2010年08月28日

映画『SAW V』解読3 消えたドラッグ・ディーラー

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

放火の関係者については『SAW V』を観た後で記事に書きましたが、ずいぶん時間が経ったのでおさらいを。

登場人物は、まずは5人です。
 防火検査員アシュリー
 ヘラルドの記者チャールズ
 都市計画課のルーバ
 放火犯マリック
 不動産会社の副社長ブリット


それぞれの罪はこうっすね。
消防署の防火検査員アシュリーは、賄賂をうけとり、放火による大火事を"事故によるもの"として報告した。
記者チャールズは放火事件に関する記事を書いていたが、揉み消されて沈黙した。そのことをマリックは知っていた。
ルーバは、放火の跡地にスタジアムの建築許可を出すことで、自分の父親リチャードが所有するスポーツ・チームに買収された。
不動産会社の副社長ブリットはビルの放火を計画・手配した主犯。
ヘロイン中毒のマリックは放火の実行犯。無人だと思っていたビルを全焼させ、8人を殺した。

全員が放火に関わり、8人を殺したわけです。

ここでマリックのセリフを聞いてみると、登場人物は他にもいることがわかる。
A dealer gave me ... an ounce of heroin to burn down an abandoned building ...
... then the feds got involved ...
and the guy disappeared and nothing happened ... nothing happened ...
ドラッグ・ディーラーがくれたんだ・・・廃ビルに火をつけるかわりに、1オンスのヘロインを・・・ほんで連邦政府の役人が調べに来て・・・で、ヤツは姿を消して、で、何も起こらなかった。何も。

マリックは、ブリットから放火を直接指示されたのではない。間にドラッグ・ディーラーさんが入っている。
政府の役人さんとやらにも罪がありそうな気がしますが、"ドラッグ・ディーラーさんが消えた"ことも重要そうです。

えー、わたくしとしましては、最終章『SAW 3D』(SAW VII) に新登場人物というのは、少しずるいというか、キーパーソンっぽいのでボビーさんはしかたないとしても、売人さんまで新登場になると、つまり、ずるい(笑)。それよりも既出のどなたかで、何とかしていただきたいのです。
このシリーズで既出の売人さんとなると、ザビエルっすよね。彼は放火にからんでいるでしょーか。

ところがですよ。『SAW II』のコメンタリーによると、"放火魔"という役どころの人が他にもいるらしい。『SAW III』にもカメオ出演しちゃって怪しさ満点のオビです。シリーズで唯一の放火犯っすね。彼は、2作目のプレイヤー調達でジョンに協力していただけではない。放火犯だから、焼かれて死んだというわけです。
オビの話はあれで終わりなんかな。オビもまた、販売業をやっていたでしょーか。楽しそうなクレイマー夫妻のそばを横切る通行人オビ、ほんとにただのカメオでしょーか。

2作目のプレイヤーはどーもあやしい。
売人も放火犯も出てきてるんだから、2作目と5作目には深い関わりがあるように思えます。なので、この火事はいつどこで起きたのか、次のエントリー(『SAW 3D』(SAW VII) の予想)で少し考えてみることにします。
最終章『SAW 3D』に登場する2作目と5作目の人物は今のところマリックとマイケルしかクレジットされていませんが、放火事件はジョンが描いた巨大なパズルの大きな面積を占めるはずなので、説明されるはずっすよね。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2009年03月24日

『SAW V』のジャケに書いてある"劇場公開版に映像が追加された、アンレイテッド版が収録されています"というのはミスだということがわかりました

さるおです。
例の斬新すぎる謎について、角川エンタさんに電話をかけて質問しましたよ。
そしたらね、"約12分間の未公開映像を含むバージョン"というのは、劇場公開版を再編集して短くしたものに、トータルで約12分間になる未公開映像を追加したものだということです。結果として、ジャケに書いてある"劇場公開版に映像が追加された、アンレイテッド版が収録されています"というのは誤りだそうっすー(爆)。

つまり、93分の映画のあちこちをカットして、8〜9分短くなったところに、12分間に相当する未公開映像を入れた、という説明です。
ほんとは、そもそもが劇場公開するために編集(カット)してるわけっすよね。だから、編集前の作品から、あらためて別の部分をカットした、という感じかな。

ちなみに、いわゆる"未公開シーン"なるものが商品化される予定はないそうです。

ということで、まずは劇場版と何が違うのかをみつけたいと思います。
でも劇場で1回しか観てねーし。おぼえてねーよ。
なんとなく、順番が違うかなぁと思うところもありましたが。エリクソンさんの名前をホフマンさんがクルマの中でメモるシーン、あれはもっと後のほうだったような。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2009年03月21日

『SAW V』のDVDにあるはずの"プラス12分間"が無くて、暴く"どころか、"深化"どころか、別次元の新たな謎が生まれてしまいましたよ(泣)

さるおです。
さっそく『SAW V』のDVDを買いました。3990円て、高いっすよね。
で、12分間の未公開シーンを観ようと、ポテチを抱いててれびの前に正座しましたが、あるはずの未公開シーンが無いんすけどー!というまさかの展開。(思いっきり涙)
なんで?なんでなの?
"約12分間の未公開映像を含むバージョン"という赤いシールが外装に貼ってあっただけで、そーいえばジャケには"未公開シーンがあります"なんてこと書いてません。ジャケに書いてあるのは"劇場公開版に映像が追加された、アンレイテッド版が収録されています"です。
で、劇場公開版の放映時間は92分だか93分だかで、今回DVDに収録されているのは96分。12分間の未公開シーンではなく、12分間分の劇場で使わなかった映像入りっつー話でもいいけどよぅ、それにしても変じゃねーか。ぜんぜん時間足りてないんすけどー。
なんで?なんでなの?
意外な謎、登場。斬新すぎる謎、登場。未公開映像はいずこに?
罠かな。(泣きながら)

それどころか、劇場版とはずいぶん違ってるんですが(爆)。
たとえばセスさん。映画館ではなんも言ってなかったと思うんですが、DVDでは"I did what I was supposed to do."(ちゃんと手ぇ潰したのにぃ)なる最期の言葉をおっしゃっています。
そして、"FBIは記者会見に来ぃへんの?(Why isn't this a joint press conference with the FBI?)"という記者さんの質問はなくなってるし、ジルに"箱の中身はなぁに?"と聞く弁護士さんのセリフもなくなっとる。"劇場公開版に映像が追加された"ではすみませんよ。カットされてるじゃんか。
"2度"出てくる"I Know Who You Are"のあたりも気になる。どっちみち手紙は特に慎重に観ないとな。1作目からの手紙類は全部、筆跡にも注意しないといけないし。

斬新すぎる謎まで増えて、えーん、どぼちたらええの。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2008年12月06日

映画『SAW V』解読2

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

【木箱を受け取ったジルはすでに動き始めている】
ずっと愛している。ジョンはジルにそう言い遺しました。ジルは泣いてました。
そして木箱の鍵は、すでにジルの首からぶらさがってた。木箱の中身は、"とても重要"で、"ジルには使い方がわかる"何かです。
その後ジルはエリクソンに「ストラムが尾行してて困るのー」と言いつけに行った。
ははーん。明らかなことが2つあります。
まずは、ジルはこのときが来ることを知っていた、ということ。ずっと鍵は手元にありました。その木箱はジョンが死んだとき自分の元に届けられる、それを知っていた。ジルの表情は、"ついに来たか"なのではないかと思います。やるべきことをやらなければ。それが約束。
次に、ジルは初動として嘘をついた、ということ。ストラムに尾行なんてされてません。彼はホフマンのことで多忙っすからね。エリクソンの意識をストラムに向けさせる、重要な役目です。思い出せば、これまでにもこれとよく似た陽動作戦を何人かの女子がやってます。ローレンスを呼び出したSHOW MEのおねーさんや、リグをひとりにしたトレイシーです。でも、ジルは格が違いますよ(笑)。
さて、これらを推理すると、もうこれしかねぇ、そう思います(今は)。
つまりジルは、追い詰められて選択の余地無く嫌々ながら"ある計画"を実行するのか、それともすべてはあらかじめ夫婦間で決められていたのか。むはは、後者っすよね。
ジョンとジルは、計画通りに動いている。なにしろ"計画好き"のふたりです(笑)。観客はこれまで、騙されていたと思います、ジルの演技に。ギデオン君を失って絶望のふちに立った夫婦は"仲違い"したと思ってた。哀しみと怒りと失意の底で震えていたジョンと、ジョンを置いて前に進もうとするジル。
死を目前にしてジョンは残る命のすべてをあるライフワークに賭け、ジルはジョンの心情を理解してくれないんだと思ってました。財産など元妻にくれてやる。もっと深く、もっと高く、孤高のアーティストはどんどんシゴトにのめり込んで行きます。離婚して、ジルから遠ざかり、もう長いこと接点はありません。ジョンは変わってしまった、もう私とは関係ない、隠していることなどない、ジルはそう言った。
いや、そんなの嘘だよ。わざとだよ。
こう思うんです。ジョンの言う"より大きなもの"を完成させるのはジルの役目、なぜならジョンには時間が無いからです。自分が死んだら、この続きを引き継ぐ、誰よりも信頼し誰よりも愛するジルが。それまでは、一切の繋がりを断たなければなりません。ジルはそれまで自由の身でいなければならない。"より大きなもの"のために、ふたりは離婚し、周囲を欺き、永遠に別れたんだろうと思います。(妄想ですが、泣けてきましたよ)
"より大きなもの"というパズルを完成させる、それはもしかしたら、"ジグソウの称号を継承してゲームをし続ける"ことではなく、ジグソウのゲームを完結させるという意味かもしれないと思います。ジョンがホフマンに「こんなへたくそなゲームでジグソウの名を語るなんてむかつくー」と言っていたのを思い出します。ジョンは、他人がジグソウと呼ばれることを好まない。ジルだけは別格だとしても、この燃える情熱を理解しない第三者が、この壮絶な決意を共有しない第三者が、"ジグソウになる"ことなど許さない。思えばホフマンは、2度の過ちを犯しているわけです。1度目は自分がコピーキャットであったことで、こりゃジョンに怒られました。そしてジョンが死んだ今、追い詰められてストラムをジグソウに仕立て上げてしまった。他人がジグソウと呼ばれるのは嫌だと言ってるのに。
さて、超重要("grave importance")で、ジルには使い方がわかる("I trust you will know what to do with it.")もの・・・。ジルはストラムに尾行されていると嘘をついた。結果的に、ホフマンとふたりがかりで、ホフマンvs.ストラムという舞台を用意したことになります。ストラムは"simply vanish"の文字通り"消え"ました。ではホフマンはどーするのか。
ジョンはホフマンをとっつかまえて対面したときこう言いました。もしホフマンが自分を殺せば、ホフマンが殺人者だということは公になる。それはつまり、ジョンが死んだら、何者かがホフマンの正体を明かす、ということです。するとあの木箱の中身は"ホフマンの正体"に関する何かしらの資料だということになる。たしかに"grave matter"な"Jill will know what to do with it."です。となると、ホフマンのデスクに"I know who you are."のメモを置いたのはジルかもしれません。劇中でホフマンに"I know who you are."とセリフでしゃべった人物は2人いるのだから。ストラムとジョンです。
今回ホフマンがシェルターとして使ったガラス棺桶が『SAW IV』でチラ見したガラス棺桶と同一(設定上)だとすれば、開ける鍵は中にあります。そしてガラス棺桶がホフマン作ではなくジョンの作ったモノならば、無傷で脱出できるとは思えない。となるとホフマンのゲームが『SAW VI』の焦点のひとつになるはずで、胃から見つかったテープの言葉通り、ホフマンだってこのまま立ち去ることはできないわけですね。そのゲームにジルは絡んでくるはず、というよりジルにゲームを託した、だってゲームには"最前列で見るジグソウ"が必要だから。完結させなければならないとしたら、ジルはホフマンを葬りゲームに勝たなくてはなりません。ジョンがホフマンに与えた"匿名性"はあのテープのオープニング(Are you there detective? "ホフマン宛て"ではなく"刑事さん宛て")にも表れていて、ジルがゲームに勝つならば、コピーキャットだったホフマンはある意味本当の名前まで奪われて敗北する。
さて、木箱の中身は、ホフマンを救うモノか、葬るモノか、あるいはジルが生き残るためのツールなのか。少なくとも、ジョンからホフマンへのテープとテレコ、そーゆー小道具が入っていたはずです。
そしてさらに、明確にしなければならないことがあります。果たしてジョンのゲームは終わったかどうかです。ジョンは、ターゲットと考えている人物全員をプレイヤーにできたでしょうか。間に合ったでしょうか。ジョンが最期にホフマンに5人のゲームを託したシーンのやりとりを聞いていると、間に合った、というか、この5人が最後、という印象です。
そしてジルはそのことを知らない、長らく音信不通だからです。ということは、シゴトの進捗状況をジルに伝えなければならないはずです。ならば、木箱の中身はプレイヤーリスト、あるいは仕留めたターゲットの写真。そうじゃないかな。
さて、ジルは恐怖を感じているだろうか。
最後のターゲットは誰か。(ブリットは死んだかな)
考えることはほんと、山ほどあります。

【I Know Who You Are.】
あのメモは誰からだろう。
最後のガチンコ対決でストラムはホフマンにこの言葉を言ってました。それにこれはもちろんホフマンを追い込む心理効果を狙ったものです。ということはストラムが書いた、っちゅーことでいいのかな。

【SAW IIの屋敷によく似てましたが】
ストラムが最後に辿り着いた建物。いわゆる"住宅"のつくりで、木の床には地下につながる跳ね上げ式の扉(トラップドア)がありました。8人でゲームした『SAW II』のおうちとよく似てた。
1作目『SAW』でタップ刑事が言ってましたね。隣の家とは下水で繋がっている。
バスルームは下水処理施設のような建物の地下でした。で、『SAW II』のおうちのトラップドアから地下に降りて通路を進むとあのバスルームに辿り着けたんだよな。
『SAW III』はギデオンビル、『SAW IV』はあちこち歩いて最後にギデオンビル。
そして『SAW V』の5人のゲームの舞台はまた下水。さらにガチンコ対決会場はトラップドアを通ってまたまた地下です。
うーん、地下好きっすね。下水大好き。
このうち、ケーサツに発見されているのはギデオンビルです。エリクソンが救急班を呼んでしまったので5人のゲーム会場もケーサツの手が入るわけです。
一方、バスルームと『SAW II』のおうちは発見されていないはず。ストラムが死んだことはずっと闇に葬られるんだと、おまえはジグソウだと思われっぱなしだと、そうホフマンが言ったということは、ガチンコ対決会場も発見されないのが前提です。
ストラムが辿り着いた場所は、5つも死体が転がってた家が片づきすぎだと思うので(笑)、似てはいたものの『SAW II』のおうちとイコールだとは言えません。でも、繋がってはいる。トラップドアから地下に降りたら血痕のようなものがあったと思うんですが、かわいそうなゴードンせんせやエリックが通った跡かもしれないから。
ひとつ疑問に思うのは、エリックが『SAW II』から『SAW IV』の間に、発見されないバスルームつながりの場所からギデオンビルに移動しているということですが。
それにしてもなんと"廃虚"の多い街でしょう。食肉工場も閉鎖してるし、マネキン工場もウィルソン鉄鋼も閉鎖してた。バスルーム完備だというのにあの古い下水処理施設もうち捨てられている。ゴーストタウン化が進んでいます。そんな街ならケーサツはどの建物もシラミ潰しに調査したらいいのに、よほど街がでかいか、あるいは利権が複雑に絡んだ政治的な事情があるのか。ジョンが元気で人生うまくいってたら、ジョンの会社はステキな街を再開発しただろうに。要はさるおは街全体の地図を手に入れたいわけですね(笑)。

【ポスター】
これはストラムさんでしたねー、当たってましたよ。濡れ衣を着せられちゃった、というヴィジュアルでした。

【やっぱりオカシイ時系列】
こちらに詳しく書いてあるのでご参照ください。
1995年2月  ジョンがセシルを拉致ってゲーム
2004年3月24日  ジョンのカルテ作成(ガン告知)
2004年3月24日以降  ジョンがクルマで崖からダイブ自殺未遂
2004年4月28日  ポールのカミソリワイヤーゲーム
今度はこのへんがオカシイっす(笑)!
ジョンに言ったら怒られると思いますが、セシルのゲームはどー考えたって復讐です。で、回想シーンやその中の「セシルに何をしたのか」というジルのセリフ、ゲームの仕掛けが木製だったりして手作り感バリバリの温もり溢れる感じから、これが1発目だろうというのはあってるはずなんです。で、そこから癌告知まで9年間もあるわけ。その9年も終盤になるとジョンは忙しいんですよ、具合が悪いと思ったら死ぬらしいぞと、だったらもう自殺しちゃえと思ったのにたすかっちゃったと。
ところが、ポールのときにはすでにホフマン助手がいる。
ジョンはホフマンを捕まえたとき"I am the man you call 'Jigsaw'."(私が、あんたらがジグソウと呼んでる男だ)と言っていますが、これは矛盾しています。『SAW』でローレンス・ゴードンが、ポールのカミソリワイヤーを"beginning"(最初)だと言っているからです。でき得る解釈はこれしかありません。事件はすでにたくさん起きていてケーサツは犯人をジグソウと呼んでいる、が、カミソリワイヤー以前のことは公表されていなかったため、ローレンスはカミソリワイヤー以前のことを知らない。
ふふーん、そんなのありかな?
セスを殺したホフマンの力作を、ジョンは気に入らないと言いました。あんなヘボヘボなゲームでジグソウを語るなと、怒ってた。ここでも、カミソリワイヤー以前にゲームを山ほど行っていたということが示唆されています。
となると、ジョンがジグソウになった"理由"についての疑問が生じます。ジョンはエリックに、ダーウィンの進化論まで持ちだして、きっかけは自殺未遂と言っているからです。ビョーキでもう生きられないのに、死のうと思ったら死ねない。ここで"命とは何か"という命題にぶちあたるわけです。その結果、やったるでー!となったはずなんです。でもカミソリワイヤー以前にゲームをやりまくっていたとしたら、ジョンがジグソウになった理由は"ギデオンを失ったから"であり、セシルへの復讐以降ゲームにハマりっぱなし、ということになる。
もっと言ってしまえばすべてのゲームは"救済"の名を借りた"復讐"だということになります。つまりですね、ジョンは人々を救済しようとしていたのにその人々に裏切られた、ということ。たしかにジョンは、街規模で、人々の役に立とうとしていた。そのために、ジルにあんなシゴトを任せてしまった、危険だとわかっていたのに、あんな連中の面倒をみさせた。その結果、愛する人を守ることができなかった。危険だとわかっていたのに。それを、生涯をかけて悔いている。
そうなると、究極の疑問が浮き彫りになってきませんか。
ポールを拉致するときのジョンは元気いっぱい。2ヶ月前に崖からダイブして内蔵が飛び出た人とは思えません。そもそも、ホフマンをとっつかまえたシーン、コピーキャットだってバラされたくなきゃ仲間になれ的な、あのときというのは、時系列で言えばまさに崖からダイブの頃かもしれず、でも元気いっぱいです。そして解剖シーンでジョンの左わき腹に傷跡はなかった。
自殺未遂なんて、嘘じゃないのか。
ジョンは決して正直ではありません。バスルームで自分を死体だと偽り、アマンダに生きている人間の腹を掘らせた。崖から飛んだら内蔵が飛び出た、なんて、嘘かもしれません。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 19:59| Comment(6) | TrackBack(0) | さるお発『SAW V』予想/解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月05日

映画『SAW V』解読1

さるおです。
ネタばれ記事です。ネタばれコメントも大歓迎です。これからご覧になる方は気をつけてねー。

感想文で褒めておいてなんですが(爆)、解読なので、気づいたことや辻褄の合わない矛盾点を書くことになります。もちろんそれらは大事なことかもしれないからです。

【タップさん殉職】
さるおが今までの作品中でキーパーソンだと思っていた生死のわからない人たちは、ローレンス・ゴードン、アダム、ディヴィッド・タップの3人です。
ローレンスとアダムについては今まで、役者の都合がつけばローレンス、つかなければアダムを出そう的な匂いがプンプンしてたわけです。で、実際そーだったんだろうと思う。でも脚本を練っていたらまぁ、いなくてもいいや、他の登場人物で足りるし、みたいなことになってきた。いや、"足らせる工夫"をしてきたわけだから(ジルが医者であるという設定とか)それでいいんだけどさ。ま、忘れてよし、そんな感じです。
もちろん、ここで諦めさせといて『SAW VI』にどーん!と出てくるというのはたまらない爽快感だと思うので、これはこれでまだ楽しみにしておこうとは思う。だって、死体も見せてくれないくせにタップだけは死んだよ、だなんて、まるでローレンスとアダムが生きていることを強調しているようにも思えるから。『SAW IV』まででいえば、あいかわらずアジトはどこも壁に盗撮写真を貼りまくってるしな。
でも、今作でここまで物語を簡略化したのは明らかに『SAW VI』のための"お片づけ"なわけで、それを踏まえて、とりあえず、"今は"2人を忘れることにしようと思います。
一方で、タップさん。この人が死んだというのはオカシイっすね。タップが最後に倒れた場所はバスルームへ向かう地下の通路のどこかです。
で、あの場所を訪れたおまわりはエリック・マシューズひとりです。犯人とふたりきりで到着して、1人で建物に入り、結局その後外界に出ることなく帰らぬ人となった。だからあの場所はまだ"知られていない"はずなんです。ミイラやら足やら、ゼップもザビエルも、みなさん放置。ならばタップの遺体も回収されていないはず。"退職後、行方不明"というならわかるけど、なぜ死んだことになったのか。

【ジョンの人脈についての疑問】
前述のタップさんです。
ホフマンが「タップさんが追ってきてるよ、頭のいいデカさんだよ」とおしえてくれる。するとジョンは「タップさんて人、知ってるー」って言うわけですよね。
え?もう知ってるんですか。
いくら何でもお見通しだからといって、それは頭のいいジョンがいつも準備周到だからです。ホフマンがいなくてもジョンはケーサツに詳しい、ということは、ホフマン以外に何かしらの情報源を持っているということです。
ラマンナさんだといいなぁ。でも今回はラマンナ隊員に活躍の場はなく、一躍目立ってきたフィスクさんでもいいや。すべての事件に地味〜に絡んでいそうだし。

【ベッドの血痕】
ストラムさんが黄昏ていた、病室のベッドの血痕。あれは誰の病室で、いったい誰の血なのか。
ストラムさんの喉のガーゼは真っ白でキレイでした。ということは、他の誰かの血かな。
となるとあれはペレズさんの可能性が高い。彼女の病室の彼女のベッドに、あの血痕。果たして彼女は本当に『SAW IV』での怪我で死んだのでしょーか。
大怪我をして運び込まれたペレズさんがまず連れて行かれるのは手術室です。そして、手術室から出てくるときには"処置が終わっている"状態です。ダラダラ血を流しながら病室に移されちゃうなんてあり得ない。だからあの病室に運ばれたときペレズさんの血は止まっていたはずなんですね。ということは、もしかしてペレズさんは、横になっていて喉を掻き切られたんじゃないか。ジョンみたいに。
そうだとしたら、ジョンを見ればわかるように、喉を切られたらけっこうすぐ死んじゃう。いったい誰が切ったのか。
ストラムはペレズさんの"最期の言葉"を聞いていて、それは「ホフマン刑事」だったと言っている。
切ったらすぐに死んじゃうということは、犯人はペレズをさっくり切ってとっとと出て行った。するとあっという間にストラムが来たので、ホフマンの名を告げた。そーなんでしょーか。ペレズが他の誰か(看護婦さんとか)に重要な"最期の言葉"を遺すとは思えないし、ストラムにしたって"また聞き"したとは思えない。となると時間的にこれはものすごい綱渡りになっちゃいますが。

【5人のつながり】
みんなそろって勝つことができたのに、やっぱり自己チューな5人。いつもと逆のことをしなさいよ(自分だけ勝てばいいと思わないで協力し合いなさいよ)、と言われてもできないわがまま5人組。
不動産開発業の会社で副社長さんをしているブリット、無職でヤク中だけどパパさんがお金持ちの放火魔マリック、建設業者に建築許可を出すのがシゴトの都市開発課勤務のルーバ、ヘラルド新聞の記者チャールズ、消防署の防火検査員で爆弾のエキスパートのアシュリー。
この5人の繋がりは"火"です。

Brit : The fire. It's what connects us. The fire inspector who worked the bogus accident report. The city planner who pushed through the residential permits. The journalist that buried the investigative story. The rich kid junkie who was the patsy. And the real-estate developer who set it all in motion. We killed eight people. And stole the property and nobody cared.
火事よ。私たちは火事でつながってる。嘘の事故報告をした防火検査員、許可を出した都市計画課の担当者、記事を葬ったジャーナリスト、ノーと言えない金持ちのガキ、それらすべてを仕組んだ不動産開発業者。私たちは8人を殺した。すべてを奪った。誰が気にかけるってゆーの。
Mallick : Nobody cared? Eight people and their families cared! The Feds cared! Look at my fucking arm! I CARED! I CARED!
誰が気にかける?8人の遺族は気にかけてるさ!連邦捜査官は気にかけたさ!この腕を見ろ。オレは気にかけてる!気にかけてるさ!
Brit : But you didn't face justice. None of us did.
それでも放火したんでしょ。私たちの誰も、止めようとはしなかったのよ。
Mallick : W-why did they all do it? Why? What was it, for money? This was your plan?! There was eight people still living in that building! You had to know that! Did you know that?! You're a monster!
なんで誰も止めなかった?カネのためか?全部あんた(ブリット)が仕組んだのか?あの建物には8人いた。そんなこと、知ってなきゃ変だろ!知ってたのか!あんたはモンスターだ!
Brit : So are you.
あなた(マリック)も同じよ。

あるとき、売買をめぐってもめていたビルが燃え、建物の中にいた8人が焼死。これは事故ではなかったわけです。本当は人がいるのを知っていたのに火をつけて殺してしまえーと企んだのはブリットで、ドラッグ・ディーラーを仲介してマリックに放火させた。これで建物が燃えちゃえばルーバから建築許可が出るわけです。人がいることを知らずにマリックが火をつけたとき、すでにビルの爆破は準備されていたと思われ、8人は焼死というより爆死だったんだろう。その後アシュリーは自分が関わったことを嘘の報告書で揉み消しているわけですね。これが計画された殺人だと気づいた記者チャールズは、犯行に関わった4人を調査してスクープにしようとした。ところがマリックのリッチなパパに揉み消され、ついに事件は公にならなかった。
そういうことっすよね。
やっぱり"街"規模のでっかい話になってきたー。底辺で押し潰されそうな人々、その人々を食い物にしてきた"恵まれている"5人、その間で救済を信じるジョン。この対比にも重要な意味合いがあるんですね。
さて、この建物はなんだろう、誰が死んだんだろう。ギデオン食肉工場と関係あるかな、低所得者40世帯が入居する予定だったビルとの関連性はあるのかな。この5人はもともと、ジョンの味方だったのか、それとも敵だったのか。立ち退きに反対して残っていたある特定の人物を狙った暗殺に近いものだったかもしれない。考えることはたくさんあります。そしてこの"火"は、壮大なパズルの多くの面積を占めるはずです。が、それは追い追い考えることにして、まずは『SAW V』に集中しなければー。
ブリットは怪しさ満点でしたね。首輪が外れたとたんに鍵を集めてまわり、アシュリーの首チョンパに動揺もせず、次の部屋では残りの3人なんておかまいなしにいち早く鍵を拾い上げて避難、3つ目の部屋ではすでに答えを知っているかのような冷静さで、自分に向かって来たわけでもないのにとっととルーバを殺してしまう。マリックがルーバの手を持って電極をセットしようとすると、触ってるとあぶないよ、なんておしえてあげるわけですよ。(ちなみにこのバスタブ電流ゲームというのは、バスタブに5人で入って5人ともそれぞれ1つずつケーブルクリップをつければ電流が1/5になって死なないですむ(並列)ということです)
"マリックはまだ必要"だと知っているみたいです。それに、No it's not Jigsaw, he's dead. Haven't you watched TV lately?(テレビ観ぃひんの?ジグソウ死んどるよ。うちらのゲームはジグソウやないで)とか言ったかと思うと、Make sure we follow the rules.(これはルールを守らせるためなんや)などとじつに見事な進行役を務めるわけです。しまいにはマリックと2人残ったところでタイミングを見計らったかのような"あの建物には8人の人がいた"と衝撃告白、そして、最後は鉤爪を握りしめて部屋から這い出てくるわけですよ。
怪しすぎ。何かあるなー。
あの鉤爪。後ろで倒れているマリック。出血が原因かもしれないけど、でも、衝撃告白のあと"始末したほうがいい"と判断したのではないか。生き残るのは自分1人のほうが都合がいい。
そうなると疑問もあります。そんなに悪いヤツなら最後はマリックの血だけ使ったっていいのに、自分もちゃんと血を流しました。うーん、そんなに律義なはずないから、ブリットの傷は案外浅いんでしょーかね。
エリクソンがブリットを見つけたとき、彼女はこう言うんですよね。We won. We won. We worked together.(わたしら勝ったで。みんなで協力し合って、わたしら勝ったでー)
嘘だ。I won. じゃねーか。
うーん、この人は何かオカシイっす。
ホフマンは必ずしもゲームを最前列で見ません。ストラムの頭に水槽ゲームのときだってコーベット救出にかかりきりで、水槽ゲームの現場近くにはいなかった。でも5人のゲームはジョンが模型まで作って準備し、"実行のみ"をホフマンに頼んだわけで、つまりはジョンのゲームです。もしもブリットがシロならば、このゲームには"最前列でみている人物"が不在になってしまう気もします、ホフマンのモニターじゃ遠すぎるから。

【どーでもいいことですが】
今回登場したエリクソン捜査官。ストラムやペレズの上役のおじさん。
ホフマンがクルマの中で名前をメモするシーンがありました。で、思いましたよ、もっと時間があれば(シリーズが続くなら)、この人には大活躍してもらいたいと。なぜなら、Dan Ericksonだからです。エリクソンは"エリックの息子"。思わず笑ってしまいました。しかもファーストネームがダニエルと来た。素晴らしすぎ。
名前がかぶるというのはシリーズのあちこちにあります。ドリル男のジェフに3作目のジェフ、アリソン・ゴードンにアリソン・ケリー、アマンダ・ヤングとティモシー・ヤング、丸焦げになったマークにマーク・ホフマン(もちろん亡くなったグレッグ・ホフマンさんも)、ダニエル・マシューズにダニエル・リッグ、アダムとセシル・アダムズも。作り手が思いっきり遊んでますねー。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2008年11月24日

映画『SAW V』推理5 ジョンの解剖シーンと時系列を見直してみれば、You won't believe how it ends.

さるおです。
これはもう、5作目がどうこうじゃなくてね、シリーズ全体に関することです。
藁にもすがる思いで考えてみた究極のセオリーっすよ、シリーズ全体の時間軸がまるごと覆りそうです。

このシリーズにはあちこちに、とても意味深な矛盾が鏤められています。作り手の緻密さを思えばミスだなんてありえねー、きっとこれは矛盾じゃなくてこれから明かされるヒミツの布石なんだ、と思うことがとてもたくさんある。
その中で、さるおが特に気になっていることはこの2つです。

1. アダムの足枷が、生前とミイラで左右逆になっていること
2. ジョンの脳に重さがないこと

で、1についてはもう書いたので、2っすね。というか、1には"役者の都合がつかなかったらリー・ワネルで"的な、別次元での布石の可能性があり(汗)、ま、もしも"役者の都合がついちゃった場合"であっても落とし前はつけろよと、そーゆー気持ちで見守ることしかできそうにありません(笑)。
なので2っす。1と同様に、ミスとは思えない、とても異様なあの映像の真意を考えてみたいと思います。

『SAW IV』のオープニングはジョンの解剖でした。
メトロポリタン・モルグのタグにはこう書いてあります。
Date : 10/21/06

ジョンの頭皮をひっぺがす。そして電ノコで、リンによるオペの跡も生々しい頭蓋骨をぽっかりと取り外し、脳ミソを取り出します。そして検死官ヘフナーからもうひとりの検死官("pathologist"とクレジットされているので病理学者らしい)に手渡される。デヴィッド・ボイス(David Boyce)演じるパソロジスト先生は、両手で脳ミソを持って後ろにある"量り"に乗せます。
量りの目盛りは、上に0、時計回りに進んで2時半あたりに1、5時過ぎのところに2、8時に3、10時半ごろが4です。針は0.4付近を指しています。この後のシーンで量りから脳ミソをおろすので、0.4というのは脳ミソが乗っているときの数値です。

重量1.jpg

そして量りから脳ミソをおろすと、針が指している数値は・・・ぐわぁーっ、まさかの変化なし!
でもまるで驚かない病理学者さん。あやしー。

重量2.jpg

そうですか、空っぽになっても0.4ですか。すると脳ミソの重さは0だということになりますよ。
じつに奇妙。
そして今度は胴体の部分を切り開くわけですが、ここでもあり得ないまさかです。ジョンの自殺未遂事件の傷跡、左わき腹付近にあるはずの傷跡が、どーも見当たらん。

このシーンは衝撃的です。じつに奇妙っす。現実離れしている、そんな感じがします。解剖室に入ってきた2人目の解剖医さんのあの表情はなんだろう。やっぱり、どーしても、何かがオカシイ。

まずは日付です。
こちらの記事に詳しく書きましたが、この時系列はおそらく訂正せざるを得なくなるんだろうと思います。いや、記事そのものは直さないけど。
さるおは、"○○から何ヶ月後"だということがわかるセリフなどをもとにですね、2006年2月はじめに、あらゆるゲームが一気に始まったと思っているわけです。トロイの爆死から、その夜にケリーの拉致、その翌日ケリー死亡、4日後にケリーの遺体発見で、その日はジェフが拉致されコーベットが行方不明に、同日の夜にはリンも拉致、夜中になるとリグが襲われ、翌日はジェフもリグも3つのテストで忙しいと。そんな感じに慌ただしい1週間。で、ジョンが死んだ日に少なくともストラームはギデオンビルに応援を要請しているので、ジョンの遺体解剖は2006年2月だろうと思うわけです。
ところが、エンジェルトラップは4月28日のようです。指紋照合の報告書にあった日付は"04/24/06"。そしてジョンの解剖は2006年10月21日。あんなにフレッシュそうに見えるのに。多忙な1週間に思えた一連のできごとは、じつは数ヶ月かけて起きたことなんでしょーか。
かなーり大幅に時間軸を見直したとして、ほんとにこれでいいのか。観客の勝手な観方(印象)が間違っていただけのことなんでしょーか。
たしかに、長らく何も起きてないと思いきや忙しい1週間とか、ゲーム大会を開催する間隔にはムラがありすぎる。怪我やストレスからの回復が異様に早かったりもするし。
でも、それにしても変です。だから、まさかね、と思うわけです。

次に脳ミソ。
一般成人の脳ミソの重量は約1350〜1400g。仮に天才ジョンの脳ミソが一般的だとして(笑)、1400gが0.4ということは3500gで1なわけですが、3500gで1になる単位なんてありません。この量りはオカシイ。
そしてそもそも、量りに脳ミソを乗せても乗せなくても0.4じゃ、その量り、壊れてますて。
もしかしたら角度にして1度とか2度とか、針の位置が変わっているかもしれませんが、それじゃあまりに機材の選択ミスっす。100kg量れる量りで1gのものを量ろうとしたってうまくできないよ。もっとスケールの小さい量りじゃないとだめだ。だからこのシーンは決定的にオカシイんです。
もしジョンの脳の重さが0.4で、この数値の単位が"kg"なら、それは"出生時の脳の重さ"なんです。赤ちゃんには見えないっすねぇ(笑)。
この、"脳ミソは0g"という点、重さが"無い"という点についてだけ考えると、どうしてもこの結論にしか至りません。この解剖シーンは現実ではない。

最後に、アマンダが消えた、ということ。
正確にはリンも、死んでればジェフもです。解剖室に無い、という意味です。
ストラームは突入前にギデオンビルに応援を要請した。ホフマンだって『SAW IV』の後で素知らぬ顔で通報しているはず。ということは、あのビルには間もなくケーサツが踏み込みます。それでジョンの遺体を回収したわけですよね。だからジョンはモルグに寝かされているわけだし、遺体解剖も行われるわけです。
ならば他のみんなの遺体は?
アマンダの遺体も隣に寝かされていて、解剖されなければオカシイ。なのに、どっかいっちゃったー。
リンだって。ジェフだってそうです。
やはりどーしても、あの解剖シーンは現実味がありません。変だよねぇ。

さてと、困ったな。
SAWシリーズはファンタジーではありません。これほどまでに緻密で完全で恐ろしくて崇高なSAWの世界観は、決して"夢オチ"などでは片づけられない。"現実ではないモノ"が描かれていたらちょっと腹立つわけですよ。ここまで来て、すべて誰それの夢でした、なんて言われたらもう金返せって感じです。夢オチというのは一部の作品にのみ許される荒技であって、んまー、反則っすよね。
・・・
あれ?
果たしてそーでしょーか?
むむむ?
夢オチが反則にならない解釈が、SAWに限って成立するかもしれません。
ジョンは脳腫瘍を患っていたんでした。前頭葉に腫瘍ができたら思考力が低下します。SAWシリーズが全編通してジョン目線の物語だとしたら。
いやいや、本当はジョンが側頭葉も患ってればよかったんですが(それはあんまり)。側頭葉なら記憶力も低下っす。
でもまぁこの事情を踏まえると、あり得るぞ、正統派の夢オチが。もちろん、ほんとに眠って夢を見てた、という意味じゃないです。ジョン目線のスクリプトですべてが綴られた、という意味です。

例の時系列をよくよく見れば、丁亥(ひのとい・ていがい)の2007年に向かってすべて収束していくようにさえ見える。例のブタ年です。
正確には、1995年のブタ年の前年"1994年"にすべてが始まり、金ブタ(60年に1度の、ブタ年の中でもスーパーな年っすね)の2007年の前年"2006年"に終結。12年間の物語なわけです。
この12年間の範囲内で時系列は入り乱れ、もしかしたらループするかもしれない。12年周期でジグソウは現れるとかいうわけじゃないですが、つまり、観客は、物語の最初へ、またはある時点へと連れて行かれるのかもしれません。いや、どこが始まりなのか、終わりはあったのか、"ジグソウの12年"(どのジグソウかはわかりませんが)は今始まるのかもしれないぞと、シリーズはそんな終わり方をするんじゃないか。
そういえばジョンは、腕時計を投げ捨てました。お気に入りの古い置き時計も叩き壊してしまった。この行動の真意はまだわかりません。でもとにかく、時間というものに腹を立て、時間という概念を捨てた、そうなんだろうとは思います。それまでの人生を"計画すること"で生きてきたのに、それらはすべて台無しになり、皮肉なことにジョンの命のデッドラインは決まってしまった。もうね、時をきざむ、などということはもう、ジョンの中ではくそったれなわけです。
時間を捨てた前頭葉腫瘍患者の物語、時間を失った死に行く男の裁きと救済。それが、観客を時間の迷宮へと連れて行ってくれるのかもしれませんよ。

ま、そーとでも考えない限り収拾つかねぇ、ということでもありますが(笑)。
いずれにしても、落胆させない奇跡の夢オチ、というのは想像するとわくわくします。(あぶない)
時系列については、例の"4の倍数"になっている日付だけを信じてみる(それ以外は協力者が行ったゲームだとか、あるいは虚構とか)とか、もうちょっと考えてみないといかんけど。
ジョン目線のスクリプト。じつはさるおはここに別の期待もしています。作り手からすればまぁ"役者の都合"というのがあるわけで、3人が候補だろうとも思っています。つまり、都合がつけばローレンス・ゴードン、あるいはディヴィッド・タップ(この展開はステキ)、そして都合がつかなければアダムさん。それぞれに、狂気の語り手となり得る。妄想ですが、わくわくします。(とてもあぶない)

心ゆくまでさるお、もんち!
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2008年11月20日

映画『SAW V』推理4 アマンダ宛ての封筒の中身と『III』の別エンディングが少しわかったような

さるおです。
Are you there detective?
なぜこのテープは"ホフマン宛て"ではなく"刑事さん宛て"なのか?
いつもはね、ハロー誰それ、とか言うのに。
そのあとに続く言葉です。
You must be the last man standing.
あなたは"刑事さんとして最後の1人"だと言うわけですね。
"他にはもういない"ということがはっきりしている。本当は"刑事さんなら誰でもいい"宛てじゃなくて、特定の人物宛てです。
実際にこれを聞いたのはホフマンで、しかも『SAW IV』でホフマンはジョンの協力者(後継者)だということがわかっている。当然、ジョンはホフマンを知っているはずです。
他に誰もいなくて、確実にホフマンが聞くことがわかっていて、ホフマンは顔見知り。飲み込んだということは、テープが再生されるのは自分の死後と決まっている。なのにどうして、ハローホフマン刑事じゃないのか。

ちょっと被験者リストを見てみます。
タップ、シン、エリック、ケリー、リグ、ホフマン(ラマンナさんはアヤシイだけなのでちょっと別に扱います)
これは巻き込まれたケーサツ関係者。殺人課が5人とSWATの隊長さんで、この中で生きているのはホフマンだけ、という状況です。いや、ほんとはこれはオカシイ。今まで殺人課5人でやってたシゴト量があるわけで、人員が8割減ったらもういいかげん補充しないと(笑)。
ははーん、なんとなくですが、主役級(エリックとリグ)以外はみなさん独身かもしれんですね。

ついでなのでもう少し被験者リストを見てみましょう。
ゴードン 死を宣告しまくり/浮気 AoM
リン 死を宣告しまくり/浮気 AoM
この2人はそっくりです。
タップ、リグ、ジェフ。この3人も執念だか執着だかでよく似ている。
ゴードン、エリック、ジェフとリン、リグ。1作品に1人(1組)ずつ、家族を持つ主役。
あとは、病院(AoMとHBC)からリクルートされた人たちがたくさん。

はっきりと言えるのは、ジョンが病院とケーサツに深く食い込んでいるということです。
考えてみれば、病院もケーサツも、困ったときに人を救ってくれるところっすね。救うはずの人々が次々とジョンに叱られているわけです。救済者を試して救済するなんて皮肉な状況、きっとこれはすごく大事っぽい。
そして"the last man standing"になるまで、ジョンはおまわりをテストし尽くして、みんなゲームに負けちゃうから死んじゃった。
ジョンがケーサツというものに望んでいることは何なんでしょーか。これじゃおまわりが誰もいなくなっちゃう。ケーサツ内部に協力者が必要なだけなら、ホフマンなりを味方につけて、それでもういいはずです。エリックのような悪徳刑事にお仕置きだ、っちゅーのはわかるんですが、それはおそらくアマンダの趣旨であって、ジョンが何を目指しているのかがわかりません。
とにかく、本来なら人々を救うはずの医者やケーサツが病んでいる、それに怒っているのは間違いなさそうです。

ここで、テープが"刑事さん"宛てだった理由を知るために、話は『SAW III』に戻ります。

ジョンは"刑事さん"宛てのテープを、アマンダが封筒を確認した直後に飲み込みます。それまではテーブルの上にあった。手元にあったとはいえ、ジョンは寝たきり。アマンダがテープを奪い取って聞いてしまう可能性はあります。
アマンダは、ホフマンの存在を知っていた。たとえばエンジェルトラップ、あれはアマンダの作品だろうと思われますが、ケリーを吊るしたのはホフマン。ストラームのこの推理はきっと当たっていたんだよね。当たっていたからこそ、ホフマンは一瞬とても迷惑そうな表情をしたんだと思います。
ホフマンとの共同作業をアマンダがどう思っていたかは不明です。なんとなく、ジョンを独り占めしたいアマンダとしては、ジョンの信頼を得ている人間が自分の他にもいるというのは気に入らなかったんじゃないか、そんな気はします。タイムアップ寸前にケリーの前に現れてみせたのも、アマンダの自己主張のように思えるし。
ところが、アマンダはホフマンの職業を知らなかった。そうかもしれないっすよ。
アマンダが自分宛ての封筒を開封するより前に"ホフマンが刑事"だということを知らせないため、あのテープは刑事さん宛てだったんじゃないかな。もし事前にあのテープを聞いても、ジョンが試そうとしているのは"残りの、とある刑事さん"だとアマンダは思うはずです。

さて、一方で、アマンダは手紙を読んで動揺しまくり。アマンダが嫌がることが書いてあったからです。
『SAW IV』を観た今、『III』の時点でエリックは氷の上で生きていたことがわかっています。もしもリグがゲームに勝っていたら、どうなっていただろう。アートは言いました、時間がきたらみんな自由だと、装置を止める(あるいは自分を含めた全員を解放する)スイッチのようなものを手に持って。ということは、リグがゲームに勝てば、エリックは晴れて自由の身となる。そして、何をするかといえばもちろん、ダニエルを探して、アマンダを殺しに来る。うん、そうだと思います。
これは嫌です。アマンダにとっては最悪のパターンっすよ。"後継者はおまえの他にいるぞ"という内容もショッキングではあるけれど、"エリックの命は救った。彼は生きていて、今は別のゲームに参加中。勝てば自由になるよ"のほうがショック倍増。アマンダが動揺しまくるのは当然です。封筒の中身はこれだと思いますね。
さらに、あの資料の量から考えると、これだけじゃない、別のことも書いてあったはずです。それはやはり、コーベットちゃん探しのことだろうと思うわけです。仮に『SAW III』でアマンダが勝ったとします。つまり、4つの命は失われなかった。アマンダがリンの首輪を外し、みんな生きているとする。ジェフはすったもんだで辿り着いたばかりだからちょっとパニクるとは思いますが、ま、落ち着いたとします。この時点で、リンにとってジョンの生死はどーでもよくなるわけですが、ジョンが「コーベットちゃん探しをやろう。答えは私しか知らない」と言い出すので、誰もジョンに手出しはできない。
ジョンは別の部屋で別のゲーム(エリックとリグ)が行われていることを把握しているなずなので、リグが勝てば4人(怪しまれないためにホフマンも)は逃げ、リグが負けた場合にはホフマンが自分たちと合流できることを知っていると思われます。
さて、コーベット探しのゲームはどのように行われるか。答えを知っているのはジョンのみ。アマンダとジェフ&リンはプレイヤーにならなければなりません。ということは、プレイヤーとしてアマンダがしなければならないこと、それが手紙に書いてあった。
アマンダがしなければならないこと、それはアマンダにとっては嫌な役目だったろうと思います。殺してやりたいとさっきまで憎んでいた、ぜんぜん改心しないムカつく女医の娘。ジョンの用意したテストに次々と合格して自分の存在をおびやかす男の娘。そのガキを救うために、アマンダは大きな犠牲を払わなければならない。
そしてこれにはアマンダが拒否できない事情があるはず。アマンダがプレイするかしないかで、ホフマンの役割が変わってくるんだろうと思います。しかも、もうすぐにです。
このタイミングでアマンダは手紙を読み、ホフマンとエリックもまた"仲間"であることを知る。
アマンダには、エリックが今度もまた生き延びたかどうかがわかりません。かつてエリックを生かし続けた人物がゲームを仕切っているなら、今度もまたエリックを生かしたかもしれない。するともう、タイーホとかいうのはとんでもない恐怖っすよ!殺されに行くようなもんだ。
そもそもアマンダはすでにケーサツに顔が割れています。ジョンはいい、タイーホされようが殴られようが、死ぬんだから怖がっていません。アマンダはそうはいかない。4人が生き残り、いや、ジョンは死んでしまうかもしれないですが、とにかくあの状況に"ケーサツ"が来れば、ジェフ&リンは躊躇なくアマンダを突きだします。タイーホは嫌だ。しかもエリックが生きているとなればもう、単純な"タイーホ"では済まない。なにがなんでも嫌。
けれどアマンダにはこの時点で、夫婦を殺してとりあえずあの部屋から逃げ出し、その後遭遇する全ての人間を殺して逃げおおせない限り、たすかる方法がまったく存在しないんすよね、向こうのゲームの状況もわからないのに。八方ふさがり。
選択し得る唯一の道は、おそらくジョンが涙を流して最後に望んだアマンダの勝利だったのではないかと思います。コーベットを救出し、殺す側ではなくて生かす側になることだったんじゃないか。そしてさらに、もしかしたらホフマンや、生きていればエリックとも、再び対決しなければならないのかもしれません、ゲームで。つまり、決着を付けなければならない。ジョンはそれを望んだのかもしれません。

実際の展開は違いました。ジェフだけが残った時点でストラームが来るわけで。

ここまで考えてみると、『SAW V』でコーベットちゃんがどうなるかはだいたい予測できるかな。
ゲームの途中でジョンが死んで、ホフマンが続きを継承する。ホフマンがコーベットちゃんの居場所を知っているのはほぼ間違いないっすよね、ぬいぐるみの件があるから。でももうゲームをするプレイヤーもいなくなっちゃったし、コーベットちゃんを殺す理由もありません。となれば居場所を知るホフマンがさっさとコーベットちゃんをたすけて保護し、がんばったフリをしていれば済みます。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2008年11月08日

映画『SAW V』推理3 遺言と遺品と進化と淘汰

さるおです。
日本語の予告編を観ると、「ジグソウの遺言と遺品」とかいう字幕が出てきます。で、今のところ、ジョンが死後に遺した遺言といえば、ジェフ宛てのテープと"刑事さん"宛てのテープのみ。べつにこれだけでもいいんですが、『SAW IV』に出てきたことだからな、ぜんぜん新しくないわけですね。
ということは、もっと他にあるはず、日本語版の予告編はじつはあまりあてにしてない(笑)ですが、それにしても何かあるはず。得意のテープかビデオ(遺言)、そして何か、物品(遺品)が。
ジョンは、自分が死んでもまだ終わっとらん、始まったとこだ、シゴトは続くぞと、そう言ってるんでした。それが、基本的にはすでに敗者決定しているジェフ宛ての"娘探し"だけだとすると、ちとしょぼい。始まったばかりにしてはすぐ終わりそう、撃たれちゃったし。さらにホフマンが聞いたあのテープは、"続くぞ宣言"そのものっすから、これによっては何も始まらない。だからやっぱり、準備しておいた"別のこと"があるわけです。もちろんホフマンはその一部にはなるはず、(今のところ自称かもしれんけど)後継者だし。でも中心は他へ移ったはずなんです、ホフマンは"試される側の人物"だとジョンは言ったわけだから、ホフマンがどれだけ後継者として立ち振るまおうが、もっと大きな視野で見て、試す側の中心人物が他にいる。
それはつまり、遺言と遺品の、宛て先となる人物だろうと思うわけですね。

さて、ジョンは誰に遺言を遺すでしょーか。
とりあえず、ジェフとホフマン以外にです。
気持ちとしてはね、ほんとはアマンダだったろうと思います。ジョンは理解し合える(と思っていた)唯一の人、自分にすべてを捧げ、たよりにしてくれる彼女を大事にしてた。でも死んじゃいました。それに、死んじゃうかもしれない、ということは予測していた。
するとまぁ本来なら、家族です。でもこれはもうおそらくいないわけで、元妻ジルのみ。
ジルはジョンを捨てました。ジョンに傾倒しまくり(笑)のさるおには少なくともそう見えた。すると、自分を見捨てたジルに対する報復、もちろんジョンはこれを救済と呼ぶはずですが、つまり、"人々を救える"と信じるジルをプレイヤーとして巻き込むために遺言(たとえばゲーム開始を告げる)を遺す。お互いに"むこうが自分を捨てた"と言ってるわけで、本気のケンカ別れならこれはあり得ます。
でもここで思い出すわけです。『SAW III』のオペ中に思考回路がおかしなことになったジョンはジルとのデートを回想し、リンに向かって"I love you."と言ったんでした。ジルは今でも、遺言と遺品を託すべき、愛する者、そうかもしれない。だとしたら、真の後継者がジルだというのはとても納得できる。
ジルは今では多くのモノを所有しています。40世帯が入居するはずだったビルも、串刺し夫婦がいた小学校も、弁護士アートとの共同所有です。Homeward Bound Clinicはジルの経営だし。The Urban Renewal Groupは"街"を再開発していた企業っすから、"街"規模の不動産がある。考えてみれば、ジョンが築いた多くの財産を、彼女は手に入れているわけです。そしてアートはもういない。さらにジュリー・ベンツ(Julie Benz)演じるブリットという不動産開発業者が物語に絡んでくるわけです。ジルはすでに、深入りしすぎている。ジョンと自分はもう関係ない、とか言ったところで、そりゃないぜ。
ジョンとジル、同じ喪失を抱える者同士。もし『SAW V』がジルについて語る作品なら、これがテーマのひとつだろうと思います。
愛する者を失う。
その空虚、あるいは苦しさ、怒り、絶望。そこからいったいどのようにして前に進めばいいのか。底知れない闇の迷路を、どれほどの勇気で進めばいいのか、あるいはいつか、迷路を抜ける日は来るのか。そーいったことが大きなテーマのひとつかと。
そしてこれは唐突に準主役として登場したホフマンについても言えることです。突然準主役に躍り出て人物像は薄っぺらなまま、というのはオカシイ。なぜジョン側にいるのか、いったい何を失ったのか、それは明かされねばね。

思えば、このシリーズは、愛する者の喪失で満ちています。
ジョンはギデオンを失い、タップはシンを失い、ジェフはディランを、失った。アマンダなんか人生そのものを失っていました。
そしてまだ失っていない、瀬戸際にいる人物に、ジョンはこう語りかける。それを失ってはならない、取り戻せ。生命の価値を知れ、と。
最愛の人を失いかけているとき、人は試されるわけです。エリックはダニエルを、ローレンスはダイアナとアリソンを、それぞれ救うために自分の血を流す。ジョンは人を極限状態に追い込んで、試すわけです。
このシリーズに登場する人々は、3種類に分けられると思います。愛する者を失い闇の迷路で迷う者、失いかけている者、そして淘汰される者。そう、ジョンは考えてたんだよなぁ、ダーウィンの進化論はもうこの地上に適用しないと。人は、生きるという強い意志を失ってしまった、だとすれば、もう進化論などというものは過去に置いてきてしまったのか。
ジョンが試しているのは、それなのかもしれません。
愛する者を失い闇の迷路で迷う者、おまえはその迷路を抜けられるか。復讐や執着や哀しみをそこに置いて、自分自身の人生を再び歩き出すことができるか。それがテスト。あるいは、生きるために血を流して、痛みを知り、それでも生きろ。愛する者を失う前に、失いそうになる前に、血を流して生命の価値を知り、愛する者を救い守り取り戻せと。それがゲーム。
生きたかったら血を流す。そもそも、生きるということはあらゆる苦痛を内包しているものです。その痛みを受け入れないならば、その者は淘汰されていくわけですね。勝つ条件が存在しなかった人々、彼らは淘汰されていく。
被験者を追い詰めて進化論の適用性を試す。生き抜く者を、選抜する。生まれ変われる者を探す。それがジョンの"シゴト"なんじゃないかな。

ジョンのシゴトの後継者、ということは進化論の適用性を試して、生きるという強靱な意志を持った新人類を選別する人です。
そんなー!不可能なんじゃねーか、ジョンと同等のクオリティでその"シゴト"を誰かがやるなんて。
で、思い出したことがあります。
Are you there detective? If you are listening to this, then you must be the last man standing. You feel you now have control, don't you? You think you will walk away untested. I promise that my work will continue. That I have ensured. By hearing this tape some will assume that this is over but I am still among you. You think it's over just because I am dead. It's not over, the games have just begun.
ホフマンが聞いたテープですね。
I am still among you. (死んでも)私はきみたちの中にいる。
"中"というのは、"間"です、"紛れ込んでいる"という意味です。
これはね、結局んとこ、自然淘汰は起き続ける、という意味ではないかと、そんな感じもしてきます。
生きるということは、苦痛に他ならない。あらゆる哀しみを、あらゆる痛みを抱えて、歩き続ける。それが生きるということ。それぞれ違う事情を抱えて、向かい風の中を進み続ける。その苦行こそが人生です。それが嫌なら淘汰されていく。楽チンなことばかりで生きて行ける、なんてことはあり得ないんです。ジョンがいてもいなくても、それは変わらない。
ジョンは(ジルも?)仏教徒かもしれないしなぁ。

ということで、ジョンはおそらくジルに、最後にもうひとつとても重要な何かを遺しただろうと思いますね。

ところで、さきほどのテープなんですが、腑に落ちなかったことがらが、『SAW VI』を観た今ならわかる気がしますよ。
Are you there detective?
なぜこのテープは"ホフマン宛て"ではなく"刑事さん宛て"なのか?
You must be the last man standing.
ホフマンが"最後の1人"とはどーゆー意味なのか?
次はこのへんのことを考えてみようと思います。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2008年11月04日

映画『SAW V』また公開直前ですが、推理2 数えてみましたよ

さるおです。
あのポスターが、スコット・パターソン(ストラムFBI捜査官)に見えてきたさるおです。
んもー、しかたがないからこれまでに判明しているプレイヤーさんを数えてみました。
● プレイヤー(ルール説明があり勝つ方法があった人)
◎ プレイヤー(ルール説明があり勝つ方法がなかった(明示されなかった)ように思われる人)
○ プレイヤー(ルール説明なし)
△ 駒として使われた可能性がある人
▲ ゲームの開始や進行を誘導した可能性がある人
▼ 仕掛け人
"理由のようなもの"がはっきりしている人物にはその理由、ゲーム以前に登場した場所など、メモ付き。ジョンが行っていた病院Angel of Mercyは"AoM"、ジルが働いていた病院Homeward Bound Clinicは"HBC"とします。
重複する人物も書いてみます。

『SAW』
◎ 不明 アダム(Adam Faulkner) 盗撮カメラマン
● 不明 ゴードン(Lawrence Gordon) 死を宣告しまくり/浮気 AoM
● 死亡 ゼップ(Zep Hindle) AoM
● 死亡 ポール(Paul Stallberg) 狂言自殺 AoM/HBC
● 不明 マーク(Mark Rodriguez) 嘘・仮病
● 生存 アマンダ(Amanda Young)  薬物中毒 第1ゲーム
○ 生存 ジェフ(Jeff)

△ 不明 タップ(David Tapp) あえて言えば執着心
△ 死亡 シン(Steven Sing)
△ 死亡 Dead cellmate HBC
△ 生存 ダイアナ(Diana Gordon)
△ 生存 アリソン(Alison Gordon)
▲ 生存 カーラ(Carla) ゴードンを誘き出す AoM

『SAW II』
● 死亡 マイケル(Michael) エリックへの情報屋 HBC
● 生存 エリック(Eric Matthews)  悪徳デカ/息子を尊重しない 第1ゲーム
○△生存 ダニエル(Daniel Matthews)
● 死亡 ザビエル(Xavier Chavez) ドラッグディーラー?
○ 死亡 ジョナス(Jonas) ギャング?
● 不明 アディソン(Addison) 売春婦 HBC前
○ 死亡 ローラ(Laura Hunter) 万引き常習犯
● 死亡 オビ(Obi) 放火犯
○ 死亡 ガス(Gus) 着服/横領 HBC

▼ 生存 ジョン(Jigsaw/John Kramer)
▼ 生存 アマンダ(Amanda Young)

『SAW III』
● 死亡 トロイ(Troy) 刑務所へ何度も逆戻り HBC
● 生存 ジェフ(Jeff Reinhart) 復讐心 直後にストラムに撃たれ生死不明
● 死亡 リン(Lynn Denlon) 死を宣告しまくり/浮気 AoM
◎ 死亡 ティム(Timothy Young) 飲酒運転で死亡事故
◎ 死亡 ハーデン(Judge Halden) 事故のジャッジでティムに軽罰
◎ 死亡 ダニカ(Danica Scott) 事故の目撃者
● 死亡 アマンダ(Amanda Young) 赦すことができない 第2ゲーム

▼ 死亡 ジョン(Jigsaw/John Kramer)
△ 生存 コーベット(Corbett Reinhart)

『SAW IV』
● 死亡 トレバー(Trevor)
● 生存 アート(Art Blank)  ジルなど4名の弁護士 第1ゲーム
● 不明 セシル(Cecil Adams) 麻薬中毒で泥棒
●◎死亡 ケリー(Allison Kerry) 死者に責任感じすぎ/情報をFBIへ
● 不明 リグ(Daniel Rigg) 救うという執念
● 死亡 アート(Art Blank)  リジルなど4名の弁護士 第2ゲーム
● 死亡 ブレンダ(Brenda) ポン引き
●◎死亡 アイヴァン(Ivan Landsness) レイプ魔
● 生存 モーガン(Janet Land) 夫の言いなり
◎ 死亡 レックス(Ron Lea) 妻と娘へDV
◎ 死亡 エリック(Eric Matthews)  悪徳デカ/息子を尊重しない 第2ゲーム
●▲生存 ストラーム(Peter Strahm)
●▲不明 ペレズ(Lindsey Perez)

▲ 生存 ジル(Jill Tuck) ストラームをギデオンビルへ誘導?
▲ 生存 ラマンナ(Lamanna) ストラームを観察?
▲ 生存 Vagrant モーテルで時間稼ぎ?
▲ 不明 トレイシー(Tracy) リグをひとりにする
▼ 生存 ホフマン(Mark Hoffman) ゲーム開始を告げられる

数え方が難しいですが、●プレイヤー、◎プレイヤー、○プレイヤー、△駒を数えると、とても"40人に近くなりそう"な雰囲気はあります。

心ゆくまでさるお、もんち!
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2008年10月22日

映画『SAW V』また公開直前ですが、推理1

さるおです。
さて、さるおが気になっているのは、先日の記事の2番目(ビリーちゃんと三輪車の意味)と3番目(ジグソウピース型に切られた皮膚)と7番目(不動産開発業者)ですが、その前に、ちょっとメモ書きをさせてください。
またね、飽きずにね、観たわけですよ、1作目から4作目まで。(暇すぎ)
いや、暇なわけではなくてですね(汗)、えっと、てれびじょんが新しくなったわけです。こないまで使っていたブラウン管はもうね、なにしろ真っ暗だったのですよ(爆)。"夕方"みたいな暗さのシーンですでに大事なところがまったく観えない(笑)、"夜"になるともうほんとうに何も観えないわけで、真っ黒な画面を、早く別のシーンにならないかなぁ、とか言いながら、ひたすら眺めるということで、早くてれびじょん買っとけというか、おまえよくそれで今まで映画を語っていたなと、そーゆーことです。(懺悔)
で、液晶てれびじょんになったので、これでもう、今まで観えていなかったあらゆるモノが観えてしまうんじゃないかと、そーゆー期待で、飽きずにね、アレですよ、1作目から4作目まで、ぶっとーし。(暇すぎ)
で、きちんと確認できたことや新たな発見を、今回はメモさせていただこうと思うわけです。

1作目
バスルームのゲームは、明らかにローレンス・ゴードンさんが牽引していると思いました(アダムと"駆け引きのゲーム"をしながら)。でも、アダムのほうも、ちゃんとルールを理解して"駆け引きのゲーム"をしている。
さらに、ポールとマーク、それにアマンダのゲームで胃袋めがけてメッタ刺しにされたおじさん、これらにはやはりローレンス・ゴードンさんが深く関わっているとも思いました。
アマンダのゲームで胃袋めがけてメッタ刺しにされたおじさんが"じつは生きていた"というのと、眠っているはずのジョンが"じつは起きていた"(病院でと、結果的にはバスルームでも)というあの3度にわたる繰り返しは、メッタ刺しおじさんとジョンが起きていたことについて、事故ではない、わざとだと、そーゆーことだと思いました。
ダイアナちゃんのお部屋にはぬいぐるみが多数。でっかい白クマさんとか中くらいの茶色のクマさんとか。ダイアナちゃんが怖い人がいるからとママさんを起こしに行くシーンやその後も抱いているグレーのクマさんのぬいぐるみは、赤白のボーダーのお洋服を着ていて、耳と足の裏が赤いんすね、で、足の裏の赤いのはハートの形をしています。ダイアナちゃんの部屋でパパさんがダイアナちゃんを寝かしつけようとするシーン、ローレンスは愛娘の足の指を"子豚ちゃん"と呼んでいます。This little piggy went to market, this little piggy stayed at home. This little piggy had roast beef, this little piggy had none. And this little piggy went 'wheee' all the way home. 何が言いたいかというと、はじめっからローレンス・ゴードンの周囲には"ハート"があり"ブタ"がいる、ということ。1作目においては、重要人物と思われる人の中でローレンス・ゴードンだけがビリーちゃんに会っていないのも気になります。

2作目
特に新しいことはなかったっす。ひとつだけ、オビへの手紙がナイフで突き刺さってたのは、どーしても、人形だとは思えない。"人間"にしか見えません。血はないんだけど。

3作目
特に新しいことはなかったっすけど、リンのロッカーの絵は、ここでもブタさんだということ。あと、ビリーちゃんはアマンダのヘッドギア直前の作品かも、そんくらい。

4作目
「今日あらたに16人が失踪した」というセリフがあります。16人か、これはしっかり考えないといけないと思います。「また医者が行方不明になった」によりリン・デンロンさんが16人目というようなタイミングで描かれているけれど、ほんとかな。
トレイシーからリグへのセリフはこうです。It says I tried calling you 4 times. What you can't do is save everyone.
ホフマンさんが抱えていたぬいぐるみは"焦げ茶色のおさるさん"で、3作目でコーベットちゃんが持っていたものとまったく同一です。
ホフマンさんと例の黄色い封筒ですが、初めて登場するシーンでは1枚の紙と1発の弾丸を空の封筒に入れ、その薄っぺらい封筒を"空の引き出し"に入れています。次に登場するシーンでは、"AMANDA"宛ての、紙の束が入った分厚い封筒を、ごちゃごちゃした引き出しに入れます。3作目でアマンダが取り出した封筒は後者のモノです。つまり、ホフマンが用意した"黄色い封筒"は2つあります。
まるで、犯行現場から何か持ち去ったり犯人だと指をさされたりする3作目のホフマンのように、4作目にも怪しい人がいますね。ブレンダ後のリグのアパートです、スワットのひとり、ものすごくたくさん映っているラマンナ隊員(Simon Reynolds)、かすかに挙動が怪しい隊員さんっす。何かあるぞ。
"Cherish Your Life."がモットーのクリニック"Homeward Bound Clinic"は、ジルが経営。小学校はジルと、おそらくアート・ブランクの、共同所有。"かつてはジョンが所有権を持っていたが今はジルの所有になっている物件"が、ゲーム会場であり、プレイヤーのリクルート先にもなってます。
その小学校のシーン、OFFICE ROOM 214に向かって、てっぽう構えて警戒しながらストラームとペレズさんが歩くところ、ストラームの後ろのペレズさんの視線が!ストラームさんを睨んでるーっ!そして教室に入るとビリーちゃんがストラームさんについてこう言います、Agent Strahm will take the life of an innocent man.(ストラーム捜査官は無実の人の命を奪う)、無実の男性の命です、コーベットちゃんとかじゃありません。ジェフだと思っていいのかな。
アートが自分のゲームの後に開くのは、"THE KEY TO YOUR FREEDOM"と表紙に書かれたファイルですね。

さてと。
(特に4作目では)なんでもかんでも4です。16人、4 times(4回)、4つの壁が家になる、入居予定だった40世帯、すべて4か4の倍数。救急車は4分で呼べるし。エリック/ホフマン/アート/リグで1部屋とか、あるいはジョン/アマンダ/リン/ジェフで1部屋(4つの命)とか。そーいえばバスルームだって(着信用のモバイルが入ったあの小さな宝箱、あそこにはタバコが4本入っていたように見えるし)、ローレンス/アダム/ゼップ/ジョン(使用者の数)で4人とか、ミイラ/ゼップ/ザビエル/エリック(死体3つとこれから死体になるはずだった1人)とか。2作目だって8人でゲームだし。あと、ジェフにしてもリグにしても、テスト3つで、4つ目が本番。
喉を切られた人物は、1作目のタップ、2作目のザヴィエル、3作目のジグソウ、ならばこの先もう1人、喉を切られて死ぬかもしれない。それともアマンダがこれに該当するとか。
頭部を"破壊"された人物は、1作目のシン、2作目のマイケル、3作目のリン、4作目のエリック。ゼップのは事故だよなぁ、とか。
あるいは、ゴードン家、マシューズ家、レインハート家、あともう1家族か。
執念を捨てられない、1作目のタップ、2作目のエリック、3作目のジェフ、4作目のリグ。
"ひとりきりになる"という舞台を演出した人物は、1作目のSHOW ME、2作目はもしかしたらケリー、4作目のトレイシー、また女性が目立たないところで鍵となる役割を演じるかも。
そして、こちらの日付も少し気になる。ジョンの解剖の2006年10月21日とか。これについてはとても矛盾があるわけですが。7月23日(アマンダのヘッドギア)もなぁ。ギデオンビルの所在地なんてブレイク通りの11235だしー!(ストラームさんが現場に着いてから応援要請するのもオカシイしな)
ジョンの会社の社名(The Urban Renewal Group)は20文字とか(そこまでは考えすぎですが)。
該当しないものも多いんです、セシルの住所とか、モーテルの部屋とか、小学校の部屋も。
でもなぁ。
とにかくこれはもう、あまりにさりげなくない。4には何かがある。

んもー、しかたがないからこれまでに判明しているプレイヤーさんの総数でも数えてみることにしますよ。(やはり暇すぎ)

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 23:29| Comment(4) | TrackBack(0) | さるお発『SAW V』予想/解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月04日

映画『SAW V』はこうなる(らしい)

さるおです。
現在、『V』についてわかっていることっちゅーと、こんなもんかな。

コーベットちゃんのその後について語られる。これは脚本を書いたパトリック・メルトン(Patrick Melton)さんがそう言ってます

ビリーちゃんと赤い三輪車の本当の意味が描かれる。これはトビン・ベル(Tobin Bell)さんが言ってること。4作目で語られ始めたこれらのことがらにはまだ隠されているヒミツがあり、『V』と『VI』をとおして起源が語られる。

ジグソウのおじさんはこうも言ってます、セシルはまた登場するかも、そしてジグソウピース型に切り取られてきた皮膚についても説明されると。

『V』に登場するトラップは全部で7つ。FBI捜査官ストラームさん用のトラップはシンプルでエレガント。頭にかぶったガラス箱、あそこには水が溜まっていくわけですね。この映像はYouTubeさんとかで観られます。これはディヴィッド・ハッケル(David Hackl)監督より

それから、『IV』ではチラ見で終わったガラス箱トラップ、どうやら『V』で使われそうです。で、そのガラス箱の中にぱんついっちょの人が閉じこめられている写真があって、その人物はジョンではないかと、そーゆー話がありましたが、えっと、この度さるおもやっとその写真を見つけまして、きっとこれだと思うんですが、これはジョンではないっすね(笑)。『IV』でモーテルにいた浮浪者らしき人(Julian Richings)に見えるなぁ。まぁとにかく、きっとこれも7つのうちの1つになるんだろうと思います。

プロデューサーさんによれば、『V』のテーマは"チームワーク"で、1作目と似ているらしい。

ジュリー・ベンツ(Julie Benz)さん演じるブリットという女性は、"シゴト命"な不動産開発業者さんのようです。

オープニングシーンは振り子トラップ(Pendulum Trap)。
Hello Seth, I want to play a game. Right now, you are feeling helpless. This is the same helplessness you bestowed onto others. But now, it's unto you. Some would call this karma, I call it justice. Now you served five years of what should have been a life sentence, for murder. A technicality gave you freedom, but it inhibited you from understanding the impact of taking a life. Today, I offer you true freedom. In thirty seconds, the pendulum will drop far enough to touch your body. Within sixty seconds, it will cut you in half. To avoid the pendulum, all you have to do is destroy the things that have killed... your hands. You must insert your hands and push the buttons to start the devices before you. Your bones will be crushed to dust. Will you destroy the things that have taken life in order to save one, Seth? Make your choice.
殺人罪で終身刑になるはずだったのに5年で出所してしまったセスさんが、ぐわんぐわん揺れるでっかい刃物の振り子装置の下に寝かされていて、60秒で身体が切れちゃうぞ、止めようとすると手が潰されちゃうぞ、とビリーちゃんに言われるわけです。で、がんばるんだけど、潰され損で装置は止まらず、50秒まで数えたところでティーザーはおしまい。この映像もYouTubeさんとかで観られます。これも7つのうちの1つっすね。

ストーリーとしては、こうらしい。
Hoffman is seemingly the last person alive to carry on the Jigsaw legacy, but when his secret is under threat, he must go on the hunt to eliminate all the loose ends.
ホフマンさんが最後のジグソウ後継者かに思えたが、バレそうになったから、いろいろ片づけてまわることになりました。
ははーん、そんな単純なわけねぇ。
seemingly、つまり外観上です。ホフマンさんが"最後のジグソウ後継者"ではないということです。アマンダでもなくホフマンでもなく、もう1人いるわけですよ。ということは、でっぷりした体つきからしてホフマンさんだよねと思っているあのポスターにももっと意味があったりするんでしょーか。
『IV』のラスト、ホフマンさんは無傷でした。だって仕掛け人だから。でも、たてまえでは"被害者"です。ジグソウの被験者が"無傷で"生還しちゃさすがにまずい。ここからホフマンを疑いはじめる可能性があるのはストラームさんだけです、が、この人にもゲームが仕掛けられて溺れそうになる。ストラームさんはおそらく、"頭に水槽ゲーム"から生還しちゃうわけですね。それはホフマンにとっては都合が悪い。でもそうなるとホフマン対ストラームになってしまうわけで、そんなのはおもしろくない。だってホフマンさんが後継者になる動機がぜんぜんわかんないんだもん。これはストラームさんも同じことだけど(さるおはこの人をけっこう疑っているので)。
もっと、ひとひねりあるはずなんだ。

シリーズ全体を眺めた上でさるおが気になるのは、2番目(ビリーちゃんと三輪車の意味)と3番目(ジグソウピース型に切られた皮膚)と7番目(不動産開発業者)なんです。
さて、これらを元に、疑問を整理しながら、ハロウィンまでいろいろ考えていこうと思います。最後には、シリーズ全体の見方と時間軸と一気に覆すような、そーゆー結論に辿り着いてみたいと思ってますよ。

心ゆくまでさるお、もんち!
posted by さるお at 00:30| Comment(2) | TrackBack(0) | さるお発『SAW V』予想/解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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