには嬉しかったかもしれない。虐待された過去を持ち、親に見放された不幸な子供時代を過ごし、"悪いこと"をたくさんするようになって、濡れ衣を着せられ投獄され、ついにクスリに溺れ、自殺未遂を繰り返したアマンダには、嬉しかったかもしれません。
その"良心のようなもの"が、アマンダにアダムをたすけさせた。まずは、"苦痛からの解放"として。
I'm going to help you. I'm going to free you.(あなたをたすける、あなたを自由にする)
そしてビニルを顔に巻き、窒息させようとします。泣きながら。
閉じこめるなんて、できない。
これはジョンへの弟子入りを誓ってしまった"もう後戻りできない"アマンダにできる、せめてもの優しさ。
ところが、もしかしたら、もしかしたらですが、最後の最後になって、アマンダはアダムを苦痛から"解放"することができなかったかもしれません。鍵を探し出すか、なんらかの方法で、アダムを生きたまま鎖から解放した。鍵がバスタブから無事手に入ればいいけど、そーでなければ、エリック・マシューズの足潰しが、映画としては時間軸を逆にした伏線かもしれない(痛)。

とにかく、アダムの足の鎖は左足からいったん外された。
もしそれを右足につけ換えたとしたら、理由は何なのか?もしもあのミイラがアダムならば、鎖をつけかえる理由がわかりません。
ミイラがアダムでないならば、そこに"ミス"の入る余地がある。
いや、『SAW II』で右に鎖のミイラを見せておいて、『SAW III』で「左足に」とセリフで聞かせるなんて、そんなのさりげなくねーじゃねーか。ミイラはアダムではない、ということではないの?

アマンダは、ジョンに内緒でアダムをたすけた。
ジョンがたすけたんでもいいけど、ま、左右間違えるならアマンダかアダムだよね。
そしてバレないように、誰かを連れてきて鎖につないだ。いったい誰を連れてきたのか。
顔面蒼白でバスルームから出て行ったローレンス・ゴードンの可能性もあるけれど、彼は右足を失っているので、こりゃバレます。新たに誰かを拉致って殺害した可能性もあるけれど、いや、もっと手っ取り早く"死体"が手に入るぞ。
そう、タップですわー!

ということで、生死が不明で思わせぶりなのはローレンス・ゴードンとタップだとばかり思ったし、今でもタップが超重要人物として生きているような気はしてますが、一方で、生きてるのは1作目コンビ"ローレンス・ゴードンとアダム"の可能性も急浮上だYO!

ちなみにエリック・マシューズの鎖は右です。
You didn't test anyone's will to live. Instead you took their only chance. Your games were unwinnable, your subjects merely victims.(キミは"生きたいという意志"をテストしてない。代わりに、彼らの最後のチャンスを奪った。キミのゲームに勝つ方法はないんだ、キミの被験者は、被験者じゃなくて被害者なんだよ。)But I cleaned up your mistakes, and I forgive you for them.(キミの(ルール破り)の後片づけはやった。そしてキミを赦すことにした。)
ジョンがエリックの死を見届けた可能性はあるけどなー、映像としてエリックが死んだところは見てないし、これからまた出てくるかな。

【さっそく書いてみる『SAW IV』『SAW V』】
次回作(次のゲーム)はどうなるのか、また閃いちゃったら記事書きます。リンとジェフの娘の居場所がアダムの部屋の可能性とか、アダムの生死とか、ゴードンはまた活躍するかなとか、ジョンとアマンダは死んだかなとか、いろいろね。

ただしひとつだけ、今思いついている次回作(次のゲーム)の希望をここに書いてみます。いや、5作目でもいいんだけど。それは別れたジル(Jill)をプレイヤーとした物語で、時間軸で言えば『SAW 0』です。(そしたら"通行人"がオビである可能性も深まるし(笑))
かつてはダメ人間だったジョン。ジルに捨てられ、病気やら自殺未遂やらでやっと学んだジョン。そして病院を中心にプレイヤーを探してゲームを設計し、ジグソウとなったジョン。プレイヤーから後継者への階段を上がったアマンダにさらに高みを求めるジョン。このへんのことについては"『SAW II』完全解読2 ジョン・クレイマー(Johnathan Cramer)の物語/ジグソウとアマンダの師弟関係"にも書きましたが、えっと、ANIMATED COMIC "SAW rebirth"のほうがよくわかるかな、英語だけど。
で、ジグソウ誕生へ続くジョンのはじめの1歩が、ジルのゲームだったらええなぁ。で、ジルがじつは勝ち抜いてたりして、未だ見ぬ黒幕だったりしたら最高。
あるいは、元祖ジグソウはジルだったとか、ジルvs.ジョンのゲームが最初にあったとかで、ジョン自身もゲームを勝ち抜いて来たんだったらこれまた最高。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 21:26| Comment(21) | TrackBack(1) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月28日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル7 Do not miscalculate.

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

Jeff, do not miscalculate. Your fate is in my hands. Your wife's fate is in my hands.
Though you may not see any threat... there are threats all around you.
Jeff, if you try to move your wife, she will die. I can have an ambulance here in 4 minutes.
Would you like to take your wife out of here tonight? Would you like to take her to safety? Stand and face me, Jeff. Right now. Would you like to get your life back? Would you, Jeff? I can make them happen.
One final test. The rules are simple. Over on that table is a host of vicious implements... which you can use to exact your pound of flesh... to take your vengence; to indulge your obsession. Or you can choose to put your vengence aside, and you can forgive. You can forgive me... for the pain that I've caused you and your wife tonight. Live or die. Jeff. Make our choice.
(ジェフ、判断を誤るなよ。おまえとリンの運命は私が握っている。まだ気づいてないかもしんないけど、おまえの周りは脅威だらけだぞ。リンを動かすと死んじゃう。私なら4分で救急車を呼べるけど。たすけたかったら早く立って私としっかり向き合え。人生を取り戻したいだろ?私ならできる。さぁ、最後のテストだ。テーブルにおっかない道具がたくさんあって、それらを使えば復讐ができる。あるいは、私を赦せるか?キミたちを今夜ひどい目に遭わせたこの私を。生きるか死ぬか、私たちの選択を、おまえがしろ)

ジェフは赦すと言いながらジョンの喉を電ノコで切ります。そしてジョンは"保険"のテープを再生します。

もしもジェフがジョンを赦していたらどーなってたのかな。
I can make them happen.(私にはそれができる)
何ができるかというと、リンを連れ出し命を救い、ジェフに自分の人生を取り戻させること。
2つ目はちょっと言いすぎのような気が(笑)。しかしまぁとにかく、救急車を呼んでリンをたすけようという、ものすごい"らしくない"、凡人の提案。
救急車なんか来たらもう大変な騒ぎです。末期ガンでまさかの在宅手術をした死にかけの患者と、首を撃たれて死んだ若い女子と、頬に火傷の豚汁臭い男と、なぜか半径30フィート以上動かせない首輪付きの撃たれた女子。誰を搬送しよっかな、みたいな、救急隊員も目が泳ぐ(笑)。
ということは、絶対にそのまま片づくわけない。まず、事実上、救急隊員を拉致った状況になるはずです。救急隊員からすれば、すでに死亡した女子はいいとして、豚汁臭い男も無視するとして、ジョンとリンはたすけようとするはず。でも、ふたりともすでに"搬送"に耐えられない。となるとやっぱ、ジョンが言い出しそう、「ここでどーにかしろ」という無理難題を。
そして救急車が積んで来た医療機器を最大限に活用して、あるいは病室にある医療用具を最大限に駆使して、てんやわんやですわー。さるお的"娘救出ゲーム"(願望)によればもしかしたらリンのおなかをその場で開けるとか、そーゆー凄まじい修羅場になるはずです。

救急車を呼ばないとすれば、ジェフはリンを病院に連れて行くしかなく、リンを半径30フィート以上動かすためにはジョンも連れて行かなくちゃいけないし、心拍モニタ周りのいろいろも持ってかないといけない。あるいは心拍モニタを自分につなげばいいぞ、と気づいて、どーゆー仕組みになってるのか家捜しからスタート。ほんじゃ間に合わないのでまずはリンの首輪を外そうとするけれど、首輪を外せるのはアマンダだけだから、まずはアマンダを蘇生しなくちゃいけない。電気ショックとか、なぜか設備がそろってたりして(笑)。

まーいずれにしても、昨日の記事に書いたように、輸血は必要かもしれません。血液型を知っているのがジョンということになるかもなぁ。

す、すごい、緻密すぎるまさかの不可能プラン。

Hello, Jeff. I made this tape as an insurance policy, if you will. And if you're listening to it, then it's time to collect. I was your final test, of forgiveness and if you're listening to this then you've failed. Now you must pay the price. The price for living with nothing but vengence. Now I will give you something to live for. I told you, that you could kill me Jeff... But I didn't tell you why. The answer is simple. I am the person responsible for the loss of your child. I am the only person who knows... where your DAUGHTER is. She only has a limited supply of air, Jeff... and if you want to get her back, you'll have to play a game.
やぁ、ジェフ。私はこのテープを"保険"として作った。キミがこのテープを聞いているということは、もうおまえに道はない(お片づけの時間だ)。私を赦せるかどうかが最後のテストだった。このテープを聞いているということは、おまえ不合格になっちゃってんだけど。さぁ、代償を払え、復讐に燃えた人生の代償を。最後に、おまえに生きる目的をやろう。私を殺せばどうなるか、さっきは言わなかったけど、理由はこう。おまえの子供の命を握っているのは私だ。私だけがおまえの娘の居場所を知っている。彼女がいる場所は空気がなくなる。娘をたすけたければゲームをしろ。

そして今度はお嬢さんがピンチ。ジェフがジョンを赦していたら家族3人もとどーりになれたのか、甚だ疑問ですが、とにかく、実際は赦せなかったので、リンもジェフ自身もここで運命が尽きるけど、せめてお嬢さんだけでも救えば?ということですね。
この段階では、娘の居場所を知っている唯一の人ジョンの喉を掻き切ってしまったあとなので、最初の"蘇生"の対象はジョンに変わってます。

とにかくさすがに、リンもジョンもアマンダも死んで、ジェフひとりでどーにかするっつってもあまりに無謀。
ということは、やっぱり出てこい、ローレンス・ゴードン!と強く思いますね。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:51| Comment(2) | TrackBack(0) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月27日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル6 Suffering? You haven't seen anything yet.

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

生かすことができた被験者は生き残り、"生まれ変わる"ことができる。(今回の)ジョンの理論です。
生かすことを試されて生き残った被験者は(実際は全員敗者になったけど)、ジグソウ襲名の可能性がある。かもしれません。

Suffering? You haven't seen anything yet.(キミはまだ何もわかってない)
苦労してケッコンしたと言うリンに、ジョンが言います。そして楽しそうにいちゃつきはじめる(笑)。アマンダはプンプンと怒りながら(笑)、机の引き出しの封筒を読みに出て行く。
If you make it through this, Lynn... you're going to thank me one day just like Amanda did.(もしこれを生き抜いたら、リン、キミもいつか私に感謝する、アマンダがそうだったように)
I saved your life.(もうあなたの命を救ったんだからいいでしょー)
Maybe my life isn't the one you were saving after all.(キミが救ったのは私の命じゃないかもしれんよ)
ここでアマンダは封筒の中身を読みます。
そしてジョンが赤いガラス容器で溶けていた蝋をマイクロテープにかける映像が流れる。アマンダはジェフが3つ目のテストを終えたと報告します。そしてリンの首輪を外せの嫌だの、口論になる。
Amanda, Lynn is more important than you know.(リンはキミが思っているより重要な存在なんだよ)
Amanda, even with that gun, it's Lynn who holds your life in her hands.(アマンダ、キミの命を握ってるのはリンだ)
"リンを傷つけるとキミが危なくなるから、怒らないで、約束通り首輪を外してやれ"っちゅー意味ですね。キミには内緒だけど、ジェフは武器を手に入れたぞと。

アマンダは封筒の中身を読んで、「キミの命を握ってるのはリンだ」の本当の意味を知り、「彼女にあたしを支配させるなんて、そんなのひどいじゃん」と怒ってるのかもしれない。
そしてタイミング的に、アマンダが封筒の中身を読んだからマイクロテープを処分した、とも考えられます。
やっぱりジョンがアマンダに言った「リンはキミが思う以上に重要な存在だ」という言葉、「キミの命はリンが握っている」という言葉。すごくひっかかるなぁ。"リンを殺すと、おまえがジェフに殺されるかもよ"という意味以上の何かがありそう。
そもそも、アマンダの命のギャランティーが弱すぎる気もします。リンの首輪を外せるのはアマンダだけだから、リンにアマンダは殺せない。仮にアマンダが首からぶら下げている鍵を奪い取っても(未公開シーンとして収録)、リンが自分の首の後ろで鍵をうまく外すのは難しいのかもしれない。でも、ジェフが来てからなら、アマンダを殺して鍵を奪い、首輪を外すことができるかもしれません。アマンダがThen, you just have to find the sensor and disarm it so that you can walk more than thirty feet out that door without the collar detonating. Or, you could try and take the collar off yourself. That could be tricky. The slightest knock in the wrong place could trigger it. I should know. I built it.(半径30フィート以上歩くことができるようにセンサーを見つけて武装解除するか、自分でデバイスを外してもみてもいいけど、そりゃ難しいよ。間違った個所をちょっとでも触ると爆発するし。だって私がそれつくったんだもーん)と言っている以上、"アマンダにしか外せない"と解釈するのが正しいんだろうけど、少なくとも夫婦が自力で外せると考えて、アマンダを殺してしまう可能性はある。もっともっと、リンがアマンダを生かしておく条件が必要です。

そこで、さるお的「キミの命はリンが握っている」の解釈(1)
ジョンが「娘の居場所は私しか知らない」と言ったのは"アマンダが死んだから"であって、本当はアマンダも知っていた(知らされた)。本来なら早く死にそうなのはジョンであって、ジョンが死んでしまえば、ゲームの続き(娘の救出)はアマンダが引っぱらなくちゃいけません。そーなると、リンにもジェフにも、アマンダを殺すことができない。

さらに、さるお的「キミの命はリンが握っている」の解釈(2)
たとえば、"娘の居場所"は本当にジョンしか知らなくて、娘の救出はアマンダの役目になるかもしれない。アマンダは他人の娘を救出することに協力しなければならない、というより、娘を救うことが、リンやジェフに殺されない条件になるのかも。
ジョンは、アマンダをテストしている。"誰かの命を救う"というテストです。殺しまくりのアマンダに、時間内にルールを守って命を救ってみろと、そういうことだったような気がします。"生かす"ことを学べというジョンの趣旨にもぴったりだし。

だとすれば、ジョンの生死に関わらず、ゲームはまだまだこれからっす。
「苦しみ?キミはまだ何も見ていない」
リンは手術を終えて、ジョンを生かし続けることに成功したのに、"まだこれからだ"と言う。ここもぴったりな感じします。
「もしこれを生き抜いたら、リン、キミもいつか私に感謝する、アマンダがそうだったように」
これから始まる次のゲームを生き延びろと。そしてまるで、アマンダがだめなら、キミがジグソウを継がないか?というリクルートのようだ(笑)。

もし、"リンを傷つけるとキミが危なくなるから、怒らないで、約束通り首輪を外してやれ"っちゅーだけの意味なら、ジェフが病室に到着したときリンが傷ついていなくて、ジェフがジョンを赦し(殺さず)、銃をアマンダに渡し、アマンダがリンの首輪を外し、なんらかの方法で"娘"の居場所を夫婦におしえ、夫婦はそろって工場を出る。4人全員が勝者という展開がありえた。
ところが、すべてはジョンの願いとは逆の方向へ、嫌な予測通りにすすみます。

さるお的「キミの命はリンが握っている」の解釈(3)
たとえば、リンとアマンダが同じ血液型だとしたらどうでしょう?
つまり、お互いに、"輸血"が可能だったら?
「"娘救出ゲーム"のプレイヤーになるのはキミで、(誰かに撃たれなくても)娘救出ゲームの最中に必ず血を流す、そーゆーゲームが始まるよ」ということが封筒の中身で説明されていた。「『SAW』の逆トラバサミのとき、キミは他人の血を流し自分が生き残るという状況をクリアしたけど、今度は自分が血を流して他人の命を救え」そう書いてあった。つまり、"アマンダが死なずに娘をたすけるためには輸血が必要な状況になる"ということが、あの封筒でわかったのかもしれません。
リンが撃たれ、アマンダも撃たれ、ジョンが喉を切られた実際の状況でも、アマンダが娘の居場所を知っているなら、首なしリンからの輸血でアマンダは命をとりとめて、ゲームの続き(娘の救出)ができるかもしれないし。
ま、輸血ではないとしても、"アマンダが血を流す"という意味では、"血液"が必要というだけでもおもしろいっすね。ある重量の液体が必要で、水もない場所で、血でどーにかするしかないとか。

さて、ここまでは、娘がどこかに監禁されている、という話です。
ですが、前にも妄想したとーり、こうだったらステキだなとさるおが思う展開があります。

さるお的"娘救出ゲーム"(願望)
リンが撃たれ、アマンダも撃たれる。ジョンはアマンダに手を伸ばし、もうだめとわかっていてもなお、たすけようという態度です。
そして一方では壁にもたれた瀕死のリンにジェフがかがみこんで、ジェフがリンのおなかに手を当ててます。
"娘探しゲーム"は存在すらしなかったのかもしれません。リンが撃たれたことで、"娘探しゲーム"が発生したんじゃないかな。娘は、つまり"次女"は、リンのおなかの中にいる。
そしてたとえば、ジェフがリンの首なし死体へ輸血して、"次女"の酸素をとりあえず確保する。I can have an ambulance here in 4 minutes.(私なら4分で救急車を呼べる)までの間。
とかね。いや、もっと血みどろになってほしいけど。

You're a vital piece of my puzzle, Dr. Denlon ... a critical part of what could be my final test.
デンロン先生、キミは私のパズルの重要なジグソウピースだ。最後のテストで決定的な役割になる。

さて、ここまで妄想が大暴走すると、ほんじゃ最後に娘が座ってた部屋(カギ穴から見えた)の映像は何なんだと、どこなんだと、そーゆー疑問が出てきますね。また後日考えます。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:51| Comment(12) | TrackBack(0) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月25日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル5 She swims in my sea.

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

She swims in my sea.
いいねー、このセリフ。アマンダは、ジョンの海で泳いでいる。いいねー。

【封筒は過去にも渡された】
アマンダは2004年7月23日にヘッドギアのゲームを勝ち抜き、2004年のクリスマス前に、ジョンに弟子入りしました。
アマンダは、ジョンについていこうと決心をします。
You will give everything to me. Every cell in your body. Is that understood?(すべてを私にゆだねろ。細胞のひとつひとつに至るまで、すべてを私に捧げろ。いいか?)
アマンダはYes.と答える。
The marks on your arms, they're from another life. We'll leave that life behind.(腕の傷は過去のモノ、その傷は過去とともに置いて行く)When you go down that corridor ... there is no turning back. Do you understand that?(あのドアを出て廊下に降りたら、もう後戻りはできない。それでもいいか?)
アマンダはYes.と答える。
美しいシーンだなぁ。ほとんどウェディングです。
そしてジョンは黄色い封筒を渡します。Let's start with this.(はじめよう)
アマンダは無言で封筒を受け取る。
Go.(行きなさい)
そして一度だけ振り返り、出て行く。
美しいなぁ。師弟誕生。
アマンダは、アダムを拉致り、待ち合わせ場所のバスルームに連れて行きます。そして、緊張した感じで一息つくと、バスルームの扉を3回はっきりと聞こえるようにノックして、つまり私だよーと合図して、入っていきます。
この様子から、アマンダは封筒を受け取って以来バスルームに到着するまで、ジョンとの連絡が絶たれていたと思う。アマンダはとにかく指令をこなすのみで、途中経過の報告もなし。質問も、変更も、一切できない。そこまで私を信じろと、ジョンはアマンダに要求している。
それは裏を返せば、ジョンがアマンダを信じていることの証ですね。そう、ジョンもまた、自分のすべてを賭けてアマンダを信じた。
いいねー。美しい師弟誕生。
ということで、封筒には、アマンダへの指示が入っていたはずです。「ブタをかぶってアダムを拉致れ。アダムはクスリで眠らせて、下水処理場の地下のバスルームに連れてこい」
バスルームに入ると、アマンダは「アダムの左足に鎖付けろなー」と言われ、その通りにします。そして指示通りバスタブにアダムを入れ、鍵を入れ、水を出す。ジョンが筋弛緩剤を注射するのを見ると「それなぁに?」と質問してるから、ゲームの詳細は知らないですね、アマンダはあくまでもアシスタント。

【アマンダ宛の封筒の中身】
『SAW』シリーズは伏線に満ちた作品です。繰り返しを多用している。
ならば『SAW III』の封筒の中身も、2004年のクリスマス頃ジョンに渡されたものと酷似しているはず。つまりゲームのインストラクションです。封筒に入っていたのは、何かを箇条書きにタイプ打ちした数ページに及ぶ書類と、手書きされたルーズリーフ1枚。アマンダ、苦しそうですね、ずいぶん動揺しちゃってます。

【インストラクション】
この時点ですでに手術は終わっていることから、"術中にジョンが死んだ場合"の可能性はなくなってます。"病死用"テープも必要なくなった。この段階で、リンはゲームに勝ったことになる。
リンを解放しろ。ルールを破りたい気持ちになっても、ジョンを信じて、ルールを守れるか。アマンダに与えられた試練です。ジョンはどんどん弟子を追い込んでいくんだけど。
さて、ここから先の指示が封筒の中に入っていた。ジェフが病室までやってくるのをアマンダは知っていた。次に起きることは、いろいろ考えられます。
1. アマンダがリン解放→4人生存
2. アマンダがリンをまだ解放していない→4人生存
3. リンを解放するまえにジョンが容体急変で死亡=リン死亡→2人生存(アマンダとジェフ)
4. アマンダがリン殺害→3人生存(アマンダとジェフとジョン)
5. アマンダがリン殺害=ジェフがアマンダ殺害→2人生存(ジョンとジェフ)
6. アマンダがリン殺害=ジェフがアマンダとジョン殺害→1人生存(ジェフ)
7. アマンダがリン殺害=ジェフがジョン殺害→2人生存(アマンダとジェフ)でたぶん大バトル
8. ジェフが3つのテストで救った3人(の中の誰か)もやってきて全員集合→5〜7人生存
などなど。実際には6になりました。
ただし、ジョンはゲームの展開について、かなりの予測をしていたみたいっすね。アマンダにとってリンを解放するのは難しい。そしてリンを傷つけてしまえば、そのことに対してジェフは復讐してしまうだろう。さらにジェフにとって自分を赦すことも難しい。つまり、人は激情に流されやすく、流されてしまえば、4人の運命はここで終わる。6の展開を予想していた。"難しいテスト"だからこそ、合格すれば生まれ変われる、ジョンの理論では。
アマンダがリンを撃ち、ジェフが病室に入って来たとき、ジョンはおかしなことを言います。You just destroyed four lives. You just murdered Jeff's wife.(キミは4つの命を破滅させた。キミはジェフの妻を撃った。)
えっと、もしこれを言わないと、ジェフは迷うはず、復讐の相手はどっちなのかと。どっち殺せばええのかなと。
ということは、「キミはジェフの妻を撃った」は、ジェフに聞かせる言葉ですね(笑)。"予想していた通りになるように仕向けた"感は否めませんが、自分が先に殺されちゃうとその後がぐだぐだんなっちゃうので、ま、しょーがないか(爆)。
もしもこのゲームにジョンを含めたみんなで勝てれば、"ジェフの娘探しゲーム"には最低でも4人、最大で7人が参加します。
ということで"ジェフの娘探しゲーム"におけるアマンダの役割が、いろいろ書いてあったはずですが、えーっとこれは『SAW IV』の大予想になると思うので、もうちょっと後で書きます(笑)。じつは予想できていないというのはヒミツ(爆)。

【アマンダはどこまで知っていたか】
アマンダはジェフとリンが夫婦であることを知っていたのかと思ってました。理由はアマンダがリンの前で、"a man"とか"he"とか言っちゃって、決してジェフの名前を呼ばないから。
でもあらためて観ると、アマンダの知らない"何か"はたしかにありました。
ジェフが病室にやってきたのは必然で、それはアマンダも知っていた。でも、ジェフとリンが夫婦であることは知らなかった。ジョンが隠していたから。
さて、問題は、アマンダがその後の展開、つまり娘を救出するためのゲームが始まる、ということを知っていたかどうかです。そしてその"娘探しゲーム"に、共犯者がいたかどうかです。
前者については、途中で知らされた可能性が高いかな。あの封筒で。

【アマンダの心理】
アマンダがルールを破ってしまう理由は、ジョンを独り占めしたい、という気持ちだろうと思います。自分以外の誰かがもしゲームに勝って生き延びてしまったら、ジョンはその人を大事にしてしまうかもしれない。だから、誰も勝たせるわけにはいかない。虐待された過去を持ち、親に見放された不幸な子供時代を過ごし、"悪いこと"をたくさんするようになって、濡れ衣を着せられ投獄され、ついにクスリに溺れ、自殺未遂を繰り返したアマンダが見つけたのは、"a savior and a father figure"でした。父親だと思って慕い、たよりにしている。やっと"ひとりぼっち"ではなくなったのに、これから妹や弟ができて、取られるのは嫌なんだ。後継者は自分ひとりでいい。
なのに、それなのに、アマンダにしてみれば、ジョンが自分を裏切った。
リンに自分を支配させるなんて、そんじゃ立場が反対じゃんか!自分だけが、動けないジョンを手伝って、状況を支配するはずなのに!だって私がジョンの後継者なんだもん!
どうせあたしなんて殺人者なんだ。ちくしょー、哀しすぎて寂しすぎて、怒ったぞー。
うーん、かわいそうっすね、アマンダ。涙出ます。
Because nobody fucking changes. Nobody is reborn. It's all bullshit.(人なんて変わらない。生まれ変われるなんて嘘だ。嘘っぱちだ)
So help me. Fix me. I'm standing right here.(たすけようとしたんならたすけてよ。私はあなたの目の前にこうして立ってるのに)
ふたりともかわいそうだ。涙出ます。とことん破滅型のふたり。

【ジョンの心理】
Amanda... it's okay. This was your test. Your game. I was testing YOU. I took you in. I selected YOU to the honor of carrying on my life's work. But you didn't. You didn't test anyone's will to live. Instead you took their only chance. Your games were unwinnable, your subjects merely victims. In my desperation, I decided to give you one last chance. So I put everything in place. You didn't know that Lynn and Jeff were husband and wife. I had to keep that from you for the purposes of my game. I had to leave out the ruining marriage, the cheating wife, the vengeful husband, the neglected daughter and I let you make your own choice. I wanted you to succeed... but you couldn't.
もういいんだ。キミのテストだったけど。私のライフワークを引き継ぐ栄誉に、キミを選んだけど。キミは、人の"生きる意志"を試すことができなかった。彼らのチャンスを奪った。だから最後にもう1度キミを試すために準備して、リンとジェフが夫婦だとか、デンロン家の家庭内の問題とかは全部隠して、キミに選択をまかせた。成功してほしかったけど、だめだったね。
Oh, God...
神よ。
Game over.
ゲームオーバー。
師弟の愛が、親子の愛が、すれちがう。ジョンもすべてを賭けたけど、負けちゃって、泣いてます。ふたりともかわいそうだ。涙出ます。ほんとにどこまでも破滅型のふたり。

自分は生まれ変わり、人は生まれ変われると信じて夢を捨てず、絶望して死んでいくロマンチシストのジョン。
夢を信じてみたけれど、人は所詮変わることはできないと、怒り哀しみ苦しんで、さみしがり屋のまま死んでいくアマンダ。
あまりにも破滅型の、相容れないふたり。涙出るわぁー。
『SAW』シリーズで泣ける人はめずらしいかもしれませんが、身体がちぎれたり首がふっとんだりするのを観ながら、今日も肉が美味いなと、牛肉はレアがいちばんだなと、かわいそうなふたりだなと、さるお号泣。ジョンに真っ先に狙われそうなメタボさるおでした。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 22:59| Comment(2) | TrackBack(0) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月23日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル4 あらためていろいろ気がつく細かいこと

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

まずはいろいろ細かいことで、気づいたことを書きます。
『SAW III』は"ドラマ"なので、コアになる4人には次からフォーカスしていきたいと思います。

【トロイから切り取られたジグソウピース】
トロイの死体の(残骸の)皮膚からジグソウピースが切り取られてました。身体のどの部分かもうぜんぜんわかんないです。
あらかじめジグソウピースを切り取ったとすると、その部分は運悪くぐちゃぐちゃんなっちゃうかもしれなくて、せっかくサインを残しても、発見してもらえない怖れがある。
ということは、ジグソウピースはトロイの死後切り取られたはず。当然、ゲーム中、扉は溶接されていなかった。トロイが爆死したあと、誰かがやってきて、"判別できる程度に皮膚が残った部位から"ジグソウピースを切り取った。そして、部屋を出るとき、なぜか扉を溶接して、去ったことになる。トロイは爆発前に全身のピアスから逃れれば、学校(教室)からも逃げられたはず。
うーん。アマンダがルールを破ってトロイを確実に死なせたのかと思いましたが。うーん、後から扉を溶接したのはなぜなのか?
脚本の穴かな(汗)。
ちなみに、SWATさんのセリフはこうでした。
The call came in at 11:45. A woman heard an explosion.(11:45分に、爆発音がしたと女性から通報があった)
通報した女性はおそらくアマンダっすよね。
で、もし脚本の穴ではなくて(さるおは穴だとは思ってません)、トロイ爆死後ジグソウピース切り取り、最後に扉を溶接、の順番だとすると、"完全解読マニュアル3 ドラマ『Like Father, Like Daughter.』"に書いたとおり、ジグソウピースを切り取ったのは"切る専門家"のローレンス・ゴードンです。(熱望)

【ケリー殉職】
ケリーの左手がかすかに動く。すると鍵がビーカーの中に降ってきて、"酸"がぽちゃんと顔に跳ねて、ケリーが目覚めます。鍵はビーカーの上の針金のようなものに引っかけてあってケリーが動くと落ちるようになっていたか、あるいはアマンダがそのさらに上の天井の格子から落としたのかもしれない。たぶん前者です。
そして、アマンダはケリーを観察してました。やっぱり、タイミングよく部屋に入って来てるもんなー。
ケリーがド根性で鍵を取り、胸郭に食い込んだデバイスの鍵を開け、あと少しでゲームに勝つところだった。そこにアマンダ登場です。で、「あんたかよー」って言ってたら時間切れになっちゃってケリー殉職。
ということは、アマンダが邪魔をしなければ、ケリーは生き抜いたかもしれません。カミソリワイヤーのゲームですら"勝つ方法がある"と考えるジョンの厳しい基準によれば、ケリーは勝ち得たと思います。つまりこのゲームも仕掛け人はジョン。アマンダはアシスタント、ルールを破ってしまいました。

【アマンダの仕掛けたゲーム】
上に書いたように、トロイにもケリーにも勝つ方法があったと思います。実際、ケリーはほとんど勝ちかけた。
アマンダの直接の標的になったのは今のところ、テープの声がアマンダだったエリック・マシューズひとりなのかもしれないな。

【クスリ飲みまくりのリン】
浮気現場シーンのリン、クスリ飲んでます。病院のロッカールームでも、ロッカーの扉に貼ってある"to mommy"の絵と数枚の写真が映るシーンのとき、クスリ瓶が映ってます。ジョンが後に"anti-depressants to hide the pain..."(痛みを隠す抗うつ剤)と言ってるので、リンは鬱だ、と言うことになるのかな。

【"娘"についても細かい伏線が】
悩みながら勤務中のリン、ERで男の子をたすけますね。そのときこう言ってます。No air entry on the right side, it's not blood loss...(右の肺に空気が届いてない、出血が問題なんじゃないや)と。
そして後々、自分の娘が空気の供給を断たれる。素晴らしいっすね。

【止まらないアマンダの自傷癖】
アマンダ、腿切ってるだけじゃなかったっす。なんかの工具を刺さるほど握りしめてみたり、ハサミで親指つついたり、ちょくちょくやってます。

【カルテ】
03/24/04(2004年3月24日)に作成されたJohn Kramerのカルテです。書いたのはLawrence Gordon。
スタンプの枠内の手書きサインもL. Gordonで、日付は05/01/04(2004年5月1日)かな。

【病室はキャンドルだらけ】
マイクロテープを処分するためにかけられた液体、ケリーに使った"酸"かと思いましたが、"蝋"でした。
病室に入って右のクスリ棚の上、バッファローの骨みたいな置き物の前に2つ、ガイコツのポスターの前にも3つ、ワゴンの洗面器の下にも、ジョンの枕元側にも3つ。ふと見回せば、病室はランプだらけ。赤いガラスカップの中でロウソクが灯ってます。

【食肉工場の生活も楽しそう】
リンが白い電話(子機)を取ろうとするシーン(ヘッドギア爆発)で、電話の隣に"楽譜"が置いてあるYO!

【ジョンの蜜月回想シーン】
たしかに、『SAW II』のオビ"によく似た人"がジル(Jill) の向こうからこっちに歩いてきます。というか、ティム・バード(Tim Burd)です。
オビではない、"通行人Timothy Burd"です。

【ジェフに用意されたモノ】
1つ目の扉の前には"最後の扉を開ける鍵"を、2つ目の扉を開ける前には"最後の扉を開けてコドモの命に責任のある人物に復讐する"ための弾丸を、そして3つ目の扉でマガジン(弾倉)を、最後に病室に入る手前で拳銃を与えられてます。
これらはすべて、監視カメラの死角に置かれていた。アマンダには見えていません。
アマンダは、ジェフが最後に病室に来ることは知っていたけれど、銃を構えてやってくるとは思っていなかった。
これらを"周到に"準備したのはジョンということで、ヨレヨレなのにがんばってるなと思います。

【消えたテープ】
ラストシーンでジェフがジョンの喉を切り、"保険のテープ"再生されます。そのとき横のテーブルがほんのちらっと映るんだけど、困ったことに、蝋で固めたはずのテープが消えてます。コマ送りとかで見てもさ、無い。白い蝋のせいで見えにくいのかと思ったけど、違います。
うーん、こりゃ解釈に困るな。どうしよう。やっぱり、見えないくらい蝋に埋まっちゃったってことにしとくか。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 20:31| Comment(14) | TrackBack(1) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月24日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル3 ドラマ『Like Father, Like Daughter.』

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。
最後にね、爆弾発言があるYO!

ドラマ『Like Father, Like Daughter.』

さるお的に『SAW III』は素晴らしい秀作です。SAWシリーズの世界観は、トリックとどんでん返しと凄惨な世直しが主軸の"怖い映画"ではない、というところが大前提です。SAWの全体像は、神の視点を持つ男と人々のドラマです。

えっと、基本的に、残念ながら『SAW II』のダーレン作の部分については語るべきものがないので語らないですが、いや、もしかしたら、単に拷問デパートを訪れたいだけならあれもおもしろかったかもしんない(笑)。そして今回の拷問博覧会も(笑)。
しかーし、本当のSAWワールドのすごい仕掛けや狂気なら『SAW』に勝るものはなく、あるいは『SAW II』最後の騙され感のほうがよっぽどすごいと思います。ほんと、『SAW』はパンチ効いてたよ、見事に1点に収束していく、美しいクライマックスの美しい作品でした。

『SAW III』に驚きはあったかというと、これはもうぜんぜんないですね。
リン先生とジェフが夫婦かもしれないぞ、というのは、リンのロッカーの扉に貼ってあったmommy宛のコドモの絵でいきなり想像できてしまう。古い絵じゃありません。そしてリンはその絵を"子を亡くした親"の目で観たりしない。だからリンが今も母親だろうということは推測できる。なのにリンの家族は描かれません。代わりに不倫が描かれる。つまり"家庭を顧みない母親"なのが一目瞭然。一方でジェフも、息子を亡くして長いこと復讐のことばかり考えているっちゅーことしか描かれません。家族のことが描かれない。
リンのだんなが出てこなくて、ジェフの奥さんも出てこない、ということは、いかにも"実は夫婦だった!"感じがします。ということで、やっと画面に娘が出てきても、「あー、ジョンが言っていた"コドモの命に責任のある人物に復讐する機会"っちゅーのは、事故死した息子のことじゃなくて、娘かー、もう拉致ったのかー、で、責任のある人物っちゅーのは自分(ジョン)のことか、うまいな」と思ってしまう。
そして、『SAW』の舞台裏、ブタマスクがアマンダだとか、学芸会の準備みたいで楽しそうだなとか、何か注射してジョンは長いことじーっと寝てたのかとか、あるいは『SAW II』の釣り人はアマンダだなとか、そのへんもすでにわかっていたことなので、ここにも驚きはない。
アマンダのゲームだった!っちゅーのも、ちょこちょことジョンがセリフで言っちゃってるので、これも驚かないっす。「ルールに従え」とかね、言っちゃってっから。
ということで、びっくらこけないんだよ。

それでも『SAW III』は素晴らしい。トリックとどんでん返しの映画ではなく、神の視点を持つ男と人々の差、神の視点を持つ男と神の視点を愛した弟子の極限の"摩擦"を描いたからです。

『SAW』以前、ジョンは絶望の淵から、格別の爽快感を抱いて甦った。ANIMATED COMIC "SAW rebirth"によれば、かつてはジョン自身もダメダメ人間でした。いつだって"明日があるさ〜(There was always tomorrow.)と思っている。で、(たぶん奥さんの)ジル(JILL)に捨てられ、末期ガンで本当に明日がなくなって、やっと学んだ、生きるということの本当の意味と価値、そして感謝を。
そして、自分を神格化して裁きの神になる。かつて自分が味わったように、人々に試練を与え、血を流させ、悔い改めよと言って裁いてまわるのをライフワークにするわけです。ホスピス映画です。余命わずかでもうたすからない、だから残された限りある時間をどう過ごすか、末期ガン患者(と場合によってはその家族)は選択をせまられる。残された時間を、ジョンの場合は裁きと救済に使うわけですね。
そして、裁いても裁いても悔い改めない敗者を見続け、人の世はあのバスルームのように腐っていると、怒りに震えている。
そこに勝者が現れる。骨のあるヤツがいるじゃねーか!ジョンはそう驚いたに違いない。で、その女性はジョンの元にやってきます。そうなると、ジョンにとっても彼女は一筋の希望の光となるわけです。自分にはもう時間がないけど、もしかすっと彼女なら、神の御技を引き継げるかもしれないぞ。で、トレーニング開始。アマンダは立派に後継者になれそうだった。ただひとつの重大な欠点を除き、言うことをよく聞くいい弟子だったんだろうと思う。ジョンは、アマンダを愛していただろうと思います。ただひとつの重大な欠点は、アマンダが企画するゲームには勝算がないこと。っちゅーことはアマンダはただの人殺し。ジョン企画のゲームにも生存者がいると殺して歩いてしまう(実際は殺していないですが)。
アマンダが愛したものは、復讐。彼女が愛したのは、自分を救った恩人ジョンの神性であり、支配そのものだった。師匠の哲学を引き継いだのではなくて、師匠の"狂気"に依存し続けた。
実際、アマンダと他の多くの被験者では、背景が違います。健康で正常なミドルクラスの男性(healthy, sane, middle-class male)ポールや、病気だと言いながら"元気そう"なマークや、社会的地位のしっかりした外科医と、アマンダは違う。ヤク中で、自傷行為ばかりしているだめなアマンダ。彼女は社会から脱落し、すでに地獄を生きている。誰かのせいで、こうなってしまった。誰かのせいで、クスリと出会い、溺れてしまった。地獄に突き落とされたアマンダが、今度は薬物投与された他人の体を切り刻む試練をくぐり抜け、生きる意味をみつける。生きる意味、これはもう復讐しかないわけです。自分を地獄に突き落とした人物へ、そして社会への復讐。アマンダ、かわいそうだ。
ここに深い溝があるわけっすね。ジョンが行う神の御技は救済の行為だったが、アマンダのそれは復讐という自己の解放だったわけです。

ということで、ジョンはアマンダに卒業試験を課している。苛酷なゲームの根底に流れる、"生かす"ということの意味を教えようとする。
で、リンちゃんと、いちゃつきまくり(笑)でまさかの大挑発。
それを見て、アマンダは怒っちゃう。これまですべて言うこと聞いてきたのに!信じてついてきたのに!何でもやったのにぃーっ!私の愛はどうなるんだと、ものすごい怒る。
You're right John, I am not like you. I am a murderer!
あなたの言うとおりよジョン、私はあなたとは違う。どうせ私は人殺しよ!
ドラマ『Like Father, Like Daughter.』すね、なんだか親子の会話っす。お父さんの言うとおりよ、でもお父さんとは違うの!どうせ私なんておちこぼれよ!
親の期待に応えられないコドモのセリフだ。まるで反抗期。
いや、SAWではみんながこうなんだ。人は、結局変わることができない。

で、その結果予想外のクライマックスが訪れ、ジョンも泣いちゃった。残念だったんだな、悔しかったんだな、哀しかったんだな。ジョンは自分と、アマンダを含めた人々とのギャップをついに知り、泣いちゃうわけです。誰も、この高さまで、自分のところまで、登ってきてくれない。"人は結局は変わらない"、ついにそれを飲み込んで、ジョンはアマンダを赦します。いいんだよ、そう言います。人は弱い。それを赦す。
極限のラブストーリーっすねー。
他の親子(ローレンス・ゴードンとダイアナ&アリソン、エリック・マシューズとダニエル)と同じなのかもしれません。命を懸けたけれども、たすけられない、すれ違う、親子のラブストーリー。

裁けば、人は変わるのか。
教えれば、人は変われるのか。
血を流せば、人は理解するのか。
神(ジグソウ)の要求に人は応えられるのか。
人は、人を信じ、人を赦せるのか。
こーゆーことがテーマっすね。アマンダは、信じ、赦すことができなかった。

逃げられない、動けない、たすかる方法がない、そういう絶望ではなく、今度は"人に対する"失望に、映画はたどり着きました。
最後のジョンの笑顔、おっかなかったっす。
「人間よ、おまえもどうせ理解しない。変われない人間よ、愚か者め」、そういう、呪うような笑顔っす。怖い。『SAW III』でいちばん怖いシーンです。さるお、トビン・ベルがどんどん好きになっていくYO(笑)!

さて、完全解読マニュアル3の最後になりました。続き(完全解読マニュアル4)はたぶん、DVDが出てからっすね。
ということで、ものすごいことを書きます。

その前に【エリック・マシューズのその後】について
「エリック・マシューズに何をした?」
ジョンがアマンダに聞きます。すると、アマンダとエリックの肉弾戦の映像が流れます。でもこれは、答えになっていません。観客が観た映像からわかるアマンダの答えは、「エリック・マシューズにキックした」です。答えになってない(笑)。
ジョンはこの件を、アマンダがアダムを窒息死させたことと同等に扱っている。ということは、本当は質問するまでもなく、ジョンは答えを知っています。アマンダがエリックを殺害したと、知っている。ということは、あの映像の続きがあるわけだね。
映像の最後は、エリックもへろへろ。でもとにかく生きてます。「You're not Jigsaw, bitch!(おまえなんかジグソウじゃねーずらぁーっ!)」と傷つくことを言われたアマンダも怒って振り返りますが、こちらも顔半分が血だらけでへろへろ。
つまり、回想シーンが終わってから、エリックが死亡するまでに、もっとはるかに壮絶に痛い、何かがあった。そしてエリックは死んだと思います。
この、アマンダvs.エリックの第2ラウンドで映画1本撮れるかなと(笑)、そーゆー意味で、また回想シーンの最後の時点で死んでない、という意味で、さるおは"エリックが生きている"と言っています。エリックがすっかり元気になって活躍するとは思ってません。

ではものすごいこと2つ、いきます。とりあえず、ぶっ飛んでるのは承知で、言い切ってみます(笑)。

1つめ
1作目『SAW』のDVD持ってる方は、もう1度観てください。記憶しているかどうかじゃなくて、もう1度観てこそ気がつくことがあります。借りてきてでも観てくださいと言いたいところっすけど、外れてるかもしんねーし(弱気)、さるお捨て身の爆弾予想ですから、レンタル代返せって言われると土下座するしかないので、えーっと、借りてきてまで観ないでください、くれぐれも(笑)。
アダムが覚醒します。すると、ローレンス・ゴードンが先に目覚めていて、電気もつけずにすっかり落ちついている。
おかしくないですか?
で、アダムが起きるとすぐに、電気のスイッチがみつかります。
おかしくないですか?
ぶっ飛んでいるようですが、よく考えてみてください。
ローレンス・ゴードンのゲームの準備で、ジョンが自分に注射を打って横になってますが、あの注射は誰が準備したのか?『SAW III』のこのシーンでは、アダムを運んできたアマンダとジョンの作業ばかりクローズアップされてました。
わざと電気をつけずにいたように見えます。中央の死体を"知っている"ように見えます。いちばんさりげなくないのは引き戸を押したところです。
ほかにもたくさんね、不自然に見えます。
もうさるおちゃん、思い切って書いちゃう。ローレンス・ゴードンは共犯者だった。1作目の時点で。それどころか、最初から共犯だった。
ではなぜ、自分が共犯のゲームで足を切ることになったのか?あるいは、足を切らなければならないとわかっていてなぜゲームに参加したのか?
アマンダのゲームもゴードンが手伝っている。"your dead cell mate"と呼ばれたおじさんにクスリを過剰投与したのはゴードンです。"繰り返しを多用する"SAWの法則に従えば、このおじさんがうす目を開けるシーンは、ゴードンがインターンに病状説明するときジョンがうす目を開けているシーンとそっくりです。
たとえば、たとえばですよ。アマンダがHe helped me.と言うのを聞いて、ゴードンもHelp me.と言ってみたことがある。で、じゃプレイヤーになってみるかい?と言われる。で、ゴードンは、「自分は仕掛け人だからだいじょうぶ、アダムをひっかければいいんだ」と思って参加してみると、アダムに妻子の写真を見せられるシーンで、「オレかよ!」と。で急速に焦りまくり追いつめられて足切り。
どうすかね。
ここまで来たらもう、暴走ついでに、"ペンライトの忘れ物"ね、あれは本当にゴードンの忘れ物。ゴードンはペンライトを持って、カミソリワイヤーの地下室に来る用事があった。そうです、外科医の得意な、皮膚を切るシゴトをしに。プレイヤーの皮膚からジグソウピースを切り取るのはゴードンのシゴトだった。
どうすかね。

2つめ
リンって、痩せてるようで、そうでもなかったですね。ちょっとおなかがぽっこり出てる。歩き回るシーンとかで、そう見えましたよね。
さて、リンが撃たれて死にそうです。救急車を呼ぶ?4分?あー、病院近いんだね。4分で救命士が来るのかー。
ジョンのテープをもう1度聞きましょう。
I am the person responsible for the loss of your child. I am the only person who knows... where your DAUGHTER is. She only has a limited supply of air, Jeff... and if you want to get her back, you'll have to play a game.
私はおまえの娘の行方に責任がある人物だ。おまえの娘の居場所は私しか知らない。彼女がいる場所は空気がなくなる。娘をたすけたければゲームをしろ。
!!!
娘の命の鍵となる人物はジョン?え?ジョンが握ってるのはリンの命じゃなかったっけ?
でもリンは撃たれちゃったんです。
で、空気がなくなる?くうきがなくなるぅーっ?
"もうひとり"女の子がいるのか!あの病室に、すでにいるのか!リンが撃たれて、空気の供給が断たれる状態で!
病院までは4分。
!!!
どうしよう!リンのおなかを裂いて、動ける外科医がいれば、この廃工場の病室の設備で、女の子の命は救えるかも。
誰も長女を拉致っていない。普通のカギ穴のついたドアがある部屋で、膝をかかえていたようにみえた長女、あれは空気のなくなる部屋なんかではない。
ただし、この推理には欠点がありますね。わかってます、おなかの子は、ジェフの娘じゃないかも。うーん・・・

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 15:51| Comment(20) | TrackBack(0) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月22日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル2 『SAW III』の全貌

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

まずは3作品をふりかえり、それから『SAW III』をいろんな角度で眺めてみたいと思います。
それからね、完全解読マニュアル3の最後に、ものすごいことをね、2つ書きます。1つは、ものすごい血が流れますよ。

【SAWの法則】
[映画1本に主役は1人]
『SAW I』はローレンス・ゴードン、『SAW II』はエリック・マシューズ、『SAW III』はアマンダです。
[映画1本に喉切り1回]
タップ刑事、ザビエル、ジョン。
[ジグソウは最前列で見ている]
主役にはかならずジョンが張り付いて、3作品とも超間近でゲーム観戦しています。
[モニターは観客へのトリック]
モニター自体がトリックか、あるいは、観ている人物はジグソウではない。『SAW I』はゼップが観ていて、『SAW II』はトリック、『SAW III』ではジグソウになれないアマンダがモニター観てます。
[ジョンの仕掛けるゲームには勝つ方法がある]
カミソリワイヤーとかね、果てしなーく"無理"に近かった、おっさん出血多量で死んでっし。
あと、緊急事態による例外がひとつだけありました、ドリルで頭に穴開けられそうになった、『SAW』のジェフ。彼は、シン刑事の努力と幸運で、機械のドリル部分が外れ、おそらく死なずに済んだんですが、ありゃほんとに死んでておかしくないっす。20秒だもん(笑)。
でもまぁええです。
[アマンダの仕掛けるゲームに勝つ方法はない]
逃げ道が明らかに"ない"のは、『SAW III』のトロイ(全身ピアス男で爆死、扉は溶接)とケリーです。一見、ケリーのゲームには逃げ道があったように見えますが、酸のビーカーに手を突っ込んで鍵をとって、デバイスを開けたところで、なんとアマンダ登場(笑)。で、ケリーが「あんたかよ」って気が散っちゃって作業中断。たぶんあれで逃げ遅れてしまった。アマンダには逃がす気がない。"アマンダは卑怯者"だということについては次に書きます。
"アマンダの仕掛けるゲームには勝つ方法がない"ことについてはジョンが明言しています。これを信じることにします。
すると、『SAW II』の集団参戦のゲーム、あれはアマンダが作ってアマンダが仕切ったものだと思うけど、デザインドバイ、ジョンですね。頭を使えば逃げ道があったから。にわか作りの個性派集団は"協力しあう"ことができなかった、それが敗因です。
マイケルのヘッドギア、目玉の裏に鍵があったやつ、あれはどうでしょう?カミソリワイヤーですら"勝つ方法がある"に分類されるくらいっすから、ジョンの基準なら、目ん玉ほじくり返すくらいわけないな(笑)。ということはこれもデザインドバイ、ジョンということになります。
『SAW III』はどうかというと、ジェフがたすけられなかった3人は、ジョンの"テスト"です。生死の鍵を握っているのはジェフで、ジェフは自分が有利な状況だとわかると、とりあえず口頭で復讐だけはしているので時間をロスしてます。しゃべってないで作業に励めば、おそらくみなさん救うことができたはずだけど、どっちみちこれはゲームではなくテストなので、少し例外的な扱いだろうと思えます。で、死ぬ運命の3人には"生きる条件"が与えられない。とりあえずジェフに必死こいて謝るくらいしかやることがありません。(完全解読マニュアル1に書いたとおり、豚汁判事のときは"Let the game begin."って言ってたと思いますが)
アマンダが単独で仕掛けた(デザインした)ゲームはたったひとつ(トロイ)だけなのか。結果的に逃げる方法をなくしたという意味ではもうひとつ(ケリー)。それだけっすね。
また、ジョンのターゲットとなる主役以外はみんな単なる"コマ"であって死ぬしかない、という考え方もありますが、これにはアダムという例外があります。彼には、たすかる道があった。これについては映画『SAW』完全解読マニュアルに書きました。
[テーマは親子(家族)]
ローレンス・ゴードンとダイアナ&アリソン、エリック・マシューズとダニエル、ジェフとその娘、なんか知らんけど、親子ばっかり。ここにジョンとアマンダを入れても、血がつながってないというだけで、やっぱ父娘です。
『SAW』の母娘は保護され、ダニエルも、WILSON STEELまでおまわりは来ているわけで、やっぱり保護されているだろうと思います。
ローレンス・ゴードンについては、"生死が不明である"ということがわざとらしいほど強調されています。設備、スキル、薬品などは"生きている"ことを示唆しているし、ゴードンの死体だけは何が何でも見せてくれないということで、"死んでいない"と言っているとしか思えない。ということは、生きてます。生きてなかったら、さるお、怒っちゃう(笑)。
そして、エリック・マシューズが死んだかというと、これも違います。アマンダと大乱闘してましたが、互角の勝負で決着はつかず、映像は次のシーンに切り替わってしまいました。ということは、死体を見ていない以上、生きている、と思います。
コドモの安否がわからない、傷ついた親。このとおりになるとすれば、『SAW III』のジェフは血を流し娘はかろうじてたすかるはずですが・・・。

【アマンダというキャラクター】
「アダムさん、たすけに来たYO!うふ!」
アマンダはそう言って、アダムを窒息死させます。ルールを守り嘘をつかないキャラクターのジョンと違って、アマンダは卑怯者である、そう描かれています。(アダムに「解放しに来た」と言っているアマンダにとっては、あれが"たすける"行為だった可能性もありますが)
また、今でも飽きずに自分の腿を切ったりしてる、変わらないアマンダ。開眼してジグソウ教に入信した気になって本人もがんばっていましたが、すべては復讐のためだった。裁き、救済、赦しというジョンの目的とは大きく違っていました。(これについては完全解読マニュアル3に書きます)
なぜなら、たぶんアマンダは、もともと死んでいたからだと思う。他の多くのターゲットと違い、社会から脱落しているところからすべてが始まっている。かわいそうです、彼女は。地獄からスタートした彼女には、裁き、救い、赦すということができない。
アマンダは嘘をつくし、人殺しなんだね。

【なぜリンは選ばれたか】
アマンダがジョンに質問しています。「なぜ彼女なのか。腕がいいから?」
そしてジョンは答えています、「それも理由のひとつだ」と。
あ、そうですか、もっと他に強烈な理由があるんですね。3代目ジグソウ候補生だったかもしれない、というのと、アマンダのゲームのための単なるコマだった、という可能性については完全解読マニュアル1に書きました。他の可能性はこうです。
[娘探しゲームのプレイヤーだから]
娘を救うのはリンの役目だったかもしれません。本当は、リンを死なせてはいけなかった。
[ジェフの妻だから]
親子(家族)というテーマにそって、しかも前2作を踏襲するなら、"男性1人が生き残り、"家族の命を救うゲーム"のプレイヤーとなったあげく、人質にとられた家族の生死がわからないままになっている"という状況のために選ばれた。でも今回この法則は崩壊しちゃいましたね。"家族の命を救うゲーム"のプレイヤーになるのがリンなら、ジェフが"リンの夫だから"という理由で選ばれたのかも。
[ゴードンと同じ]
ゴードンとリンには共通点があります。浮気していて、ジョンに「あんた死ぬよ」と言った"患者に冷たい"外科医の同僚同士。つまり、同じ裁きと復讐をする理由がある。だとすると、"アマンダ大暴走"がなければ、無傷のリンはまだあんまり代償を払ってないです。本当は、リンが血を流し、リンが生き残り、だんなと娘を奪われる、という状況でなければいけないような気もします。なんだかリンに甘いな。『SAW III』を見る限りリンは、アマンダがルールを守りさえすれば無傷でたすかった。・・・あれれ?そーいえばアマンダは卑怯者なんだっけ?アマンダ、言ってたね、リンの首に爆弾取り付けた器具について「外そうとしてみてもいいけど仕掛けが難しいからねー。ちょっと間違えるとあんた吹っ飛ぶよ。だってあたしが作ったんだもん。(Or, you could try and take the collar off yourself. That could be tricky. The slightest knock in the wrong place could trigger it. I should know. I built it.)」と。
!!!
そもそも、外せるように作られてはいなかった!ありえます。リンが生き残る方法は、なかったのかもしれない。
もしかしたら、アマンダがルールを破った理由は、嫉妬だけじゃなかったかもしれません。
Yeah, that's right. I'm a murderer.
もし、アマンダがアマンダのキャラクターどおりで、"外せないデバイス"を作ったのなら、"殺すな""救え""赦せ"という内容の試練を与えられて挑発された時点で、もう師匠に勝ち目はないわけですが(涙)。

【溶けたテープは誰宛だったか】
完全解読マニュアル1にこう書きました。【ジェフ宛のテープはもう1本あった】と。で、そこにはルールやらゲーム開始の合図が、いつもどおり吹き込まれていたはずだとも書きました。
しかーし、観客が聴かされたテープは"保険(an insurance policy)"だと言っていて、何の保険かといえば、ジェフが負けた場合=ジョンがジェフに殺害された場合の保険です。でもね、ジェフがジョンを赦せれば=ジョンを殺さなければ、ジョンは生きてるんだから自分でしゃべりゃーいいわけっすよね。テープなんか使わなくても。
ということは、"処分されたもう1本のテープ"も、ジョンがしゃべれない状況で使われるはずだったんだ。つまり、殺されるんではなく、病死の場合です。ジョンの緊急手術が成功していなかったら、ジョンの死亡とともにリンの頭が吹っ飛んで、病室にはアマンダとジェフだけという状況があり得ました。この場合はアマンダとジェフだけで続きをやらなければならない。
ここで思い出すのは、ジョンは、アマンダをテストしているということです。"誰かの命を救う"というテストです。救うべきもうひとつの命、つまりジェフの娘の命です。もしかしたら、その役目は、アマンダに課せられるはずだった。殺しまくりのアマンダに、時間内にルールを守って命を救ってみろと、そういうことだったような気がしています。
"処分されたもう1本のテープ"、アマンダ宛だったかもしれません。

【アマンダはジェフとリンが夫婦であることを知っていた】
アマンダはリンに、モニターに映っている男(test subject)のゲームが終わるまでジョンを生かしておくように言います。ジェフの様子をジョンに報告するときも、彼(he)はたすけようとしたと言います。あるいは彼は予想より早い(He's faster than I expected.)と言っている。決して名前を呼ばない。
ということは、ジェフとリンが関係のある者同士だということを知っている。ジェフってありふれた名前ですけど、その名前に反応するだろうということで名前を伏せている。ジェフがリンの夫であることを知っていたっちゅーことだと思います。
もちろんジョンが"周到に準備した"と言っている以上、ジェフが現れたこと自体は驚きだった可能性は消えませんが。

【ジョンは死んだか】
『SAW』は、"これから起きること"の示唆が溢れ、"繰り返し"という伏線が張り巡らされていた作品でしたね。
さて、ジョンは喉を切られて死にました。死んだかな?あれれ?これとそっくりのシーン、観てますね。で、その人は死んでなかった。
タップ刑事です。
今度もまた、予言と繰り返しの法則が生きているなら、ジョンは生きている。
しかーし、ジョンが喉を切られ、"保険"のテープを再生するとき、リンの首の爆弾は爆発しました。アマンダはその爆弾を、ジョンの心電図をつながっていて、ジョンの死で作動すると言った。これが本当なら、さようならジョン。
もしも嘘なら、あるいは、急げばたすかるかな。リンが死んでしまった以上、ジョンをたすけられる外科医はゴードンさんしかいません。
急げゴードン、アマンダもたすけてやってくれ。

【ジョンがかけた"保険"の続き】
If you want to get her back, you'll have to play a game.
娘をたすけたければゲームをしろ。
ジョンが殺されてなお、ゲームが始まろうとしている。このゲームの予想は、というか、4作目と5作目に関するさるおの願望ですが、また別に書きます。

【『SAW III』のラスト】
最後に、ひとつがっかりしたことを書きます。SAWワールドの閉塞感についてです。
『SAW』のゲームの素晴らしさのひとつは、動けない、道具がない、という不自由さにあったと思います。セットはバスルームしかないわ、時間はないわで、リー&ジェームズが苦肉の策でやりくりしたワンカットNGなしの強行撮影と低予算ならではの閉塞感が、まるでホンモノの密室劇として、観客すら拘束していました。で、『SAW II』でもリー&ジェームズ作の"ジョンvs.エリック"の部分は、観客を拘束して単純すぎるトリックで見事に欺くという、素晴らしい成功をしてます。
『SAW III』はね、その閉塞感がない。ジェフのテストはせまいとこでがんばってましたけど、ジェフとジョンが対面したときにはもう、広いなぁ〜、明るいなぁ〜、っちゅー感じでした。
前2作は、バスルームに閉じこめられて終わるという、絶望で幕を閉じたわけで、今回も、せまいところにジェフを閉じこめて終わってほしかったなーと、ちょっと思いましたね。ところが、よくよく考えると、絶望で幕を閉じた前2作と違い、『SAW III』がたどり着いたのは"失望"だったことに気づきます。で、やっぱり素晴らしいなと、"人というもの"を語り出したなと、強く思うんでございます。詳しくは完全解読マニュアル3に書きます。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 21:32| Comment(8) | TrackBack(0) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月19日

さるお発 映画『SAW III』完全解読マニュアル1 予測不可能なゲームのためにあらゆる準備がしてあったジグソウ渾身のラストゲーム

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これから映画をご覧になる方はコメント欄にも気をつけてねー。

1回しか観てないので、まずは一見しておもしろかったなーと思ったこと、気づいたことを中心に書いてみます。ジグソウの紹介映画だった『SAW』のような緻密な謎解き映画じゃないので、時系列通り箇条書きにはならないっすね。
で、次の完全解読マニュアル2以降で、SAWの法則性、『SAW III』のゲームの本当の姿とその後、これまでの生存者のこと、あとはドラマの部分を書いてみます。
詳細はまたしても、DVDが出てからっすけど(笑)。

ローレンス・ゴードンがたすかる方法】
大感動のオープニングっす。
『SAW II』のラストでも、「バスルームに帰ってきたよ、かあさん、ただいま!」と嬉しくなりました。で、まったく同じことやってもなーとは思いながら、同じ感動を再び!と思って楽しみにしてたので、ええですね、あれは。
ス・テ・キ♪
で、「切れ、足!」と心の中で叫びながら(さるおもビョーキ)、ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックもけっこういい演技をするじゃないかと思って優しく見守っていたら、なんとエリックは、足を潰して折ったYO!ぐわぁーっ、すげーっ!
この手があったか!これならとりあえず、そんなに血は出まい。ひゃっほーい!やったNE!(手遅れ)
ということでドニー・ウォールバーグ(Donnie Wahlberg)出演。(1年前に撮影したもんでしょーが)

【3代目ジグソウの可能性】
ジョンは自分のことは棚に上げといて人殺しを嫌悪しています。だから、赦し、救い、生かすということができなければジグソウを襲名する資格はない。ゲームには必ず生き残る道がなければならないし、勝者は生きるわけです。これが愛弟子アマンダが越えられなかった壁です。
ということは、生かすことができるかどうかを試された被験者は、ジグソウ襲名の可能性がある。
今回のジョンは"テスト"っちゅー言葉を強調して使ってます。ジェフが通過した3部屋でのできごとはテストであって、ゲームじゃないからルールも何もないし、ジェフは無傷(豚汁判事のときだけは"息子の遺品を償却する"という代償があるために、テープで"Let the game begin."って言ってたかもしれません)。その後の、"コドモの命に責任のある人物(the man responsible for the loss of your child)に復讐する機会"、つまりジョンとの対面、それがゲームです。ジェフは赦せるかどうかをテストされた。ほんで、モニターでそれを見ていたアマンダが、驚いたように、憎らしいように、「たすけようとしてた」と師匠に報告しています。
ということは、ジョン的には第3のジグソウとしてジェフに白羽の矢を立てた可能性がある。そしてそれをアマンダが知っていたなら、(結局たすけられなかったけれど、少なくともたすけようとして)合格しそうなジェフをアマンダが嫌がるのは納得できます。
もうひとり、生かすことができるかどうかを試された被験者、リン。彼女は短いシーンだけど、悔い改めて「夫に会いたい」と涙を流しているので、もしもアマンダに解放されていれば"格別の爽快感を持って生まれ変わり"ジグソウ候補生となる可能性があったはず。今思えば、アマンダの最初のゲームとリンのゲームは酷似していて、しかも正反対です。ジョンの決めゼリフ(笑)のひとつは"How much blood will you shed to stay alive?"で、自分が痛い思いしろよと、それがゲームの特徴だったのに、アマンダとリンだけは、他者の血を流せと強いられています。対象の人物は生きていて(アマンダは気づかなかったかもしれませんが)、その人を切り刻まなければならない。アマンダは自分がゲームに勝つためだけに、リンは相手を救い、自分もたすかるために。つまり、リンは、"共存"を学んでいる。
ジェフが娘を救うために行うゲームの"勝つ条件"は"ジョンを赦すこと"だろうと思いますが、詳細はわかんないね。それでも、ジョンを失い、あるいは娘も失って、リンが3代目を襲名する可能性はあったはずだと思います。
しかし、しかしです。
ジョンは言いました。アマンダのゲームだと。周到に準備して、アマンダを試したと。ならば、人を救い、人を生かすとはどういうことか、繰り返し繰り返しアマンダに見せるための5人だったのかもしれません。

【アマンダが大暴走しなかったらどーゆー結末になっていたか】
ジェフのテストが終わり、ジョンが生きている。だからルール通りに、アマンダがリンを解放する。
そこにジェフがやってくる。ジェフは必ずジョンの病室に来ました。1つ目の扉の前には"最後の扉を開ける鍵"を、2つ目の扉を開ける前には"最後の扉を開けてコドモの命に責任のある人物に復讐する"ための弾丸を、そして最後の扉のところで拳銃を与えらているので、ちゃんと病室まで誘導されている。
その時点でリンがまだ病室にいるかどうかはわからないっすけど、リンが工作室から出ていったとしても逃げる途中でジェフと鉢合わせになる確率が高いので、ま、戻ってくるかな、どっちみち。で、ジョンだけが娘の居場所を知っている状況で、Let the game beginです。ゲームの内容は、娘の命にかかわるということ以外は不明。

【ジェフ宛のテープはもう1本あった】
さて、アマンダが大暴走しなかったら、ある条件で、本来ジェフに聞かせようとしていたテープは別にありました。そこにはルールやらゲーム開始の合図が、いつもどおり吹き込まれていただろうと思います。が、使わないことになったので、ジョンはこのテープに液体をかけて処分してしまいます。あの液体は何だったのかというと、おそらく"酸"じゃないかな。ケリーのゲームで鍵とともにでっかいビーカーに入れられ鎖で固定されていた"酸"、あれはジョンたちは強力な酸を持っている、ということの伏線だったと思います。
でも、"live or die Jeff... make our choice"と言ったら喉を切っちゃったので、最後の最後に"保険"だったほうのテープを聞かせている。
内容はこうです。
Hello, Jeff. I made this tape as an insurance policy, if you will. And if you're listening to it, then it's time to collect. I was your final test, of forgiveness and if you're listening to this then you've failed. Now you must pay the price. The price for living with nothing but vengence. Now I will give you something to live for. I told you, that you could kill me Jeff... But I didn't tell you why. The answer is simple. I am the person responsible for the loss of your child. I am the only person who knows... where your DAUGHTER is. She only has a limited supply of air, Jeff... and if you want to get her back, you'll have to play a game.
私を赦せるかどうかが最後のテストだった。このテープを聞いているということは、もうおまえに道はない(私を殺してしまっているので)。復讐に燃えた人生の代償を払え。おまえに生きる目的をやろう。おまえの娘の命を握っているのは私だ。娘の居場所は私しか知らない。彼女がいる場所は空気がなくなる。娘をたすけたければゲームをしろ。
で、Let the game begin.とか、Make your choice.とか、Game over.とか、言ってません。「ジェフさん、あんたはもう死ぬしかねーよ、でもせめて、娘の命を救いたかったらゲームやんなさい」そーゆーことだからです。Can you follow the rules and grant someone the gift of life? ルールを守って、誰かの命を守れるか?もう、choiceもクソもない、ジェフ自身はゲーム以前に不合格者になってしまった。
もし合格していれば、娘を救い、妻も生還、自分もたすかるかもしれないというゲームだったんじゃないかっちゅーことで、アマンダ暴走なしの場合のゲームと、起きてしまった最悪のゲームと、少なくとも2種類が用意されていたと思います。

【アマンダはどこまで知っていたか】
では、ジェフが最後はジョンの病室に必ずやってきて、娘を救出するためのゲームに参加する運命だということをアマンダが知っていたのかどうか。ジョンはもうほとんど動けないので、準備はすべてアマンダがやったんだとすれば、アマンダは廃工場内のすべてのプランを把握していたことになります。
しかーし、ジョンは周到に準備したと言っている。ということは、アマンダの知らない"何か"があった。もしかしたら彼女は、ジェフが病室までやってきたことに驚いたかもしれません。この場合は誰かが、ほとんど動けないジョンを手伝い、アマンダに内緒で廃工場内のあちこちに鍵や弾丸はメモ類をセットしたことになるよね?
あるいはアマンダの知らない"何か"は、娘の誘拐と監禁。つまりジェフのテスト後に行われるはずだった"娘探しゲーム"の存在です。たぶんこの可能性が高いかな。この場合ももちろんアマンダ以外の共犯者は必要です。少なくとも、娘を拉致ってくるという、片足でもできるガテン系の仕事があるからね。

【共犯者】
『SAW』や『SAW II』に共犯者がいたように、『SAW III』にも共犯者がべつにいると思います。『SAW III』のターゲットがアマンダである以上、アマンダではない誰かです。
廃工場とは言え、食肉加工場だったんだから、電動ノコギリはあっていいです。あれだけ物を持ち込んでいるのだから、電動ドリルもあっていいです。でも、リンが麻酔が必要と言ったとき、ジョンを病院に連れていこう、麻酔は"病院にしかない"から、って言ってます。で、病院にしかないはずの麻酔が、なぜかありましたよ(というか大量に持ってます)。そうそう、廃工場にはジョンのカルテ(名前はJohn Kramerのままでしたか?)もありました。誰が病院から持ってきたのかな。
ジェフの家に、ジェフと娘がいるシーン、扉の影にはアマンダがブタマスクで隠れていた。アマンダはジェフを拉致りました。では、娘のほうは誰が拉致って来たのか?

【リンとゴードンの関係】
同じ病院の先生っすね。"ローレンス・ゴードン"という名前も、リンが言い出しています。そのときのリンは「ゴードン先生は恐ろしい目にあったのよ!あなたが犯人ね!」というような表情ではありません。つまり、バスルームが警察によって発見されていないことからもわかるように、ゴードンは保護されておらず、病院にも、というか、社会には復帰していない。リンからすれば「ゴードン先生はなんらかの事件に巻き込まれたらしく行方不明」ぐらいのことなんでしょう。
一方ジョンは、リンに「私をおぼえているか」と聞き、「前にも同じ口調で」病状を宣告されたと言ってます。っちゅーことは、最初はリン先生にかかってたんだね。で、何かの都合で担当が代わった。ジョンは本当は、ゴードンのことと同じくらいに、リンのこと怒ってるはずです。

【アマンダ宛の封筒の中身】
可能性1:(自分が死んでしまった場合の)ジェフのゲームの続きインストラクション
可能性2:遺書
読んだあと、アマンダが嫌そうにしてますね。気になります。嫌がるということは、"汝、殺すなかれ"的な戒めかもしれんし、3代目についての育成計画かもしれんしなぁ。
現実的なのは可能性1です。なにしろ、ジェフが病室までやってくるのをアマンダが知っていたとして、ジョンもリンも死んでいる状況でジェフが入ってくるかもしれんです。が、ジェフはてっぽう構えて突入してくるわけで、アマンダに、ジェフがアマンダを殺さず、ふたりでゲームをするための、何かが書かれていた。また、ジェフが病室までやってくるのをアマンダが知らない場合には(おそらく共犯者がいます)、より複雑な状況に対処するために、ジェフをどうすればいいのか、そのインストラクションが書かれている。
うーん、これについては、もっと具体的にまた書きます、DVD観たらね。たぶんこれは超重要だから。中身もわからない手紙のシーンがカットされてないなんて、これはもう間違いなく次回作(あるいは最終章となる予定の5作目)で使う強烈なフックです。

【おまえなんかジグソウじゃねーずらぁ!】
足をぶっ潰してバキバキに折って、バスルームから脱出したエリック・マシューズ。彼はアマンダを、非常におもしろい言葉で挑発してます。「You're not Jigsaw, bitch!(おまえなんかジグソウじゃない!)」
どうしてこんなことを言うのか?
もちろんそれは、「あたいが2代目よ、Game over!」と言い残して扉を閉めた"ジグソウ気取り"のアマンダにいちばん堪える挑発だと思ったんだろうけど、本当は、そんなことよりダニエルをたすけに行きたいはずなわけで、アマンダと殴り合ってるヒマはない。なんだか意味深なセリフだね、『SAW』でアマンダが"He helped me."と言ったのと同じくらいに。
今でも自傷癖が抜けないお互いさまなアマンダも、おもしろい言葉で一方的にエリックを形容してます。「Eric Matthews? I'll tell you about Eric Matthews. Eric Matthews learned 'nothing' from your test.(あの野郎何にも学んでねーよ)」と。

【ほとんど余談の凍った女やら判事やら】
ダニカちゃんは早かった、振り向いたら凍ってた(爆)。
判事(Judge Halden)は着替えたYO!洗いたての石鹸の香りのシャツに(爆)。
しかーしいちばん笑ったのは全身ピアスのトロイね。ぶちぶちぶちぶち、ものすごいスピードで肉ちぎりました(笑)。早い、間に合うぞ、余裕だ。そう思いましたね。おもしろかったっす、いろんな意味で。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:46| Comment(12) | TrackBack(2) | さるお発『SAW III』解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。